JP2015200541A - 検査装置において撮像装置用のタイミング信号を生成するための制御装置、撮像装置にタイミング信号を送出する方法 - Google Patents

検査装置において撮像装置用のタイミング信号を生成するための制御装置、撮像装置にタイミング信号を送出する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検査装置において、検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計の分解能と取得画像1画素に相当する距離との比が整数倍でないことに起因して生じる位置誤差の累積を抑制する。
【解決手段】検査対象を所定の方向に移動させながら検査対象を撮像装置で撮像する検査装置において撮像装置用のタイミング信号を生成するための制御装置は、検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計から整数値として取得されるカウント値に基づいて検査対象の移動量を検出し、検出された移動量が閾値に達しているか否かを判定する移動量判定部と、検出された移動量が閾値に達していると判定されたときに、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、を備える。移動量判定部は、閾値として、複数の値を選択的に用いて判定を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、撮像装置を備える検査装置において撮像装置用のタイミング信号を生成するための制御技術に関する。
半導体ウエハなどの検査対象に対して荷電粒子または電磁波を照射して、検査対象の表面の性状に応じて得られる二次荷電粒子を撮像装置で検出し、その検出結果に基づいて生成される画像データを用いて、検査対象の表面に形成されたパターン等を検査するための検査装置が広く知られている(例えば、下記の特許文献1〜3)。こうした検査装置として、検査対象を保持した移動ステージを移動させながら、検査対象に荷電粒子または電磁波を照射し、移動ステージが取得画像(撮像素子で取得される画像)1画素に相当する距離(撮像素子に投影された画像の移動量が1画素となる距離であり、光学系の倍率によって定まる)を移動するごとに撮像装置から受光量を取り込んで、画像データを生成する方式が多く採用されている。取得画像の1画素が撮像対象の物面上のサイズを示す単位の例はnm/pixであり、1画素が物面上の50nmに相当する場合は50nm/pixと表記し、この場合の1画素に相当するステージ移動距離は50nmとなる。なお、受光量を取り込むタイミングは、撮像装置に入力されるタイミング信号によって決定される。
かかる検査装置では、一般的に、移動ステージが取得画像1画素に相当する距離を移動したことは、レーザ干渉計を使用して検出される。具体的には、レーザ干渉計から整数値として得られるカウント値を実距離に換算することで1画素に相当する距離を移動したか否かが判定される。例えば、レーザ干渉計の分解能が0.61815562nm/countであり、1画素に相当する距離が50nmである場合、1画素に相当する距離に相当する正確なカウント値は、80.8858count(=50/0.61815562)である。しかし、上述の通り、カウント値は整数値として得られる。このため、従来の検査装置では、例えば、正確なカウント値の小数部分(小数点以下の値)が四捨五入された81countを1画素に相当する距離として扱っていた。
国際公開第2002/001596号公報 特開2007−48686号公報 特開平11−132975号公報
上述した従来の検査装置では、撮像装置から受光量を取り込むごとに、すなわち、移動ステージが取得画像1画素に相当する距離を移動したと判定されるごとに、微少量の位置誤差が生じることになる。例えば、上述の具体例では、本来80.8858countである1画素に相当する距離が81countとして扱われるので、移動ステージが取得画像1画素に相当する距離を移動したと判定されるごとに、0.1142count(0.07059nmに相当する)の位置誤差が発生する。この位置誤差は、上記の正確なカウント値の計算から明らかなように、レーザ干渉計の分解能と取得画像1画素に相当する距離とが整数倍でないことに起因して生じる。かかる位置誤差は、極めて微少であるが、移動ステージが取得画像1画素に相当する距離を移動するごとに累積されていくので、移動ステージが長距離移動する場合には、無視できないレベルに達する。例えば、移動ステー
ジが100mm移動した場合には、1,997,179画素(=100mm/(81count×0.61815562nm/count)分の画像が取得される。この場合、全体として、約141μm(1,997,179画素×0.07059nm/画素)の位置誤差が発生する。このように累積された大きな位置誤差は、検査精度に影響を及ぼすことになる。
このようなことから、レーザ干渉計の分解能と取得画像1画素に相当する距離との比が整数倍でないことに起因して生じる位置誤差の累積を抑制することが望まれる。かかる誤差を抑制する方法として、検査装置の光学系の倍率を調節することが考えられる。例えば、上述の具体例では、取得画像1画素に相当する距離が50.070605nm(81画素×0.61815562nm/count)となるように倍率を調整する方法が考えられる。しかしながら、このような微細な倍率調整は困難であり、他の方法で位置誤差の累積を抑制することが望まれる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態によれば、検査対象を所定の方向に移動させながら検査対象を撮像装置で撮像する検査装置において撮像装置用のタイミング信号を生成するための制御装置が提供される。この制御装置は、検査装置が備えるレーザ干渉計であって、検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計から整数値として取得されるカウント値に基づいて検査対象の移動量を検出し、検出された移動量が閾値に達しているか否かを判定する移動量判定部と、検出された移動量が閾値に達していると判定されたときに、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、を備える。移動量判定部は、閾値として、複数の値を選択的に用いて判定を行う。
かかる制御装置によれば、閾値として、複数の値が選択的に用いられる。当該複数の値として、タイミング信号を生成するタイミングに対応させるべき検査対象の正確な移動量よりも大きな値と、当該移動量よりも小さな値と、を用いれば、タイミング信号を生成するタイミングに対応させるべき検査対象の正確な移動量と、レーザ干渉計のカウント値から検出される検査対象の移動量(しいては閾値)と、の差分によって生じる位置誤差の累積を低減できる。換言すれば、1つの閾値が固定的に使用される場合のように一定の位置誤差が常に累積されることがない。したがって、検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計の分解能と取得画像1画素に相当する距離との比が整数倍でないことに起因して生じる位置誤差の累積が抑制され、検査対象を精度良く検査することができる。
本発明の第2の形態によれば、第1の形態において、移動量判定部は、撮像装置で取得される画像の1画素に相当する距離がレーザ干渉計のカウント値に換算された換算カウント値であって、小数部分を含むように換算された換算カウント値の小数部分に対応する値を、タイミング信号生成部によってタイミング信号が生成された回数に応じて積算し、積算された小数部分に対応する値に基づいて、選択する閾値を切り替える。かかる形態によれば、積算された小数部分に対応する値は、累積された位置誤差の量に相当するので、位置誤差が所定量累積する前に閾値の値を切り替えて、位置誤差の累積量を低減できる。
本発明の第3の形態によれば、第2の形態において、移動量判定部は、積算された小数部分に対応する値が所定値未満であるときに、複数の値のうちの第1の値を選択し、積算された小数部分に対応する値が所定値以上であるときに、複数の値のうちの、第1の値よりも大きい第2の値を選択し、積算された小数部分から、第2の値と第1の値との差分に対応する値を減じる。かかる形態によれば、累積された位置誤差が所定値に達していない
場合には、相対的に小さい第1の値が閾値として用いられ、累積された位置誤差が所定値に相当する量を越えるたびに、相対的に大きい第2の値が閾値として用いられて、位置誤差の累積量が低減される。つまり、累積された位置誤差が所定値に相当する量を越えるたびに、累積された位置誤差が低減されるので、位置誤差が所定量を大きく超えて累積されることがない。また、第2の値が閾値として使用されたことによって解消される位置誤差に相当する第2の値と第1の値との差分が、積算された小数部分から減じられるので、残りの位置誤差に基づいて、その後も好適に同様の処理を行うことができる。
本発明の第4の形態によれば、第3の形態において、複数の値は、第1の値と第2の値とからなり、所定値は、積算された小数部分に対応する値が積算によって桁上がりしたか否かを判断可能な値であり、第1の値は、換算カウント値の整数部分の値であり、第2の値は、第1の値よりも値1だけ大きい。かかる形態によれば、位置誤差が、レーザ干渉計のカウント値の値1に相当する距離だけ累積されると、位置誤差が低減されるので、位置誤差の累積を極めて小さな値に留めることができる。
本発明の第5の形態によれば、第1の形態において、移動量判定部は、タイミング信号生成部によるタイミング信号に関連付けられた、予め定められた順序で、選択する閾値を切り替える。かかる形態によれば、簡単なロジックによって位置誤差の累積を好適に抑制できる。
本発明の第6の形態によれば、第5の形態において、移動量判定部は、閾値としての第1の値に基づいてタイミング信号生成部が予め定められた第1の回数だけタイミング信号を生成した場合に、閾値を、第1の値から、第1の値と異なる第2の値に切り替え、第2の値に基づいてタイミング信号生成部が予め定められた第2の回数だけタイミング信号を生成した場合に、閾値を第2の値から第1の値に切り替える。かかる形態によれば、具体的な閾値選択順序をメモリに記憶しておく必要がない。
本発明の第7の形態によれば、検査装置が提供される。この検査装置は、第1ないし第6のいずれかの制御装置と、撮像装置と、検査対象を保持して所定の方向に移動させる移動部と、レーザ干渉計と、を備える。かかる検査装置によれば、第1ないし第6の形態と同様の効果を奏する。
本発明の第8の形態によれば、検査対象を所定の方向に移動させながら、検査対象を撮像装置で撮像する検査装置において、撮像装置にタイミング信号を送出する方法が提供される。この方法は、検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計から整数値として取得されるカウント値に基づいて、検査対象の移動量を検出し、検出された移動量が閾値に達しているか否かを判定する工程と、検出された移動量が閾値に達していると判定されたときに、タイミング信号を撮像装置に送出する工程と、を備える。閾値は、複数の値の間で選択的に切り替えられる。かかる方法によれば、第1の形態と同様の効果を奏する。第8の形態に、第2ないし第6いずれかの形態を付加することも可能である。
本発明の第9形態によれば、検査対象を所定の方向に移動させながら検査対象を撮像装置で撮像する検査装置において撮像装置用のタイミング信号を生成するための制御装置が提供される。この制御装置は、検査装置が備えるレーザ干渉計であって、検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計から整数値として取得されるカウント値に基づいて、検査対象の移動量が所定量に達したと判定されたときに、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、レーザ干渉計の分解能と取得画像1画素に相当する距離との比が整数倍でないことに起因して生じ、タイミング信号を生成するたびに累積される、所定量に関する誤差を補正可能に構成された補正部と、を備える。かかる形態によれば、第1の形態と同様の効果を奏する。
本発明は、上述の形態のほか、撮像装置にタイミング信号を送信するためのプログラム、当該プログラムをコンピュータが読み取り可能に記録された記憶媒体など、種々の形態で実現することができる。
本発明の実施例としての検査装置の概略立面図である。 図1に示す検査装置の概略平面図である。 電子光学装置の概略構成を示す説明図である。 制御装置がタイミング信号としてのTDIクロック信号を出力するための構成を示す機能ブロック図である。 TDIクロック出力処理の流れを示すフローチャートである、 移動量判定処理の流れを示すフローチャートである。 閾値選択処理の流れを示すフローチャートである。 TDIクロック生成処理の流れを示すフローチャートである。 レーザ干渉計のカウント値に基づいて検出される検査対象の移動量とTDIクロックとの関係を例示する説明図である。 第2実施例としての閾値選択処理の流れを示すフローチャートである。
A.第1実施例:
図1および図2は、本発明の検査装置の一実施例としての半導体検査装置(以下、単に検査装置とも呼ぶ)5の概略構成を示す。図1は、検査装置5の概略立面図(図2のA−A矢視)であり、図2は、検査装置5の概略平面図(図1のB−B矢視)である。検査装置5は、検査対象の表面に形成されたパターンの欠陥、検査対象の表面上の異物の存在等を検査する装置である。検査対象としては、半導体ウエハ、露光用マスク、EUVマスク、ナノインプリント用マスク(およびテンプレート)、光学素子用基板、光回路用基板等を例示できる。異物としては、パーティクル、洗浄残物(有機物)、表面での反応生成物等を例示できる。かかる異物は、例えば、絶縁物、導電物、半導体材料、または、これらの複合体などからなる。以下では、検査装置5によって半導体ウエハ(以下、単にウエハWとも呼ぶ)を検査するものとして説明する。ウエハの検査は、半導体製造工程においてウエハの処理プロセスが行われた後、または、処理プロセスの途中で行われる。例えば、検査は、成膜工程、CMPまたはイオン注入を受けたウエハ、表面に配線パターンが形成されたウエハ、配線パターンが未だに形成されていないウエハなどを対象として行われる。
検査装置5は、図1に示すように、カセットホルダ10と、ミニエンバイロメント装置20と、主ハウジング30と、ローダハウジング40と、ステージ装置50と、電子光学装置70と、制御装置80と、画像処理装置85と、主制御装置89とを備えている。図1および図2に示すように、カセットホルダ10は、カセットCを複数個(図2では2個)保持するようになっている。カセットCには、検査対象としての複数枚のウエハWが上下方向に平行に並べられた状態で収納される。本実施例では、カセットホルダ10は、昇降テーブル上の図2に鎖線で示された位置にカセットCを自動的にセットできるように構成されている。カセットホルダ10にセットされたカセットCは、図2に実線で示された位置、すなわち、後述するミニエンバイロメント装置20内の第1搬送ユニット61の回動軸線O−O(図1参照)を向いた位置まで自動的に回転される。
ミニエンバイロメント装置20は、図1および図2に示すように、ハウジング22と、気体循環装置23と、排出装置24と、プリアライナ25とを備えている。ハウジング22の内部には、雰囲気制御されるミニエンバイロメント空間21が形成されている。また
、ミニエンバイロメント空間21内には、第1搬送ユニット61が設置されている。気体循環装置23は、清浄な気体(ここでは空気)をミニエンバイロメント空間21内で循環させて雰囲気制御を行う。排出装置24は、ミニエンバイロメント空間21内に供給された空気の一部を回収して外部に排出する。プリアライナ25は、ウエハを粗位置決めする。
第1搬送ユニット61は、ミニエンバイロメント空間21内に設置されている。この第1搬送ユニット61は、軸線O−Oの周りを回転可能な多節のアームを有している。このアームは、半径方向に伸縮可能に構成されている。アームの先端には、ウエハWを把持する把持装置、例えば、機械式チャック、真空式チャックまたは静電チャックが設けられている。かかるアームは、上下方向に移動可能になっている。第1搬送ユニット61は、カセットホルダ10内に保持された複数のウエハのうちの所要のウエハWを把持し、後述するローダハウジング40内のウエハラック41に受け渡す。
ローダハウジング40の内部には、図1および図2に示すように、ウエハラック41と第2搬送ユニット62とが設置されている。ミニエンバイロメント装置20のハウジング22と、ローダハウジング40とは、シャッタ装置27によって区切られており、シャッタ装置27は、ウエハWの受け渡し時のみに開かれる。ウエハラック41は、複数(図1では2枚)のウエハWを上下に隔てて水平の状態で支持する。第2搬送ユニット62は、上述の第1搬送ユニットと基本的に同じ構成を有している。第2搬送ユニット62は、ウエハラック41と、後述するステージ装置50のホルダ55との間で、ウエハWの搬送を行う。かかるローダハウジング40の内部は、高真空状態(真空度としては10−5〜10−6Pa)に雰囲気制御されるとともに、不活性ガス(例えば、乾燥純窒素)が注入される。
主ハウジング30内には、図1および図2に示すように、ウエハWを移動させる移動部の一例としてのステージ装置50が設けられている。ステージ装置50は、底壁上に配置された固定テーブル51と、固定テーブル上でY方向に移動するYテーブル52と、Yテーブル上でX方向に移動するXテーブル53と、Xテーブル上で回転可能な回転テーブル54と、回転テーブル54上に配置されたホルダ55とを備えている。Yテーブル52は、主ハウジング30の外部に設けられたアクチュエータであるサーボモータ56によって、Y方向に移動される。Xテーブル53は、主ハウジング30の外部に設けられたアクチュエータであるサーボモータ57によって、X方向に移動される。ホルダ55は、機械式チャックまたは静電式チャックで解放可能にウエハWをその載置面上に保持する。ホルダ55に保持されたウエハWのY方向の移動量は、レーザ干渉計58によって検出される。
レーザ干渉計58は、干渉計の原理を使用したレーザ干渉測距装置である。図1および図2において、レーザ干渉計58の位置は、概略的に示している。レーザ干渉計58は、例えば、Yテーブル52(またはホルダ55)に固定されたミラープレートに向けてレーザを照射し、レーザ干渉計によって、レーザの入射波と、ミラープレートからの反射波との位相差に基づいて、ウエハW(厳密には、Yテーブル52またはホルダ55)の座標を計測し、ウエハWの移動量を検出する。レーザ干渉計58は、主ハウジング30の内部に設けてもよいし、外部に設けてもよい。また、レーザ干渉計58は、光ケーブルを介して、レーザの光路に設けられた光ピックアップに接続され、主ハウジング30から離れた位置に設けられていてもよい。かかるレーザ干渉計からは、検出したウエハWの座標値としてのカウント値cvを取得可能である。このカウント値cvは、整数値として得られる。カウント値cvの値1に相当する距離は、レーザ干渉計58の分解能に依存し、この値1は、例えば、0.61815562nmに相当する。
電子光学装置70は、荷電粒子をビームとして、Y方向(図2参照)に移動中のウエハ
Wに照射し、それによって得られる二次荷電粒子の量を検出する。代替態様として、電子光学装置70は、荷電粒子に代えて電磁波を照射し、それによって得られる二次電磁波を検出してもよい。ウエハWの移動は、ステージ装置50によって行われる。制御装置80は、電子光学装置70が備えるTDIカメラ75に、タイミング信号としてのTDIクロック(転送クロック)を出力し、TDIカメラ75の動作を制御する。電子光学装置70および制御装置80の詳細については、後述する。画像処理装置85は、電子光学装置70によって検出された二次荷電粒子の量に基づいて、画像データを生成する。生成される画像データは、輝度値を階調値として有する。
画像処理装置85によって生成された画像データは、任意の方法によって、ウエハWの表面に形成されたパターンの欠陥や異物の有無等の検査に用いられる。この検査は、情報処理装置などを用いて自動的に行われてもよい。例えば、情報処理装置は、輝度値が閾値以上に高い領域を検出してもよいし、生成された画像データと、予め用意された基準画像データとのパターンマッチングを行ってもよい。あるいは、検査は、画像データが表す画像、または、画像データを構成する各画素の階調値に基づいて、検査員によって行われてもよい。
主制御装置89は、検査装置5の動作全般を制御する。例えば、主制御装置89は、ステージ装置50に移動指令を送出して、ウエハWを保持するホルダ55を所定の移動速度でY方向に移動させる。主制御装置89は、メモリとCPUとを備え、予め記憶されたプログラムを実行することによって、所要の機能を実現してもよい。あるいは、主制御装置89は、ソフトウェアでの機能の実現に加えて、または、代えて、所要の機能の少なくとも一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。
図3は、電子光学装置70の概略構成を示す。本実施例では、電子光学装置70は、検査対象の広い面に一括して電子線を照射し、それによって得られる二次荷電粒子の量を一括して検出する写像投影型電子顕微鏡である。ただし、電子光学装置70は、他のタイプの電子顕微鏡、例えば、細く絞った電子線を検査対象の表面で走査し、それによって得られる二次荷電粒子の量を、電子線の径に相当する画素単位で検出する取得する走査型電子顕微鏡であってもよい。図示するように、電子光学装置70は、一次光学系72と、二次光学系73と、TDIカメラ75とを備えている。一次光学系72は、荷電粒子をビームとして生成し、当該ビームをホルダ55に保持されたウエハWに照射する。この一次光学系72は、電子源90と、レンズ72a,72dと、アパーチャ72b,72cと、E×Bフィルタ72eと、レンズ72f,72h,72iと、アパーチャ72gとを備えている。
荷電粒子をウエハWに照射することによって、ウエハWの状態(パターンの形成状態、異物の付着状態など)に応じた二次荷電粒子が得られる。本明細書において、二次荷電粒子とは、二次放出電子、ミラー電子および光電子のいずれか、または、これらが混在したものである。二次放出電子とは、二次電子、反射電子および後方散乱電子のいずれか、または、これらのうちの少なくとも2つが混在したものである。二次放出電子は、ウエハWの表面に電子線などの荷電粒子を照射したときに、ウエハWの表面に荷電粒子が衝突して発生する。ミラー電子は、ウエハWの表面に電子線などの荷電粒子を照射したときに、照射した荷電粒子がウエハWの表面に衝突せずに、当該表面近傍にて反射することによって発生する。光電子は、ウエハWの表面に電磁波を照射したときに、当該表面から発生する。
レンズ72a,72dおよびアパーチャ72b,72cは、電子源90よって生成された電子ビームを整形するとともに、電子ビームの方向を制御し、斜め方向から入射するように電子ビームをE×Bフィルタ72eに導く。E×Bフィルタ72eに入射された電子
ビームは、磁界と電界によるローレンツ力の影響を受けて、鉛直下方向に偏向され、レンズ72f,72h,72iおよびアパーチャ72gを介してウエハWに向けて導かれる。レンズ72f,72h,72iは、電子ビームの方向を制御するとともに、適切な減速を行って、ランディングエネルギーを調整する。
ウエハWへの電子ビームの照射によって、ウエハW上の異物がチャージアップされ、それによって、入射電子の一部がウエハWに接触せずに跳ね返される。これによって、ミラー電子が二次光学系73を介して、TDIカメラ75に導かれる。また、入射電子の一部がウエハW上に接触することによって、二次放出電子が放出される。
電子ビームの照射によって得られた二次荷電粒子(ここでは、ミラー電子および二次放出電子)は、対物レンズ72i、レンズ72h、アパーチャ72g、レンズ72fおよびE×Bフィルタ72eを再度通過した後、二次光学系73に導かれる。二次光学系73は、電子ビームの照射によって得られた二次荷電粒子をTDIカメラ75に導く。二次光学系73は、レンズ73a,73cと、NAアパーチャ73bと、アライナ73dとを備えている。二次光学系73においては、レンズ73a、NAアパーチャ73bおよびレンズ73cを通過することによって二次荷電粒子が集められ、アライナ73dによって整えられる。NAアパーチャ73bは、二次系の透過率・収差を規定する役割を有している。
TDIカメラ75は、Y方向に所定の段数(複数)だけ配列された撮像素子を有しており、二次光学系73によって導かれた二次荷電粒子の量を検出する。本実施例では、TDIカメラ75の撮像素子は、X方向にも配列される。TDIカメラ75での検出は、ステージ装置50によってウエハWをY方向に沿って移動させつつ、ウエハWに電子ビームを照射し、それによって得られる二次荷電粒子の量(電荷)を時間遅延積分方式によってY方向に沿ってY方向の段数分だけ積算することによって行われる。ウエハWの移動方向と、TDIカメラ75による積算の方向は、同一の方向である。二次荷電粒子の量は、TDIカメラ75にTDIクロックが入力されるごとに、1段分ずつ積算される。換言すれば、TDIカメラ75の1つの画素に蓄積された電荷は、TDIクロックが入力されるごとに、Y方向の隣の画素に転送される。そして、Y方向の段数分だけ積算された検出量、すなわち、最終段まで積算された検出量は、TDIクロックが入力されるごとに、画像処理装置85に転送される。なお、TDIカメラ75の積算方向は、Y方向に限らず、X方向であってもよい。この場合、ウエハWは、X方向に移動される。
図4は、制御装置80がTDIクロック信号をTDIカメラ75に出力するための構成を示す機能ブロック図である。図5は、制御装置80が実行するTDIクロック出力処理の流れを示すフローチャートである。図4に示すように、制御装置80は、TDIクロック出力モジュールとして構成されており、図示するように、移動量判定部81とTDIクロック生成部82とを備えている。TDIクロック出力処理は、ステージ装置50によってウエハWを移動させながら、ウエハWに電子ビームを照射し、それによって得られる二次荷電粒子の量をTDIカメラ75で検出する間において、連続的に繰り返し実行される。
図5に示すように、TDIクロック出力処理では、制御装置80は、まず、移動量判定部81の処理として、移動量判定処理を実行する(ステップS200)。この処理は、図4に示すように、レーザ干渉計58から現在のカウント値cvを取得し、取得したカウント値cvに基づいて、ウエハWの移動量を検出し、検出された移動量が閾値ThPixに達しているか否かを判定する処理である。次に、制御装置80は、図5に示すように、TDIクロック生成部82の処理として、TDIクロック生成処理を実行する(ステップS300)。この処理は、検出された移動量が閾値ThPixに達していると移動量判定部81によって判定されたときに、図4に示すように、TDIクロック信号を生成し、TD
Iカメラ75に出力する処理である。制御装置80は、かかるTDIクロック出力処理によって、TDIカメラ75の1画素に相当する距離だけウエハWがY方向に移動したと判定されるたびに、TDIクロック信号をTDIカメラ75に出力する。制御装置80は、メモリとCPUとを備え、予め記憶されたプログラムを実行することによって、移動量判定部81およびTDIクロック生成部82の機能を実現してもよい。あるいは、制御装置80は、ソフトウェアでの機能の実現に加えて、または、代えて、これらの機能の少なくとも一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。以下では、本実施例における移動量判定処理およびTDIクロック生成処理の詳細について説明する。
図6は、移動量判定処理(図5に示されるステップS200)の流れを示すフローチャートである。この処理が開始されると、制御装置80は、まず、レーザ干渉計58から現在のカウント値cv(現在カウント値Ynとも呼ぶ)を取得する(ステップS210)。次に、制御装置80は、現在カウント値Ynと、1つ前に実行された移動量判定処理のステップS210においてレーザ干渉計58から取得されたカウント値cv(前回カウント値Ypとも呼ぶ)と、の差分dY(=Yn−Yp)を算出する(ステップS220)。前回カウント値Ypは、制御装置80が備えるメモリに記憶されている。移動量判定処理が初めて実行される際には、前回カウント値Ypは、値0である。
次に、制御装置80は、前回カウント値Ypを更新する(ステップS230)。すなわち、次回実行される移動量判定処理のステップS220に備えて、現在カウント値Ynを前回カウント値Ypとして記憶する。次に、制御装置80は、現在の移動量IYに上記ステップS220で算出した差分dYを加算して、移動量IYを更新する(ステップS240)。移動量IYは、レーザ干渉計58から取得されるカウント値cvに基づいて検出されるウエハWの移動量であり、カウント値cvの値1を最小単位とする整数値である。移動量判定処理が初めて実行される際には、更新前の移動量IYは、値0である。
次に、制御装置80は、更新した移動量IYと閾値ThPixとを比較し、移動量IYが閾値ThPix以上であるか否かを判定する(ステップS250)。このステップS250では、制御装置80がTDIクロック信号を生成すべきタイミングに達したか否か、すなわち、TDIカメラ75で取得される画像の1画素分に相当する距離をウエハWが移動したか否かを判定する処理である。このため、閾値ThPixは、TDIカメラ75で取得される画像の1画素分に相当する距離に基づいて設定される。本実施例では、後述するように、予め定められた2つの値が選択的に閾値ThPixとして用いられる。
判定の結果、移動量IYが閾値ThPix以上であれば(S250:Yes)、制御装置80は、移動量IYから閾値ThPixを減算する(ステップS260)。これにより、後述するTDIクロック生成処理のステップS310では、今回算出された「IY−ThPix」の値が移動量IYとして使用される。また、次回実行される移動量判定処理のステップS240においても、今回算出された「IY−ThPix」の値が移動量IYとして使用される。かかる処理によって、後述するTDIクロック生成処理においてTDIクロック信号が生成されるとともに、次回実行される移動量判定処理のステップS240に備えて移動量IYの値がリセットされる。IYの値が、「0」ではなく「IY−ThPix」にリセットされることによって、位置誤差の蓄積が抑制される。具体的には、レーザ干渉計58からカウント値cvを取得するタイミングによっては、上記ステップS250の判定は、IY=ThPixのタイミングで行われることもあれば、IY=ThPix+α(αは、自然数)のタイミングで行われることもある。本実施例のステップS260によれば、IY=ThPix+αのタイミングでステップS250の判定が行われた場合に、値α分の位置誤差を次回の移動量判定処理に反映することができる。
次に、制御装置80は、閾値選択処理を実行する(ステップS270)。閾値選択処理
は、複数の値(本実施例では2つの値であるNiとNi+1)のうちから、閾値ThPixとして使用する値を選択する処理である(詳細は後述)。ステップS270で選択された値は、次回実行される移動量判定処理のステップS250に使用される。本実施例では、デフォルト設定として、閾値ThPix=Niである。ただし、移動量判定処理を初めて実行する際に、ステップS210の前段で、後述する閾値選択処理を実行することによって、閾値ThPixの値を決定してもよい。閾値選択処理を実行すると、制御装置80は、処理をTDIクロック出力処理に戻す。一方、判定の結果、移動量IYが閾値ThPix未満であれば(S250:No)、制御装置80は、閾値選択処理を実行することなく、処理をTDIクロック出力処理に戻す。
図7は、閾値選択処理(図6に示されるステップS270)の流れを示すフローチャートである。以下の説明において、整数部分値Niとは、TDIカメラ75で取得される画像の1画素に相当する距離(ステージ装置50の移動方向すなわちY方向)がカウント値cvに正確に換算された(つまり、整数部分と小数部分とを含むように換算された)値(以下、換算カウント値とも呼ぶ)のうちの整数部分の値である。小数部分対応値Nd(以下、単に小数部分値Ndとも呼ぶ)とは、換算カウント値のうちの小数部分に対応する値である。ここで、「小数部分に対応する値」とは、小数部分の値そのものであってもよいし、小数部分の値そのものに所定の係数(例えば、小数部分の値を整数化するための係数)を乗じた値であってもよい。例えば、換算カウント値が、80.8858countである場合には、整数部分値Niは値80である。また、この場合、小数部分値Ndは、「小数部分に対応する値」が小数部分の値そのものであるときには、値0.8858であり、「小数部分に対応する値」が小数部分の値そのものに所定の係数を乗じた値であるときには、例えば、値8858(この場合、所定の係数は値10000)である。このように小数部分値Ndを整数化すれば、値の扱いが容易になる。本実施例では、「小数部分に対応する値」は、このように小数部分が整数化された値である。
また、以下の説明において、小数部分対応積算値Id(以下、単に積算値Idとも呼ぶ)とは、制御装置80がTDIクロック信号を出力するたびに、小数部分値Ndを積算した値である。TDIクロック信号を生成すべきであるか否か、換言すれば、ウエハWが1画素に相当する距離を移動したか否かは、上述の通り、ステップS240において、整数値である移動量IYを用いて判定されるので、実際には、ステップS250の判定がIY=ThPixのタイミングで行われたとしても、小数点以下の位置誤差が生じることになる。この小数点以下の位置誤差に対応する値が、制御装置80がTDIクロック信号を出力するたびに積算された値が積算値Idである。
図7に示すように、閾値選択処理が開始されると、制御装置80は、まず、積算値Idを更新する(ステップS271)。すなわち、積算値Idに小数部分値Ndを加算した値を新たな積算値Idとして算出する。閾値選択処理が初めて実行される際には、更新前の積算値Idは、値0であり、例えば、上述の例(すなわち、Nd=8858の場合)では、更新後の積算値Idは、値0から値8858に更新される。
次に、制御装置80は、更新された積算値Idが、判定閾値Of以上であるか否かを判定する(ステップS272)。判定閾値Ofは、本実施例では、積算値Idが更新(積算)によって桁上がりしたか否かを判定可能な値である。つまり、判定閾値Ofは、小数部分値Ndよりも桁が1つ大きい値であり、この値は、判定精度を高めるために、小数部分値Ndよりも桁が1つ大きい値のうちの最小値で設定されることが望ましい。例えば、小数部分値Ndが値8858の場合には、判定閾値Ofは、値10000である。
判定の結果、積算値Idが判定閾値Of未満であれば(ステップS272:No)、制御装置80は、閾値ThPixとして、整数部分値Niを選択する(ステップS273)
。一方、積算値Idが判定閾値Of以上であれば(ステップS272:Yes)、制御装置80は、積算値Idから判定閾値Ofを減算し(ステップS274)、閾値ThPixとして、整数部分値Ni+1を選択する(ステップ275)。このようにして、本実施例では、位置誤差に相当する積算値Idが桁上がりするだけ累積した場合に、すなわち、カウント値cvの値1だけ累積した場合に、閾値ThPixを1増加させることによって、次回実行される移動量判定処理(具体的には、ステップS250)によって、累積された位置誤差をカウント値cvの値1だけ低減することができる。上記ステップS274は、今回実行された閾値選択処理で補正された位置誤差(カウント値cvの値1)を反映して、次回実行される閾値選択処理に備えるために実行される。ステップS274で減算する値は、2つの閾値の値の差分に相当する量である。
このようにして、閾値ThPixを値Niまたは値Ni+1のいずれかに設定すると、制御装置80は、クロック信号オフタイミング閾値ThClk(以下、単に、オフタイミング閾値ThClkとも呼ぶ)を算出し、処理を移動量判定処理に戻す(ステップS276)。オフタイミング閾値ThClkは、TDIクロック信号の立ち下がりタイミングを決定するための閾値である。本実施例では、閾値ThClkは、閾値ThPixの半分の値である。つまり、閾値ThClkは、後述するTDIクロック生成処理においてHレベルの期間とLレベルの期間とが概ね同じ長さに決定されるように設定される。かかる構成によれば、TDIクロック信号の立ち上がりと立ち下がりとがTDIクロックカメラ75において確実に検出される。当該半分の値は、小数点以下の値を含む場合には、四捨五入等によって整数化される。
図8は、TDIクロック生成処理(図5に示されるステップS300)の流れを示すフローチャートである。この処理は、TDIクロック信号を生成する処理であり、換言すれば、TDIクロック信号の立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングとを管理する処理である。この処理が開始されると、制御装置80は、まず、移動量IYがオフタイミング閾値ThClk以上であるか否かを判定する(ステップS310)。
判定の結果、移動量IYがオフタイミング閾値ThClk以上であれば(ステップS310:Yes)、制御装置80は、TDIクロック信号をOFF(Lレベル)に設定する(ステップS320)。一方、移動量IYがThClk未満であれば(ステップS310:No)、制御装置80は、TDIクロック信号をON(Hレベル)に設定する(ステップS330)。このようにして、TDIクロック信号をON/OFFのいずれかに設定すると、制御装置80は、処理を移動量判定処理に戻す。
図9は、上述したTDIクロック出力処理(図5〜図8参照)によってTDIカメラ75に出力されるTDIクロック信号と移動量IYとの関係を模式的に示す。図9(a)は、上記ステップS250での判定が、移動量IY=閾値ThPixのタイミングで行われる場合を示している。図示するように、TDIクロック信号は、移動量IYがオフタイミング閾値ThClk未満(上記ステップS310:No)である時間t11まではHレベルであり(上記ステップS330)、移動量IYがオフタイミング閾値ThClk以上(上記ステップS310:Yes)となる時間t11〜t12の間では、Lレベルである(上記ステップS320)。そして、移動量IYが閾値ThPixに達すると(上記ステップS250:Yes)、移動量IYが値0になり(上記ステップS260)、TDIクロック信号は、LレベルからHレベルに切り替えられる(上記ステップS330)。その後、TDIクロック信号は、時間t12までの期間と同様に、移動量IYがオフタイミング閾値ThClk以上となる時間t13において、HレベルからLレベルに切り替えられ、移動量IYが閾値ThPixに達する時間t14において、LレベルからHレベルに切り替えられる。
図9(b)は、上記ステップS250での判定が、移動量IY=閾値ThPix+αのタイミングで行われる場合を示している。図示するように、TDIクロック信号は、移動量IYがオフタイミング閾値ThClk未満である時間t21まではHレベルであり、移動量IYがオフタイミング閾値ThClk以上となる時間t21〜t22の間では、Lレベルである。そして、移動量IYが閾値ThPix+αに達すると(つまり、上記ステップS250の判断が実行されると)、移動量IYが値αになり(上記ステップS260)、TDIクロック信号は、LレベルからHレベルに切り替えられる。その後、TDIクロック信号は、時間t22までの期間と同様に、移動量IYがオフタイミング閾値ThClk以上となる時間t23において、HレベルからLレベルに切り替えられ、移動量IYが閾値ThPix+αに達する時間t24において、LレベルからHレベルに切り替えられる。
以上説明した検査装置5によれば、閾値ThPixとして、2つの値(Ni,Ni+1)が選択的に用いられる。また、2つの値のうちのNi(上述の具体例では80)は、TDIクロック信号を生成するタイミングに対応させるべき検査対象の正確な移動量、すなわち、換算カウント値(上述の具体例では80.8858)よりも小さく、2つの値のうちのNi+1(上述の具体例では81)は、換算カウント値よりも大きい。このため、閾値と換算カウント値との誤差(閾値−換算カウント値)は、閾値ThPixとしてNiが使用される場合にはマイナスの値となり、閾値ThPixとしてNi+1が使用される場合にはプラスの値となる。つまり、閾値の一方を使用すると、他方を使用した場合に生じた誤差の一部を打ち消すことになる。したがって、1つの閾値が固定的に使用される場合(この場合、一定の位置誤差が常に累積される)と比べて、ウエハWの移動量を検出するためにレーザ干渉計58から取得されるカウント値cvが整数値であることに起因して生じる位置誤差の累積が抑制される。その結果、ウエハWを精度良く検査することができる。
また、検査装置5によれば、換算カウント値の小数部分に対応する値である小数部分値Ndが、TDIクロック信号が生成された回数に応じて積算値Idとして積算され、積算値Idに基づいて、閾値ThPixの値がNiとNi+1との間で切り替えられる。積算値Idは、累積された位置誤差の量に相当するので、かかる構成によれば、位置誤差が所定量累積する前に閾値ThPixの値を切り替えて、位置誤差の累積量を低減できる。
特に、本実施例では、積算値Idが判定閾値Of未満であるときに、閾値ThPixとして第1の値Niを選択し、積算値Idが判定閾値Of以上であるときに、閾値ThPixとして第1の値Niよりも大きい第2の値Ni+1を選択し、積算値Idから、第2の値Ni+1と第1の値Niとの差分に対応する値(判定閾値Of)を減じる(上記ステップS274)。つまり、累積された位置誤差が判定閾値Ofに相当する量に達していないときには、閾値ThPixとして第1の値Niが用いられ、累積された位置誤差が判定閾値Ofに相当する量を越えるたびに、閾値ThPixとして、第1の値Niの代わりに第2の値Ni+1が用いられて、累積された位置誤差が低減される。したがって、累積された位置誤差が所定値に相当する量を越えるたびに、累積された位置誤差が低減されるので、位置誤差が所定量を大きく超えて累積されることがない。
しかも、本実施例では、判定閾値Ofは、積算値Idが積算(更新)によって桁上がりしたか否かを判断可能な値であり、第1の値は、換算カウント値の整数部分の値(整数部分値Ni)であり、第2の値は、第1の値よりも値1だけ大きいNi+1である。したがって、位置誤差が、レーザ干渉計58のカウント値cvの値1に相当する距離だけ累積されると、位置誤差が低減されるので、位置誤差の累積を極めて小さな値に留めることができる。
B.第2実施例:
本発明の第2実施例としての検査装置は、閾値ThPixの選択方法のみが第1実施例と異なり、他の点については、第1実施例と同様である。以下、第2実施例について、第1実施例と異なる点についてのみ説明する。図10は、第2実施例としての閾値選択処理の流れを示すフローチャートである。この処理が開始されると、制御装置80は、まず、現在、閾値ThPixが整数部分値Niに設定されているか否かを判定する(ステップS371)。
判定の結果、閾値ThPixが整数部分値Niに設定されていれば(ステップS371:Yes)、制御装置80は、閾値ThPixとして整数部分値Niを使用した上記ステップS250の判定に基づくTDIクロック信号の生成がM回(Mは、自然数)連続して実行されたか否かを判定する(ステップS372)。当該判定の結果、TDIクロック信号がM回生成されていなければ(ステップS372:No)、制御装置80は、閾値ThPixとして整数部分値Niを選択する(ステップS373)。つまり、閾値ThPixは、整数部分値Niのまま維持される。一方、TDIクロック信号がM回生成されていれば(ステップS372:Yes)、制御装置80は、閾値ThPixとして整数部分値Ni+1を選択する(ステップS374)。つまり、閾値ThPixは、整数部分値Niから整数部分値Ni+1に切り替えられる。
一方、閾値ThPixが整数部分値Niに設定されていなければ(ステップS371:No)、つまり、閾値ThPixが整数部分値Ni+1に設定されていれば、制御装置80は、閾値ThPixとして整数部分値Ni+1を使用した上記ステップS250の判定に基づくTDIクロック信号の生成がN回(Nは、自然数)連続して実行されたか否かを判定する(ステップS375)。当該判定の結果、TDIクロック信号がN回生成されていなければ(ステップS375:No)、制御装置80は、閾値ThPixとして整数部分値Ni+1を選択する(ステップS376)。つまり、閾値ThPixは、整数部分値Ni+1のまま維持される。一方、TDIクロック信号がN回生成されていれば(ステップS375:Yes)、制御装置80は、閾値ThPixとして整数部分値Niを選択する(ステップS377)。つまり、閾値ThPixは、整数部分値Ni+1から整数部分値Niに切り替えられる。
このようにして、閾値ThPixを値Niまたは値Ni+1のいずれかに設定すると、制御装置80は、オフタイミング閾値ThClkを算出し、処理を移動量判定処理に戻す(ステップS378)。このステップS378の処理は、上記ステップS276の処理と同じ処理である。
上述した閾値選択処理によれば、第1実施例と同様に、閾値ThPixとして2つの値Ni,Ni+1が選択的に用いられるので、カウント値cvが整数値であることに起因して生じる位置誤差の累積が抑制される。第1実施例では、制御装置80は、積算値Idが桁上がりしたか否かの判定(ステップS272)に基づいて閾値ThPixの値を選択するように構成されたが、積算値Idがどのような履歴で積算されていくかは、レーザ干渉計58の分解能に依存する。換言すれば、積算値Idが桁上がりするタイミングは、レーザ干渉計58の分解能に基づいて、予め把握可能である。したがって、この桁上がりのタイミングに基づいてM,Nの値を決定すれば、第1実施例とほぼ同等の効果を得ることができる。
例えば、第1実施例で示した具体例(小数部分値Nd=8858)を用いれば、第1実施例の閾値選択処理(図7参照)によって、積算値Idは、初期値の値0から、(1)8858(=0+8858),(2)7716(=8858+8858−10000),(3)6574(7716+8858−10000),(4)5432(=6574+88
58−10000),(5)4290(=5432+8858−10000),(6)3148(=4290+8858−10000),(7)2006(=3148+8858−10000),(8)864(=2006+8858−10000),(9)9722(=864+8858),(10)8580(=9722+8858−10000)というように推移する。上記の計算において、値10000(判定閾値Of)が差し引かれる(上記ステップS274)ケースは、上記ステップS272において、積算によって桁上がりが生じたことを表している。つまり、この例では、積算値Idは、(1)8858および(9)9722の場合にのみ、桁上がりしておらず、その他の場合では、桁上がりしている。また、(1)8858と(10)8580とは、完全に同一ではないものの、ほぼ同じ大きさの値となる。このため、積算値Idの推移は、簡略的には、(1)〜(8)のサイクルとして見なすことができる。この点を考慮して、M=1,N=7と設定すれば、第1実施例における精度に近い精度で位置誤差の補正を行うことができる。
かかる第2実施例の構成によれば、TDIクロック信号を生成するたびに積算値Idを算出する必要が無く、簡単なロジックによって位置誤差の累積を好適に抑制できる。第2実施例の代替例として、TDIクロック信号の送信に関連付けられた、予め定められた順序で、閾値ThPixの値を切り替える種々の態様を採用することができる。例えば、閾値ThPixとして、値Niと値Ni+1とを交互に選択してもよい。かかる構成によれば、上述の実施形態と比べて位置誤差の補正精度が低下するものの、一定の閾値を使用する構成と比べれば、いっそう簡単な構成で位置誤差の累積が大きく抑制される。あるいは、TDIクロック信号の送信と関連付けられた閾値の選択パターン(テーブル化されていてもよい)を制御装置80のメモリに記憶しておき、制御装置80が、P(Pは任意の自然数)回目のTDIクロック信号を送信した後に、P回目の送信に関連付けられた閾値を参照して、該当する閾値を選択するようにしてもよい。こうすれば、上述の第2実施例の形態と比べて、位置誤差の補正をいっそう高めることができる。
C.変形例:
C−1.変形例1:
第1実施例で説明した、積算値Idの桁上がりを判定し、桁上がりした場合に閾値ThPixとして値Ni+1を選択する構成において、桁上がりの有無の判定に代えて、四捨五入が採用されてもよい、この場合、四捨五入によって積算値Idの桁が上がる場合に、閾値ThPixとして値Ni+1が選択されてもよい。あるいは、桁上がりの有無の判定に代えて、任意の所定値との比較が採用されてもよい。この場合、積算値Idが所定値以上の場合に、閾値ThPixとして値Ni+1が選択されてもよい。
C−2.変形例2:
積算値Idは、TDIクロック信号が所定回数生成されるごとにまとめて積算されてもよい。例えば、TDIクロック信号がQ(Qは2以上の整数)回生成されるたびに積算値Idが積算されるのであれば、上記ステップS271では、小数部分値NdのQ倍の値を加算してもよい。この場合、閾値ThPixの値として、小数部分値NdのQ倍の値を考慮して、2つの値を設定してもよい。例えば、積算値Idの4回分の積算によって、3画素に相当する距離程度の位置誤差が生じる場合には、NiとNi+3とを閾値ThPixとして採用してもよい。このように、位置誤差がある程度累積された段階で、累積した誤差をまとめて補正する構成とすれば、制御装置80の演算負荷を低減できる。
C−3.変形例3:
上述の実施形態では、主に、非常に精度良く位置誤差の累積を抑制できる構成について説明したが、上述の実施形態は、閾値として単一の値を使用する構成と比べて位置誤差の累積を抑制できる、複数の閾値を選択的に使用する任意の構成に変形可能である。
C−4.変形例4:
TDIカメラ75に代えて、二次荷電粒子の量を検出可能な種々の撮像装置が採用されてもよい。例えば、EB(Electron Bombardment)−CCD、I(Intensified)−CCDなどのラインセンサカメラが採用されてもよい。この場合、制御装置80は、TDIクロック信号に代えて、タイミング信号としての動作クロック信号を出力してもよい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
5…検査装置
10…カセットホルダ
20…ミニエンバイロメント装置
21…ミニエンバイロメント空間
22…ハウジング
23…気体循環装置
24…排出装置
25…プリアライナ
27…シャッタ装置
30…主ハウジング
40…ローダハウジング
41…ウエハラック
50…ステージ装置
51…固定テーブル
52…Yテーブル
53…Xテーブル
54…回転テーブル
55…ホルダ
56,57…サーボモータ
58…レーザ干渉計
61,62…搬送ユニット
70…電子光学装置
72…一次光学系
72a,72d,72f,72h,72i…レンズ
72b,72c,72g…アパーチャ
72e…E×Bフィルタ
73…二次光学系
73a,73c…レンズ
73b…NAアパーチャ
73d…アライナ
75…TDIカメラ
80…制御装置
85…画像処理装置
89…主制御装置
90…電子源
W…ウエハ
C…カセット

Claims (9)

  1. 検査対象を所定の方向に移動させながら該検査対象を撮像装置で撮像する検査装置において前記撮像装置用のタイミング信号を生成するための制御装置であって、
    前記検査装置が備えるレーザ干渉計であって、前記検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計から整数値として取得されるカウント値に基づいて前記検査対象の移動量を検出し、該検出された移動量が閾値に達しているか否かを判定する移動量判定部と、
    前記検出された移動量が前記閾値に達していると判定されたときに、前記タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と
    を備え、
    前記移動量判定部は、前記閾値として、複数の値を選択的に用いて前記判定を行う
    制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記移動量判定部は、
    前記撮像装置で取得される画像の1画素に相当する距離が前記レーザ干渉計の前記カウント値に換算された換算カウント値であって、小数部分を含むように換算された換算カウント値の前記小数部分に対応する値を、前記タイミング信号生成部によって前記タイミング信号が生成された回数に応じて積算し、
    前記積算された小数部分に対応する値に基づいて、選択する前記閾値を切り替える
    制御装置。
  3. 請求項2に記載の制御装置であって、
    前記移動量判定部は、
    前記積算された小数部分に対応する値が所定値未満であるときに、前記複数の値のうちの第1の値を選択し、
    前記積算された小数部分に対応する値が前記所定値以上であるときに、前記複数の値のうちの、前記第1の値よりも大きい第2の値を選択し、前記積算された小数部分から、前記第2の値と前記第1の値との差分に対応する値を減じる
    制御装置。
  4. 請求項3に記載の制御装置であって、
    前記複数の値は、前記第1の値と前記第2の値とからなり、
    前記所定値は、前記積算された小数部分に対応する値が積算によって桁上がりしたか否かを判断可能な値であり、
    前記第1の値は、前記換算カウント値の整数部分の値であり、
    前記第2の値は、前記第1の値よりも値1だけ大きい
    制御装置。
  5. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記移動量判定部は、前記タイミング信号生成部による前記タイミング信号の送信に関連付けられた、予め定められた順序で、選択する前記閾値を切り替える
    制御装置。
  6. 請求項5に記載の制御装置であって、
    前記移動量判定部は、
    前記閾値としての第1の値に基づいて前記タイミング信号生成部が予め定められた第1の回数だけ前記タイミング信号を生成した場合に、前記閾値を、前記第1の値から、該第1の値と異なる第2の値に切り替え、
    前記第2の値に基づいて前記タイミング信号生成部が予め定められた第2の回数だけ
    前記タイミング信号を生成した場合に、前記閾値を前記第2の値から前記第1の値に切り替える
    制御装置。
  7. 検査装置であって、
    請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の制御装置と、
    前記撮像装置と、
    前記検査対象を保持して前記所定の方向に移動させる前記移動部と
    前記レーザ干渉計と、
    を備えた検査装置。
  8. 検査対象を所定の方向に移動させながら該検査対象を撮像装置で撮像する検査装置において、前記撮像装置にタイミング信号を送出する方法であって、
    前記検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計から整数値として取得されるカウント値に基づいて、前記検査対象の移動量を検出し、該検出された移動量が閾値に達しているか否かを判定する工程と、
    前記検出された移動量が前記閾値に達していると判定されたときに、前記タイミング信号を前記撮像装置に送出する工程と
    を備え、
    前記閾値は、複数の値の間で選択的に切り替えられる
    撮像装置にタイミング信号を送出する方法。
  9. 検査対象を所定の方向に移動させながら該検査対象を撮像装置で撮像する検査装置において前記撮像装置用のタイミング信号を生成するための制御装置であって、
    前記検査装置が備えるレーザ干渉計であって、前記検査対象の移動量を検出するためのレーザ干渉計から整数値として取得されるカウント値に基づいて、前記検査対象の移動量が所定量に達したと判定されたときに、前記タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
    前記レーザ干渉計の分解能と取得画像1画素に相当する距離との比が整数倍でないことに起因して生じ、前記タイミング信号を生成するたびに累積される、前記所定量に関する誤差を補正可能に構成された補正部と
    を備える制御装置。
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