JP2015204807A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御部51は、投入部15が作動している場合に、投入部15による収容部14への穀粒の投入が為されているか否かを判定する。穀粒の投入が為されている場合、制御部51は、穀粒検出部64の検出結果を積算し、穀粒の投入が為されていない場合、検出結果の積算を停止する。換言すれば、穀粒の投入が為されていない場合に生じた外乱によって得られた検出結果の積算が行なわれない。故に、穀粒量の演算精度を向上させることができる。また、穀粒の投入が為されているか否かの判定、及び、判定結果に応じた積算の実行/非実行の切り替えを、制御部51が自動的に行なう。故に、例えば作業者が穀粒の投入の有無を確認し、検出結果の積算の実行/非実行を手動で切り替える必要がない。従って、作業性及び利便性を向上させることができる。
【選択図】図4
Description
脱穀によって得られた穀粒は、コンバインの収容部へ投入される。収容部における穀粒の投入経路上には、穀粒検出部が配されている。故に、投入された穀粒は、穀粒検出部に衝突してから収容部に収容される。穀粒検出部は、穀粒との衝突によって生じる衝撃力を検出する。
そこで、コンバインの演算部は、穀粒検出部の検出結果を順次積算し、積算結果に基づいて、収容部に収容されている穀粒量を演算する(特許文献1参照)。
故に、特許文献1に記載のコンバインは、穀粒検出部の検出結果を所定の閾値と比較することによって、採用すべき検出結果と無視すべき検出結果とを決定し、採用すべき検出結果を順次積算することによって、穀粒量を演算している。
しかしながら、作業効率を重視する作業者は、穀粒量の演算を終了させる操作を行なうことなく、刈取作業から非刈取作業へ移行することがある。また、作業者は、穀粒量の演算終了操作を忘れるかもしれない。つまり、穀粒量の演算終了操作を作業者に強要すると、作業性及び利便性を損なう場合がある。
穀粒が投入部に与えられていれば、投入部の作動によって、収容部への穀粒の投入が為される。そこで、収容部への穀粒の投入が為されている場合、演算部は、穀粒検出部の検出結果(以下、穀粒検出結果という)を積算する。
故に、収容部に収容されている穀粒量の演算結果が、収容部への穀粒の投入が為されていない場合に生じた外乱の悪影響を受けてしまうことが抑制される。
脱穀部による脱穀が為されていれば、穀粒が投入部に与えられる。故に、投入部の作動によって、収容部への穀粒の投入が為される。一方、脱穀部による脱穀が為されていなければ、穀粒が投入部に与えられない。故に、投入部が作動していても、収容部への穀粒の投入は為されない。換言すれば、脱穀部による脱穀が為されているか否かと、投入部による穀粒の投入が為されているか否かとは対応している。
故に、投入部による穀粒の投入が為されているか否かの判定に替えて、脱穀部による脱穀が為されているか否かの判定を行なう。この結果、投入部による穀粒の投入が為されているか否かを、簡易に、しかも正確に判定することができる。
換言すれば、演算部は、脱穀の終了時にはまだ収容部へ投入されていなかった穀粒が収容部へ投入されるまで待ってから、穀粒検出結果の積算を停止する。故に、穀粒検出結果の積算漏れを抑制することができる。
また、収容部への穀粒の投入が為されているか否かの判定、及び、判定結果に応じた穀粒検出結果の積算の実行/非実行の切り替えを、演算部が自動的に行なう。故に、例えば作業者が穀粒の投入の有無を確認し、穀粒検出結果の積算の実行/非実行を手動で切り替える必要がない。従って、作業性及び利便性を向上させることができる。
図2は、コンバイン1の内部構成を略示する側面断面図である。
図3は、コンバイン1が備える収容部14の内部構成を略示する縦断面図である。
図4及び図5は、コンバイン1の制御系の構成を示すブロック図である。図4は、後述するエンジン21の駆動力の伝達を示すブロック図でもある。図5には、主に穀粒量の演算に関連する部分が示されている。
機体171には、エンジン21及びトランスミッション172が配されている。以下では、エンジン21はオンであるものとして説明する。
機体171の下部には、走行クローラ173が配されている。走行クローラ173には、トランスミッション172が有している各不図示のギヤ及び電磁式の走行クラッチを介して、エンジン21の駆動力が伝達される。走行クローラ173は、伝達された駆動力によって循環する。
刈取部11は、上下移動可能に機体171に支持されている。機体171には、刈取移動部111が配されている。刈取移動部111は、油圧シリンダを用いて刈取部11を移動(具体的には上昇又は下降)させる。この結果、刈取部11は、穀稈刈取時には刈取時位置へ下降し、穀稈非刈取時には、刈取時位置よりも上側にある非刈取位置へ上昇する。
搬送部12は、フィードチェ−ン121及び挟持部材122を有する。フィードチェ−ン121は無端状になしてある。フィードチェ−ン121には、電磁式の搬送クラッチ23を介して、エンジン21の駆動力が伝達される。フィードチェ−ン121は、伝達された駆動力によって循環する。挟持部材122は、フィードチェ−ン121に対向配置されており、フィードチェ−ン121との間で穀稈を挟持する。
搬送クラッチ23は、脱穀部13による穀稈脱穀時/穀稈非脱穀時に継/断されるクラッチであり、且つ、搬送部12及びエンジン21を継断するためのクラッチである。
扱室411内には、前後方向を軸長方向とした円筒形の扱胴412が、軸回りに回動可能に支持されている。扱胴412の周面には、多数の扱歯413,413,…が螺旋状に並設されている。扱胴412には、電磁式の脱穀クラッチ24を介して、エンジン21の駆動力が伝達される。扱胴412は、伝達された駆動力によって回転する。
扱胴412の下側には、クリンプ網414が配置してある。
扱胴412の左側には、処理ロータ415が配されている。処理ロータ415には、脱穀クラッチ24を介して、エンジン21の駆動力が伝達される。処理ロータ415は、伝達された駆動力によって回転する。
処理室421内には、前後方向を軸長方向とした円筒形の処理胴422が、軸回りに回動可能に支持されている。処理胴422の周面には、多数の扱歯423,423,…が螺旋状に並設されている。処理胴422には、脱穀クラッチ24を介して、エンジン21の駆動力が伝達される。処理胴422は、伝達された駆動力によって回転する。
処理胴422の下側には、処理網424が配置してある。
揺動選別装置431には、脱穀クラッチ24を介して、エンジン21の駆動力が伝達される。揺動選別装置431は、伝達された駆動力によって揺動する。揺動する揺動選別装置431は、穀粒と穀稈と排藁とを篩い分ける(選別する)。
穀稈から分離された穀粒は、後述する排気通路451の中途に設けられている凹部432へ落下する。まだ穀粒が分離していない穀稈は、排気通路451の中途に設けられている凹部433へ落下する。穀粒が取り除かれた穀稈(即ち排藁)は、各後述する軸流ファン454によって、排気口453又は排塵口455へ送られる。
排気通路451の前端部には、後方へ送風する唐箕452が配されている。排気通路451の前後方向中央部は、揺動選別装置431の下側に配されている。排気通路451の前後方向中央部には、前述の凹部432,433が設けられている。排気通路451の後端部は、コンバイン1の外部に向けて開口している排気口453である。
揺動選別装置431の後ろ側には、後方へ送風する軸流ファン454が配されている。軸流ファン454の後ろ側には、コンバイン1の外部に向けて開口している排塵口455が設けられている。
収容部14は、穀粒を収容するタンクである。収容部14の上部には、投入口141が開設してある。
投入部15は、一番スクリューコンベア151及び羽根板152を有する。
一番スクリューコンベア151は、脱穀部13の凹部432から収容部14の投入口141に亘って配されている。一番スクリューコンベア151の上端軸部15aは投入口141に臨む。
羽根板152は、上端軸部15aを中心として径方向に突設されている矩形板を用いてなる。
脱穀部13及び投入部15は、脱穀クラッチ24の継/断に伴い、同時的に作動/作動停止する。
排出オーガ161は筒状に為してあり、後端側を中心に俯仰回動可能に機体171に支持されている。排出オーガ161の後端側開口は収容部14に連通している。穀粒非排出時の排出オーガ161は、前後方向に横姿勢に配される。
オーガレスト162は、排出オーガ161の中途を支持するためのY字状の支持部であり、機体171の上部における収容部14の右側に配されている。オーガレスト162には、穀粒非排出時の排出オーガ161の中途が載置される。つまり、オーガレスト162の位置は、穀粒非排出位置である。
オーガ移動部163は、電動モータ又は油圧シリンダ等を用いてなる。オーガ移動部163は、排出オーガ161の後端側を中心として、穀粒排出時の穀粒排出時位置と、穀粒非排出時の穀粒非排出位置との間で、排出オーガ161を移動(具体的には俯仰回動)させる。
穀粒排出部16の排出スクリューコンベア164,165には、オーガクラッチ25を介して、エンジン21の駆動力が伝達される。排出スクリューコンベア164,165夫々は、伝達された駆動力によって回転する。回転する排出スクリューコンベア164は、収容部14に収容されている穀粒を排出オーガ161の後端側開口へ搬送し、回転する排出スクリューコンベア165は、排出オーガ161の後端側開口に搬送された穀粒を排出オーガ161の前端側開口へ搬送する。
操作盤3には、表示部31、脱刈スイッチ32、脱穀スイッチ33、オートリフトスイッチ34、及びオーガスイッチ35が配されている。
表示部31は、液晶ディスプレイ及びLED等(各不図示)を有する。表示部31には、コンバイン1の運転状況、又は作業者へのメッセージ等が表示される。運転状況又はメッセージ等は、液晶ディスプレイが示す文字若しくは記号、又は、LEDの点灯、消滅、若しくは点滅等を用いて表現される。
脱刈スイッチ32は、その切り替え操作が刈取部11による穀稈刈取/穀稈非刈取に対応するスイッチであり、刈取部11による穀稈刈取/穀稈非刈取を切り替えるためのスイッチである。
脱穀スイッチ33は、手動で脱穀する手扱ぎ脱穀モードと非脱刈モードとを排他的に切り替えるためのスイッチである。
オートリフトスイッチ34は、その切り替え操作が刈取部11による穀稈刈取/穀稈非刈取に対応するスイッチであり、刈取移動部111によって刈取部11を刈取時位置から非刈取位置へ移動させるためのスイッチである。
非脱刈モードでは、刈取クラッチ22、搬送クラッチ23、及び脱穀クラッチ24夫々は切断されている。故に、刈取部11による穀稈の刈り取り、刈取部11が刈り取った穀稈の脱穀部13への搬送部12による搬送、脱穀部13による脱穀、及び脱穀によって得られた穀粒の投入部15による収容部14への投入は、何れも為されない。
非脱刈モードでは、刈取部11は、非刈取位置にある。
脱刈モードでは、刈取クラッチ22、搬送クラッチ23、及び脱穀クラッチ24夫々は継合している。
刈取部11は、刈取移動部111によって、非刈取位置から刈取時位置へ下降する。刈取時位置にある刈取部11は、穀稈を刈り取る。
刈り取られた穀稈は、搬送部12のフィードチェ−ン121と挟持部材122とに挟持され、フィードチェ−ン121の循環に伴って脱穀部13へ搬送される。
扱室411で脱穀された穀稈の一部は、クリンプ網414を通して揺動選別装置431へ落下する。
扱室411で脱穀された穀稈の他部は、処理室421に送られ、回転する処理胴422の扱歯423,423,…と処理網424との間で揉み解されることによって脱穀される。
処理室421で脱穀された穀稈は、揺動選別装置431へ落下する。
まだ穀粒が分離していない穀稈は、揺動選別装置431によって凹部433へ落とされ、二番スクリューコンベア441によって処理室421の処理ロータ415へ搬送される。処理ロータ415に搬送された穀稈は再び脱穀され、クリンプ網414を通して揺動選別装置431へ落下する。
排藁の一部は、揺動選別装置431によって排気通路451へ落とされ、唐箕452の送風によって、排気口453を通ってコンバイン1の外部へ排出される。
排藁の他部は、軸流ファン454の送風によって揺動選別装置431から吸引され、排気口453又は排塵口455を通ってコンバイン1の外部へ排出される。
脱穀非刈取モードでは、刈取クラッチ22及び搬送クラッチ23夫々は切断されており、脱穀クラッチ24は継合している。
脱穀非刈取モードでは、脱刈モード時に刈り取られて、まだ脱穀されていない穀稈が、脱刈モード時と同様に脱穀され、脱穀によって得られた穀粒が収容部14に収容される。
手扱ぎ脱穀モードでは、刈取クラッチ22は切断されており、搬送クラッチ23及び脱穀クラッチ24夫々は継合している。
搬送部12は、作業者が手作業で搬送部12へ搬入した穀稈を脱穀部13へ搬送する。
脱穀部13へ搬送された穀稈は、脱刈モード時と同様に脱穀され、脱穀によって得られた穀粒が収容部14に収容される。
穀粒排出モードでは、オーガ移動部163によって排出オーガ161がオーガレスト162から持ち上げられる。排出オーガ161の前端側開口は、例えば穀粒を搬送する図示しないトラックの荷台へ向けられる。
次いで、オーガクラッチ25が継合され、排出スクリューコンベア164,165が作動する。収容部14に収容されている穀粒は、排出オーガ161を通り、トラックの荷台へ排出される。
穀粒排出モードから非排出モードに切り替えられると、オーガクラッチ25が切断され、排出スクリューコンベア164,165が作動停止する。このとき、穀粒の排出は為されない。
次いで、オーガ移動部163によって排出オーガ161がオーガレスト162へ下ろされる。
制御部51は、コンバイン1の制御中枢である。制御部51は、記憶部52に記憶してあるコンピュータプログラムに従ってコンバイン1の各部の動作を制御する。例えば、制御部51は、エンジン21のオン/オフ、各クラッチの継/断、刈取移動部111若しくはオーガ移動部163のオン/オフ、又は表示部31における表示等を制御する。
また、制御部51には、各検出部の検出結果が、所定のサンプリングタイム毎に入力される。更に、制御部51には、操作盤3の各スイッチにおける操作状態が入力される。
計時部53は、制御部51に制御されて、経過時間を計時する。なお、計時部53を用いた計時に替えて、制御部51がクロックを計数することによる計時が行なわれてもよい。
搬送クラッチ検出部63は、搬送クラッチ23の近傍に配されている。搬送クラッチ検出部63は、搬送クラッチ23の継断を検出する。搬送クラッチ検出部63は、搬送クラッチ23が継合している場合にはオンになり、搬送クラッチ23が切断されている場合にはオフになる。
なお、搬送部12における穀稈の位置を検出するLセンサ、Mセンサ、又はHセンサ(各不図示)を穀稈検出部65として用いてもよい。ここで、Lセンサは、刈り取られた穀稈の根元側の位置を検出し、Mセンサは穀稈の長さ方向中央部の位置を検出し、Hセンサは穀稈の穂先側の位置を検出する。
なお、排出される排藁量を検出する排藁量センサ(不図示)を排藁検出部66として用いてもよい。
穀粒検出部64と穀粒との衝突によって生じる衝撃力の大/小は、収容部14へ投入された穀粒量の多/寡に対応する。故に、穀粒衝突時の穀粒検出部64の検出結果(即ち、穀粒検出結果)は、収容部14へ投入された穀粒量に対応する。
従って、理論上は、穀粒検出結果を順次積算すれば、収容部14へ投入された穀粒量の合計、即ち、収容部14に収容されている穀粒量が得られる。
穀粒量の演算は、脱刈モード、脱穀非脱刈モード、及び脱穀手扱ぎモードにて行なわれる。換言すれば、穀粒量の演算は、脱穀クラッチ24が継合している場合に行なわれる。何故ならば、脱穀クラッチ24の継合時には、脱穀部13及び投入部15が何れも作動しており、脱穀部13での脱穀によって得られた穀粒が、投入部15によって収容部14へ投入される可能性が高いからである。
従って、本実施の形態では、脱穀部13による脱穀が為されているか否かが判定され、脱穀部13による脱穀が為されていない場合に、穀粒検出結果の積算が停止される。何故ならば、脱穀が為されなければ収容部14への穀粒の投入も為されないからである。
穀粒量演算処理は、脱刈スイッチ32又は脱穀スイッチ33の操作によって、非脱刈モードが脱刈モード又は脱穀手扱ぎモードに切り替えられた場合に実行開始される。脱刈モードが脱穀非刈取モードに切り替えられても、穀粒量演算処理は実行継続される。一方、脱刈モード、脱穀非刈取モード、又は脱穀手扱ぎモードが非脱刈モードに切り替えられると、穀粒量演算処理は実行終了する(後述するS16参照)。
次に、制御部51は、穀粒検出結果の積算を停止することを示す積算停止フラグがセットしてあるか否かを判定する(S12)。積算停止フラグのセット/リセットは、後述する積算許否判定処理(図7及び図8参照)又は第1条件判定処理(図10参照)にて行なわれる。
穀粒検出結果Bが入力された場合(S13でYES)、制御部51は、入力された検出結果Bが積算対象か否かを判定する(S14)。S14における制御部51は、例えば特許文献1に記載されているように、穀粒検出結果Bが所定の閾値以上であるか否かを判定し、閾値以上であれば積算対象であると判定し、閾値未満であれば積算対象ではないと判定する。
S13で入力された検出結果Bが積算対象である場合(S14でYES)、制御部51は、S13で入力された検出結果Bを積算結果Aに加算する(S15)。
脱刈モード、脱穀非刈取モード、又は脱穀手扱ぎモードが継続している場合(S16でNO)、制御部51は、処理をS12へ戻す。
S11の処理終了後、S16でYESと判定されるまでの間、S15の処理が繰り返されることによって、脱穀部13による脱穀が為されている場合(即ち、収容部14への穀粒の投入が為されている場合)に、穀粒との衝突によって得られた穀粒検出結果Bが、順次積算される。
積算停止フラグがセットされている場合(S12でYES)、制御部51は、S15の処理を行なうことなく、処理をS16へ移す。換言すれば、脱穀部13による脱穀が為されていない場合(即ち、収容部14への穀粒の投入が為されていない場合)に、穀粒検出結果Bの積算が停止される。即ち、S12の処理を実行する制御部51は、本発明の実施の形態における停止手段として機能する。
穀粒検出結果Bが入力されていない場合(S13でNO)、又は、S13で入力された検出結果Bが積算対象ではない場合(S14でNO)、制御部51は、S15の処理を行なうことなく、処理をS16へ移す。
積算許否判定処理は、脱刈スイッチ32又は脱穀スイッチ33の操作によって、非脱刈モードが脱刈モード又は脱穀手扱ぎモードに切り替えられた場合に、穀粒量演算処理の実行に並行して実行される。脱刈モードが脱穀非刈取モードに切り替えられても、積算許否判定処理は実行継続される。一方、脱刈モード、脱穀非刈取モード、又は脱穀手扱ぎモードが非脱刈モードに切り替えられると、穀粒量演算処理は実行終了する(後述するS41参照)。
図7に示すように、制御部51は、積算停止フラグをリセットし(S31)、脱穀部13による脱穀が為されていることを示す脱穀実行フラグをセットする(S32)。
次いで、制御部51は、脱穀実行フラグがリセットされているか否かを判定する(S34)。
脱穀実行フラグがリセットされている場合(S34でYES)、脱穀部13による脱穀が為されていない。そこで、制御部51は、積算停止フラグがリセットされているか否かを判定する(S35)。
計時部53における経過時間の計時が行なわれていない場合(S36でNO)、制御部51は、計時部53の計時結果を“0”にリセットしてから、計時部53における経過時間の計時を開始する(S37)。S37の処理を実行する制御部51は、本発明の実施の形態における計時開始手段として機能する。
計時部53の計時結果が所定経過時間以上である場合(S38でYES)、脱穀によって得られた穀粒は、全て収容部14へ投入済みである、と考えられる。そこで、制御部51は、計時部53の計時を終了して(S39)、積算停止フラグをセットする(S40)。
非脱刈モードに切り替えられた場合(S41でYES)、制御部51は、積算許否判定処理を終了する。
脱刈モード、脱穀非刈取モード、又は脱穀手扱ぎモードが継続している場合(S41でNO)、制御部51は、処理をS33へ戻す。
積算停止フラグがセットされている場合(S35でNO)、脱穀部13による脱穀が為されておらず、その結果として穀粒検出結果Bの積算の実行が停止している。故に、制御部51は、S36〜S40以降の処理を行なうことなく、処理をS41へ移す。
計時部53における経過時間の経時が既に行なわれている場合(S51でYES)、脱穀部13による脱穀は一時的に為されていなかったが、今はまた再開している。また、穀粒検出結果Bの積算は継続している。そこで、制御部51は、計時部53の計時を終了する(S52)。S52の処理終了後、制御部51は、処理を図7に示すS41へ移す。
積算停止フラグがセットされている場合(S53でYES)、脱穀部13による脱穀が為されていなかったので穀粒検出結果Bの積算が停止していたが、今は脱穀が再開されている。故に、穀粒検出結果Bの積算が必要である。そこで、制御部51は、積算停止フラグをリセットする(S54)。S54の処理終了後、制御部51は、処理を図7に示すS41へ移す。
制御部51は、第1条件判定処理(図10参照)を実行する(S71)。S71の処理では、収容部14からの穀粒の排出が為されているか否かによって、脱穀部13による脱穀が為されているか否かが判定される。脱穀が為されている(又は為されていない)場合、脱穀実行フラグがセット(又はリセット)される。
制御部51は、オーガ検出部67がオンであるか否かを判定する(S91)。
オーガ検出部67がオフである場合(S91でNO)、オーガ検出部67の検出結果は、オーガレスト162に排出オーガ161が載置されていないこと、即ち、排出オーガ161が穀粒排出時位置に存在していることを示している。そこで、制御部51は、車速検出部61の検出結果が示す車速が、所定の第1速度以下であるか否かを判定する(S92)。ここで、第1速度とは、コンバイン1が停車しているに等しい低速度である。
故に、制御部51は、積算停止フラグをセットし(S93)、脱穀実行フラグをリセットして(S94)、第1条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
故に、制御部51は、表示部31を制御して、オーガ検出部67又は車速検出部61に係る異常が生じていることを表示する(S95)。
次に、制御部51は、積算停止フラグをリセットし(S96)、脱穀実行フラグをセットして(S97)、第1条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
故に、制御部51は、処理をS96へ移す。
なお、制御部51は、収容部14からの穀粒の排出が為されているか否かを判定するために、オーガ検出部67又は車速検出部61に替えて、オーガクラッチ25を利用してもよい。この場合、制御部51は、オーガ検出部67の検出結果に基づいて、オーガクラッチ25が継合されているか否かを判定すればよい。
脱穀実行フラグがリセットされている場合(S72でYES)、制御部51は、脱穀実行判定処理を終了して、図7に示す積算許否判定処理へ戻る。
脱穀実行フラグがセットされている場合(S72でNO)、制御部51は、第2条件判定処理(図11参照)を実行する(S73)。S73の処理では、刈取部11を非刈取位置へ移動させたか否かによって、脱穀部13による脱穀が為されていないか否かが判定され、脱穀が為されている(又は為されていない)場合、脱穀実行フラグがセットされる(又はリセットされる)。
制御部51は、オートリフトスイッチ34が操作されたか否かを判定する(S111)。
オートリフトスイッチ34が操作された場合(S111でYES)、制御部51は、刈取移動部111を作動させる。
制御部51は、刈取移動部111が作動したか否かを判定する(S112)。
故に、制御部51は、脱穀実行フラグをリセットして(S113)、第2条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
なお、コンバイン1は、刈取部11の現在位置を検出する刈取位置検出部を備えていてもよい。この場合、制御部51は、刈取位置検出部の検出結果に基づいて、刈取部11が非刈取時位置にあるか否かを判定してもよい。
故に、制御部51は、表示部31を制御して、オートリフトスイッチ34又は刈取移動部111に係る異常が生じていることを表示する(S114)。
S114の処理終了後、制御部51は、脱穀実行フラグをセットして(S115)、第2条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
オートリフトスイッチ34が操作されてない場合(S111でNO)、脱穀部13による脱穀は為されている可能性が高い。そこで、制御部51は、処理をS115へ移す。
脱穀実行フラグがリセットされている場合(S74でYES)、制御部51は、脱穀実行判定処理を終了して、図7に示す積算許否判定処理へ戻る。
脱穀実行フラグがセットされている場合(S74でNO)、制御部51は、第3条件判定処理(図12参照)を実行する(S75)。S75の処理では、搬送クラッチ23が切断されているか否かによって、脱穀部13による脱穀が為されていないか否かが判定され、脱穀が為されている(又は為されていない)場合、脱穀実行フラグがセットされる(又はリセットされる)。
制御部51は、搬送クラッチ検出部63がオフであるか否を判定する(S131)。
搬送クラッチ検出部63がオフである場合(S131でYES)、搬送クラッチ検出部63の検出結果は、搬送クラッチ23が切断されており、搬送部12が作動停止していることを示している。
制御部51は、脱刈スイッチ32が脱穀非刈取モードに対応する位置にあるか否かを判定する(S132)。
脱刈スイッチ32が脱穀非刈取モードに対応する位置にある場合(S132でYES)、制御部51は、脱穀実行フラグをリセットして(S133)、第3条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
故に、制御部51は、表示部31を制御して、搬送クラッチ検出部63又は脱刈スイッチ32に係る異常が生じていることを表示する(S134)。
S134の処理終了後、制御部51は、脱穀実行フラグをセットして(S135)、第3条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
脱穀実行フラグがリセットされている場合(S76でYES)、制御部51は、脱穀実行判定処理を終了して、図7に示す積算許否判定処理へ戻る。
脱穀実行フラグがセットされている場合(S76でNO)、制御部51は、第4条件判定処理(図13参照)を実行する(S77)。S77の処理では、脱刈スイッチ32が脱穀非刈取モードに対応する位置にあるか否かによって、脱穀部13による脱穀が為されていないか否かが判定され、脱穀が為されている(又は為されていない)場合、脱穀実行フラグがセットされる(又はリセットされる)。
制御部51は、脱刈スイッチ32が脱穀非刈取モードに対応する位置にあるか否かを判定する(S151)。
脱刈スイッチ32が脱穀非刈取モードに対応する位置にある場合(S151でYES)、脱刈スイッチ32の位置は、脱穀部13による脱穀が為されていないことを示している。何故ならば、脱穀非刈取モードでは、刈取部11が作動停止するからである。
刈取クラッチ検出部62がオフである場合(S152でYES)、刈取クラッチ検出部62の検出結果は、刈取クラッチ22が切断されており、刈取部11が作動停止していることを示している。
故に、制御部51は、脱穀実行フラグをリセットして(S153)、第4条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
故に、制御部51は、表示部31を制御して、脱刈スイッチ32又は刈取クラッチ検出部62に係る異常が生じていることを表示する(S154)。
S154の処理終了後、制御部51は、脱穀実行フラグをセットして(S155)、第4条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
脱穀実行フラグがリセットされている場合(S78でYES)、制御部51は、脱穀実行判定処理を終了して、図7に示す積算許否判定処理へ戻る。
脱穀実行フラグがセットされている場合(S78でNO)、制御部51は、第5条件判定処理(図14参照)を実行する(S79)。S79の処理では、車速検出部61の検出結果が所定の第2速度以上であるか否かによって、脱穀部13による脱穀が為されていないか否かが判定され、脱穀が為されている(又は為されていない)場合、脱穀実行フラグがセットされる(又はリセットされる)。
制御部51は、車速検出部61の検出結果が所定の第2速度以上であるか否かを判定する(S171)。ここで、第2速度とは、コンバイン1が圃場の外部(例えば道路)を走行するときのような高速度である。
車速検出部61の検出結果が所定の第2速度以上である場合(S171でYES)、穀稈検出部65及び排藁検出部66,66が何れもオフであるか否かを判定する(S172)。
故に、制御部51は、脱穀実行フラグをリセットして(S173)、第5条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
S174の処理終了後、制御部51は、脱穀実行フラグをセットして(S175)、第5条件判定処理を終了し、処理を図9に示す脱穀実行判定処理に戻す。
なお、S171,S174の処理を省略してもよい。この場合、第5条件判定手段においては、穀稈検出部65及び排藁検出部66,66の検出結果に基づいて、脱穀部13による脱穀が為されているか否かが判定される。
また、S172の処理において、穀稈検出部65の検出結果と排藁検出部66,66夫々の検出結果との内、一方がオフであればYESと判定し、両方がオンであればNOと判定してもよい。
なお、図9に示す脱穀実行判定処理において、第1条件判定から第5条件判定までの各処理は、図9に示す順でなくてもよい。また、第1条件判定から第5条件判定までの各処理の内、少なくとも1つが省略されてもよい。
更に、例えば図10に示す第1条件判定処理において、S91の処理でNOと判定されたらS92の処理を行なうことなくS93以降の処理を行なう構成でもよい。つまり、異常の有無の判定を省略してもよい。
また、穀粒の投入が為されているか否かの判定、及び、判定結果に応じた穀粒検出結果Bの積算の実行/非実行の切り替えを、制御部51が自動的に行なう。故に、例えば作業者が穀粒の投入の有無を確認し、穀粒検出結果Bの積算の実行/非実行を手動で切り替える必要がない。従って、作業性及び利便性を向上させることができる。
また、本発明の効果がある限りにおいて、コンバイン1に、実施の形態に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。
11 刈取部
111 刈取移動部
12 搬送部
13 脱穀部
14 収容部
15 投入部
161 排出オーガ
163 オーガ移動部
21 エンジン
23 搬送クラッチ
32 脱刈スイッチ
34 オートリフトスイッチ
51 制御部(演算部)
53 計時部
61 車速検出部
64 穀粒検出部
65 穀稈検出部
66 排藁検出部
67 オーガ検出部
Claims (3)
- 穀粒を収容する収容部と、
穀稈を脱穀する脱穀部と、
該脱穀部にて脱穀された穀粒を前記収容部へ投入する投入部と、
該投入部が投入した穀粒との衝突によって生じる衝撃力を検出する穀粒検出部と、
該穀粒検出部の検出結果を順次積算することによって、前記収容部に収容されている穀粒量を演算する演算部と
を備えるコンバインにおいて、
前記演算部は、
前記投入部が作動している場合に、前記収容部への穀粒の投入が為されているか否かを判定する投入判定手段と、
該投入判定手段が否と判定した場合、前記穀粒検出部の検出結果の積算を停止する停止手段と
を有することを特徴とするコンバイン。 - 前記投入判定手段は、前記脱穀部及び投入部が作動している場合に、前記脱穀部による脱穀が為されているか否かによって前記投入部による穀粒の投入が為されているか否かを判定するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
- 計時部を更に備え、
前記演算部は、
前記投入判定手段が否と判定した場合に、前記計時部による経過時間の計時を開始する計時開始手段と、
前記計時部の計時結果が所定経過時間以上であるか否かを判定する経過判定手段と
を更に有し、
前記停止手段は、前記投入判定手段が否と判定した場合、前記経過判定手段が、前記所定経過時間以上であると判定したときに、前記穀粒検出部の検出結果の積算を停止するようにしてあることを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
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