以下、パチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機の前面側には、遊技盤YBへ遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドルHDが配設されている。また、遊技盤YBには、図示しない発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯や点滅)による遊技演出を実行可能な演出実行手段としての装飾ランプSLが配設されている。以下の説明では、発光体の発光による遊技演出を「発光演出」と示す。
遊技盤YBには、複数の発光部によって構成される特別図柄表示装置11が配設されている。この特別図柄表示装置11では、特別図柄を変動させて行う変動ゲーム(図柄変動ゲーム)が行われる。以下の説明では、特別図柄を用いる変動ゲームを「特別図柄変動ゲーム」と示す。特別図柄は、当りか否かの内部判定(後述する当り判定)の結果を示す報知用の図柄である。なお、本実施形態の当り判定は、当りか否かの当り抽選としても把握できる。
特別図柄表示装置11は、発光部を点灯及び消灯することにより特別図柄を表示する。そして、特別図柄表示装置11では、特別図柄変動ゲームの開始と同時に特別図柄の変動表示が開始されるとともに、特別図柄変動ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示装置に定める表示領域内において、表示される図柄の種類が変化している状態である。「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態であり、変動ゲーム終了時に表示されている図柄で確定停止した状態である。
本実施形態の特別図柄変動ゲームでは、当り判定の判定結果に応じた表示結果として、特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、当りを認識し得る当り図柄(当り表示結果)と、はずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。
また、遊技盤YBの中央には、画像表示部GHを有する演出表示装置13が配設されている。演出表示装置13の画像表示部GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。演出表示装置13では、画像表示による遊技演出が行われる。即ち、本実施形態において、演出表示装置13は画像表示による遊技演出を実行可能な演出実行手段として機能する。なお、以下の説明では、画像表示による遊技演出を「表示演出」と示す。また、本実施形態において、演出表示装置13及び装飾ランプSLは遊技演出実行手段として機能する。
演出表示装置13では、表示演出の1つとして、複数種類の飾り図柄を複数の図柄列(本実施形態では3列)で変動させて図柄組み合わせを表示(導出)する変動ゲームが行われる。以下の説明では、飾り図柄を用いる変動ゲームを「飾り図柄変動ゲーム」と示す。飾り図柄は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄(演出図柄)である。
演出表示装置13では、特別図柄変動ゲームの開始と同時に飾り図柄の変動表示が開始される。また、演出表示装置13では、特別図柄変動ゲームの終了前に飾り図柄が一旦停止表示されるとともに、特別図柄変動ゲームの終了と同時に飾り図柄が確定停止表示される。なお、「一旦停止表示」とは、例えばゆれ変動状態など、前記表示領域内において図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態である。
演出表示装置13は、特別図柄表示装置11に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、専ら演出表示装置13に確定停止表示された図柄組み合わせから当り又ははずれを認識できる。
そして、演出表示装置13には、特別図柄変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄変動ゲームで当り図柄(当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置13にも当り図柄(当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾り図柄による当り図柄は、演出表示装置13に確定停止表示された全列の飾り図柄が同一となる図柄組み合わせとされている。また、特別図柄変動ゲームではずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置13にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾り図柄によるはずれ図柄は、演出表示装置13に確定停止表示された全列の飾り図柄が同一でない図柄組み合わせとされている。
そして、本実施形態の飾り図柄変動ゲームでは、演出表示装置13において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が一旦停止表示される。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ(「1↓1」など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、全図柄列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。本実施形態では、リーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態の演出表示装置13では、飾り図柄変動ゲームにおいてリーチの図柄組み合わせが形成されてから、最終的に図柄組み合わせが一旦停止表示される迄の間に、表示演出の1つとしてリーチ演出を実行可能である。
遊技盤YBにおいて演出表示装置13の下方には、遊技球が入球可能な第1入球口を有する第1始動入賞口14が配設されている。また、第1始動入賞口14の奥方には、第1入球口へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図4に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第1始動センサSE1で検知されることにより、特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
また、遊技盤YBにおいて第1始動入賞口14の右方には、遊技球が入球可能な第2入球口を有する第2始動入賞口16が配設されている。第2始動入賞口16は、普通電動役物ソレノイドSOL2(図4に示す)の作動により開閉動作を行う開閉扉18を備えている。開閉扉18は、第2始動入賞口16の第2入球口へ遊技球が入球容易な開状態、及び第2始動入賞口16の第2入球口へ遊技球が入球困難な閉状態に動作可能である。開閉扉18は、常には閉状態に制御されており、予め定めた開放条件が成立すると、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開状態に制御される。また、第2始動入賞口16の奥方には、第2入球口へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図4に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第2始動センサSE2で検知されることにより、特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
遊技盤YBにおいて演出表示装置13の右方には、遊技球が入球可能な特別入球口としての大入賞口19を備えた大入賞装置20が配設されている。大入賞装置20は、大入賞口ソレノイドSOL1(図4に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口羽根21を備えている。大入賞装置20では、大入賞口羽根21が開放動作を行うと、大入賞装置20に設けられた大入賞口19が開放され、大入賞装置20内への遊技球の入球が可能となる。また、大入賞装置20には、大入賞口19へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図4に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球がカウントセンサSE3で検知されることにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、当り判定の判定結果が肯定の場合、特別図柄変動ゲームにて当り図柄(当り表示結果)が確定停止表示された後に当り遊技が付与される。当り遊技では、大入賞口羽根21が開状態となり、大入賞口19への遊技球の入球が許容される。このため、当り遊技中、遊技者は、賞球の払出条件を成立させるチャンスを得ることができる。
遊技盤YBにおいて演出表示装置13の右下方には、複数の発光部によって構成される保留表示装置22が配設されている。保留表示装置22では、始動条件が成立したが未だ実行されていない保留中の特別図柄変動ゲームの回数が表示される。以下の説明では、保留中の特別図柄変動ゲームの回数を「特別図柄保留数」と示す。
遊技盤YBにおいて演出表示装置13の右下方には、複数の発光部によって構成される普通図柄表示装置24が配設されている。普通図柄表示装置24では、普通図柄を変動させて行う変動ゲームが行われる。以下の説明では、普通図柄を用いる変動ゲームを「普通図柄変動ゲーム」と示す。普通図柄は、普通当りか否かの内部判定(後述する普通当り判定)の結果を示す報知用の図柄である。なお、本実施形態の普通当り判定は、普通当りか否かの普通当り抽選としても把握できる。普通図柄表示装置24は、発光部を点灯及び消灯することにより普通図柄を表示する。そして、普通図柄表示装置24では、普通図柄変動ゲームの開始と同時に普通図柄の変動表示が開始されるとともに、普通図柄変動ゲームの終了と同時に普通図柄が確定停止表示される。
本実施形態の普通図柄変動ゲームでは、普通当り判定の判定結果に応じた表示結果として普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、普通当りを認識し得る普通当り図柄(普通当り表示結果)と、普通はずれを認識し得る普通はずれ図柄(普通はずれ表示結果)とに分類される。
本実施形態のパチンコ遊技機では、普通当り判定の判定結果が肯定の場合、普通図柄変動ゲームにて普通当り図柄が確定停止表示された後に普通当り遊技が生起される。普通当り遊技では、開閉扉18を開放する開放条件が成立して開閉扉18が開状態となり、第2始動入賞口16の第2入球口へ遊技球を入球させ易くなる。即ち、本実施形態では、普通当り判定で肯定判定されることにより、開閉扉18を開放する開放条件が成立し得る。このため、普通当り遊技中、遊技者は、特別図柄変動ゲームの始動条件と賞球の払出条件とを成立させ易くなる。
遊技盤YBにおいて大入賞装置20の上方には、作動ゲート25が配設されている。作動ゲート25には、入球(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE4(図4に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が作動ゲート25のゲートセンサSE4で検知されることにより、普通図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。以下の説明では、始動条件が成立したが未だ実行されていない保留中の普通図柄変動ゲームの回数を「普通図柄保留数」と示す。
また、本実施形態では、遊技球が遊技盤YBに発射されて演出表示装置13の左側を流下した場合、当該遊技球の一部が第1始動入賞口14に誘導されるように、遊技球の流下態様を変化させることが可能な遊技釘等の障害部材や、第1始動入賞口14等が配置されている。
また、本実施形態では、遊技球が遊技盤YBに発射されて演出表示装置13の右側を流下した場合、当該遊技球の一部が第2始動入賞口16や、大入賞装置20、作動ゲート25に誘導されるように、遊技釘等の障害部材や、第2始動入賞口16等が配置されている。即ち、本実施形態において、第2始動入賞口16と、大入賞装置20と、作動ゲート25とは同一の流下経路上に設けられている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、確率変動(以下「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、当り判定の判定結果が肯定となる確率(当り確率)を低確率から高確率に変動させる確変状態を付与する機能である。確変状態は、確変状態が付与されていない状態(以下「非確変状態」と示す)と比較して、当り確率が高確率に変動して当り遊技が生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、変動時間短縮(以下「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、当り遊技の終了後、遊技者に有利な変短状態を付与する機能である。変短状態では、普通図柄変動ゲームの変動時間が、変短状態が付与されていない状態(以下「非変短状態」と示す)よりも短縮される。また、変短状態では、普通当り判定の判定結果が肯定となる確率(普通当り確率)が非変短状態よりも高確率となる。また、変短状態では、普通当り判定を肯定判定した場合、1回の普通当り判定を肯定判定したことに基づく開閉扉18の開放時間が、非変短状態よりも長くなる。変短状態は、非変短状態と比較して、第2始動入賞口16の第2入球口への単位時間当たりの入球率が向上する入球率向上状態となる。また、変短状態では、特別図柄変動ゲームの変動時間が非変短状態よりも短縮される場合があり、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される特別図柄変動ゲームの変動時間が短縮される場合がある。このように、本実施形態の変短状態では、非変短状態よりも特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し易くなっている。
遊技盤YBには、所定の動作を行う可動体26が配設されている。本実施形態の可動体26は、演出表示装置13の下方に配設されており、演出表示装置13の下方から上方に向かって動作可能に構成されている。
次に、本実施形態における当りについて説明する。
本実施形態では、当り判定の判定結果が肯定となった場合、複数種類(本実施形態では3種類)の当りの中から1つの当りが決定され、その決定された当りに基づく当り遊技が生起される。複数種類の当りのうち、何れの当りとするかは、当り判定の判定結果が肯定となった場合に選択(決定)する特別図柄(当り図柄)の種類によって特定される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、当り図柄の全てが大当り図柄であり、当り遊技の全てが大当り遊技である。
大当り遊技は、大当り図柄が確定停止表示される特別図柄変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示す開始演出としてのオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口19(大入賞口羽根21)を開放するラウンド遊技が、予め定めた規定ラウンド数を上限として所定回数行われる。1回のラウンド遊技中に、大入賞口19は、入球上限個数の遊技球が入球する第1終了条件、又は規定時間が経過する第2終了条件の何れかが成立する迄の間、開放される。なお、本実施形態では、何れの大当り遊技においても、入球上限個数として「10個」が設定されている。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、最終回のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示す終了演出としてのエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
本実施形態のパチンコ遊技機では、特別図柄ZA〜ZCに分類される特別図柄が、特別図柄の大当り図柄となる。以下の説明では、特別図柄ZA〜ZCに分類される大当り図柄に対応する大当りを、それぞれ大当りZA〜ZCと示す。
大当りZAに基づく大当り遊技及び大当りZBに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数として「16回」が設定されている。また、大当りZCに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数として「8回」が設定されている。このように、大当りZAに基づく大当り遊技及び大当りZBに基づく大当り遊技は、大当りZCに基づく大当り遊技よりも規定ラウンド数が多く設定されているため、獲得可能な賞球の数が多くなり、遊技者にとっての有利度が高い大当り遊技となる。即ち、本実施形態における大当り遊技には、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の大当り遊技が含まれていることとなる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、何れの大当り遊技についても、全てのラウンド遊技において、規定時間として「25秒」が設定されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機では、何れの大当り遊技についても、オープニング演出の演出時間として「10秒」が設定されているとともに、エンディング演出の演出時間として「10秒」が設定されている。
また、本実施形態では、何れの大当り遊技についても、大当り遊技の終了後から予め定めた確変回数(本実施形態では「100回」)の特別図柄変動ゲームが終了される迄の間、又は確変回数の特別図柄変動ゲームの終了前に次回の大当り遊技が生起される迄の間、確変状態が付与される。
また、本実施形態では、何れの大当り遊技についても、大当り遊技の終了後から予め定めた作動回数(本実施形態では「100回」)の特別図柄変動ゲームが終了される迄の間、又は作動回数の特別図柄変動ゲームの終了前に次回の大当り遊技が生起される迄の間、変短状態が付与される。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機において実行可能な遊技演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、可動体26を移動させる可動体演出を実行可能に構成されている。
可動体26は、可動体演出が実行されていないときには、演出表示装置13の下方に設けられている収容部(図示略)に収容されるようになっている。本実施形態において、収容部に収容されている位置は、可動体26の非作動時に可動体26が待機する初期位置P1となる。また、演出表示装置13の収容部には、可動体26を検出する初期位置センサSE5(図4に示す)が配設されている。本実施形態において、初期位置センサSE5は、可動体26が初期位置P1に位置しているときに、可動体26を検出するようになっている。即ち、本実施形態では、初期位置センサSE5が可動体26を検出することによって、可動体26が初期位置P1に位置していることを検出できるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、可動体演出にて可動体26が移動可能な位置として、第1演出位置P2及び第2演出位置P3の2種類の演出位置が設定されている。即ち、本実施形態では、初期位置P1が第1位置に対応するとともに、各演出位置P2,P3が第2位置に対応する。第2演出位置P3は、第1演出位置P2よりも上方に設定された位置である。そして、第1演出位置P2は、初期位置P1よりも上方に設定された位置である。各演出位置P2,P3は、可動体26が演出表示装置13の画像表示部GHの一部を覆う位置である。また、可動体26は、演出表示装置13よりも前側(遊技者側)に配設されている。このため、各演出位置P2,P3は、初期位置P1と比較して演出表示装置13を遊技者から視認困難とする位置である。換言すれば、初期位置P1は、各演出位置P2,P3と比較して演出表示装置13を遊技者から視認容易とする位置である。また、可動体26は、可動体演出にて演出表示装置13の画像表示部GHの一部を覆うように動作可能となっている。即ち、演出表示装置13は、可動体演出の実行に伴って遊技者から視認困難となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、大当り遊技中に、昇格演出を実行可能に構成されている。本実施形態の昇格演出は、大当り遊技の種類を報知する演出である。また、本実施形態の昇格演出は、可動体26を用いて行われる演出である。本実施形態の昇格演出は、大当りZBに基づく大当り遊技及び大当りZCに基づく大当り遊技において、8回目のラウンド遊技中に実行可能に構成されている。
図2に示すように、本実施形態の昇格演出では、8回目のラウンド遊技の開始に伴って、可動体26が予め定めた時間(例えば2秒)にわたって振動されるようになっている(図2(a))。そして、大当りZBに基づく大当り遊技において、昇格演出では、可動体26を予め定めた時間にわたって振動させた後、可動体26を初期位置P1から第2演出位置P3へ移動させる可動体演出が実行されるようになっている(図2(b))。なお、以下の説明では、可動体26を初期位置P1から第2演出位置P3へ移動させる可動体演出を「第2可動体演出」と示す。そして、大当りZBに基づく大当り遊技において、昇格演出は、8回目のラウンド遊技の終了に伴って、可動体26を第2演出位置P3から初期位置P1に移動させることにより終了されるようになっている。
一方、大当りZCに基づく大当り遊技において、昇格演出は、可動体26を予め定めた時間にわたって振動させた後、初期位置P1から移動させることなく終了されるようになっている(図2(c))。このように、本実施形態の昇格演出では、大当り遊技の種類によって、昇格演出における可動体26の動作態様が異ならされている。したがって、本実施形態の昇格演出では、可動体26の動作態様によって、大当り遊技の種類が報知される。なお、本実施形態において、第2可動体演出は所定の可動体演出に対応する。即ち、本実施形態において、大当りZBに基づく大当り遊技は特定の当り遊技に対応する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当りZBに基づく大当り遊技及び大当りZCに基づく大当り遊技において、大当り遊技が開始されてから可動体26が振動を開始する迄の演出内容が同一又は略同一に設定されている。このため、本実施形態では、実際には大当りZCに基づく大当り遊技が生起された場合であっても、大当りZBに基づく大当り遊技へ昇格する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、大当り遊技におけるエンディング演出の実行中に、先読み予告演出を実行可能に構成されている。本実施形態の先読み予告演出は、実行が保留されている特別図柄変動ゲームの中に大当りの特別図柄変動ゲームが含まれている場合に実行される演出である。したがって、本実施形態の先読み予告演出では、実行が保留されているゲームの中に大当りの特別図柄変動ゲームが含まれていることが報知(予告)されるようになっている。また、本実施形態の先読み予告演出は、演出表示装置13、可動体26、及び装飾ランプSLを用いて行われる演出である。即ち、本実施形態の先読み予告演出は、表示演出、可動体演出、及び発光演出を含んで構成されている。
図3に示すように、本実施形態の先読み予告演出では、可動体26を初期位置P1から第1演出位置P2へ移動させる可動体演出が実行されるようになっている。なお、以下の説明では、可動体26を初期位置P1から第1演出位置P2へ移動させる可動体演出を「第1可動体演出」と示す。また、本実施形態の先読み予告演出では、演出表示装置13にて、予め定めた特定画像を表示する表示演出が実行されるようになっている。本実施形態において、特定画像は、第1演出位置P2を中心として放射状に可動体26が赤色に発光している様子を模した画像である。また、本実施形態の先読み予告演出では、装飾ランプSLを赤色に発光させる発光演出が実行されるようになっている。
そして、先読み予告演出は、エンディング演出の終了に伴って終了される。具体的には、エンディング演出の終了に伴って、可動体26は、第1演出位置P2から初期位置P1に移動されるようになっている。また、エンディング演出の終了に伴って、演出表示装置13では、特定画像が非表示とされ、装飾ランプSLでは、発光演出が終了されるようになっている。なお、本実施形態では、第1可動体演出が特定の可動体演出に対応するとともに、特定画像を表示する表示演出及び装飾ランプSLを赤色に発光させる発光演出が特定の遊技演出に対応する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機の機裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機における遊技などに関する処理を実行するとともに、該処理の結果に応じて各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31について、その具体的な構成を説明する。
最初に、主制御基板30について説明する。
図4に示すように、主制御基板30には、主制御用CPU30a、主制御用ROM30b、主制御用RAM30c、及び乱数生成回路30dが備えられている。主制御用CPU30aには、主制御用ROM30b、主制御用RAM30c、及び乱数生成回路30dが接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4が接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置11、保留表示装置22、及び普通図柄表示装置24が接続されている。また、主制御用CPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1及び普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。
主制御用CPU30aは、パチンコ遊技機における遊技に関する各種の処理を所定の手順で実行する。主制御用ROM30bには、主制御用CPU30aが遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM30bには、複数種類の特別図柄変動パターンが記憶されている。特別図柄変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示される迄の間の遊技演出(表示演出等)のベースとなるパターンを示すものである。本実施形態における特別図柄変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示される迄の変動時間(演出時間)、及び該変動時間中の飾り図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)を特定できる。
ここで、本実施形態における特別図柄変動パターンについて説明する。
本実施形態の特別図柄変動パターンには、大当り演出を特定する大当り演出用の特別図柄変動パターンと、はずれリーチ演出を特定するはずれリーチ演出用の特別図柄変動パターンと、はずれ演出を特定するはずれ演出用の特別図柄変動パターンとがある。
大当り演出は、飾り図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、飾り図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、飾り図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。
また、主制御用ROM30bには、遊技に関する判定に用いられる各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、当り判定に用いられる当り判定値が記憶されている。なお、確変状態が付与されているときに用いられる当り判定値の個数は、確変状態が付与されていないときに用いられる当り判定値の個数よりも多い。また、主制御用ROM30bには、普通当り遊技を付与する普通当りか否かの普通当り判定に用いられる普通当り判定値が記憶されている。なお、変短状態が付与されているときに用いられる普通当り判定値の個数は、変短状態が付与されていないときに用いられる普通当り判定値の個数よりも多い。そして、主制御用ROM30bには、当り判定で否定判定された場合に、リーチ演出の実行を許容するか否かのリーチ判定に用いられるリーチ判定値が記憶されている。
また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、主制御用RAM30cには、確変状態が付与されているか否かを示す主確変フラグが記憶される。また、主制御用RAM30cには、変短状態が付与されているか否かを示す主作動フラグが記憶される。
また、乱数生成回路30dでは、各種のハードウェア乱数が生成される。本実施形態において、各種のハードウェア乱数には、当り判定用乱数や、普通当り判定用乱数などがある。当り判定用乱数は、当り判定に用いる乱数である。普通当り判定用乱数は、普通当り判定に用いる乱数である。
また、主制御用CPU30aは、各種のソフトウェア乱数の値を所定の周期毎に更新し、主制御用RAM30cに記憶させるソフトウェア乱数生成処理を実行する。本実施形態において、各種のソフトウェア乱数には、特別図柄振分用乱数や、リーチ判定用乱数、特別図柄変動パターン振分用乱数などがある。特別図柄振分用乱数は、特別図柄(大当りの種類)を決定する際に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、リーチ判定に用いる乱数である。特別図柄変動パターン振分用乱数は、特別図柄変動パターンを決定する際に用いる乱数である。
次に、演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、演出制御用CPU31a、演出制御用ROM31b、及び演出制御用RAM31cが備えられている。演出制御用CPU31aには、演出制御用ROM31b及び演出制御用RAM31cが接続されている。また、演出制御用CPU31aには、初期位置センサSE5が接続されている。そして、演出制御用CPU31aは、初期位置センサSE5から、可動体26を検出したことを示す検出信号を入力することで、可動体26が初期位置P1に位置していることを把握できる一方、検出信号を入力しないことで可動体26が初期位置P1に位置していないことを把握できる。
また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、演出制御用RAM31cには、確変状態が付与されているか否かを示す副確変フラグが記憶される。また、演出制御用RAM31cには、変短状態が付与されているか否かを示す副作動フラグが記憶される。また、演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、演出制御用ROM31bには、遊技演出を実行させるための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置13が接続されている。このため、演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき、演出表示装置13の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aには、可動体26を動作させる図示しないモータが接続されている。そして、演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき、モータを駆動させることにより、可動体26の動作を制御し、可動体演出を実行させる。即ち、本実施形態において、可動体26及び可動体26の動作を制御するモータは可動体演出実行手段として機能する。また、演出制御用CPU31aには、装飾ランプSL及びスピーカSPが接続されている。このため、演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、装飾ランプSLの発光態様及びスピーカSPの音声出力態様を制御する。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
まず、主制御用CPU30aは、第1始動入賞口14又は第2始動入賞口16に遊技球が入球したか否かの入球判定を行う。即ち、主制御用CPU30aは、入球判定において、第1始動センサSE1又は第2始動センサSE2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。入球判定の判定結果が否定の場合(遊技球が第1始動入賞口14又は第2始動入賞口16に入球しなかった場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、入球判定の判定結果が肯定の場合(遊技球が第1始動入賞口14又は第2始動入賞口16に入球した場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かの保留判定を行う。
保留判定の判定結果が否定の場合(特別図柄保留数=4の場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、主制御用CPU30aは、保留判定の判定結果が肯定の場合(特別図柄保留数<4の場合)、特別図柄保留数を「1」加算し、特別図柄保留数の値を更新するとともに、更新後の特別図柄保留数を表示するように保留表示装置22の表示内容を制御する。その後、主制御用CPU30aは、乱数生成回路30dから当り判定用乱数の値を取得するとともに、主制御用RAM30cから、特別図柄振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、及び特別図柄変動パターン振分用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した各種乱数の値を、該各種乱数の値を記憶させた順序を特定可能となるように、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶させる。
次に、主制御用CPU30aは、取得した各種乱数の値に基づき、特別図柄変動ゲームの変動内容を事前判定する。即ち、主制御用CPU30aは、各種乱数の値を取得してから、取得した各種乱数の値をもとに当り判定を行うまでの間に、当り判定の判定結果を事前判定する。主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの変動内容を事前判定すると、その判定結果に関する情報を特定可能な事前判定コマンドを生成し、演出制御用CPU31aに出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている当り判定値と一致するか否かを判定する。そして、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が当り判定値と一致する場合には、大当りを特定可能な事前判定コマンドを生成して演出制御用CPU31aに出力する。一方、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が当り判定値と一致しない場合には、はずれを特定可能な事前判定コマンドを生成して演出制御用CPU31aに出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。このとき、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中であるか否かを判定する。そして、特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していない場合(特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中である場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。即ち、本実施形態では、大当り遊技中、特別図柄変動ゲームが実行されない。
一方、特別図柄変動ゲームの実行条件が成立している場合(特別図柄変動ゲームの実行中でなく、且つ大当り遊技中でない場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄保留数が「0」よりも大きいか否かの保留数判定を行う。保留数判定の判定結果が否定の場合(特別図柄保留数=0の場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、保留数判定の判定結果が肯定の場合(特別図柄保留数>0の場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数を「1」減算し、特別図柄保留数を更新するとともに、更新後の特別図柄保留数を表示するように保留表示装置22の表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄変動ゲームの実行に用いる各種乱数の値のうち、最先に記憶された各種乱数の値を取得する。
次に、主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている当り判定値と一致するか否かの当り判定を行う。このとき、主制御用CPU30aは、確変状態が付与されている場合、確変状態用の当り判定値を用いる一方で、確変状態が付与されていない場合、非確変状態用の当り判定値を用いる。この遊技状態に応じた当り判定値の選択により、確変状態中は、当り確率が高確率に変動する。
当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄振分用乱数の値に基づいて、特別図柄による大当り図柄の中から特別図柄表示装置11にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、特別図柄による大当り図柄の中から、取得した特別図柄振分用乱数の値に対応付けられた1つの特別図柄を選択することにより最終停止図柄を決定する。この最終停止図柄の決定により、主制御用CPU30aは、大当りの種類を決定する。
次に、主制御用CPU30aは、取得した特別図柄変動パターン振分用乱数の値に基づいて、大当り演出用の特別図柄変動パターンの中から1つの特別図柄変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、主制御用CPU30aは、取得したリーチ判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されているリーチ判定値と一致するか否かのリーチ判定を行う。リーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出ありの場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄によるはずれ図柄の中から特別図柄表示装置11にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、特別図柄変動パターン振分用乱数の値に基づいて、はずれリーチ演出用の特別図柄変動パターンの中から1つの特別図柄変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、リーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出なしの場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄によるはずれ図柄の中から特別図柄表示装置11にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、特別図柄変動パターン振分用乱数の値に基づいて、はずれ演出用の特別図柄変動パターンの中から1つの特別図柄変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、特別図柄変動パターンを指定するとともに飾り図柄の変動開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄の変動表示を開始させるように特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。
その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した特別図柄変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した特別図柄変動パターンに定められている変動時間の終了時に、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
次に、主制御用CPU30aが大当り遊技を生起させるために行う大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU30aは、当り判定において肯定判定した際に判定(決定)した特別図柄の大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、生起させる大当り遊技の種類を特定する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの終了後、大当りの種類に基づいて特定された大当り遊技の制御を開始するとともに、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
大当り遊技処理において主制御用CPU30aは、オープニング処理を実行する。オープニング処理において、主制御用CPU30aは、オープニング演出の演出時間を主制御用RAM30cに設定するとともに、オープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。オープニングコマンドは、大当り遊技の開始を指示する大当り開始コマンドとなる。そして、主制御用CPU30aは、オープニング演出の演出時間が経過した場合、ラウンド遊技に関する各種処理を実行する。
まず、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されているラウンド遊技数に「1」加算して値を更新するとともに、更新後のラウンド遊技数を示すラウンド遊技数コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技の開始時にラウンド遊技数として「0」を設定する。したがって、本実施形態において、ラウンド遊技数に設定された値は、何回目のラウンド遊技であるかを示すようになっている。また、ラウンド遊技数コマンドは、ラウンド遊技の開始を指示するラウンド開始コマンドとなる。
続いて、主制御用CPU30aは、大入賞口19を開放させるように大入賞口ソレノイドSOL1を制御して、ラウンド遊技を開始させる。このとき、主制御用CPU30aは、大入賞口19が開放してから閉鎖する迄の時間であるラウンド遊技の規定時間(本実施形態では「25秒」)を主制御用RAM30cに設定する。次に、主制御用CPU30aは、1回のラウンド遊技において、大入賞口19へ入球した遊技球の数を示す入球個数が、予め定めた入球上限個数(本実施形態では「10個」)に達したか否かを判定する。なお、主制御用CPU30aは、カウントセンサSE3からの検知信号を入力する毎に入球個数を「1」加算し、主制御用RAM30cに記憶させる。また、主制御用CPU30aは、1回のラウンド遊技の終了時に入球個数を「0」にリセットする。
入球個数が上限個数未満である場合、主制御用CPU30aは、大入賞口19を開放させてから、ラウンド遊技の規定時間を経過したか否かを判定する。ラウンド遊技の規定時間が経過していない場合、主制御用CPU30aは、入球個数が入球上限個数に達したか否かの判定に戻る。
一方、ラウンド遊技の規定時間が経過した場合、又は入球個数が入球上限個数に達した場合、主制御用CPU30aは、大入賞口19を閉鎖させるように大入賞口ソレノイドSOL1を制御して、ラウンド遊技を終了させる。その後、主制御用CPU30aは、終了させたラウンド遊技が何回目のラウンド遊技であるかを指定するとともにラウンド遊技の終了を示すラウンド終了コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
その後、主制御用CPU30aは、インターバル時間を主制御用RAM30cに設定する。そして、主制御用CPU30aは、インターバル時間が経過した場合、ラウンド遊技数が規定ラウンド数に達したか否かを判定する。ラウンド遊技数が規定ラウンド数未満である場合、主制御用CPU30aは、次のラウンド遊技に関する処理を実行する。一方、ラウンド遊技数が規定ラウンド数に達した場合、主制御用CPU30aは、エンディング処理を実行する。エンディング処理において、主制御用CPU30aは、エンディング演出の演出時間を主制御用RAM30cに設定するとともに、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング演出の演出時間が経過した場合、大当り遊技を終了させ、大当り遊技処理を終了する。
また、大当り遊技を終了させる際、主制御用CPU30aは、主確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値を設定する。また、主制御用CPU30aは、確変状態を付与する回数を示す値を主確変回数フラグに設定する。主確変回数フラグは、特別図柄変動ゲームが実行される毎に「1」減算され、「0」となった場合、主制御用CPU30aは、主確変フラグの値をリセットする。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が生起された場合、主確変フラグ及び主確変回数フラグの値を一旦リセットする。
また、大当り遊技を終了させる際、主制御用CPU30aは、主作動フラグに変短状態が付与されていることを示す値を設定する。また、主制御用CPU30aは、変短状態を付与する回数を示す値を主作動回数フラグに設定する。主作動回数フラグは、特別図柄変動ゲームが実行される毎に「1」減算され、「0」となった場合、主制御用CPU30aは、主作動フラグの値をリセットする。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が生起された場合、主作動フラグ及び主作動回数フラグの値を一旦リセットする。
また、主制御用CPU30aは、主作動回数フラグに設定された値を指定する作動回数指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。なお、本実施形態において、主確変回数フラグと主作動回数フラグとには同じ値が設定されている。このため、作動回数指定コマンドが出力されることによって、確変状態が付与されているか否か、確変状態の付与が継続される回数、変短状態が付与されているか否か、変短状態の付与が継続される回数が演出制御用CPU31aにおいて特定可能となる。
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する普通図柄入力処理や普通図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に普通図柄入力処理や普通図柄開始処理などの各種処理を実行する。
最初に、普通図柄入力処理について説明する。
主制御用CPU30aは、作動ゲート25へ遊技球が入球し、該遊技球を検知したゲートセンサSE4が出力する検知信号を入力したか否かの普通入球判定を行う。そして、主制御用CPU30aは、普通入球判定の判定結果が否定の場合、普通図柄入力処理を終了する。一方、主制御用CPU30aは、普通入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用RAM30cに記憶されている普通図柄保留数が上限数(本実施形態では「4」)未満であるか否かの普通保留判定を行う。
主制御用CPU30aは、普通保留判定の判定結果が否定の場合(普通図柄保留数=4の場合)、上限数を超える普通図柄保留数の更新を行わないとともに、普通当り判定用乱数の値を取得することなく、普通図柄入力処理を終了する。一方、主制御用CPU30aは、普通保留判定の判定結果が肯定の場合(普通図柄保留数<4の場合)、普通図柄保留数を「1」加算し、普通図柄保留数を更新する。その後、主制御用CPU30aは、乱数生成回路30dから普通当り判定用乱数の値を取得する。またこのとき、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値を、該普通当り判定用乱数の値を記憶させた順序を特定可能となるように、主制御用RAM30cに記憶させる。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。このとき、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲーム中又は普通当り遊技中であるか否かを判定する。そして、普通図柄変動ゲームの実行条件が成立していない場合(普通図柄変動ゲーム中又は普通当り遊技中である場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
一方、普通図柄変動ゲームの実行条件が成立している場合(普通図柄変動ゲームの実行中でなく、且つ普通当り遊技中でない場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普通図柄保留数が「0」よりも大きいか否かの普通保留数判定を行う。普通保留数判定の判定結果が否定の場合(普通図柄保留数=0の場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通保留数判定の判定結果が肯定の場合(普通図柄保留数>0の場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄保留数を「1」減算し、普通図柄保留数を更新する。
次に、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普通当り判定用乱数の値のうち、最先に記憶された普通当り判定用乱数の値を取得する。次に、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かの普通当り判定を行う。このとき、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されている場合、変短状態用の普通当り判定値を用いる一方で、変短状態が付与されていない場合、非変短状態用の普通当り判定値を用いる。この遊技状態に応じた普通当り判定値の選択により、変短状態中は、普通当り判定で肯定判定される確率が高確率に変動する。
普通当り判定の判定結果が肯定の場合(普通当りの場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄による普通当り図柄の中から普通図柄表示装置24にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。
次に、主制御用CPU30aは、複数種類の普通図柄変動パターンの中から1つの普通図柄変動パターンを決定する。このとき、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されていない場合、第1の変動時間(例えば5秒)を定めた普通図柄変動パターンを決定する一方で、変短状態が付与されている場合、第1の変動時間よりも短い第2の変動時間(例えば1秒)を定めた普通図柄変動パターンを決定する。この遊技状態に応じた変動時間の異なる普通図柄変動パターンの選択により、変短状態中は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮される。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
また、普通当り判定の判定結果が否定の場合(普通はずれの場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄による普通はずれ図柄の中から普通図柄表示装置24にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、複数種類の普通図柄変動パターンの中から1つの普通図柄変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
また、普通図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、普通図柄の変動表示を開始させるように普通図柄表示装置24の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理において決定した普通図柄変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように普通図柄表示装置24の表示内容を制御する。
また、普通当り判定において肯定判定した場合、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの終了後(普通当り図柄の確定停止表示後)、開閉扉18を所定の動作パターンに従って開閉動作させて普通当り遊技を付与する。主制御用CPU30aは、非変短状態の場合、開閉扉18を、第1開放時間(本実施形態では0.2秒)で第1回数(本実施形態では1回)分、開放動作させる。一方、主制御用CPU30aは、変短状態の場合、開閉扉18を、第1開放時間よりも長い第2開放時間(本実施形態では1.5秒)で、第1回数よりも多い第2回数(本実施形態では3回)分、開放動作させる。この遊技状態に応じた異なる動作パターンによる開閉扉18の開放動作の制御により、変短状態中は、開閉扉18の開放時間が長くなる。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。
以下、演出制御用CPU31aが飾り図柄変動ゲームを実行させるために行う処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、当該特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、演出表示装置13に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当りの図柄組み合わせを決定する。
このとき、演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が特別図柄ZAに分類される大当り図柄である場合には、演出表示装置13に確定停止表示させる大当りの図柄組み合わせとして[777]の図柄組み合わせを決定する。一方、演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が特別図柄ZB又は特別図柄ZCに分類される大当り図柄である場合には、演出表示装置13に確定停止表示させる大当りの図柄組み合わせとして[777]以外の図柄組み合わせを決定する。このため、遊技者は、演出表示装置13に[777]の図柄組み合わせが確定停止表示された場合、大当りZAに基づく大当り遊技が生起されることを認識できる。一方、遊技者は、演出表示装置13に[777]以外の図柄組み合わせが確定停止表示された場合、大当りZBに基づく大当り遊技及び大当りZCに基づく大当り遊技のうち何れかの大当り遊技が生起されることを認識できる。
また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された特別図柄変動パターンに基づいて演出表示装置13に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。即ち、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合であって、はずれリーチ演出用の特別図柄変動パターンが指定されたときには、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合であって、はずれ演出用の特別図柄変動パターンが指定されたときには、はずれの図柄組み合わせを決定する。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、全図柄列の飾り図柄の変動表示を開始させ、飾り図柄変動ゲームが開始されるように演出表示装置13の表示内容を制御する。演出制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドにより指定された特別図柄変動パターンに基づいて飾り図柄変動ゲームの演出内容を特定するとともに、特定した演出内容による飾り図柄変動ゲームが実行されるように演出表示装置13の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドにより指定された特別図柄変動パターンに基づき、飾り図柄変動ゲームに伴う遊技演出を実行させるように装飾ランプSL、スピーカSP、及び可動体26を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドの入力を契機として、決定した飾り図柄を確定停止表示させるように演出表示装置13の表示内容を制御する。
次に、大当り遊技が生起された際に演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了コマンド、及びエンディングコマンドを入力すると、大当りの種類などを考慮して、これらのコマンドに対応する大当り遊技中の遊技演出の演出内容を特定し、特定した演出内容で大当り中の遊技演出を表示させるように演出表示装置13を制御する。またこのとき、演出制御用CPU31aは、特定した演出内容で大当り中の遊技演出を実行させるように装飾ランプSL、スピーカSP、及び可動体26を制御する。
また、最終停止図柄として大当り図柄が指定された場合、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後に、副確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値を設定するとともに、副確変回数フラグの値に確変回数を設定する。また、演出制御用CPU31aは、作動回数指定コマンドによって指定される値に基づいて、副確変回数フラグの値を更新する。なお、大当り遊技が生起された場合、又は副確変回数フラグの値が「0」となった場合、副確変フラグから確変状態が付与されていることを示す値を消去する。
また、最終停止図柄として大当り図柄が指定された場合、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後に、副変短フラグに変短状態が付与されていることを示す値を設定するとともに、副作動回数フラグの値に作動回数を設定する。また、演出制御用CPU31aは、作動回数指定コマンドによって指定される値に基づいて、副作動回数フラグの値を更新する。なお、大当り遊技が生起された場合、又は副作動回数フラグの値が「0」となった場合、副変短フラグから変短状態が付与されていることを示す値を消去する。
次に、演出制御用CPU31aが昇格演出を実行させるために行う処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が特別図柄ZB又は特別図柄ZCに分類される大当り図柄である場合、該大当り図柄に対応する大当りに基づく大当り遊技において、昇格演出を実行させる。具体的に、演出制御用CPU31aは、大当りZBに基づく大当り遊技において、8回目のラウンド遊技の開始を示すラウンド開始コマンドを入力すると、予め定めた時間(例えば2秒)にわたって、可動体26を振動させるように制御する。そして、予め定めた時間が経過すると、演出制御用CPU31aは、第2可動体演出を実行させるように可動体26を制御する。また、演出制御用CPU31aは、8回目のラウンド遊技の終了を示すラウンド終了コマンドを入力すると、可動体26を第2演出位置P3から初期位置P1まで移動させるように制御し、昇格演出を終了させる。
一方、演出制御用CPU31aは、大当りZCに基づく大当り遊技において、8回目のラウンド遊技の開始を示すラウンド開始コマンドを入力すると、予め定めた時間(例えば2秒)にわたって、可動体26を振動させるように制御する。そして、予め定めた時間が経過すると、演出制御用CPU31aは、振動を停止させるように可動体26を制御し、昇格演出を終了させる。
このような制御により、可動体26は、大当りZBに基づく大当り遊技及び大当りZCに基づく大当り遊技において、昇格演出を実行可能である。また、大当りZBに基づく大当り遊技と、大当りZCに基づく大当り遊技とでは、昇格演出において、可動体26の動作態様が異なる。このため、遊技者は、可動体26の動作態様から、今回の大当り遊技の種類を認識できる。
次に、演出制御用CPU31aが先読み予告演出を実行させるために行う処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドを入力すると、該事前判定コマンドの値を、該事前判定コマンドの値を記憶させた順序を特定可能となるように、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に記憶させる。また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力する毎に、即ち、特別図柄変動ゲームが実行される毎に、演出制御用RAM31cに記憶されている事前判定コマンドの値のうち最先に記憶された事前判定コマンドの値を消去する。
次に、演出制御用CPU31aが、先読み予告演出を実行させるか否かを決定するために行う先読み予告演出決定処理について説明する。先読み予告演出決定処理は、オープニングコマンドを入力することを契機として実行される。
先読み予告演出決定処理において、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに記憶されている事前判定コマンドの中に、大当りを特定する事前判定コマンドが含まれているか否かを判定する。即ち、演出制御用CPU31aは、オープニング演出の開始時に、その時点で実行が保留されている特別図柄変動ゲームの中に大当りの特別図柄変動ゲームが含まれているか否かを判定する。そして、大当りの特別図柄変動ゲームが含まれていると判定した場合、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出を実行させることを特定可能な情報(値やフラグなど)を、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に記憶させる。その後、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出決定処理を終了する。一方、大当りの特別図柄変動ゲームが含まれていないと判定した場合、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出を実行させることを特定可能な情報を、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に記憶させることなく、先読み予告演出決定処理を終了する。このように、本実施形態において、演出制御用CPU31aは保留判定手段として機能する。また、本実施形態において、オープニング演出の開始時は第1時期に対応する。
次に、演出制御用CPU31aが、先読み予告演出を実行させるために行う先読み予告演出実行処理について説明する。先読み予告演出実行処理は、エンディングコマンドを入力することを契機として実行される。
図5に示すように、先読み予告演出実行処理において、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに、先読み予告演出を実行させることを特定可能な情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101の判定結果が否定である場合、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出を実行させることなく、先読み予告演出実行処理を終了する。一方、ステップS101の判定結果が肯定である場合、演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1に位置しているか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102において、演出制御用CPU31aは、初期位置センサSE5から検出信号を入力している場合には肯定判定する一方で、初期位置センサSE5から検出信号を入力していない場合には否定判定する。
ステップS102の判定結果が否定である場合、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出を実行させることなく、先読み予告演出実行処理を終了する。一方、ステップS102の判定結果が肯定である場合、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出を実行させるように、演出表示装置13、可動体26、及び装飾ランプSLを制御する(ステップS103)。
具体的に、ステップS103において、演出制御用CPU31aは、第1可動体演出を実行させるように可動体26を制御する。また、ステップS103において、演出制御用CPU31aは、特定画像を表示させる表示演出を実行させるように演出表示装置13を制御するとともに、装飾ランプSLを赤色に発光させる発光演出を実行させるように装飾ランプSLを制御する。そして、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出実行処理を終了する。
また、演出制御用CPU31aは、エンディング演出の演出時間が経過したことを契機として、先読み予告演出を終了させる。具体的に、演出制御用CPU31aは、可動体26を第1演出位置P2から初期位置P1へ移動させるように制御する。また、演出制御用CPU31aは、特定画像を表示させる表示演出を終了させるように演出表示装置13を制御するとともに、発光演出を終了させるように装飾ランプSLを制御する。またこのとき、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに記憶されている先読み予告演出を実行させることを特定可能な情報を消去する。
このように、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、可動体26、演出表示装置13、及び装飾ランプSLを制御可能な演出制御手段として機能する。また、本実施形態において、エンディング演出の開始時は第2時期に対応する。したがって、本実施形態において、オープニング演出の開始時である第1時期は、エンディング演出の開始時である第2時期よりも前に設定されていることとなる。
以上のような制御により、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出決定処理において、先読み予告演出を実行させることを特定可能な情報を演出制御用RAM31cに記憶させた場合であって、可動体26が初期位置P1に位置していると判定したときには、先読み予告演出を実行させる制御を可能である。一方、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出決定処理において、先読み予告演出を実行させることを特定可能な情報を演出制御用RAM31cに記憶させた場合であって、可動体26が初期位置P1に位置していないと判定したときには、先読み予告演出を実行させない制御を可能である。このため、本実施形態では、可動体26が初期位置P1に位置していないことによって、先読み予告演出において、第1可動体演出が実行できないことや、可動体26が初期位置P1以外の位置から第1演出位置P2に移動されるように、第1可動体演出が不完全に実行されることを抑制できる。
また、このような制御によれば、可動体26が初期位置P1とは異なる位置に位置していることによって、遊技者が演出表示装置13で表示される画像を視認困難な状態で先読み予告演出が実行されることを抑制できる。例えば、本実施形態では、可動体26が第2演出位置P3に位置したまま、演出表示装置13にて特定画像を表示させる表示演出が実行されると、特定画像が可動体26によって視認困難となる。即ち、このような場合には、先読み予告演出における表示演出が不完全に実行されることとなる。しかしながら、本実施形態では、可動体26が初期位置P1とは異なる位置に位置している場合、先読み予告演出を実行させないため、先読み予告演出が不完全に実行されることを抑制できる。
また、このような制御によれば、可動体26が初期位置P1とは異なる位置に位置していることによって、第1可動体演出が不完全に実行されることを抑制できる。例えば、本実施形態では、先読み予告演出において、可動体26が放射状に発光している様子を模した特定画像が演出表示装置13にて表示される。このため、先読み予告演出において第1可動体演出が不完全に実行される場合には、可動体26の位置と、演出表示装置13で表示される特定画像における発光の中心とが一致しない状態で先読み予告演出が実行されることとなる。即ち、このような場合には、先読み予告演出が不完全に実行されることとなる。しかしながら、本実施形態では、可動体26が初期位置P1とは異なる位置に位置している場合、先読み予告演出を実行させないため、先読み予告演出が不完全に実行されることを抑制できる。
演出制御用CPU31aは、オープニング演出の開始を契機として、実行が保留されている特別図柄変動ゲームの中に大当りの特別図柄変動ゲームが含まれているか否かを判定する。また、演出制御用CPU31aは、エンディング演出の開始を契機として、可動体26が初期位置P1に位置しているか否かを判定する。このため、本実施形態では、オープニング演出が開始されてからエンディング演出が開始される迄に可動体26が初期位置P1とは異なる位置に移動され、エンディング演出の開始時に初期位置P1とは異なる位置に位置している場合であっても、先読み予告演出が不完全に実行されることを抑制できる。
可動体26及び可動体26の動作を制御するモータは、大当りZBに基づく大当り遊技が生起された場合、8回目のラウンド遊技中に、昇格演出として、第2可動体演出を実行可能である。また、演出制御用CPU31aは、全てのラウンド遊技が終了した後に実行されるエンディング演出の開始時に、可動体26が初期位置P1に位置しているか否かを判定する。このため、本実施形態では、昇格演出として可動体26を動作させる第2可動体演出が実行された場合であっても、先読み予告演出が不完全に実行されることを抑制できる。
また、演出制御用CPU31aは、大当りZBに基づく大当り遊技又は大当りZCに基づく大当り遊技が生起された場合、8回目のラウンド遊技中に昇格演出を実行させた後に、エンディング演出中に先読み予告演出を実行させる制御を可能である。即ち、演出制御用CPU31aは、大当りZBに基づく大当り遊技又は大当りZCに基づく大当り遊技が生起された場合、昇格演出が実行されたことを条件として先読み予告演出を実行させる制御を可能である。したがって、本実施形態では、大当りZBに基づく大当り遊技又は大当りZCに基づく大当り遊技が生起された場合、生起された大当り遊技の種類が報知される迄は先読み予告演出が実行されない。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1に位置していないと判定した場合、先読み予告演出を実行させない制御を可能である。このため、本実施形態では、可動体26が初期位置P1に位置していないことによって、先読み予告演出のうち可動体演出が実行できないことや、不完全に実行されることを抑制できる。即ち、本実施形態では、先読み予告演出のうち可動体演出が不完全に実行されることで、先読み予告演出全体が不完全に実行されることを抑制できる。したがって、本実施形態では、大当り遊技中に実行される先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
(2)演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1に位置していない場合、先読み予告演出を実行させない制御を可能である。したがって、本実施形態では、先読み予告演出として可動体26を初期位置P1から第1演出位置P2へ移動させる第1可動体演出が不完全に実行されることを抑制でき、先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
(3)演出制御用CPU31aは、先読み予告演出決定処理において、実行が保留されている特別図柄変動ゲームの中に大当りの特別図柄変動ゲームが含まれていると判定した場合であっても、先読み予告演出実行処理において、可動体26が初期位置P1に位置していないと判定した場合、先読み予告演出を実行させない制御を可能である。したがって、本実施形態では、先読み予告演出決定処理が実行されてから先読み予告演出実行処理が実行されるまでの間に可動体26が初期位置P1とは異なる位置に移動し、先読み予告演出実行処理の開始時において初期位置P1とは異なる位置に位置している場合であっても、先読み予告演出が不完全に実行されることを抑制できる。このため、本実施形態では、先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
(4)演出制御用CPU31aは、オープニング演出の開始時に実行が保留されている特別図柄変動ゲームの中に大当りの特別図柄変動ゲームが含まれていると判定した場合であっても、エンディング演出の開始時に可動体26が初期位置P1に位置していないと判定した場合、先読み予告演出を実行させない制御を可能である。したがって、本実施形態では、オープニング演出が開始されてからエンディング演出が開始される迄に可動体26が初期位置P1とは異なる位置に移動され、エンディング演出の開始時に初期位置P1とは異なる位置に位置している場合であっても、先読み予告演出が不完全に実行されることを抑制できる。このため、本実施形態では、先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
(5)演出制御用CPU31aは、エンディング演出の開始時に可動体26が初期位置P1に位置していない場合、先読み予告演出を実行させない制御を可能である。したがって、本実施形態では、ラウンド遊技中に可動体26を動作させる可動体演出を行う昇格演出が実行された場合であっても、先読み予告演出が不完全に実行されることを抑制でき、先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
(6)大当りZBに基づく大当り遊技が生起された場合、先読み予告演出は、昇格演出が実行されたことを条件として実行される。したがって、本実施形態では、大当りZBに基づく大当り遊技が生起された場合、生起されている当り遊技の種類について興味を持たせることができるとともに、生起されている当り遊技の種類が報知された後には、先読み予告演出が実行されるか否かに興味を持たせることができる。
(7)演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1に位置していない場合、先読み予告演出を構成する表示演出を実行させない制御を可能である。このため、本実施形態では、可動体26が初期位置P1とは異なる位置に位置していることによって、遊技者が演出表示装置13で表示される画像を視認困難な状態で先読み予告演出を構成する表示演出が実行されること、即ち、先読み予告演出を構成する表示演出が不完全に実行されることを抑制できる。したがって、本実施形態では、先読み予告演出全体が不完全に実行されることを抑制でき、大当り遊技中に実行される先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
(8)演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1とは異なる位置に位置していることによって、第1可動体演出が不完全に実行されることを抑制できる。このため、本実施形態では、先読み予告演出において第1可動体演出が不完全に実行されることにより、可動体26の位置と、演出表示装置13で表示される特定画像における発光の中心とが一致しない状態で先読み予告演出が実行されることを抑制できる。即ち、先読み予告演出全体が不完全に実行されることを抑制できる。したがって、本実施形態では、先読み予告演出全体が不完全に実行されることを抑制でき、大当り遊技中に実行される先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・昇格演出において報知する内容は、適宜変更してもよい。例えば、確変状態や変短状態が付与されない大当り遊技を設け、昇格演出において、確変状態や変短状態が付与される大当り遊技と、確変状態や変短状態が付与されない大当り遊技とのうち何れの大当り遊技であるかを報知してもよい。また例えば、昇格演出において、大当り遊技にて獲得が見込める賞球の数を報知してもよい。このような場合、実際には遊技者にとっての有利度の低い大当り遊技が生起された場合であっても、実際に生起された大当り遊技よりも有利度の高い大当り遊技へ昇格する期待感を遊技者に抱かせることができる。
・昇格演出において、大当り遊技の種類を確定的に報知しなくてもよい。例えば、複数種類である特定の大当り遊技と、特定の大当り遊技よりも遊技者にとっての有利度の低い大当り遊技とにおいて、昇格演出を実行する。そして、昇格演出において、特定の大当り遊技のうちの何れかであることを報知するとよい。このように構成する場合、実際には特定の大当り遊技よりも遊技者にとっての有利度の低い大当り遊技が生起された場合であっても、特定の大当り遊技のうちの何れかへ昇格する期待感を遊技者に抱かせることができるとともに、昇格演出後も大当り遊技の種類に対して興味を持たせることができる。
・昇格演出を実行するタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、8回目以外のラウンド遊技中に昇格演出を実行してもよいし、インターバル時間中やオープニング演出中に昇格演出を実行してもよい。また、複数回に分けて昇格演出を実行してもよい。
・昇格演出の演出内容は、適宜変更してもよい。例えば、可動体演出における可動体26の動作態様を変更してもよい。また、可動体演出に加えて演出表示装置13を用いる表示演出や、装飾ランプSLを用いる発光演出を実行してもよい。また、可動体とは異なる演出実行手段による遊技演出を昇格演出として実行する場合、可動体演出を実行しなくてもよい。
・演出制御用CPU31aは、所定の乱数を用いた判定(抽選)によって、昇格演出を実行させるか否かを決定してもよい。このとき、演出制御用CPU31aは、大当りZAに基づく大当り遊技が生起された場合であって、所定の乱数を用いた判定によって、昇格演出を実行させると決定したときには、[777]以外の図柄組み合わせを表示させるように演出表示装置13を制御するとよい。また、演出制御用CPU31aは、大当りZAに基づく大当り遊技が生起された場合であって、昇格演出を実行させないと決定したときには、[777]の図柄組み合わせを表示させるように演出表示装置13を制御するとよい。また、このような場合、大当りZBを設けなくてもよい。
・何れの大当り遊技において昇格演出を実行するかは、適宜変更してもよい。例えば、全ての当り遊技において昇格演出を実行可能としてもよい。また、昇格演出を実行しなくてもよい。
・先読み予告演出決定処理を行うタイミング及び先読み予告演出実行処理を行うタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、演出制御用CPU31aは、ラウンド遊技中に先読み予告演出決定処理及び先読み予告演出実行処理を行うなどしてもよい。また、先読み予告演出の実行タイミングは、適宜変更してもよい。例えば、ラウンド遊技中や、オープニング演出中に先読み予告演出を実行してもよい。また例えば、昇格演出が実行されるよりも前に先読み予告演出を実行してもよい。
・可動体26が初期位置P1に位置しているか否かを判定するタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出決定処理を行うよりも前に可動体26が初期位置P1に位置しているか否かを判定してもよい。このような場合、演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1に位置していないと判定したときには、先読み予告演出決定処理において先読み予告演出の実行を決定した場合であっても、先読み予告演出の実行を規制してもよい。また、演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1に位置していないと判定したときには、先読み予告演出決定処理を行わなくてもよい。このような構成によれば、演出制御用CPU31aが行う処理を簡略化でき、制御に関する負担を低減できる。
・演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1に位置していないと判定した場合、先読み予告演出のうち、可動体演出を実行させない制御を行うとともに、表示演出及び発光演出を実行させてもよい。例えば、可動体26が初期位置P1に位置していないと判定した場合に、先読み予告演出を実行させないように制御するときには、先読み予告演出の出現率が低下することとなり、先読み予告演出に対する興趣が低下する虞がある。しかしながら、本別例の構成によれば、先読み予告演出のうち可動体演出が不完全に実行されるのを抑制できる一方で、先読み予告演出のうち可動体を用いない表示演出及び発光演出を実行させることができる。このため、先読み予告演出のうち可動体演出が不完全に実行されることを抑制しつつも、先読み予告演出のうち表示演出や発光演出が実行されることにより、先読み予告演出の出現率が低下することを抑制でき、先読み予告演出に対する興趣の低下を抑制できる。
・装飾ランプSLの位置は、適宜変更してもよい。例えば、可動体26が動作されることにより遊技者から視認困難となる位置に配設されてもよい。このように構成する場合、演出制御用CPU31aは、可動体26が初期位置P1に位置していないことによって、先読み予告演出における発光演出が遊技者から視認困難な状態で実行されること、即ち、先読み予告演出を構成する発光演出が不完全に実行されることを抑制でき、先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
・演出制御用CPU31aは、所定の値を用いた判定(抽選)によって、先読み予告演出を実行させるか否かを決定してもよい。例えば、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出決定処理において、先読み予告演出を実行させるか否かを判定するための先読み予告用乱数の値を取得し、該乱数の値が所定の先読み予告判定値と一致するか否かを判定することにより先読み予告演出を実行させるか否かを決定してもよい。またこのとき、大当りの特別図柄変動ゲームが含まれている場合には、大当りの特別図柄変動ゲームが含まれていない場合と比較して、先読み予告演出を実行させる確率が高くなるように先読み予告判定値の数を設定するとよい。このように構成する場合、先読み予告演出が実行されたときには、先読み予告演出が実行されないときと比較して、大当りの特別図柄変動ゲームが含まれていることに対する期待度が高くなる。
・先読み予告演出において、可動体演出、表示演出、及び発光演出に加えて、スピーカSPから音声を出力することにより実行する音声演出などを実行してもよい。また、先読み予告演出において、可動体演出、表示演出、及び発光演出のうち何れかの演出を実行しなくてもよい。先読み予告演出には、可動体が初期位置P1に位置していないことによって、不完全に実行される遊技演出が含まれていればよい。例えば、先読み予告演出において、可動体演出のみを実行する構成としてもよいし、表示演出のみを実行する構成としてもよい。
・先読み予告演出の演出内容は、適宜変更してもよい。例えば、可動体演出において可動体26を移動させる位置や、演出表示装置13に表示させる画像、装飾ランプSLの発光態様などを変更してもよい。
・演出制御用CPU31aは、演出表示装置13に、実行が保留されている特別図柄変動ゲームに基づく保留画像を表示するように制御してもよい。このとき、演出表示装置13は、可動体26が初期位置P1に位置している場合、演出位置P2,P3に位置している場合と比較して遊技者から視認容易となる位置に保留画像を表示するとよい。また、演出制御用CPU31aは、演出表示装置13を制御することにより、保留画像の表示態様を変化させる保留変化演出を先読み予告演出として実行させてもよい。このように構成する場合、可動体26が初期位置P1とは異なる位置に位置することによって、可動体26が初期位置P1に位置する場合と比較して保留画像が遊技者から視認困難となっている状態で保留変化演出が実行されること、即ち、先読み予告演出が不完全に実行されることを抑制できる。このため、先読み予告演出のうち保留変化演出が不完全に実行されることで、先読み予告演出全体が不完全に実行されることを抑制できる。したがって、このように構成する場合、先読み予告演出に対する興趣が低下することを抑制できる。
・演出制御用CPU31aは、先読み予告演出実行処理において、可動体26が初期位置P1とは異なる位置に位置しているか否かを判定してもよい。例えば、可動体26が第1演出位置P2に位置しているかを判定し、その判定の結果に基づいて先読み予告演出を実行させるか否かを判定してもよい。このような場合、演出制御用CPU31aは、先読み予告演出として可動体26を第1演出位置P2から他の位置に移動させる可動体演出を実行させてもよい。
・特別図柄変動ゲームを開始させるときよりも前に行う事前判定は、演出制御用CPU31aが実行してもよい。この場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理において取得した当り判定用乱数の値を特定可能な乱数指定コマンドを出力する。そして、演出制御用CPU31aは、入力した乱数指定コマンドから特定される当り判定用乱数の値をもとに当り判定値と一致するか否かを事前判定するとともに、該事前判定の結果をもとに先読み予告演出決定処理、及び先読み予告演出実行処理を行うとよい。
・大当りの種類は、適宜変更してもよい。例えば、大当り遊技における演出内容、ラウンド遊技の実行態様、入球上限個数、及び大当り遊技終了後の遊技状態などを変更した大当りを備えてもよい。
・小当り判定(小当り抽選)を行う遊技機に適用してもよい。この小当り判定は、取得した当り判定用乱数の値が、当り判定値とは異なる値に定めた小当り判定値と一致する場合に肯定判定する判定としてもよい。そして、小当り判定で肯定判定した際には、大入賞口19を開放する小当り遊技が生起されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、複数の特別図柄変動ゲームが実行されてもよい。また、例えば、複数の特別図柄変動ゲームのうち一方が優先的に実行されるか、入賞順に実行されるか、複数の特別図柄変動ゲームが同時に実行されるかも問わない。
・変短状態(入球率向上状態)としては、普図ゲームの変動時間の短縮、普通当り抽選の当選確率の向上、開閉扉18の合計開放時間の増加、及び特別図柄変動ゲームの変動時間の短縮のうち、少なくとも1つを含んでいればよい。
・確変状態が付与される上限回数と変短状態が付与される上限回数とが異なってもよい。また、確変状態が付与される上限回数が次回の大当り遊技が生起されるまでであってもよい。また例えば、大当り遊技の終了後に必ず確変状態や変短状態が付与されなくてもよく、特別図柄の種類に応じて確変状態や変短状態が付与されるように制御してもよい。また例えば、確変状態自体や変短状態自体が付与されないように制御してもよい。
・主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理において取得した各種乱数の値を、主制御用RAM30cの記憶領域のうち特別図柄保留数に対応付けられた記憶領域に記憶するようにしてもよい。この場合、主制御用CPU30aは、各種乱数の値を特別図柄変動ゲームが実行される毎にシフト処理し、特別図柄保留数を「1」減算した記憶領域に記憶させる。
・主制御用CPU30aは、事前判定の判定結果に加えて、特別図柄保留数を特定可能な事前判定コマンドを演出制御用CPU31aに出力してもよい。また、演出制御用CPU31aは、入力した事前判定コマンドの値を、演出制御用RAM31cの記憶領域のうち、入力した事前判定コマンドにより特定される特別図柄保留数に対応付けられた記憶領域に記憶するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドの値を特別図柄変動ゲームが実行される毎にシフト処理し、特別図柄保留数を「1」減算した記憶領域に記憶させる。
・主制御用CPU30aは、特別図柄指定コマンドに代えて、大当りの種類を特定可能な制御コマンドを出力してもよい。なお、この制御コマンドは、大当りの種類毎に設定されたコマンドであって、特別図柄の種類は特定できない。また、大当りの種類毎に変動パターンを設定した場合には、演出制御用CPU31aが変動パターン指定コマンドをもとに大当りの種類を把握するようにしてもよい。
・上記実施形態において、複数の大入賞装置が配設されてもよい。また、大入賞装置の一方又は両方の通過領域は、入球した遊技球が通過可能な複数の通過領域に分岐するように構成されていてもよい。またこのような場合、複数の通過領域は、確変状態が付与される確変通過領域と、確変状態が付与されない通常通過領域とに規定されていてもよい。
・可動体26は、例えばソレノイドなど、モータとは異なる駆動装置によって制御されてもよい。
・可動体26の構成は適宜変更してもよい。例えば、可動体26は、演出表示装置13の側方などに配設されていてもよい。また例えば、可動体の数を2つ以上としてもよい。このように構成する場合、先読み予告演出と昇格演出とは、異なる可動体を用いて実行されてもよい。
・演出制御基板31をサブ統括制御基板とし、演出制御基板31とは別に演出表示装置13を専門に制御する表示制御基板を設けてもよい。
・特別図柄のみを用いる遊技機に具体化してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記保留判定手段は、前記当り遊技中に設定された第1時期の到来を契機として、その時点で実行が保留されている図柄変動ゲームの中に当りの図柄変動ゲームが含まれているか否かを判定し、前記演出制御手段は、前記当り遊技中に設定された第2時期の到来を契機として、前記可動体が前記第1位置に位置しているか否かを判定し、前記第1時期は、前記第2時期よりも後に設定されており、前記保留判定手段は、前記演出制御手段により前記可動体が前記第1位置に位置していないと判定された場合、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に当りの図柄変動ゲームが含まれているか否かを判定しない。
(ロ)前記遊技演出実行手段は、保留中の図柄変動ゲームに基づく保留画像を表示可能であり、前記第1位置は、前記第2位置と比較して前記遊技演出実行手段が表示する前記保留画像を遊技者から視認容易とする位置であり、前記演出制御手段は、前記遊技演出実行手段を制御することにより、前記保留画像の表示態様を変化させる保留変化演出を前記特定の遊技演出として実行させる。
(ハ)当りか否かの当り判定の判定結果が肯定の場合には図柄変動ゲームにおいて当り表示結果を導出した後に当り遊技を生起させる遊技機において、前記当り遊技中に、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に当りの図柄変動ゲームが含まれているか否かを判定する保留判定手段と、可動体を第1位置から第2位置へ移動させる可動体演出を実行可能な可動体演出実行手段と、画像表示による遊技演出を実行可能な演出実行手段及び発光体の発光による遊技演出を実行可能な演出実行手段のうち少なくとも一方を含む遊技演出実行手段と、前記保留判定手段の判定結果が肯定の場合、前記当り遊技中に、特定の可動体演出と、特定の遊技演出とを含んで構成された特定演出を実行するように前記可動体演出実行手段及び前記遊技演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記当り遊技中に、前記可動体が前記第1位置に位置しているか否かを判定し、前記可動体が前記第1位置に位置していると判定した場合には、前記特定演出を実行させる制御を可能である一方で、前記可動体が前記第1位置に位置していないと判定した場合には、前記特定演出のうち、前記特定の可動体演出を実行させない制御を可能であるとともに、前記特定の遊技演出を実行させる制御を可能に構成されたことを特徴とする遊技機。
(ニ)当りか否かの当り判定の判定結果が肯定の場合には図柄変動ゲームにおいて当り表示結果を導出した後に当り遊技を生起させる遊技機において、前記当り遊技中に、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に当りの図柄変動ゲームが含まれているか否かを判定する保留判定手段と、可動体を第1位置から第2位置へ移動させる可動体演出を実行可能な可動体演出実行手段と、前記保留判定手段の判定結果が肯定の場合、前記当り遊技中に特定の可動体演出を実行するように前記可動体演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記当り遊技中に、前記可動体が前記第1位置に位置しているか否かを判定し、前記可動体が前記第1位置に位置していると判定した場合には、前記特定の可動体演出を実行させる制御を可能である一方で、前記可動体が前記第1位置に位置していないと判定した場合には前記特定の可動体演出を実行させない制御を可能に構成されたことを特徴とする遊技機。
(ホ)当りか否かの当り判定の判定結果が肯定の場合には図柄変動ゲームにおいて当り表示結果を導出した後に当り遊技を生起させる遊技機において、前記当り遊技中に、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に当りの図柄変動ゲームが含まれているか否かを判定する保留判定手段と、可動体を第1位置から第2位置へ移動させる可動体演出を実行可能な可動体演出実行手段と、画像表示による遊技演出を実行可能な演出実行手段及び発光体の発光による遊技演出を実行可能な演出実行手段のうち少なくとも一方を含み、前記可動体演出の実行に伴って遊技者が視認困難となる遊技演出実行手段と、前記保留判定手段の判定結果が肯定の場合、前記当り遊技中に特定の遊技演出を実行するように前記遊技演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記遊技演出実行手段は、前記当り遊技中に、前記可動体が前記第1位置に位置しているか否かを判定し、前記可動体が前記第1位置に位置していると判定した場合には、前記特定の遊技演出を実行させる制御を可能である一方で、前記可動体が前記第1位置に位置していないと判定した場合には前記特定の遊技演出を実行させない制御を可能に構成されたことを特徴とする遊技機。
(ヘ)当りか否かの当り判定の判定結果が肯定の場合には図柄変動ゲームにおいて当り表示結果を導出した後に当り遊技を生起させる遊技機において、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に当りの図柄変動ゲームが含まれているか否かを判定する保留判定手段と、可動体を第1位置から第2位置へ移動させる可動体演出を実行可能な可動体演出実行手段と、画像表示による遊技演出を実行可能な演出実行手段及び発光体の発光による遊技演出を実行可能な演出実行手段のうち少なくとも一方を含む遊技演出実行手段と、前記保留判定手段の判定結果が肯定の場合、特定の可動体演出と、特定の遊技演出とを含んで構成された特定演出を実行するように前記可動体演出実行手段及び前記遊技演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記可動体が前記第1位置に位置しているか否かを判定し、前記可動体が前記第1位置に位置していると判定した場合には、前記特定演出を実行させる制御を可能である一方で、前記可動体が前記第1位置に位置していないと判定した場合には前記特定演出を実行させない制御を可能に構成されたことを特徴とする遊技機。