JP2015200347A

JP2015200347A - レンジ切り替え装置

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Publication number: JP2015200347A
Application number: JP2014078410A
Authority: JP
Inventors: 達郎永堀; Tatsuro Nagahori; 拓也瓜生; Takuya Uryu; 和久栗田; Kazuhisa Kurita; 菅野　千秋; Chiaki Sugano; 千秋菅野; 川崎　成彦; Shigehiko Kawasaki; 成彦川崎
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 2014-04-07
Filing date: 2014-04-07
Publication date: 2015-11-12
Anticipated expiration: 2034-04-07
Also published as: JP5943955B2; DE102014221332A1; US9234581B2; DE102014221332B4; US20150285373A1

Abstract

【課題】各構成部品の配置が複雑化し、簡単な構成のシフトレンジ切り替え装置が得られないものであった。【解決手段】ハウジング内に回動可能に支持された出力軸を有し、前記出力軸の回動位置の応じた複数のレンジに切り替え可能なレンジ切り替え部と、前記ハウジング内に取り付けられ、前記出力軸の軸中心と離間させてモータシャフトが配置されたモータと、このモータおよび前記レンジ切り替え部に連結された減速機構と、前記モータの回転を制御する制御基板とを備え、前記減速機構は、モータシャフトに結合された太陽歯車と、複数の遊星歯車と、内歯車と、遊星歯車を支持するキャリアとからなる遊星歯車機構と、前記キャリアの反遊星歯車側に結合された小歯車と、前記レンジ切り替え部の出力軸に固定され、前記小歯車に連結された大歯車とからなる平歯車減速機構とを有し、前記制御基板は、前記出力軸と前記モータとに対向して配置されている。【選択図】図４

Description

この発明は、運転者が例えばシフトレバーによって選択したシフトレンジを、電気信号を介して設定するいわゆるシフトバイワイヤシステムを備えたレンジ切り替え装置に関するものである。

従来から、例えば特許文献１に示されるように、モータとサイクロイド減速部と平行軸歯車減速部と出力軸とを外郭部材内に備えたレンジ切り替え装置が知られている。
この特許文献１に示されるレンジ切り替え装置では、外郭部材の外部に電子制御ユニットが配置され、レンジ切り替え装置のハウジング本体には径外方向へ突設するコネクタが設けられており、電子制御ユニットからの配線を収容するコネクタをハウジング本体のコネクタに結合することにより、レンジ切り替え装置が電子制御ユニットに電気的に接続されるように構成されている。

特開２０１２−２１９８７１号公報

しかしながら、上記特許文献１に示すレンジ切り替え装置は、レンジ切り替え装置のハウジング本体にモータおよびエンコーダからの配線部材がインサートモールドされ、配線部材はハウジング本体の内部を通ってコネクタ内まで延びていることから、モータおよびエンコーダからコネクタを結ぶ非常に長い配線部材が必要になるとともに、ハウジング内での配線部材、及び各構成部品の配置が非常に複雑になるといった問題を生じていた。
また、レンジ切り替え装置と、レンジ切り替え装置の駆動を制御する電子制御ユニットとが別れて存在することから、トランスミッション周りでのレイアウト上の制約が増し、取り付けが困難であるといった問題もあった。
さらに、モータによって発生するトルクをシフトレンジ切り替えに必要なトルクまで増大させるため、サイクロイド減速機を用いており、構成部品、及び組み付け時に非常に高い精度が要求されることから、部品製作や組み付け等における製造が非常に困難であるといった問題も生じていた。

この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、レンジ切り替え装置内での各構成部品の配置が複雑化することを抑制するとともに、トランスミッション周りでの取り付けを容易にすることを可能とするレンジ切り替え装置を提供することを目的とする。
また、各構成部品や組み付け時に高い精度を必要とすることなく、非常に簡素な構成でシフトレンジ切り替えに必要なトルクまで増大させることを可能とするレンジ切り替え装置を提供することを目的とする。

この発明に係るレンジ切り替え装置は、フロントボディおよびリアボディからなるハウジング内に回動可能に支持された出力軸を有し、前記出力軸の回動位置の応じた複数のレンジに切り替え可能なレンジ切り替え部と、前記ハウジング内に取り付けられ、前記出力軸の軸中心と離間させてモータシャフトが配置されたモータと、このモータおよび前記出力軸に連結された減速機構と、前記ハウジング内に取り付けられ、前記モータの回転を制御する制御基板とを備え、前記減速機構は、モータシャフトに結合された太陽歯車と、この太陽歯車に噛み合い円周上に均等に配置された複数の遊星歯車と、この遊星歯車に噛み合う内歯車と、前記遊星歯車を自転および公転可能に支持するキャリアとからなる遊星歯車機構と、前記キャリアの反遊星歯車側に結合された小歯車と、前記レンジ切り替え部の出力軸に固定され、前記小歯車に連結された大歯車とからなる平歯車減速機構とを有し、前記制御基板は、前記出力軸と前記モータとに対向して配置されるように構成されている。

この発明によれば、レンジ切り替え装置の駆動を制御する制御基板が出力軸とモータとに対向することから、モータ及びエンコーダからコネクタまでを結ぶ長い配線部材は不要となり、配線部材は制御基板とコネクタを結ぶ短い配線部材のみとすることができ、配線部材の複雑な配置を要することなく構成できるため、レンジ切り替え装置の各構成部品の配置が複雑化することを抑制できる。また、制御基板がレンジ切り替え装置のハウジング内部に一体に配置されることから、外部に電子制御ユニットを設ける必要がなくなり、装置全体が小型化するとともに、トランスミッション周りでの取り付けを容易に実現することができる。
また、減速機構を簡素な遊星歯車減速機構と平歯車減速機構によって構成することにより、各構成部品及び組立時に高い精度を必要とすることなく大きい減速比を得ることが可能となる。

この発明のレンジ切り替え装置及び周辺の機構を模式的に示す斜視図である。この発明の実施の形態１に係るレンジ切り替え装置の外観を示す平面図である。この発明の実施の形態１に係るレンジ切り替え装置を一部断面で示す平面図である。図３のＡ−Ａ線に沿った断面を示す要部断面図である。この発明の実施の形態１に係るレンジ切り替え装置における遊星歯車減速機構の構成を示す概要図である。この発明の実施の形態１に係るレンジ切り替え装置におけるモータの結線状態を示す概要図である。

実施の形態１
以下、この発明を実施の形態１である図１〜図６を参照して説明する。
なお、各図中、同一符号は、同一あるいは相当部分を示すものとする。

図１は、この発明の実施の形態１に係るレンジ切り替え装置を適用したレンジ切り替え機構１を模式的に示すもので、この発明の要部であるレンジ切り替え装置２、ディテント機構３、パーキング機構４、及びバルブボディ５を備えて構成されている。

ここで、レンジ切り替え装置２は、例えば車両に搭載される自動変速機に取り付けられるように構成されており、運転者によって選択されるシフトレバー（レンジ選択手段）からのシフト信号（電気信号）が供給されるコネクタ２ａを備えている。このシフト信号に基づいてレンジ切り替え装置２は、その出力軸に連結された駆動対象となるシフトシャフト６を回転駆動し、このシフトシャフト６に取り付けられた略扇形状のディテントプレート７を回動する。このディテントプレート７には、スプール弁８が係合されており、シフトシャフト６の回動によりディテントプレート７が回動すると、係合するスプール弁８がバルブボディ５内で往復移動し、これによってバルブボディ５内の油路を切り替えて、所定のシフトレンジ（Ｐ、Ｒ、Ｎ、Ｄ）を設定するように構成されている。

また、ディテントプレート７には、略扇形状の先端部に複数の凹部７ａが設けられており、この凹部７ａは、スプール弁８の各レンジ位置（Ｐ、Ｒ、Ｎ、Ｄ）に対応している。
さらに、バルブボディ５に固定されたディテントスプリング９が板バネとして作用し、その先端を凹部７ａに押圧することによってディテントプレート７を位置決め保持するように構成されている。

一方、パーキング機構４は、ディテントプレート７に連結されたパーキングロッド１０と、パーキングロッド１０の先端に設けられた円錐部１１と、パーキングポール１２と、パーキングギヤ１３とを有している。パーキングロッド１０は、ディテントプレート７の回動に伴い、パーキングロッド１０が変位することによって、その先端に設けられた円錐部１１を介してパーキングポール１２が軸１２ａを中心に上方向もしくは下方向へ揺動する。この揺動に伴いパーキングポール１２の凸部１２ｂがパーキングギヤ１３の凹部１３ａに嵌合あるいは凹部１３ａから離脱することによってパーキング機構４のロックとアンロックが達成され、変速機における出力部材の回転を阻止または可能とすることになる。

以上のように、このレンジ切り替え機構１においては、ディテントプレート７を介してシフトシャフト６とスプール弁８とが連動していることから、シフトシャフト６の回転角度を制御することによって、スプール弁８の位置を制御し、所定のシフトレンジを設定することが可能となるものである。

次に、この発明の要部であるレンジ切り替え装置２について図２〜図５に基づいて詳細に説明する。
図２は、この発明の実施の形態１のレンジ切り替え装置の外観を示す平面図、図３は、この発明の実施の形態１のレンジ切り替え装置を一部断面で示す平面図、図４は、図３におけるＡ-Ａ線に沿った断面図、図５は、この発明の実施の形態１に係るレンジ切り替え装置における遊星歯車減速機構の構成を示す概要図である。
図において、レンジ切り替え装置２は、シフトレバーからのシフト信号に基づいて制御信号を発生させる制御基板１４と、制御基板１４からの制御信号に基づいて制御されるモータ１５と、モータ１５に連結された減速機構１６と、減速機構１６に連結されシフトシャフト６を回転させることによってシフトレンジの切り替えを行うレンジ切り替え部１７とを備えている。

ここで、レンジ切り替え部１７の出力軸１８は、レンジ切り替え装置２のハウジングを構成するフロントボディ１９の支持筒部１９ａにその内側に設けられたメタルベアリング２０を介して回転可能に支承されている。また、出力軸１８のフロント側外周部には、凹部１８ａが設けられており、凹部１８ａとフロントボディ１９間に挟み込まれたシール部材２１によって外部とは気密または液密に保持されている。

一方、減速機構１６は、遊星歯車減速機構と平歯車減速機構によって構成されており、回転するモータシャフト２２に圧入によって固定された太陽歯車２３と、この太陽歯車２３に噛み合う遊星歯車２４と、この遊星歯車２４に噛み合う内歯車２５と、遊星歯車２４を自転及び公転可能に支持するキャリア２６と、キャリア２６の反遊星歯車側に一体に形成された小歯車２７と、出力軸１８に固定され、小歯車２７に噛み合う大歯車２８とを有している。
なお、小歯車２７と一体に形成されたキャリア２６は、遊星歯車側に延出したモータシャフト２２の外周に設けられたメタルベアリング２９を介してモータシャフト２２上で回転可能に摺接して支承されている。また、内歯車２５は、樹脂で構成されており、図５に
示すように内歯車２５の半周において一体に成型されるとともに、反対側がレンジ切り替え部１７の出力軸１８側に延長された防塵壁２５ａを有しており、この防塵壁２５ａは、減速機構１６と制御基板１４とを隔てるように配置されている。

モータ１５は、永久磁石を用いたブラシレスモータであり、回転可能に支持されたロータ３０と、このロータ３０の回転中心と同軸上に配置されたステータ３１とで構成される。
なお、ロータ３０は、モータシャフト２２と磁石３２とが一体に成形されて構成され、モータシャフト２２は、第一の転がり軸受３３と第二の転がり軸受３４によってリアボディ３６に回転可能に支承されている。また、ステータ３１は、プレート３５とともにリアボディ３６に一体に成形されて構成されている。なお、リアボディ３６は、フロントボディ１９とともにレンジ切り替え装置２のハウジングを構成し、レンジ切り替え部１７の出力軸１８とモータシャフト２２の軸中心は、離間して配置され、小歯車２７と大歯車２８の配置を可能としている。

制御基板１４は、リアボディ３６に固定され、一端がレンジ切り替え部１７の出力軸１８に対向して配置されるとともに、他端がモータ１５のロータ３０に対向する位置に配置されている。ここで、制御基板１４の出力軸１８に対向する位置には、出力軸１８の回転角度を検出するレンジ切り替え位置検出センサ３７が、制御基板１４のロータ３０に対向する位置には、ロータ３０の回転位置を検出するモータ位置検出センサ３８が取り付けられている。
すなわち、レンジ切り替え位置検出センサ３７は、制御基板１４上の出力軸１８の軸上で、出力軸１８内に埋設された磁石３９に対向する位置に配置され、磁束方位検出型の磁気センサからなり、出力軸１８の回転に伴う磁石３９の磁束変化により回転位置を検出するものである。
一方、モータ位置検出センサ３８は、制御基板１４上のロータ３０に対向する位置に配置された非接触のホールセンサからなり、ロータ３０の磁石３２による磁界を検出して制御することにより、モータ１５を脱調させることなく回転運動を行わせることができる。なお、磁石３２の軸方向寸法は、ステータ３１の軸方向寸法より長く、モータ位置検出センサ３８側に突出する形で配置される。

また、リアボディ３６に固定されたステータ３１は、ステータコア４０及びコイル４１から構成されている。ステータコア４０は、周方向の３０度毎に径内方向に向けて突出する複数のステータティースを形成する。コイル４１は、各ステータティースに巻回されているＵ相、Ｖ相、及びＷ相のコイルから成り、三相スター結線を構成している。ここで、図４及び図６に示すように、コイル４１の各相の両端は、ステータコア４０の周方向において、制御基板１４と重なる位置で軸方向に延出しており、各コイル端４１ａは、制御基板１４上にはんだ等により電気的及び機械的に直結され、スター結線の中性点は、基板上において基板パターン１４ａにより構成されている。

以上のように構成された実施の形態１のレンジ切り替え装置において、モータ１５で発生したトルクは、太陽歯車２３、遊星歯車２４、内歯車２５、およびキャリア２６によって減速され、小歯車２７に伝達される。小歯車２７に伝達されたトルクは、小歯車２７と噛み合う大歯車２８によって減速され、出力軸１８に伝達される。

ここで、制御基板１４は、出力軸１８とモータ１５とに対向するため、結果としてフロントボディ１９とリアボディ３６とに挟まれる位置に配置され、フロントボディ１９とリアボディ３６とで保護されることになる。この結果、制御基板１４を保護するための外壁を新たに設けることがなく、部品点数が削減される。
さらに、制御基板１４は、出力軸１８とモータ１５とに対向するとともにレンジ切り替え装置２の内部に一体に配置され、レンジ切り替え位置検出センサ３７とモータ位置検出センサ３８とを搭載するとともに、コイル４１の各相の両端を直結しているため、配線部材は、制御基板とコネクタとを結ぶ短い配線部材のみとなり、配線部材の複雑な配置を要することなく構成でき、レンジ切り替え装置２の各構成部品の配置が複雑化することを抑制できる。
また、外部に電子制御ユニットを設ける必要がなくなることから、装置全体が小型化するとともに、トランスミッション周りでの取り付けを容易に実現することが可能となる。

さらに、減速機構１６を簡素な遊星歯車機構と平歯車機構によって構成することにより、各構成部品及び組立時に高い精度を必要とすることなく大きな減速比を得ることが可能なレンジ切り替え装置２を得ることができる。

また、遊星歯車２４は、図５に示すように、円周上に１２０°間隔で均等に３つ配置されているため、太陽歯車２３と遊星歯車２４の噛み合う歯の枚数は、遊星歯車が１つの場合と比べて３倍となり、１枚の歯に加わる荷重が低減される。これによって、歯車の強度を落とすことができるため、歯幅を薄くするなどして装置の小型化、偏平化を実現することができる。さらに、遊星歯車２４を円周上に均等に配置することによって、太陽歯車２３が遊星歯車２４から受ける反力は、太陽歯車２３の軸中心でつり合い、モータシャフト２２には曲げ応力が殆ど加わらない。このため、モータシャフト２２の強度を下げることが可能となり、結果的に、モータシャフト２２の径を小さくしてモータ１５の小型化を実現することが可能となる。

また、遊星歯車２４を自転及び公転可能に支持するキャリア２６は、遊星歯車２４を支持する側と反対側に、小歯車２７を形成しているため、これによって、減速部のレイアウトを小型化でき、かつ部品点数を削減することができる。

また、制御基板１４は、出力軸１８とモータ１５とに対向していることから、同一基板上にレンジ切り替え位置検出センサ３７とモータ位置検出センサ３８とを搭載することが可能であるため、構成を簡素化することが可能となる。

さらに、制御基板１４は、モータ１５のステータコア４０に対向していることから、コイル４１の各相の両端を、ステータコア４０の周方向において制御基板１４と重なる位置で軸方向に延出して制御基板１４に容易に直結することが可能であり、かつ、スター結線の中性点を基板パターン１４ａにより構成していることから、バスバー等の中性点を構成する部品が不要となり、装置の小型化、偏平化を実現することができるとともに、部品点数を削減することが可能となる。

また、制御基板１４は、出力軸１８の後方で、かつ内歯車２５に形成された防塵壁２５ａが減速機構１６と制御基板１４とを隔てる形で配置されていることから、摺動の多いモータ１５及び減速機構１６で摺動時に発生する摩耗粉等が制御基板１４上に堆積するといった影響を受け難く信頼性の高いものとすることができる。

また、モータ１５の回転位置検出用の磁界を発生させる磁石は、ロータ３０の磁石３２を兼用しており、磁石３２の軸方向寸法はステータ３１の軸方向寸法よりも長く、モータ位置検出センサ３８側に突出する形で配置されることから、ステータ３１が発生する磁界の影響を受けることなく、ロータ３０の回転位置を正しく検知できるとともに、部品点数を削減することができる。

また、小歯車２７を有するキャリア２６は、遊星歯車２４側に延出したモータシャフト２２の外周に設けられたメタルベアリング２９を介してモータシャフト２２上で回転可能に支持されているので、太陽歯車２３の回転軸と小歯車２７の回転軸のずれを小さくする
ことができ、安定して歯車同士が噛み合うようにすることができる。

なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜、変形、省略することが可能である。
また、本発明のレンジ切り替え装置は、車両用のシフトレンジ切り替え機構に限定されるものではなく、車両用のバルブ装置の駆動部あるいは産業用ロボットや工作機械の駆動部として用いることができる。

１：レンジ切り替え機構、２：レンジ切り替え装置、３：ディテント機構、
４：パーキング機構、５：バルブボディ、６：シフトシャフト、
７：ディテントプレート、８：スプール弁、９：ディテントスプリング、
１０：パーキングロッド、１１：円錐部、１２：パーキングポール、
１３：パーキングギヤ、１４：制御基板、１５：モータ、１６：減速機構、
１７：レンジ切り替え部、１８：出力軸、１９：フロントボディ、
２０：メタルベアリング、２１：シール部材、２２：モータシャフト、
２３：太陽歯車、２４：遊星歯車、２５：内歯車、２６：キャリア、
２７：小歯車、２８：大歯車、２９：メタルベアリング、３０：ロータ、
３１：ステータ、３２：磁石、３３：第一の転がり軸受、３４：第二の転がり軸受、
３５：プレート、３６：リアボディ、３７：レンジ切り替え位置検出センサ、
３８：モータ位置検出センサ、３９：磁石、４０：ステータコア、４１：コイル。

この発明に係るレンジ切り替え装置は、フロントボディおよびリアボディからなるハウジング内に回動可能に支持された出力軸を有し、前記出力軸の回動位置の応じた複数のレンジに切り替え可能なレンジ切り替え部と、前記ハウジング内に取り付けられ、前記出力軸の軸中心と離間させてモータシャフトが配置されたモータと、このモータおよび前記出力軸に連結された減速機構と、前記ハウジング内に取り付けられ、前記モータの回転を制御する電子制御ユニットを有する制御基板とを備え、前記減速機構は、前記モータシャフトに結合された太陽歯車と、この太陽歯車に噛み合い円周上に均等に配置された複数の遊星歯車と、この遊星歯車に噛み合う内歯車と、前記遊星歯車を自転および公転可能に支持するキャリアとからなる遊星歯車機構と、前記キャリアの反遊星歯車側に結合された小歯車と、前記レンジ切り替え部の出力軸に固定され、前記小歯車に連結された大歯車とからなる平歯車減速機構とを有し、前記制御基板は、前記出力軸と前記モータとに対向して配置され、前記出力軸の回転位置を検出するレンジ切り替え位置検出センサと、前記モータの回転位置を検出するモータ位置検出センサとを有し、前記平歯車減速機構の小歯車が、前記減速機構側に延出した前記モータシャフトの外周に配置された軸受を介して、前記モータシャフト上で回転可能に摺接して支承されていることを特徴とするものである。

制御基板１４は、リアボディ３６に固定され、一端がレンジ切り替え部１７の出力軸１８に対向して配置されるとともに、他端がモータ１５のロータ３０に対向する位置に配置されている。ここで、制御基板１４の出力軸１８に対向する位置には、出力軸１８の回転角度を検出するレンジ切り替え位置検出センサ３７が、制御基板１４のロータ３０に対向する位置には、ロータ３０の回転位置を検出するモータ位置検出センサ３８が取り付けられている。
すなわち、レンジ切り替え位置検出センサ３７は、制御基板１４上の出力軸１８の軸上で、出力軸１８内に埋設された磁石３９に対向する位置に配置され、磁束方位検出型の磁気センサからなり、出力軸１８の回転に伴う磁石３９の磁束変化により回転位置を検出するものである。
一方、モータ位置検出センサ３８は、制御基板１４上のロータ３０に対向する位置に配置された非接触のホールセンサからなり、ロータ３０の磁石３２による磁界を検出して制御することにより、モータ１５を脱調させることなく回転運動を行わせることができる。なお、磁石３２の軸方向寸法は、ステータコア４０の軸方向寸法より長く、モータ位置検出センサ３８側に突出する形で配置される。

Claims

フロントボディおよびリアボディからなるハウジング内に回動可能に支持された出力軸を有し、前記出力軸の回動位置の応じた複数のレンジに切り替え可能なレンジ切り替え部と、前記ハウジング内に取り付けられ、前記出力軸の軸中心と離間させてモータシャフトが配置されたモータと、このモータおよび前記出力軸に連結された減速機構と、前記ハウジング内に取り付けられ、前記モータの回転を制御する制御基板とを備え、
前記減速機構は、モータシャフトに結合された太陽歯車と、この太陽歯車に噛み合い円周上に均等に配置された複数の遊星歯車と、この遊星歯車に噛み合う内歯車と、前記遊星歯車を自転および公転可能に支持するキャリアとからなる遊星歯車機構と、前記キャリアの反遊星歯車側に結合された小歯車と、前記レンジ切り替え部の出力軸に固定され、前記小歯車に連結された大歯車とからなる平歯車減速機構とを有し、
前記制御基板は、前記出力軸と前記モータとに対向して配置されたことを特徴とするレンジ切り替え装置。
前記制御基板に前記出力軸の回転位置を検出するレンジ切り替え位置検出センサを備えたことを特徴とする請求項１記載のレンジ切り替え装置。
前記制御基板に前記モータの回転位置を検出するモータ位置検出センサを備えたことを特徴とする請求項２記載のレンジ切り替え装置。
前記モータの回転子に埋設された磁石を有し、この磁石の軸方向寸法が前記モータの固定子の軸方向寸法に対し長く、かつ前記モータ位置検出センサ側に突出して前記モータ位置検出センサに対向して配置されたことを特徴とする請求項３記載のレンジ切り替え装置。
前記モータの固定子に巻回されるＵ相、Ｖ相、Ｗ相の各コイルの両端が、前記制御基板に直結してなることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれか１項に記載のレンジ切り替え装置。
前記減速機構の内歯車の一端を前記レンジ切り替え部の前記出力軸側に延長して構成された隔壁を有し、前記制御基板を前記減速機構と隔てるようにしたことを特徴とする請求項１から請求項５のいずれか１項に記載のレンジ切り替え装置。
前記平歯車減速機構の小歯車が、前記減速機構側に延出した前記モータシャフトの外周に配置された軸受を介して、記モータシャフト上で回転可能に摺接して支承されていることを特徴とする請求項１から請求項６のいずれか１項に記載のレンジ切り替え装置。