JP2015193595A - 日焼け止め用水性分散組成物 - Google Patents

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Masahiro Okawa
真弘 大川
聡香 永井
Satoka Nagai
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Abstract

【課題】高い可視域(380〜780nm)における透明性と、UVC〜UVAまでの特に220〜380nmの紫外域での紫外線遮蔽効果に優れ、保存安定性に優れた日焼け止め用水性分散組成物を提供すること。
【解決手段】酸化チタンと、ポリフェノールを含有する植物抽出物とを含んでなることを特徴とする分散組成物、好ましくは、平均短径0.005〜0.05μm、アスペクト比2〜4である酸化チタン、または平均粒径5〜100nmである酸化チタンと、植物抽出物が、茶、笹、コーヒー、ブルーベリーおよびアセロラの群から選ばれる1種以上の植物抽出物とを含んでなる分散組成物によって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、日焼け止め用水性分散組成物に関する。さらに詳しくは、高い可視域(380〜780nm)の透明性と、UVC〜UVAまでの特に220〜380nmの紫外域での紫外線遮蔽効果を有し、且つ貯蔵安定性が良好である日焼け止め用水性分散組成物に関する。
平均一次粒子径が0.1μm以下の微粒子酸化チタンは、可視光に対し透明性を示す一方、紫外線を遮蔽(吸収及び散乱)するといったように、一次粒子径が0.1μmを越える顔料級酸化チタンとは異なった性質を示すことから、日焼け止め化粧料用として有用で有ること知られている。(特許文献1)
しかしながら、このような微粒子酸化チタンは、粒子サイズが非常に小さいために粒子の表面エネルギーが高いことから強く凝集しており、一次粒子径まで均一に粒子が分散された分散組成物を製造することは容易ではない。一次粒子が凝集すると、化粧料中で可視域の透明性や十分な紫外線遮蔽効果が得られないという問題があった。また、化粧料中の配合量を増やしても紫外線遮蔽作用はさほど向上せず、肌への感触が悪くなったり、仕上がりが白くなって不自然になるといった、好ましくない問題点があった。
そのため、凝集の抑制と可視域に対する透明性や紫外線遮蔽性を両立させた分散体がいくつか報告されている(例えば、特許文献2、3、4)。しかし、それらはいずれも分散媒として有機溶剤を主としており、化粧料として使用するのには適さない。
溶剤を使用せず、溶媒に水を用いた分散組成物としては、例えば、特許文献5等の例が知られているが、上記問題点に加えて、化粧料として安定して使用するためには、保存中も粒子が凝集したり、分散体が分離しない等の保存安定性に問題があった。
特開平9−263523号公報 特開平8−310914号公報 特開2001−58935号公報 特開2004−2887号公報 国際特許公報WO2013/018827号公報
本発明が解決しようとする課題は、高い可視域(380〜780nm)における透明性と、UVC〜UVAまでの特に220〜380nmの紫外域での紫外線遮蔽効果に優れ、保存安定性に優れた日焼け止め用水性分散組成物を提供することである。
本発明者らは上記微粒子酸化チタンを用いた水性分散組成物の欠点を克服すべく、鋭意検討を行った結果、本発明に至った。
即ち、本発明は、酸化チタンと、ポリフェノールを含有する植物抽出物とを含んでなることを特徴とする日焼け止め用水性分散組成物に関する。
また、本発明は、酸化チタンが、平均短径0.005〜0.05μm、アスペクト比2〜4である酸化チタン、または平均粒径5〜100nmである酸化チタンである前記日焼け止め用水性分散組成物に関する。
また、本発明は、植物抽出物が、茶、笹、コーヒー、ブルーベリーおよびアセロラの群から選ばれる1種以上の植物抽出物である前記日焼け止め用水性分散組成物に関する。
また、本発明は、酸化チタン100質量部に対する植物抽出物が1〜80質量部である前記日焼け止め用水性分散組成物に関する。
本発明により、紫外域は光の透過が低く遮蔽性に優れ、可視域は透過性に優れ、保存安定性に優れた日焼け止め用水性分散組成物を提供できるようになった。溶媒が水性であることから安全面においても優れた日焼け止め用水性分散組成物を提供できるようになった。
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
<酸化チタン(A)>
本発明で使用される酸化チタン(原料1)は、針状、球状の酸化チタンが好ましく使用できる。平均短径0.005〜0.05μm、アスペクト比2〜4で示される様な、微細粒子径のものが有用であり、具体的には、TTO−V−3(石原産業株式会社製)、TTO−S−3(石原産業株式会社製)、FTL−100(石原産業株式会社製)などが挙げられる。これらはいずれも針状の形状を有している。分散粒子径と紫外域及び、可視域における透過率の観点からは、TTO−S−3(石原産業株式会社製)が好ましい。他の酸化チタンの好ましい態様としては、平均粒径が、5〜100nmのものが好ましく、10〜70nmのものがより好ましい。これらはいずれも球状の形状を有している。
上記で、平均長径とアスペクト比、平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察した酸化チタン粒子について算出した値を表し、具体的な算出方法は実施例で詳述する。
<植物抽出物(B)>
本発明で使用される植物抽出物とは、ポリフェノールを含む植物から抽出された抽出物を指す。ここで、ポリフェノールは、紫外線遮蔽効果と酸化チタンの分散効果を有し、ポリフェノール含有量の多い植物抽出物が好適に使用される。一般的に植物抽出物は、液体あるいは固体状の植物の混合物(抽料)に溶剤(抽剤)を加え,その混合物中からある特定の物質(抽質)のみを取り出し,他の物質と分離した液を指すが、本発明で使用される抽出物とは、果実及びドライアップ(加熱乾燥)した紛体状物を水で溶解したもの含まれる。具体的な製法としては、例えば、特開平11−158472号公報、特開平11−269469号公報等に記載の方法が挙げられるが、これに限定されない。
また、ポリフェノールとしては、フラボノイド、カテキン、アントシアニン、タンニン、ルチン、イソフラボン、リグナン、クルクミン、クマリン、フェノール酸、クロロゲン酸、エラグ酸などが挙げられるが、これらに限定されない。紫外線遮蔽効果が高く、可視域での透明性が高く、酸化チタンの分散効果を示すものが好ましい。
植物抽出物としては、ポリフェノールを含む植物、果実などから抽出される液体等を指し、具体例としては、紅茶抽出液BG(紅茶抽出液)、緑茶抽出液BG(緑茶抽出液)、アカブドウ抽出液BG(ブドウ抽出液)、アロエ抽出液LA(アロエ抽出液)、ウーロン茶抽出液BG(ウーロン茶抽出液)、オレンジ抽出液PG100(オレンジ抽出液)、カイソウ抽出液BG−J(海藻抽出液)、キイチゴ抽出液BG100(キイチゴ抽出液)、グレープフルーツ抽出液LA−J(グレープフルーツ抽出液)、ゴボウ抽出液BG(ゴボウ抽出液)、ザクロ抽出液BG30(ザクロ抽出液)、チンピ抽出液−J(チンピ抽出液)、ヒマラヤンラズベリー抽出液BG80(ヒマラヤンラズベリー抽出液)、ライム果汁BG−C(ライム抽出液)、ローヤルゼリー抽出液BG(ローヤルゼリー抽出液)、リンゴ抽出液BG−J(リンゴ抽出液)、トウニン抽出液−J(モモ抽出液)、以上、丸善製薬株式会社製、EXTRAMEL C(メロン果実抽出液/SEPPIC S.A)、ヨモギ抽出液LE(ヨモギ抽出液/池田糖化工業株式会社)、ライム抽出液B(ライム抽出液/池田糖化工業株式会社)、ライチ種子エキス−LC(ライチ抽出液/オリザ油化株式会社)、ユズ種子エキス−LC(ユズ抽出液/オリザ油化株式会社)、コーヒーエキスBG(コーヒー抽出液/株式会社ヤマダ薬研製)、ブルーベリー果実エキスBG(ブルーベリー抽出液/株式会社ヤマダ薬研製)、アセロラ種子エキスB30(アセロラ抽出液/株式会社ニチレイバイオサイエンス製)、ササエキスTN−D(笹抽出液/東洋アドレ株式会社製)などが挙げられる。
分散性や紫外域遮蔽性の観点から、紅茶抽出液BG(紅茶抽出液/丸善製薬株式会社製)、ササエキスTN−D(笹抽出液/東洋アドレ株式会社製)等は好適に使用できる。
酸化チタン(A)/植物抽出物(B)の好ましい質量比率は、酸化チタン(A)100質量部に対して植物抽出物が1〜80質量部である。
<分散剤(C)>
本発明の日焼け止め用水性分散組成物は、さらに酸化チタン(A)の分散性を向上させる目的で分散剤を含有しても良い。本発明に用いられる分散剤(C)として、界面活性剤を使用することができる。界面活性剤は主にアニオン性、カチオン性、ノニオン性に分類され、要求特性に応じて適宜好適な種類、配合量を選択して使用することができる。好ましい分散剤は、ノニオン性界面活性剤、若しくはアニオン性界面活性剤である。
アニオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、具体的には脂肪酸塩、ポリスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸スルホン酸塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステルなどが挙げられ、具体的にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩などが挙げられる。
カチオン性活性剤としては、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類があり、具体的にはステアリルアミンアセテート、トリメチルヤシアンモニウムクロリド、トリメチル牛脂アンモニウムクロリド、ジメチルジオレイルアンモニウムクロリド、メチルオレイルジエタノールクロリド、テトラメチルアンモニウムクロリド、ラウリルピリジニウムクロリド、ラウリルピリジニウムブロマイド、ラウリルピリジニウムジサルフェート、セチルピリジニウムブロマイド、4−アルキルメルカプトピリジン、ポリ(ビニルピリジン)−ドデシルブロマイド、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
ノニオン性活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン誘導体、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルアリルエーテルなどが挙げられ、具体的にはポリオキシエチレンラウリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等などが挙げられる。
分散剤の分散組成物中での配合量は、酸化チタンの種類や界面活性剤の種類にもよるので特に限定はないが、酸化チタン(A)100質量部に対する分散剤が100〜350質量部であることが好ましく、特に100〜200質量部が好ましく、150〜200質量部が更に好ましい。
界面活性剤の選択に際しては1種類に限定されるものではなく、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤など、2種以上の界面活性剤を併用して使用することも可能である。その際の配合量は、それぞれの活性剤成分に対して前述した配合量とすることが好ましい。好ましくは、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の併用が良く、アニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸塩、ノニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン(8)ポリオキシプロピレングリコール(55)が好ましい。
<分散媒(D)>
本発明における分散媒としては、水、水溶性有機溶媒、更にはこれらを併用して使用することができる。水溶性有機溶媒の例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトンまたはケトアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダジノン等の含窒素複素環式ケトン類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコール、プロピレングリコールブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6,−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素を含むアルキレングリコール類、グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール(エチル)メチルエーテル、トリエチレングリコール(エチル)メチルエーテル類の多価アルコールの低級アルコールエーテル等が挙げられる。
水溶性有機溶媒の配合量は、単一種、複数種の配合によらず、その総和が水に対して1〜20質量%が好ましく、更に好ましくは3〜10重量%である。水溶性有機溶媒の配合量が多いと酸化チタンへの湿潤効果が過剰に高くなり、界面活性剤との相溶性が悪くなる恐れがある。逆に、水溶性有機溶媒の配合量が少ないと、酸化チタンへの湿潤作用が弱くなり、界面活性剤との相溶性が悪くなる恐れがある。
本発明における分散組成物中には、日焼け止め用水性分散組成物の適性を付与するために種々の添加剤を配合してもよい。添加剤の種類を具体的に列挙すると、増粘剤、pH調整剤、乾燥防止剤、防腐・防かび剤、キレート剤、紫外線吸収材、紫外線散乱材、酸化防止剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の分散組成物を製造するための分散装置は、特に限定されるものではないが、例えば、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル、バスケットミル、ホモミキサー、ホモジナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)等を用いることができる。コスト、処理能力を考えた場合、メディア型分散機を使用するのが好ましい。また、メディアとしてはガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、磁性ビーズ、ステンレスビーズ等を用いることができる。
以下、実施例をあげて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。尚、実施例中、「部」、「%」は、特に断りの無い限り、それぞれ、「質量部」、「質量%」を表す。
まず、実施例および比較例で使用した材料を以下に列記する。
<原料1>
・酸化チタンA:TTO−V−3(石原産業株式会社製、平均短径0.0075μm、平均長径0.03μm、アスペクト比4)
・酸化チタンB:TTO−S−3(石原産業株式会社製、平均短径0.02μm、平均長径0.05μm、アスペクト比2.5)
・酸化チタンC:FTL−100(石原産業株式会社製、平均短径0.13μm、平均長径1.68μm、アスペクト比13)
・酸化チタンD:MT−600SA(テイカ株式会社製、平均粒径50nm)
・酸化チタンE:MT−500SA(テイカ株式会社製、平均粒径35nm)
<酸化チタンの平均長径と平均短径>
酸化チタンの平均長径と平均短径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて酸化チタン粒子を観察し、任意の50個の粒子について、個々の長径と短径を測定した。それら個々の粒子の長径と短径を平均して、平均長径と平均短径とした。
アスペクト比は下記式で算出された値とした。
<酸化チタンの平均粒径>
酸化チタンの平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて酸化チタン粒子を観察し、任意の50個の粒子について、個々の粒径を測定し、その平均値を平均粒径とした。
<原料2>
・紅茶抽出液BG(紅茶抽出液/丸善製薬株式会社製)
・コーヒーエキスBG(コーヒー抽出液/株式会社ヤマダ薬研製)
・ブルーベリー果実エキスBG(ブルーベリー抽出液/株式会社ヤマダ薬研製)
・アセロラ種子エキスB30(アセロラ抽出液/株式会社ニチレイバイオサイエンス製)
・緑茶抽出液BG(緑茶抽出液/丸善製薬株式会社製)
<原料3>
・ササエキスTN−D(笹抽出液/東洋アドレ株式会社製)
<分散剤>
・カオーアキポRLM−45(アニオン性界面活性剤、花王株式会社製)
・アデカプルロニックL−101(ノニオン性界面活性剤、株式会社ADEKA製)
<分散媒>
・水
<その他>
・プロピレングリコール(溶剤、株式会社ADEKA製)
・KM−72(消泡剤、信越化学工業株式会社製)
・25%アンモニア水(pH調整剤、大盛化工株式会社製)
・アエロジル200(増粘剤、日本アエロジル株式会社製)
<分散組成物1>
(実施例1)
酸化チタンA 3.0部
紅茶抽出液BG 22.3部
ササエキスTN−D 4.8部
カオーアキポRLM−45 6.3部
アデカプルロニックL−101 3.8部
プロピレングリコール 7.6部
KM−72 3.8部
25%アンモニア水 3.8部
アエロジル200 0.5部
水 44.1部

上記成分を混合して50〜60℃で加熱溶解し、更に、ユニビーズUB2022Sと共に、ビーズミル分散機(ダイノミルKDL型)に仕込み、充填率80%、周速10m/秒、吐出量300〜500g/分、滞留時間50分間分散して分散組成物1を得た。
(実施例2〜25、比較例1〜5)
実施例1で使用した酸化チタン(原料1)および植物抽出液(原料2および原料3)の代わりに、表1に示す原料と比率に変更した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ分散組成物2〜30を得た。
以下に、得られた分散組成物の分散粒子径、紫外域及び可視域の透過率、貯蔵安定性(分離性、沈降性、粒子径変化率、粘度変化率)の評価方法と、評価結果を表2に示す。
<分散粒子径の測定と評価方法>
分散組成物の分散粒子径は、調製直後の分散組成物を水で10ppm程度に希釈した試料を作成し、ナノトラックUPA‐150(日機装社製)を用いて、25℃にて平均粒子径(D50値)を測定し、下記基準に従って評価した。

◎:150nm未満 (極めて優れている)
○:150以上170nm未満 (優れている)
△:170以上200nm未満 (やや劣る)
×:200nm以上 (極めて劣る)
<紫外域及び可視域の透過率測定と評価方法>
透過率は、分散組成物を水で0.15%に希釈した試料を作成し、分光光度計U‐3500(日立製作所製)を用いて、石英セル中で25℃にて測定した。測定条件は、スキャンスピード300nm/min、測定波長範囲を220nm〜780nmとした。さらに、紫外域を280〜380nm、可視域を380〜780nmとし、各波長範囲の平均値を下記基準に従って評価した。

<紫外域の評価基準>
透過率が低いもの程、光の通過が低く遮蔽性に優れる事を示す。
◎:10%未満 (遮蔽性に極めて優れている)
○:10以上20%未満 (遮蔽性に優れている)
△:20以上30%未満 (遮蔽性にやや劣る)
×:30%以上 (遮蔽性に極めて劣る)

<可視域の評価基準>
透過率が高いもの程、透明性に優れる事を示す。
◎:70%以上 (透明性に極めて優れている)
○:50以上70%未満 (透明性に優れている)
△:30以上50%未満 (透明性にやや劣る)
×:30%未満 (透明性に極めて劣る)
<紫外域の吸光度測定と評価方法>
吸光度は、分散組成物を水で0.15%に希釈した試料を作成し、分光光度計U‐3500(日立製作所製)を用いて、石英セル中で25℃にて測定した。測定条件は、スキャンスピード300nm/min、測定波長範囲を280nm〜380nmとした。各波長範囲の平均値を下記基準に従って評価した。

<紫外域の評価基準>
吸光度が高いもの程、光の吸収が多く遮蔽性に優れる事を示す。
◎:2.0以上 (遮蔽性に極めて優れている)
○:1.5以上2.0未満 (遮蔽性に優れている)
△:1.0以上1.5%未満 (遮蔽性にやや劣る)
×:1.0未満 (遮蔽性に極めて劣る)
<分離性の測定と評価方法>
分離性は、調製直後の分散組成物を25℃及び50℃でそれぞれ1週間経過したサンプルを目視で観察した。容器は容量100ml、直径40〜45mm、口径25mmのポリエチレン製のものを用いた。測定は、調整直後、25℃で1週間経過後、50℃で1週間経過後、各々3点測定し、表2中には50℃で1週間経過後のサンプルに関して評価結果を示した。下記基準に従って評価した。

◎:上澄み液なし (極めて優れている)
○:上澄み液1以上3cm未満(優れている)
△:上澄み液3以上5cm未満(やや劣る)
×:上澄み液5cm以上 (極めて劣る)
<沈降性の測定と評価方法>
沈降性は、調製直後の分散組成物を25℃及び50℃でそれぞれ1週間経過したサンプルを目視で観察し、下記基準に従って評価した。容器は容量100ml、直径40〜45mm、口径25mmのポリエチレン製のものを用いた。測定は、調整直後、25℃で1週間経過後、50℃で1週間経過後、各々3点測定し、表2中には50℃で1週間経過後のサンプルに関して評価結果を示した。下記基準に従って評価した。

◎:沈降物なし (極めて優れている)
○:沈降物1以上3cm未満 (優れている)
△:沈降物3以上5cm未満 (やや劣る)
×:沈降物5cm以上 (極めて劣る)
<粒子径変化率の測定と評価方法>
粒子径変化率は、調製直後の分散組成物を25℃及び50℃でそれぞれ1週間経過したサンプルを、前記分散粒子径の測定と同様に平均粒子径(D50値)を測定し、調製直後の分散組成物の平均粒子径(初期値)に対する平均粒子径の変化率を算出し、下記基準に従って評価した。

◎:変化率5%未満 (極めて優れている)
○:変化率5以上10%未満 (優れている)
△:変化率10以上20%未満(やや劣る)
×:変化率20%以上 (極めて劣る)

<粘度変化率の測定と評価方法>
粘度変化率は、分散組成物を調製直後ならびに25℃および50℃で1週間経過したサンプルを、それぞれBL型回転粘度計(東洋精機社製)を用いて25℃における粘度を測定し、調製直後の分散組成物の粘度(初期値)に対する粘度の変化率を算出し、下記基準に従って評価した。

◎:変化率10%未満 (極めて優れている)
○:変化率10以上20%未満(優れている)
△:変化率20以上30%未満(やや劣る)
×:変化率30%以上 (極めて劣る)
実施例1〜25、および比較例1〜5に示されるように、本発明の分散組成物は、分散粒径、透過率(紫外線透過率および可視光線透過率)、貯蔵安定性(分離性、沈降性、粒子変化率、粘度変化率)の全ての評価結果において、優れていることが明らかとなった。これに対して、比較例3では、高い分散性能が得られず、分散粒子径に劣ることが明らかとなった。さらに、可視光線透過率も極めて劣ることが明らかとなった。また、比較例1、2では、25℃で1週間経過後と50℃で1週間経過後において、性状変化が見られたことから、貯蔵安定性に劣ることが明らかとなった。また、比較例1〜3では、可視域の透過率や分散性が、実施例のそれらよりも劣っていたが、植物抽出液が含まれていないことから酸化チタンの分散性が低下しためと推察される。

Claims (4)

  1. 酸化チタンと、ポリフェノールを含有する植物抽出物とを含んでなることを特徴とする日焼け止め用水性分散組成物。
  2. 酸化チタンが、平均短径0.005〜0.05μm、アスペクト比2〜4である酸化チタン、または平均粒径5〜100nmである酸化チタンであることを特徴とする請求項1記載の日焼け止め用水性分散組成物。
  3. 植物抽出物が、茶、笹、コーヒー、ブルーベリーおよびアセロラの群から選ばれる1種以上の植物抽出物であることを特徴とする請求項1または2記載の日焼け止め用水性分散組成物。
  4. 酸化チタン100質量部に対して、植物抽出物が1〜80質量部であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の日焼け止め用水性分散組成物。
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Citations (11)

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