JP2015188423A - 自律走行作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】予め設定された走行経路に沿って走行する自律走行作業車両に音声報知手段を設けて、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合の設定距離前位置、または、設定時間前に予告報知するようにしようとする。【解決手段】衛星測位システムを利用して機体の位置を測位する位置算出手段と、設定した走行経路に沿って自動的に走行及び作業をさせる制御装置30とを備えた自律走行作業車両1において、前記制御装置30にはスピーカ51が接続され、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合、変化開始点から設定距離手前位置で、前記制御装置30はスピーカ51により次の動作の予告報知をする。【選択図】図3

Description

本発明は、衛星測位システムを利用して設定走行経路に沿って自律走行を可能とした自律走行作業車両において、自律走行作業車両による次の動作や行程を音声により予告する技術に関する。
従来、コンバインにより、直線状の作業経路沿って走行する直進走行と、直線状の作業経路の終端部から次回の直線状の作業経路に向けて予め定めた設定走行パターンにて走行する経路変更用走行とを繰り返す作業形態において、経路変更の煩わしさをなくし、運転者の操作負担を軽減するように、自動で経路変更を可能とし、この経路変更が自動で行われていることを運転者が容易に認識できるように、音声による報知手段を設けた技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−232783号公報
前記技術においては、音声による報知手段は、自動で運転しているかどうかを音声により報知するようにしており、コンバインを運転するオペレータが自動かどうかを認識できるだけである。従って、周囲で作業する補助者等には聞こえることがなく、また、次の動作を音声により報知するものではないため、不意に思わぬ方向に進行することもあった。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、予め設定された走行経路に沿って走行する自律走行作業車両に音声報知手段を設けて、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合には、変更する設定距離前の位置、または、設定時間前に予告報知するようにしようとする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、衛星測位システムを利用して機体の位置を測位する位置算出手段と、設定した走行経路に沿って自動的に走行及び作業をさせる制御装置とを備えた自律走行作業車両において、前記制御装置には音声報知手段が接続され、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合、変化開始点から設定距離手前位置で、前記制御装置は音声報知手段により次の動作の予告報知をするものである。
請求項2においては、前記制御装置には音声報知手段が接続され、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合、変化開始点から設定時間手前位置で、前記制御装置は音声報知手段により次の動作の予告報知をするものである。
請求項3においては、前記制御装置は、現在の動作を音声報知手段により報知するものである。
請求項4においては、前記制御装置には光報知手段が接続され、該光報知手段により、次の動作と現在の動作を報知するものである。
請求項5においては、前記制御装置には、表示手段と通信可能とされ、表示手段には次の動作と現在の動作が表示されるものである。
以上のような手段を用いることにより、自律走行作業車両を操作するオペレータや周囲で作業する作業者や補助者は、予告報知により自律走行作業車両の次の動作や現在の動作を目や耳で認識できるようになり、安心して、操作や作業等ができる。
自律走行作業車両とGPS衛星と基準局を示す概略側面図。 制御ブロック図。 自律走行作業車両と随伴走行作業車両とによる作業の状態を示す図。 制御フローチャートを示す図。
衛星測位システムを利用して自律走行を可能とした自律走行作業車両1をトラクタとし、自律走行作業車両1の後部には作業機としてロータリ耕耘装置24を装着した実施例について説明する。但し、作業車両はトラクタに限定するものではなく、コンバイン等でもよく、また、作業機はロータリ耕耘装置に限定するものではなく、畝立て機や草刈機やレーキや播種機や施肥機やワゴン等であってもよい。
図1、図2において、自律走行作業車両1となるトラクタの全体構成について説明する。ボンネット2内にエンジン3が内設され、該ボンネット2の後部のキャビン11内にダッシュボード14が設けられ、ダッシュボード14上に操向操作手段となるステアリングハンドル4が設けられている。該ステアリングハンドル4の回動により操舵装置を介して前輪9・9の向きが回動される。自律走行作業車両1の操舵方向は操向センサ20により検知される。操向センサ20はロータリエンコーダ等の角度センサからなり、前輪9の回動基部に配置される。但し、操向センサ20の検知構成は限定するものではなく操舵方向が認識されるものであればよく、ステアリングハンドル4の回動を検知したり、パワーステアリングの作動量を検知してもよい。操向センサ20により得られた検出値は制御装置30に入力される。
前記ステアリングハンドル4の後方に運転席5が配設され、運転席5下方にミッションケース6が配置される。ミッションケース6の左右両側にリアアクスルケース8・8が連設され、該リアアクスルケース8・8には車軸を介して後輪10・10が支承される。エンジン3からの動力はミッションケース6内の変速装置(主変速装置や副変速装置)により変速されて、後輪10・10を駆動可能としている。変速装置は例えば油圧式無段変速装置で構成して、可変容量型の油圧ポンプの可動斜板をモータ等の変速手段44により作動させて変速可能としている。変速手段44は制御装置30と接続されている。後輪10の回転数は車速センサ27により検知され、走行速度として制御装置30に入力される。但し、車速の検知方法や車速センサ27の配置位置は限定するものではない。
ミッションケース6内にはPTOクラッチやPTO変速装置や制動装置46が収納され、PTOクラッチはPTO入切手段45により入り切りされ、PTO入切手段45は制御装置30と接続され、PTO軸への動力の断接を制御可能としている。制動装置46は制御装置30と接続され、オペレータの操作や自動走行時に制動可能としている。制御装置30はCPU(中央演算処理装置)やRAMやROM等の記憶装置30mやインターフェース等を備え、記憶装置30mには自律走行作業車両1を動作させるためのプログラムやデータが記憶される。
前記エンジン3を支持するフロントフレーム13にはフロントアクスルケース7が支持され、該フロントアクスルケース7の両側に前輪9・9が支承され、前記ミッションケース6からの動力が前輪9・9に伝達可能に構成している。前記前輪9・9は操舵輪となっており、ステアリングハンドル4の回動操作により回動可能とするとともに、操舵駆動手段となるパワステシリンダからなる操舵アクチュエータ40により前輪9・9が左右操舵回動可能となっている。操舵アクチュエータ40は制御装置30と接続され、自動走行制御により駆動される。
制御装置30にはエンジン回転制御手段となるエンジンコントローラ60が接続され、エンジンコントローラ60にはエンジン回転数センサ61や水温センサや油圧センサ等が接続され、エンジンの状態を検知できるようにしている。エンジンコントローラ60では設定回転数と実回転数から負荷を検出し、過負荷とならないように制御するとともに、後述する遠隔操作装置112にエンジン3の状態を送信してディスプレイ113で表示できるようにしている。
また、ステップ下方に配置した燃料タンク15には燃料の液面を検知するレベルセンサ29が配置されて制御装置30と接続され、自律走行作業車両1のダッシュボードに設ける表示手段49には燃料の残量を表示する燃料計が設けられ制御装置30と接続されている。そして、制御装置30から遠隔操作装置112に燃料残量に関する情報が送信されて、遠隔操作装置112のディスプレイ113に燃料残量と作業可能時間が表示される。
前記ダッシュボード14上にはエンジンの回転計や燃料計や油圧等や異常を示すモニタや設定値等を表示する表示手段49が配置されている。
また、トラクタ機体後方に作業機装着装置23を介して作業機としてロータリ耕耘装置24が昇降自在に装設させて耕耘作業を行うように構成している。前記ミッションケース6上に昇降シリンダ26が設けられ、該昇降シリンダ26を伸縮させることにより、作業機装着装置23を構成する昇降アームを回動させてロータリ耕耘装置24を昇降できるようにしている。昇降シリンダ26は昇降アクチュエータ25の作動により伸縮され、昇降アクチュエータ25は制御装置30と接続されている。
制御装置30には衛星測位システムを構成する移動通信機33が接続されている。移動通信機33には移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38が接続され、移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38は前記キャビン11上に設けられる。該移動通信機33には、位置算出手段を備えて緯度と経度を制御装置30に送信し、現在位置を把握できるようにしている。なお、GPS(米国)に加えて準天頂衛星(日本)やグロナス衛星(ロシア)等の衛星測位システム(GNSS)を利用することで精度の高い測位ができるが、本実施形態ではGPSを用いて説明する。
自律走行作業車両1は、機体の姿勢変化情報を得るためにジャイロセンサ31、および進行方向を検知するために方位センサ32を具備し制御装置30と接続されている。但し、GPSの位置計測から進行方向を算出できるので、方位センサ32を省くことができる。
ジャイロセンサ31は自律走行作業車両1の機体前後方向の傾斜(ピッチ)の角速度、機体左右方向の傾斜(ロール)の角速度、および旋回(ヨー)の角速度、を検出するものである。該三つの角速度を積分計算することにより、自律走行作業車両1の機体の前後方向および左右方向への傾斜角度、および旋回角度を求めることが可能である。ジャイロセンサ31の具体例としては、機械式ジャイロセンサ、光学式ジャイロセンサ、流体式ジャイロセンサ、振動式ジャイロセンサ等が挙げられる。ジャイロセンサ31は制御装置30に接続され、当該三つの角速度に係る情報を制御装置30に入力する。
方位センサ32は自律走行作業車両1の向き(進行方向)を検出するものである。方位センサ32の具体例としては磁気方位センサ等が挙げられる。方位センサ32は制御装置30に接続され、機体の向きに係る情報を制御装置30に入力する。
こうして制御装置30は、上記ジャイロセンサ31、方位センサ32から取得した信号を姿勢・方位演算手段により演算し、自律走行作業車両1の姿勢(向き、機体前後方向及び機体左右方向の傾斜、旋回方向)を求める。
次に、自律走行作業車両1の位置情報をGPS(グローバル・ポジショニング・システム)を用いて取得する方法について説明する。
GPSは、元来航空機・船舶等の航法支援用として開発されたシステムであって、上空約二万キロメートルを周回する二十四個のGPS衛星(六軌道面に四個ずつ配置)、GPS衛星の追跡と管制を行う管制局、測位を行うための利用者の通信機で構成される。
GPSを用いた測位方法としては、単独測位、相対測位、DGPS(ディファレンシャルGPS)測位、RTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位など種々の方法が挙げられ、これらいずれの方法を用いることも可能であるが、本実施形態では測定精度の高いRTK−GPS測位方式を採用し、この方法について図1、図2より説明する。
RTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位は、位置が判っている基準局と、位置を求めようとする移動局とで同時にGPS観測を行い、基準局で観測したデータを無線等の方法で移動局にリアルタイムで送信し、基準局の位置成果に基づいて移動局の位置をリアルタイムに求める方法である。
本実施形態においては、自律走行作業車両1に移動局となる移動通信機33と移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38が配置され、基準局となる固定通信機35と固定GPSアンテナ36とデータ送信アンテナ39が圃場の作業の邪魔にならない所定位置に配設される。本実施形態のRTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位は、基準局および移動局の両方で位相の測定(相対測位)を行い、基準局の固定通信機35で測位したデータをデータ送信アンテナ39からデータ受信アンテナ38に送信する。
自律走行作業車両1に配置された移動GPSアンテナ34はGPS衛星37・37・・・からの信号を受信する。この信号は移動通信機33に送信され測位される。そして、同時に基準局となる固定GPSアンテナ36でGPS衛星37・37・・・からの信号を受信し、固定通信機35で測位し移動通信機33に送信し、観測されたデータを解析して移動局の位置を決定する。こうして得られた位置情報は制御装置30に送信される。
こうして、この自律走行作業車両1における制御装置30は自動走行させる自動走行手段を備えて、自動走行手段はGPS衛星37・37・・・から送信される電波を受信して移動通信機33において設定時間間隔で機体の位置情報を求め、ジャイロセンサ31及び方位センサ32から機体の変位情報および方位情報を求め、これら位置情報と変位情報と方位情報に基づいて機体が予め設定した設定経路Rに沿って走行するように、操舵アクチュエータ40、変速手段44、昇降アクチュエータ25、PTO入切手段45、エンジンコントローラ60等を制御して自動走行し自動で作業できるようにしている。なお、作業範囲となる圃場Hの外周の位置情報も周知の方法によって予め設定され、記憶装置に記憶されている。また、圃場H外では路上走行が可能となるので、圃場外に公道と地図上で認識できると、左右のブレーキペダルをアクチュエータで連結するようにしている。そして、予め自動走行ができる国や地域を設定可能としている。自動走行ができる国や地域を設定すると、設定外の国や地域では自動走行ができず、作業もできなくなり、盗難や転売を未然に防げるようになる。
また、自律走行作業車両1には障害物検知手段として障害物センサ41やカメラ42が配置されて制御装置30と接続され、障害物に当接しないようにしている。例えば、障害物センサ41は赤外線センサや超音波センサで構成して機体の前部や側部や後部に配置して制御装置30と接続し、機体の前方や側方や後方に障害物があるかどうかを検出し、障害物を検出すると、警報を発し、走行速度を低下させたり停止させたりするように制御する。詳細は後述する。
また、自律走行作業車両1には前方や作業機を撮影するカメラ42が搭載され制御装置30と接続されている。カメラ42で撮影された映像は随伴走行作業車両100に備えられた遠隔操作装置112のディスプレイ113に表示されるようにしている。
遠隔操作装置112は前記自律走行作業車両1の設定走行経路Rを設定したり、自律走行作業車両1を遠隔操作したり、自律走行作業車両1の走行状態や作業機の作動状態を監視したり、作業データを記憶したりするものである。
本実施形態では、オペレータが随伴走行作業車両100に乗車して運転操作するとともに、随伴走行作業車両100に遠隔操作装置112を搭載して自律走行作業車両1を操作可能としている。随伴走行作業車両100は図3に示すように自律走行作業車両1の斜め後方を作業しながら走行し、自律走行作業車両1を監視・操作する。但し、作業形態によっては、自律走行作業車両1の後方を随伴走行作業車両100が走行して作業をする場合もあり限定するものではない。随伴走行作業車両100の基本構成は自律走行作業車両1と略同じ構成であるので詳細な説明は省略する。なお、随伴走行作業車両100にはGPS用の移動通信機33や移動GPSアンテナ34を備える構成とすることも可能である。
遠隔操作装置112は、随伴走行作業車両100及び自律走行作業車両1のダッシュボード等の操作部に着脱可能としている。遠隔操作装置112は随伴走行作業車両100のダッシュボードに取り付けたまま操作することも、随伴走行作業車両100の外に持ち出して携帯して操作することも、自律走行作業車両1のダッシュボードに取り付けて操作可能としている。遠隔操作装置112は例えばノート型やタブレット型のパーソナルコンピュータで構成することができる。本実施形態ではタブレット型のコンピュータで構成している。
さらに、遠隔操作装置112と自律走行作業車両1は無線で相互に通信可能に構成しており、自律走行作業車両1と遠隔操作装置112には通信するための送受信機110・111がそれぞれ設けられている。送受信機111は遠隔操作装置112に一体的に構成されている。通信手段は例えばWiFi等の無線LANで相互に通信可能に構成されている。遠隔操作装置112は画面に触れることで操作可能なタッチパネル式の操作画面としたディスプレイ113を筐体表面に設け、筐体内に送受信機111やCPUや記憶装置やバッテリ等を収納している。
前記自律走行作業車両1は遠隔操作装置112により遠隔操作可能としている。例えば、自律走行作業車両1の緊急停止や一時停止や再発進や車速の変更やエンジン回転数の変更や作業機の昇降やPTOクラッチの入り切り等を操作できるようにしている。つまり、遠隔操作装置112から送受信機111、送受信機110、制御装置30を介してアクセルアクチュエータや変速手段44や制動装置46やPTO入切手段45等を制御し作業者が容易に自律走行作業車両1を遠隔操作できるのである。
前記ディスプレイ113には、前記カメラ42で撮影した周囲の画像や自律走行作業車両1の状態や作業の状態やGPSに関する情報や操作画面等を表示できるようにし、オペレータが監視できるようにしている。
前記自律走行作業車両1の状態としては、走行状態やエンジンの状態や作業機の状態等であり、走行状態としては変速位置や車速や燃料残量やバッテリの電圧等であり、エンジンの状態としてはエンジンの回転数や負荷率等であり、作業機の状態としては作業機の種類やPTO回転数や作業機高さ等であり、それぞれディスプレイ113に数字やレベルメータ等で表示される。
前記作業の状態としては、作業経路(目標経路または設定走行経路R)、作業行程、現在位置、行程から計算される枕地までの距離、残りの経路、行程数、今までの作業時間、残りの作業時間等である。残りの経路は、全体の作業経路から既作業経路を塗りつぶすことで容易に認識できるようにしている。また、現在位置から次の行程を矢印で表示することで、現在から旋回方向等次の行程を容易に認識することができるようにしている。
GPSに関する情報は、自律走行作業車両1の実位置となる経度や緯度、衛星の補足数や電波受信強度や測位システムの異常等である。
次に、自律走行作業車両1が設定走行経路Rに沿って走行し作業する場合の次の動作予告報知について、図1乃至図3より説明する。
自律走行作業車両1には音声報知手段としてスピーカ51が設けられ、該スピーカ51は制御装置30と接続される。また、遠隔操作装置112には音声報知手段としてスピーカ151が設けられ、該スピーカ151は制御装置130と接続されている。
そして、自律走行作業車両1が、設定走行経路Rに沿って走行し、作業を行っているときに、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合には、その変化させる変化開始点Pから設定距離Lの手前位置でスピーカ51及びスピーカ151から予告報知を行うと同時に、表示手段49及びディスプレイ113に設定距離L手前であることを表示するようにしている。但し、予告報知のタイミングは変化開始点Pから設定距離Lに限定するものではなく、変化開始点Pに至る設定時間前に予告報知するようにしてもよい。また、予告報知は1回だけでなく、設定距離を複数設けて、段階的に予告報知するようにしてもよい。前記設定距離L前、設定時間前は設定手段により任意に変更できるものとする。
進行方向を変化させる場合の報知としては、「右旋回します」「左旋回します」「バックします」「停止します」等であり、作業状態を変化させる場合の報知としては、「作業機を上昇します」「作業機を下降します」「・・・作業を開始(終了)します」「・・・が間もなくなります」「・・・が間もなく満杯になります」等である。
そして、変化開始点Pに至ると、現在の動作をスピーカ51及びスピーカ151から現在の動作を報知すると同時に、表示手段49及びディスプレイ113に現在の動作を表示するようにしている。現在の動作が終了すると、現在の動作の報知及び表示を停止し、次の報知に備える。なお、現在の動作を報知しているときに、次の変化点の予告報知を行う地点に到達すると、現在の動作の報知は中断され予告報知が優先される。また、ロータリ耕耘作業の場合、圃場端に到達した変化開始点Pにおいては、旋回と作業機の上昇が同時に行われるが、このときはいづれか一方を優先して、または、選択して報知するようにしている。
図3、図4より具体的に説明する。但し、本実施形態では作業予告の説明は省略し、進行方向を変化させる場合の予告報知についてのみ説明する。
自律走行作業車両1が設定走行経路Rに沿って走行しているときに、制御装置30は変化開始点Pまでの距離を演算し(S1)、変化開始点Pまでの距離L1が設定距離Lに至ったか判断し(S2)、変化開始点Pまでの距離L1が設定距離Lに至ると、スピーカ51及びスピーカ151から進行方向変化の予告報知を行う(S3)。例えば、圃場端から10メートル手前に至ると、スピーカ51及びスピーカ151から「まもなく左旋回します」と音声で知らせる。なお、スピーカ151は、制御装置30から送受信機110と送受信機111を介して制御装置130に制御信号が送信され、制御装置130から報知信号がスピーカ51に送信されて報知を行う。
さらに前進して、変化点Pに至ると(S4)、現在の動作をスピーカ51及びスピーカ151から報知する。例えば、「旋回します」「バックします」等の音声である。現在動作が終了すると(S6)音声報知を終了させる(S7)。
こうして、衛星測位システムを利用して機体の位置を測位する位置算出手段と、設定した走行経路に沿って自動的に走行及び作業をさせる制御装置30とを備えた自律走行作業車両1において、前記制御装置30には音声報知手段となるスピーカ51が接続され、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合、変化開始点Pから設定距離L1の手前位置で、前記制御装置30はスピーカ51により次の動作の予告報知を行うので、自律走行作業車両1の操作を行うオペレータや周囲の作業者等に自律走行作業車両の次の動作が容易に認識でき、急に旋回したり、後進したりして驚かされることがない。
また、前記制御装置30は、現在の動作を音声報知手段となるスピーカ51により報知するので、周囲の作業者等に自律走行作業車両1の現在の動作を認識させることができ、オペレータの死角に人がいる場合でも注意を喚起できる。
また、予告報知や現在の動作報知を、音声に加えて光報知手段により行うことも可能である。具体的には、光報知手段として方向指示器を制御装置30に接続して変化開始点Pから設定距離L1の手前位置で、方向指示器を点滅させたり、回転灯を設けて旋回する方向に回転点灯させたりする。また、光報知手段としてディスプレイパネル64を設けて制御装置30と接続し、旋回する方向に矢印を表示したり、言葉を表示したりする。また、バックライトを制御装置30と接続し、後進する時にはバックライトを点灯させたり、ディスプレイパネル64に「後進中」と表示させたりするのである。
上記のように、前記制御装置30には光報知手段が接続され、該光報知手段により、次の動作と現在の動作を報知するので、遠く離れた位置からでも容易に自律走行作業車両1の動向を認識することができる。
また、前記制御装置30には、表示手段49とディスプレイ113が通信可能とされ、表示手段49とディスプレイ113には次の動作と現在の動作が表示されるので、走行時や作業時に任意に自律走行作業車両1の動向を認識でき、目で確認できる。
1 自律走行作業車両
30 制御装置
30a 記憶装置
49 表示手段
51 スピーカ
112 遠隔操作装置
113 ディスプレイ

Claims (5)

  1. 衛星測位システムを利用して機体の位置を測位する位置算出手段と、設定した走行経路に沿って自動的に走行及び作業をさせる制御装置とを備えた自律走行作業車両において、前記制御装置には音声報知手段が接続され、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合、変化開始点から設定距離手前位置で、前記制御装置は音声報知手段により次の動作の予告報知をすることを特徴とする自律走行作業車両。
  2. 衛星測位システムを利用して機体の位置を測位する位置算出手段と、設定した走行経路に沿って自動的に走行及び作業をさせる制御装置とを備えた自律走行作業車両において、前記制御装置には音声報知手段が接続され、進行方向を変化させる場合や作業状態を変化させる場合、変化開始点から設定時間前位置で、前記制御装置は音声報知手段により次の動作の予告報知をすることを特徴とする自律走行作業車両。
  3. 前記制御装置は、現在の動作を音声報知手段により報知することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自律走行作業車両。
  4. 前記制御装置には光報知手段が接続され、該光報知手段により、次の動作と現在の動作を報知することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自律走行作業車両。
  5. 前記制御装置には、表示手段と通信可能とされ、表示手段には次の動作と現在の動作が表示されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自律走行作業車両。

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