JP2015189932A - 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物、光半導体素子搭載用基板、並びに光半導体装置 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物、光半導体素子搭載用基板、並びに光半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】保存性に優れ、硬化速度が速く、光反射性、耐熱性及び耐光性に優れ、線膨張係数が低く、金型からの離型性に優れた硬化物を形成できる光学半導体装置の基板に形成するリフレクター用熱硬化性樹脂組成物の提供。
【解決手段】式(1)のエポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ホスホニウムイオンとハロゲンアニオンとのイオン結合体である硬化促進剤(C)と、白色顔料(D)とを含有する熱硬化性樹脂組成物。
Figure 2015189932

[R2はエポキシ基、式(1b)、(1c);但し、少なくとも1つはエポキシ基]
Figure 2015189932

Figure 2015189932

【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物、該硬化物により形成されたリフレクターを有する光半導体素子搭載用基板、並びに、該基板と光半導体素子とを有する光半導体装置に関する。
近年、各種の屋内又は屋外表示板、画像読み取り用光源、交通信号、大型ディスプレイ用ユニット等においては、光半導体素子(LED素子)を光源とする発光装置(光半導体装置)の採用が進んでいる。このような光半導体装置としては、一般に、基板(光半導体素子搭載用基板)上に光半導体素子が搭載され、さらに該光半導体素子が透明な封止材により封止された光半導体装置が普及している。このような光半導体装置における基板には、光半導体素子から発せられる光の取り出し効率を高めるため、光を反射させるための部材(リフレクター)が形成されている。
上記リフレクターには、高い光反射性を有することが求められている。従来、上記リフレクターの構成材としては、テレフタル酸単位を必須の構成単位とするポリアミド樹脂(ポリフタルアミド樹脂)中に、無機フィラー等を分散させた樹脂組成物等が知られている(特許文献1〜3参照)。
また、上記リフレクターの構成材としては、その他に、例えば、エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂と、屈折率1.6〜3.0の無機酸化物とを特定割合で含有する光反射用熱硬化性樹脂組成物が知られている(特許文献4参照)。さらに、熱硬化性樹脂成分と1以上の充填剤成分とを含有し、熱硬化性樹脂成分全体の屈折率と各充填剤成分の屈折率との差、及び、各充填剤成分の体積割合より算出されるパラメータを特定範囲に制御した光反射用熱硬化性樹脂組成物が知られている(特許文献5参照)。
特開2000−204244号公報 特開2004−75994号公報 特開2006−257314号公報 特開2010−235753号公報 特開2010−235756号公報
しかしながら、上述の特許文献1〜5に記載の材料より作製したリフレクターは、高出力の青色光半導体や白色光半導体を光源とする発光装置において、半導体素子から発せられる光や熱によって経時で黄変する等して劣化し、光反射性が経時で低下するという問題を有していた。このため、リフレクターを形成するための材料としては、熱や光による光反射率の低下が少ないものが求められているのが現状である。なお、上記リフレクターは、一般に、該リフレクターを形成するための材料(樹脂組成物等)を、トランスファー成型やコンプレッション成型等の金型を用いた成型方法(成形方法)に付すことにより作製される。
さらに、上述の特許文献4や5に記載されるようなリフレクターを形成するための熱硬化性樹脂組成物には、ポットライフ(可使時間)が長い特性と、硬化させる際には優れた硬化速度で硬化させることができる特性(即ち、硬化時の反応性(活性)が高い特性)とが両立されることが望まれている。しかしながら、リフレクターを形成するための熱硬化性樹脂組成物として、このような長いポットライフと優れた反応性とをバランス良く両立させたものはこれまで知られていなかった。
従って、本発明の目的は、ポットライフが長く保存性に優れ、なおかつ優れた硬化速度で硬化させることができ、硬化させることによって、高い反射率(光反射性)を有し、耐熱性及び耐光性に優れた硬化物を形成できる熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、高い生産性で製造でき、耐熱性及び耐光性に優れ、高い反射率を有するリフレクターを有する光半導体素子搭載用基板を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、光の取り出し効率が高く、耐久性の高い光半導体装置を提供することにある。
なお、上記リフレクターには、さらに有することが望ましい特性として、金属製のリードフレームからの剥離やリードフレームの反り等の不具合を生じさせないため、できるだけ線膨張係数が低いことも求められている。また、上記リフレクターには、トランスファー成型等の連続成型を行った際に離型性が徐々に低下することによるパッケージの欠けやリードフレームからの剥離等の不具合を生じさせないため、金型からの離型性に優れることも求められている。さらに、上記リフレクターには、光半導体素子から発せられる熱や光、各種応力(例えば、切削加工や温度変化により加えられる応力等)に対して、クラック(ひび割れ)を生じにくい(このような特性を「耐クラック性」と称する場合がある)等、強靭であることも求められている。リフレクターにクラックが生じてしまうと、光反射性が低下して(即ち、光の取り出し効率が低下して)、光半導体装置の信頼性を担保することが困難となるためである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定のエポキシ樹脂と、硬化剤と、特定の硬化促進剤と、白色顔料とを含有する熱硬化性樹脂組成物が、ポットライフが長く保存性に優れ、なおかつ優れた硬化速度で硬化させることができ、硬化させることによって、高い反射率(光反射性)を有し、耐熱性及び耐光性に優れた硬化物を形成できるため、特に、光半導体素子搭載用基板及び該基板を有する光半導体装置におけるリフレクターを形成するための樹脂組成物(リフレクター形成用樹脂組成物)として有用であることを見出した。また、本発明者らは、さらにウィスカーを含有する上記熱硬化性樹脂組成物が、上述の特性に加えて、金型からの離型性に優れ、強靭な硬化物を形成できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、硬化促進剤(C)と、白色顔料(D)とを含有し、エポキシ樹脂(A)が、下記式(1)
Figure 2015189932
[式(1)中、R1はp価の有機基を示す。pは、1〜20の整数を示す。qは、1〜50の整数を示し、式(1)におけるqの和(総和)は、3〜100の整数である。R2は、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示す。但し、式(1)におけるR2の少なくとも1つは式(1a)で表される基である。
Figure 2015189932
Figure 2015189932
Figure 2015189932
[式(1c)中、R3は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を示す。]]
で表されるエポキシ樹脂であり、
硬化促進剤(C)として、下記式(6)
Figure 2015189932
[式(6)中、R8、R9、R10、及びR11は、同一又は異なって、炭素数1〜20の炭化水素基を示す。]
で表されるホスホニウムイオンと該ホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとのイオン結合体を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物を提供する。
さらに、エポキシ樹脂(A)が、フッ素原子を含むカチオン重合触媒の存在下、分子内にp個の水酸基を有する有機化合物を開始剤として、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンを開環重合させ、その後、酸化剤によりエポキシ化することによって製造されるエポキシ樹脂である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供する。
さらに、硬化剤(B)が、25℃で液状の酸無水物である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供する。
さらに、白色顔料(D)が、酸化チタン及びシリカからなる群より選択された少なくとも1種である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供する。
さらに、ウィスカー(E)を含有する前記の熱硬化性樹脂組成物を提供する。
さらに、トランスファー成型用又はコンプレッション成型用樹脂組成物である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供する。
さらに、リフレクター形成用樹脂組成物である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記の熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物を提供する。
また、本発明は、前記の熱硬化性樹脂組成物の硬化物により形成されたリフレクターを有する光半導体素子搭載用基板を提供する。
また、本発明は、前記の光半導体素子搭載用基板と、該基板に搭載された光半導体素子とを有する光半導体装置を提供する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は上記構成を有するため、ポットライフが長く保存性に優れ、なおかつ優れた硬化速度で硬化させることができ、硬化(熱硬化)させることによって、高い反射率(光反射性)を有し、耐熱性及び耐光性に優れた硬化物を形成することができる。また、特に本発明の熱硬化性樹脂組成物がさらにウィスカーを含有する場合には、上記特性に加えて、さらに、金型からの離型性に優れ、なおかつ強靭な硬化物を形成することができる。従って、本発明の熱硬化性樹脂組成物をリフレクター形成用樹脂組成物として使用することにより、ポットライフと反応性のバランスに優れる(ウィスカーを含む場合にはさらに金型からの離型性にも優れる)ために高い生産性で製造でき、高い反射率を有し、耐熱性及び耐光性に優れた(ウィスカーを含む場合にはさらに強靱な)リフレクターを有する光半導体素子搭載用基板が得られる。さらに、上記光半導体素子搭載用基板を光半導体装置の基板として使用することにより、光の取り出し効率が高く、耐久性の高い光半導体装置が得られる。
本発明の光半導体素子搭載用基板の一例を示す概略図である。左側の図(a)は斜視図であり、右側の図(b)は断面図である。 本発明の光半導体装置の一例を示す概略図(断面図)である。
<熱硬化性樹脂組成物>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、硬化促進剤(C)と、白色顔料(D)とを必須成分として含有し、エポキシ樹脂(A)が、下記式(1)で表されるエポキシ樹脂であり、硬化促進剤(C)として、下記式(6)で表されるホスホニウムイオンと該ホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとのイオン結合体を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記必須成分以外にも、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。
Figure 2015189932
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[エポキシ樹脂(A)]
本発明の熱硬化性樹脂組成物におけるエポキシ樹脂(A)は、式(1)で表されるエポキシ樹脂である。式(1)中、R1はp価の有機基を示す。pは、1〜20の整数を示す。p価の有機基としては、例えば、構造式上、後述のp個の水酸基を有する有機化合物からp個の水酸基を除いて形成されるp価の有機基等が挙げられる。
式(1)中、qは、1〜50の整数を示す。なお、pが2以上の整数の場合、複数のqは同一であってもよいし、異なっていてもよい。式(1)におけるqの和(総和)は、3〜100の整数である。
式(1)中、R2は、式中に示されるシクロヘキサン環上の置換基であり、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示す。上記シクロヘキサン環上のR2の結合位置は特に限定されないが、通常、酸素原子と結合するシクロヘキサン環の2つの炭素原子の位置を1位、2位とした場合、4位又は5位の炭素原子である。また、式(1)で表されるエポキシ樹脂が複数のシクロヘキサン環を有する場合、それぞれのシクロヘキサン環におけるR2の結合位置は同一であってもよいし、異なっていてもよい。式(1)におけるR2の少なくとも1つは、式(1a)で表される基(エポキシ基)である。即ち、エポキシ樹脂(A)は、分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有する。なお、エポキシ樹脂(A)が2以上のR2を有する場合、複数のR2は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure 2015189932
Figure 2015189932
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式(1c)中、R3は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を示す。上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基等が挙げられる。上記アルキルカルボニル基としては、例えば、メチルカルボニル基(アセチル基)、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基等のアルキルカルボニル基等が挙げられる。上記アリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、ナフトイル基等が挙げられる。
上述のアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、炭素数0〜20(より好ましくは炭素数0〜10)の置換基等が挙げられる。上記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基等のアルコキシ基(好ましくはC1-6アルコキシ基、より好ましくはC1-4アルコキシ基);アリルオキシ基等のアルケニルオキシ基(好ましくはC2-6アルケニルオキシ基、より好ましくはC2-4アルケニルオキシ基);フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の、芳香環にC1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基等の置換基を有していてもよいアリールオキシ基(好ましくはC6-14アリールオキシ基);ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアラルキルオキシ基(好ましくはC7-18アラルキルオキシ基);アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基(好ましくはC1-12アシルオキシ基);メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基(好ましくはC1-6アルキルチオ基、より好ましくはC1-4アルキルチオ基);アリルチオ基等のアルケニルチオ基(好ましくはC2-6アルケニルチオ基、より好ましくはC2-4アルケニルチオ基);フェニルチオ基、トリルチオ基、ナフチルチオ基等の、芳香環にC1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基等の置換基を有していてもよいアリールチオ基(好ましくはC6-14アリールチオ基);ベンジルチオ基、フェネチルチオ基等のアラルキルチオ基(好ましくはC7-18アラルキルチオ基);カルボキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基(好ましくはC1-6アルコキシ−カルボニル基);フェノキシカルボニル基、トリルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基(好ましくはC6-14アリールオキシ−カルボニル基);ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基(好ましくはC7-18アラルキルオキシ−カルボニル基);アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基(好ましくはモノ又はジ−C1-6アルキルアミノ基);アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基(好ましくはC1-11アシルアミノ基);エチルオキセタニルオキシ基等のオキセタニル基含有基;アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等のアシル基;オキソ基;これらの2以上が必要に応じてC1-6アルキレン基を介して結合した基等が挙げられる。
式(1)で表されるエポキシ樹脂におけるR2の全量(100モル%)に対する、式(1a)で表される基(エポキシ基)の割合は、特に限定されないが、40モル%以上(例えば、40〜100モル%)が好ましく、より好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上である。上記割合を40モル%以上とすることにより、硬化物の耐熱性や機械特性等がより向上する傾向がある。なお、上記割合は、例えば、1H−NMRスペクトル測定や、オキシラン酸素濃度測定等により算出することができる。
エポキシ樹脂(A)(式(1)で表されるエポキシ樹脂)は、特に限定されないが、分子内にp個の水酸基を有する有機化合物[R1(OH)p]を開始剤として(即ち、当該化合物の水酸基(活性水素)を出発点として)、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン(3−ビニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン)を開環重合(カチオン重合)させ、その後、酸化剤によりエポキシ化することによって製造される。特に、エポキシ樹脂(A)は、成型時の離型性の観点で、フッ素原子を含むカチオン重合触媒の存在下、分子内にp個の水酸基を有する有機化合物を開始剤として、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンを開環重合させ、その後、酸化剤によりエポキシ化することによって製造されるエポキシ樹脂であることが好ましい。
上記分子内にp個の水酸基を有する有機化合物[R1(OH)p]としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール等の脂肪族アルコール;ベンジルアルコール等の芳香族アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ネオペンチルグリコールエステル、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノール)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールS等の多価アルコール;フェノール、クレゾール、カテコール、ピロガロール、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノールS、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のフェノール類;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル部分加水分解物、デンプン、アクリルポリオール樹脂、スチレン−アリルアルコール共重合樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリカプロラクトンポリオール樹脂、ポリプロピレンポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカーボネートポリオール類、水酸基を有するポリブタジエン、セルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系ポリマー等の水酸基を有するオリゴマー又はポリマー等が挙げられる。
1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンは、公知乃至慣用の方法により製造でき、特に限定されないが、例えば、ブタジエンの2量化反応によって得られる4−ビニルシクロヘキセンを、過酢酸等の酸化剤を使用して部分エポキシ化することによって得られる。また、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンとしては、市販品を使用することもできる。
上記フッ素原子を含むカチオン重合触媒としては、フッ素原子を有するブレンステッド酸やルイス酸等が挙げられ、特に限定されないが、例えば、3フッ化ホウ素、3フッ化ホウ素エーテラート(例えば、3フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体等)等が挙げられる。フッ素原子を含むカチオン重合触媒の使用量は、特に限定されないが、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン100重量部に対して、0.01〜10重量部(より好ましくは0.1〜5重量部)の範囲から適宜選択できる。
1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンを開環重合させる際の温度(反応温度)は、特に限定されないが、−70〜200℃が好ましく、より好ましくは−30〜100℃である。なお、反応時間は、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンの転化率等に応じて適宜調整することができる。
1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンの開環重合は、溶媒中で進行させることもできる。当該溶媒としては、活性水素を有するものを使用することはできない。即ち、溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;酢酸エチル等のエステル等を使用できる。なお、溶媒は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上述のp個の水酸基を有する有機化合物を開始剤とした1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンの開環重合により、下記式(2)で表される化合物(ビニル基を有する樹脂)が生成する。当該化合物は、そのまま次の反応(エポキシ化)に付すこともできるし、精製した上で次の反応に付すこともできる。精製手段としては、特に限定されず、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段等の公知乃至慣用の方法を利用できる。
Figure 2015189932
[式(2)中、R1、p、qは、前記に同じ。]
上述の開環重合は、より具体的には、例えば、特昭60−161973号公報に記載の方法に従って実施することができる。
次に、式(2)で表される化合物が有するビニル基を酸化剤によりエポキシ化することによって、エポキシ樹脂(A)(式(1)で表されるエポキシ樹脂)が得られる。
上記酸化剤としては、過酸化水素や有機過酸等の公知乃至慣用の酸化剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、有機過酸としては、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸等が挙げられる。中でも、過酢酸は工業的に安価に入手可能であり、かつ安定度も高いため、好ましい。なお、酸化剤は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
式(2)で表される化合物を有機過酸により反応(エポキシ化)させる際には、公知乃至慣用の触媒を使用することもできる。上記触媒としては、例えば、炭酸ナトリウム等のアルカリや、硫酸等の酸等が挙げられる。
上記反応(エポキシ化)は、使用する装置や原料の物性に応じて、溶媒使用の有無を決定したり、反応温度を調整して行うことができる。
上記反応を進行させる際の温度(反応温度)は、使用する酸化剤の反応性によって適宜定めることができ、特に限定されないが、例えば、酸化剤として過酢酸を使用する場合には、0〜70℃とすることが好ましい。反応温度を0℃以上とすることにより、反応の進行がより速くなる傾向があり、一方、反応温度を70℃以下とすることにより、過酢酸の分解がより抑制される傾向がある。
上記反応においては、原料の粘度低下や酸化剤の希釈による安定化等を目的として、溶媒を使用することができる。酸化剤として過酢酸を使用する場合には、例えば、溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル;酢酸エチル等のエステル;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン等を使用することができる。
上記反応における式(2)で表される化合物が有するビニル基に対する酸化剤の使用量(仕込みモル比)は、特に限定されないが、例えば、酸化剤として過酢酸を使用する場合には、ビニル基に対して、1〜1.5倍モルの使用量とすることが好ましい。
上記反応により、式(2)で表される化合物が有するビニル基の一部又は全部がエポキシ化され、式(1a)で表される基(エポキシ基)に変換されることにより、式(1)で表されるエポキシ樹脂(エポキシ樹脂(A))が生成する。なお、式(1)における式(1c)で表される基は、例えば、式(2)で表される化合物のビニル基と有機過酸の反応により生成する有機酸(例えば、酢酸)や、系中に存在する水、アルコール等が、式(1a)で表される基と反応(副反応)すること等により生成する。なお、式(1)における式(1a)〜(1c)で表される基の割合(比)は、例えば、酸化剤の種類、酸化剤の使用量(酸化剤とビニル基のモル比)、反応条件等により適宜調整できる。
上記反応により得られたエポキシ樹脂(A)は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段等の公知乃至慣用の方法により精製することができる。
なお、エポキシ樹脂(A)は、式(1)で表されるエポキシ樹脂の1種より構成されるものであってもよいし、式(1)で表されるエポキシ樹脂の2種以上により構成されるものであってもよい。
エポキシ樹脂(A)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、特に限定されないが、300〜100000が好ましく、より好ましくは1000〜10000である。重量平均分子量を300以上とすることにより、硬化物の機械強度や耐熱性がより向上する傾向がある。一方、重量平均分子量を100000以下とすることにより、粘度が高くなり過ぎず、成型時の良好な流動性が確保される傾向がある。なお、重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定できる。
エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量は、特に限定されないが、50〜1000が好ましく、より好ましくは100〜500である。エポキシ当量を50以上とすることにより、硬化物の靱性がより向上する傾向がある。一方、エポキシ当量を1000以下とすることにより、硬化物の機械強度がより向上する傾向がある。なお、エポキシ当量は、例えば、JIS K7236:2001に準じて測定することができる。
エポキシ樹脂(A)は、特に限定されないが、フッ素原子を含有していてもよい。例えば、上記開環重合をフッ素原子を含むカチオン重合触媒の存在下で進行させた場合に、得られるエポキシ樹脂(A)がフッ素原子を含有する傾向がある。エポキシ樹脂(A)におけるフッ素原子の含有量は、特に限定されないが、100〜30000ppmが好ましく、より好ましくは2000〜15000ppmである。フッ素原子の含有量を100ppm以上とすることにより、金型からの硬化物の離型性がより向上する傾向がある。一方、フッ素原子の含有量を30000ppm以下とすることにより、硬化物のリードフレームとの剥離や封止樹脂との良好な接着性が確保され、剥離が抑制される傾向がある。なお、フッ素原子の含有量は、例えば、燃焼イオンクロマトグラフィー等によって測定することができる。なお、エポキシ樹脂(A)においてフッ素原子が含まれる形態は、例えば、エポキシ樹脂の構成元素として含まれる態様や、エポキシ樹脂とは別の成分(不純物等)の構成元素として含まれる態様等が挙げられ、特に限定されないが、例えば、式(1)で表されるエポキシ樹脂における炭素原子に結合した水素原子の少なくとも1個と置換した態様で含まれていてもよい。式(1)で表されるエポキシ樹脂におけるC−F結合の存在は、例えば、1H−NMRスペクトル測定等により確認される。
エポキシ樹脂(A)としては、例えば、商品名「EHPE3150」((株)ダイセル製)等の市販品を使用することもできる。また、本発明の熱硬化性樹脂組成物においてエポキシ樹脂(A)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物におけるエポキシ樹脂(A)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、2〜20重量%が好ましく、より好ましくは4〜15重量%、さらに好ましくは6〜10重量%である。エポキシ樹脂(A)の含有量を2重量%以上とすることにより、配合物(熱硬化性樹脂組成物)の流動性がより向上し、トランスファー成型における未充填等の不具合が抑制される傾向がある。一方、エポキシ樹脂(A)の含有量を20重量%以下とすることにより、硬化物の線膨張係数が大きくなり過ぎず、リードフレームとの間の反りが発生しにくくなる傾向がある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物に含まれるエポキシ化合物(エポキシ樹脂)の全量(100重量%)に対するエポキシ樹脂(A)の割合は、特に限定されないが、50重量%以上(例えば、50〜100重量%)が好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である。エポキシ樹脂(A)の割合を50重量%以上とすることにより、連続成型時の離型性がより向上する傾向があり、また、硬化物の耐熱性及び耐光性(耐黄変性)がより向上する傾向がある。
[その他のエポキシ化合物]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、エポキシ樹脂(A)以外のエポキシ化合物(「その他のエポキシ化合物」と称する場合がある)を含んでいてもよい。上記その他のエポキシ化合物としては、公知乃至慣用のエポキシ化合物が挙げられ、特に限定されないが、例えば、芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物[例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAのクレゾールノボラック型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、トリスフェノールメタンから得られるエポキシ化合物等]等の芳香族エポキシ化合物;脂肪族グリシジルエーテル系エポキシ化合物[例えば、脂肪族ポリグリシジルエーテル等]等の脂肪族エポキシ化合物;(i)脂環(脂肪族炭化水素環)を構成する隣接する2個の炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(脂環エポキシ基)を有する化合物、(ii)水素化芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物等の脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。なお、その他のエポキシ化合物は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上述の(i)脂環エポキシ基を有する化合物としては、公知乃至慣用のものの中から任意に選択して使用することができる。中でも、上記脂環エポキシ基としては、シクロヘキセンオキシド基が好ましい。即ち、(i)脂環エポキシ基を有する化合物としては、硬化物の透明性、耐熱性の観点で、シクロヘキセンオキシド基を有する化合物が好ましく、特に、下記式(I)で表される化合物(脂環式エポキシ化合物)が好ましい。
Figure 2015189932
式(I)中、Xは単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、2価の炭化水素基、炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、これらが複数個連結した基等が挙げられる。
式(I)中のXが単結合である化合物としては、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキサン等が挙げられる。
上記2価の炭化水素基としては、炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基、2価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。上記2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等の2価のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)等が挙げられる。
上記炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基(「エポキシ化アルケニレン基」と称する場合がある)におけるアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、ブタジエニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基等の炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖状のアルケニレン基等が挙げられる。特に、上記エポキシ化アルケニレン基としては、炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化されたアルケニレン基が好ましく、より好ましくは炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化された炭素数2〜4のアルケニレン基である。
上記連結基Xとしては、特に、酸素原子を含有する連結基が好ましく、具体的には、−CO−、−O−CO−O−、−COO−、−O−、−CONH−、エポキシ化アルケニレン基;これらの基が複数個連結した基;これらの基の1又は2以上と2価の炭化水素基の1又は2以上とが連結した基等が挙げられる。2価の炭化水素基としては上記で例示したものが挙げられる。
上記式(I)で表される化合物の代表的な例としては、下記式(I−1)〜(I−10)で表される化合物等が挙げられる。なお、下記式(I−5)、(I−7)中のl、mは、それぞれ1〜30の整数を表す。下記式(I−5)中のRは炭素数1〜8のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、s−ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。これらの中でも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基等の炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が好ましい。下記式(I−9)、(I−10)中のn1〜n6は、それぞれ1〜30の整数を示す。また、式(I)で表される化合物としては、その他、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エタン、2,3−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)オキシラン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル等も挙げられる。
Figure 2015189932
Figure 2015189932
(ii)水素化グリシジルエーテル系エポキシ化合物としては、例えば、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]プロパン、2,2−ビス[3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]プロパン等のビスフェノールA型エポキシ化合物を水素化した化合物(水素化ビスフェノールA型エポキシ化合物);ビス[o,o−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[o,p−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[p,p−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン等のビスフェノールF型エポキシ化合物を水素化した化合物(水素化ビスフェノールF型エポキシ化合物);水添ビフェノール型エポキシ化合物;水添フェノールノボラック型エポキシ化合物;水添クレゾールノボラック型エポキシ化合物;ビスフェノールAの水添クレゾールノボラック型エポキシ化合物;水添ナフタレン型エポキシ化合物;トリスフェノールメタンから得られるエポキシ化合物の水添エポキシ化合物等が挙げられる。
その他のエポキシ化合物の中でも、特に、硬化物の耐熱性及び耐光性の観点で、上記式(I)で表される化合物が好ましく、より好ましくは上記式(I−1)で表される化合物である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物におけるその他のエポキシ化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂組成物に含まれるエポキシ化合物(エポキシ樹脂)の全量(100重量%)に対して、50重量%未満(例えば、0重量%以上、50重量%未満)が好ましく、より好ましくは30重量%未満(例えば、10重量%以上、30重量%未満)、さらに好ましくは10重量%未満である。その他のエポキシ化合物の含有量が50重量%以上であると、連続成型時の離型性が低下したり、硬化物の耐熱性及び耐光性(耐黄変性)が不十分となる傾向がある。一方、その他のエポキシ化合物の種類によっては、含有量を10重量%以上とすることにより、硬化物の耐熱性及び耐光性がより向上する傾向がある。
[硬化剤(B)]
本発明の熱硬化性樹脂組成物における硬化剤(B)は、エポキシ樹脂(A)等のエポキシ基を有する化合物と反応して熱硬化性樹脂組成物を硬化させる働きを有する化合物である。硬化剤(B)としては、エポキシ樹脂用硬化剤として公知乃至慣用の硬化剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤等が挙げられる。なお、硬化剤(B)は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。中でも、硬化剤(B)としては、酸無水物系硬化剤が好ましい。
上記酸無水物系硬化剤としては、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等の25℃で液状の酸無水物や、無水コハク酸、水素化無水ピロメリット酸、水素化ビフェニル二無水物、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等の25℃で固体状の酸無水物等が挙げられる。また、上記酸無水物系硬化剤としては、特開2011−219534号公報に記載の多価カルボン酸縮合体等を使用することもできる。硬化物の耐熱性の観点からは、用いられる酸無水物系硬化剤としては、25℃で液状の酸無水物が好ましい。常温で固体状の酸無水物を使用する場合には、常温で液状の酸無水物に溶解させ、常温で液状の混合物として使用してもよく、この液状の混合物も25℃で液状の酸無水物硬化剤に含まれる。なお、上記酸無水物系硬化剤は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
硬化剤(B)としては、市販品を使用することもできる。例えば、上記酸無水物系硬化剤の市販品として、商品名「リカシッド MH−700」、「リカシッド MH−700F」(以上、新日本理化(株)製);商品名「HN−5500」(日立化成工業(株)製)等が挙げられる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物における硬化剤(B)は、特に限定されないが、本発明の熱硬化性樹脂組成物に含まれる全てのエポキシ基を有する化合物におけるエポキシ基1当量あたり、0.5〜1.5当量(より好ましくは0.8〜1.2当量)となる割合で使用することが好ましい。硬化剤(B)の量を0.5〜1.5当量とすることにより、硬化を十分に進行させることができ、硬化物の強靭性や耐黄変性がより向上する傾向がある。
[硬化促進剤(C)]
本発明の熱硬化性樹脂組成物における硬化促進剤(C)は、エポキシ樹脂(A)等のエポキシ基を有する化合物が硬化剤(B)と反応して熱硬化性樹脂組成物が硬化する際に、その硬化速度を促進する機能を有する化合物である。硬化促進剤(C)としては、公知乃至慣用の硬化促進剤を使用することができ、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)又はその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩);1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)又はその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩);ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール;リン酸エステル、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラ(p−トリル)ボレート等のホスホニウム化合物;オクチル酸亜鉛やオクチル酸スズ等の有機金属塩;金属キレート等が挙げられる。なお、硬化促進剤(C)は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
特に、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記式(6)で表されるホスホニウムイオンと該ホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとのイオン結合体を、必須の硬化促進剤(C)として含有する。硬化促進剤(C)として上記イオン結合体を含有することにより、本発明の熱硬化性樹脂組成物の保存性が向上するために可使時間(ポットライフ)が長く、なおかつ硬化性(反応性)が向上するため硬化させる際には優れた硬化速度で硬化させることができる。さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物の耐熱性がさらに向上し、熱による着色等の劣化がいっそう抑制される傾向がある。
上記式(6)で表されるホスホニウムイオンとハロゲンアニオンとのイオン結合体(第4級有機ホスホニウム塩)は、ホスホニウムイオンとハロゲンアニオンが少なくとも1個のイオン対を形成したものである。上記イオン結合体は、高温にさらされる硬化時にすみやかに解離し、ホスホニウムイオンが硬化を促進する作用を有する。
式(6)中のR8、R9、R10、及びR11は、同一又は異なって、炭素数1〜20の炭化水素基を示す。上記炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜20のアリール基等が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基等の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基等が挙げられる。上記炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、メチルベンジル基、エチルベンジル基、ジメチルベンジル基、ジエチルベンジル基、フェネチル基、メチルフェネチル基、エチルフェネチル基、メチルフェネチル基、エチルフェネチル基等が挙げられる。上記炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基;メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基等の置換フェニル基;ナフチル基等が挙げられる。これらの中でも、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基;ベンジル基、エチルベンジル基、フェネチル基、エチルフェネチル基等の炭素数7〜10のアラルキル基;フェニル基、メチルフェニル基等の炭素数6〜8のアリール基等が好ましく、より好ましくは炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数6〜8のアリール基である。
即ち、上記式(6)で表されるホスホニウムイオンとしては、特に、R8、R9、R10、及びR11が、同一又は異なって、炭素数7〜10のアラルキル基、又は炭素数6〜8のアリール基であるものが好ましく;より好ましくは、R8、R9、R10、及びR11として、炭素数7〜10のアラルキル基及び炭素数6〜8のアリール基の両方を有するもの;さらに好ましくは、R8、R9、R10、及びR11のうち、1つ又は2つ(好ましくは1つ)が炭素数7〜10のアラルキル基であり、R8、R9、R10、及びR11のうち、3つ又は2つ(好ましくは3つ)が炭素数6〜8のアリール基であるものである。
上記式(6)で表されるホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等が挙げられる。中でも、臭素イオン、ヨウ素イオンが好ましい。
上記式(6)で表されるホスホニウムイオンとハロゲンアニオンとのイオン結合体(第4級有機ホスホニウム塩)としては、具体的には、例えば、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムヨージド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨージド、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド、プロピルトリフェニルホスホニウムクロリド、プロピルトリフェニルホスホニウムブロミド、プロピルトリフェニルホスホニウムヨージド、ブチルトリフェニルホスホニウムクロリド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、ブチルトリフェニルホスホニウムヨージド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムヨージド、テトラメチルホスホニウムヨージド、テトラエチルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムヨージド等が挙げられる。中でも、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨージド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムヨージドが好ましい。特に、上述の効果(上記イオン結合体を含有することによる効果)が顕著に得られる観点で、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムヨージドがより好ましく、さらに好ましくはベンジルトリフェニルホスホニウムブロミドである。
なお、上記式(6)で表されるホスホニウムイオンとハロゲンアニオンとのイオン結合体(第4級有機ホスホニウム塩)として、例えば、商品名「U−CAT 5003」(サンアプロ(株)製)等を使用することもできる。また、その他の硬化促進剤(C)としては、例えば、商品名「U−CAT SA 506」、「U−CAT SA 102」、「U−CAT 18X」、「U−CAT 410」、「12XD」(開発品)(以上、サンアプロ(株)製);商品名「TPP−K」、「TPP−MK」(以上、北興化学工業(株)製);商品名「PX−4ET」(日本化学工業(株)製)等の市販品を使用することもできる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物における硬化促進剤(C)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜7重量部が好ましく、より好ましくは0.3〜5重量部である。硬化促進剤(C)の含有量を0.1重量部以上とすることにより、トランスファー成型においてもより十分に硬化させることができる傾向がある。一方、硬化促進剤(C)の含有量を7重量部以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物のポットライフがより長くなったり、硬化物の着色が抑制されてより色相が良好な硬化物が得られやすくなる傾向がある。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物が硬化促進剤(C)として上記式(6)で表されるホスホニウムイオンとハロゲンアニオンとのイオン結合体を含有する場合、該イオン結合体の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、0.5〜7重量部が好ましく、より好ましくは1〜5重量部である。上記イオン結合体の含有量を0.5重量部以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物がポットライフと硬化時の反応性のバランスにより優れるものとなり、また、硬化物の耐熱性(特に、耐黄変性)がより向上する傾向がある。一方、イオン結合体の含有量を7重量部以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物のポットライフがより長くなったり、硬化物の着色が抑制されてより色相が良好な硬化物が得られやすくなる傾向がある。
[白色顔料(D)]
本発明の熱硬化性樹脂組成物における白色顔料(D)は、特に、熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物に対して高い光反射性を付与し、また、その含有量を制御することにより硬化物の線膨張率を低減させる役割を担う。白色顔料(D)としては、公知乃至慣用の白色顔料を使用することができ、特に限定されないが、例えば、ガラス、クレー、雲母、タルク、カオリナイト(カオリン)、ハロイサイト、ゼオライト、酸性白土、活性白土、ベーマイト、擬ベーマイト、無機酸化物、アルカリ土類金属塩等の金属塩等の無機白色顔料;スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、尿素−ホルマリン系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂、アミド系樹脂等の樹脂顔料等の有機白色顔料(プラスチックピグメント等);中空構造(バルーン構造)を有する中空粒子等が挙げられる。
上記無機酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン(ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン)、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素(シリカ)等が挙げられる。また、上記アルカリ土類金属塩としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。また、アルカリ土類金属塩以外の金属塩としては、例えば、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫化亜鉛等が挙げられる。
上記中空粒子としては、特に限定されないが、例えば、無機ガラス(例えば、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、石英等)、シリカ、アルミナ等の金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ニッケル、珪酸カルシウム等の金属塩等の無機物により構成された無機中空粒子(シラスバルーン等の天然物も含む);スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、アミド系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン−共役ジエン系樹脂、アクリル−共役ジエン系樹脂、オレフィン系樹脂等のポリマー(これらポリマーの架橋体も含む)等の有機物により構成された有機中空粒子;無機物と有機物のハイブリッド材料により構成された無機−有機中空粒子等が挙げられる。なお、上記中空粒子は、単一の材料より構成されたものであってもよいし、2種以上の材料より構成されたものであってもよい。また、上記中空粒子の中空部(中空粒子の内部の空間)は、真空状態であってもよいし、媒質で満たされていてもよいが、特に、反射率向上の観点では、屈折率が低い媒質(例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガスや空気等)で満たされた中空粒子が好ましい。
なお、白色顔料(D)は、公知乃至慣用の表面処理(例えば、金属酸化物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機酸、ポリオール、シリコーン等の表面処理剤による表面処理等)が施されたものであってもよい。このような表面処理を施すことにより、熱硬化性樹脂組成物における他の成分との相溶性や分散性を向上させることができる場合がある。
白色顔料(D)の形状は、特に限定されないが、例えば、球状、破砕状、繊維状、針状、鱗片状等が挙げられる。中でも、白色顔料(D)の分散性の観点で、球状の白色顔料が好ましく、特に真球状の白色顔料(例えば、アスペクト比が1.2以下の球状の白色顔料)が好ましい。
白色顔料(D)の中心粒径は、特に限定されないが、硬化物の光反射性向上の観点で、0.1〜50μmが好ましい。特に、白色顔料(D)として無機酸化物を用いる場合、該無機酸化物の中心粒径は、特に限定されないが、0.1〜50μmが好ましく、より好ましくは0.1〜30μmである。なお、上記中心粒径は、レーザー回折・散乱法で測定した粒度分布における積算値50%での粒径(メディアン径)を意味する。
中でも、白色顔料(D)としては、入手性、耐熱性、耐光性の観点で、無機酸化物(例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素等)が好ましく、より好ましくは酸化チタン、酸化ケイ素(シリカ)である。特に、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、硬化物に対してより高い光反射性を発現させることができ、なおかつトランスファー成形における充填性で良好な流動性を示すという点で、白色顔料(D)として酸化チタンを少なくとも含むことが好ましく、酸化チタンに加えてさらにシリカを含むことがより好ましい。
なお、白色顔料(D)は、公知乃至慣用の製造方法により製造することができる。また、白色顔料(D)としては、市販品を用いることもでき、例えば、商品名「SR−1」、「R−42」、「R−45M」、「R−650」、「R−32」、「R−5N」、「GTR−100」、「R−62N」、「R−7E」、「R−44」、「R−3L」、「R−11P」、「R−21」、「R−25」、「TCR−52」、「R−310」、「D−918」、「FTR−700」(以上、堺化学工業(株)製)、商品名「タイペークCR−50」、「CR−50−2」、「CR−60」、「CR−60−2」、「CR−63」、「CR−80」、「CR−90」、「CR−90−2」、「CR−93」、「CR−95」、「CR−97」(以上、石原産業(株)製)、商品名「JR−301」、「JR−403」、「JR−405」、「JR−600A」、「JR−605」、「JR−600E」、「JR−603」、「JR−805」、「JR−806」、「JR−701」、「JRNC」、「JR−800」、「JR」(以上、テイカ(株)製)、商品名「TR−600」、「TR−700」、「TR−750」、「TR−840」、「TR−900」(以上、富士チタン工業(株)製)、商品名「KR−310」、「KR−380」、「KR−380N」、「ST−410WB」、「ST−455」、「ST−455WB」、「ST−457SA」、「ST−457EC」、「ST−485SA15」、「ST−486SA」、「ST−495M」(以上、チタン工業(株)製)等のルチル型酸化チタン;商品名「A−110」、「TCA−123E」、「A−190」、「A−197」、「SA−1」、「SA−1L」、「SSPシリーズ」、「CSBシリーズ」(以上、堺化学工業(株)製)、商品名「JA−1」、「JA−C」、「JA−3」(以上、テイカ(株)製)、商品名「KA−10」、「KA−15」、「KA−20」、「STT−65C−S」、「STT−30EHJ」(以上、チタン工業(株)製)、商品名「DCF−T−17007」、「DCF−T−17008」(以上、レジノカラー工業(株)製)等のアナターゼ型酸化チタン;商品名「FB910」、「FB940」等のFBシリーズ(以上、電気化学工業(株)製)、「MSR−2212」、「MSR25」(以上、(株)龍森製)、「HS−105」、「HS−106」、「HS−107」(以上、マイクロン社製)等のシリカ等が使用できる。
中でも、白色顔料(D)における酸化チタンとしては、特に硬化物の光反射性と耐黄変性に優れる点で、商品名「FTR−700」、「R−62N」、「TR−900」、「DCF−T−17008」が好ましい。
なお、白色顔料(D)は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物における白色顔料(D)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、65重量%以上(例えば、65〜90重量%)が好ましく、より好ましくは75重量%以上(例えば、75〜90重量%)である。白色顔料(D)の含有量を65重量%以上とすることにより、硬化物の光反射性がより向上し、さらに、硬化物の線膨張係数がより低くなって、光半導体素子搭載用基板におけるリードフレームの反り等の不具合が生じにくくなる傾向がある。一方、白色顔料(D)の含有量を90重量%以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物が良好な流動性を有し、成型(特に、トランスファー成型)時の未充填等の問題が抑制される傾向がある。
なお、白色顔料(D)として酸化チタンを使用する場合、該酸化チタンの含有量(配合量)は、硬化物の耐黄変性と光反射性のバランスの観点で、白色顔料(D)の全量(100重量%)に対して、5〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜35重量%である。酸化チタンの含有量を5重量%以上とすることにより、硬化物の光反射性がより向上する傾向がある。一方、酸化チタンの含有量を40重量%以下とすることにより、成形時における未充填の問題が抑制される傾向がある。特に、白色顔料(D)として酸化チタンを使用する場合には、シリカを併用することが好ましい。
[ウィスカー(E)]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、さらに、ウィスカー(E)を含むことが好ましい。ウィスカー(E)を含むことにより、他の必須成分との相乗効果と推測されるが、熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物の強靱性が向上し、さらに、金型からの離型性が向上する。また、成型時のバリ発生も抑制される。ウィスカー(E)としては、公知乃至慣用のウィスカーを使用することができ、特に限定されないが、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、炭化ケイ素ウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー、酸化マグネシウムウィスカー、ホウ酸マグネシウムウィスカー、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、二ホウ化チタンウィスカー、グラファイトウィスカー、硫酸カルシウムウィスカー、α−アルミナウィスカー、クリソタイルウィスカー、ワラストナイトウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、ケイ酸アルミニウムウィスカー、ケイ酸カルシウムウィスカー、酸化チタンウィスカー、酸化ジルコニウムウィスカー等が挙げられる。なお、ウィスカー(E)は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
中でも、ウィスカー(E)としては、硬化物の強靭性と離型性の観点で、酸化亜鉛ウィスカー、酸化チタンウィスカーが好ましく、より好ましくは酸化チタンウィスカーである。
なお、ウィスカー(E)は、公知乃至慣用の表面処理(例えば、金属酸化物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機酸、ポリオール、シリコーン等の表面処理剤による表面処理等)が施されたものであってもよい。このような表面処理を施すことにより、熱硬化性樹脂組成物における他の成分との相溶性や分散性を向上させることができる場合がある。
ウィスカー(E)の針状繊維長さは、特に限定されないが、0.1〜100μmが好ましく、より好ましくは1〜80μmである。ウィスカー(E)の針状繊維径(直径)は、特に限定されないが、0.05〜10μmが好ましく、より好ましくは0.1〜5μmである。なお、ウィスカー(E)の針状繊維長さ、針状繊維径は、アルコール等の溶剤に分散させた状態での電子顕微鏡(例えば、TEM等)による観察によって測定することができる。また、熱硬化性樹脂組成物やその硬化物を燃焼させ、残渣を電子顕微鏡(例えば、SEM等)により観察することによっても測定することができる。
なお、ウィスカー(E)としては、例えば、商品名「パナテトラWZ−0501」、「パナテトラWZ−0501L」、「パナテトラWZ−0511」、「パナテトラWZ−0511L」、「パナテトラWZ−0531」、「パナテトラWZ−05E1」、「パナテトラWZ−05F1」(以上、酸化亜鉛ウィスカー、(株)アムテック製);商品名「FTL−100」、「FTL−110」、「FTL−200」、「FTL−300」(以上、酸化チタンウィスカー、石原産業(株)製);商品名「TOFIX−P」(酸化チタンウィスカー、東邦チタニウム(株)製)等の市販品を使用することもできる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物におけるウィスカー(E)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.5〜8重量%が好ましく、より好ましくは1〜4重量%である。ウィスカー(E)の含有量を0.5重量%以上とすることにより、成型時のバリがいっそう抑制され、硬化物の強靭性や金型からの離型性がいっそう向上する傾向がある。一方、ウィスカー(E)の含有量を8重量%以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物が良好な流動性を有し、成型(特に、トランスファー成型)時の未充填等の問題がいっそう抑制される傾向がある。
[酸化防止剤]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、さらに、酸化防止剤を含んでいてもよい。上記酸化防止剤としては、公知乃至慣用の酸化防止剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、フェノール系酸化防止剤(フェノール系化合物)、ヒンダードアミン系酸化防止剤(ヒンダードアミン系化合物)、リン系酸化防止剤(リン系化合物)、イオウ系酸化防止剤(イオウ系化合物)等が挙げられる。
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール類;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等のビスフェノール類;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェノール等の高分子型フェノール類等が挙げられる。
上記ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
上記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト等のホスファイト類;9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のオキサホスファフェナントレンオキサイド類等が挙げられる。
上記イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ドデカンチオール、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
なお、酸化防止剤は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、酸化防止剤としては、例えば、商品名「Sumilizer BHT」(住友化学(株)製、フェノール系酸化防止剤)、「Irganox1010」(BASF製、フェノール系酸化防止剤)、商品名「AO−60」((株)ADEKA製、フェノール系酸化防止剤)、商品名「Irgafos168」(BASF製、リン系酸化防止剤)、商品名「アデカスタブPEP−36」((株)ADEKA製、リン系酸化防止剤)、「アデカスタブHP−10」((株)ADEKA製、リン系酸化防止剤)等の市販品を使用することもできる。
中でも、酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましく、特に、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤又はイオウ系酸化防止剤とを併用することが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物における酸化防止剤の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3重量部である。酸化防止剤の含有量を0.1重量部以上とすることにより、硬化物の酸化が効率的に防止され、耐黄変性がより向上する傾向がある。一方、酸化防止剤の含有量を5重量部以下とすることにより、硬化物の着色が抑制され、色相がより良好となる傾向がある。
[フッ素系離型剤]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、さらに、フッ素系離型剤を含んでいてもよい。上記フッ素系離型剤としては、公知乃至慣用のフッ素系離型剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、分子内にフッ素原子と反応性基(例えば、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、アルコキシシリル基等)とを有する化合物等が挙げられる。より具体的には、フッ素系離型剤としては、例えば、フルオロアルキル基(水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアルキル基)を有するエポキシ化合物;フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレート;フルオロアルキル基を有するアミン;フルオロアルキル基を有する加水分解性基含有シリケート等が挙げられる。中でも、フルオロアルキル基を有するエポキシ化合物、フルオロアルキル基を有する加水分解性基含有シリケートが好ましい。
上記フルオロアルキル基を有するエポキシ化合物としては、例えば、エポキシ基を有するフッ素置換炭化水素(エポキシ基含有フッ素置換炭化水素)等が挙げられ、より具体的には、例えば、下記式(3)で表される化合物(フルオロアルキルを有する単官能エポキシ化合物)等が挙げられる。
Figure 2015189932
上記式(3)におけるrは1〜15の整数を示す。また、sは1〜5の整数を示す。Yは、水素原子、フッ素原子、又はフルオロアルキル基を示す。上記フルオロアルキル基としては、例えば、水素原子の一部又は全部がフッ素原子に置換された炭素数1〜20(好ましくは1〜10)のアルキル基[例えば、トリフルオロメチル基、パーフルオロイソプロピル基等]等が挙げられる。なお、式(3)における−(CH2r−は、水素原子の一部がヒドロキシル基に置換されたものであってもよく、また、途中にエーテル結合が含まれたものであってもよい。式(3)で表される化合物としては、より具体的には、下記式で表される化合物(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロヘプチルオキシラン)等が挙げられる。
Figure 2015189932
上記フルオロアルキル基を有するエポキシ化合物としては、例えば、商品名「E−1430」、「E−1630」、「E−1830」、「E−2030」、「E−3430」、「E−3630」、「E−3830」、「E−4030」、「E−5244」、「E−5444」、「E−5644」、「E−5844」(以上、ダイキン工業(株)製)等の市販品(フルオロアルキル基を有するエポキシ化合物を含む市販品)を使用することもできる。
上記フルオロアルキル基を有する加水分解性基含有シリケートとしては、例えば、下記式(4)で表される化合物(4官能含フッ素オルガノシリケート)又はその縮合物(オリゴマー);下記式(5)で表される化合物(2又は3官能含フッ素オルガノシリケート)又はその縮合物(オリゴマー);さらには4官能含フッ素オルガノシリケートと2又は3官能含フッ素オルガノシリケートとの共縮合物(コオリゴマー)等が挙げられる。
Figure 2015189932
Figure 2015189932
上記式(4)におけるR4は、同一又は異なって、酸素原子、窒素原子、及びケイ素原子からなる群より選択された少なくとも1種が含まれていてもよい炭素数1〜20(好ましくは1〜10)の含フッ素炭化水素基を示す。含フッ素炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル基[例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、n−オクチル等の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基]、炭素数1〜10のアリール基[例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基等の置換又は無置換のアリール基]等の炭化水素基における水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された基が挙げられる。tは、1〜4の整数を示す。R5は、同一又は異なって、炭素数1〜10の炭化水素基を示す。炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル基[例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、n−オクチル等の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基]、炭素数1〜10のアリール基[例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基等の置換又は無置換のアリール基]等が挙げられる。
上記式(5)におけるR6は、同一又は異なって、炭素数1〜10の炭化水素基を示し、例えば、R5と同様のものが例示される。uは、1又は2を示す。R7は、同一又は異なって、酸素原子、窒素原子、及びケイ素原子からなる群より選択された少なくとも1種が含まれていてもよい炭素数1〜20(好ましくは1〜10)の含フッ素炭化水素基を示し、例えば、R4と同様のものが例示される。vは、1〜3の整数を示す。uとvの合計(u+v)は、2〜4の整数である。
式(4)及び(5)におけるR4〜R7としては、より具体的には、国際公開第97/11130号パンフレットの7〜8頁に記載の、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基、フルオロアルキル基、フルオロカルボニル基、フルオロエーテル基等が挙げられ、中でも、−(CH2wH(式中、wは0〜6の整数である)、−CH(CH32、−CH2(CF22H、−CH2(CF23H、−CH2(CF24H、−CHFCF2CF2H、−CH2CF3、−CH2CF2CF3、−CH2CF2CHFCF3、−CH2(CF22CF3、−CH2CH2(CF23CF3、−CH2CH2(CF27CF3、−C(=O)CF3、−C(=O)CF2CF3、−C(=O)(CF26CF3、−C(=O)(CF27CF3等が特に好ましい。
上記フルオロアルキル基を有する加水分解性基含有シリケートとしては、例えば、商品名「ゼッフルGH701」(ダイキン工業(株)製)等の市販品を使用することもできる。また、上記フルオロアルキル基を有する加水分解性基含有シリケートとしては、例えば、国際公開第96/26254号パンフレット、国際公開第97/11130号パンフレット等に記載の含フッ素オルガノシリケートの1種又は2種以上;これらの1種又は2種以上の(共)縮合物等を使用することもできる。
なお、フッ素系離型剤は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物におけるフッ素系離型剤の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、1〜12重量部が好ましく、より好ましくは3〜10重量部である。フッ素系離型剤の含有量を1重量部以上とすることにより、硬化物の離型性がより向上する傾向がある。一方、フッ素系離型剤の含有量を12重量部以下とすることにより、光半導体素子搭載用基板におけるリフレクター(硬化物)のリードフレームに対するより良好な密着性を確保できる傾向がある。
[添加剤]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上述の成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で各種添加剤を含有していてもよい。上記添加剤として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の水酸基を有する化合物を含有させると、反応を緩やかに進行させることができる。その他にも、粘度や透明性を損なわない範囲内で、フッ素系離型剤以外の離型剤、消泡剤、レベリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランや3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、界面活性剤、難燃剤、着色剤、イオン吸着体、顔料、蛍光体(例えば、YAG系の蛍光体微粒子、シリケート系蛍光体微粒子等の無機蛍光体微粒子等)等の慣用の添加剤を使用することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、特に限定されないが、上述の各成分を、必要に応じて加熱した状態で配合及び混練することにより調製することができる。上記混練の方法は、特に限定されず、例えば、ディゾルバー、ホモジナイザー等の各種ミキサー、ニーダー、ロール、ビーズミル、自公転式撹拌装置等の公知乃至慣用の混練手段を使用できる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物が室温(例えば、25℃)で固体として得られる場合、該熱硬化性樹脂組成物は、特に、トランスファー成型用樹脂組成物やコンプレッション成型用樹脂組成物として好ましく使用できる。具体的には、例えば、本発明の熱硬化性樹脂組成物を調製する際にタブレット状に成型することによって、これらトランスファー成型又はコンプレッション成型用樹脂組成物として使用できる。
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物をさらに加熱して、該熱硬化性樹脂組成物におけるエポキシ基を有する化合物の一部を反応させることによって、Bステージ化した熱硬化性樹脂組成物(Bステージ状態の熱硬化性樹脂組成物)を得ることもできる。
<硬化物>
本発明の熱硬化性樹脂組成物(又はBステージ状態の熱硬化性樹脂組成物)を加熱によって硬化させることにより、高い反射率を有し、耐熱性及び耐光性に優れた硬化物(「本発明の硬化物」と称する場合がある)を得ることができる。硬化の際の加熱温度(硬化温度)は、特に限定されないが、100〜200℃が好ましく、より好ましくは150〜190℃である。また、硬化の際に加熱する時間(加熱時間)は、特に限定されないが、40〜300秒が好ましく、より好ましくは60〜120秒である。硬化温度と硬化時間が上記範囲の下限値より低い場合は硬化が不十分となり、逆に上記範囲の上限値より高い場合は熱分解による黄変が発生したり、タクトタイムが長くなり生産性が低下するので、いずれも好ましくない。硬化条件は種々の条件に依存するが、例えば、硬化温度を高くした場合は硬化時間を短く、硬化温度を低くした場合は硬化時間を長くする等により、適宜調整することができる。また、加熱硬化処理は1段階(例えば、トランスファー成型のみ)で行ってもよいし、例えば、トランスファー成型後にポストキュアー(2次硬化)としてオーブン等でさらに加熱してもよい。
<リフレクター形成用樹脂組成物>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、光半導体装置における光半導体素子の基板(光半導体素子搭載用基板)が有するリフレクター(光反射部材)を形成するための材料(リフレクター形成用樹脂組成物)として好ましく使用できる。本発明の熱硬化性樹脂組成物をリフレクター形成用樹脂組成物として使用することにより、金型からの離型性に優れるために生産性が高く、高い反射率を有し、耐熱性及び耐光性に優れ、なおかつ強靭なリフレクターを有する光半導体素子搭載用基板を製造することができる。
<光半導体素子搭載用基板>
本発明の光半導体素子搭載用基板は、本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物(本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物)により形成されたリフレクターを少なくとも有する基板である。図1は、本発明の光半導体素子搭載用基板の一例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図を示す。図1における100はリフレクター、101は金属配線(リードフレーム)、102は光半導体素子の搭載領域を示す。本発明の光半導体素子搭載用基板においてリフレクター100は、光半導体素子の搭載領域102の周囲を環状に取り囲み、上方に向かってその環の径が拡大するように傾斜した凹状の形状を有している。本発明の光半導体素子搭載用基板は、上記凹状の形状の内側の表面が少なくとも本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物により形成されていればよい。但し、本発明の光半導体素子搭載用基板は、図1に示す態様に限定されない。
本発明の光半導体素子搭載用基板におけるリフレクターを形成する方法としては、公知乃至慣用の成型方法を利用することができ、特に限定されないが、例えば、本発明の熱硬化性樹脂組成物(リフレクター形成用樹脂組成物)を、トランスファー成型、コンプレッション成型、インジェクション成型、LIM成型(インジェクション成型)、ディスペンスによるダム成型等の各種成型方法に付す方法等が挙げられる。
具体的には、例えば、本発明の熱硬化性樹脂組成物(リフレクター形成用樹脂組成物)を所定の金型(トランスファー成型用金型、コンプレッション成型用金型等)内に注入し、加熱硬化することにより、リフレクターを形成することができる。この際の加熱硬化条件としては、例えば、上述の硬化物を形成する際の条件から適宜選択することができる。
本発明の光半導体素子搭載用基板を光半導体装置の基板として使用し、該基板に対して光半導体素子を搭載することによって、本発明の光半導体装置が得られる。
<光半導体装置>
本発明の光半導体装置は、本発明の光半導体素子搭載用基板と、該基板に搭載された光半導体素子とを少なくとも有する光半導体装置である。本発明の光半導体装置は、リフレクターとして本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物により形成されたリフレクターを有するため、光の取り出し効率が高く、また、経時で光度が低下しにくい等、耐久性にも優れる。図2は、本発明の光半導体装置の一例を示す概略図(断面図)である。図2における100はリフレクター、101は金属配線(リードフレーム)、103はボンディングワイヤ、104は封止材、105はダイボンディング材、106は光半導体素子(LED素子)を示す。図2に示す光半導体装置においては、光半導体素子106から発せられた光がリフレクター100の表面(反射面)で反射されるため、高い効率で光半導体素子106からの光が取り出される。なお、図2に示すように、本発明の光半導体装置における光半導体素子は、通常、透明な封止材(図2における104)によって封止されている。但し、本発明の光半導体装置は、図2に示す態様に限定されない。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上述のリフレクター形成用樹脂組成物としての用途に限定されず、例えば、接着剤、電気絶縁材、積層板、コーティング、インク、塗料、シーラント、レジスト、複合材料、基材、シート、フィルム、光学素子、光学レンズ、光学部材、光造形、電子ペーパー、タッチパネル、太陽電池基板、光導波路、導光板、ホログラフィックメモリ等のその他の各種用途にも使用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、表1における熱硬化性樹脂組成物の各成分の配合量の単位は、重量部である。
製造例1
[エポキシ樹脂の製造]
トリメチロールプロパン134g(1モル)、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイド1863g(15モル)、及び3フッ化ホウ素エーテラート31gを60℃で混合し、ガスクロマトグラフィー分析で4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの転化率が98%以上になるまで反応させて、ビニル基を有する樹脂を得た。
さらに、上記で得た樹脂573gを酢酸エチルに溶解させて反応器に仕込み、ここに過酢酸387gを酢酸エチル溶液として2時間にわたって滴下した。この間、反応温度は40℃に保持した。過酢酸の仕込み終了後、40℃でさらに6時間保持し、熟成させた。その後、反応粗液に酢酸エチルを追加し、炭酸ソーダを含むアルカリ水で洗い、続いて蒸留水でよく洗浄した。次いで、酢酸エチル層を濃縮し、粘稠な透明液体としてエポキシ樹脂を得た。このエポキシ樹脂は、赤外吸収スペクトル及び1H−NMRスペクトル測定の結果、式(1)におけるR1がトリメチロールプロパンから3つの水酸基を除いた3価の基(即ち、pは3である)であるエポキシ樹脂であることが確認された。このエポキシ樹脂のGPCにより測定された標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は2800であり、エポキシ当量は180であった。
また、燃焼イオンクロマトグラフィーによる分析の結果、上記で得られたエポキシ樹脂におけるフッ素原子の含有量は、5400ppm(mg/kg)であることが確認された。
(燃焼イオンクロマト分析条件)
・燃焼条件
使用機器:商品名「AQF−100」(ダイアインスツルメンツ製)
サンプル:約5mg
燃焼プログラム:2
吸収液:H22(30ppm)
内部標準:酒石酸(5ppm)
吸収液量:10ml
・イオンクロマト条件
使用機器:商品名「DIONEX ICS−2000」
本カラム:AS−12
プレカラム:AG−12
溶離液:2.70mM Na2CO3 + 0.3mM EPM
流速:1.2ml/分
検出器:電気伝導度検出器
カラム温:35℃
注入量:100μl
実施例1
表1に示すように、製造例1で得られたエポキシ樹脂(EHPE3150)100重量部、硬化剤(商品名「リカシッドMH−700G」、新日本理化(株)製)80重量部、硬化促進剤(商品名「U−CAT 5003」、サンアプロ(株)製)4重量部、酸化防止剤(商品名「Sumilizer BHT」、住友化学(株)製)1重量部、酸化防止剤(商品名「アデカスタブPEP−36」、(株)ADEKA製)1重量部、フッ素系離型剤(商品名「E−1630」、ダイキン工業(株)製)7重量部、酸化チタン(商品名「ホワイトDCF−T−17008」、レジノカラー工業(株)製)250重量部、及び、シリカ(商品名「FB910」、電気化学工業(株)製)700重量部を、プラネタリーミキサーを用いて90℃で10分間混合し、得られた混合物を冷却後に粉砕することによって、粉体状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
実施例2〜5、比較例1〜5
熱硬化性樹脂組成物の配合組成を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして粉体状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた熱硬化性樹脂組成物について、下記の評価を実施した。なお、下記の評価において用いた各試験片(熱硬化性樹脂組成物の硬化物)は、トランスファー成型機を使用してトランスファー成型により作製した(硬化条件:180℃×120秒)。
[初期反射率]
熱硬化性樹脂組成物を用いて、30mm×30mm×3mm厚の試験片(硬化物)を成型し、分光光度計を用いて、上記試験片の波長450nmの反射率測定を行った。そして、初期反射率を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
測定装置:分光光度計 UV−2450 (株)島津製作所製
反射率が95%未満:×(初期反射率が低く不良)
反射率が95%以上:○(初期反射率が高く良好)
[耐熱性]
初期反射率の評価において使用したものと同様の試験片(硬化物;30mm×30mm×3mm厚)を用いて、当該試験片を150℃の乾燥機に入れて500時間放置後、波長450nmの反射率測定を行った。そして、耐熱性を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
反射率(150℃500時間後の反射率)が80%未満:×(耐熱性が不良)
反射率(150℃500時間後の反射率)が80%以上:○(耐熱性が良好)
[耐光性]
初期反射率の評価において使用したものと同様の試験片(硬化物;30mm×30mm×3mm厚)を用い、当該試験片をUV照射装置(ダイプラウィンテス社製 ダイプラ・メタルウェザー Super Win Mini)に入れ、120℃で加熱しながら波長400nm以下の光をカットするフィルターを使用して18mW/cm2の照度で光を照射した。このまま200時間放置後、波長450nmの反射率測定を行った。そして、耐光性を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
反射率(光照射後の反射率)が90%未満:×(耐光性が不良)
反射率(光照射後の反射率)が90%以上:○(耐光性が良好)
[総合評価]
上述の初期反射率、耐熱性、及び耐光性の評価結果がいずれも○(良好)であったものを総合評価○(優れている)とし、それ以外を×(劣っている)と評価した。
Figure 2015189932
表1に示す成分は以下の通りである。
(エポキシ樹脂)
EHPE3150:製造例1で得られたエポキシ樹脂
2021P:商品名「セロキサイド2021P」(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(株)ダイセル製)
YX8034:商品名「YX8034」(水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学(株)製)
(酸無水物硬化剤)
リカシッドMH−700G:商品名「リカシッドMH−700G」(4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=70/30、新日本理化(株)製)
(硬化促進剤)
DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7
U−CAT 410:商品名「U−CAT 410」(サンアプロ(株)製)
U−CAT 18X:商品名「U−CAT 18X」(サンアプロ(株)製)
U−CAT 5003:商品名「U−CAT 5003」(サンアプロ(株)製)
(酸化防止剤)
Sumilizer BHT:商品名「Sumilizer BHT」(フェノール系酸化防止剤、住友化学(株)製)
アデカスタブPEP−36:商品名「アデカスタブPEP−36」(リン系酸化防止剤、(株)ADEKA製)
(離型剤)
E−1630:商品名「E−1630」(フッ素系離型剤、ダイキン工業(株)製)
(酸化チタン)
DCF−T−17008:商品名「ホワイトDCF−T−17008」(酸化チタン、レジノカラー工業(株)製)
(ウィスカー)
FTL−100:商品名「FTL−100」(酸化チタンウィスカー、石原産業(株)製)
(シリカ)
FB910:商品名「FB910」(シリカ、電気化学工業(株)製)
HS−106:商品名「HS−106」(シリカ、マイクロン社製)
100:リフレクター
101:金属配線
102:光半導体素子の搭載領域
103:ボンディングワイヤ
104:光半導体素子の封止材
105:ダイボンディング材
106:光半導体素子

Claims (10)

  1. エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、硬化促進剤(C)と、白色顔料(D)とを含有し、エポキシ樹脂(A)が、下記式(1)
    Figure 2015189932
    [式(1)中、R1はp価の有機基を示す。pは、1〜20の整数を示す。qは、1〜50の整数を示し、式(1)におけるqの和(総和)は、3〜100の整数である。R2は、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示す。但し、式(1)におけるR2の少なくとも1つは式(1a)で表される基である。
    Figure 2015189932
    Figure 2015189932
    Figure 2015189932
    [式(1c)中、R3は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を示す。]]
    で表されるエポキシ樹脂であり、
    硬化促進剤(C)として、下記式(6)
    Figure 2015189932
    [式(6)中、R8、R9、R10、及びR11は、同一又は異なって、炭素数1〜20の炭化水素基を示す。]
    で表されるホスホニウムイオンと該ホスホニウムイオンとイオン対を形成しうるハロゲンアニオンとのイオン結合体を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. エポキシ樹脂(A)が、フッ素原子を含むカチオン重合触媒の存在下、分子内にp個の水酸基を有する有機化合物を開始剤として、1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンを開環重合させ、その後、酸化剤によりエポキシ化することによって製造されるエポキシ樹脂である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 硬化剤(B)が、25℃で液状の酸無水物である請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 白色顔料(D)が、酸化チタン及びシリカからなる群より選択された少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. さらに、ウィスカー(E)を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. トランスファー成型用又はコンプレッション成型用樹脂組成物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. リフレクター形成用樹脂組成物である請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物。
  9. 請求項7に記載の熱硬化性樹脂組成物の硬化物により形成されたリフレクターを有する光半導体素子搭載用基板。
  10. 請求項9に記載の光半導体素子搭載用基板と、該基板に搭載された光半導体素子とを有する光半導体装置。
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