JP2015190065A - 不織布及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 剛性と柔軟性を兼ね備えた不織布及びその製造方法を提供すること。【解決手段】 本発明の不織布は、潜在捲縮性繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維を主体とする不織布であり、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)であり、皮膚貼付基布として好適に用いることができる。このような不織布は、潜在捲縮性繊維を主体とする繊維ウエブを形成した後に、前記潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて高捲縮繊維にするとともに、繊維ウエブの面積を5〜40%収縮させて製造することができる。【選択図】 なし

Description

本発明は適度な剛性と柔軟性を兼ね備えた不織布及びその製造方法に関する。本発明の不織布は適度な剛性と柔軟性を兼ね備えているため、薬効成分を含む膏体を塗布して外用貼付薬(パップ剤、プラスター剤、テープ製剤等)を構成するための皮膚貼付基布、化粧用ゲルを塗布して顔面パック材を構成するための皮膚貼付基布、又は化粧液を含浸して顔面パック材を構成するための皮膚貼付基布として好適に使用できる。
従来から不織布は様々な用途に適用されている。例えば、伸長性を有する不織布はその伸長性を利用して、例えば、皮膚貼付基布などの用途に好適に使用されている。
例えば、「立体捲縮が発現した潜在捲縮性繊維を80重量%以上含み、繊維同士が高圧水流の作用により交絡されてなる不織布であって、50%伸長回復率がタテおよびヨコ方向ともに75%以上であり、少なくとも一方向の50%モジュラスが単位目付あたり2g/5cm以下であることを特徴とする伸縮性不織布。」(特許文献1)が提案されている。この伸縮性不織布は50%モジュラスが小さく、伸びやすいものであったが、剛性が低く、取り扱いにくいものであった。
一方、本願出願人は、「高巻縮繊維を含む不織布であり、この不織布のたて方向又はよこ方向の少なくとも一方向における引張り伸度が、40%以下であることを特徴とする不織布。」(特許文献2)を提案した。この不織布は伸びにくく、剛性が高く、取り扱いやすいものであったが、剛性が高すぎ、柔軟性に欠けるものであった。例えば、プラスター剤等の外用貼付薬の基材として使用した場合には、柔軟性、融通性に劣るため、使用時に剥がれやすいものであった。
特開平09−087950号公報 特開平11−279912号公報
本発明はこのような状況下においてなされたものであり、剛性と柔軟性を兼ね備えた不織布及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は「潜在捲縮性繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維を主体とする不織布であり、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)であることを特徴とする不織布。」である。
本発明の請求項2にかかる発明は「皮膚貼付基布として用いることを特徴とする、請求項1記載の不織布。」である。
本発明の請求項3にかかる発明は「潜在捲縮性繊維を主体とする繊維ウエブを形成した後に、前記潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて高捲縮繊維にするとともに、繊維ウエブを収縮させて、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)の不織布を製造する方法であり、前記繊維ウエブの面積収縮率が5〜40%であることを特徴とする、不織布の製造方法。」である。
本発明の請求項4にかかる発明は「潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させる前に、繊維ウエブを水流により絡合することを特徴とする、請求項3記載の不織布の製造方法。」である。
本発明の請求項1にかかる不織布は、潜在捲縮性繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維を主体としており、しかもたて方向における10%モジュラス強度が60N/(5cm幅)以下と柔軟性に優れている。しかも、たて方向における10%モジュラス強度が5N/(5cm幅)以上と剛性に優れ、取り扱いやすいものである。
本発明の請求項2にかかる不織布は、皮膚貼付基布として用いると、剛性があるため貼りやすく、また、剛性が高すぎず、柔軟性、融通性がある程度あるため、使用時に剥がれにくい皮膚貼付材(外用貼付薬、顔面パック材など)を作製できるものである。
本発明の請求項3にかかる不織布の製造方法は、潜在捲縮性繊維を主体とする繊維ウエブを、5〜40%面積収縮させることによって、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)の不織布を製造することができる。
本発明の請求項4にかかる不織布の製造方法は、繊維ウエブを水流により絡合しているため、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)の不織布を製造しやすい。
本発明の不織布は柔軟性に優れるように、潜在捲縮繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維を主体としている。このような高捲縮繊維は捲縮数が多く、外力によってその捲縮が伸びることができるため、柔軟性に優れている。また、外力を取り除いた場合には、捲縮を元の状態に戻そうとする力が働くため、伸縮性にも優れている。例えば、皮膚貼付基材として使用した場合には、使用者の動きに追従できる柔軟性を有する。更に、潜在捲縮繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維は捲縮が高度に絡んだ状態にあることができるため、衣服等の摩擦によって、不織布表面が毛羽立ちにくいという効果も奏する。
この潜在捲縮性繊維としては、例えば、熱収縮率の異なる複数の樹脂が複合された、熱によって捲縮を発現する複合繊維、繊維の一部に特定の熱履歴を施し、熱によって捲縮を発現する繊維を挙げることができる。より具体的には、複合繊維として、偏芯型芯鞘構造のもの、又はサイドバイサイド型構造のものを好適に用いることができる。
熱収縮率の異なる樹脂の組み合わせとしては、例えば、ポリエステル−低融点ポリエステル、ポリアミド−低融点ポリアミド、ポリエステル−ポリアミド、ポリエステル−ポリプロピレン、ポリプロピレン−低融点ポリプロピレン、ポリプロピレン−ポリエチレンなどを例示できる。特に、ポリエステル−低融点ポリエステル若しくはポリプロピレン−低融点ポリプロピレンの組み合わせからなる潜在捲縮性繊維は、化学的な耐性、柔軟性、及び伸縮性の点で優れているため好ましい。
また、繊維の一部に特定の熱履歴を施した潜在捲縮性繊維としては、例えば、ポリエステル、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂からなる繊維の一側面を熱刃などにあてながら通過させたものを使用できる。
この潜在捲縮性繊維の繊度は特に限定するものではないが、繊維同士が絡みやすく、また、繊維同士が密着した地合いの優れる不織布であるように、5.5dtex以下であるのが好ましく、4.4dtex以下であるのがより好ましく、3.3dtex以下であるのが更に好ましく、2.2dtex以下であるのが更に好ましく、2dtex以下であるのが更に好ましく、1.7dtex以下であるのが更に好ましい。一方で、繊度が小さ過ぎると、繊維同士の絡み合いが強くなり過ぎてしまい、柔軟性が悪くなる傾向があるため、0.5dtex以上であるのが好ましく、0.8dtex以上であるのがより好ましい。
なお、繊度の異なる潜在捲縮性繊維を2種類以上含むこともできる。このように繊度の異なる潜在捲縮性繊維を2種類以上含んでいる場合、次の式により算出される平均繊度が前記繊度範囲内にあるのが好ましい。繊度の異なる潜在捲縮性繊維を3種類以上含んでいる場合も、同様にして算出した値が前記繊度範囲内にあるのが好ましい。
Fav=1/{(Pa/100)/Fa+(Pb/100)/Fb}
ここで、Favは平均繊度(単位:dtex)、Paは不織布に占める一方の潜在捲縮性繊維(潜在捲縮性繊維A)の質量割合(単位:mass%)、Faは潜在捲縮性繊維Aの繊度(単位:dtex)、Pbは不織布に占める他方の潜在捲縮性繊維(潜在捲縮性繊維B)の質量割合(単位:mass%)、Fbは潜在捲縮性繊維Bの繊度(単位:dtex)をそれぞれ意味する。
また、潜在捲縮性繊維の繊維長は特に限定するものではないが、繊維同士が絡みやすいように、110mm以下であるのが好ましく、64mm以下であるのがより好ましく、51mm以下であるのが更に好ましい。繊維長の下限は特に限定するものではないが、乾式法により繊維ウエブを形成する場合には、均一な地合いの不織布であるように、25mm以上であるのが好ましく、30mm以上であるのがより好ましい。
本発明の不織布は上述のような高捲縮繊維を主体としているが、「主体」とは、潜在捲縮性繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維を50mass%以上含むことを意味し、この高捲縮繊維が多ければ多いほど、柔軟性及び伸縮性に優れているため、70mass%以上含むのがより好ましく、90mass%以上含むのが更に好ましく、100mass%高捲縮繊維からなるのが最も好ましい。
なお、高捲縮繊維以外の繊維は特に限定するものではないが、不織布の柔軟性及び伸縮性を損なわないように、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させる際の熱の作用によって融着しない繊維であるのが好ましく、例えば、ポリエステル系繊維(ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維など)、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維など)、ポリアミド系繊維(6ナイロン繊維、66ナイロン繊維など)、ポリビニルアルコール繊維、アクリル繊維等の合成繊維、又はコットンやレーヨン等のセルロース系繊維であることができる。
本発明の不織布の構成繊維(高捲縮繊維等)は白色であることができるが、白色以外に顔料で着色した繊維、及び/又は染料で染色した繊維を含んでいても良い。例えば、皮膚貼付基材として使用する場合、肌色に着色していると、皮膚に貼付した場合に目立たないため好適である。
本発明の不織布はこのような潜在捲縮性繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維を主体とするものであるが、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)の、柔軟性と剛性に優れ、取り扱いやすいものである。つまり、たて方向における10%モジュラス強度が5N/(5cm幅)以上と、高捲縮繊維を主体としているにもかかわらず、比較的高い応力を必要とする剛性のある不織布であり、しかも、たて方向における10%モジュラス強度が60N/(5cm幅)以下と、剛性が高過ぎず、適度な柔軟性も有する不織布である。好ましくは10〜55N/(5cm幅)を有し、より好ましくは15〜50N/(5cm幅)を有する。
本発明における「たて方向」とは、不織布生産時における生産方向(流れ方向)をいい、「よこ方向」とは、たて方向に直交する方向、つまり幅方向をいう。
本発明において、たて方向における10%モジュラス強度を規定しているのは、不織布の生産方向であり、よこ方向よりも高い、たて方向の10%モジュラス強度であっても、潜在捲縮性繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維を主体とした不織布の場合には、通常、10%モジュラス強度が5N/(5cm幅)未満で、剛性が低いため、10%モジュラス強度がより高くなりやすく、剛性が高くなりやすい、たて方向で規定している。
なお、特に限定するものではないが、よこ方向における10%モジュラス強度は、好ましくは0.8〜5.0N/(5cm幅)を有し、より好ましくは0.9〜4.5N/(5cm幅)を有し、更に好ましくは1.0〜4.0N/(5cm幅)を有する。
この10%モジュラス強度は、不織布から幅が50mm、長さが300mmの試料片を採取し、定速伸長型引張試験機(オリエンテック社製、テンシロン)を用い、試料片をつかみ間隔200mmで固定した後、20mm(10%)伸長(つかみ間隔:220mm)するまでの最大荷重を測定する。この最大荷重の測定を3枚の試料片について行い、これら最大荷重を算術平均し、10%モジュラス強度とする。なお、測定は引張速度500mm/分の条件で行う。
本発明の不織布はまた、柔軟性と剛性に優れ、取り扱いやすいものであるように、たて方向における20%モジュラス強度が10〜110N/(5cm幅)であるのが好ましく、15〜105N/(5cm幅)であるのがより好ましく、20〜100N/(5cm幅)であるのが更に好ましい。
また、柔軟性と剛性に優れ、取り扱いやすいものであるように、よこ方向における20%モジュラス強度が1.0〜10.0N/(5cm幅)であるのが好ましく、1.3〜8.0N/(5cm幅)であるのがより好ましく、1.5〜6.0N/(5cm幅)であるのが更に好ましい。
この20%モジュラス強度は20%伸長、つまり40mm伸長(つかみ間隔:240mm)するまでの最大荷重を測定すること以外は、10%モジュラス強度と同様にして得られる値である。
本発明の不織布は前述のような10%モジュラスを有するが、たて方向における引張り強さとよこ方向における引張り強さの算術平均である平均引張強さが100N/(5cm幅)以上であるのが好ましい。このように平均引張り強さが強いということは、繊維同士が十分に絡合していることを示唆しており、不織布の層間で剥離が生じにくいためである。平均引張強さが強ければ強い程、層間で剥離が生じにくいため、115N/(5cm幅)以上であるのがより好ましく、130N/(5cm幅)以上であるのが更に好ましい。一方で、繊維同士の絡合が強すぎると、柔軟性が損なわれる傾向があるため、300N/(5cm幅)以下であるのが好ましい。
この「引張り強さ」は、不織布から幅が50mm、長さが300mmの試料片を採取し、定速伸長型引張試験機(オリエンテック社製、テンシロン)を用い、試料片が破断するまでの最大荷重を測定する。この最大荷重の測定を3枚の試料片について行い、これら最大荷重を算術平均し、引張り強さとする。なお、測定はつかみ間隔200mm、引張速度500mm/分の条件で行う。
本発明の不織布は比較的伸びやすく、柔軟性に優れているように、たて方向とよこ方向のいずれの方向における伸び率も、40%以上であるのが好ましく、45%以上であるのがより好ましく、50%以上であるのが更に好ましく、55%以上であるのが更に好ましい。
この伸び率(Sr、単位:%)は前述の引張り強さの測定を行った時の、最大荷重時の試料片の伸び(Smax、単位:mm)[=(最大荷重時の長さ、単位:mm)−(つかみ間隔=200mm)]のつかみ間隔(200mm)に対する百分率をいう。つまり、次の式から得られる値である。この測定を3回行い、前記百分率の算術平均値を伸び率とする。
Sr=(Smax/200)×100
本発明における不織布は適度な剛性と柔軟性を有し、取り扱い性に優れているように、JIS L 1096:2010 8.21 A法(45°カンチレバー法)により得られる、表と裏の算術平均値である剛軟度が、たて方向において38mm以上であるのが好ましく、40mm以上であるのがより好ましく、42mm以上であるのが更に好ましい。よこ方向においては、特に限定されるものではないが、20mm以上であるのが好ましく、23mm以上であるのがより好ましく、26mm以上であるのが更に好ましい。一方、剛軟度が高過ぎると、剛性が高くなり過ぎてしまい、柔軟性を損なう傾向があるため、たて方向、よこ方向ともに、100mm以下であるのが好ましく、90mm以下であるのがより好ましく、80mm以下であるのが更に好ましく、70mm以下であるのが最も好ましい。
また、不織布は適度な剛性と柔軟性を有し、取り扱い性に優れているように、JIS L 1096:2010 8.21 G法(ドレープ係数法)により得られるドレープ係数が、0.40以上であるのが好ましく、0.45以上であるのがより好ましく、0.50以上であるのが更に好ましい。一方、ドレープ係数が高過ぎると、剛性が高くなり過ぎてしまい、柔軟性を損なう傾向があるため、0.90以下であるのが好ましく、0.85以下であるのがより好ましく、0.80以下であるのが更に好ましい。
本発明の不織布は圧着部を有していても良い。この圧着部が出所、薬効成分、デザイン等の情報であれば、その情報を認識することができる不織布である。この「圧着部」は繊維の密着度が他の領域よりも高くなっているものの、繊維が融着していないのが好ましい。融着していないことによって、不織布の柔軟性や伸縮性を損なわないためである。なお、圧着部を有する場合、柔軟性や伸縮性に優れているように、圧着部の総面積は不織布面積の40%以下であるのが好ましく、20%以下であるのがより好ましく、10%以下であるのが更に好ましい。一方で、圧着部が情報源としての作用を奏する場合には、情報を認識しやすいように、ある程度の大きさであるのが好ましいため、圧着部の総面積は不織布面積の5%以上であるのが好ましい。
本発明の不織布の目付は特に限定するものではないが、剛性や地合いの優れる不織布であるように、30g/m以上であるのが好ましく、40g/m以上であるのがより好ましい。一方で、目付が高く、10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)であると、繊維同士の絡みが弱く、衣服等との摩擦によって、不織布表面が毛羽立ちやすくなる傾向があるため、150g/m以下であるのが好ましく、130g/m以下であるのがより好ましく、120g/m以下であるのが更に好ましい。この「目付」は、1mあたりの質量であり、JIS L 1085:1998 6.2 単位面積当たりの質量に規定する方法により得られる値である。
また、不織布の厚さは特に限定するものではないが、厚さが薄すぎると、柔軟性が低く、剛性が高くなる傾向があるため、0.2mm以上であるのが好ましく、0.3mm以上であるのがより好ましい。一方で、厚さが厚すぎると、剛性がなく、柔軟になり過ぎる傾向があるため、1.5mm以下であるのが好ましく、1mm以下であるのがより好ましく、0.8mm以下であるのが更に好ましい。この「厚さ」は圧縮弾性試験機を用い、接触面積5cm、荷重0.98N{100gf}の条件で測定した値をいう。
更に、不織布の見掛密度は、適度な剛性と柔軟性を有するように、0.10〜0.50であるのが好ましく、0.14〜0.40であるのがより好ましく、0.15〜0.35であるのが更に好ましく、0.15〜0.30であるのが更に好ましく、0.15〜0.25であるのが更に好ましい。なお、本発明の不織布を皮膚貼付基布として使用する場合、見掛密度が低過ぎると、例えば、印刷したインキや貼付剤の膏体が裏側へ抜けやすくなるが、上記範囲であれば、そのような問題は生じない。
本発明の不織布は前述の通り、剛性と柔軟性とを兼ね備えているため、皮膚貼付基布として好適に使用できる。つまり、この不織布を皮膚貼付基布として使用した皮膚貼付材は剛性があるため貼りやすいものである。また、剛性が高すぎず、柔軟性、融通性がある程度あるため、使用時に剥がれにくいものである。より具体的には、薬効成分を含む膏体を塗布して外用貼付薬(パップ剤、プラスター剤、テープ製剤等)を構成するための皮膚貼付基布、化粧用ゲルを塗布して顔面パック材を構成するための皮膚貼付基布、又は化粧液を含浸して顔面パック材を構成するための皮膚貼付基布として好適に使用できる。
本発明の不織布の製造方法は特に限定するものではないが、例えば、潜在捲縮性繊維を主体とする繊維ウエブを形成した後に、前記潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて高捲縮繊維にするとともに、繊維ウエブを面積収縮率で5〜40%収縮させて、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)の不織布を製造することができる。このように、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させる際に、繊維ウエブを収縮させるものの、従来よりもその収縮の程度を低くすることにより、10%モジュラス強度を5〜60N/(5cm幅)とすることができる。
より具体的には、潜在捲縮性繊維を主体(50mass%以上)とする繊維ウエブを形成するには、例えば、カード法、エアレイ法などの乾式法、湿式法、又はスパンボンド法などの直接法により形成できる。皮膚貼付基材のように、膏体が塗布面とは反対面へ染み出すのを防止することが必要な場合には、ある程度の厚さがあった方が好ましいため、比較的嵩高な繊維ウエブを形成しやすい、乾式法により繊維ウエブを形成するのが好ましい。なお、これら繊維ウエブを積層することもできる。また、潜在捲縮性繊維としては、前述の潜在捲縮性繊維を使用できる。
なお、繊維ウエブ構成繊維の配向方向は特に限定するものではない。例えば、たて方向に配向したパラレルウエブ、パラレルウエブをクロスレイヤー等でよこ方向に配向させたクロスウエブ、パラレルウエブとクロスウエブとを積層したクリスクロスウエブ、又はランダムウエブであることができる。
次いで、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて高捲縮繊維にするとともに、繊維ウエブを面積収縮率で5〜40%収縮させて、本発明の不織布を製造することができるが、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)の不織布を製造しやすいように、繊維ウエブを結合した後に、収縮させるのが好ましい。
この繊維ウエブを結合する方法は、特に限定するものではないが、10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)の不織布を製造しやすいように、水流により絡合するのが好ましい。水流で絡合する場合、繊維同士の絡み合いを促進して、剛性のある不織布を得ることができるように、また、表面の毛羽立ちを抑制できるように、プレシャワーを除く、ノズル1本あたりの平均水圧を3MPa以上とするのが好ましく、3.5MPa以上とするのがより好ましく、4MPa以上とするのが更に好ましい。一方、平均水圧が高過ぎると、繊維同士の絡み合いが強固になり過ぎてしまい、剛性は高くなるものの、柔軟性を大きく損なう傾向があるため、20MPa以下とするのが好ましく、18MPa以下とするのがより好ましく、16MPa以下とするのが更に好ましく、14MPa以下とするのが最も好ましい。
続いて、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて高捲縮繊維にするとともに、繊維ウエブを面積収縮率で5〜40%収縮させて、本発明の不織布を製造することができる。この潜在捲縮性繊維の捲縮発現は、例えば、繊維ウエブに対して、熱を作用させることにより実施できる。この捲縮の発現によって、潜在捲縮性繊維の捲縮をある程度発現させることによって、10%モジュラス強度が60N/(5cm幅)以下の柔軟性、融通性に優れる不織布となるように、面積収縮率で5%以上は収縮させる。一方で、面積収縮率が40%を超えると、潜在捲縮性繊維の捲縮が発現し過ぎることによって、剛性が低く、取り扱いにくい不織布となるため、40%以下の面積収縮率で捲縮を発現させる。好ましい面積収縮率は10〜35%であり、より好ましい面積収縮率は15〜30%であり、更に好ましい面積収縮率は20〜30%である。
この「面積収縮率(Ss)」は、次の式から得られる値である。
Ss=[1−(Va×Wa)/(Vb×Wb)]×100
ここで、Vaは加熱処理装置出口における繊維ウエブの速度、Vbは加熱処理装置入口における繊維ウエブの速度、Waは加熱処理装置出口における繊維ウエブの幅、Wbは加熱処理装置入口における繊維ウエブの幅、をそれぞれ意味する。
このような面積収縮率は、例えば、たて方向に関してはオーバーフィード量を調節し、よこ方向に関しては収縮を規制するように固定するか、固定することなく、熱を作用させることによって調節することができる。なお、繊維ウエブに対する熱は、コンベア等で繊維ウエブを搬送しながら作用させることができる。
この繊維ウエブに対して作用させる熱は、潜在捲縮性繊維が捲縮を発現し、繊維ウエブの面積収縮率が5〜40%収縮する熱であれば良く、潜在捲縮性繊維によってその温度は異なるため、特に限定するものではない。この温度は潜在捲縮性繊維に応じて、実験的に適宜設定できる。
なお、加熱手段は、例えば、熱風ドライヤー、赤外線ランプ、加熱ロールなどを挙げることができるが、熱風ドライヤー、赤外線ランプなどの、繊維ウエブを圧力によって固定せず、収縮を阻害しない加熱手段であるのが好ましい。
以上は本発明の不織布の基本的な製造方法であるが、不織布に付加価値を付与するため、着色処理、エンボス処理、及び/又は印刷処理などの後工程を実施することができる。
着色処理は不織布に対して顔料で着色する処理、又は染色処理であることができる。なお、顔料で着色した繊維又は染色した繊維を使用して、不織布を製造することもできる。
エンボス処理は不織布構成繊維を融着させず、圧着するのが好ましい。繊維が融着してしまうと、高捲縮繊維等が融着して、柔軟性、伸縮性を発揮できなくなる傾向があるためである。繊維を融着させないために、エンボス処理装置における温度を、不織布構成繊維の中で最も低い融点をもつ樹脂成分の融点よりも低い温度、好ましくは該融点よりも30℃以上低い温度、より好ましく該融点よりも50℃以上低い温度とする。一方、圧着により不織布に情報を付与する場合、情報を鮮明に認識できるように、不織布構成繊維の中で最も高いガラス転移温度をもつ樹脂成分のガラス転移温度よりも高い温度で、エンボス処理を実施するのが好ましい。
印刷処理は、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等、一般的な印刷方法により、不織布表面に文字や図形を印刷することができる。印刷するインクとしては、例えば、無機顔料、有機顔料、有機染料を単一で、もしくは混合して使用することができる。このように印刷することによって、エンボス処理した場合と同様に、不織布に情報を付与したり、意匠性を向上させることができる。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は次の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエステル(融点:250℃)/低融点ポリエステル(融点:230℃)の組み合わせでサイドバイサイド型に構成された潜在捲縮性繊維(繊度1.3dtex、繊維長44mm、白色)を100mass%用いて、カード機により開繊し、たて方向に配向したパラレルウエブを形成した。
前記パラレルウエブと同様に形成したパラレルウエブをクロスレイヤーにより繊維配向をたて方向に対して交差させて、クロスウエブを形成した。
続いて、前記パラレルウエブとクロスウエブとを積層したクリスクロスウエブを、90メッシュのポリエステル製綾織ネット(支持体)を用いて搬送し、平均水圧3.8MPaで水流絡合して、水流絡合ウエブを形成した。
次いで、水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度192℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に12.5%、よこ方向に18.1%収縮させて(面積収縮率:28.3%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例2)
平均水圧4.5MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして形成した水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度192℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に9.9%、よこ方向に20.9%収縮させて(面積収縮率:28.7%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例3)
ポリエステル(融点:250℃)/低融点ポリエステル(融点:230℃)の組み合わせでサイドバイサイド型に構成された潜在捲縮性繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)を100mass%用いたこと、及び平均水圧5.4MPaで水流絡合したこと以外は実施例1と同様にして形成した水流絡合ウエブを、温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度192℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に12.5%、よこ方向に17.0%収縮させて(面積収縮率:27.4%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例4)
平均水圧5.4MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして形成した水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度192℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に12.5%、よこ方向に18.5%収縮させて(面積収縮率:28.7%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例5)
ポリエステル(融点:250℃)/低融点ポリエステル(融点:230℃)の組み合わせでサイドバイサイド型に構成された潜在捲縮性繊維(繊度1.3dtex、繊維長44mm、ベージュ色に着色)を使用したこと、平均水圧を5.1MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして形成した水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度176℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に11.8%、よこ方向に18.9%収縮させて(面積収縮率:28.5%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例6)
平均水圧5.8MPaとしたこと以外は、実施例5と同様にして形成した水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度172℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に11.9%、よこ方向に22.8%収縮させて(面積収縮率:32.0%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例1)
平均水圧8.5MPaとしたこと以外は、実施例3と同様にして形成した水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度198℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に20.6%、よこ方向に23.0%収縮させて(面積収縮率:38.9%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例2)
ランダムウエブとしたこと、及び平均水圧を2.3MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして形成した水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度192℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に40.5%、よこ方向に31.4%収縮させて(面積収縮率:59.2%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例3)
平均水圧5.3MPaとしたこと以外は、実施例3と同様にして形成した水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度184℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に25.0%、よこ方向に27.3%収縮させて(面積収縮率:45.5%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例4)
平均水圧4.5MPaとしたこと以外は、実施例3と同様にして形成した水流絡合ウエブを温度110℃で乾燥した後、よこ方向を規制することなく、たて方向にオーバーフィードしつつ、ネットで搬送する水流絡合ウエブに対して、熱風ドライヤーによる温度180℃での熱処理を行うことによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させ、高捲縮繊維を形成する際に、水流絡合ウエブのたて方向に27.8%、よこ方向に27.5%収縮させて(面積収縮率:47.7%)、高捲縮繊維からなる不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例5)
レギュラーポリエステル繊維(融点:250℃、繊度1.45dtex、繊維長38mm)を100mass%用いたこと、平均水圧を11.0MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして形成した水流絡合ウエブを、温度110℃で乾燥して、不織布を製造した。この不織布の物性は表1に示す通りであった。
Figure 2015190065
(不織布の評価)
(1)耐摩耗性;
JIS L 1076「織物及び織物のピリング試験方法」に規定されているC法(アピアランス・リテンション形試験機を用いる方法)に則り、試料ホルダの底面積約26cm、押圧加重約3.23N、シリコンカーバイト製摩擦板を使用し、不織布を30回摩擦した場合の表面状態について、下記基準で表面状態の等級を判定した。この等級判定を3枚の不織布について行い、その平均値を級数とした。この級数が小さいほど、耐摩耗性に優れていることを表す。この結果は表3に示す通りであった。
0級・・・ピルが発生せず。
1級・・・0.5mm以下の大きさのピルが発生。
2級・・・0.5〜1mmの大きさのピルが発生。
3級・・・1mm以上3mm以下の大きさのピルが発生。
4級・・・3mm以上の大きさのピルが発生。
(外用貼付薬用基材としての評価)
上記の実施例1〜6又は比較例1〜5の不織布の片面に、表2の処方で作成した膏体を塗膏し、7cm×10cmのサイズの外用貼付薬サンプルを作製した。なお、粘着力は、表面を洗浄したステンレス板(表面粗さRa(JIS B 0601):50±25nm)に、外用貼付薬サンプル(25mm幅×100mm長)を、2kgの圧着ローラーを用いて空気が入らないように貼り合わせた後、長さ方向の一端を引き剥がし、引き剥がしたサンプルの一端と、ステンレス板の一端をそれぞれ引張試験機のチャック間(チャック間距離:150mm)に固定した後、引張速度300mm/min.で50mm引き剥がした時の、応力の測定値を平均した値である。
Figure 2015190065
次いで、これらのサンプルを用いて、以下の評価を行った。これらの評価結果は表3に示す通りであった。
(i)貼付作業性
サンプルを自分の腰へ貼付した際、取り扱い性が良かったものを○、やや取り扱いにくかったものを△、取り扱いにくかったものを×と評価した。
(ii)貼付感(動作時の柔軟性やつっぱり感等)
サンプルを自分の腰へ貼付し、使用した際に、違和感がなかったものを○、違和感があったものの、動作には差し支えなかったものを△、違和感があったものを×と評価した。
(iii)剥がれ
サンプルを貼付し、6時間経過後における、サンプルの剥がれ具合について、ほとんど剥がれなかったものを○、部分的に剥がれてしまったものを△、半分以上剥がれてしまったものを×と評価した。
Figure 2015190065
この表1及び表3の結果から、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60Nの場合に、適度な剛性と柔軟性を有するため、貼付作業性、貼付感に優れ、しかも剥がれにくい外用貼付薬を作製することのできる不織布であることがわかった。
この貼付作業性は、ドレープ係数にして0.50以上、又はたて方向における剛軟度にして40mm以上である場合に、コシ感があって取り扱いやすく、特に良好であることもわかった。
また、見掛密度が0.14g/cm以上であるような、緻密な構造を有する不織布は表面磨耗性に優れていることもわかった。
更に、繊度が2dtex以下であるような細い潜在捲縮性繊維を主体とする不織布は、比較的高い10%モジュラス強度を有する不織布であり、コシ感があって取り扱いやすいことがわかった。
本発明の不織布は適度な剛性と柔軟性を兼ね備えているため、薬効成分を含む膏体を塗布して外用貼付薬(パップ剤、プラスター剤、テープ製剤等)を構成するための皮膚貼付基布、化粧用ゲルを塗布して顔面パック材を構成するための皮膚貼付基布、又は化粧液を含浸して顔面パック材を構成するための皮膚貼付基布として好適に使用できる。

Claims (4)

  1. 潜在捲縮性繊維の捲縮が発現した高捲縮繊維を主体とする不織布であり、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)であることを特徴とする不織布。
  2. 皮膚貼付基布として用いることを特徴とする、請求項1記載の不織布。
  3. 潜在捲縮性繊維を主体とする繊維ウエブを形成した後に、前記潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて高捲縮繊維にするとともに、繊維ウエブを収縮させて、たて方向における10%モジュラス強度が5〜60N/(5cm幅)の不織布を製造する方法であり、前記繊維ウエブの面積収縮率が5〜40%であることを特徴とする、不織布の製造方法。
  4. 潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させる前に、繊維ウエブを水流により絡合することを特徴とする、請求項3記載の不織布の製造方法。
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