JP2017143034A - 画像取得方法及び電子ビーム検査・測長装置 - Google Patents

画像取得方法及び電子ビーム検査・測長装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大きな視野の画像を高解像度で且つ高速に取得することができる画像取得方法及び電子ビーム検査・測長装置を提供する。【解決手段】試料上の所定領域PFOV1を複数の子視野領域CFOV101〜CFOV6464に区画してこの各領域の画像を取得し、これらを繋げてパノラマ画像を形成する。ここで、子視野画像の取得は、電子光学系の副偏向器により電子ビームを子視野領域中で走査する第1のステップと、主偏向器により電子ビームを次の子視野領域に移動させる第2のステップとを有し、これら第1及び第2のステップを繰り返す。試料から発生する二次電子信号及び反射電子信号の少なくとも一方と、副偏向器及び主偏向器の制御信号とに基づいて各子視野画像を取得する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像取得方法及び電子ビーム検査・測長装置に関し、より詳しくは、試料上の所定領域の画像を、複数の子視野画像を繋げてパノラマ画像として取得するものに関する。
半導体ウェーハやマスク上の微細なパターンを検査・測長する検査・測長装置として真空中で電子ビームを用いるものがあり、近年の半導体デバイスの微細化に伴い、ウェーハやマスクの検査測長にその重要性が高まっている。このような電子ビームを用いる測長・検査装置としては、パターン欠陥を検出する電子ビーム検査装置(EBI:Electron Beam Inspection)、電子ビーム検査装置(EBI)で検出した欠陥の候補を詳細に観察するレビュー装置(Review SEM)や、パターン寸法を測定する寸法測長装置(CD−SEM)がある。
電子ビーム検査装置(EBI)には、従来の光学方式のものに比べて解像度が高いものの、検査速度が極めて遅いという問題があることから、検査の高速化が要求されている。一方、レビュー装置(Review SEM)にも、反射電子、二次電子、X線など多様な信号を検出しつつ、微細なパターン欠陥を確実に検出するために、レビュー速度を上げることと電子ビームのビーム径を微細化して解像度を上げることが要求されている。他方で、寸法測長装置(CD−SEM)には、正確に寸法を測長するために、限界まで電子ビームのビーム径を微細化することが要求されている。
特に電子ビーム検査装置(EBI)においては、検査速度を高めるために、できるだけ視野(FOV)を広げ、しかも大きなビーム電流を選択して検査領域を高速で走査することが求められる。計算機等で予め予測した欠陥発生確率の高い領域を大きな視野(FOV)、大きなビーム径、大きいビーム電流で大雑把に欠陥の状況を見ていき、欠陥の可能性のある領域が見つかったら、レビュー装置(Review SEM)等で小さな視野(FOV)、小さなビーム径で該領域を観察し、高い精度で欠陥を観察できる。このようにして、総合的に検査精度を上げることが行われている。
パターンが微細化すると、光リソグラフィにおいては、OPCやマルチパターニング等複雑なパターン形状の補正が必要になる。このような複雑な補正を行った場合、スキャナー(光露光装置)の焦点ずれや露光量が変動すると、ある特定の脆弱なパターンで欠陥(システマティック欠陥)が生じやすくなる。そのようなLSIパターンの設計に基づく欠陥を検出するために、検査装置画像やレビュー装置画像と、ウェーハパターンの理論的シミュレーション像との比較により、システマティック欠陥の検出(D:DB検査)が重要になっている。このD:DB検査では、高解像度の画像情報が必要である。そのために、偏向収差の影響がない小さい視野(FOV)が用いられる。しかし、狭い領域を高精度に観察し、D:DB機能を用いて解析しても、システマティック欠陥は広い領域の影響を受けるので、良好な解析結果は得られない。注目しているパターンに対し、遠方のパターンの影響が強いからである。このため、D:DBの高精度な検査の観点からも、大きい視野(FOV)の画像を取得することが要求されるようになった。
従来例として、例えば特許文献1には、比較的小さい視野(FOV)の画像を複数取得し、この複数の小さな視野(FOV)の画像をつなぎ合わせてパノラマ画像を取得することが開示されている。ここでは、試料上の所定領域を複数に区画し、この区画された領域に対して電子ビームを照射、走査して小さな視野(FOV)の画像を取得する。そして、試料を支持するステージを光軸に対して直交する方向(X方向及びY方向)に移動させ、区画された他の領域に対して電子ビームを照射、走査して次の小さな視野(FOV)の画像を取得する。このようなステップを繰り返して、小さい視野(FOV)の画像を複数取得する。然し、このようにしてパノラマ画像を得る場合、ステージを細かく移動させる時間とステージの移動に伴う電子ビームの再調整時間が、取得しようとする小さい視野(FOV)の画像の数だけ加算されるため、パノラマ画像を取得するのに多大な時間がかかるという問題が生じる。これは、大きな領域の視野(FOV)では周辺においてパターンが歪むとともに解像度が低下するために、このような小領域の視野(FOV)の区画に分割して画像を取得し、小領域の視野(FOV)の画像を合成してパノラマ画像を形成せざるを得なかったためである。このような方法では、大きな視野(FOV)の画像を取得することはできるようになったが、高速化の観点からは全く逆行する方法であった。
尚、大きな領域の視野(FOV)の画像を得るためには、偏向幅の大きい偏向器を用いることが考えられるが、偏向幅を大きくするには偏向器に高い偏向電圧を印加する必要がある。電子ビームの走査速度は偏向電圧が高くなるほど低下し、その処理速度は低下する。また、大きな領域の視野(FOV)の画像を得ようとすると、視野の中心から離れるほど(上述の視野の周辺にいくほど)、偏向歪により画像が大きく歪み、像面湾曲によりビームがぼけ、偏向非点によりビームの形状が変化し、高解像度の画像が得られなくなる。
特開2010−67516号公報
本発明は、以上の問題点に鑑み、大きな視野(FOV)の画像を高速に取得することができる画像取得方法及び電子ビーム検査・測長装置を提供することをその課題とする。
上記課題を解決するために、電子ビームを用いた検査・測長装置にて試料上の所定領域の画像を、複数の子視野画像を繋げてパノラマ画像として取得する本発明の画像取得方法は、試料上の所定領域を複数に区画し、この区画された領域を子視野領域としてこれら子視野領域の画像を夫々取得する子視野画像取得ステップと、これら取得した複数の子視野画像を繋げてパノラマ画像を取得するパノラマ画像取得ステップとを含み、前記子視野画像取得ステップは、電子ビームの発生源を含む電子光学系に備えられた副偏向器により電子ビームを子視野領域中で走査する第1のステップと、電子光学系に更に備えられた副偏向器よりも偏向幅が大きい主偏向器により電子ビームを次の子視野領域に移動させる第2のステップとを有し、これら第1及び第2のステップを繰り返し、試料から発生する二次電子情報及び反射電子情報の少なくとも一方と副偏向器の制御情報と主偏向器の制御情報とに基づいて各子視野画像を取得することを特徴とする。
本発明によれば、ある子視野領域の画像を取得するときには、副偏向器で電子ビームを走査する。副偏向器の偏向幅は主偏向器よりも小さいため、副偏向器に印加する偏向電圧を低くでき、副偏向器により電子ビームを高速で走査することができる。そして、次の子視野領域の画像を取得するときには、主偏向器により電子ビームを移動させる。主偏向器の偏向幅は副偏向器よりも大きいため、主偏向器に印加する偏向電圧が高くなり、主偏向器による電子ビームの移動速度は副偏向器による電子ビームの走査速度よりも遅くなるが、上記従来例のようにステージの移動(物理的手法)による電子ビームの移動速度に比べて圧倒的に速い。具体的には、上記従来例による子視野領域間のステージ移動による電子ビーム移動時間は1sec程度であるのに対し、子視野領域間の主偏向器による電子ビームの移動時間は0.5μsec程度と圧倒的に短い。このように副偏向器と主偏向器との二重偏向という電気的手法により電子ビームを走査及び移動することにより、上記従来例に比べて高速でパノラマ画像を取得することができる。
ところで、大きい視野の領域内を電子ビームを偏向する場合、偏向に伴う偏向歪によりパターン位置の変動と像面湾曲、偏向非点による解像度の低下が著しくなる。このため、上記従来例では、小偏向の子視野(FOV)に区画して画像を取得することとステージを移動させることを組み合わせてパノラマ画像を形成していた。一方、本発明において、前記子視野画像取得ステップは、偏向収差の変動量が所定の許容範囲内に収まるように子視野領域を区画し、子視野領域の画像を取得した後、主偏向器により電子ビームを次の子視野領域に移動させる。次の子視野領域への電子ビームの移動中または移動前後に、偏向収差補正を行うようにする。ここで、本発明において、偏向収差とは、偏向歪、像面湾曲及び偏向非点をいう。この場合、偏向歪、像面湾曲及び偏向非点のデータを入れ替えることにより、主偏向器による大偏向に伴う偏向歪、像面湾曲及び偏向非点は補正される。
また、本発明においては、ステージ上面に直交する方向をZ方向、Z方向の高さ位置をZ値とし、試料面内のZ値を規定したZマップを作成するZマップ作成ステップと、Z方向に移動自在なステージ上に形成された校正パターン、あるいは、ステージ上に形成されたZ値が異なる複数の校正パターンを用い、離散的なZ値に対応して、前記所定領域内で偏向収差を夫々測定し、これらの測定値から偏向収差の補正量を規定した補正偏向収差マップをZ値毎に作成する補正マップ作成ステップとを更に含むことが好ましい。尚、Zマップは、画像取得前に作成して記憶しておくことが好ましいが、高速に高さ検出ができる場合は画像取得時にリアルタイムで所定領域内のZ値を測定してもよい。そして、前記所定領域のZ値をZマップから取得し、取得したZ値に対応する補正偏向収差マップを用いて、前記所定領域内の各子視野領域毎に偏向収差を補正する。これによれば、所定領域のZ値(高さ)に応じて、当該所定領域内の子視野領域毎に偏向歪、像面湾曲及び偏向非点が補正される。このため、主偏向器による大偏向に伴う偏向収差が補正され、高解像度のパノラマ画像を取得することができる。しかも、補正偏向収差マップを用いることで、電子ビームを次の子視野領域へ移動させるまでの短時間で偏向収差を補正することができる。
また、本発明において、画像情報を複数回取得し、積分して1つの画像情報を得る場合、隣接する子視野領域の一部が1回目と複数回目の画像取得時にX及びY方向においてずれるように画像を取得することが好ましい。これによれば、子視野領域のつなぎ目の誤差を低減でき、高精度のパノラマ画像を取得できて有利である。
また、上記課題を解決するために、電子ビームの発生源を含む電子光学系と、電子ビームが照射される試料を保持する、電子光学系の光軸に対して直交する方向に移動自在なステージと、試料から発生した二次電子を基に画像を取得する画像取得部と、画像取得部により取得された画像に基づき検査・測長を行う検査部とを備える本発明の電子ビーム検査・測長装置は、試料上の所定領域を複数に区画し、この区画された領域を子視野領域として各視野領域内で電子ビームを走査する副偏向器と、子視野領域間で電子ビームを移動させる、前記副偏向器よりも偏向幅が大きい主偏向器とを備え、前記副偏向器及び前記主偏向器を制御する偏向制御手段を更に備え、前記画像取得部は、試料からの二次電子信号及び反射電子信号の少なくとも一方と、前記偏向制御手段による前記副偏向器及び前記主偏向器の制御情報とを同期させることを特徴とする。
本発明において、試料の検査・測長すべき領域をケアエリアとして取得するケアエリア取得手段と、ケアエリアを複数の所定領域に分割し、複数の所定領域を複数の子視野領域に区画する区画手段と、ステージ上面に直交する方向をZ方向、Z方向の高さをZ値とし、所定領域のZ値を取得するZ値取得手段と、離散的なZ値毎に偏向収差の補正量を規定した偏向収差補正マップを作成する補正マップ作成手段と、前記主偏向器により次の子視野領域に電子ビームを移動させる途中または移動前後に、前記Z値取得手段により取得されたZ値に対応する偏向収差補正マップを参照して、当該次の子視野領域の偏向収差を補正する偏向収差補正手段とを更に備えることが好ましい。尚、本発明において、所定領域とは、パノラマ画像を取得する領域をいう。
本発明の実施形態の画像取得方法の概念を説明する図。 本実施形態の画像取得方法の概念を説明する図。 本実施形態の電子ビーム検査・測長装置の概略構成を模式的に示す図。 本実施形態の電子ビーム検査・測長装置を模式的に示す図。 偏向収差補正マップの作成に用いる校正マークの例を示す模式図。 CFOVのずらし画像取得法の概念を説明する図。 CFOVのずらし画像取得法の概念を説明する図。 (a)〜(c)は、偏向の変形例を模式的に示す図。 本発明の応用事例を説明する図。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2を参照して、本実施形態の画像取得方法の概念について説明する。先ず、電子ビーム検査装置(EBI)を用いて検査すべき領域について説明する。図1において、IB0は、試料である半導体チップである。この半導体チップIB0の全体を電子ビーム検査装置(EBI)を用いて検査すると、膨大な時間が掛かり現実的ではない。そこで、電子ビーム検査装置とは独立したシミュレーション装置(計算機)を用いて、半導体チップIB0の中から検査すべき領域(以下「ケアエリア」という)をデータ上で抽出し、抽出したケアエリアを電子ビーム検査装置(EBI)に入力する。ここで、ケアエリアとしては、(1)OPC(Optical Proximity Correction)後の検証ツールで予測される所謂「ホットスポット」、(2)過去に問題を起こしたパターンあるいはそれに類似するパターンを含む領域、(3)半導体デバイスの設計者が危険であると認識したパターンを含む領域、(4)その他危険なパターンを含む領域などを例示することができる。このようなケアエリアをデータ上で効率よく且つ精度よく抽出する計算機検査技術が最近発展している。ケアエリアのパターンは、潜在的なシスティマティック欠陥となる。データ上のケアエリアは半導体製造プロセスを経て、ウェーハ上に物理的に形成され、この物理的に形成されたケアエリアを、ここでは「物理ケアエリア」と呼ぶ。図1には、3つの物理ケアエリアIB1,IB2,IB3が示されており、このうちの物理ケアエリアIB1を検査する場合、物理ケアエリアIB1を複数の所定領域PFOV1,PFOV2,・・・,PFOV(n−1),PFOVnに分割する。これら複数の所定領域PFOV1,・・・,PFOVnは、パノラマ画像を取得する領域(以下「パノラマ視野領域」という)である。パノラマ画像は正方形であってもよいし、矩形であってもよい。
次に、例えばパノラマ視野領域PFOV1を、図2に示すように、例えば、x方向に64個、y方向に64個のマトリックス状に区画する。そして、この区画された領域CFOV101,CFOV102,・・・,CFOV6464を子視野領域とし、これら子視野領域内で電子ビームを走査して画像を夫々取得し、取得した子視野領域の画像を繋げることで、パノラマ視野領域の画像(以下「パノラマ画像」という)を取得する。尚、子視野領域CFOVの形状は、正方形に限らず、長方形であってもよい。以下、「CFOV」という場合には、「CFOVの画像」をいう場合を含むものとする。また、「PFOV」という場合には、「PFOVの画像」をいう場合を含むものとする。
1つの子視野領域CFOVの寸法d1は、偏向収差(偏向歪、像面湾曲及び偏向非点)の変動量が所定の許容範囲内に収まるサイズであり、例えば、3μmに設定される。図2の場合、CFOVの数はX方向及びY方向に夫々64個であるから、パノラマ視野領域PFOVの寸法d2は192μm(=3μm×64個)となる。CFOVのピクセルサイズを3nmとすると、1つのCFOVの画像を取得するために必要なピクセル数は1k×1k個となり、1つのPFOVの画像(パノラマ画像)を取得するために必要なピクセル数は64k×64k個となる。
パノラマ画像を取得するには、電子ビームを走査してCFOV101の画像を取得し、それが終了すると、次のCFOV102に電子ビームを電気的に移動し、CFOV102の画像を取得し、これを継続していく。CFOV101からCFOV102へのスイッチングスピード(電子ビームの移動速度)は0.5μsec程度であり、上記従来例の如く機械的に(ステージを移動させて)電子ビームを移動させる場合に比べて圧倒的に移動速度が速い。詳細は後述するが、この0.5μsecの間に、次のCFOV102の偏向収差を補正する。CFOV101内のクロック周波数は、例えば100MHz程度に設定でき、ピクセルからピクセルへの走査時間は10nsecとなる。
次に、図3を参照して、本実施形態の電子ビーム検査・測長装置の概略構成について説明する。図3において、100は電子ビーム検査・測長装置、101は電子光学系EOの光軸である。電子光学系EOは、副偏向器102、振り戻し副偏向器103、主偏向器104、振り戻し主偏向器105、ダイナミックフォーカスレンズ106、対物レンズ107、二次電子検出器109を備える。尚、図中、108は、試料たるウェーハWの検査面(試料面)を示す。電子ビーム検査・測長装置100は、電子光学系EOの制御系として、副偏向器102,103を駆動する副偏向器DAC・アンプ111、主偏向器104,105により電子ビームを走査し、かつ、ダイナミック非点補正の信号を供給するための主偏向器DAC・アンプ112、ダイナミックフォーカスレンズ106を駆動するダイナミックフォーカスレンズ用のDAC・アンプ113及び全体の偏向系・信号系の制御を行う偏向制御回路120を備える。尚、上記電子ビーム検査・測長装置100では、主偏向器104,105でダイナミック非点補正の機能を併せ持たせたが、主偏向器104,105とは別にダイナミック非点補正器とそのDAC・アンプを設けてもよい。
二次電子検出器109により検出された二次電子信号は画像情報となって、信号制御回路110へ入力される。信号制御回路110は、偏向制御回路120と同期される。即ち、試料面108からの二次電子信号と、副偏向器102,103及び主偏向器104,105の制御情報とを同期させて画像情報を取得し、取得した画像情報は信号制御回路110から全体制御装置130に入力される。電子ビーム検査装置100は全体制御装置130により制御される。全体制御装置130への入力142は、ピクセルサイズ、電子ビームEBのビーム径、パノラマ視野領域PFOVの寸法d2、子視野領域CFOVの寸法d1、走査スピード、試料Wを保持するステージ(図示省略)の移動方式(ステップ&リピートまたは連続移動)などの基本入力情報である。入力143は、上記ケアエリア(物理ケアエリア)、パターンのGDSデータ等半導体チップIB0の検査情報、並びに設計情報である。出力141は検査結果に関わる情報である。全体制御回路130から偏向制御回路120へ入力される情報は、132のビーム走査パラメータ、133のステージ位置情報、134の後述するウェーハZマップ情報である。このウェーハZマップ情報は、ウェーハW全体のZマップ情報であるか、または物理ケアエリアIB1,IB2,IB3のZマップ情報である。
尚、全体制御装置130には、半導体チップIB0の検査情報や設計情報が入力されるため、当該全体制御装置130にて入力情報から物理ケアエリアを求め、求めた物理ケアエリアをパノラマ視野領域PFOVに分割することもできる。
上記副偏向器102,103は、比較的小さい(例えば3μm程度)の偏向を行う一方、主偏向器104,105は、比較的大きい(例えば200μm程度)の偏向を行う。副偏向器DACアンプ111が発生する電圧は、主偏向器DACアンプ112が発生する電圧より約1桁低く、DACアンプのスピードは出力電圧が低いほど高速化できるため、副偏向器102,103を高速動作可能である。本発明者らは、従来例の如く1つの偏向器の走査(一重偏向)によりパノラマ画像を取得する時間と、本発明のパノラマ画像取得方法により、即ち、主偏向器及び副偏向器の走査(二重偏向)によりパノラマ画像を取得する時間とを比較するため、様々なLSIパターンを用いて実験した。実験によれば、従来例のものでは本発明に比べて約3倍の時間がかかることが確認された。すなわち、同等の精度(解像度)でパノラマ画像を取得する場合、本発明の二重偏向の方法により、一重偏向の方法の約3倍のスピードでパノラマ画像を取得できることが判った。
次に、図4を参照して、上記電子ビーム検査・測長装置100よりも詳細な構成を有する電子ビーム検査・測長装置200の実施形態について説明する。電子ビーム検査・測長装置200において、上記電子ビーム検査・測長装置100に対応する要素については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
電子ビーム検査・測長装置200は、電子ビームEBを放出する電子銃201を備える。電子銃201としては、公知構造を有するショットキータイプのものを用いることができる。電子銃201から放出された電子ビームEBはアパーチャ202により形が整えられ、コンデンサーレンズ203によりクロスオーバ204が形成される。このクロスオーバ204が偏向中心となるようにブランキング電極205が配置され、このブランキング電極205の下方にはブランキングアバーチャ板206が配置されている。ウェーハWの試料面424上で電子ビームをオンにするときは、ブランキング電極205に信号(電圧)を印加せず、電子ビームをブランキングアパーチャ板206の穴を通過させる。一方、電子ビームをオフにするときは、ブランキング電極205に電圧を加えて電子ビームを偏向させ、ブランキングアパーチャ板206の穴以外の部分にあたるようにする。ブランキングアパーチャ板206の下方には、クロスオーバをさらに縮小するためのコンデンサレンズ207が設けられ、その下方には収束半値角可変機構208が設けられている。
収束半値角可変機構208は、電子ビームの光路に設けられる収束半値角アパーチャ板209と、この収束半値角アパーチャ板209の上方に配置された偏向器210と、収束半値角アパーチャ板210の下方に配置された偏向器211,212と、これらの偏向器210,211,212を駆動する電気制御回路230とを備える。収束半値角アパーチャ板209には、詳細は図示しないが、電子ビームの収束半値角αopt,α,α,α,αに応じたサイズ(穴径)で複数(例えば、5個)のアパーチャAopt,A,A,A,Aが開設されている。収束半値角アパーチャ板209の中央部分に開設されたアパーチャAoptは、最小の電子ビーム径dminを与える収束半値角αoptに応じたサイズを有することが好ましい。最小の電子ビーム径dminで電子ビームを形成するためには、収束半値角可変機構208が作る収差の影響を最小に抑える必要があるため、電子ビーム軸上(即ち、図4に示すアパーチャ板209の中央部分)にアパーチャAoptを配置することが有利である。尚、本実施形態では、収束半値角アパーチャ板209の前段に1段の偏向器210、後段に2段の偏向器211,212を配置するが、どのように偏向器を配置するかは適宜設定することができる。そして、測定するLSIパターンのサイズや目的(検査、Review又は測長)に応じて最適なピクセルサイズを選択し、選択したピクセルサイズに対応して、どの収束半値角アパーチャを選ぶかが決定される。前段の偏向器210で電子ビームを偏向し、選択する収束半値角アパーチャを照明する。このとき、偏向器210の偏向中心にクロスオーバ213が形成されるように偏向器を配置すれば、アパーチャを切り替えてもクロスオーバ214,215の位置は不変となるため有利である。収束半値角アパーチャを通過した電子ビームは、偏向器211で振り戻され、さらに偏向器212で光軸と一致するか平行となるよう角度が調節される。このようにして、機械的移動ではなく、最適な収束半値角アパーチャを電気的に選択できる。収束半値角制限アパーチャ板209の下方(後段)には、プロジェクションレンズ216が配置され、このプロジェクションレンズ216によりクロスオーバ213がクロスオーバ214の位置に結像される。
ここで、図示省略する鏡筒中を流れる電子ビームが変化すると、電子間に働くクーロン効果により、焦点距離が変化したり電子ビームがぼけることが知られている。焦点距離がビーム電流に依存して変動する場合には、静電レンズ型のダイナミックフォーカスレンズ106への印加電圧を制御することで補正できる。即ち、異なる径の収束半値角アパーチャに変更した場合、ダイナミックフォーカスレンズ106のレンズ強度を変えて焦点距離(フォーカス位置)の変動を補正することができる。また、ダイナミックフォーカスレンズ106は、主偏向器104,105による偏向を行ったときの像面湾曲の補正のほかにこのようなクーロン効果によるフォーカス位置の変動の補正、試料面の非平坦性等によるフォーカス位置の変動の補正などにも使用することができる。対物レンズ107は、クロスオーバ214を試料面108上に結像させる。解像度向上と試料面108の帯電軽減を目的とし、試料面108にはリターディング電圧が加えられてもよく、これにより、試料面108上での電子ビームの加速電圧は、1kV以下のレベルまで低下される。また、試料面108で発生した二次電子を引き出すために、リターディング電圧に加えて、対物レンズ107に対してブースティング電圧が加えられている。引き出された二次電子は、リターディング電圧とブースティング電位により加速され鏡筒中に侵入し、鏡筒内を進み、検出器109により検出される。試料たるウェーハWは静電チャック217により固定される。ウェーハWは、X方向及びY方向に移動自在なXYステージ218により光軸に直行するXY面を移動する。XYステージ218の上部には、ピエゾ素子を用いたZ方向に移動自在なZステージ219が設けられており、ウェーハWをZ方向に移動できるようになっている。また、試料面108のZ方向の位置を測長するZセンサ220(投光部),221(受光部)が設けられている。Zステージ219上には、レーザ干渉計用ミラー222が設けられ、レーザ干渉計223によりステージ218,219のX方向及びY方向の位置を精密に測長できるようになっている。また、Zステージ219上には、高さ位置がウェーハWと同一な校正マーク301が設けられている。校正マーク301は、ウェーハWと同様にリターディング電圧になっている。尚、図4には、レファレンスミラーは図示されていないが、公知構造のものを鏡筒下部等適切な場所に設ければよい。
上記電子ビーム検査・測長装置200の制御系は、高速収束半値角可変機構208の偏向器210,211,212を駆動するための電気制御回路230、検出器109から出力される画像情報を処理する信号制御回路110、副偏向器102,103を駆動する副偏向器DAC・アンプ111を制御するための電子制御回路121、主偏向器104,105を駆動する主偏向器DAC・アンプ112を制御するための電子制御回路122、ダイナミックフォーカスレンズ106を駆動するダイナミックフォーカスレンズ用のDAC・アンプ113を制御するための電子制御回路123、Zセンサ220,221を制御するための電子制御回路231、ブースティング電圧やリターディング電圧を印加するための電子制御回路232、Zステージ219を制御するための制御回路233、XYステージ218を制御するための制御回路234、レーザ干渉計223の信号を処理する制御回路235及びこれらを統括制御する全体制御装置130並びに記憶手段140を備える。全体制御装置130は、Zセンサ220,221の測定値とレーザ干渉計223の信号(X座標、Y座標)からZマップを作成し、作成したZマップを記憶手段140に格納する。記憶手段140には、Zマップのほか、後述する偏向収差補正マップや画像情報、全体制御装置130に入力された各種データが格納され、必要に応じて読み出される。尚、上記電子ビーム検査・測長装置100と同様に、電子制御回路121,122,123を偏向制御回路120として構成してもよい。
次に、上記電子ビーム検査・測長装置200を用いた画像取得方法について、図2に示すパノラマ視野領域PFOV1のパノラマ画像を取得する場合を例に説明する。
先ず、試料たるウェーハWを図示省略の搬送ロボットで搬送し、静電チャック217でチャッキングする。このようにチャッキングしても、ウェーハWの試料面108を平坦に保つことは不可能で、非平坦性が残る。このため、検査・測長等の動作に入る前、即ち、パノラマ画像を取得する前に、ステージ218を動かし、Zセンサ220,221によりZ値を測定し、その測定値とレーザ干渉計223の信号ステージ218のX座標及びY座標からウェーハWの試料面108のZ値を規定したZマップを作成し、作成したZマップを記憶手段140に格納する。格納したZマップは、後述する偏向収差を補正する際に用いられる。ここで、上記所定領域(パノラマFOV)の寸法d2を200μm程度に設定すると、所定領域内でのZ方向の非平坦性を±100nm以下にできるため、平坦と考えることができる。このため、Zマップは所定領域のサイズd2でメッシュを作り、メッシュごと(つまり、所定領域ごと)にZ値を測長し、その測長値からZマップを作成する。
全体制御装置130は、計算機から入力されたウェーハWに対応する物理ケアエリアIB1、または計算機から入力された検査情報や設計情報から求めた物理ケアエリアIB1を読み出し、複数のパノラマ視野領域PFOV1,・・・,PFOVnに分割する。次に、複数のパノラマ視野領域を複数の子視野領域CFOV101,・・・,CFOV6464,・・・に分割する。このとき、パノラマ視野領域PFOV1は、子視野領域CFOV101〜CFOV6464に分割される。
電子銃201から電子ビームEBを発生させ、副偏向器102,103により、試料W上の子視野領域CFOV101内を電子ビームEBを走査する(第1のステップ)。試料Wの試料面108から発生した二次電子を検出部109で検出し、検出した二次電子信号と、副偏向器102,103の偏向情報とを同期させることにより、CFOV101の画像を取得する。尚、ここでは、電子ビームの走査起点は、子視野領域CFOV101の左上角部としているが、右上角部などの他の角部であってもよく、子視野領域CFOV101の中心であってもよい。また、試料Wからの二次電子信号と偏向情報とを同期させているが、試料Wからの二次電子信号及び反射電子信号の少なくとも一方と偏向情報とを同期させて画像を取得すればよい。
子視野領域CFOV101内を走査した後、電子ビームEBは、主偏向器104,105により、次の子視野領域CFOV102に移動する(第2のステップ)。
ここで、主偏向器104,105の偏向幅は比較的大きいため、偏向収差が問題となる。本発明において、偏向収差は、対物レンズ107と主偏向器104,105の偏向による総合収差であり、偏向歪、像面湾曲及び偏向非点の総称である。以下、偏向収差の補正について説明する。
偏向収差DAは、三次元空間の位置(X,Y,Z)で、次のように書ける。
DA=DA(X,Y,Z)
前述したように、本発明で取得するパノラマ視野領域PFOVのパノラマ画像の寸法d2は高々200μm程度であり、高さ変動は最大100nm程度である。このため、パノラマ視野領域PFOVはZ=Zn平面内にあるとみなすことができるため、パノラマ視野領域内の偏向収差DAPは、下式のように書ける。
パノラマ視野領域内の偏向収差=DAP(X,Y,Zn)
上記電子ビームの偏向収差の補正をピクセルごとに行うとすると、極めて短時間に行わなければならず、データ転送速度が追いつかず、現実的ではない。そこで、本発明では、子視野領域CFOVごとに偏向収差を補正することとする。そのためには子視野領域CFOV内の収差はどこでも近似的に等しいことが要求される。M番目の子視野領域CFOVmの中心の位置を(Xmc,Ymc)とすると、CFOVmの偏向収差DACmは、下式の様に書ける。尚、CFOVmの中心の位置ではなく、CFOVmの角部の位置でもよい。
子視野領域CFOVm内の偏向収差=DACm(Xmc,Ymc,Zn)
子視野領域CFOVごとに上記偏向収差を打ち消すように補正すれば、精度の高いCFOVの画像がパノラマ視野領域全面にわたって得られ、パノラマ画像の解像度を向上させることができる。これを実行するためには、上述したように、CFOVの寸法d1を、CFOV内での偏向収差が許容範囲内に収まるように小さく設定することが必要になる。尚、シミュレーション計算によると、CFOVの最大寸法は20nmデザインルールのデバイスに対しては、概ね8μmであった。従って、デザインルールが20nm以下の先端デバイスに対しては、CFOVの寸法d1は8nm以下(例えば、3nm)に設定すればよい。
ここで、偏向収差の補正を検査時にリアルタイムで行うことは、現実的でない。そこで、本発明では、離散的なZ値(Z1,Z2,・・・,Zn)に対応してPFOV内の各CFOVの偏向収差補正量を規定した偏向収差補正マップを予め作成して記憶装置140に格納することで、各CFOVに対して偏向歪、像面湾曲、偏向非点を即座に与えることができるようにする。上述したように、各PFOVのZマップを予め作成しておくことで、PFOVの各CFOVに対して偏向歪、像面湾曲、偏向非点を即座に与えることができ、これにより、主偏向器104,105による偏向と同時(電子ビームを次のCFOVに移動する途中または移動前後)に偏向収差を補正できて現実的である。
偏向収差補正マップは、ステージ上に作り込まれた校正マーク301を用いて作成することができる。校正マーク301としては、図5に示すように、十字パターン(十字マーク)302が、主偏向器104,105により電子ビームを偏向可能なPFOV内にマトリックス状に配置されたものを用いることができる。このうちの1つの十字パターン302を選択し、選択した十字パターン302の画像を取得する。取得した十字パターン302の画像から、十字パターンの画像中心座標位置(RXimage,RYimage)が判る。そして、ステージ218を移動させて十字パターン302をPFOVの中心に位置させる。ステージ218の位置(X座標,Y座標)はレーザ干渉計223を用いて測長されているので、真のステージ218の移動距離、即ち、十字パターン302の真の移動距離(RXL,RYL)が判る。測定点の歪み(△X,△Y)は、下式で表される。
△X=RXimage−RXL
△Y=RYimage−RYL
PFOV全体にわたって配置されている十字パターン302の歪みを測定すれば、その測定値から偏向歪補正マップを作成することができる。各CFOVの中心位置の歪は、この偏向歪補正マップを用いて補正することができる。また、像面湾曲の場合は、上記の如くPFOV全体にわたって配置されている十字パターン302のエッジから得られる二次電子信号の立ち上がりの半値幅とジャストフォーカス(Just Focus)時の信号の半値幅との差から、焦点のずれ△Fを検出する。PFOV全体にわたって焦点ずれを測定すれば、像面湾曲補正マップを作成することができる。また、偏向非点についても同様に、PFOV全体にわたって配置されている十字パターン302の画像を取得して、非点を測定すれば、偏向非点補正マップを得ることができる。
尚、校正マーク301の十字パターン302内に例えば金の微粒子を配置しておけば、この金微粒子を用い、電子ビームEBの直径や形状を測定することができる。十字パターン302の代わりに金微粒子を使っても、像面湾曲補正マップ及び偏向非点補正マップを作成することができる。偏向非点補正マップの作成には、金微粒子を用いる方が好ましい。
以上、所定のZ値の場合について、偏向収差補正マップ(偏向歪補正マップ、像面湾曲補正マップ及び偏向非点補正マップ)を作成する場合を例に説明した。偏向歪、像面湾曲及び偏向非点は、Zにより変化するため、離散的なZ1,Z2,・・・,Znに対応する偏向歪補正マップ、像面湾曲補正マップ及び偏向非点補正マップを夫々作成し、メモリ等の記憶手段140に格納しておく。このとき、Zステージ219をZ方向に移動させることで、校正マーク301のZ値を変更し、変更したZ値に対応する偏向収差補正マップを作成する作業を繰り返す。尚、Z値が夫々異なる複数の校正パターン(校正マーク301)をZステージ219に形成し、各校正パターンを用いて偏向収差補正マップを作成してもよい。これらの偏向収差補正マップの作成は、電子ビーム検査・測長装置200の立ち上げ時や校正時に行えばよく、頻繁に行う必要はない。
このようにZマップ及び偏向収差補正マップを作成することで、ZマップからPFOVのZ値を求めることができ、この求めたZ値に対応した偏向収差補正マップを参照し、PFOV内の各CFOVの偏向歪、像面湾曲及び偏向非点を得て、CFOV毎に偏向収差を補正することができる。具体的には、全体制御装置130により、主偏向器104,105、ダイナミックフォーカスレンズ106やダイナミック非点補正器等の補正デバイスに与える補正量が求められ、この補正量に対応する補正信号が補正デバイスに送られる。これによれば、次のCFOV102に電子ビームを移動している途中または移動させる前後の短時間に、偏向収差を補正することができる。偏向収差の補正後、上記と同様の方法により、副偏向器102,103により、CFOV102内の電子ビームの走査を行い、このとき検出した二次電子信号と、副偏向器102,103及び主偏向器104,105の偏向情報とを同期させることにより、CFOV102の画像を取得する。以下同様に、第1のステップと第2のステップとを繰り返して、CFOV103〜CFOV6464の画像を取得する。そして、取得したこれら複数の子視野領域CFOV101〜CFOV6464の画像を繋げてパノラマ画像を取得する。その後、全体制御装置130は、取得したパノラマ画像を用いて検査・測長を行う。取得した画像を用いた検査方法・測長方法については公知であるため、ここでは説明を省略する。尚、全体制御装置130は、特許請求の範囲の「画像取得部」、「検査部」、「区画手段」、「補正マップ作成手段」及び「偏向収差補正手段」に対応する。
ところで、電子ビーム検査測長装置200においては、1回の画像取得ではSN比のよい画像が得られない場合がある。本発明者らは、鋭意研究を重ね、検査・測長の場合に、CFOVの画像をずらしてパノラマ画像を取得することが有効であることを確認した。この場合、複数回取得した画像を積算して検査測長に用いるようにする。N回(例えば、5回)積算する場合は、CFOVをX方向及びY方向にCFOVの寸法d1の1/N(例えば、N=5)ずつずらして画像を取得し、CFOVのつなぎ目を平均化することで、つなぎ目を見えなくすることができる。このような画像取得方法としては、例えば、図6に示すように、CFOV1の画像CFOV1−1,CFOV1−2,・・・,CFOV1−5をd1/Nずつずらしながら5回取得し、これら5回分の画像を記憶手段(メモリ)140に記憶して積算することで、CFOV1の画像を得ることができる。この積算後のCFOVの画像は、残存する偏向収差が平均化されるため、精度が向上する。その結果、CFOVのつなぎ目も平均化効果により、滑らかになり、つなぎ目が欠陥として誤認識されることもない。尚、ここでは、CFOVの画像を5回取得しているが、回数はこれに限定されず、つなぎ目の平均化効果を考慮して適宜設定することができる。また、図7に示すように、PFOV1−1を取得した後、X方向及びY方向にCFOVの寸法d1の1/N(例えば、N=5)ずつずらしてパノラマ画像PFOV1−2,1−3,1−4,1−5を取得し、積算するようにしてもよい。この場合も、PFOVを積算する回数は5回に限定されず、つなぎ目の平均化効果を考慮して適宜設定することができる。
また、上記例では、CFOVの全体に亘ってピクセルを移動させているが、CFOV内では、電子ビームを図8(a)に示すようにピクセル401からピクセル402にランダムに偏向(移動)してもよい。ピクセルサイズd3は、例えば、3nmに設定することができる。CFOV内では、図8(b)に示すように、ピクセル403を多重にうったり、ライン405とライン406を一部が重なるようにスキャンしたりする等偏向を自由に制御できる。また、PFOVの全体に亘ってCFOVの画像を取得する必要もなく、図8(c)に示すように、検査が不要なCFOVをスキップ(例えば、CFOV407からCFOV408に偏向)することで、必用な箇所のみ選択して画像を取得できる。
以下、上記電子ビーム検査・測長装置Mの応用事例について説明する。本例では、ピクセルサイズを12nm、ピクセル数を(1/4)kビット、CFOVのサイズd1は3μmである。パノラマ画像は192μm×192μmとなる。このようなパノラマ画像を上述した画像取得方法を用いて取得し、モデルベースのシュミレーションパターン(レファレンスパターン)と比較する。即ち、D:DB機能を用いて解析する。許容値以上に実画像(のパターン)がレファレンスパターンとずれていた場合、欠陥(例えば、ポテンシャル欠陥)である可能性が高いと判断される。図9に示す例では、CFOVa及びCFOVaは、欠陥が存在する可能性が高いと判断されたCFOVである。このように判断されたCFOVに対して、検査精度を上げて(小さなピクセルサイズで)再検査(Review)を行う。この再検査では、ピクセルサイズを3nm、ピクセル数を1kに設定することができる。この際、ピクセルサイズ3nmに対応したビーム寸法を得るために、偏向器210,211,212を制御して最適な収束半値角αを選択する。収束半値角選択用の上段偏向器210の偏向中心にクロスオーバ213が形成されているので、電気的に収束半値角設定用アパーチャを変更しても、クロスオーバ213の位置は動かない。すなわち、パノラマ画像に基づき大雑把な検査をし、条件を変えて精度の高いCFOVで欠陥の疑いのある個所を観測する際に、条件を変えてもビームの位置が不変である。このことは重要なポテンシャル欠陥がある画像の再検査には必須な要件である。
CFOV…子視野領域,子視野画像、EB…電子ビーム、EO…電子光学系、IB1〜IB3…物理ケアエリア(ケアエリア)、PFOV…パノラマ視野領域(所定領域),パノラマ画像、W…ウェーハ(試料)、100,200…電子ビーム検査・測長装置、102,103…副偏向器、104,105…主偏向器、108…試料面、110…信号制御回路(画像取得部)、120…偏向制御回路(偏向制御手段)、130…全体制御装置(画像取得部,検査部,区画手段,補正マップ作成手段,偏向収差補正手段)、201…電子銃(電子ビームの発生源)、219…Zステージ(ステージ)、220,221…Zセンサ(Z値取得手段)、301…校正マーク(校正パターン)。

Claims (7)

  1. 電子ビームを用いた検査・測長装置にて試料上の所定領域の画像を、複数の子視野画像を繋げてパノラマ画像として取得する画像取得方法であって、
    試料上の所定領域を複数に区画し、この区画された領域を子視野領域としてこれら子視野領域の画像を夫々取得する子視野画像取得ステップと、これら取得した複数の子視野画像を繋げてパノラマ画像を取得するパノラマ画像取得ステップとを含むものにおいて、
    前記子視野画像取得ステップは、電子ビームの発生源を含む電子光学系に備えられた副偏向器により電子ビームを子視野領域中で走査する第1のステップと、電子光学系に更に備えられた副偏向器よりも偏向幅が大きい主偏向器により電子ビームを次の子視野領域に移動させる第2のステップとを有し、これら第1及び第2のステップを繰り返し、試料から発生する二次電子信号及び反射電子信号の少なくとも一方と副偏向器の制御情報と主偏向器の制御情報とに基づいて各子視野画像を取得することを特徴とする画像取得方法。
  2. 前記子視野画像取得ステップは、偏向収差の変動量が所定の許容範囲内に収まるように子視野領域を区画することを特徴とする請求項1記載の画像取得方法。
  3. 電子ビームを前記次の子視野領域に移動中または移動前後に、前記次の子視野領域の偏向収差の補正を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の画像取得方法。
  4. ステージ上面に直交する方向をZ方向、Z方向の高さ位置をZ値とし、試料面内のZ値を規定したZマップを作成するZマップ作成ステップと、Z方向に移動自在なステージ上に形成された校正パターン、あるいは、ステージ上に形成されたZ値が異なる複数の校正パターンを用い、離散的なZ値に対応して、前記所定領域内で偏向収差を夫々測定し、これらの測定値から偏向収差の補正量を規定した補正偏向収差マップをZ値毎に作成する補正マップ作成ステップとを更に含み、
    前記所定領域のZ値をZマップからを取得し、取得したZ値に対応する補正偏向収差マップを用いて、前記所定領域内の各子視野領域毎に偏向収差を補正することを特徴とする請求項3記載の画像取得方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項記載の画像取得方法であって、画像情報を複数回取得し、積分して1つの画像情報を得るものにおいて、隣接する子視野領域の一部が1回目と複数回目の画像取得時にX及びY方向にずれるように画像を取得することを特徴とする画像取得方法。
  6. 電子ビームの発生源を含む電子光学系と、
    電子ビームが照射される試料を保持する、電子光学系の光軸に対して直交する方向に移動自在なステージと、
    試料から発生した二次電子信号及び反射電子信号の少なくとも一方を基に画像を取得する画像取得部と、
    画像取得部により取得された画像に基づき検査・測長を行う検査部とを備える電子ビーム検査・測長装置において、
    前記電子光学系は、試料上の所定領域を複数に区画し、この区画された領域を子視野領域として各視野領域内で電子ビームを走査する副偏向器と、子視野領域間で電子ビームを移動させる、前記副偏向器よりも偏向幅が大きい主偏向器とを備え、
    前記副偏向器及び前記主偏向器を制御する偏向制御手段を更に備え、
    前記画像取得部は、試料からの二次電子信号及び反射電子信号の少なくとも一方と、前記偏向制御手段による前記副偏向器及び前記主偏向器の制御情報とを同期させることを特徴とする電子ビーム検査・測長装置。
  7. 試料の検査・測長すべき領域をケアエリアとして取得するケアエリア取得手段と、
    ケアエリアを複数の所定領域に分割し、複数の所定領域を複数の子視野領域に区画する区画手段と、
    ステージ上面に直交する方向をZ方向、Z方向の高さをZ値とし、所定領域のZ値を取得するZ値取得手段と、
    離散的なZ値毎に偏向収差の補正量を規定した偏向収差補正マップを作成する補正マップ作成手段と、
    前記主偏向器により次の子視野領域に電子ビームを移動させる途中または移動前後に、前記Z値取得手段により取得されたZ値に対応する偏向収差補正マップを参照して、当該次の子視野領域の偏向収差を補正する偏向収差補正手段とを更に備えることを特徴とする請求項6記載の電子ビーム検査・測長装置。
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