JP2015196196A - 電動工具 - Google Patents

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賢二 島津
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Abstract

【課題】処理部を備える電池パックの低待機電力化が可能な電動工具を提供する。
【解決手段】本体側マイコン41は、起動用スイッチ42がオンになると、所定のタイミングでSW_OUT端子の電圧をハイからローにする。すると、電池側マイコン33のSW_ON端子の電圧がハイからローになり、この割込みにより電池側マイコン33は省電力モードから通常モードに移行する。電池側マイコン33は、所定の時間間隔でSW_ON端子の電圧がハイからローになることで、通常モードを継続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動工具に関する。
近年、各種の電気機器を駆動する電池パックとして、高容量化及び軽量化が可能なリチウムイオン二次電池が広く使用されている。電池パック内の電池セルの高容量化に伴い、最適な状態で充放電を行うための管理や信頼性の向上を目的として、電池パックにマイコン等の処理部を内蔵する動きがある。電池パックに処理部を内蔵することで、例えば、電池パックと電気機器もしくは充電器との間で相互に通信し、互いの状態をリアルタイムで通知しながら充放電の制御をより適切に行うことができ、電池パックの性能を最大限に発揮することができる。
特開2008−173712号公報 特開2011−211861号公報
電池パックに処理部を内蔵すると、高機能化には有利であるが、演算機能を有する処理部が多くの電力を消費し、待機電力が大きくなるという問題がある。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、処理部を備える電池パックの低待機電力化が可能な電動工具を提供することにある。
本発明のある態様は、電動工具である。この電動工具は、
電池パックを着脱自在に装着可能な電動工具であって、
制御部と、起動用スイッチと、を備え、
前記制御部は、前記起動用スイッチがオンになると、所定のタイミングで前記電池パックに所定の信号を送信する。
前記制御部は、前記起動用スイッチがオンの間、前記電池パックに前記所定の信号を所定の時間間隔で繰り返し送信してもよい。
前記電池パックから異常通知を受けるための被通知用端子を備え、前記被通知用端子を前記所定の信号の送信用端子として使用してもよい。
前記制御部は、前記被通知用端子を通して前記電池パックから異常通知信号を受信すると、所定のタイミングで前記電動工具の動作を停止してもよい。
前記制御部は、前記所定の信号を出力する出力部と、前記所定の信号を入力する入力部とを有してもよい。
前記入力部は、前記電池パックからの異常通知信号を受信してもよい。
前記電池パックとの間でデータ通信を行うためのデータ通信用端子を備えてもよい。
本発明のもう1つの態様は、電動工具である。この電動工具は、
電池パックと、前記電池パックを着脱自在に装着した本体と、を備え、
前記電池パックは、電池側処理部を備え、
前記本体は、本体側制御部と、起動用スイッチと、を備え、
前記本体側制御部は、前記起動用スイッチがオンになると、所定のタイミングで前記電池側処理部に所定の信号を送信し、
前記電池側処理部は、省電力モードのときに前記所定の信号を受信すると、前記省電力モードから通常モードに移行する。
前記本体側制御部は、前記起動用スイッチがオンの間、前記電池側処理部に前記所定の信号を所定の時間間隔で繰り返し送信し、
前記電池側処理部は、前記通常モードのときに前記所定の信号を所定時間以上受信しないと、前記通常モードから前記省電力モードに移行してもよい。
前記電池パックは、前記本体に異常を通知するための異常通知用端子を備え、
前記本体は、前記電池パックの前記異常通知用端子と電気的に接続された被通知用端子を備え、
前記異常通知用端子及び前記被通知用端子を、前記所定の信号の伝達用端子として使用してもよい。
前記電池側処理部は、異常が検出されると、所定のタイミングで前記異常通知用端子及び前記被通知用端子を通して前記本体側制御部に異常通知信号を送信し、
前記本体側制御部は、前記異常通知信号を受信すると、所定のタイミングで前記電動工具の動作を停止してもよい。
前記本体側制御部は、前記所定の信号を出力する出力部と、前記所定の信号を入力する入力部とを有してもよい。
前記入力部は、前記電池側処理部からの異常通知信号を受信してもよい。
前記電池パックは、異常検出を行う電池側監視部を備え、前記通常モードにおける前記電池側処理部の消費電力が、前記電池側監視部の消費電力より大きくてもよい。
前記電池パック及び前記本体がそれぞれデータ通信用端子を備え、双方のデータ通信用端子が相互に電気的に接続されていてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、処理部を備える電池パックの低待機電力化が可能な電動工具を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る電動工具のブロック図。 図1に示す電動工具の通常時の動作のタイミングチャート。 図1に示す電動工具の異常検出時の動作のタイミングチャート。 図1に示す電動工具の本体側マイコン41の動作のフローチャート。 図1に示す電動工具の電池側マイコン33の動作のフローチャート。 本発明の実施の形態2に係る電動工具のブロック図。 本発明の実施の形態3に係る電動工具のブロック図。 本発明の実施の形態4に係る電動工具のブロック図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る電動工具のブロック図である。本実施の形態の電動工具は、マイコン内蔵型の電池パック3を、動作通知機能を有する工具本体4に装着したものである。
電池パック3は、リチウムイオン二次電池等の電池セル3a,3b,3c,3dと、監視部としての電池保護IC31と、処理部としての電池側マイコン33と、異常通知用端子3Lと、データ通信用端子3Dと、放電用プラス端子3Pと、放電用マイナス端子3Nと、を備える。電池保護IC31及び電池側マイコン33は、制御部30を構成する。電池保護IC31及び電池側マイコン33は、相互に一体化されていてもよいし、別体であってもよい。電池側マイコン33は、演算機能を有し、通常動作が可能な通常モードと、消費電力を低減した省電力モード(スタンバイモード)とを有する。一方、電池保護IC31は、演算機能を有さず、常に後述の監視を行う。通常モードにおける電池側マイコン33の消費電力は、電池保護IC31の消費電力より大きい。すなわち、電池保護IC31を常に起動させておいても電池保護IC31で消費される電力は極小のため、電池パック3の容量には殆ど影響しない。
直列接続された電池セル3a,3b,3c,3d及びシャント抵抗302の両端は、放電用プラス端子3P及び放電用マイナス端子3Nにそれぞれ接続される。電池セル3dのマイナス端子はグランドに接続される。電池セル3a,3b,3c,3dの各端子電圧、及びシャント抵抗302の端子電圧は、電池保護IC31に入力される。電池保護IC31は、電池セル3a,3b,3c,3dの各端子電圧を監視し、過放電状態か否かを検出する。電池保護IC31は、また、電池セル3a,3b,3c,3dと直列に接続されたシャント抵抗302の端子電圧を監視し、過電流状態か否かを検出する。電池保護IC31のOver Discharge端子は、電池側マイコン33のOD_IN端子に接続されており、電池保護IC31は、過放電状態又は過電流状態を検出すると、電池側マイコン33のOD_IN端子に異常検出信号を送信する。なお、電池保護IC31は、電池セル3a,3b,3c,3dの温度を監視し、温度異常の場合も同様に電池側マイコン33に異常検出信号を送信してもよい。
電池側マイコン33のSW_ON端子は、抵抗303を介して異常通知用端子3Lに接続される。SW_ON端子は、また、ツェナーダイオード34のカソードに接続され、ツェナーダイオード34のアノードはグランドに接続される。電池側マイコン33のLD_OUT端子は、抵抗301を介してスイッチング素子としてのFET32のゲート(制御端子)に接続される。FET32のソースはグランドに接続され、ドレインは異常通知用端子3Lに接続される。電池側マイコン33のDATA端子は、データ通信用端子3Dに接続される。DATA端子とグランドとの間には抵抗304が設けられる。
工具本体4は、制御部としての本体側マイコン41と、使用者がオンオフする起動用スイッチ42(例えばトリガスイッチ)と、モーター駆動回路43と、モータ4Mと、被通知用端子4Lと、データ通信用端子4Dと、被給電用プラス端子4Pと、被給電用マイナス端子4Nと、を備える。
被通知用端子4Lは、電池パック3の異常通知用端子3Lと接続される。データ通信用端子4Dは、電池パック3のデータ通信用端子3Dと接続される。被給電用プラス端子4Pは、電池パック3の放電用プラス端子3Pと接続される。被給電用マイナス端子4Nは、電池パック3の放電用マイナス端子3Nと接続される。
起動用スイッチ42の一端は、被給電用プラス端子4Pに接続される。起動用スイッチ42の他端は、モータ駆動回路43の一端に接続されると共に、抵抗405を介してスイッチング素子としてのFET44のゲート(制御端子)に接続される。FET44のソースはグランドに接続される。FETのドレインは、本体側マイコン41のSW_IN端子に接続されると共に、抵抗404を介して電源ライン(例えば5V)に接続される。モータ駆動回路43の他端は、グランド及び被給電用マイナス端子4Nに接続される。本体側マイコン41のMotor Control端子は、抵抗403を介してモータ駆動回路43の制御端子に接続される。本体側マイコン41のLD_IN端子は、抵抗402を介して被通知用端子4Lに接続される。本体側マイコン41のSW_OUT端子は、抵抗406を介して被通知用端子4Lに接続される。被通知用端子4Lは、抵抗401を介して電源ライン(例えば5V)に接続される。本体側マイコン41のDATA端子は、データ通信用端子4Dに接続される。DATA端子とグランドとの間には抵抗407が設けられる。
図2は、図1に示す電動工具の通常時の動作のタイミングチャートである。図2において、初期状態は、本体側マイコン41及び電池側マイコン33が共に省電力モードであるものとする。時刻t1において使用者が起動用スイッチ42をオンにすると、FET44のゲート電圧がハイになってFET44がオンし、本体側マイコン41のSW_IN端子の電圧がハイからローになる(SW_IN端子がアクティブになる)。すると、本体側マイコン41は、省電力モード(スタンバイモード)から通常モードに移行(復帰)し、Motor Control端子の電圧をローからハイにし、モータ駆動回路43の動作を開始させ、モータ4Mを起動する。
本体側マイコン41は、起動用スイッチ42がオンになった時刻t1からa秒(所定時間)が経過した時刻t2に、SW_OUT端子を高インピーダンス状態からローにする(SW_OUT端子はオープンドレインの動作)。すると、電池側マイコン33のSW_ON端子の電圧がハイからローになり、この割込みにより電池側マイコン33は省電力モードから通常モードに移行(復帰)する。以降、電池側マイコン33と本体側マイコン41は、データ通信用端子3D,4Dを経由して通信し、互いの状態をリアルタイムで通知しながら各々の制御を行う。なお、本体側マイコン41がSW_OUT端子の電圧をハイからローにすると、本体側マイコン41のLD_IN端子(異常通知受信用端子)の電圧もハイからローになるが、これは本体側マイコン41が自分でSW_OUT端子をローにしていることに起因するため、本体側マイコン41は異常とは認識せずに通常制御を継続する。
本体側マイコン41は、SW_OUT端子の電圧をハイからローにした時刻t2からb秒が経過した時刻t3において、SW_OUT端子をローから高インピーダンス状態にする。すると、電池側マイコン33のSW_ON端子の電圧がローからハイになり、本体側マイコン41のLD_IN端子の電圧もローからハイになる。ここで、電池側マイコン33は、SW_ON端子の電圧がローからハイになっても、ハイの状態がc秒(所定時間)以下であれば省電力モードには移行しない。
本体側マイコン41は、SW_OUT端子の電圧をローからハイにした時刻t3からc秒が経過した時刻t4において、再度SW_OUT端子の電圧をハイからローにする。すると、時刻t2のときと同様に電池側マイコン33のSW_ON端子の電圧がハイからローになり、電池側マイコン33は通常モードを継続する。また、本体側マイコン41のLD_IN端子の電圧はハイからローになるが、時刻t2のときと同様に本体側マイコン41は異常とは認識せずに通常制御を継続する。
以降同様に、本体側マイコン41は、起動用スイッチ42がオンされている限り、SW_ON端子からb秒間のLパルス信号をc秒間隔で繰り返し出力(送信)し、電池側マイコン33はLパルス信号をc秒間隔で受信することで(SW_ON端子の電圧がc秒間隔でハイからローになることで)通常モードを継続し、本体側マイコン41及び電池側マイコン33の双方において通常時の制御が継続される。
時刻t5において使用者が起動用スイッチ42をオフにすると、FET44のゲート電圧が不定になってFET44がオフし、本体側マイコン41のSW_IN端子の電圧がローからハイになる(SW_IN端子が非アクティブになる)。すると、本体側マイコン41は、通常モードから省電力モードに移行し、モータ駆動回路43の動作は停止され、モータ4Mは回転を停止する。その後、電池側マイコン33は、本体側マイコン41からのLパルス信号をc秒経過後も受信しないので(SW_ON端子の電圧がc秒を超えてハイのままなので)、通常モードから省電力モードに移行する(図示省略)。
図3は、図1に示す電動工具の異常検出時の動作のタイミングチャートである。図3において、時刻t3までは図2と同様である。時刻t3の後の時刻t14において、電池保護IC31は、過放電等の異常を検出し、電池側マイコン33のOD_IN端子への入力をハイからローにする(電池側マイコン33に異常検出信号を送信する)。これにより電池側マイコン33は異常状態を認識し、d秒(所定時間)後の時刻t15にLD_OUT端子の電圧をローからハイにして(LD_OUT端子をアクティブにして)FET32をオンさせ、異常通知用端子3L及び被通知用端子4Lの電圧をローにする(異常通知信号を送信する)。すると、本体側マイコン41のSW_OUT端子及びLD_IN端子の電圧がローとなる。本体側マイコン41は、SW_OUT端子の電圧は自分ではローにしていない(アクティブにしていない)状態でLD_IN端子がローであるため、電池側マイコン33から異常通知信号を受信していると判断し、異常検出からe秒(所定時間)後の時刻t16にモータ駆動回路43の動作を停止し、モータ4Mの回転を停止し、電池パック3からの電力供給を止める。
図4は、図1に示す電動工具の本体側マイコン41の動作のフローチャートである。本体側マイコン41は、使用者が起動用スイッチ42をオンにしてSW_IN端子の電圧がローになると(S1,YES)、省電力モードから通常モードに復帰し(S2)、モータ駆動回路43の動作を開始させ(S3)、モータ4Mを起動する。本体側マイコン41は、通常モードに復帰後の所定のタイミングで、SW_OUT端子の電圧をローにし(S4)、所定時間後にSW_OUT端子の電圧をハイに戻す(S5)。本体側マイコン41は、起動用スイッチ42がオンであり、すなわちSW_IN端子の電圧がローであり(S6,NO)、LD_IN端子の電圧がハイである間(S7,NO)は、SW_OUT端子からLパルス信号を所定時間間隔で繰り返し送信する(S4,S5)。本体側マイコン41は、使用者が起動用スイッチ42をオフにしてSW_IN端子の電圧がハイになる(S6,YES)、又は電池側マイコン33からの異常通知信号によりLD_IN端子の電圧がローになると(S7,YES)、所定のタイミングでモータ駆動回路43の動作を停止させ(S8)、モータ4Mの回転を停止し、省電力モードに移行する(S9)。
図5は、図1に示す電動工具の電池側マイコン33の動作のフローチャートである。電池側マイコン33は、SW_ON端子の電圧がローになると(S11,YES)、省電力モードから通常モードに復帰する(S12)。電池側マイコン33は、SW_ON端子の電圧がc秒以内の時間間隔で繰り返しローになっている間(S13,NO)は、OD_IN端子の電圧がハイにならない限り(S14,NO)、すなわち電池保護IC31から異常検出信号を受信しない限り、通常動作を継続する。電池側マイコン33は、SW_ON端子の電圧がc秒を超えてローであると(S13,YES)、使用者が起動用スイッチ42をオフしたものと判断して通常モードから省電力モードに移行する(S16)。電池側マイコン33は、OD_IN端子の電圧がハイになると(S14,YES)、すなわち電池保護IC31から異常検出信号を受信すると、LD_OUT端子の電圧をハイにして本体側マイコン41に異常通知信号を送信し(S15)、その後所定のタイミングで通常モードから省電力モードに移行する(S16)。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 電池パック3に電池側マイコン33を内蔵して高機能化を図りながら、電池側マイコン33を必要なとき以外は省電力モードにしているため、電池側マイコン33を設けることによる待機電力の増大を抑えることができる。
(2) 電池側マイコン33を省電力モードから通常モードに移行させるための信号を、過放電等の異常を通知するための端子(異常通知用端子3L及び被通知用端子4L)を利用して本体側マイコン41から電池側マイコン33に送信するので、端子数の増大を抑えることができる。
(3) 起動用スイッチ42が設けられている電動工具側で起動用スイッチ42のオンオフを検出するため、端子間の接続不良による誤検出を抑制し、起動用スイッチ42の操作を確実に検出でき、適切に省エネ制御を行うことができる。
(4) 本体側マイコン41は、起動用スイッチ42がオンになったときにSW_OUT端子から送信するトリガ検出信号(L信号)を自身のLD_IN端子に入力するため、起動用スイッチ42のオンを正確に検出できているかを自身で把握することができる。
実施の形態2
図6は、本発明の実施の形態2に係る電動工具のブロック図である。図6の電池パック5と工具本体6は、図1の電池パック3及び工具本体4と比較して、データ通信機能が無くなった点で相違し、その他の点で一致する。本実施の形態も、実施の形態1と同様に効果を奏することができる。
実施の形態3
図7は、本発明の実施の形態3に係る電動工具のブロック図である。本実施の形態の電動工具は、マイコン内蔵型の電池パック3を、動作通知機能を有さない工具本体2に装着したものである。図7の電池パック3の構成は、図1のものと同様である。図7の工具本体2は、図1の工具本体4と比較して、データ通信機能及び動作通知機能が無くなっている点で相違し、その他の点で一致する。
図7の電動工具では、電池側マイコン33は、本体側マイコン21からSW_ON端子に割込信号を受信できないため、使用者が起動用スイッチ42をオンにしても省電力モードのままである。また、電池側マイコン33は、本体側マイコン21がデータ通信機能を有さないため、本体側マイコン21とのデータ通信は行わない。電池側マイコン33は、電池保護IC31から異常検出信号を受信すると、これを割込信号として省電力モードから通常モードに移行(復帰)し、その後、実施の形態1と同様にLD_OUT端子の電圧をハイにして本体側マイコン21に異常通知信号を送信する。工具本体2は、異常通知信号を受信すると、実施の形態1と同様に異常検出時の終了処理を行う。
本実施の形態に示すように、マイコン内蔵型の電池パック3は、動作通知機能を有さない工具本体2に対しても装着し使用することができ、互換性は確保されている。また、電池保護IC31による異常検出時に電池側マイコン33を通常モードに復帰させて電池側マイコン33から異常通知信号を送信させることで、動作通知機能を有さない工具本体2に装着した場合でも電池側マイコン33において電池パック3の使用履歴(異常があったか否か)の管理が可能である。
実施の形態4
図8は、本発明の実施の形態4に係る電動工具のブロック図である。本実施の形態の電動工具は、マイコン非内蔵型の電池パック1を、動作通知機能を有する工具本体4に装着したものである。図8の電池パック1は、既存の電池パックであり、電池保護IC31のOver Discharge端子が抵抗301を介してFET32のゲートに接続されている。図8の工具本体4の構成は、図1のものと同様である。
図8の電動工具では、本体側マイコン41は、電池パック1を装着した当初は電池パック1がマイコン内蔵型であるか否かを判断できないため、起動用スイッチ42がオンされた後、最初は電池パック1がマイコン内蔵型であると想定し、SW_OUT端子からL信号(通常モードへの復帰信号)を送信する。本体側マイコン41は、その後、電池パック1からデータ通信が行われないため、電池パック1がマイコン非内蔵型であると判断し、以降の制御を行う。すなわち、本体側マイコン41は、電池パック1とのデータ通信は行わず、従来と同様にモータ駆動回路43を制御する。また、本体側マイコン41は、SW_OUT端子からの定期的なL信号の送信を止めてもよい。電池保護IC31は、異常を検出すると、FET32のゲート電圧をハイにしてFET32をオンする(本体側マイコン41に異常通知信号を送信する)。本体側マイコン41は、LD_IN端子の電圧がローになることにより電池パック1に異常が発生したと判断し、実施の形態1と同様に異常検出時の終了処理を行う。
本実施の形態に示すように、動作通知機能を有する工具本体4は、マイコン非内蔵型の電池パック1を装着しても使用することができ、互換性は確保されている。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。電池パック3の装着先(対象機器)は、電動工具以外の電気機器であってもよい。
1 電池パック(マイコン非内蔵型)、2 工具本体(動作通知機能なし)、3 電池パック(マイコン内蔵型)、4 工具本体(動作通知機能あり)、5 電池パック(データ通信機能なし)、6 工具本体(データ通信機能なし)、30 制御部、31 電池保護IC、32 FET(スイッチング素子)、33 電池側マイコン、34 ツェナーダイオード、3a〜3d 電池セル、3L 異常通知用端子、3D データ通信用端子、3P 放電用プラス端子、3N 放電用マイナス端子、301〜304 抵抗、41 本体側マイコン、42 起動用スイッチ(トリガスイッチ)、43 モータ駆動回路、44 FET(スイッチング素子)、4M モータ、4L 被通知用端子、4D データ通信用端子、4P 被給電用プラス端子、4N 被給電用マイナス端子、401〜407 抵抗、

Claims (15)

  1. 電池パックを着脱自在に装着可能な電動工具であって、
    制御部と、起動用スイッチと、を備え、
    前記制御部は、前記起動用スイッチがオンになると、所定のタイミングで前記電池パックに所定の信号を送信する、電動工具。
  2. 前記制御部は、前記起動用スイッチがオンの間、前記電池パックに前記所定の信号を所定の時間間隔で繰り返し送信する、請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記電池パックから異常通知を受けるための被通知用端子を備え、前記被通知用端子を前記所定の信号の送信用端子としても使用する、請求項1又は2に記載の電動工具。
  4. 前記制御部は、前記被通知用端子を通して前記電池パックから異常通知信号を受信すると、所定のタイミングで前記電動工具の動作を停止する、請求項3に記載の電動工具。
  5. 前記制御部は、前記所定の信号を出力する出力部と、前記所定の信号を入力する入力部とを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の電動工具。
  6. 前記入力部は、前記電池パックからの異常通知信号を受信する、請求項5に記載の電動工具。
  7. 前記電池パックとの間でデータ通信を行うためのデータ通信用端子を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の電動工具。
  8. 電池パックと、前記電池パックを着脱自在に装着した本体と、を備え、
    前記電池パックは、電池側処理部を備え、
    前記本体は、本体側制御部と、起動用スイッチと、を備え、
    前記本体側制御部は、前記起動用スイッチがオンになると、所定のタイミングで前記電池側処理部に所定の信号を送信し、
    前記電池側処理部は、省電力モードのときに前記所定の信号を受信すると、前記省電力モードから通常モードに移行する、電動工具。
  9. 前記本体側制御部は、前記起動用スイッチがオンの間、前記電池側処理部に前記所定の信号を所定の時間間隔で繰り返し送信し、
    前記電池側処理部は、前記通常モードのときに前記所定の信号を所定時間以上受信しないと、前記通常モードから前記省電力モードに移行する、請求項8に記載の電動工具。
  10. 前記電池パックは、前記本体に異常を通知するための異常通知用端子を備え、
    前記本体は、前記電池パックの前記異常通知用端子と電気的に接続された被通知用端子を備え、
    前記異常通知用端子及び前記被通知用端子を、前記所定の信号の伝達用端子としても使用する、請求項8又は9に記載の電動工具。
  11. 前記電池側処理部は、異常が検出されると、所定のタイミングで前記異常通知用端子及び前記被通知用端子を通して前記本体側制御部に異常通知信号を送信し、
    前記本体側制御部は、前記異常通知信号を受信すると、所定のタイミングで前記電動工具の動作を停止する、請求項10に記載の電動工具。
  12. 前記本体側制御部は、前記所定の信号を出力する出力部と、前記所定の信号を入力する入力部とを有する、請求項8から11のいずれか一項に記載の電動工具。
  13. 前記入力部は、前記電池側処理部からの異常通知信号を受信する、請求項12に記載の電動工具。
  14. 前記電池パックは、異常検出を行う電池側監視部を備え、前記通常モードにおける前記電池側処理部の消費電力が、前記電池側監視部の消費電力より大きい、請求項8から13のいずれか一項に記載の電動工具。
  15. 前記電池パック及び前記本体がそれぞれデータ通信用端子を備え、双方のデータ通信用端子が相互に電気的に接続されている、請求項8から14のいずれか一項に記載の電動工具。
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