JP2015197124A - 直動案内付クランパ - Google Patents
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Abstract
Description
このような構成とすることにより、シャフトに対してテーパ面の隙間が大きい側への外筒の相対移動が阻止される構成となっていた。
本発明の目的は、転動体が無限循環して転がる直動案内と一体となったコンパクトで且つ保持力が大きい直動案内付クランパを提供することにある。
軸方向に伸びた軌道シャフトと、
前記軌道シャフトに挿入され、前記軌道シャフトに対向するテーパ面を備えたる外筒と、
前記外筒のテーパ面と軌道シャフト間に挟み込まれるクランプ用転動体と、
前記クランプ用転動体を保持する保持器と、
前記外筒と保持器との間に設けられ、前記クランプ用転動体をテーパ面に噛み込む方向に付勢する付勢部材と、を備え、
前記外筒には、多数の案内用転動体が転動自在に接触する軸方向に延びる転動体転走面が周方向に複数設けられ、
前記保持器には、前記案内用転動体を保持し、前記転動体転走面の一端から他端に循環させる循環路が設けられていることを特徴とする。
また、外筒は、案内用転動体の転動体転走面を備えた第1外筒部と、第1外筒部に軸方向に移動可能に組み付けられる第2外筒部と、に分割構成され、
前記保持器が第1外筒部に対して軸方向に相対移動不能に固定され、付勢手段によって第2外筒部が付勢されるように構成することもできる。
さらに、第2転動体がグォードローラとすることもできる。
また、第1外筒及び軌道シャフトには第1転動体が転がるための溝が設けられていてもよい。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る直動案内付クランパを示している。
この直動案内付クランパ1は、軸方向に伸びた軌道シャフト30と、軌道シャフト30に挿入され、軌道シャフト30に対向するテーパ面22を備えたる外筒10と、前記外筒10のテーパ面22と軌道シャフト30間に挟み込まれるクランプ用転動体4と、クランプ用転動体4を保持する保持器40と、外筒10と保持器40との間に設けられ、クランプ用転動体4をテーパ面22に噛み込む方向に付勢する付勢部材としてのスプリング60と、を備えている。
この外筒10と軌道シャフト30との間に配置される案内用ボール2と、案内用ボール2を保持する保持器40とによって、直動案内機構としてのボールブッシュを構成している。
軌道シャフト30は、外周面が円筒面となっている丸軸であり、特に精密な加工面を備える必要はない。
テーパ面22、23は、負荷ボール転走面3の両端から、外筒10の両筒端に向かって
徐々に拡径されるように形成されている。このテーパ面22、23は案内用ボール2を循環させるために、凹面部12側に逃がすためのテーパ形状であり、このテーパ形状を利用し、一方のテーパ面22側にクランプ用転動体4を当接させている。
クランプ用転動体4が当接する側のテーパ面22には、テーパ面22の端部から、さらに所定長さ分だけ筒状に突出する筒状の突出部14が形成されている。この突出部14の内径は凹面部12の最大径に等しい。
グォードローラは、中心軸線を通る面で切断した断面形状が、円弧状で凹形状の中央凹面部4aと、中央凹面部4aの軸方向両端側に連続しローラ中心軸を通る面で切断した断面形状が円弧状で凸形状の端部凸面部4bとを備えた構成となっている。
端部凸面部4bがテーパ面22に線接触し、中央凹面部4aが軌道シャフト30に転動自在に線接触する構成となっている。
もちろん、クランプ用転動体4としては、グォードローラに限定されるものではなく、ボールを用いてもよいし、球面ローラを用いてもよいし、場合によっては円筒状のローラを用いることもでき、クランプ機構の構造、形状に応じて、種々の転動体を利用することができる。
保持器40は円筒形状で、外周側に外筒10内周面の凹面部12に対応する円弧状の凸面部42を有し、凹面部12と凸面部42は軸方向には移動可能で回転方向には相対移動不能に組み付けられている。負荷ボール転走面3と対応する位置である軌道シャフト30側の面には、負荷ボール通路52を構成する軸方向に延びる長孔52aが開口している。
また、負荷ボール通路52に対して凹面部12に対応する位置の保持器40の外周側に、負荷ボール通路52と平行に延びる無負荷ボール通路54が形成され、負荷ボール通路52と無負荷ボール通路54の両端をU字状に連絡する方向転換路56が設けられている。方向転換路56の負荷ボール通路52側は内周側に切欠きが形成されている。各循環路50には多数のボール列が装着され、軌道シャフト30と外筒10の相対移動に伴って案内用ボール2が循環移動するようになっている。
そして、保持器40と外筒10の間には、クランプ用転動体4をテーパ面22に対して食い込む方向に付勢する付勢手段としてのスプリング60が配置されている。このスプリング60は、一端が外筒10に設けられたばね座62に係合し、他端が保持器40側のばね座64に対して係合している。
一方、保持器40の他端は、スプリング60のばね力に抗して、保持器40を介して、クランプ用転動体4をテーパ面22から離間させる方向に押し込むことが可能となっている。
自由状態では、スプリング60のばね力により、クランプ用転動体4がテーパ面22に当接しており、クランプ用転動体4がテーパ面22に噛み込む方向に移動することになる外筒10と軌道シャフト30間の相対移動は規制され、反対方向の相対移動は許容される(図2(B)、(C)参照)。この相対移動は無限循環する案内用ボールによって案内される。形態としてはボールブッシュなので、外筒10と軌道シャフト30との相対回転は許容される。
これに対して、図2(A)、(C)に示すように、保持器40を、クランプ用転動体4がテーパ面22から離れる方向に移動させれば、アンクランプ状態となり、軸方向両方向に移動自在となる。また同様に、外筒10を保持器40に対して、クランプ用転動体4がテーパ面22から離れる方向に相対的に移動させることにより、アンクランプ状態としてもよい。
この実施の形態の直線案内付きクランパは、一方向のクランパであるが、二個使用することにより、両方向の移動を規制する構成とすることができる。
なお、上記各実施の形態では、テーパ面が円錐状の形状としているが、フラットな面となっていてもよい。
次に、本発明の他の実施の形態に係る直動案内用クランパについて、図3を参照して説明する。基本的な構成は実施の形態1と同様であり、図3の実施の形態は、主として外筒10の構造のみが相違するだけなので、以下の説明では相違点のみを説明し、同一の構成部分は同一の符号を付し、その説明は省略する。
外筒本体11に対する保持器40の固定には2形態があり、図3(A)は、2つの止め
輪によって固定する形態、図3(B)は、外筒本体11にピン15によって固定する形態である。ピン15は保持器の凸面部に固定される。
i)クランプ用転動体4を保持器40の保持孔40cに装着する。
ii)テーパリング13を、クランプ用転動体4が保持された保持器40と組み合わせる。
iii)テーパリング13、クランプ用転動体4及び保持器40の組立体に、スプリング60を装着する。
iv)テーパリング13、クランプ用転動体4、保持器40及びスプリング60の組立体に、座金を入れる。
v)保持器40に案内用ボール2を入れる。
vi)最終的に外筒本体11の外周側から、図3(A)のように、止め輪で固定するか、図3(B)に示すように、ピン15で保持器40を固定する。
外筒10にスプライン溝32が形成されているので、クランプ用転動体4の中央凹面部4aの幅は、スプライン溝32の幅より大きく設定されており、中央凹面部4aはスプラ
イン溝32の両側縁部に接触することになる。
2 案内用ボール
3 負荷ボール転走面
4 クランプ用転動体
4a 中央凹面部、4b 端部凸面部、
10 外筒、12 凹面部、14 突出部
11 外筒本体
13 テーパリング
15 ピン
22 テーパ面
30 軌道シャフト
32 スプライン溝
40 保持器
40c 保持孔、42 凸面部
50 循環路、52 負荷ボール通路、52a 長孔、54 無負荷ボール通路
56 方向転換路
60 スプリング、62 ばね座、64 ばね座
Claims (5)
- 軸方向に伸びた軌道シャフトと、
前記軌道シャフトに挿入され、前記軌道シャフトに対向するテーパ面を備えたる外筒と、
前記外筒のテーパ面と軌道シャフト間に挟み込まれるクランプ用転動体と、
前記クランプ用転動体を保持する保持器と、
前記外筒と保持器との間に設けられ、前記クランプ用転動体をテーパ面に噛み込む方向に付勢する付勢部材と、を備え、
前記外筒には、多数の案内用転動体が転動自在に接触する軸方向に延びる転動体転走面が周方向に複数設けられ、
前記保持器には、前記案内用転動体を保持し、前記転動体転走面の一端から他端に循環させる循環路が設けられていることを特徴とする直動案内付きクランパ。 - 前記保持器を前記外筒に対して軸方向に移動可能とし、前記付勢手段によって外筒に対して保持器を付勢することにより、前記クランプ用転動体をテーパ面に噛み込む方向に付勢する請求項1に記載の直動案内付きクランパ。
- 前記外筒は、前記案内用転動体の転動体転走面を備えた第1外筒部と、第1外筒部に軸方向に移動可能に組み付けられる第2外筒部とに分割構成され、
前記保持器が第1外筒部に対して軸方向に相対移動不能に固定され、付勢手段によって第2外筒部が付勢されている請求項1に記載の直動案内付きクランパ。 - 前記クランプ用転動体がグォードローラである請求項1乃至3のいずれかの項に記載の直動案内付きクランパ。
- 前記外筒及び軌道シャフトには案内用転動体が転がるための溝が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の直動案内用クランパ。
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