JP4886530B2 - 電子機器システム及び電池パック - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池を内蔵する電池パックを電源として利用する電子機器システム及びそれに用いられる電池パックに関する。
通常、パーソナルコンピュータや携帯電話等の電子機器には、それら電子機器の各種の動作を行うための電源として、二次電池が内蔵された電池パックが利用されている。その利用形態として例えば、メインバッテリ用の電池パックと補助オプション用の電池パックを個別に用いるものや、単一の電池パックにメインバッテリ用の電池と補助オプション用の電池を内蔵させたものがある。
特許文献1には、携帯電話等の電子機器に装着される電池パックと、その電池パックと交換可能な予備電池パックの両方の充電を行う充電器が開示されている。この充電器は、電子機器に装着された状態の電池パックと、機器に未装着の予備電池パックとを同時に充電することができる構成を備えており、2つの電池パックの充電を効率よく実行することができる。
特許文献2には、主バッテリと予備バッテリが交換可能に収納されているバッテリ部を備える携帯用電子機器が開示されている。通常、バッテリ部からの電力供給は主バッテリから行われ、主バッテリの充電残量が少なくなった場合に主バッテリに替わって予備バッテリが電力供給を行うものである。
特許文献3には、電子機器に内蔵される内蔵電池と、充電器に内蔵される予備電池の充電を行う充電回路が開示されている。この充電回路は充電器に搭載されており、内蔵電池及び予備電池を同時に、あるいは所定の順序で充電する。
特開2003−164070号公報 特開平11−27873号公報 特開平10−275635号公報
上述したように、メインバッテリ用の電池パックと補助オプション用の電池パックといったような、2つの電池パックを利用する電子機器が広く利用されて来ている。それら機器では、2つの電池パックを並列的に搭載し、一方の電池パックの充電残量が無くなると、他方の電池パックから電力を供給するのが一般的である。このため、2つの電池パックの間で電池特性に優劣があった場合、電子機器への電力供給は電池特性の劣る電池パックの特性に大きく左右されてしまう。
本発明は、異なる電池特性を有する複数の二次電池を電源として使用する場合において、各二次電池の電池特性を活かした電力供給を実現することができる電子機器システム及びそれに用いられる電池パックを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電子機器システムは、電子機器と、該電子機器に電力を供給可能な、互いに異なる電池特性を有する複数の二次電池と、を備える電子機器システムであって、前記複数の二次電池には、正極及び負極のうちの少なくとも一方の表面に樹脂結着剤と無機酸化物とを含む耐熱性の多孔性保護膜を備えたA電池と、正極活性物質にコバルト酸リチウムを用いたB電池とが含まれ、前記電子機器は、前記複数の二次電池の電池特性を検出する電池検出部と、前記電子機器の使用状態を検出する使用状態検出部と、前記使用状態検出部が検出した前記電子機器の使用状態に適した電力供給を可能とする電池特性を有する二次電池を、前記複数の二次電池の中から選択する選択部とを有し、前記選択部は、前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、所定の高温使用に該当する場合、前記A電池を選択し前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、前記高温使用より低温での使用状態である低温使用に該当する場合、前記B電池を選択する。
また、前記複数の二次電池には、マンガン、アルミニウム、鉄、銅のうちの1種以上が添加されたニッケルコバルト酸リチウムから成る正極活性物質を有するC電池がさらに含まれ、前記選択部は、前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、前記低温使用に該当し、かつハイレート放電にも該当する場合に前記B電池を選択し、前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、使用頻度の高い使用又は長時間使用に該当する場合に前記C電池を選択することが好ましい。
また、前記選択部は、前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、前記高温使用、前記低温使用かつハイレート放電となる条件、前記使用頻度の高い使用、及び前記長時間使用のいずれにも該当しない場合、前記複数の二次電池のうち最も容量の多い電池を選択することが好ましい。
本発明に係る電子機器システムによれば、複数の二次電池を電源として使用する場合において、電子機器の使用状態に応じて、使用する二次電池を適宜選択することができる。このため、各二次電池の電池特性を活かし、最大限の能力を発揮し得る電力供給が可能となる。さらに、電池特性を活かした電力供給をさせることで、各二次電池の劣化を抑制し、長寿命化も図ることができる。
上記構成において、前記使用状態検出部は、前記電子機器に供給される電力で動作する負荷回路に流れる電流を監視することで、前記電子機器の使用状態を検出することが好ましい。
この構成によれば、電子機器の使用状態をより正確に検出することができる。このため、電子機器での電源選択制御の信頼性を高めることができる。
上記構成において、前記使用状態検出部は、前記電子機器システムの利用者が設定する前記電子機器の使用状態を取得することで、前記電子機器の使用状態を検出することが好ましい。
この構成によれば、電子機器の使用状態をより正確に検出することができる。このため、電子機器での電源選択制御の信頼性を高めることができる。
上記構成において、前記電子機器はさらに、前記電子機器の想定されるべき使用状態の各々に適した電力供給を可能とする二次電池の電池特性があらかじめ記憶されたテーブルを有することが好ましい。
この構成によれば、電子機器の使用状態に適した二次電池を選択する際に利用することができるので、電源選択制御をより高精度に行うことができる。
上記構成において、前記電池検出部は、あらかじめ記憶された前記複数の二次電池の各々の電池特性を示す情報を取得することが好ましい。
この構成によれば、各二次電池の電池特性を容易に検出することができる。このため、電子機器側での電源選択制御をより高速に行うことができ、それにより、二次電池のより有効な活用を実現できる。
上記構成において、前記複数の二次電池は各々、異なる電池パックに内蔵されることが好ましい。
この構成によれば、電子機器システムの電子機器側で電源選択制御を行い、汎用性のある多数の電池パックを使用することができる。それにより、電子機器システムの利便性を向上させることができる。
上記構成において、前記複数の二次電池は、同一の電池パックに内蔵されることが好ましい。
この構成によれば、単一の電池パックで複数の二次電池を使用することができる。このため、電子機器システム全体として小型化を図ることができる。
本発明に係る電池パックは、電子機器に電力を供給可能な電池パックであって、前記電池パックは、互いに異なる電池特性を有する複数の二次電池と、前記電子機器の使用状態を取得する使用状態取得部と、前記使用状態検出部が検出した前記電子機器の使用状態に適した電力供給を可能とする電池特性を有する二次電池を、前記複数の二次電池の中から選択する選択部と、前記選択部が選択した二次電池から前記電子機器に電力供給されるように制御する電池制御部とを有し、前記複数の二次電池には、正極及び負極のうちの少なくとも一方の表面に樹脂結着剤と無機酸化物とを含む耐熱性の多孔性保護膜を備えたA電池と、正極活性物質にコバルト酸リチウムを用いたB電池とが含まれ、前記選択部は、前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、所定の高温使用に該当する場合、前記A電池を選択し前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、前記高温使用より低温での使用状態である低温使用に該当する場合、前記B電池を選択する。
本発明に係る電池パックによれば、複数の二次電池を内蔵する電池パックを電源として使用する場合において、電子機器の使用状態に応じて、電池パック内の複数の二次電池のうちから使用する二次電池を適宜選択することができる。このため、各二次電池の電池特性を活かし、最大限の能力を発揮し得る電力供給が可能となる。さらに、電池特性を活かした電力供給をさせることにより、各二次電池の劣化を抑制し、長寿命化も図ることができる。
また、電子機器システムの電池パック側で電源選択制御を行うので、汎用性のある電子機器にも適用可能である。
上記構成において、前記電池パックはさらに、前記電子機器の想定されるべき使用状態の各々に適した電力供給を可能とする二次電池の電池特性があらかじめ記憶されたテーブルを有することが好ましい。
この構成によれば、電子機器の使用状態に適した二次電池を選択する際に利用することができるので、電源選択制御をより高精度に行うことができる。
上記構成において、前記電池パックは、前記複数の二次電池のうち前記選択部が選択した二次電池以外の二次電池の残量算出動作を一時的に停止することが好ましい。
この構成によれば、電力供給が一時的に不要となった二次電池に対する残量算出動作を停止することで、この動作を実行した場合に必要となる電力の消費を回避することができる。このため、この電力を供給するために内蔵された一次電池あるいは二次電池の長寿命化を図ることができ、電池パックの利便性を向上させることができる。
本発明によれば、互いに異なる電池特性を有する複数の二次電池を電源として使用する場合に、電子機器システムが使用される状態に応じて、使用する二次電池を適宜選択することができる。それにより、各二次電池の電池特性を活かした電力供給が可能となり、さらに、各二次電池の劣化を抑制し、長寿命化も実現することができる。
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電子機器システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る電子機器システムは、3つの電池パック、すなわち、電池パック1a、電池パック1b及び電池パック1cと、電子機器2と、を備える。電子機器2は携帯電話等の電子機器であり、電池パック1a、1b及び1cは、電子機器2に接続されて電力供給する。電池パック1a、1b及び1cは、図示しない充電器によって充電されるが、その充電の際、電池パック1a、1b及び1cが電子機器2に接続されたまま、電子機器2を通して充電される場合もある。なお、電子機器2に接続される電池パックの数は3個に限られるものではなく、少なくとも2つ以上であれば良い。
最初に、電池パック1aと電子機器2との接続構成並びに、電池パック1a及び電子機器2の各構成について説明する。
電池パック1aと電子機器2は、給電を行う直流ハイ側の端子T11a及びT21aと、通信信号の端子T12a及びT22aと、給電及び通信信号のためのGND端子T13a及びT23aとによって相互に接続される。
電池パック1a内で、端子T11aから延びる直流ハイ側の給電経路11aには、充電用と放電用とで、相互に導電形式が異なるFET12a及びFET13aが介在しており、その給電経路11aが組電池14aのハイ側端子に接続される。組電池14aのロー側端子は、直流ロー側の給電経路15aを介してGND端子T13aに接続され、この給電経路15aには、充電電流及び放電電流を電圧値に変換する電流検出抵抗16aが介在している。
組電池14aは、複数の二次電池セルが直並列に接続されて成り、組電池14aの温度が温度センサ17aによって検出され、制御IC18a内の測定部19aに入力される。また、組電池14aの端子間電圧は電圧検出回路20aによって読取られ、測定部19aに入力される。さらにまた、電流検出抵抗16aによって検出された電流値も、測定部19aに入力される。測定部19aは、電流検出抵抗16a、温度センサ17a及び電圧検出回路20aからの各入力値をデジタル値に変換して、制御部21aへ出力する。なお、ここでは、組電池14aは直並列に接続された複数の二次電池セルで構成したが、本実施の形態はこれに限られるものではなく、少なくとも1つの二次電池で構成されれば良い。
制御部21aは、マイクロコンピュータおよびその周辺回路などを備えて成り、測定部19aからの各入力値を用いて、組電池14aの残量が満充電時の何%であるかを演算する。そして、その演算結果を通信部22aから端子T12a及びT22aを介して、電子機器2に送信する。また、制御部21aは、測定部19aからの各入力値から充電器に対して、出力を要求する充電電流の電圧値及び電流値を演算し、通信部22aから端子T12aを介して送信するとともに、端子T11aとT13aとの間の短絡や、充電器からの異常電流等の電池パック1aの外部における異常、組電池14aの異常な温度上昇等に対して、FET12及び13を遮断するなどの保護動作も行う。
電子機器2では、組電池14aの残量を制御IC30の通信部32で受信し、制御部31が各種の負荷回路33の消費電力から、電池パック1aの残使用時間を演算する。また、制御部31は、入力操作装置等の入力部34からの入力に基づいて、各種の負荷回路33を制御する。
なお、上述した電池パック1aと電子機器2との接続構成並びに、電池パック1aの構成は、電池パック1b及び電池パック1cについても同様であり、ここでは説明しない。
次に、本実施の形態に係る電子機器システムの電源選択制御の処理について説明する。
本実施の形態に係る電子機器2は、複数の電池パック1a、1b及び1cを電源として使用する場合において、各電池パック1a、1b及び1cに内蔵された組電池を構成する二次電池の電池特性を活かして電力供給を受けることができるよう、電子機器システムが使用される状態に応じて、使用する電池パックを適宜選択することで電源選択制御を行なうものである。以下、この電源選択制御の処理について詳細に説明する。なお、最初に、図2を用いて電子機器2の制御部31の構成について説明し、その後、この電源選択制御の処理手順について説明するものとする。
電子機器2の制御部31は、上述したように、電池パック1a、1b及び1cの各残使用時間の演算や、各種の負荷回路33の制御等、電子機器2内における各種の処理を行うが、上記の電源選択制御の処理を実行するために、例えば次のような構成を備える。
図2に、本発明の実施の形態1に係る電子機器2の電源選択制御の処理を実現するために制御部31が備えるべき構成を示す。図2に示すように、制御部31は、電池種検出部3101と、使用状態検出部3102と、選択部3103と、テーブル3104と、要求部3105と、を備える。
電池種検出部3101は、通信部32を用いて、電子機器2に接続された電池パック1a、1b及び1cの各組電池14a、14b及び14cを構成する二次電池の電池種を検出する。電池パック1a、1b及び1cは、それぞれが内蔵する組電池14a、14b及び14cを構成する二次電池の電池種を示す電池種データを保持している。例えば、その電池種データはROM、EEPROM等の不揮発性半導体メモリに書き込まれており、各電池パック1a、1b及び1cは、電池種検出部3101からの要求に従って、その電池種データを提供する。
使用状態検出部3102は、電子機器2内の各種の負荷回路33や、電子機器2が備える入力部34に接続されており、電子機器2が使用される状態を検出する。例えば、使用状態検出部3102は、負荷回路33を流れる電流を監視することにより、負荷回路33が待機時であるか否かを検出する。さらに、負荷回路33が駆動時の場合、電源に要求される放電特性(ハイレート放電/ローレート放電)を検出する。また、例えば、使用状態検出部3102は、入力部34を用いて電子機器2の外部から入力される使用状態を検出する。電子機器システムが携帯電話であれば、使用状態として、電子機器2の駆動時、液晶ON時、待機時等が考えられる。もちろん、使用状態検出部3102が検出する使用状態は上記に限られるものではなく、例えば、電子機器システムが使用される環境温度(高温使用/低温使用)を図示しない温度センサ、あるいは、入力部34からの入力値によって検出しても良い。
選択部3103は、電池種検出部3101によって検出された電池パック1a、1b及び1cの各電池種と、使用状態検出部3102によって検出された電子機器2の使用状態と入力し、それらに基づいて、使用可能な電池パックを選択する。選択部3103は、その使用可能な電池パックの選択の際、テーブル3104を参照する。図3に、テーブル3104の構成を示す。図3に示すように、テーブル3104には、電子機器2に設定が想定される複数の使用状態があらかじめ記憶されており、各使用状態に対する使用可能な電池種がテーブル形式で記憶され、選択部3103が電池パックの選択の際の判断基準となる。
要求部3105は、選択部3103が選択した、使用可能な電池パックに対して、通信部32を用いて、電力供給を要求する。例えば、選択部3103が電池パック1aを選択した場合、要求部3105は通信部32を用いて電池パック1aに対して、電力の供給を要求すると、電池パック1aの制御IC18a内の制御部21は、その要求に従って、FET12a及び13aを制御し、組電池14aを放電させて、電子機器2に電力を供給する。一方、選択部3103が選択しなかった電池パック1b及び1cの各制御部21b及び21cは、FET12b、13b及びFET12c、13cを制御し、各組電池14b及び14cからの電力供給を行わない。
次に、図4を用いて、この電源選択制御の処理手順について説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る制御部31の電源選択制御の処理の手順を示すフローチャートである。
図4に示すように、電池種検出部3101は、電子機器2に接続されている各電池パック1a、1b及び1cから各組電池14a、14b及び14cの電池種を検出する(ステップS101)。この電池種の検出は、例えば、電子機器2に電池パック1a、1b及び1cが接続された直後に実施される。あるいは、電子機器2の電源ボタンがユーザにより押された際に、検出するようにしても良い。このステップS101では、電池種検出部3101は、通信部32を用いて、端子T22a及びT12aを通して、電池パック1aの制御IC18a内の通信部22aに、組電池14aの電池種を示す電池種データの提供を要求する。電池パック1aの通信部22aは、その要求を受けると、制御部21aから制御部21a内にあらかじめ記憶されている組電池14aの電池種データを取得し、再び、端子12a及びT22aを通して、電子機器2の通信部32に送る。通信部32は、受け取った電池パック1aの電池種データを制御部31内の電池種検出部3101に出力する。同様にして、電池種検出部3101は、電池パック1b及び1cの各組電池14b及び14cの電池種を示す電池種データを取得する。
次に、使用状態検出部3102は、電子機器2の使用状態を検出する(ステップS102)。使用状態検出部3102は、負荷回路33に流れる電流を監視し、また、入力部34の入力値を取得することで、電子機器2の使用状態を検出する。さらに、このステップS102では、使用状態検出部3102は、電子機器2が使用される環境温度を検出し、電子機器2が高温使用されるのか、あるいは、低温使用されるのか、を検出しても良い。また、入力部34の入力値から、電子機器2がこの後頻繁に使用されるのか、また、長時間使用されることになるのか、等を検出しても良い。
次に、選択部3103は、電子機器2の使用状態に対して、電子機器2に接続された電池パック1a、1b及び1cのうち、電源として使用すべき電池パックを選択する(ステップS103)。このステップS103では、選択部3103は、使用状態検出部3102が検出した使用状態に使用可能な電池パックを、テーブル3104を参照して、選択する。テーブル3104には、電子機器2の使用状態として予定されるものが記憶されており、選択部3103は、該当する使用状態に対する使用可能な電池種に基づき、電池パックを選択することになる。
最後に、要求部3105は、選択部3103が選択した電池パックに対し、電子機器2への電力の供給を要求する(ステップS104)。要求部3105は、通信部32を用いて、選択部3103が選択した電池パックに、その要求を送り、その要求を受けた電池パックは、電子機器2へ電力の供給を実行する。一方、選択部3103が選択しなかった電池パックは、電子機器2への電力供給を行わないことになる。ここで、選択部3103が選択しなかった電池パックについては、例えば、上記したような制御部21aによる組電池の残量算出動作を一時的に停止させても良い。この停止によって、制御部21aの駆動に利用される電源の消費電力を低減することができる。このため、この電源として一次電池や二次電池を利用している場合、これら電池の寿命を延ばすことができる。
このようにして、本発明の実施の形態1に係る電源選択制御の処理が実行される。
次に、上記のステップS103での選択部3103の電池パックの選択処理について、さらに詳しく説明する。なお、ここでは、図1の電池パック1a、1b及び1cの各組電池14a、14b及び14cの電池種として以下のものを用いて説明する。もちろん、本実施の形態は以下のものに限られるものではないことは言うまでもない。
まず、電池パック1aの組電池14aを構成する二次電池を「高温使用」に適した電池とする。より具体的には、耐熱性の多孔性保護膜を有する電池とする(以下、「A電池」と呼ぶ。)。例えば、このA電池は、正極及び負極のうちの少なくとも一方の表面に樹脂結着剤と無機酸化物とを含む耐熱性の多孔性保護膜を設けている。高温雰囲気で充放電が行われ、正極、あるいは、負極の膨張により極間距離が狭くなっても、この多孔性保護膜は劣化や変形することはないので、安全に電池を使用することができる。したがって、このA電池は「高温使用」に適している。
次に、電池パック1bの組電池14bを構成する二次電池を「低温使用かつハイレート放電」に適した電池とする。より具体的には、正極活性物質にコバルト酸リチウムを用いる電池とする(以下、「B電池」と呼ぶ。)。このB電池は、正極活性物質にコバルト酸リチウムを用いるので、放電電圧が高いという特徴を持っている。このため、低温でハイレート放電を行なっても、放電の初期段階で放電終止電圧以下になることは無い。したがって、このB電池は「低温使用かつハイレート放電」に適している。
次に、電池パック1cの組電池14cを構成する二次電池を「使用頻度の高い使用」及び「長時間使用」のいずれにも適した電池とする。より具体的には、マンガン、アルミニウム、鉄、銅のうちの1種以上が添加されたニッケルコバルト酸リチウムから成る正極活性物質を有する電池とする(以下、「C電池」と呼ぶ。)。このC電池は、充電時にリチウムが抽出されても結晶構造の変化を低減できるので、充放電サイクル特性に優れている。また、ニッケルコバルト酸リチウムは、単位質量当たりのエネルギー容量がコバルト酸リチウムよりも大きく、このため、大容量の電池を実現できる。したがって、このC電池は「使用頻度の高い使用」、「長時間使用」のいずれにも適している。
電池パック1a、1b及び1cの各組電池14a、14b及び14cの電池種を上記のようにした場合、図3のテーブル3104の使用状態として「高温使用」、「低温使用かつハイレート放電」、「使用頻度の高い使用」及び「長時間使用」が記憶されることになる。そして、使用状態「高温使用」に対して「A電池」が使用可能な電池種として記憶され、使用状態「低温使用かつハイレート放電」に対して「B電池」が使用可能な電池種として記憶され、使用状態「使用頻度の高い使用」、「長時間使用」に対して「C電池」が使用可能な電池種として記憶されることになる。
次に、上記のステップS103での選択部3103の電池パックの選択処理を説明する。図5は、図4のステップS103における、選択部3103が電池パックを選択する際の処理手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、選択部3103は、使用状態検出部3102によって検出された電子機器2の使用状態が、テーブル3104の「高温使用」に該当するか否かを判定する(ステップS201)。電子機器2の使用状態が「高温使用」であれば(ステップS201YES)、選択部3103は、テーブル3104を参照して、「高温使用」に適した電池種である「A電池」を選択する(ステップS202)。したがって、この場合には、「A電池」で構成された組電池14aを内蔵する電池パック1aが電子機器2に電力を供給することになる。
一方、電子機器2の使用状態が「高温使用」に該当しない場合には(ステップS201NO)、選択部3103はさらに、電子機器2の使用状態が「低温使用かつハイレート放電」に該当するか否かを判定する(ステップS203)。電子機器2の使用状態が「低温使用かつハイレート放電」であれば(ステップS203YES)、選択部3103は、テーブル3104を参照して、「低温使用かつハイレート放電」に適した電池種である「B電池」を選択する(ステップS204)。したがって、この場合には、「B電池」で構成された組電池14bを内蔵する電池パック1bが電子機器2に電力を供給することになる。
一方、電子機器2の使用状態が「低温使用かつハイレート放電」に該当しない場合には(ステップS203NO)、選択部3103はさらに、電子機器2の使用状態が「使用頻度の高い使用」に該当するか否かを判定する(ステップS205)。電子機器2の使用状態が「使用頻度の高い使用」であれば(ステップS205YES)、選択部3103は、テーブル3104を参照して、「使用頻度の高い使用」に適した電池種である「C電池」を選択する(ステップS206)。したがって、この場合には、「C電池」で構成された組電池14cを内蔵する電池パック1cが電子機器2に電力を供給することになる。
一方、電子機器2の使用状態が「使用頻度の高い使用」に該当しない場合には(ステップS205NO)、選択部3103はさらに、電子機器2の使用状態が「長時間使用」に該当するか否かを判定する(ステップS207)。電子機器2の使用状態が「長時間使用」であれば(ステップS207YES)、選択部3103は、テーブル3104を参照して、「長時間使用」に適した電池種である「C電池」を選択する(ステップS208)。したがって、この場合にも、「C電池」で構成された組電池14cを内蔵する電池パック1cが電子機器2に電力を供給することになる。
一方、電子機器2の使用状態が「長時間使用」に該当しない場合には(ステップS207NO)、選択部3103は、電子機器2に接続された電池パック1a、1b及び1cの中には、電子機器2の使用状態に適した電池種は存在しないと判断する(ステップS209)。なお、仮に、電子機器2の使用状態に適した電池種が存在しない場合であっても、電子機器2に電力を供給する電源が必要であることから、いずれかの電池パックを選択する必要があり、容量の多い電圧の高い電池を選択する。あるいは、電子機器2の使用状態に適した電池パックの接続を要求する構成としても良い。ところで、選択した後、その電池の容量がある閾値より小さい場合には、別の容量の多い電圧の高い電池を選択する。
このようにして、図4のステップS103での選択部3103の電池パックの選択処理が行なわれる。
なお、電子機器2は、選択した電池パックからの電力供給を開始後、その選択した電池パックに対して、例えば次のような電源停止制御をさらに行っても良い。図6は、本発明の実施の形態1に係る電子機器2の制御部31の電源停止制御の処理の手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、電子機器2に電力を供給する電源として電池パック1bを選択した場合について説明する。
図6において、電子機器2の制御部31は、通信部32を用いて、電力供給を受けている電池パック1bから組電池14bの電圧/電流/温度測定データ及び、残容量算出データを取得する(ステップS301)。なお、電子機器2の制御部31が組電池14bの電圧/電流/温度測定データを用いて、組電池14bの残容量を算出する場合には、電池パック1bの制御部21bが算出するデータを本ステップS301にて取得する必要はない。一方、電池パック1bの制御部21bが算出するデータを本ステップS301にて取得する場合には、組電池14bの測定データのうち電圧データのみ取得すればよい。
次に、制御部31は、電池パック1bから取得した電圧データを用いて、組電池14bを構成する各二次電池セルの電圧のうち最小セル電圧を算出し、その最小セル電圧が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS302)。
上記のステップS302において、最小セル電圧が所定の閾値以下であれば(ステップS302YES)、制御部31はさらに、電池パック1bから取得した残容量算出データあるいは、制御部31が算出した残容量算出データが、所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS303)。
上記のステップS303において、組電池14bの残容量算出データが所定の閾値以下であれば(ステップS303YES)、制御部31は、電池パック1bに対して、各種の電源停止制御を行う(ステップS304)。ここで、電池パック1bに対して実行される各種の電源停止制御としては、電子機器2自身の電源OFFや、電池パック1bの残容量低下を示すアラーム報知、電池パック1bに対する急速充電の制御等が挙げられる。
なお、上記のステップS302にて組電池14bの最小セル電圧が所定の閾値より大きい場合(ステップS302NO)、あるいは、上記のステップS303にて組電池14bの残容量算出データが所定の閾値より大きい場合(ステップS303NO)、再びステップS301に戻り、制御部31は電源停止制御を継続することになる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、複数の電池パックを電源として使用する場合において、電子機器システムが使用される状態に応じて、使用する電池パックを適宜選択することができる。このため、各電池パックに内蔵された組電池を構成する二次電池の電池特性を活かし、最大限の能力を発揮させることができ、同時に、二次電池の劣化を抑制し、長寿命化を図ることもできる。
また、本発明の実施の形態1によれば、電子機器システムの電子機器側で電源選択制御を行うので、汎用性のある電池パックを使用することができる。このため、多数の異なる電池特性を有する電池パックを使用することができ、それにより、電子機器システムの利便性を向上させることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
上記の実施の形態1では、電子機器に接続可能で、異なる電池特性を有する電池パックを複数個用意し、各電池パックの電池特性を活かした電力供給ができるように、電子機器の使用状態に適した電池パックを選択する電源選択制御を実行するものであった。それに対し、本実施の形態では、単一の電池パックに異なる電池特性を有する組電池を複数個搭載し、各組電池の電池特性を活かした電力供給ができるように、電子機器の使用状態に適した組電池を単一の電池パック内で選択する電源選択制御を実行するものである。
図7は、本発明の実施の形態2に係る電子機器システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る電子機器システムは、単一の電池パック1と、電子機器2と、を備える。電子機器2は上記の実施の形態1と同様に、携帯電話等の電子機器であり、電池パック1は電子機器2に接続されて電力供給する。電池パック1は3つの組電池、すなわち、組電池14d、組電池14e及び組電池14fを内蔵している。電池パック1は、上記の実施の形態1と同様に、図示しない充電器によって充電されるが、その充電の際、電池パック1が電子機器2に接続されたまま、電子機器2を通して充電される場合もある。なお、電池パック1に内蔵される組電池の数は3個に限られるものではなく、少なくとも2つ以上であれば良い。
最初に、図7を用いて電池パック1の構成について説明する。なお、電池パック1と電子機器2との接続構成並びに、電子機器2の構成については、上記の実施の形態1と同様であるため、ここでは説明しない。
図7に示すように、電池パック1内で、端子T11から延びる直流ハイ側の給電経路11dには、充電用と放電用とで、相互に導電形式が異なるFET12d及びFET13dが介在しており、その給電経路11dが組電池14dのハイ側端子に接続される。組電池14dのロー側端子は、直流ロー側の給電経路15dを介してGND端子T13に接続され、この給電経路15dには、充電電流及び放電電流を電圧値に変換する電流検出抵抗16dが介在している。
組電池14dは、複数の二次電池セルが直並列に接続されて成り、組電池14dの温度が温度センサ17dによって検出され、制御IC18内の測定部19に入力される。また、組電池14dの端子間電圧は電圧検出回路20dによって読取られ、測定部19に入力される。さらにまた、電流検出抵抗16dによって検出された電流値も、測定部19に入力される。測定部19は、電流検出抵抗16d、温度センサ17d及び電圧検出回路20dからの各入力値をデジタル値に変換して、制御部21へ出力する。なお、電流検出抵抗16d、16e、16fは、1個の共通の電流検出抵抗でも良い。
制御部21は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路などを備えて成り、測定部19からの各入力値を用いて、組電池14dの残量が満充電時の何%であるかを演算する。そして、その演算結果を通信部22から端子T12及びT22を介して、電子機器2に送信する。また、制御部21は、測定部19からの各入力値から充電器に対して、出力を要求する充電電流の電圧値及び電流値を演算し、通信部22から端子T12を介して送信するとともに、端子T11とT13との間の短絡や、充電器からの異常電流等の電池パック1の外部における異常、組電池14dの異常な温度上昇等に対して、FET12d及び13dを遮断するなどの保護動作も行う。
なお、上述した電池パック1内の組電池14dの構成は、組電池14e及び組電池14fについても同様であり、ここでは説明しない。
次に、本実施の形態に係る電子機器システムの電源選択制御の処理について説明する。本実施の形態に係る電子機器2は、複数の組電池14d、14e及び14fを内蔵する電池パック1を電源として使用する場合において、各組電池14d、14e及び14fを構成する二次電池の電池特性を活かして電力供給を受けることができるよう、電子機器システムの使用状態に応じて、電池パック1内の複数の組電池のうちから使用する組電池を適宜選択することで電源選択制御を実行するものである。以下、この電源選択制御の処理について説明する。なお、本実施の形態に係る電源選択制御の処理を実行するために電子機器2の制御部31が備えるべき構成は、上記の実施の形態1と同一の構成で構わない。
次に、図8を用いて、本発明の実施の形態2に係る電源選択制御の処理手順について説明する。図8は、本実施の形態に係る制御部31の電源選択制御の処理の手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、電池種検出部3101は、電子機器2に接続されている電池パック1から各組電池14d、14e及び14fの電池種を検出する(ステップS401)。この電池種の検出は、例えば、電子機器2に電池パック1が接続された直後に実施される。あるいは、電子機器2の電源ボタンがユーザにより押された際に、検出するようにしても良い。このステップS401では、電池種検出部3101は、通信部32を用いて、端子T22及びT12を通して、電池パック1の制御IC18内の通信部22に、組電池14d、14e及び14fの電池種を示す各電池種データの提供を要求する。電池パック1の通信部22は、その要求を受けると、制御部21から制御部21内にあらかじめ記憶されている組電池14d、14e及び14fの各電池種データを取得し、再び、端子T12及びT22を通して、電子機器2の通信部32に送る。通信部32は、受け取った電池パック1の各電池種データを制御部31内の電池種検出部3101に出力する。
次に、使用状態検出部3102は、電子機器2の使用状態を検出する(ステップS402)。使用状態検出部3102は、負荷回路33に流れる電流を監視し、また、入力部34の入力値を取得することで、電子機器2の使用状態を検出する。さらに、このステップS102では、使用状態検出部3102は、電子機器2が使用される環境温度を検出し、電子機器2が高温使用されるのか、あるいは、低温使用されるのか、を検出しても良い。また、入力部34の入力値から、電子機器2がこの後頻繁に使用されるのか、また、長時間使用されることになるのか、等を検出しても良い。
次に、選択部3103は、電子機器2の使用状態に対して、電子機器2に接続された電池パック1内の組電池14d、14e及び14fのうち、電源として使用すべき組電池を選択する(ステップS403)。このステップS403では、選択部3103は、使用状態検出部3102が検出した使用状態に適した組電池を、テーブル3104を参照して、選択する。テーブル3104には、電子機器2の使用状態として予定されるものが記憶されており、選択部3103は、該当する使用状態に対する使用可能な電池種に基づき、組電池を選択することになる。
最後に、要求部3105は、選択部3103が選択した組電池からの電力供給を、電池パック1に対して要求する(ステップS404)。要求部3105は、通信部32を用いて、選択部3103が電池パック1に、その要求を送り、その要求を受けた電池パック1は、選択された組電池からの電力の供給を実行する。一方、選択部3103が選択しなかった組電池から電子機器2への電力供給を行わない。
このようにして、本発明の実施の形態2に係る電源選択制御の処理が実行される。
以上説明したように、本発明の実施の形態2によれば、複数の組電池を内蔵する電池パックを電源として使用する場合において、電子機器システムの使用状態に応じて、電池パック内の複数の組電池のうちから使用する組電池を適宜選択することができる。このため、各組電池を構成する二次電池の電池特性を活かし、最大限の能力を発揮させることができ、同時に、各組電池を構成する二次電池の劣化を抑制し、長寿命化も図ることができる。
また、本発明の実施の形態2によれば、単一の電池パックで複数の組電池を使用することができる。このため、電子機器システム全体として小型化を図ることができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
上記の実施の形態1及び2では、電子機器の使用状態に適した電池種を選択する電源選択制御を電子機器の制御部が実行するものであった。それに対し、本実施の形態では、上記の電源選択制御を複数の組電池を内蔵する電池パック自身が実行するものである。
以下、本実施の形態に係る電子機器システムの電源選択制御の処理について説明する。なお、本実施の形態に係る電子機器システムは、上記の実施の形態2と同一の構成で実現される。
本実施の形態に係る電池パック1は、複数の組電池14d、14e及び14fを内蔵する場合において、各組電池14d、14e及び14fを構成する二次電池の電池特性を活かして電子機器2に電力供給できるよう、電子機器システムの使用状態に応じて、電力供給に使用する組電池を適宜選択することで電源選択制御を行う。
電池パック1の制御部21は、組電池14d、14e及び14fの各残量の演算や、組電池14d、14e及び14fの充放電の制御を行うが、本実施の形態に係る電源選択制御の処理を実行するために、例えば次のような構成を備える。
図9に、本発明の実施の形態3に係る電池パック1の電源選択制御の処理を実現するために制御部21が備えるべき構成を示す。図2に示すように、制御部21は、電池種取得部2101と、メモリ2102と、使用状態取得部2103と、選択部2104と、テーブル2105と、組電池制御部2106と、を備える。
電池種取得部2101は、電池パック1に内蔵された各組電池14d、14e及び14fを構成する二次電池の電池種を検出する。図10に示すように、各組電池14d、14e及び14fを構成する二次電池の電池種を示す電池種データはメモリ2102をあらかじめ記憶されており、各組電池14d、14e及び14fの電池種がテーブル形式で記憶され、メモリ2102を参照することで、電池種取得部2101は各組電池14d、14e及び14fの電池種を検出する。メモリ2102は、例えば、ROM、EEPROM等の不揮発性半導体メモリで構成されており、電池種取得部2101はメモリ2102に高速にランダムアクセス可能である。
使用状態取得部2103は、通信部22を用いて、電子機器2が使用される状態を検出する。使用状態取得部2103は、電子機器2の使用状態を電子機器2自身から取得するが、電子機器2は例えば、次のようにして使用状態を検出している。電子機器2の制御部31は、電子機器2内の各種の負荷回路33や、電子機器2が備える入力部34に接続されており、電子機器2が使用される状態を検出する。例えば、負荷回路33を流れる電流を監視することにより、負荷回路33が待機時であるか否かを検出する。さらに、負荷回路33が駆動時の場合、電源に要求される放電特性(ハイレート放電/ローレート放電)を検出する。また、例えば、入力部34を用いて電子機器2の外部から入力される使用状態を検出する。電子機器システムが携帯電話であれば、使用状態として、電子機器2の駆動時、液晶ON時、待機時等が考えられる。さらに、電子機器システムが使用される環境温度(高温使用/低温使用)を図示しない温度センサ、あるいは、入力部34からの入力値によって検出しても良い。
選択部2104は、電池種取得部2101によって検出された組電池14d、14e及び14fの各電池種と、使用状態検出部3102によって検出された電子機器2の使用状態と入力し、それらに基づいて、使用可能な組電池を選択する。選択部3103は、その使用可能な組電池の選択の際、テーブル2105を参照する。テーブル2105には、図3と同様、電子機器2に設定が想定される複数の使用状態があらかじめ記憶されており、各使用状態に対する使用可能な電池種がテーブル形式で記憶され、選択部2104が組電池の選択の際の判断基準となる。
組電池制御部2106は、選択部2104が選択した、使用可能な組電池から電力供給がされるように、FET12d〜FET13fを制御し、選択部2104が選択した組電池を放電させて電力供給させると共に、選択されなかった組電池からの電力供給を行わないようにする。
次に、図11を用いて、この電源選択制御の処理手順について説明する。図11は、本発明の実施の形態3に係る制御部21の電源選択制御の処理の手順を示すフローチャートである。
図11に示すように、電池種取得部2101は、各組電池14d、14e及び14fの電池種を検出する(ステップS501)。この電池種の検出は、例えば、電子機器2に電池パック1が接続された直後に実施される。あるいは、電子機器2の電源ボタンがユーザにより押された際に、検出するようにしても良い。
次に、使用状態取得部2103は、電子機器2の使用状態を検出する(ステップS502)。
次に、選択部2104は、電子機器2の使用状態に対して、組電池14d、14e及び14fのうち、電源として使用すべき組電池を選択する(ステップS503)。
最後に、組電池制御部2106は、選択部2104が選択した組電池から電子機器2への電力の供給がされるようにFET12d〜FET13fを制御する(ステップS504)。
このようにして、本発明の実施の形態3に係る電源選択制御の処理が実行される。
以上説明したように、本発明の実施の形態3によれば、複数の組電池を内蔵する電池パックを電源として使用する場合において、電子機器システムの使用状態に応じて、電池パック内の複数の組電池のうちから使用する組電池を適宜選択することができる。このため、各組電池を構成する二次電池の電池特性を活かし、最大限の能力を発揮させることができ、同時に、各組電池を構成する二次電池の劣化を抑制し、長寿命化も図ることができる。
また、本発明の実施の形態3によれば、電子機器システムの電池パック側で電源選択制御を行うので、汎用的な電子機器にも適用可能である。
本発明は、リチウムイオン二次電池を用いた電池パックを電源とする携帯電話等の電子機器に好適に利用することができる。
本発明の実施の形態1に係る電子機器システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る電子機器2の電源選択制御の処理を実現するために制御部31が備えるべき構成を示すブロック図である。 図2のテーブル3104を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る制御部31の電源選択制御の処理手順を示すフローチャートである。 図4のステップS103における、選択部3103が電池パックを選択する際の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る電子機器2の制御部31の電源停止制御の処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電子機器システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る制御部31の電源選択制御の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る電池パック1の電源選択制御の処理を実現するために制御部21が備えるべき構成を示すブロック図である。 図9のメモリ2102を説明するための図である。 本発明の実施の形態3に係る制御部21の電源選択制御の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、1a、1b、1c 電池パック
2 電子機器
11a、11b、11c、11d、11e、11f、15a、15b、15c、15d、15e、15f 給電経路
12a、12b、12c、12d、12e、12f、13a、13b、13c、13d、13e、13f FET
14a、14b、14c、14d、14e、14f 組電池
16a、16b、16c、16d、16e、16f 電流検出抵抗
17a、17b、17c、17d、17e、17f 温度センサ
18、18a、18b、18c、30 制御IC
19、19a、19b、19c 測定部
20a、20b、20c、20d、20e、20f 電圧検出回路
21、21a、21b、21c、31 制御部
22、22a、22b、22c、32 通信部
33 負荷回路
34 入力部
2101 電池種取得部
3101 電池種検出部
2102 メモリ
2103 使用状態取得部
3102 使用状態検出部
2104、3103 選択部
2105、3104 テーブル
2106 組電池制御部
3105 要求部
T11、T21、T12、T22、T13、T23、T11a、T21a、T12a、T22a、T13a、T23a、T11b、T21b、T12b、T22b、T13b、T23b、T11c、T21c、T12c、T22c、T13c、T23c 端子

Claims (12)

  1. 電子機器と、該電子機器に電力を供給可能な、互いに異なる電池特性を有する複数の二次電池と、を備える電子機器システムであって、
    前記複数の二次電池には、
    正極及び負極のうちの少なくとも一方の表面に樹脂結着剤と無機酸化物とを含む耐熱性の多孔性保護膜を備えたA電池と、
    正極活性物質にコバルト酸リチウムを用いたB電池とが含まれ、
    前記電子機器は、
    前記複数の二次電池の電池特性を検出する電池検出部と、
    前記電子機器の使用状態を検出する使用状態検出部と、
    前記使用状態検出部が検出した前記電子機器の使用状態に適した電力供給を可能とする電池特性を有する二次電池を、前記複数の二次電池の中から選択する選択部とを有し、
    前記選択部は、
    前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、所定の高温使用に該当する場合、前記A電池を選択し
    前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、前記高温使用より低温での使用状態である低温使用に該当する場合、前記B電池を選択することを特徴とする電子機器システム。
  2. 前記複数の二次電池には、
    マンガン、アルミニウム、鉄、銅のうちの1種以上が添加されたニッケルコバルト酸リチウムから成る正極活性物質を有するC電池がさらに含まれ、
    前記選択部は、
    前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、前記低温使用に該当し、かつハイレート放電にも該当する場合に前記B電池を選択し、
    前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、使用頻度の高い使用又は長時間使用に該当する場合に前記C電池を選択することを特徴とする請求項1記載の電子機器システム。
  3. 前記選択部は、
    前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、前記高温使用、前記低温使用かつハイレート放電となる条件、前記使用頻度の高い使用、及び前記長時間使用のいずれにも該当しない場合、前記複数の二次電池のうち最も容量の多い電池を選択することを特徴とする請求項2記載の電子機器システム。
  4. 前記使用状態検出部は、前記電子機器に供給される電力で動作する負荷回路に流れる電流を監視することで、前記電子機器の使用状態を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子機器システム。
  5. 前記使用状態検出部は、前記電子機器システムの利用者が設定する前記電子機器の使用状態を取得することで、前記電子機器の使用状態を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子機器システム。
  6. 前記電子機器はさらに、前記電子機器の想定されるべき使用状態の各々に適した電力供給を可能とする二次電池の電池特性があらかじめ記憶されたテーブルを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子機器システム。
  7. 前記電池検出部は、あらかじめ記憶された前記複数の二次電池の各々の電池特性を示す情報を取得することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子機器システム。
  8. 前記複数の二次電池は各々、異なる電池パックに内蔵されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子機器システム。
  9. 前記複数の二次電池は、同一の電池パックに内蔵されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子機器システム。
  10. 電子機器に電力を供給可能な電池パックであって、
    前記電池パックは、
    互いに異なる電池特性を有する複数の二次電池と、
    前記電子機器の使用状態を取得する使用状態取得部と、
    前記使用状態検出部が検出した前記電子機器の使用状態に適した電力供給を可能とする電池特性を有する二次電池を、前記複数の二次電池の中から選択する選択部と、
    前記選択部が選択した二次電池から前記電子機器に電力供給されるように制御する電池制御部とを有し、
    前記複数の二次電池には、
    正極及び負極のうちの少なくとも一方の表面に樹脂結着剤と無機酸化物とを含む耐熱性の多孔性保護膜を備えたA電池と、
    正極活性物質にコバルト酸リチウムを用いたB電池とが含まれ、
    前記選択部は、
    前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、所定の高温使用に該当する場合、前記A電池を選択し
    前記使用状態検出部によって検出された前記使用状態が、前記高温使用より低温での使用状態である低温使用に該当する場合、前記B電池を選択することを特徴とする電池パック。
  11. 前記電池パックはさらに、前記電子機器の想定されるべき使用状態の各々に適した電力供給を可能とする二次電池の電池特性があらかじめ記憶されたテーブルを有することを特徴とする請求項10に記載の電池パック。
  12. 前記電池パックは、前記複数の二次電池のうち前記選択部が選択した二次電池以外の二次電池の残量算出動作を一時的に停止することを特徴とする請求項10又は11に記載の電池パック。
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