JP2015200111A - スペーサー構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリート被り内に金物が露出することがなく、かつ、所望のコンクリート被り厚さを確実に確保することできるスペーサー構造を提案する。【解決手段】鉄筋4に固定された固定治具2と、鉄筋4のコンクリート表面側に所定のコンクリート被り厚さを確保するスペーサー3とを備えるスペーサー構造1であって、スペーサー3は、コンクリート被り厚さと同一の高さを有するスペーサー本体31と、スペーサー本体31の背面から突出したボルト受け部32と、固定治具2に螺着された出代調整ボルト33とを備えており、スペーサー本体31は、セメント系材料により形成されており、出代調整ボルト33の一端がボルト受け部32に固定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、スペーサー構造に関する。
鉄筋コンクリート構造物では、鉄筋(金属)の腐食を防止するために、所定の厚さのコンクリート被りを確保する必要がある。
コンクリート被りは、コンクリート打設時に、型枠と鉄筋との間にスペーサーを介設することで、所望の距離が確保できるように設定するのが一般的である。
このようなスペーサーとして、例えば、特許文献1には、コンクリートまたはモルタル製のスペーサー本体部にバネ性を持つ金属板製の鉄筋挟持部が一体化されたものが開示されている。このスペーサーは、鉄筋挟持部により鉄筋に固定されることで、鉄筋から型枠までの所望のコンクリート被り厚さを確保するものである。
また、特許文献2には、鉄筋に取り付けられる取付治具と、取付治具に螺合された調整支柱と、調整支柱の先端に取り付けられたスペーサー本体とを備えるスペーサー構造であって、スペーサー本体の基端部に埋め込まれたナットを介してスペーサー本体と調整支柱とが固定されたものが開示されている。
特開2006−161296号公報 特開2005−344379号公報
特許文献1に記載のスペーサーは、スペーサーが鉄筋に固定される構成のため、鉄筋の組み立て誤差が生じた場合には、スペーサーと型枠との間に隙間が生じてしまう。
一方、特許文献2のスペーサー構造は、鉄筋の組み立て誤差が生じた場合に、調整支柱によりスペーサー本体を型枠に当接させることができるものの、コンクリート被り部分において、金属部材(ナット)が露出してしまう(金属部材がコンクリート被り部分に直接埋め込まれる)。コンクリート被り部分に金属が露出していると、何らかの原因により金属が腐食するおそれがある。
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、コンクリート被り内に金物が露出することがなく、かつ、所望のコンクリート被り厚さを確実に確保することできるスペーサー構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、第一の発明に係るスペーサー構造は、鉄筋に固定された固定治具と、前記鉄筋のコンクリート表面側に所定のコンクリート被り厚さを確保するスペーサーとを備えるものであって、前記スペーサーは、前記コンクリート被り部分に配されるスペーサー本体と、前記スペーサー本体の背面から突出したボルト受け部と、前記固定治具に螺着された出代調整ボルトとを備えており、前記スペーサー本体および前記ボルト受け部は、非金属系材料により形成されており、前記出代調整ボルトの一端が前記ボルト受け部に固定されていて、前記ボルト受け部の基端面が前記コンクリート被り部分に入らないことを特徴としている。
かかるスペーサー構造によれば、出代調整ボルトによりスペーサーの出代の調整が可能なため、鉄筋の組み立て誤差が生じた場合であっても、スペーサーを型枠に当接させることができる。
また、ボルト受け部の基端面(コンクリート表面と反対側の端面)がコンクリート被り部分に入らないため、金属がコンクリート被り部分において露出することがない。したがって、コンクリート被り部分において、金属が腐食することがない。
また、第二の発明に係るスペーサー構造は、鉄筋に固定された固定治具と、前記鉄筋のコンクリート表面側に所定のコンクリート被り厚さを確保するスペーサーとを備えるものであって、前記スペーサーは、前記コンクリート被り厚さと同一の高さを有するスペーサー本体と、前記スペーサー本体の背面から突出したボルト受け部と、前記固定治具に螺着された出代調整ボルトとを備えており、前記スペーサー本体は、セメント系材料により形成されており、前記出代調整ボルトの一端が前記ボルト受け部に固定されていることを特徴としている。
かかるスペーサー構造によれば、鉄筋のコンクリート表面側にスペーサー本体を位置させるだけでコンクリート被り厚さを確保することができる。したがって、スペーサー本体が定規的な役割を果たし、作業性に優れている。また、スペーサー本体内には、金物が存在しないため、コンクリート被り内に異物が存在することもなく、したがって、コンクリート構造物の品質を高めることが可能である。
前記スペーサー本体の基端側に、前記鉄筋のコンクリート表面側の外面に当接可能なつば部を形成するとよい。このようにすると、つば部を鉄筋に当接させるのみで、所定のコンクリート被り厚さを確保することが可能となる。
前記固定治具は、前記出代調整ボルトに螺合した雌ネジ部と、前記鉄筋を把持する把持部とを有したものであるのが望ましい。
さらに、前記把持部が、前記鉄筋に係止する係止部と前記係止部の反対側から前記鉄筋に当接する固定ボルトとを備えており、前記係止部のコンクリート表面側の先端は、前記鉄筋の中心と当該鉄筋のコンクリート表面側の外面との間に位置していれば、コンクリート被り内に金物が配設されることがない。
本発明のスペーサー構造によれば、コンクリート被り内に金物が露出することがなく、かつ、所定のコンクリート被り厚さを確実に確保することでき、なおかつ、施工時の手間を低減することが可能となる。
(a)および(b)は第一の実施形態に係るスペーサー構造を示す斜視図である。 図1に示すスペーサー構造の側面図である。 図2のA−A矢視図である。 (a)および(b)は第一の実施形態の固定治具を示す斜視図である。 (a)および(b)は第二の実施形態に係るスペーサー構造を示す斜視図である。 第二の実施形態の固定治具を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B矢視図である。
<第一の実施形態>
第一の実施係他に係るスペーサー構造1は、図1に示すように、鉄筋4に固定された固定治具2と、固定治具2に取り付けられたスペーサー3とを備えている。
スペーサー3は、鉄筋4のコンクリート表面側に所定のコンクリート被り厚さを確保するための部材であって、図2に示すように、スペーサー本体31とボルト受け部32と出代調整ボルト33とを備えている。
スペーサー本体31は、鉄筋4よりもコンクリート表面側に配設される部分であって、円柱状に形成されている。また、スペーサー本体31は、セメント系材料からなり、内部に金物が含まれないように形成されている。さらに、スペーサー本体31は、先端から基端までの距離(高さ)が、設計コンクリート被り厚さ(基準値)と同一となるように形成されている。
スペーサー本体31の基端部には、スカート状に拡径されたつば部34が形成されている。
つば部34の基端面の半径は、ボルト受け部32の半径に鉄筋4の半径を加えた長さ以上となっている。
なお、スペーサー本体31の形状は限定されるものではない。
また、スペーサー本体31を構成するセメント系材料は限定されるものではなく、例えば、コンクリートやモルタルを使用すればよい。
ボルト受け部32は、セメント系材料からなり、スペーサー本体31の基端面に一体に形成されている。ボルト受け部32は、スペーサー本体31の基端面(背面)から突出した状態で、円柱状に形成されている。
ボルト受け部32には、出代調整ボルト33の一端が埋め込まれている。
出代調整ボルト33は、いわゆる寸切りボルト(全ネジ)により構成されている。
出代調整ボルト33は、ボルト受け部32からスペーサー本体31の後方(スペーサー本体31の先端と反対方向)に向かって延出し、固定治具2に螺着されている。
出代調整ボルト33の一端は、ボルト受け部32の内部に納まった状態でボルト受け部32に固定されている。つまり、出代調整ボルト33は、スペーサー本体31の基端面よりも後方に位置しており、スペーサー本体31内に挿入されていない。
本実施形態では、出代調整ボルト33の一端部(ボルト受け部32に埋め込まれた部分)の外面に、複数の定着部材36,36,…が形成されている。
本実施形態の定着部材36は、羽根状の部材からなり、出代調整ボルト33の外面に突設されている。
なお、定着部材36は必要に応じて形成すればよく、必ずしも形成されている必要はない。また、定着部材36の形状や配置は限定されない。
固定治具2は、スペーサー3を鉄筋4に固定するための治具である。
本実施形態の固定治具2は、図2および図3に示すように、治具本体20と、治具本体20に取り付けられた固定ボルト21とを有している。
治具本体20は、図4(a)および(b)に示すように、一対の側板22,22と、側板22,22の一端に横架された横板23と、側板22,22の他端側の背面に横架された縦板24とにより、正面視で口字状に形成されている(図3参照)。
本実施形態では、一枚の鋼板をプレス加工することにより治具本体20が形成されているが、治具本体20は、複数の鋼板を接合することにより形成してもよい。
一対の側板22,22は、図3に示すように、間隔をあけて横板23を挟んで対向している。
本実施形態では、門型に折り曲げることにより、側板22,22と横板23を形成している。
一対の側板22,22の間隔は、ボルト受け部32の外径よりも大きい。つまり、治具本体20は、一対の側板22,22の間にボルト受け部32を挿入することが可能な形状を有している。
なお、一対の側板22,22の間隔の大きさは、縦板24のコンクリート表面側において一対の側板22,22の間にボルト受け部32を挿入することができればよく、側板22の全長(全高)にわたってボルト受け部32の外径よりも大きくする必要はない。
側板22は、図4に示すように、コンクリート表面側に開口する凹部25が形成されていることにより側面視コ字状に形成されている。
凹部25は、鉄筋4を挿入することが可能な形状を有している。凹部25には、係止部26が形成されている。
係止部26は、横板23と対向する位置に形成されており、鉄筋4に係止される。
係止部26には、係止溝26aが形成されている。係止部26は、図2に示すように、係止溝26aに鉄筋4の一部を挿入することで鉄筋4に係止される。
本実施形態の係止溝26aは、断面矩形に形成されているが、係止溝26aの形状は限定されない。また、係止溝26aは必要に応じて形成すればよく、係止溝26aは必ずしも形成されている必要はない。
係止溝26aの中心線から係止部26の先端(治具本体20のコンクリート表面側の先端)までの距離は、鉄筋4の半径よりも小さくなっている。そのため、鉄筋4の係止部26を係止させると、鉄筋4の中心と当該鉄筋4のコンクリート表面側の外面との間の位置に、係止部26の先端が配置される。
凹部25の係止部26と対向する部分(凹部25の横板23側の辺)は、先端に向かうに従って係止部26との間隔が大きくなるように傾斜している。つまり、凹部25は、開口部の間隔が底部の間隔よりも大きくなっており、鉄筋4が挿入しやすくなっている。なお、凹部25の形状は限定されるものではない。係止部26は、スペーサー本体31(つば部34)の基端面よりもコンクリート表面側に突出しない。
横板23は、図3に示すように、一対の側板22,22の一方の端部(図3においては下部)同士をつないでいて、鉄筋4と平行に配置されている。
また、横板23は、図2に示すように、コンクリート表面側に向かうに従って、スペーサー3から離れるように、スペーサー3の軸芯に対してわずかに傾斜している。すなわち、横板23の板面の法線は、出代調整ボルト33の中心線を法線とする平面に対して傾斜している。なお、横板23の傾斜角は限定されるものではない。
横板23には、固定ボルト21を螺合するためのボルト孔27が形成されている。
ボルト孔27は、ボルト孔27に螺合された固定ボルト21の中心軸の延長線が、鉄筋4の中心軸と交差するように形成されている。出代調整ボルト33の中心と固定ボルト21の中心軸の延長線との交差角は90°より小さい。
ボルト孔27の形状(内径)は、固定ボルト21の規格に応じて適宜設定すればよい。
縦板24は、図2に示すように、一対の側板22,22の背面(コンクリート表面と反対側の面)において、鉄筋4の軸芯と平行となるように横架されている。
本実施形態では、凹部25よりも他端側(横板23と反対側)のみに縦板24が形成されている。なお、縦板24を形成する範囲は、限定されるものではなく、例えば、側板22の全長(全高)にわたって形成してもよい。
本実施形態では、一方の側板22から延設された板片を、他方の側板22に向けて折り曲げることにより、縦板24を形成しているが、縦板24の形成方法は限定されない。
なお、他方の側板22には縦板24を係止するための爪22bが形成されていて、縦板24の端部は、他方の側板22の爪22bにより把持されている。
縦板24には、スペーサー3の出代調整ボルト33を螺合するための雌ネジ部28が形成されている。
雌ネジ部28の形状(内径)は、出代調整ボルト33の規格に応じて適宜設定すればよい。
雌ネジ部28の中心軸の延長線から鉄筋4の中心軸までの距離は、ボルト受け部32の半径と鉄筋4の半径との合計よりも大きくなっている。
固定ボルト21は、ボルト孔27に挿通され、凹部25に配設された鉄筋4に係止部26の反対側から当接する。つまり、固定ボルト21と係止部26は、鉄筋4を把持する把持部29を構成している。
スペーサー構造1を使用する際には、まず、凹部25内に鉄筋4を配設した状態で固定ボルト21を締め付けて、治具本体20を鉄筋4に固定する。
次に、スペーサー3(出代調整ボルト33)の軸芯まわりにスペーサー3を回転させることでスペーサー3の出代を調整する。
本実施形態のスペーサー構造1によれば、出代調整ボルト33によりスペーサー3の出代の調整が可能なため、鉄筋4の組み立て誤差が生じた場合であっても、スペーサー3を型枠に当接させることができる。また、スペーサー3が突出しすぎていることにより、型枠が損傷することも防止できる。
また、スペーサー本体31の高さが設計コンクリート被り厚さと同一であるため、鉄筋4のコンクリート表面側にスペーサー本体31を位置させるだけで必要なコンクリート被り厚さを確保することができる。すなわち、スペーサー本体31がコンクリート被り厚さを確保するための定規として機能する。
また、スペーサー本体と鉄筋との位置関係により必要なコンクリート被り厚さを確保していることを確認できるため、検査や調整が容易である。
また、スペーサー本体31内には、金物が存在しないため、コンクリート被り内に異物が存在することもなく、したがって、コンクリート構造物の品質を高めることが可能である。
スペーサー本体31には、鉄筋4のコンクリート表面側の外面に当接可能なつば部34が形成されているため、つば部34を鉄筋4に当接させるのみで、所定のコンクリート被り厚さ(設計コンクリート被り厚さ)を確保することができる。したがって、作業性に優れている。
固定治具2は、鉄筋4に固定した状態で、端部が鉄筋4の中心と当該鉄筋4のコンクリート表面側の外面との間に位置するように形成されているため、コンクリート被り内に固定治具2(金物)が入り込むことがなく(固定治具2の全体が鉄筋4よりも型枠側に突出することがなく)、したがって、コンクリート構造物の品質を高めることが可能である。
把持部29を介して固定治具2を鉄筋に確実に固定するため、スペーサー3の傾き、回転、脱落が防止され、所定のコンクリート被り厚さを確実に確保することができる。
また、横板23が傾斜しているため、横板23に螺合された固定ボルト21の頭部がコンクリート被り内に入り込むことも防止されている。
ボルト受け部32は、一対の側板22,22の間に納まるため、ボルト受け部32と固定治具2が接触することはなく、したがって、スペーサー3の出代調整が固定治具2によって阻害されることもない。
<第二の実施形態>
第二の実施形態に係るスペーサー構造5は、図5の(a)および(b)に示すように、鉄筋4に固定された固定治具6と、固定治具6に取り付けられたスペーサー3とを備えている。
第二の実施形態に係るスペーサー3の詳細は、第一の実施形態で示したスペーサー3と同様なため、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、スペーサー3の軸受部32の基端面が、コンクリート被り部分に入らないようにスペーサー3を設置する。つまり、軸受部32の基端面が、鉄筋4よりもコンクリート表面側の先端よりも内側となるようにスペーサー3を配置する。
固定治具6は、スペーサー3を鉄筋4に固定するための治具である。
固定治具6は、縦筋41と横筋42の交差部に固定されている。
固定治具6は、図6の(a)および(b)に示すように、治具本体60を主体に形成されている。
治具本体60は、コ字状の鋼板からなる。治具本体60の角部(図6の(a)において右下の角部)には、雌ネジ部61が形成されている。なお、治具本体60を構成する材料も限定されない。
雌ネジ部61には、スペーサー3の出代調整ボルト33を螺着する。
雌ネジ部61の形状(内径)は、出代調整ボルト33の規格に応じて適宜設定すればよい。
雌ネジ部61は、治具本体60を取り付ける鉄筋4(横筋42)と交差する鉄筋4(縦筋41)の中心軸と、雌ネジ部61に螺合された出代調整ボルト33の中心軸との距離が、スペーサー3のつば部34の半径よりも小さくなる位置に形成する。
治具本体60には、一の辺(図6の(a)において上側の辺)において開口する凹部62が形成されている。
凹部62は、鉄筋4の鉄筋径よりも大きな幅と、鉄筋径よりも大きな深さを有している。本実施形態の凹部62は矩形状に形成されているが、凹部62の形状は限定されるものではなく、例えば、円弧状であってもよい。
また、治具本体60の一の辺には爪部63,63が形成されている。爪部63は、治具本体60の一辺(図6の(a)において上辺)からコンクリート表面に向かって貼り出している。
爪部63は、治具本体60の端部を折り曲げることにより形成されている。
なお、爪部63の形成方法は限定されるものではない。また、爪部63の形状は、鉄筋4の鉄筋径よりも小さい高さであれば、限定されない。
治具本体60の背面(図6の(b)において下面)には、把持部材64が形成されている。治具本体60は、把持部材64により鉄筋4を把持することで、鉄筋4に取り付けられる。
把持部材64は、コンクリート被りの基準となる鉄筋4(本実施形態では縦筋41)と交差する鉄筋4(本実施形態では横筋42)を把持する。
本実施形態では、把持部材64として、板ばねをC字状に折り曲げることにより形成された、いわゆる板ばね鋼クリップを使用する。なお、把持部材64の構成は限定されない。
本実施形態では、リベット65により把持部材64を治具本体60に固定している。把持部材64は、対向する二片が治具本体60の背面から突出するように治具本体60に固定されている。
なお、把持部材64の治具本体60への固定方法は限定されるものではない。例えば、溶接やボルト等により固定してもよい。
対向する二片の離隔距離は、最も大きい位置では鉄筋4の鉄筋径以上となっており、同離隔距離が最も小さい位置では鉄筋4の鉄筋径以下となるように形成されている。
把持部材64の中間部はくびれており、把持部材64の端部(対向する二片の先端)は、先端に向かうに従って離れるように拡幅されている。
治具本体60は、図6の(b)に示すように、取り付ける鉄筋4の軸方向に沿って、中央部が側部よりも表面側に盛り上がっている。把持部材64は、この中央部に固定されている。
なお、治具本体60は、必ずしも中央部が盛り上がっている必要はない。
固定治具6は、図5に示すように、内側(コンクリート表面と反対側)に配設された鉄筋(本実施形態では横筋42)に把持部材64を嵌め込むとともに、爪部63,63を表面側に配設された鉄筋(コンクリート被りの基準となる縦筋41)に係止することにより鉄筋4に固定する。
このとき、縦筋41は、爪部63,63と雌ネジ部61の間に位置している。
固定治具6を鉄筋4に固定する際には、まず、把持部材64により把持する鉄筋4(横筋42)を凹部62に挿入することで、治具本体60を横筋42と交差させる。このとき、治具本体60は、横筋42の表面側と縦筋41の背面側に配設される。
次に、治具本体60が横筋42と平行となるように、縦筋41を軸に治具本体60を回転させると、把持部材64が横筋42に嵌め込まれるとともに、爪部63,63が縦筋41に係止される。
本実施形態のスペーサー構造1によれば、把持部材64に鉄筋4を嵌め込むだけで、固定治具6の設置が完了するため、作業性に優れている。
治具本体20は、横筋42に取り付けられているとともに縦筋41に係止されているため、位置のずれ、回転および脱落が防止される。そのため、スペーサー3の傾き、回転、脱落が防止され、所定のコンクリート被り厚さを確実に確保することができる。
治具本体60は、内側の鉄筋4(横筋42)に沿って配設されているため、固定治具6が鉄筋4よりもコンクリート表面側に突出することはない。
また、爪部53の高さは、縦筋41の鉄筋径よりも小さいため、爪部53が鉄筋4よりもコンクリート表面側に突出することもない。
ボルト受け部32の基端面がコンクリート被り部分に入らないようにスペーサー3を配置しているため、金属(出代調整ボルト33)が直接コンクリート被り部分に入るこむことがない。すなわち、セメント系材料により形成されたボルト受け部32により出代調整ボルト33が覆われているため、出代調整ボルトがコンクリート被り部分において露出しない。そのため、高品質な構造物を構築することができる。
この他の第二の実施形態に係るスペーサー構造6の作用効果は、第一の実施形態で示したスペーサー構造1と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明に係る実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記各実施形態では、スペーサー構造を利用してコンクリート被り厚さを確保する場合について説明したが、スペーサー構造は、スラブ高さ出し(天端出し)に使用してもよい。
スペーサーとして着色されたものを使用してもよい。スペーサーに着色しておけば、スペーサーを視認しやすくなる。
そのため、着色されたスペーサーを所定の位置に設置することで、他のスペーサーをこの着色されたスペーサーを基準に設置することで、作業効率を向上させることができる。
前記各実施形態では、スペーサーがつば部を備えている場合について説明したが、つば部は必ずしも形成されている必要はない。
前記各実施形態では、スペーサー本体および軸受部がセメント系材料により形成されている場合について説明したが、スペーサー本体及び軸受部は、非金属系材料であれば限定されない。
前記各実施形態では、スペーサー本体が設計コンクリート被り厚さと同一の高さである場合について説明したが、スペーサー本体の高さは、必ずしも設計コンクリート被り厚さと同一である必要はない。スペーサーは、スペーサー本体の先端から軸受部の基端面までの高さが設計コンクリート被り厚さ以上(鉄筋と型枠との間の最小間隔以上)であればよい。
スペーサーが固定治具の雌ネジ部に螺合されている場合について説明したが、スペーサーはナットを介して固定治具に固定してもよい。
1 スペーサー構造
2 固定治具
20 治具本体
21 固定ボルト
25 凹部
26 係止部
28 雌ネジ部
29 把持部
3 スペーサー
31 スペーサー本体
32 ボルト受け部
33 出代調整ボルト
34 つば部
4 鉄筋
41 縦筋
42 横筋
6 固定治具
60 治具本体
61 雌ネジ部

Claims (5)

  1. 鉄筋に固定された固定治具と、
    前記鉄筋のコンクリート表面側に所定のコンクリート被り厚さを確保するスペーサーと、を備えるスペーサー構造であって、
    前記スペーサーは、
    前記コンクリート被り部分に配されるスペーサー本体と、
    前記スペーサー本体の背面から突出したボルト受け部と、
    前記固定治具に螺着された出代調整ボルトと、を備えており、
    前記スペーサー本体および前記ボルト受け部は、非金属系材料により形成されており、
    前記出代調整ボルトの一端が前記ボルト受け部に固定されていて、
    前記ボルト受け部の基端面が前記コンクリート被り部分に入らないことを特徴とするスペーサー構造。
  2. 鉄筋に固定された固定治具と、
    前記鉄筋のコンクリート表面側に所定のコンクリート被り厚さを確保するスペーサーと、を備えるスペーサー構造であって、
    前記スペーサーは、
    前記コンクリート被り厚さと同一の高さを有するスペーサー本体と、
    前記スペーサー本体の背面から突出したボルト受け部と、
    前記固定治具に螺着された出代調整ボルトと、を備えており、
    前記スペーサー本体は、セメント系材料により形成されており、
    前記出代調整ボルトの一端が前記ボルト受け部に固定されていることを特徴とするスペーサー構造。
  3. 前記スペーサー本体の基端側に、前記鉄筋のコンクリート表面側の外面に当接可能なつば部が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のスペーサー構造。
  4. 前記固定治具は、前記出代調整ボルトに螺合した雌ネジ部と、前記鉄筋を把持する把持部と、を有していることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスペーサー構造。
  5. 前記把持部は、前記鉄筋に係止する係止部と、前記係止部の反対側から前記鉄筋に当接する固定ボルトと、を備えており、
    前記係止部のコンクリート表面側の先端は、前記鉄筋の中心と当該鉄筋のコンクリート表面側の外面との間に位置していることを特徴とする、請求項4に記載のスペーサー構造。
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