JP2015190833A - 回路装置、温度検出装置、電子機器及び温度検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サーモパイルの特性に応じた高い精度の温度検出を可能にする回路装置、温度検出装置、電子機器及び温度検出方法等の提供。
【解決手段】回路装置は、サーモパイル2を用いて検出された第1検出電圧VD1についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値DT1を出力し、サーミスター4を用いて検出された第2検出電圧VD2についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値DT2を出力する検出回路10と、第2検出値DT2から自己温度を求め、自己温度から自己温度に対応する第2起電圧値を求め、第1検出値DT1と第2起電圧値とから対象物温度に対応する第1起電圧値を求め、第1起電圧値から対象物温度を求める制御部50を含む。
【選択図】図1
【解決手段】回路装置は、サーモパイル2を用いて検出された第1検出電圧VD1についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値DT1を出力し、サーミスター4を用いて検出された第2検出電圧VD2についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値DT2を出力する検出回路10と、第2検出値DT2から自己温度を求め、自己温度から自己温度に対応する第2起電圧値を求め、第1検出値DT1と第2起電圧値とから対象物温度に対応する第1起電圧値を求め、第1起電圧値から対象物温度を求める制御部50を含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、回路装置、温度検出装置、電子機器及び温度検出方法等に関する。
従来より、非接触で温度検出を行う装置として、サーモパイルを用いた温度検出装置が知られている。この温度検出装置は、対象物体の赤外線放射を検出するサーモパイル(赤外線センサー)と、サーモパイルの近傍に設けられ自己温度(周囲温度)を検出するサーミスターを有する。サーモパイルは、対象物温度と自己温度の温度差による起電力(起電圧)を発生する性質を持つ。従って、サーモパイルを用いて検出された検出電圧とサーミスターを用いて検出された検出電圧とに基づいて、対象物温度を検出することが可能になる。このようなサーモパイルを用いた温度検出装置の従来技術としては例えば特許文献1に開示される技術がある。
しかしながら、これまでのサーモパイルを用いた温度検出装置では、温度検出はアナログ回路だけを用いて行われており、ゲイン調整のみで温度補正を行っていた。このため広い温度範囲での温度検出やサーモパイルの特性に合わせた調整を行うことが困難であった。
本発明の幾つかの態様によれば、サーモパイルの特性に応じた高い精度の温度検出を可能にする回路装置、温度検出装置、電子機器及び温度検出方法等を提供できる。
本発明の一態様は、サーモパイルを用いて検出された第1検出電圧についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値を出力し、サーミスターを用いて検出された第2検出電圧についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値を出力する検出回路と、前記第2検出値から自己温度を求め、前記自己温度から前記自己温度に対応する第2起電圧値を求め、前記第1検出値と前記第2起電圧値とから対象物温度に対応する第1起電圧値を求め、前記第1起電圧値から前記対象物温度を求める制御部と、を含む回路装置に関係する。
本発明の一態様によれば、サーモパイルによる第1検出電圧に対応するデジタル値の第1検出値と、サーミスターによる第2検出電圧に対応するデジタル値の第2検出値が求められる。そして第2検出値から自己温度を求められ、自己温度から第2起電圧値を求められ、第1検出値と第2起電圧値とから第1起電圧値が求められ、第1起電圧値から対象物温度が求められる。このようにすれば、デジタル値の第1検出値、第2検出値を用いたデジタル処理により、サーモパイルの特性に対応した第1起電圧値や、第2起電圧値を求めて、対象物温度を求めることが可能になる。従って、サーモパイルの特性に応じた高い精度の温度検出を可能にする回路装置を実現できる。
また本発明の一態様では、前記対象物温度の値と前記第1起電圧値とを対応づけて記憶する第1記憶部と、前記自己温度の値と前記第2起電圧値とを対応づけて記憶する第2記憶部と、を含み、前記制御部は、前記第2検出値から求められた前記自己温度の値と、前記第2記憶部とを用いて、前記第2起電圧値を求め、前記第1検出値と前記第2起電圧値とから求められた前記第1起電圧値と、前記第1記憶部とを用いて、前記対象物温度を求めてもよい。
このようにすれば、第1記憶部と第2記憶部を用いた簡素な演算処理で、対象物温度を求めることが可能になり、制御部の処理負荷等の軽減を図れる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記サーモパイルの特性係数パラメーターに基づく変換処理を前記第1検出値に対して行い、前記変換処理が施された前記第1検出値と前記第2起電圧値とから求められた前記第1起電圧値と、前記第1記憶部とを用いて、前記対象物温度を求めてもよい。
このようにすれば、使用されるサーモパイルに応じた特性係数パラメーターを設定して、第1記憶部、第2記憶部を用いて対象物温度を求めることが可能になり、様々なサーモパイルの特性に対応して、高い精度の温度検出を実現できるようになる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記サーモパイルの特性係数パラメーターに基づく変換処理を前記第1検出値に対して行い、前記変換処理が施された前記第1検出値と前記第2起電圧値とから前記第1起電圧値を求めてもよい。
このようにすれば、使用されるサーモパイルに応じた特性係数パラメーターを設定することで、様々なサーモパイルの特性に対応して、高い精度の温度検出を実現できるようになる。
また本発明の一態様では、前記サーモパイルの前記特性係数パラメーターを記憶するパラメーター記憶部を含んでもよい。
このようにすれば、使用されるサーモパイルに応じた特性係数パラメーターをパラメーター記憶部に書き込んで記憶させることで、そのサーモパイルの特性に適切な温度検出処理を実現することができ、様々な特性のサーモパイルに対応できるようになる。
また本発明の一態様では、前記サーモパイルの前記特性係数パラメーターは、前記サーモパイルの特性と、前記検出回路での信号増幅のゲインに応じて設定されるパラメーターであってもよい。
このようにすれば、サーモパイルの特性係数パラメーターを、使用されるサーモパイルの特性や検出回路のゲインに応じて、例えば回路装置の製品ごとに設定することなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記サーモパイル、前記検出回路についてのオフセット補正処理を行ってもよい。
このようにすれば、サーモパイルのオフセット電圧や検出回路のオフセット電圧にバラツキが生じた場合にも、オフセット補正処理を行うことにより、このバラツキが温度測定結果に与える悪影響を低減できる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、温度特性についてのゲイン補正処理を行ってもよい。
このようにすれば、温度特性の傾き等にバラツキが生じた場合にも、ゲイン補正処理を行うことにより、このバラツキが温度測定結果に与える悪影響を低減できる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置と、前記サーモパイルと、前記サーミスターと、を含む温度検出装置に関係する。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む電子機器に関係する。
また本発明の他の態様は、サーモパイルを用いて検出された第1検出電圧についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値を求め、サーミスターを用いて検出された第2検出電圧についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値を求め、前記第2検出値から自己温度を求め、前記自己温度から前記自己温度に対応する第2起電圧値を求め、前記第1検出値と前記第2起電圧値とから対象物温度に対応する第1起電圧値を求め、前記第1起電圧値から前記対象物温度を求める温度検出方法に関係する。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.回路装置、温度検出装置
図1に本実施形態の回路装置及びこの回路装置を含む温度検出装置の構成例を示す。本実施形態の回路装置(IC)は、検出回路10と制御部50を含む。また記憶部70、パラメーター記憶部80、出力部90、I/F部100を含むことができる。また本実施形態の温度検出装置は、回路装置とサーモパイル2とサーミスター4を含む。サーモパイル2は例えば熱エネルギーを電気エネルギーに変換する素子(電気部品)である。サーモパイル2は例えば複数の熱電対を直列(又は並列)に接続することなどにより実現できる。サーミスター4は例えば温度変化に対して電気抵抗の変化が大きい抵抗体である。なお本実施形態の回路装置、温度検出装置は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図1に本実施形態の回路装置及びこの回路装置を含む温度検出装置の構成例を示す。本実施形態の回路装置(IC)は、検出回路10と制御部50を含む。また記憶部70、パラメーター記憶部80、出力部90、I/F部100を含むことができる。また本実施形態の温度検出装置は、回路装置とサーモパイル2とサーミスター4を含む。サーモパイル2は例えば熱エネルギーを電気エネルギーに変換する素子(電気部品)である。サーモパイル2は例えば複数の熱電対を直列(又は並列)に接続することなどにより実現できる。サーミスター4は例えば温度変化に対して電気抵抗の変化が大きい抵抗体である。なお本実施形態の回路装置、温度検出装置は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
検出回路10は、サーモパイル2、サーミスター4の検出処理を行う。例えばサーモパイル2の一端(正極側)及び他端(負極側)は、回路装置の端子(パッド等)を介して検出回路10に電気的に接続される。またサーミスター4の一端は回路装置の端子(パッド等)を介して検出回路10に電気的に接続される。サーミスター4の他端は電源VSS(GND)のノードに接続される。
検出回路10は、サーモパイル2を用いて検出された第1検出電圧VD1についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値DT1を出力する。また検出回路10は、サーミスター4を用いて検出された第2検出電圧VD2についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値DT2を出力する。
具体的には、検出回路10は、サーモパイル用検出回路20、サーミスター用検出回路30、A/D変換回路40を含む。サーモパイル用検出回路20はサーモパイル2の一端及び他端に接続され、第1検出電圧VD1をA/D変換回路40に出力する。例えばサーモパイル2の両端の電圧の信号増幅等を行って、第1検出電圧VD1を出力する。そしてA/D変換回路40は、この第1検出電圧VD1についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値DT1を出力する。
サーミスター用検出回路30は基準電流源32(基準電流生成回路)を含む。そしてサーミスター用検出回路30は、この基準電流源32からの基準電流がサーミスター4に流れることで生成される第2検出電圧VD2を、A/D変換回路40に出力する。A/D変換回路40は、この第2検出電圧VD2についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値DT2を出力する。
制御部50は、回路装置の各種の制御処理や各種の演算処理を行う。この制御部50はゲートアレイ回路などのロジック回路やプロセッサー等により実現できる。
記憶部70は第1記憶部72、第2記憶部74、第3記憶部76を含む。記憶部70は例えばROM等のメモリーにより実現できる。パラメーター記憶部80は各種のパラメーターを記憶する。パラメーター記憶部80は、例えばOTP(One Time Programmable ROM)等の不揮発性メモリー(電気的に情報のプログラミングが可能なメモリー)により実現できる。
出力部90は制御部50で測定された温度検出結果を外部に出力する。I/F(インターフェース)部100は外部デバイスとのインターフェース処理を行うものである。このI/F部100を介して、外部デバイス(マイクロコンピューター、コントローラー等)は、回路装置への各種パラメーター等の設定が可能になる。
図2は本実施形態の回路装置の全体的動作を説明する図である。本実施形態では、まず回路装置の機能設定・調整を行った後に、サーモパイル2とサーミスター4を用いた実際の温度計測を行う。
図2の機能設定・調整は、例えば回路装置(温度検出装置)の製造時に行われる。具体的には、まず回路装置の各種の機能設定やセンサー係数のパラメーターを、パラメーター記憶部80(OTP)に書き込む(ステップS1)。機能設定は、例えば温度測定範囲、測定時間、或いは温度測定結果の出力形式等の設定である。センサー係数はサーモパイル2の感度係数等である。
次に管理温度での測定を行う(ステップS2)。この管理温度での測定は、自己温度(周囲温度)や対象物温度を所定温度に設定して行う測定(温度検出処理)である。例えば管理温度は、自己温度=25度、対象物温度=70度(或いは自己温度=25度、対象物温度=25度等)となる温度設定である。そして、この管理温度での測定結果に基づいて、温度測定のための補正パラメーターを算出し、パラメーター記憶部80に書き込む(ステップS3)。補正パラメーターは、実際の温度測定時に、温度測定の検出結果に基づき対象物温度や自己温度を演算する際に使用するパラメーターである。
そして、このように機能設定・調整が行われた回路装置を用いて、実際の温度測定を行う(ステップS4)。そして制御部50は、検出回路10の検出結果(DT1、DT2)と、ステップS3で求められた補正パラメーターに基づいて、補正演算を行って、対象物温度や自己温度などの温度測定結果を出力する(ステップS5)。
図3にサーモパイル用検出回路20の構成例を示す。サーモパイル用検出回路20は、増幅回路22、ゲイン調整回路24、基準電圧生成回路26を含む。なおサーモパイル用検出回路20は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
増幅回路22は、例えばスイッチドキャパシター回路を用いた演算増幅器OPA1により構成される。そして増幅回路22(演算増幅器OPA1)は、第1入力端子(反転入力端子)にサーモパイル2の一端(正側端子)が接続され、第2入力端子(非反転入力端子)にサーモパイル2の他端(負側端子)が接続される。また増幅回路22の第1入力端子のノードはバイアス電圧VBSに設定される。また増幅回路22には、その出力電圧VAQの基準となる電圧として、基準電圧生成回路26により生成された基準電圧VREFが供給される。
増幅回路22は、サーモパイル2に発生した起電圧VTP=THPP−THPMを増幅する。例えば増幅回路22のゲインをGC(例えばGC=20)とした場合に、増幅回路22の出力電圧VAQは、例えば下式(1)のように表すことができる。
VAQ=−GC・VTP+VREF (1)
ゲイン調整回路24(プログラマブルゲインアンプ)は、演算増幅器OPA2と、抵抗RA1、RA2により構成される。抵抗RA1の一端は増幅回路22(演算増幅器OPA1)の出力端子に接続され、抵抗RA1の他端は演算増幅器OPA2の第1入力端子(反転入力端子)に接続される。抵抗RA2の一端は演算増幅器OPA2の第1入力端子に接続され、抵抗RA2の他端は演算増幅器OPA2の出力端子に接続される。演算増幅器OPA2の第2入力端子(非反転入力端子)には、基準電圧生成回路26により生成された基準電圧VREFが供給される。抵抗RA2はその抵抗値が可変となる可変抵抗である。抵抗RA2の抵抗値を設定することで、ゲイン調整回路24のゲインが設定される。
ゲイン調整回路24(プログラマブルゲインアンプ)は、演算増幅器OPA2と、抵抗RA1、RA2により構成される。抵抗RA1の一端は増幅回路22(演算増幅器OPA1)の出力端子に接続され、抵抗RA1の他端は演算増幅器OPA2の第1入力端子(反転入力端子)に接続される。抵抗RA2の一端は演算増幅器OPA2の第1入力端子に接続され、抵抗RA2の他端は演算増幅器OPA2の出力端子に接続される。演算増幅器OPA2の第2入力端子(非反転入力端子)には、基準電圧生成回路26により生成された基準電圧VREFが供給される。抵抗RA2はその抵抗値が可変となる可変抵抗である。抵抗RA2の抵抗値を設定することで、ゲイン調整回路24のゲインが設定される。
ゲイン調整回路24は、増幅回路22の出力電圧VAQを、基準電圧VREFを基準にして、設定されたゲインで増幅し、第1検出電圧VD1を出力する。例えば抵抗RA1、RA2の抵抗値をR1、R2とすると、ゲイン調整回路24のゲインはGA=R2/R1となる。従って、ゲイン調整回路24の出力電圧である第1検出電圧VD1は下式(2)のように表すことができる。
VD1=−(R2/R1)・(VAQ−VREF)+VREF
=−GA・(VAQ−VREF)+VREF (2)
上式(1)、(2)から第1検出電圧VD1は下式(3)のように表すことができる。
=−GA・(VAQ−VREF)+VREF (2)
上式(1)、(2)から第1検出電圧VD1は下式(3)のように表すことができる。
VD1=GC・GA・VTP+VREF (3)
A/D変換回路40は第1検出電圧VD1についてのA/D変換を行う。そして第1検出電圧VD1のA/D変換により得られたデジタル値の第1検出値DT1(第1電圧データ)を制御部50に出力する。なおA/D変換回路40は基準電圧VREFについてのA/D変換も行い、基準電圧VREFに対応するデジタル値についても制御部50に出力する。
A/D変換回路40は第1検出電圧VD1についてのA/D変換を行う。そして第1検出電圧VD1のA/D変換により得られたデジタル値の第1検出値DT1(第1電圧データ)を制御部50に出力する。なおA/D変換回路40は基準電圧VREFについてのA/D変換も行い、基準電圧VREFに対応するデジタル値についても制御部50に出力する。
なお以上では、増幅回路22(演算増幅器OPA1)やゲイン調整回路24のオフセット電圧については詳細に説明していないが、制御部50はこれらのオフセット電圧の補正処理(オフセットのキャンセル処理)についても行う。またゲイン調整回路24のゲインGAや基準電圧VREFの値については、図1のI/F部100等を介して可変に設定することができる。これにより、サーモパイル2の感度、温度範囲、精度等を考慮して、ゲインGAや基準電圧VREFを設定できるようになる。
図4(A)、図4(B)はサーミスター用検出回路30の構成について説明する図である。図4(A)に示すようにサーミスター用検出回路30は基準電流源32を含む。そして基準電流源32からの基準電流IREFがサーミスター4に流れることにより生成される電圧が、第2検出電圧VD2としてA/D変換回路40に出力される。そしてA/D変換回路40は、第2検出電圧VD2についてのA/D変換を行い、第2検出電圧VD2のA/D変換により得られたデジタル値の第2検出値DT2を制御部50に出力する。制御部50は、第2検出値DT2により第3記憶部76(ROM3)を参照することで、自己温度を求める。例えば図4(B)は、サーミスター4の検出電圧の温度特性の例を示す図である。図4(B)に示すように、サーミスター4の検出電圧により自己温度を求めることができる。例えば第3記憶部76は、自己温度の値と第2検出値DT2(VD2)とを対応づけて記憶する。例えば自己温度の値と第2検出値DT2とが対応づけられた温度テーブルを記憶する。従って、制御部50は、A/D変換回路40からの第2検出値DT2と、第3記憶部76と用いて、自己温度を求めることができる。例えば、第2検出値DT2に対応する自己温度の値を、例えば第3記憶部76に記憶される温度テーブルを用いて検索することで、自己温度を求めることができる。
以上のように本実施形態の回路装置は、検出回路10と制御部50を含む。検出回路10は、サーモパイル2を用いて検出された第1検出電圧VD1についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値DT1を出力する。また検出回路10は、サーミスター4を用いて検出された第2検出電圧VD2についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値DT2を出力する。
そして制御部50は、第2検出値DT2から自己温度(後述するTTH)を求め、自己温度(TTH)から自己温度に対応する第2起電圧値(後述するVTH)を求める。そして第1検出値DT1と第2起電圧値(VTH)とから対象物温度(後述するTP)に対応する第1起電圧値(後述するVTP0)を求め、第1起電圧値(VTP0)から対象物温度(TP)を求める。
具体的には本実施形態の回路装置は、図1に示すように第1記憶部72、第2記憶部74を含む。第1記憶部72は、対象物温度(TP)の値と第1起電圧値(VTP0)とを対応づけて記憶する。例えば対象物温度の値と第1起電圧値とが対応づけられた第1起電圧値用の温度テーブルを記憶する。第2記憶部74は、自己温度(TTH)の値と第2起電圧値(VTH)とを対応づけて記憶する。例えば自己温度の値と第2起電圧値とが対応づけられた第2起電圧値用の温度テーブルを記憶する。
そして制御部50は、第2検出値DT2から求められた自己温度(TTH)の値と、第2記憶部74とを用いて、第2起電圧値(VTH)を求める。例えば、求められた自己温度の値に対応づけられた第2起電圧値を第2記憶部74から読み出すことで、第2起電圧値を求める。そして制御部50は、第1検出値DT1(VTP)と第2起電圧値(VTH)とから求められた第1起電圧値(VTP0)と、第1記憶部72とを用いて、対象物温度(TP)を求める。例えば、第1起電圧値に対応する対象物温度の値を、第1記憶部72に記憶される温度テーブルを用いて検索することで、対象物温度を求める。
なお、図4(A)、図4(B)で説明したように、自己温度(TTH)については、第2検出値DT2と第3記憶部76を用いて求めることができる。
また制御部50は、サーモパイルの特性係数パラメーター(後述するGS)に基づく変換処理を第1検出値DT1(VTP)に対して行う。そして変換処理が施された第1検出値DT1と、第2起電圧値(VTH)とから、第1起電圧値(VTP0)を求める。具体的には、制御部50は、特性係数パラメーター(GS)に基づく変換処理が施された第1検出値DT1と、第1記憶部72とを用いて、対象物温度(TP)を求める。
またパラメーター記憶部80は、サーモパイル2の特性係数パラメーター(GS)を記憶する。サーモパイル2の特性係数パラメーター(GS)は、サーモパイル2の特性(S)と、検出回路10での信号増幅のゲイン(GC、GA)に応じて設定されるパラメーターである。例えば図3で説明したように、検出回路10(サーモパイル用検出回路20)は、増幅回路22とゲイン調整回路24を有する。例えばサーモパイル2の特性係数パラメーター(GS)は、サーモパイル2の特性(S)と、増幅回路22のゲインGC及びゲイン調整回路24のゲインGAに応じて設定されるパラメーターとなる。このような特性係数パラメーター(GS)を用意すれば、第1記憶部72を用いて、様々な特性(感度)のサーモパイル2についての対象物温度を求めることが可能になる。
また制御部50は、サーモパイル2、検出回路10についてのオフセット補正処理を行う。サーモパイル2のオフセット補正処理は、例えばサーモパイル2が有するオフセット電圧(後述するVTPOF)をキャンセルするための処理である。検出回路10のオフセット補正処理は、例えば図3の増幅回路22(演算増幅器OPA1)やゲイン調整回路24(演算増幅器OPA2)のオフセット電圧をキャンセルするための処理である。このオフセット補正処理は、例えば後述する図7のステップS14の処理等により実現される。
また制御部50は、温度特性についてのゲイン補正処理(倍率補正処理)を行う。このゲイン補正処理は、例えば温度特性の傾きについての補正処理(傾きのゲインの補正)である。例えばゲイン補正処理は、サーモパイル2の特性係数(感度等)や検出回路10の回路定数(演算増幅器のゲイン等)にバラツキが生じることで、対象物温度等の温度特性の傾き(ゲイン)にバラツキが生じた場合に、このバラツキを補正する処理である。このゲイン補正処理は、例えば後述する図7のステップS15の処理等により実現される。例えば第1記憶部72、第2記憶部74には、後述する図6(A)、図6(B)に示すような温度特性の温度テーブルが、図5(B)の式に基づいて計算されて、記憶されている。しかしながら、実デバイスでの温度特性の傾きには、図6(A)、図6(B)の温度特性の傾きに対してバラツキが存在する。温度特性についてのゲイン補正処理では、このバラツキを補正する。
2.本実施形態の温度検出手法
次に本実施形態の温度検出手法(温度検出方法)について詳細に説明する。本実施形態では以下に説明する手法により対象物温度や自己温度を検出している。
次に本実施形態の温度検出手法(温度検出方法)について詳細に説明する。本実施形態では以下に説明する手法により対象物温度や自己温度を検出している。
図5(A)は、サーモパイル2が生成する起電圧VTP(起電力)の算出式(理論式)の例である。TPは対象物温度、TTHは自己温度(サーミスター温度)、Sはサーモパイル2の特性係数である。この特性係数S(単位はV)は、例えば自己温度TTH=25度、対象物温度TP=70度の場合にサーモパイル2が生成する起電圧に相当する。Gは特性バラツキ係数(0.8〜1.2)であり、VTPOFはサーモパイル2のオフセット電圧である。Gはゲイン・バラツキに相当する。VTPOFは、例えば自己温度TTHと対象物温度TPが等しい場合(例えばTTH=TP=25度)にサーモパイル2が発生する起電圧に相当する。これらのG、VTPOFはサーモパイル2の素子バラツキ要因として、起電圧VTPに影響を与える。
図5(B)に示すように、起電圧VTPは、サーモパイル単体の起電圧である第1起電圧VTP0と、自己温度TTHにより発生する起電圧である第2起電圧VTHと、オフセット電圧V0(=VTPOF)とに分けることができる。第1起電圧VTP0は、対象物温度TPと自己温度TTHの温度差により発生する起電圧である。第2起電圧VTHは、自己温度TTHのみに起因する起電圧である。オフセット電圧V0は、対象物温度TPと自己温度TTHの温度差が0である場合にも発生する起電圧である。
図5(B)のSは、図5(A)のサーモパイル2の特性係数Sとは意味合いが異なっており、図5(B)のSは記憶部70に温度データを記憶する場合のROM係数Sである。
本実施形態では、例えばROM係数S=472、G=1.0とした場合の第1起電圧VTP0の計算結果を、温度判定データとして第1記憶部72に記憶する。具体的には、対象物温度TPの値と第1起電圧VTP0の値とを対応づけて第1記憶部72に記憶する。
またS=472、G=1.0とした場合の第2起電圧VTHの計算結果を、温度判定データとして第2記憶部74に記憶する。具体的には、自己温度TTHの値と第2起電圧VTHの値とを対応づけて第2記憶部74に記憶する。
図6(A)、図6(B)に第1記憶部72、第2記憶部74に記憶される温度テーブル(温度判定データ)の例を示す。図6(A)に示すように、例えば−31度≦TP<204度では、ROM係数S=472として、各対象物温度TPにおける第1起電圧VTP0の値(ROM値)であるROM1(TP)を計算している。一方、例えば204度≦TP≦401度では、ROM係数S=118として、ROM1(TP)を計算している。また図6(B)に示すように、例えば−21度≦TTH≦106度において、各自己温度TTHにおける第2起電圧VTHの値(ROM値)であるROM2(TTH)を計算している。
第1記憶部72(第2記憶部74)の有効桁数は12ビット=4096となっており、ROM1(TP)が12ビット=4096内に収まるように、ROM係数S=472に設定している。この場合に対象物温度TPが204度になると、ROM1(TP)=4103となり、12ビット=4096の有効桁数を超えてしまうため、TP≧204度では、ROM係数S=472/4=118に設定している。そして、温度判定時に判定対象となる測定結果を1/4倍にすることで、TP≧204度の場合に対処する。
本実施形態では、サーモパイル2の起電圧VTPが図5(B)のように表すことができる点に着目して、以下に説明する温度検出手法を採用している。
まず、本実施形態では、図1で説明したように、サーモパイル2、サーミスター4を用いて検出された第1検出電圧VD1、第2検出電圧VD2についてのA/D変換を行って、第1検出値DT1、第2検出値DT2を求める。第1検出値DT1は起電圧VTPに対応する。
そして第2検出値DT2から自己温度TTHを求める。例えば図4(A)、図4(B)で説明したように、サーミスター4の第2検出電圧VD2をA/D変換することで得られた第2検出値DT2に対応する自己温度TTHの値を、第3記憶部76の温度テーブルを用いて検索することで、自己温度TTHを求める。
次に、求められた自己温度TTHに基づき自己温度TTHに対応する第2起電圧VTHの値を求める。具体的には図5(B)で説明したように、自己温度TTHの値に基づいて、第2記憶部74から、自己温度TTHに対応する第2起電圧VTHの値を読み出す。即ち、ROM係数S=472として第2起電圧VTHの値を、予め計算しておき、自己温度TTHの値に対応づけて第2記憶部74に記憶しておく。そして、第2検出値DT2に基づき求められた自己温度TTHに基づいて、第2記憶部74から、対応する第2起電圧VTHの値を読み出す。
そして、第1検出値DT1(VTP)と、求められた第2起電圧VTHの値とに基づいて、対象物温度TPに対応する第1起電圧VTP0の値を求める。例えば図5(B)に示す式から明らかなように、第1検出値DT1に対応する起電圧VTPの値に、第2起電圧VTHの値を加算し、オフセット電圧V0(VTPOF)の値を減算することで、第1起電圧VTP0の値を求めることができる。
次に、求められた第1起電圧VTP0の値に基づいて、対象物温度TPを求める。具合的には、第1起電圧VTP0の値に対応する対象物温度TPの値を、第1記憶部72の温度テーブルを用いて検索することで、対象物温度TPを求める。即ち、ROM係数S=472(118)として、第1起電圧VTP0の値を予め計算しておき、対象物温度TPの値に対応づけて第1記憶部72に記憶しておく。そして、第1検出値DT1(VTP)と第2起電圧VTH(及びオフセット電圧V0)から求められた第1起電圧VTP0の値に対応する対象物温度TPの値を、第1記憶部72の温度テーブルを用いて検索することで、対象物温度TPを求める。
以上のようにして本実施形態では、サーモパイル2の第1検出電圧VD1やサーミスター4の第2検出電圧VD2から対象物温度TPや自己温度TTHを求めている。これにより、様々な特性係数のサーモパイル2を用いた場合にも、対象物温度TPを、少ない処理負荷で求めることが可能になる。
即ち、本実施形態の比較例の手法として、アナログ回路によるアナログ処理だけで対象物温度TPを求める手法が考えられる。しかしながら、この比較例の手法では、ゲイン調整のみで温度補正等を行っているため、広い温度範囲やサーモパイル2の特性係数に合わせた調整処理を行うことが困難であった。
これに対して本実施形態では、サーモパイル2の第1検出電圧VD1、サーミスター4の第2検出電圧VD2をデジタル値の第1検出値DT1、第2検出値DT2に変換し、デジタル処理により対象物温度TPを求めている。具体的には、図5(B)に示すように、起電圧VTPの式が、第1起電圧VTP0、第2起電圧VTH、オフセット電圧V0の項に分かれることを有効活用して、対象物温度TPを求めている。従って、アナログ回路によるアナログ処理により対象物温度TPを求める比較例の手法に比べて、様々な特性係数のサーモパイル2が用いられた場合にも、対象物温度TPを高い精度で求めることが可能になる。即ち、比較例の手法では、特定の特性係数のサーモパイル2に合わせてアナログ回路の回路定数を設定した場合に、この設定とは異なる特性係数のサーモパイル2に対応することは困難である。これに対して本実施形態では、第1検出値DT1、第2検出値DT2を用いたデジタル処理により対象物温度TPを求めている。従って、様々な特性係数のサーモパイル2に対応した補正処理を行って、高い精度で対象物温度TPを求めることができる。
例えば本実施形態では、図6(A)、図6(B)等で説明したように、ROM係数Sを特定の値(例えばS=472、S=118)に設定して、図5(B)の第1起電圧VTP0、第2起電圧VTHの値(温度テーブル)を計算し、第1記憶部72、第2記憶部74に記憶しておく。また、様々な特性係数のサーモパイル2に対応するために、後述するサーモパイル2の特性係数パラメーターGSを用意する。この特性係数パラメーターGSは、例えば回路装置の製造時等にパラメーター記憶部80(OTP)に書き込まれる。そして、実際の温度測定時には特性係数パラメーターGSに基づく変換処理を第1検出値DT1に対して行い、変換処理が施された第1検出値DT1と、第2起電圧VTHの値に基づいて、第1起電圧VTP0の値を求める。そして、求められた第1起電圧VTP0の値に対応する対象物温度TPの値を、第1記憶部72の温度テーブルを用いて検索することで、対象物温度TPを求める。
このようにすれば、様々な特性係数のサーモパイル2が用いられた場合にも、そのサーモパイル2に対応する値に特性係数パラメーターGSを設定して、補正処理を実行することで、対象物温度TPを高い精度で求めることが可能になる。また、第1記憶部72、第2記憶部74には、ROM係数Sが特定の値である場合の計算結果だけを記憶しておけば済む。従って、これらの第1記憶部72、第2記憶部74の使用記憶容量を節約でき、少ない記憶容量の第1記憶部72、第2記憶部74を用いて、デジタル処理による対象物温度TPの演算処理を実現できるようになる。
また本実施形態によれば、記憶部を2つの第1記憶部72、第2記憶部74に分けて、第1記憶部72には第1起電圧VTP0についての計算結果を記憶し、第2記憶部74には第2起電圧VTHについての計算結果を記憶している。そして図5(B)に示すように、起電圧VTPの式が第1起電圧VTP0、第2起電圧VTH等の項に分かれることを利用して、対象物温度TPを求めている。従って、対象物温度TPを求める演算処理を簡素化することができ、制御部50の処理負荷を軽減しながらも、対象物温度TPを高い精度で求めることが可能になる。
3.詳細な処理例
次に本実施形態の温度検出手法の詳細な処理例について図7を用いて説明する。
次に本実施形態の温度検出手法の詳細な処理例について図7を用いて説明する。
まず、サーモパイル2により発生する起電圧VTPを検出して、検出回路10の増幅回路22、ゲイン調整回路24(PGA)により増幅する(ステップS11)。増幅後の第1検出電圧VD1は下式(4)のように表すことができる。
VD1=VREF+VTP×GC×GA (4)
ここで、GCは増幅回路22のゲインであり、GAはゲイン調整回路24のゲインである。
ここで、GCは増幅回路22のゲインであり、GAはゲイン調整回路24のゲインである。
次に、増幅後の第1検出電圧VD1をA/D変換回路40に入力して、デジタル値の第1検出値DT1にA/D変換する(ステップS12)。A/D変換結果である第1検出値DT1は下式(5)のように表すことができる。
DT1=(VD1/VD28)×4096
=(VREF+VTP×GC×GA)/VD28×4096 (5)
VD28はA/D変換回路40の入力フルスケール電圧(入力電圧範囲)であり、例えばVD28=2.8Vである。なお図3のバイアス電圧は例えばVBS=VD28/2に設定される。またA/D変換回路40は12ビット(=4096)のA/D変換を行う回路であり、分解能はVD28/4096となる。
=(VREF+VTP×GC×GA)/VD28×4096 (5)
VD28はA/D変換回路40の入力フルスケール電圧(入力電圧範囲)であり、例えばVD28=2.8Vである。なお図3のバイアス電圧は例えばVBS=VD28/2に設定される。またA/D変換回路40は12ビット(=4096)のA/D変換を行う回路であり、分解能はVD28/4096となる。
次に、下式(6)に示すように、A/D変換結果である第1検出値DT1から、基準電圧VREFに関する部分(VREFに対応するA/D変換値ADVREF)を減算する(ステップS13)。
DT1−ADVREF
=(VREF+VTP×GC×GA)/VD28×4096−ADVREF
=(VTP×GC×GA)/VD28×4096 (6)
ここで、図5(B)で説明したように、VTPは下式(7)のように表すことができる。
=(VREF+VTP×GC×GA)/VD28×4096−ADVREF
=(VTP×GC×GA)/VD28×4096 (6)
ここで、図5(B)で説明したように、VTPは下式(7)のように表すことができる。
VTP=VTP0−VTH+V0 (7)
従って、上式(6)は、上式(7)を代入することで下式(8)のように表すことができる。
従って、上式(6)は、上式(7)を代入することで下式(8)のように表すことができる。
{(VTP0−VTH+V0)×GC×GA}/VD28×4096 (8)
次に、サーモパイル2のオフセット電圧V0に関する部分(VTPOFに対応するAD変換値ADVTPOF)を減算する処理を行う(ステップS14)。これは下式(9)に示すように、上式(8)からADVTPOFを減算する処理である。
次に、サーモパイル2のオフセット電圧V0に関する部分(VTPOFに対応するAD変換値ADVTPOF)を減算する処理を行う(ステップS14)。これは下式(9)に示すように、上式(8)からADVTPOFを減算する処理である。
{(VTP0−VTH+V0)×GC×GA}/VD28×4096−ADVTPOF
={(VTP0−VTH)×GC×GA}/VD28×4096 (9)
なお、ここで減算するADVTPOFには、サーモパイル2のオフセット電圧に加えて、図3のサーモパイル用検出回路20の演算増幅器OPA1、OPA2等のオフセット電圧(残存オフセット電圧)を含めることができる。
={(VTP0−VTH)×GC×GA}/VD28×4096 (9)
なお、ここで減算するADVTPOFには、サーモパイル2のオフセット電圧に加えて、図3のサーモパイル用検出回路20の演算増幅器OPA1、OPA2等のオフセット電圧(残存オフセット電圧)を含めることができる。
次に、ゲイン補正パラメーターGAJを用いてゲイン補正を行う(ステップS15)。ゲイン補正パラメーターGAJはゲインのバラツキ(温度特性の傾き)を補正するためのパラメーターである。即ち、設計上のゲインに対して、実デバイスのゲインにはバラツキが生じる。そこで図2のステップS2に示すように管理温度において実デバイスの測定を行い、その測定結果に基づいて、実デバイスのゲイン補正パラメーターGAJを算出する。そして、図2のステップS4の実際の温度測定時には、ステップS5に示すように、このゲイン補正パラメーターGAJ等を用いて温度測定結果の補正演算を行う。
次に、第1記憶部72、第2記憶部72の温度判定データ(温度テーブル)で温度値を判定するために、特性係数パラメーターGSを乗算する処理を行う(ステップS16)。これは下式(10)に示すように、上式(9)に特性係数パラメーターGSを乗算する処理である。特性係数パラメーターGSを乗算した後の値をROM(VTP0−VTH)と記載する。GSを乗算することで、ROM値に合う値に変換される。
{(VTP0−VTH)×GC×GA}/VD28×4096×GS
=ROM(VTP0−VTH) (10)
ここで特性係数パラメーターGSは下式(11)のように表すことができる。
=ROM(VTP0−VTH) (10)
ここで特性係数パラメーターGSは下式(11)のように表すことができる。
GS={(472/4096)×VD28)}/(S×GC×GA) (11)
この特性係数パラメーターGSは、A/D変換結果値を、第1記憶部72等に記憶される温度テーブルに合わせるための変換係数である。上式(11)に示すように、特性係数パラメーターGSは、サーモパイル2の特性を表すSと、検出回路10での信号増幅のゲインGC、GAに応じて設定される。具体的には図2のステップS1において、特性係数パラメーターGSはセンサー係数として製造時にパラメーター記憶部80(OTP)に書き込まれる。この場合に、書き込まれる特性係数パラメーターGSの値は、回路装置の回路定数(GC、GA)及び回路装置が使用するサーモパイル2の特性(感度)等に応じて製品ごとに設定されることになる。
この特性係数パラメーターGSは、A/D変換結果値を、第1記憶部72等に記憶される温度テーブルに合わせるための変換係数である。上式(11)に示すように、特性係数パラメーターGSは、サーモパイル2の特性を表すSと、検出回路10での信号増幅のゲインGC、GAに応じて設定される。具体的には図2のステップS1において、特性係数パラメーターGSはセンサー係数として製造時にパラメーター記憶部80(OTP)に書き込まれる。この場合に、書き込まれる特性係数パラメーターGSの値は、回路装置の回路定数(GC、GA)及び回路装置が使用するサーモパイル2の特性(感度)等に応じて製品ごとに設定されることになる。
次に、サーミスター用検出回路30の第2検出値DT2により求められた自己温度TTHの値により第2記憶部74を参照して、第2起電圧VTHの値であるROM(VTH)を求める(ステップS17)。例えば図6(B)に示す第2記憶部74の温度テーブルにおいて、自己温度TTHに対応するROM値をROM2(TTH)とすると、ROM(VTH)=ROM2(TTH)になる。
次に、下式(12)に示すように、特性係数パラメーターGSを乗算した後の値であるROM(VTP0−VTH)に対して、ROM(VTH)を加算し、サーモパイル2の単体の第1起電圧VTP0の値を求める(ステップS18)。この加算により求められた値をROM(VTP0)と記載する。
ROM(VTP0−VTH)+ROM(VTH)=ROM(VTP0) (12)
最後に、上式(12)のように求められたROM(VTP0)と、第1記憶部72の温度テーブル(温度判定データ)を用いて、対象物温度TPを求める(ステップS19)。例えば図6(A)に示す第1記憶部72の温度テーブルを用いて、各対象物温度TPに対応するROM値であるROM1(TP)を順次読み出す。そして、ROM(VTP0)と、読み出されたROM1(TP)とを比較し、ROM(VTP0)=ROM1(TP)となる温度を、対象物温度TPとして求める。なお、ROM(VTP0)とROM1(TP)との値の差が最少となるROM1(TP)に対応する温度を、対象物温度TPとして求めてもよい。また、複数のROM1(TP)のデータから補間計算を行い、ROM(VTP0)に対応する温度を、対象物温度TPとして求めてもよい。
最後に、上式(12)のように求められたROM(VTP0)と、第1記憶部72の温度テーブル(温度判定データ)を用いて、対象物温度TPを求める(ステップS19)。例えば図6(A)に示す第1記憶部72の温度テーブルを用いて、各対象物温度TPに対応するROM値であるROM1(TP)を順次読み出す。そして、ROM(VTP0)と、読み出されたROM1(TP)とを比較し、ROM(VTP0)=ROM1(TP)となる温度を、対象物温度TPとして求める。なお、ROM(VTP0)とROM1(TP)との値の差が最少となるROM1(TP)に対応する温度を、対象物温度TPとして求めてもよい。また、複数のROM1(TP)のデータから補間計算を行い、ROM(VTP0)に対応する温度を、対象物温度TPとして求めてもよい。
以上の本実施形態の手法では、例えば図5(B)のROM係数S、Gを所定値に設定して(例えばS=472、G=1.0)、図5(B)の式のVTP0、VTHの値を求め、求められたVTP0、VTHの値を、図6(A)、図6(B)に示すように第1記憶部72、第2記憶部74に記憶しておく。
また、回路装置の回路定数であるゲインGC、GAや、使用されるサーモパイル2の特性係数Sに基づいて、上式(11)で説明した特性係数パラメーターGS={(472/4096)×VD28)}/(S×GC×GA)を求める。そして、求められた特性係数パラメーターGSを、図2のステップS1に示すように、回路装置の製造時等に、センサー係数パラメーターとしてパラメーター記憶部80(OTP)に書き込む。これにより、各回路装置(各温度検出装置)の製品の仕様に応じた適正な特性係数パラメーターGSが、パラメーター記憶部80に記憶されるようになる。従って、第1記憶部72、第2記憶部74の使用記憶容量を節約しながら、様々な特性のサーモパイル2に対応でき、多様な製品仕様に対応できるようになる。
また図2のステップS2に示すように管理温度での測定を行って、ステップS3に示すように、素子バラツキを補正するための補正パラメーターを演算する。具体的には図7のステップS15のゲイン補正パラメーターGAJやステップS14のオフセット電圧(ADVTPOF)等を、補正パラメーターとして求める。即ち、サーモパイル2の感度等の特性係数Sや、検出回路10のゲインGC、GA等の回路定数や、オフセット電圧には、素子バラツキを要因とするバラツキが存在する。そこで図2のステップS2に示すように管理温度での測定を行い、その測定結果に基づいて、補正パラメーターを求めて、パラメーター記憶部80(OTP)に書き込む。そして、ステップS5に示すように、実際の温度測定時には、パラメーター記憶部80に記憶された補正パラメーターに基づいて温度測定結果の補正演算を行う。こうすることで、サーモパイル2の特性係数Sや、検出回路10の回路定数や、オフセット電圧にバラツキが発生した場合にも、対象物温度TP等の温度測定結果を、より高い精度で求めることが可能になる。
4.電子機器
図8に、本実施形態の回路装置210や温度検出装置200を含む電子機器の構成例を示す。電子機器は、処理部300、記憶部310、操作部320、入出力部330、バス340、温度検出装置200を含む。また温度検出装置200は、本実施形態の回路装置210、サーモパイル2、サーミスター4を含む。なお本実施形態の電子機器は図8の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また本実施形態が適用される電子機器としては、エアーコンディショナー等の空調設備機器、IH調理器やIH炊飯器等のIH機器、FAX装置、印刷装置、温度計、人感知装置、炎検知装置、ガス検知装置又は光量計などの種々の機器を想定できる。
図8に、本実施形態の回路装置210や温度検出装置200を含む電子機器の構成例を示す。電子機器は、処理部300、記憶部310、操作部320、入出力部330、バス340、温度検出装置200を含む。また温度検出装置200は、本実施形態の回路装置210、サーモパイル2、サーミスター4を含む。なお本実施形態の電子機器は図8の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また本実施形態が適用される電子機器としては、エアーコンディショナー等の空調設備機器、IH調理器やIH炊飯器等のIH機器、FAX装置、印刷装置、温度計、人感知装置、炎検知装置、ガス検知装置又は光量計などの種々の機器を想定できる。
処理部300は、電子機器の各種の制御処理や演算処理を行うものであり、例えばMPU等のプロセッサーや表示コントローラーなどのASICなどにより実現される。処理部300は、温度検出装置200により検出された対象物温度や自己温度などの温度測定結果に基づいて、各種の処理を行う。
記憶部310は処理部300等の記憶領域となるものであり、例えばDRAM、SRAM、或いはHDD等により実現される。操作部320はユーザーが各種の操作情報を入力するためのものである。入出力部330は、外部との間でデータ等のやり取りを行うものであり、有線のインターフェース(USB等)や無線の通信部等により実現される。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、回路装置や温度検出装置や電子機器の構成や動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
2 サーモパイル、4 サーミスター、10 検出回路、
20 サーモパイル用検出回路、22 増幅回路、24 ゲイン調整回路、
26 基準電圧生成回路、30 サーミスター用検出回路、32 基準電流源、
40 A/D変換回路、50 制御部、70 記憶部、72 第1記憶部、
74 第2記憶部、76 第3記憶部、80 パラメーター記憶部、90 出力部、
100 I/F部、200 温度検出装置、210 回路装置、300 処理部、
310 記憶部、320 操作部、330 入出力部、340 バス
20 サーモパイル用検出回路、22 増幅回路、24 ゲイン調整回路、
26 基準電圧生成回路、30 サーミスター用検出回路、32 基準電流源、
40 A/D変換回路、50 制御部、70 記憶部、72 第1記憶部、
74 第2記憶部、76 第3記憶部、80 パラメーター記憶部、90 出力部、
100 I/F部、200 温度検出装置、210 回路装置、300 処理部、
310 記憶部、320 操作部、330 入出力部、340 バス
Claims (11)
- サーモパイルを用いて検出された第1検出電圧についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値を出力し、サーミスターを用いて検出された第2検出電圧についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値を出力する検出回路と、
前記第2検出値から自己温度を求め、前記自己温度から前記自己温度に対応する第2起電圧値を求め、前記第1検出値と前記第2起電圧値とから対象物温度に対応する第1起電圧値を求め、前記第1起電圧値から前記対象物温度を求める制御部と、
を含むことを特徴とする回路装置。 - 請求項1において、
前記対象物温度の値と前記第1起電圧値とを対応づけて記憶する第1記憶部と、
前記自己温度の値と前記第2起電圧値とを対応づけて記憶する第2記憶部と、
を含み、
前記制御部は、
前記第2検出値から求められた前記自己温度の値と、前記第2記憶部とを用いて、前記第2起電圧値を求め、
前記第1検出値と前記第2起電圧値とから求められた前記第1起電圧値と、前記第1記憶部とを用いて、前記対象物温度を求めることを特徴とする回路装置。 - 請求項2において、
前記制御部は、
前記サーモパイルの特性係数パラメーターに基づく変換処理を前記第1検出値に対して行い、前記変換処理が施された前記第1検出値と前記第2起電圧値とから求められた前記第1起電圧値と、前記第1記憶部とを用いて、前記対象物温度を求めることを特徴とする回路装置。 - 請求項1において、
前記制御部は、
前記サーモパイルの特性係数パラメーターに基づく変換処理を前記第1検出値に対して行い、前記変換処理が施された前記第1検出値と前記第2起電圧値とから前記第1起電圧値を求めることを特徴とする回路装置。 - 請求項3又は4において、
前記サーモパイルの前記特性係数パラメーターを記憶するパラメーター記憶部を含むことを特徴とする回路装置。 - 請求項3乃至5のいずれかにおいて、
前記サーモパイルの前記特性係数パラメーターは、前記サーモパイルの特性と、前記検出回路での信号増幅のゲインに応じて設定されるパラメーターであることを特徴とする回路装置。 - 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記制御部は、
前記サーモパイル、前記検出回路についてのオフセット補正処理を行うことを特徴とする回路装置。 - 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記制御部は、
温度特性についてのゲイン補正処理を行うことを特徴とする回路装置。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の回路装置と、
前記サーモパイルと、
前記サーミスターと、
を含むことを特徴とする温度検出装置。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
- サーモパイルを用いて検出された第1検出電圧についてのA/D変換を行って、デジタル値の第1検出値を求め、
サーミスターを用いて検出された第2検出電圧についてのA/D変換を行って、デジタル値の第2検出値を求め、
前記第2検出値から自己温度を求め、
前記自己温度から前記自己温度に対応する第2起電圧値を求め、
前記第1検出値と前記第2起電圧値とから対象物温度に対応する第1起電圧値を求め、
前記第1起電圧値から前記対象物温度を求めることを特徴とする温度検出方法。
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