JP2015199698A - シームレスカプセル - Google Patents
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Abstract
【課題】リン脂質含む油剤を内包する単層皮膜シームレスカプセルを提供することを課題とする。【解決手段】リン脂質を含有する油剤を溶解又は懸濁した油溶液を内包する単層皮膜のシームレスカプセルであって、油溶液にHLB3以下の乳化剤が配合されていることを特徴とする単層皮膜のシームレスカプセル。【選択図】図1
Description
本発明は、シームレスカプセルとその製造方法に関する。
シームレスカプセルはソフトカプセルの一種に分類される。シームレスカプセルの特徴は文字通り継目がないことである。シームレスカプセルは、「液中滴下法」と呼ばれる方法で製造される。この方法によれば、界面張力により充填物質を溶液状態(ゾル)の皮膜物質が包み込んで固化(ゲル化)するため、球形で皮膜に継目のない均一な粒径のシームレスカプセルが形成される。液中滴下法は、一般には同心円状二重構造を有するノズルを用い、ゲル化する物質の溶液を外周ノズルから、芯液を内周ノズルから滴下させ、外周液を速やかにより芯液を包み込みながらゲル化させてカプセルとし、芯液を内包したシームレスカプセルとする方法である(特許文献1)。この液中滴下方式では、カプセルに水溶性のゲル形成物質を用い、芯液に油性の溶液を用いる場合、形成したカプセルを冷却固化するために冷却油を用いることが行われている(特許文献2)。
このようなシームレスカプセルにあって、油性物質を内包するものが開発されている。特許文献3には、油状物質と種子を内包したシームレスカプセル、特許文献4にはカチオン界面活性剤を含む油剤を内包する多層シームレスカプセル、特許文献5にはリン脂質と油剤を内包する多層シームレスカプセルが記載されている。
単層の皮膜に油剤を内包するシームレスカプセルであって油剤中にリン脂質を配合するとカプセル皮膜が破壊されてしまう現象が発生する。このため、リン脂質を含む油剤を内包する単層皮膜のシームレスカプセルを製造することが困難であった。
このようなシームレスカプセルにあって、油性物質を内包するものが開発されている。特許文献3には、油状物質と種子を内包したシームレスカプセル、特許文献4にはカチオン界面活性剤を含む油剤を内包する多層シームレスカプセル、特許文献5にはリン脂質と油剤を内包する多層シームレスカプセルが記載されている。
単層の皮膜に油剤を内包するシームレスカプセルであって油剤中にリン脂質を配合するとカプセル皮膜が破壊されてしまう現象が発生する。このため、リン脂質を含む油剤を内包する単層皮膜のシームレスカプセルを製造することが困難であった。
本発明は、リン脂質を含む油剤を内包する単層皮膜シームレスカプセルを提供することを課題とする。
本発明者は、リン脂質を含有する油剤を内包する単層皮膜のシームレスカプセルを製造する場合、二重ノズルから冷却油中に微量のリン脂質が混入し、このリン脂質によってカプセルが破壊されることを見出し、これを抑制する技術を見出した。
本発明は以下の構成である。
(1)リン脂質を含有する油剤を溶解又は懸濁した油溶液を内包する単層皮膜のシームレスカプセルであって、油溶液にHLB3以下の乳化剤が配合されていることを特徴とする単層皮膜のシームレスカプセル。
(2)HLB3以下の乳化剤がポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライドのいずれか1以上である(1)に記載のシームレスカプセル。
(3)油溶液中のHLB3以下の乳化剤の含有量が0.1〜10質量%である(1)又は(2)に記載のシームレスカプセル。
(4)ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルがヘキサグリセリン縮合リシノレート及び/又はテトラグリセリン縮合リシノレート、ショ糖脂肪酸エステルがショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルから選択される1以上、有機酸モノグリセライドがクエン酸モノグリセライドである(3)に記載のシームレスカプセル。
(5)リン脂質を含有する油剤が植物油又は動物油由来のレシチン含有画分からなるものである(1)〜(4)のいずれかに記載のシームレスカプセル。
(6)リン脂質を含有する油剤の原料植物油が大豆油又は米油、動物油が魚油又は卵黄油である(1)〜(5)のいずれかに記載のシームレスカプセル。
(7)リン脂質を含有する油剤が植物油及び発芽玄米由来のアシル化ステロール配糖体含有物である(1)〜(6)のいずれかに記載のシームレスカプセル。
(1)リン脂質を含有する油剤を溶解又は懸濁した油溶液を内包する単層皮膜のシームレスカプセルであって、油溶液にHLB3以下の乳化剤が配合されていることを特徴とする単層皮膜のシームレスカプセル。
(2)HLB3以下の乳化剤がポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライドのいずれか1以上である(1)に記載のシームレスカプセル。
(3)油溶液中のHLB3以下の乳化剤の含有量が0.1〜10質量%である(1)又は(2)に記載のシームレスカプセル。
(4)ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルがヘキサグリセリン縮合リシノレート及び/又はテトラグリセリン縮合リシノレート、ショ糖脂肪酸エステルがショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルから選択される1以上、有機酸モノグリセライドがクエン酸モノグリセライドである(3)に記載のシームレスカプセル。
(5)リン脂質を含有する油剤が植物油又は動物油由来のレシチン含有画分からなるものである(1)〜(4)のいずれかに記載のシームレスカプセル。
(6)リン脂質を含有する油剤の原料植物油が大豆油又は米油、動物油が魚油又は卵黄油である(1)〜(5)のいずれかに記載のシームレスカプセル。
(7)リン脂質を含有する油剤が植物油及び発芽玄米由来のアシル化ステロール配糖体含有物である(1)〜(6)のいずれかに記載のシームレスカプセル。
リン脂質を含有する油剤を内包する単層皮膜のシームレスカプセルが提供される。また、リン脂質を含有する油剤を内包する単層皮膜のシームレスカプセルの製造方法が提供される。
本発明はリン脂質を含有する油剤を内包する単層皮膜のシームレスカプセルであって、リン脂質を含有する油剤を溶解又は懸濁した油溶液を内包する単層皮膜のシームレスカプセルであって、油溶液にHLB3以下の乳化剤が配合されていることを特徴とする単層皮膜のシームレスカプセルに係る発明である。
リン脂質を含有する油剤とは、本発明にあっては植物または動物油から得られるリン脂質を含む抽出物をいう。大豆レシチン、ライスレシチン、卵黄レシチン、クリルオイルなどを例示できる。これらのリン脂質を含有する油剤はホスファチジルコリンなど複数種のリン脂質を含有している。またリン脂質を含有する油剤は、液状油に溶解又は懸濁してシームレスカプセルに内包させる。
液状油としては、常温又は加温することで液状化する油脂であればよい。例えば、オリーブ油、ホホバ油、コーン油、ナタネ油、豚脂、牛脂、鯨油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、アボカド油、マカデミアナッツ油、スクワラン、ミンク油、タートル油、炭素数が8〜30の炭化水素類、ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリン、流動パラフィン、ワセリンなどの天然油脂あるいは中鎖脂肪酸トリグリセリドなどの合成油脂が好ましい。
液状油としては、常温又は加温することで液状化する油脂であればよい。例えば、オリーブ油、ホホバ油、コーン油、ナタネ油、豚脂、牛脂、鯨油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、アボカド油、マカデミアナッツ油、スクワラン、ミンク油、タートル油、炭素数が8〜30の炭化水素類、ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリン、流動パラフィン、ワセリンなどの天然油脂あるいは中鎖脂肪酸トリグリセリドなどの合成油脂が好ましい。
シームレスカプセルの外殻を形成する外層は、主として低温でゲル化するゲル化剤で構成する。
ゲル化剤としては、ゼラチンあるいはカラギーナン、寒天、グルコマンナン、アルギン酸、プルラン、カルボキシメチルセルロース塩などの多糖類が挙げられる。ゲル化剤は、皮膜を形成させる組成物中に固形分濃度で、好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは0.3〜30質量%が含有される。
ゲル化剤としては、ゼラチンあるいはカラギーナン、寒天、グルコマンナン、アルギン酸、プルラン、カルボキシメチルセルロース塩などの多糖類が挙げられる。ゲル化剤は、皮膜を形成させる組成物中に固形分濃度で、好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは0.3〜30質量%が含有される。
単層皮膜のシームレスカプセルの調製
本発明にかかる単層皮膜のシームレスカプセル図1に示すような同心二重ノズルを備えるカプセル製造装置を用いた液中滴下法、具体的には、最内側から第1ノズルおよび第2ノズルを有する同心二重ノズルを備えるカプセル製造装置を用い、該第1ノズルから、リン脂質を含む油剤を溶解又は懸濁した組成物を、そして該第2ノズルから皮膜組成物を同時に液中に押出す工程を包含する方法などにより調製される。液としては、液状の油性物質(液状油)、例えば、0〜40℃で液体の上述の油性物質などが用いられる。この液は、好ましくは冷却して用いられる。
リン脂質を含む油剤を溶解又は懸濁した油溶液にはHLB3以下の乳化剤を配合する。HLB3以下の乳化剤としては食品用が適している。好ましくはソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライドが好ましい。なかでもポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライドが好ましく、ポリグリセリン縮合レシノレイン酸エステルが特に好ましい。ポリグリセリン縮合レシノレイン酸エステルは、油剤中に0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.5質量%を配合する。
本発明にかかる単層皮膜のシームレスカプセル図1に示すような同心二重ノズルを備えるカプセル製造装置を用いた液中滴下法、具体的には、最内側から第1ノズルおよび第2ノズルを有する同心二重ノズルを備えるカプセル製造装置を用い、該第1ノズルから、リン脂質を含む油剤を溶解又は懸濁した組成物を、そして該第2ノズルから皮膜組成物を同時に液中に押出す工程を包含する方法などにより調製される。液としては、液状の油性物質(液状油)、例えば、0〜40℃で液体の上述の油性物質などが用いられる。この液は、好ましくは冷却して用いられる。
リン脂質を含む油剤を溶解又は懸濁した油溶液にはHLB3以下の乳化剤を配合する。HLB3以下の乳化剤としては食品用が適している。好ましくはソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライドが好ましい。なかでもポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライドが好ましく、ポリグリセリン縮合レシノレイン酸エステルが特に好ましい。ポリグリセリン縮合レシノレイン酸エステルは、油剤中に0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.5質量%を配合する。
皮膜組成物中にゲル化剤を含む場合、固化温度を−10〜30℃、好ましくは0〜20℃の範囲内に設定する。
シームレスカプセルの粒径範囲は、通常0.1mm〜10mm、好ましくは0.3mm〜8mmである。調製後のカプセルは、その用途により、未乾燥でカプセル中の水分を残存させたまま使用してもよいし、あるいは常圧または真空乾燥法により乾燥させてから使用してもよい。
シームレスカプセルは、継目がなく、サイズや皮膜の厚みが均一である。またシームレスカプセルは、着色剤などの種々の添加剤を含む皮膜組成物を用いることにより、従来のカプセルと同様にカプセルを調製することができる。
以下に試験例を示し、本発明を詳細に説明する。
(試験例1)内溶液と皮膜液の適合試験
本試験は皮膜液(ゼラチン水溶液)に対する発芽玄米から抽出されたアシル化ステロール配糖体含有組成物(リン脂質20%含有:以下ASG)の界面張力がリン脂質によって低下する現象を抑制できる物質の探索及び効果を発揮する濃度を探索する目的で行った。
従来の冷却油を用いた同心二重ノズルを備えるカプセル製造装置を用いた液中滴下法、ではリン脂質やレシチンを内包するシームレスカプセルを形成できなかった。
その原因としては、皮膜液中に内包されるリン脂質やレシチンが冷却油に混入し、リン脂質やレシチンの界面活性作用によってシームレスカプセル形成に必要な界面張力が失われるためにシームレスカプセルが形成できない、との仮説の元に試験を実施した。
(試験例1)内溶液と皮膜液の適合試験
本試験は皮膜液(ゼラチン水溶液)に対する発芽玄米から抽出されたアシル化ステロール配糖体含有組成物(リン脂質20%含有:以下ASG)の界面張力がリン脂質によって低下する現象を抑制できる物質の探索及び効果を発揮する濃度を探索する目的で行った。
従来の冷却油を用いた同心二重ノズルを備えるカプセル製造装置を用いた液中滴下法、ではリン脂質やレシチンを内包するシームレスカプセルを形成できなかった。
その原因としては、皮膜液中に内包されるリン脂質やレシチンが冷却油に混入し、リン脂質やレシチンの界面活性作用によってシームレスカプセル形成に必要な界面張力が失われるためにシームレスカプセルが形成できない、との仮説の元に試験を実施した。
1.試験方法
発芽玄米から抽出されたアシル化ステロール配糖体含有組成物(ASG)にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(ポエムPR-300、HLB:0.5、理研ビタミン(株))を0、0.1、0.5、1、3、5質量%添加し混合したものを、水中へ(皮膜液を想定)中に数滴滴下し、ASG液滴の形状を数十分間にわたり観察した。
発芽玄米から抽出されたアシル化ステロール配糖体含有組成物(ASG)にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(ポエムPR-300、HLB:0.5、理研ビタミン(株))を0、0.1、0.5、1、3、5質量%添加し混合したものを、水中へ(皮膜液を想定)中に数滴滴下し、ASG液滴の形状を数十分間にわたり観察した。
2.試験結果
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル無添加区ではASG液滴球と水との界面に白色のモヤが発生し、経時的にいびつになりつつあったが、0.1質量%以上の添加区においては添加量が上がるにつれて白色のモヤが減り、きれいな球状を維持したままであった。
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル無添加区ではASG液滴球と水との界面に白色のモヤが発生し、経時的にいびつになりつつあったが、0.1質量%以上の添加区においては添加量が上がるにつれて白色のモヤが減り、きれいな球状を維持したままであった。
(試験例2)内溶液、皮膜、冷却油を含めた適合試験
1.試験方法
図1の構造を有するシームレスカプセル製造試験装置を用いてシームレスカプセル製造試験を行った。
シームレスカプセルの外殻を形成するゲル化液として次の組成の溶液を調製した。
ゼラチン 100g
グリセリン 20g
水 425g
1.試験方法
図1の構造を有するシームレスカプセル製造試験装置を用いてシームレスカプセル製造試験を行った。
シームレスカプセルの外殻を形成するゲル化液として次の組成の溶液を調製した。
ゼラチン 100g
グリセリン 20g
水 425g
シームレスカプセルに内包させる液状油はASGを3質量%配合した米ぬか抽出物を用い、さらにポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを0、0.1、0.5質量%配合した
ものを用いた。
シームレスカプセルの製造は、製造試験装置の使用説明書にしたがって操作した。
すなわち、冷却油を5〜15℃に冷却し循環させながら、この装置の外側ノズルから皮膜組成物(カプセル外殻形成組成物)を、そして内側ノズルから懸濁組成物(内包液)を、形成される一定速度(0.45g/秒)となるようにキャリア流体中に射出するとともに、吐出部へ15Hzの振動を与えて、粒径3mmの均一な単層のシームレスカプセルを得た。
ものを用いた。
シームレスカプセルの製造は、製造試験装置の使用説明書にしたがって操作した。
すなわち、冷却油を5〜15℃に冷却し循環させながら、この装置の外側ノズルから皮膜組成物(カプセル外殻形成組成物)を、そして内側ノズルから懸濁組成物(内包液)を、形成される一定速度(0.45g/秒)となるようにキャリア流体中に射出するとともに、吐出部へ15Hzの振動を与えて、粒径3mmの均一な単層のシームレスカプセルを得た。
2.試験結果
得られたカプセルを回収し、カプセルの形状を観察した。
観察結果を下記の表1に示す。
得られたカプセルを回収し、カプセルの形状を観察した。
観察結果を下記の表1に示す。
表1に示すとおり、内包液中にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル0.5質量%を配合することでリン脂質を含む油剤を内包した単層皮膜のシームレスカプセルを調製することができた。
(試験例3)乳化剤の適合試験
試験例2と同様の試験系で下記の表2に示す乳化剤を用いて本発明の効果を確認する試験を実施した。試験結果を表2に示した。なおカプセル化の状況は、×:使用不可、△:やや難あるも使用可能、○:使用可、◎:理想的、の4段階評価である。
試験例2と同様の試験系で下記の表2に示す乳化剤を用いて本発明の効果を確認する試験を実施した。試験結果を表2に示した。なおカプセル化の状況は、×:使用不可、△:やや難あるも使用可能、○:使用可、◎:理想的、の4段階評価である。
表2のとおり、試験例3−2のHLB5の乳化剤はカプセル化できないが試験例3−6のHLB3以下の乳化剤では、いずれも真球性のあるカプセル化が可能であった。また、ヘキサグリセリン縮合レシノレート(ポエムPR−300)を用いた試験例3−10、試験例3−12〜3−16の結果から乳化剤の好ましい濃度範囲は0.1〜10質量%であることが判明した。
Claims (7)
- リン脂質を含有する油剤を溶解又は懸濁した油溶液を内包する単層皮膜のシームレスカプセルであって、油溶液にHLB3以下の乳化剤が配合されていることを特徴とする単層皮膜のシームレスカプセル。
- HLB3以下の乳化剤がポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライドのいずれか1以上である請求項1に記載のシームレスカプセル。
- 油溶液中のHLB3以下の乳化剤の含有量が0.1〜10質量%である請求項1又は2に記載のシームレスカプセル。
- ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルがヘキサグリセリン縮合リシノレート及び/又はテトラグリセリン縮合リシノレート、ショ糖脂肪酸エステルがショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルから選択される1以上、有機酸モノグリセライドがクエン酸モノグリセライドである請求項3に記載のシームレスカプセル。
- リン脂質を含有する油剤が植物油又は動物油由来のレシチン含有画分からなるものである請求項1〜4のいずれかに記載のシームレスカプセル。
- リン脂質を含有する油剤の原料植物油が大豆油又は米油、動物油が魚油又は卵黄油である請求項1〜5のいずれかに記載のシームレスカプセル。
- リン脂質を含有する油剤が植物油及び発芽玄米由来のアシル化ステロール配糖体含有物である請求項1〜6のいずれかに記載のシームレスカプセル。
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