JP2015197191A - 離脱防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震等の外力に対して高い耐久性を有する離脱防止装置を提供すること。【解決手段】互いに接続される一方の流路構成部材2に形成された受口部2aに他方の流路構成部材3の挿口部3aを挿入してなる接続箇所に外嵌され、挿口部3a側の外周面3bに固定可能な固定部14と受口部2aに設けられたフランジ2bに係止可能な複数の係止片20,20,…とにより流路構成部材2,3同士の離脱を防止できるようにした離脱防止装置1であり、複数の係止片20,20,…は受口部2aのフランジ2bの近傍位置で環状に連結されている。【選択図】図1

Description

本発明は、流体管の抜け出しを防止する離脱防止装置に関する。
一般的に、互いに接続される一方の流路構成部材である流体管の受口部に対し、他方の流路構成部材である流体管の挿口部を挿入する流路構成部材の接続構造は、受口部の内周面と挿口部の外周面との間に周方向に沿って配置されたシール材を備え、挿口部側に外嵌される押輪と受口部側のフランジとのボルト・ナット締結により、押輪によりシール材が管軸方向に押圧され、シール材が受口部の内周面と挿口部の外周面とに密着して、受口部と挿口部とが密封状に接続されるようになっている。
しかしながら、このような接続構造は、受口部側の流体管と挿口部側の流体管とがシール材の弾性復帰力及び摩擦力のみで接続される態様であるため、地震等による不測の外力が加わった場合、受口部側の流体管と挿口部側の流体管とが離脱してしまう虞があった。そこで、前述した接続構造に外嵌されて流体管の抜け出しを防止する離脱防止装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この離脱防止装置は、複数の分割部材が連結されてなり、挿口部側の流体管の外周面に食い込み固定される外嵌部材と、受口部のフランジに係合可能な係合部を先端に有した前記外嵌部材から管軸方向に複数本架設されたアーム部材と、を備えており、地震等の外力による流体管の移動時において、複数の係合部が受口部のフランジに係合されることで流体管の抜け出しを防止できるようになっている。
特開2010−261480号公報(第5頁、第3図)
しかしながら、地震等の外力により接続箇所に曲げ方向の力が加わった場合、一部のアーム部材に力が集中して、アーム部材の破損や変形が生じ、十分な離脱防止機能を発揮することができない場合がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、地震等の外力に対して高い耐久性を有する離脱防止装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の離脱防止装置は、
互いに接続される一方の流路構成部材に形成された受口部に他方の流路構成部材の挿口部を挿入してなる接続箇所に外嵌され、前記挿口部側の外周面に固定可能な固定部と前記受口部に設けられたフランジに係止可能な複数の係止片とにより流路構成部材同士の離脱を防止できるようにした離脱防止装置であり、
前記複数の係止片は前記受口部のフランジの近傍位置で環状に連結されていることを特徴としている。
この特徴によれば、複数の係止片は受口部のフランジの近傍位置で環状に連結されているため、一部の係止片に加わる力が離脱防止装置全体に分散されることになり、地震等の外力に対する高い耐久性を発揮し、結果的に離脱防止機能を維持することができる。
前記複数の係止片は、前記受口部のフランジの近傍位置で連結環部により連結され、前記連結環部と前記固定部とが複数の棒状部材により連結されていることを特徴としている。
この特徴によれば、連結環部と固定部とが複数の棒状部材により連結された構造であることから地震等の外力により棒状部材及び連結環部が変形しやすく、連結環部が受口部のフランジに近接することとなるため、受口部のフランジに対して複数の係止片が係止され、離脱防止効果をより高くすることができるばかりか、係止片の破損を防止することができる。
前複数の棒状部材の管軸方向一方端側に前記係止片が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、複数の係止片に加わる力がそれぞれ複数の棒状部材により直接固定部に伝達されることになり、離脱防止効果が高い。
実施例における離脱防止装置を示す概要図である。 図1のA方向視図である。 図1のB方向視図である。 図2のC−C断面図である。 (a)は、分割部材の外面側を示す側面図であり、(b)は、分割部材の内面側を示す側面図である。 爪部材が凹部内に収容された状態を示す概要図である。 (a)は、爪部材を示す背面図であり、(b)は、爪部材を示す側面図である。 受口管及び挿口管に対して地震等の不測の外力が働いた状態を示す側面図である。 同じく図8の側断面図である。 受口管及び挿口管に対して地震等の不測の外力が働いた際における爪部材の状態を示す側断面図である。
本発明に係る離脱防止装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る離脱防止装置につき、図1から図10を参照して説明する。以下、図1の画面右側を離脱防止装置の正面側(前方側)とし、図3の画面手前を離脱防止装置の正面側(前方側)として説明する。
図1に示されるように、本実施例の一方の流路構成部材である受口管2と、他方の流路構成部材である挿口管3とは、例えば、地中に埋設される上水道用のダクタイル鋳鉄製であり、管の内周面がモルタル層で被覆されている。尚、本発明に係る流体管は、その他鋳鉄、鋼等の金属製、あるいは石綿、コンクリート製、塩化ビニール、ポリエチレン若しくはポリオレフィン製等であってもよい。更に尚、流体管の内周面はモルタル層に限らず、例えばエポキシ樹脂等により被覆されてもよく、若しくは適宜の材料を粉体塗装により流体管の内周面に被覆してもよい。また、本実施例では流体管内の流体は、本実施例の上水に限らず、例えば工業用水や農業用水、下水等の他、ガスやガスと液体との気液混合体であっても構わない。
図1及び図4に示されるように、受口管2は、受口形状の受口部2aと、受口部2aの端部に設けられるフランジ部2bと、を有しているとともに、挿口管3は、受口部2aに挿入される挿口部3aを有している。また、図4に示されるように、受口管2及び挿口管3は、受口部2aの内周面2cと挿口管3の外周面3bとの間に全周に亘って配置された環状のシール材4を介して挿嵌されている。また、挿口管3の外周面3bには、一体あるいは複数に分割された円弧状の部材を接続してなる環状の押輪5が外嵌設置されており、この押輪5は、フランジ部2b側に突出する押圧部5aを有しているとともに、フランジ部2bに対して複数のT頭ボルト6,6,…及びナット7,7,…により連結されている。
シール材4を介して挿嵌された受口管2及び挿口管3は、T頭ボルト6,6,…及びナット7,7,…を緊締して押輪5とフランジ部2bとを接近させることにより、押圧部5aがシール材4を押圧するようになっており、シール材4が受口部2aの内周面2cと挿口部3aの外周面3bとに密着して密封状に接続されている。
図1ないし図4に示されるように、離脱防止装置1は、挿口管3の外周面3bに沿って配置される環状基部8と、環状基部8から受口部2aのフランジ部2bを跨ぐように延びる跨設部9,9,…と、跨設部9,9,…を周方向に環状に繋ぐ連結環部10と、を有しており、密封状に接続された受口管2及び挿口管3が管軸方向に離脱することを防止するものである。また、図2及び図3に示されるように、離脱防止装置1は、ダクタイル鋳鉄製の分割部材D1,D1と分割部材D2,D2とを周方向に交互にボルト・ナット21,21,…により連結され環状に形成されている。尚、本実施例の離脱防止装置1は、4つの分割部材D1,D1及び分割部材D2,D2により環状に形成されていたが、半割の2つ分割部材、3つの分割部材、または5つ以上の分割部材により環状に形成されていてもよい。
また、本実施例の分割部材D1と分割部材D2とは、図3に示されるように、T頭ボルト6,6,…及びナット7,7,…を避けた位置に、後述する係止片20,20,…を配置するために、係止片20,20,…の数量及び周方向の寸法が異なる形状と成っている。尚、分割部材D1と分割部材D2とは、係止片20,20,…の数量及び周方向の寸法以外の基本構造は略同一となっているため、以下分割部材D1のみを説明し、分割部材D2の構造の説明を省略する。
図5(a),(b)に示されるように、分割部材D1は、環状基部8が周方向に分割された円弧状の分割基部8aを有しており、この分割基部8aには、4つの跨設部9,9,9,9が周方向に所定間隔離間して設けられているとともに、前述した連結環部10(図3参照)が周方向に分割された分割連結部10aを有しており、この分割連結部10aにより跨設部9,9,9,9が周方向に連結されている。
また、分割部材D1は、分割基部8a、跨設部9,9,9,9、及び分割連結部10aにより囲まれることで形成された径方向に貫通する孔部11,11,11を有している。また、分割部材D1は、分割基部8a側に跨設部9,9,9,9の基端部を周方向に連結する基端連結部22を有している。また、分割基部8a側の周方向の両端部には、隣接する分割部材D2,D2と接続する接続部12,12が形成されているとともに、跨設部9,9の係止片20,20側の両端部には、接続部12’,12’が形成されている。尚、図示しないが、分割部材D2は、3つの跨設部9を有するように設計されている。
また、図5(b)に示されるように、分割基部8aの内周面側には、周方向に延びる凹部8b,8b,8b,8bが周方向に所定間隔離間して配置されている。各凹部8bは、分割基部8aの外周面側に軸方向に傾斜して貫通するネジ孔8cを有している。このネジ孔8cには、ボルト13が螺挿可能となっており、図4に示されるように、このボルト13を螺進させることにより、凹部8b内に収容された後述する爪部材14を内径方向に押圧できるようになっている。
図4及び図6に示されるように、爪部材14は、凹部8b内に傾動可能に収容されている。この爪部材14は、周方向の両端部の嵌合溝14a,14aにゴム等から成る弾性体15,15を嵌合させた状態で凹部8b内に収容されることにより、爪部材14が弾性体15,15の弾性復帰力により凹部8bから脱落しないように保持されている。
図6及び図7に示されるように、爪部材14は、ダクタイル鋳鉄、鋼、ステンレス鋼、樹脂等から形成され、凹部8bの周方向の長さ寸法よりも小さい周方向の長さ寸法を有する円弧状を成している。爪部材14の周方向の両端部には、嵌合溝14a,14aが径方向に沿って形成されており、これら嵌合溝14a,14aに、前記弾性体15,15が嵌合可能となっている。また爪部材14の内周部には、前側楔部16、後側楔部17、補助楔部18が形成されている。また図7(b)に示されるように、爪部材14の外周部は、一方の側縁に向けて外径が縮径するテーパ形状となっているとともに、周方向の中央部には、前記一方の側縁に向けてさらに外径が縮径するテーパ部14bが形成されている。
複数の楔部16,17,18は、軸方向に所定の間隔を設けて形成されている。詳しくは、爪部材14の外径寸法が比較的大きい側を前側とし、爪部材14の外径寸法が比較的小さい側を後側としたときに(図7参照)、爪部材14の前側に前側楔部16が形成され、爪部材14の後側に後側楔部17が形成され、さらに、前側楔部16と後側楔部17との間に補助楔部18が形成されている。
図7(b)に示されるように、各楔部16,17,18の断面形状は、爪部材14の前側に向かって傾斜する面と、略垂直に内径方向に延びる面からなる三角形となっており、各楔部16,17,18は、その基端から前側に傾斜した先細り形状となっている。
また、図7(a)、(b)に示されるように、前側楔部16及び後側楔部17の周方向長さS1は、略同一に形成され、それぞれ補助楔部18の周方向長さS2よりも大きく設定されている。さらに、補助楔部18の内径方向の突出量は、前側楔部16及び後側楔部17の内径方向の突出量よりも小さく設定され、より詳しくは、補助楔部18の内径方向の突出量は、前側楔部16及び後側楔部17の先端を結んだ線から径方向外側に所定寸法αの位置に設定されている。また、爪部材14の後側縁面は、前側に向かって傾斜する面に形成されており、爪部材14が凹部8bの後側面に当接したときに、爪部材14の後側縁面と凹部8bの後側面との間に爪部材14の傾動可能な隙間が形成されるようになっている。
図1ないし図5に示されるように、跨設部9は、分割基部8aから軸方向に延出する棒状部材であるアーム19と、アーム19の先端から内径方向に折れ曲がる係止片20と、からなり、各係止片20,20,20,20は、凹部8b,8b,8b,8bのネジ孔8c,8c,8c,8cと軸方向、すなわち爪部材14,14,14,14の略中央に重なるように配置されている。また、アーム19は、軸方向に沿って形成される溝19a,19aを外面側及び内面側にそれぞれ有している。溝19aは、外側面のみ、あるいは内面側のみに設けてもよい。離脱防止装置1の組み立て時には、跨設部9,9,…の係止片20,20,…が、受口管2のフランジ部2bの裏面2dに当接されるようになっている。
また、分割連結部10aは、アーム19の係止片20側に配され、跨設部9,9,…を繋合している。図1、図4及び図5に示されるように、分割連結部10aの断面積は、アーム19の断面積よりも小さく設定されている。あるいは、分割連結部10aの断面係数は、アーム19の断面係数よりも小さく設定されている。すなわち、アーム19の強度は、分割連結部10aの強度よりも高く設定されている。
次に、離脱防止装置1を組み立てる作業について説明する。図1ないし図4に示されるように、跨設部9,9,…の係止片20,20,…が、T頭ボルト6,6,…及びナット7,7,…を避けた受口管2のフランジ部2bの裏面2dに当接するように分割部材D1,D1及び分割部材D2,D2を配置し、各接続部12及び接続部12’をボルト・ナット21,21,…で緊締する。
そして、ボルト13を螺進させて凹部8b,8b,…内に収容された爪部材14,14,…を内径方向に押圧する。これにより各爪部材14の前側楔部16、後側楔部17、及び補助楔部18が、挿口管3の外周面3bに食い込むようになり、離脱防止装置1が挿口管3の外周面3bに固定される。すなわち、爪部材14は、離脱防止装置1を挿口管3の外周面3bに実質的に固定される固定部として機能している。尚、補助楔部18は、ボルト13を螺進させた際には、必ずしも挿口管3の外周面3bに食い込むものとは限らず、受口管2及び挿口管3が相対的に離脱する方向に移動する際に機能するものである。
このように、離脱防止装置1が爪部材14,14,…により挿口管3の外周面3bに固定され、係止片20,20,…により受口管2のフランジ部2bの裏面2dに係止されるため、受口管2及び挿口管3が相対的に離脱する方向に移動することを防止できるようになっている。また、離脱防止装置1が組み立てられた状態にあっては、連結環部10がフランジ部2bの近傍位置に配置される。
次に、離脱防止装置1により離脱が防止された受口管2及び挿口管3に対して、地震等の不測の外力が加わったときの態様について説明する。尚、本実施例では、図8に示されるように、受口管2及び挿口管3の接続部分近傍に対して、地震等の不測の外力が上方から下方に向けてかかり、挿口部3aの上方側が受口部2aに向けて更に挿入されるとともに、挿口部3aの下方側が受口部2aから離間する態様を例に取り説明するが、実際には、様々な部位や方向から前記外力がかかることが想定されるため、この限りではない。
図8及び図9に示されるように、受口管2及び挿口管3の接続部分近傍に対して、地震等の不測の外力が上方から下方に向けてかかることにより、挿口部3aの下方側の一部の係止片20,20,…がフランジ部2bの裏面2dに当接し、受口管2及び挿口管3の離脱方向の移動を防止できる。
尚、前述した挿口部3aの下方側の一部の係止片20,20,…とフランジ部2bの裏面2dとの当接箇所をほぼ回転中心として挿口管3の管軸Xが受口管2の管軸Yに対して傾斜されており、挿口部3aの上方側が受口部2aへの挿入方向に移動されることとなる。これにより、挿口部3aの上方側の管端面3cが受口部2aの底部2eに当接し、挿口部3aの外周面3bが受口部2aの内周面2cに当接することで、受口管2及び挿口管3の相対的な屈曲が補助的に規制されるという効果もある。
また、図10に示されるように、挿口管3には、該挿口管3の上方側の管端面3cと受口部2aの底部2eとの当接点を中心として回転する力が働いているため、挿口部3aの上方側の管端面3cが受口部2aの底部2eに当接した後には、爪部材14を除いた離脱防止装置1の上方側の各種部材のみが受口管2方向に移動する。これにより、ボルト13が当該爪部材14のテーパ部14bに沿って摺動しながら楔効果で挿口管3の外周面3bに食い込み、挿口部3aの上方側に配置された爪部材14が受口管2側に傾動するようになる。そのため、爪部材14の前側楔部16が挿口管3の外周面にさらに食い込むこととなる。
また、挿口部3aの下方側に配置された爪部材14’は、挿口部3aの下方側と共に受口部2aから離間方向に移動するため、爪部材14’のテーパ部14b’が、位置固定されているボルト13に摺動しながら移動して楔効果で挿口管3の外周面3bに食い込み、受口管2側に傾動するようになる。そのため、爪部材14’の前側楔部16’が挿口管3の外周面3bにさらに食い込むこととなる。このように、前側楔部16及び前側楔部16’が挿口管3の外周面にさらに食い込むため、離脱防止装置1が挿口管3の外周面3bに対して強固に固定される。
以上説明したように、各跨設部9,9,…は、フランジ部2bの近傍位置で連結環部10により繋合されているため、フランジ部2bの裏面2dに当接している一部の係止片20,20,…に加わる力が、フランジ部2bの裏面2dとの当接箇所から近い位置で連結環部10に伝わり、当該連結環部10を通じて離脱防止装置1全体に分散されることになる。そのため、離脱防止装置1は、局所的な係止片20,20,…に加わる力を離脱防止装置1全体に分散して吸収することができ、地震等の外力に対する高い耐久性を発揮して、結果的に離脱防止機能を維持することができることとなる。
また、係止片20,20,…は、周方向に所定間隔離間したアーム19,19,…により環状基部8と連結しており、離脱防止装置1の重量が軽量化されているため、取付け作業等を容易に行うことができる。また、アーム19は、溝19a,19aを両面に有したリブ構造となっているため、アーム19の厚みを部分的に薄く形成して軽量化されながらもアーム19の強度、特にアーム19にかかるせん断力に対する高い強度が保たれている。
また、アーム19は、管軸方向に長手を有して延びる形状を成しているため、受口管2及び挿口管3の離脱方向への強度が極めて高く、離脱防止効果が高くなっている。
また、跨設部9,9,…の環状基部8側は、基端連結部22により周方向に連結されているため、一部の係止片20,20,…から加わる力が基端連結部22により平均化され広範囲の爪部材14,14,…に伝わるようになり、離脱防止機能が高い。さらに、力が比較的かかりやすい跨設部9,9,…の基端部周辺の強度が高められており、跨設部9,9,…基端部の折れ等を防止できるため、耐久性が高い。
また、前述のように、分割連結部10aは、アーム19の係止片20側に配され、跨設部9,9,…を繋合しており、離脱防止装置1が組み立てられた状態にあっては、分割連結部10a,10a,…から成る連結環部10がフランジ部2bの近傍位置に配置される。換言すれば、離脱防止装置1は、各係止片20,20,…が、フランジ部2bの近傍位置で連結環部10により連結されており、連結環部10と環状基部8とは、アーム19,19,…により連結された状態となっている。
これによれば、地震等の外力により受口管2及び挿口管3の接続状態が変化しても、その変化に合わせてアーム19,19,…及び連結環部10が変形しやすくなっているため、フランジ部2bの裏面2dに当接している一部の係止片20,20,…に隣接する周囲の係止片がアーム19,19,…及び連結環部10を通じて管軸離脱方向に引き寄せられ、フランジ部2bの裏面2dに当接されるようになる。
そのため、フランジ部2bの裏面2dに当接する係止片20,20,…の数量を増加させて、離脱防止効果をより高くすることができるばかりか、特定の係止片20及びアーム19に応力が集中することによる破損を防止できる。特に、地震等の外力により受口管2及び挿口管3が管軸周りに相対回転移動をした場合には、各アーム19,19,…及び連結環部10が、受口管2及び挿口管3の相対回転移動に追従して変形し、離脱防止装置1がねじ曲がるような力を吸収でき、離脱防止装置1自体の耐久性が高くなっている。
また、前述のように、各係止片20,20,…は、凹部8b,8b,…のネジ孔8c,8c,…と軸方向に重なるように配置されており、換言すれば、凹部8b,8b,…内に収容された爪部材14,14,…とアーム19,19,…及び係止片20,20,…とが軸方向に重なっている。そのため、地震等の外力により係止片20,20,…に加わる力が爪部材14,14,…に直接伝達されることとなり、離脱防止効果が高い。
また、前述のように、連結環部10の断面積は、アーム19の断面積よりも小さく設定されており、あるいは、連結部10の断面係数は、アーム19の断面係数よりも小さく設計されており、アーム19の強度は、連結環部10の強度よりも高く設定されている。そのため、万が一連結環部10の強度よりも大きい不測の外力が離脱防止装置1に働いた場合であっても、アーム19よりも先に連結環部10が破損するようになっており、アーム19の破損が防止される。更に、連結環部10の破損により、アーム19が受口管2及び挿口管3の接続状態の変化に対してさらに追従することが可能となり、爪部材14が挿口管3の外周面3bに効きやすくなる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、跨設部9,9,…は、連結環部10と一体に形成されていたが、これに限られず、連結環部が係止片に近い位置に設けられていればよく、例えば、複数の跨設部の外周面または内周面に沿って着脱可能な別部材の連結環部であってもよいし、そのような位置で一体に形成されていてもよい。
また、係止片20は、アーム19の先端から折れ曲がるようになっており、跨設部9として一体形成されている態様について説明したが、これに限られず、例えば、係止片とアームとが各々別部材で形成されていてもよい。また、係止片20とアーム19とが、軸方向に重なることに限られず、例えば、複数の係止片が別部材の連結環部により周方向に連結され、この連結環部における前記複数の係止片と管軸方向に異なる位置に複数のアームが配置されていてもよい。
また、前記実施例では、係止片20は、アーム19により環状基部8と連結されていたが、これに限られず、例えば、複数の係止片と環状基部とが周方向に連続した部材や部位により連結されていてもよい。
また、爪部材14による挿口管3の外周面3bへの固定力が十分に作用している場合には、係止片20と爪部材14とは、必ずしも管軸方向に重なっていなくてもよい。
また、爪部材14を挿口管3の外周面3bに固定可能な固定部として説明したが、これに限られず、離脱防止装置全体を挿口管側に固定できるものであればどのような固定手段であっても構わない。
また、分割部材D1及び分割部材D2は、ダクタイル鋳造により形成されている態様について説明したが、これに限られず、その他鋳鉄、鋼等の金属製、または硬質の樹脂製等であってもよい。
1 離脱防止装置
2 受口管(一方の流路構成部材)
2a 受口部
2b フランジ部(フランジ)
2c 内周面
3 挿口管(他方の流路構成部材)
3a 挿口部
3b 外周面
8 環状基部
8b 凹部
9 跨設部
10 連結環部
11 孔部
12,12’ 接続部
14,14’ 爪部材(固定部)
14b テーパ部
16,16’ 前側楔部
19 アーム(棒状部材)
20 係止片
D1,D2 分割部材
X 管軸
Y 管軸

Claims (3)

  1. 互いに接続される一方の流路構成部材に形成された受口部に他方の流路構成部材の挿口部を挿入してなる接続箇所に外嵌され、前記挿口部側の外周面に固定可能な固定部と前記受口部に設けられたフランジに係止可能な複数の係止片とにより流路構成部材同士の離脱を防止できるようにした離脱防止装置であり、
    前記複数の係止片は前記受口部のフランジの近傍位置で環状に連結されていることを特徴とする離脱防止装置。
  2. 前記複数の係止片は、前記受口部のフランジの近傍位置で連結環部により連結され、前記連結環部と前記固定部とが複数の棒状部材により連結されていることを特徴とする請求項1に記載の離脱防止装置。
  3. 前複数の棒状部材の管軸方向一方端側に前記係止片が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の離脱防止装置。
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