JP2015187632A - 吸音材 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸音性能を向上させた気泡ボードを材料とする吸音材を提供する。【解決手段】気泡44を形成するための複数の突起47を有するキャップシート41と、このキャップシートの突起の開放側に添接され各突起に対応した複数の気泡を形成するバックシート42と、キャップシート41の突起の先端側に添設されたライナーシート43とを少なくとも備え、バックシート42とライナーシート43との間に、各突起内47に形成された空気室45と、各突起外に形成された非空気室46とを備えた気泡ボード4を材料とする吸音材1であって、気泡ボード4により作られた吸音材本体2に空気室45を外部に連通させる小孔22を設けるとともに、吸音材本体2の端面21を封止してその端面における非空気室46と外部との連通を遮断する。【選択図】図4

Description

本発明は、気泡ボードを材料とする吸音材に関するものである。
従来、この種の吸音材として、気泡を形成するための複数の突起を有するキャップシートと、このキャップシートの突起の開放側に添接され前記各突起に対応した複数の気泡を形成するバックシートと、前記キャップシートの突起の先端側に添設されたライナーシートとを少なくとも備え、前記バックシートと前記ライナーシートとの間に、前記各突起内に形成された空気室と、前記各突起外に形成された非空気室とを備えた気泡ボードを加工して作られたものが種々知られている(例えば、下記特許文献1または2を参照)。
これらの吸音材は、多数の空気室にバックシート側またはライナーシート側から多数の小孔を開けることで、当該空気室及び小孔をいわゆるヘルムホルツ共鳴器として利用している。すなわち、小孔が開けられた面を音源側に向けて、音源から発せられる音を小孔から空気室内に侵入させ、空気室内でエネルギーを減衰させることで、吸音効果を発現させるようにしている。しかしながら、これらの吸音材は十分な性能を有していない、という不具合があった。
特開平10−245907号公報 実開昭57−107677号公報
本発明者らは、上述した不具合の原因を究明したところ、以下のような現象が生じていることを知得した。すなわち、小孔より空気室内に侵入した音は、空気室内で反響しエネルギーが減衰する一方、同時に空気室を構成するキャップシートの突起を振動させ、当該突起を境界にして空気室と隣接する非空気室に伝播することとなる。キャップシートとバックシートとの間で有限空間が形成された空気室と異なり、非空気室は、吸音材の端部において吸音材外部と連通する無限空間が形成されている。そのため、小孔から空気室内に侵入した後突起を介して非空気室に伝播された音は、吸音材の端部から漏れ出てしまい、これにより、吸音材としての性能が十分なものとは言えなくなっていた。
しかして、本発明は、吸音性能を向上させた気泡ボードを材料とする吸音材を提供することを目的としている。
本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような構成を採用したものである。すなわち、本発明に係る吸音材は、気泡を形成するための複数の突起を有するキャップシートと、このキャップシートの突起の開放側に添接され前記各突起に対応した複数の気泡を形成するバックシートと、前記キャップシートの突起の先端側に添設されたライナーシートとを少なくとも備え、前記バックシートと前記ライナーシートとの間に、前記各突起内に形成された空気室と、前記各突起外に形成された非空気室とを備えた気泡ボードを材料とする吸音材であって、前記気泡ボードにより作られた吸音材本体に前記空気室を外部に連通させる小孔を設けるとともに、前記吸音材本体の端面を封止してその端面における前記非空気室と外部との連通を遮断していることを特徴とする。
前記吸音材本体が、複数の小孔及びこれら小孔に対応する空気室を備えたものである場合の好適な一態様としては、前記小孔の大きさを相互に異ならせているものが挙げられる。
また、前記吸音材本体が、複数の小孔及びこれら小孔に対応する空気室を備えたものである場合の好適な他の態様としては、前記空気室の容積を相互に異ならせているものが挙げられる。
前記吸音材本体の具体的な一例としては、バックシート及び/またはライナーシートに前記非空気室を外部に連通させる小孔を設けたものが挙げられる。
前記吸音材本体は、バックシートに前記小孔を設けたものが好ましい。
本発明は、以上のような構成であるから、吸音性能を向上させた気泡ボードを材料とする吸音材を提供できる。
本発明の第1実施形態にかかる吸音材を示す外観斜視図。 同実施形態にかかる吸音材を一部破断して示す分解斜視図。 同実施形態にかかる吸音材を示す平面図。 図3におけるA−A線断面図。 本発明の第2実施形態にかかる吸音材を示す平面図。 図5におけるB−B線断面図。 本発明の第3実施形態にかかる吸音材を示す平面図。 図7におけるC−C線断面図。 本発明の第4実施形態にかかる吸音材を示す平面図。 図9におけるD−D線断面図。 本発明の第5実施形態にかかる吸音材の図4に対応する断面図。 本発明の第6実施形態にかかる吸音材を示す外観斜視図。 本発明の第7実施形態にかかる吸音材を示す外観斜視図。 本発明の第8実施形態にかかる吸音材を示す外観斜視図。
<第1実施形態(図1〜図4)>
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図4を参照して説明する。
本実施形態にかかる吸音材1は、車両や建築、組み立て資材等における内装用吸音材として用いられるものであり、気泡ボード4により作られている。具体的には、この吸音材1は、3層構造をなす合成樹脂製の気泡ボード4を材料とするもので、この気泡ボード4を所望の形状に切断して形成された吸音材本体2と、この吸音材本体2の端面21を封止する封止部材3とを備えたものである。
前記気泡ボード4は、気泡44を形成するための複数の突起47を有するキャップシート41と、このキャップシート41の突起47の開放側に添接され前記各突起47に対応した複数の気泡44を形成するバックシート42と、前記キャップシート41の突起47の先端側に添設されたライナーシート43とを少なくとも備えている。
前記キャップシート41は、平面視円形状をなす多数の突起47を備えた立体構造をなすものであり、各突起47は幅方向に沿って一列に並んでいるとともに、流れ方向に沿って千鳥配置されている。本実施形態のキャップシート41は、突起47が成形されてない箇所の厚み寸法が約950μmであり、突起47の高さ寸法が約9mm、直径が約16mmである。なお、キャップシート41の突起47が成形されてない箇所の好ましい厚み寸法は、350μm〜1700μmであり、突起47の好ましい高さ寸法は、4mm〜20mmであり、突起47の好ましい直径は5mm〜25mm程度である。
前記バックシート42は、前記キャップシート41の一面に添接される平坦なもので、キャップシート41の突起47と協働して密閉空間である多数の気泡44を形成する。本実施形態のバックシート42は、キャップシート41と同じ厚み寸法、具体的には500μmの厚み寸法を有する。なお、バックシート42の好ましい厚み寸法は、280μm〜1500μmである。
前記ライナーシート43は、前記キャップシート41の他面に添接される平坦なものである。本実施形態のライナーシート43は、キャップシート41及びバックシート42と同じ厚み寸法、具体的には800μmの厚み寸法を有する。なお、ライナーシート43の好ましい厚み寸法は、180μm〜1500μmである。
なお、キャップシート41、バックシート42、ライナーシート43の各部の寸法は、上述したものに限られないのはもちろんである。
以上のような気泡ボード4(中空板材)の材料樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂等を挙げることができる。
そして、前記バックシート42と前記ライナーシート43との間には、前記各突起47内に形成された空気室45と、前記各突起47外に形成された非空気室46とを備えてなる。前記各空気室45は、前記各突起47内に形成されたもので、具体的には、前記キャップシート41の突起47内面側と、このキャップシート41の突起47開放側に密着された前記バックシート42との間に形成される密閉された有限空間である。前記気泡ボード4は、複数の空気室45を備えており、各空気室45は互いに独立している。一方、前記非空気室46は、前記各突起47外に形成されたもので、具体的には、前記キャップシート41の突起47外面側と、このキャップシート41の突起47先端側に密着された前記ライナーシート43との間に形成される無限空間である。この非空気室46は、気泡ボード4の端部を介して外部に連通している。しかして、前記気泡ボード4は、前記複数の空気室45以外の部分に単一の非空気室46を備えている。なお、前記空気室45には空気が充満しているとともに、前記非空気室46にも空気が充満している。
以上のような気泡ボード4を所定の大きさ及び形状に切断して、前記吸音材本体2を形成する。しかして、本実施形態にかかる吸音材1は、前記気泡ボード4を利用して製造されたものであり、前記気泡ボード4の全部または一部と同一の構造を有する吸音材本体2に前記空気室45を外部に連通させる小孔22を設けるとともに、前記封止部材3により前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における前記非空気室46と外部との連通を遮断している。
前記小孔22は、前記バックシート42側に穿設され前記空気室45と外部とを連通する貫通孔で、前記空気室45内の空気と協働して後述するヘルムホルツ共鳴器を形成し得る大きさを有したものである。前記小孔22は、前記各空気室45に対して1つずつ設けられており、前記バックシート42側に適宜のピッチで配設されている。具体的には、前記各小孔22は、前記バックシート42における各空気室45に対応する中央部分、換言すれば前記有限空間の中庸な位置に開口するべく穿設されたもので、直径が約1.5mm〜5.0mmに設定された平面視円形状をなしている。なお、各小孔22の直径は、0.5mm〜5.0mmが好ましい。0.3mmより小さいと加工が困難であり、12.0mmを超えると加工が困難である上に、吸音材1の厚み方向の剛性が低下する。なお、小孔22の直径は、突起47の直径に対応させて種々変更可能であるのはもちろんである。また、前記小孔22の形成方法としては、ドリル、針、パンチング等種々適用可能である。
前記封止部材3は、前記吸音材本体2の端面21(側面)を覆う板状のものであって、例えば、平面視矩形状をなす吸音材本体2の四方全ての小口端面21を塞ぐように配されている。この封止部材3は、例えば前記気泡ボード4で列挙したような素材からなる合成樹脂製のもので、前記吸音材本体2の端面21に熱融着により接合されている。なお、封止部材3の吸音材本体2への接合方法は、接着剤等を用いた接着によるものであってもよいのはもちろんである。
次に、本実施形態の吸音材1の吸音作用について説明する。
本実施形態の吸音材1は、前記小孔22を介して前記空気室45と外部との連通を許容することにより、小孔22による径の小さい開口部と、その背後に位置する空洞部たる前記空気室45とを備えた構造を有している。そして、この開口部に存在する空気が塊となり、この塊に対して前記空気室45がバネのような働きをする。このように、前記小孔22が設けられるバックシート42側に作用した音を前記キャップシート41及びバックシート42により形成される前記空気室45内に直接導いて、前記空気室45の内壁に反射させ、キャップシート41の突起47を振動させる。本実施形態の吸音材1は、以上のようにして音のエネルギーを減衰させて吸音効果を得る、いわゆるヘルムホルツ共鳴器の原理を用いている。
このヘルムホルツ共鳴器とは、開口部の断面積(すなわち小孔22の開口面積)や、開口部の実長(すなわち小孔22が形成されるバックシート42の厚み寸法)、空気部の容積(すなわち、突起47の大きさ)等、ヘルムホルツ共鳴器を構成する各要素に応じて、特定の周波数で共振運動が生じることが知られている。しかして、本実施形態の吸音材1は、前記開口部の断面積、開口部の実長、空気部の容積に依存する特性を備えたヘルムホルツ共鳴器となり、これらの値を適宜設定することにより吸音率を大幅に向上させることができる。
なお、本実施形態においては、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における前記非空気室46と外部との連通を遮断しているため、前記突起47を介して前記空気室45から非空気室46に伝播された音が前記非空気室46の端部から外部に漏れ出るのを抑制できる。すなわち、前記封止部材3の働きにより、吸音材1の内部の非空気室46に空気室45と比較して巨大な密閉空間を形成することができるため、従来のような非空気室46の端部を開放して無限空間としていたものに比べて吸音性能を向上させることができる。
以上に述べたように、本実施形態によれば、気泡44を形成するための複数の突起47を有するキャップシート41と、このキャップシート41の突起47の開放側に添接され前記各突起47に対応した複数の気泡44を形成するバックシート42と、前記キャップシート41の突起47の先端側に添設されたライナーシート43とを備え、前記バックシート42と前記ライナーシート43との間に、前記各突起47内に形成された空気室45と、前記各突起47外に形成された非空気室46とを備えた気泡ボード4を材料とするものであって、前記気泡ボード4により作られた吸音材本体2に前記空気室45を外部に連通させる小孔22を設けるとともに、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における前記非空気室46と外部との連通を遮断していることを特徴とする吸音材1を構成した。
そのため、前記空気室45で吸収した音の振動が突起47を介して非空気室46に伝播しても、吸音材1の端部から音が漏れなくなる。そのため、従来のものに比べて吸音性能を向上させることができる。
また、本実施形態の吸音材本体2は、複数の小孔22及びこれら小孔22に対応する空気室45を備えたものであり、前記各小孔22の大きさを同一としているため、比較的製造が容易なだけでなく、騒音対策が必要な周波数の音を効率的に吸音することができる。
さらに、本実施形態の吸音材本体2は、前記空気室45の容積を同一としているため、比較的製造が容易であり、吸音材1の剛性も均一にすることができる。
特に、この吸音材本体2は、片面側、すなわちバックシート42のみに前記小孔22を設けたものであるので、吸音性能に対する方向性を持たせることができる。
また、本実施形態の外層を形成するバックシート42及びライナーシート43が、それぞれ均一な厚さをもつ平らな板状のものであるので、吸音性能を保ちつつ製造時の加工性を容易にすることができる。また、吸音材1の表面が平面なので、内装材等としての汎用性を有する。
さらに、本実施形態の吸音材1は、コア層となるキャップシート41と、表層となるバックシート42と、裏層となるライナーシート43とからなる3層構造を有するものであるため、板厚方向への曲がり変形を生じにくくし、剛性をもたせることが可能となる。したがって、本実施形態の吸音材1によれば、吸音効果を有するとともに、その平板形状が強固に保持される構造的な強度をも持ち合わせた特徴を有し、剛性を必要とする産業分野に好適な吸音材1を提供することが可能となる。すなわち、従来の吸音材料として知られるスポンジやグラスウール等、構造部材の保持が必要な吸音材料とは異なり、室内や車室内、騒音発生源のカバー等にそのまま吸音材1として利用することができる。
具体的には、本実施形態にかかる吸音材1をモーターケースやエンジンカバー等の部品として使用した場合、騒音対策が必要な周波数と吸音周波数とを一致させることで、より消音効果を高める効果が期待できる。また、吸音材1の片面のみに小孔22を配置することで、気密性を高め遮音効果をも期待できる。この他、自動車関連としては、内装用の床材やトランクボード、シェルフ、間仕切り材等に利用することができる。また、今後普及が予想される電気自動車においては、部材として軽量かつ静粛性がより求められるので、本実施形態にかかる吸音材1を内装材や消音材として好適に利用することができる。さらに、建築・土木関連としては、住宅内装用壁材や天井材等に利用可能性が高く、建設工事現場や工場、事務所の防音対策として、本実施形態にかかる吸音材1を利用することも考えられる。
また、本実施形態の吸音材1は、吸音材本体2の端面21が封止部材3で封止されているため、水やほこり等の異物が吸音材本体2の内部に侵入してしまうことを好適に抑制できる。
<第2実施形態(図5及び図6)>
次に、本発明の第2実施形態にかかる吸音材1について、図5及び図6を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の吸音材1は、気泡ボード4により作られた吸音材本体2に空気室45を外部に連通させる小孔22a、22bを設けるとともに、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における非空気室46と外部との連通を遮断している。そして、前記吸音材本体2が、複数の小孔22a、22b及びこれら小孔22a、22bに対応する空気室45を備えたものであり、前記小孔22a、22bの大きさを相互に異ならせている点が第1実施形態と異なる。以下、詳述する。
前記気泡ボード4を構成するキャップシート41は、平面視円形状をなす多数の突起47を備えた立体構造をなすものであり、各突起47は幅方向に沿って一列に並んでいるとともに、流れ方向に沿って千鳥配置されている。各突起47の大きさ及び形状は、全て同じに設定してある。そして、各突起47内に形成された各空気室45は、同じ大きさ及び形状を備えており、それらの各容積も同一である。
前記吸音材本体2は、第1の列の空気室45に対応させて形成された第1の小孔22aと、前記第1の列に隣接する第2の列の空気室45に対応させて形成された第2の小孔22bとを備えたものであり、前記第1の小孔22aの大きさと第2の小孔22bの大きさとを相互に異ならせている。具体的には、前記各第1の小孔22aは、前記バックシート42における第1の列の各空気室45に対応する中央部分、換言すれば前記有限空間の中庸な位置に開口するべく穿設されたもので、直径が約1.0mmに設定された平面視円形状をなしている。一方、前記各第2の小孔22bは、前記バックシート42における第2の列の各空気室45に対応する中央部分、換言すれば前記有限空間の中庸な位置に開口するべく穿設されたもので、直径が約5.0mmに設定された平面視円形状をなしている。
すなわち、本実施形態にかかる吸音材1では、ヘルムホルツ共鳴器を構成する要素のうち、開口部の実長(すなわち小孔22a、22bが形成されるバックシート42の厚み寸法)と空気部の容積(すなわち、突起47の大きさ)とを同一とするとともに、開口部の断面積(すなわち小孔22a、22bの開口面積)を異ならせた複数のヘルムホルツ共鳴器を備えている。
このようなものであれば、第1の実施形態に準じた効果が得られる。その上、第1の小孔22aとその背後の空気室45とを主体として構成される第1のヘルムホルツ共鳴器で吸音される周波数と、第2の小孔22bとその背後の空気室45とを主体として構成される第2のヘルムホルツ共鳴器で吸音される周波数とを異ならせることができるため、吸音材1全体として、吸音性能を向上させることが可能となる。換言すれば、複数のピーク周波数が含まれている音に対して、複数種類の周波数、具体的には、第1の小孔22aから空気室45に侵入し当該空気室45内で共鳴する周波数と、第2の小孔22bから空気室45に侵入し当該空気室45内で共鳴する周波数とを吸音できるので、吸音効果が現れる周波数帯域幅を広げるとともに、ピーク周波数音源に対して吸音効果を向上させることができる。
なお、小孔の大きさを相互に異ならせる方法は、上述したような(1)径を変えるものに限られず、例えば、(2)小孔の形状を変えたり(小孔の形状は、上述した平面視円形状には限られず種々変更可能である。小孔の形状は、ヘルムホルツ共鳴器を構成する要素のうち開口部の断面積に関係する)、(3)小孔周辺のバックシートの厚み寸法を異ならせて開口部の実長を変えたり、これら(1)〜(3)を組み合わせてもよいのはもちろんである。
また、小孔の直径の種類を複数にしたり、直径が異なる小孔の比率を任意に設定する等してもよい。すなわち、上述した第2実施形態では、第1の小孔及び第2の小孔の2種類の小孔を形成していたが、3種類以上の小孔を形成してもよい。さらに、各小孔の吸音材全体に対する比率も、上述したような第1の小孔を50%、第2の小孔を50%と各小孔を同割合で配置したものに限られず、例えば、第1の小孔を20%、第2の小孔を80%等のように、異なる割合で配置したものであってもよい。
<第3実施形態(図7及び図8)>
次に、本発明の第3実施形態にかかる吸音材1について、図7及び図8を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の吸音材1は、気泡ボード4により作られた吸音材本体2に空気室45a、45bを外部に連通させる小孔22a、22bを設けるとともに、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における非空気室46と外部との連通を遮断している。そして、前記吸音材本体2が、複数の小孔22a、22b及びこれら小孔22a、22bに対応する空気室45a、45bを備えたものであり、前記空気室45a、45bの容積を相互に異ならせている点が第1実施形態と異なる。以下、詳述する。
前記気泡ボード4を構成するキャップシート41は、平面視円形状をなす多数の突起47a、47bを備えた立体構造をなすものであり、各突起47a、47bは幅方向に沿って一列に並んでいるとともに、流れ方向に沿って千鳥配置されている。本実施形態の各突起47a、47bの大きさは、第1の列と、この第1の列に隣接する第2の列とで異ならせてある。具体的には、第1の列に配された第1の突起47aは、突起47aの高さ寸法が約5mm、直径が約6mmである。一方、第2の列に配された第2の突起47bは、突起47bの高さ寸法が約5mm、直径が約12mmである。そして、各突起47a、47b内に形成された各空気室45a、45bの大きさは、前記第1の列と第2の列とで異なっており、第2の列の空気室45bの容積が第1の列の空気室45aの容積に比べて大きくなるように設定してある。
前記吸音材本体2は、第1の列の空気室45aに対応させて形成された第1の小孔22aと、前記第1の列に隣接する第2の列の空気室45bに対応させて形成された第2の小孔22bとを備えたものであり、前記第1の小孔22aの大きさと第2の小孔22bの大きさとは同じ大きさに設定してある。具体的には、前記各第1の小孔22aは、前記バックシート42における第1の列の各空気室45aに対応する中央部分、換言すれば前記有限空間の中庸な位置に開口するべく穿設されたもので、直径が約1.5mm〜2.0mmに設定された平面視円形状をなしている。一方、前記各第2の小孔22bは、前記バックシート42における第2の列の各空気室45bに対応する中央部分、換言すれば前記有限空間の中庸な位置に開口するべく穿設されたもので、直径が約1.5mm〜2.0mmに設定された平面視円形状をなしている。
すなわち、本実施形態にかかる吸音材1では、ヘルムホルツ共鳴器を構成する要素のうち、開口部の断面積(すなわち小孔22a、22bの開口面積)と開口部の実長(すなわち小孔22a、22bが形成されるバックシート42の厚み寸法)とを同一とするとともに、空気部の容積(すなわち、突起47a、47bの大きさ)を異ならせた複数のヘルムホルツ共鳴器を備えている。
このようなものであれば、第1実施形態に準じた効果が得られるだけでなく、第2実施形態に準じた効果も得られる。すなわち、第1の小孔22aとその背後の空気室45aとを主体として構成される第1のヘルムホルツ共鳴器で吸音される周波数と、第2の小孔22bとその背後の空気室45bとを主体として構成される第2のヘルムホルツ共鳴器で吸音される周波数とを異ならせることができるため、吸音材1全体として、吸音効果の現れる周波数帯域幅を広げることが可能となる。
なお、空気室の容積を相互に異ならせる方法は、上述したような(1)突起の径を変えるものに限られず、例えば、(2)突起の形状を変えたり(突起の形状は、上述した円柱状には限られず種々変更可能である。突起の形状は、ヘルムホルツ共鳴器を構成する要素のうち空気部の容積に関係する)、(3)突起の高さ寸法を変えたり(突起の高さ寸法は、ヘルムホルツ共鳴器を構成する要素のうち空気部の容積に関係する)、これら(1)〜(3)を組み合わせてもよいのはもちろんである。
また、突起の直径の種類を複数にしたり、直径が異なる突起の比率を任意に設定する等してもよい。すなわち、上述した第3実施形態では、第1の列の空気室及び第2の列の空気室の2種類の空気室を形成していたが、3種類以上の空気室を形成してもよい。さらに、各空気室の吸音材全体に対する比率も、上述したような第1の列の空気室を50%、第2の列の空気室を50%と各空気室を同割合で配置したものに限られず、例えば、第1の列の空気室を20%、第2の列の空気室を80%等のように、異なる割合で配置したものであってもよい。
さらに、本実施形態の空気室の容積を相互に異ならせる方法と、前述した第2実施形態の小孔の大きさを相互に異ならせる方法とを組み合わせることにより、単一の吸音材の中に異なる共鳴周波数を複数存在させて、吸音効果のある周波数帯域幅を広げるようにしてもよいのはもちろんである。
<第4実施形態(図9及び図10)>
次に、本発明の第4実施形態にかかる吸音材1について、図9及び図10を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の吸音材1は、気泡ボード4により作られた吸音材本体2に空気室45を外部に連通させる小孔22を設けるとともに、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における非空気室46と外部との連通を遮断している。そして、前記吸音材本体2が、バックシート42に前記非空気室46を外部に連通させる小孔23を設けたものである点が第1実施形態と異なる。以下、詳述する。
前記吸音材本体2は、各空気室45に対応させて形成された第1の小孔22と、非空気室46に対応させて形成された第2の小孔23とを備えたものであり、前記第1の小孔22の大きさと第2の小孔23の大きさとは同じ大きさに設定してある。具体的には、前記各第1の小孔22は、前記バックシート42における各空気室45に対応する中央部分、換言すれば前記有限空間の中庸な位置に開口するべく穿設されたもので、直径が約1.5mm〜2.0mmに設定された平面視円形状をなしている。一方、前記各第2の小孔22は、前記バックシート42における気泡44を形成しない部分、換言すればキャップシート41の突起47が成形されてない箇所とバックシート42とが密着している部分に形成されたものである。具体的には、各第2の小孔23は、隣接する第1の小孔22間に開口するべく穿設されたもので、直径が約1.5mm〜2.0mmに設定された平面視円形状をなしている。
このようなものであれば、第1実施形態に準じた効果が得られる。その上、第1の小孔22とその背後の空気室45とを主体として構成される第1のヘルムホルツ共鳴器によって所定の周波数の音を吸音できるだけでなく、第2の小孔23とその背後の非空気室46とを主体として構成される第2のヘルムホルツ共鳴器によって前記所定の周波数とは異なる音を吸音できるため、吸音性能が向上する。詳述すれば、本実施形態では、吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における非空気室46と外部との連通を遮断しているので、非空気室46が空気室45に比べて大きな容積を有する有限空間となっている。そのため、この非空気室46と第2の小孔23とによって巨大なヘルムホルツ共鳴器を形成することができる。
すなわち、本実施形態にかかる吸音材1では、ヘルムホルツ共鳴器を構成する要素のうち、開口部の断面積と開口部の実長と空気部の容積とを異ならせた複数のヘルムホルツ共鳴器を備えている。具体的には、第1のヘルムホルツ共鳴器では各空気室45に対して単一の小孔22を形成している一方、第2のヘルムホルツ共鳴器では非空気室46に対して多数の小孔23を形成しており、第1のヘルムホルツ共鳴器の前記開口部の断面積が第2のヘルムホルツ共鳴器の前記開口部の断面積よりも小さく設定されている。また、第1のヘルムホルツ共鳴器ではバックシート42のみの厚み寸法内に小孔22が形成されている一方、第2のヘルムホルツ共鳴器はバックシート42及びキャップシート41の合計厚み寸法内に小孔23が形成されており、第1のヘルムホルツ共鳴器の前記開口部の実長が第2のヘルムホルツ共鳴器の前記開口部の実長よりも小さく設定されている。さらに、第1のヘルムホルツ共鳴器では前記空気部の容積が各空気室45の大きさに依存する一方、第2のヘルムホルツ共鳴器では前記空気部の容積が非空気室46全体の大きさに依存しており、第1のヘルムホルツ共鳴器の前記空気部の容積が第2のヘルムホルツ共鳴器の前記空気部の容積よりも小さく設定されている。
なお、前記非空気室を外部に連通させる小孔は、ライナーシート側に設けてもよく、また、小孔の個数、各小孔の大きさ、形状、その配置等は、図示したものに限られず種々変更可能である。
<第5実施形態(図11)>
次に、本発明の第5実施形態にかかる吸音材1について、図11を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の吸音材1は、気泡ボード4により作られた吸音材本体2に空気室45を外部に連通させる小孔22を設けるとともに、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における非空気室46と外部との連通を遮断している。そして、前記吸音材本体2が、バックシート42の表面に外層シート5を備えたものである点が第1実施形態と異なる。
前記外層シート5は、例えば吸音効果を有する不織布であり、バックシート42に形成された小孔22を閉鎖しない状態で当該バックシート42の外面側に熱溶着することにより積層されている。なお、バックシート42に形成された小孔22は、外層シート5を熱溶着させた場合に、熱溶着の熱にて閉鎖されない程度の寸法に設定されている。
このようなものであれば、上述した第1実施形態の吸音材1に準じた効果が得られる。その上、本実施形態の吸音材1によれば、前記外層シート5によって、前記小孔22に直接塵や汚れが付着するのを保護することができる。また、前記小孔22が見えないように不織布で覆うことにより、室内側の装飾が可能となる。
なお、吸音材本体の外面に積層される外層シートは、不織布に限られず種々変更可能であるが、外層シートが、本実施形態のように吸音効果を有する不織布やその他の多孔質材料等であれば、外層シートにより所定の周波数帯域の騒音を吸音することができるとともに、それ以外の周波数帯域の騒音を小孔を通じて開口する空気室を利用して吸音することができる。そのため、吸音材本体と外層シートとが互いの効果を打ち消すことなく可聴域全般にわたり高い吸音性能を有する吸音材を得ることができる。
また、外層シートは、バックシート側に添設されるものの他、ライナーシート側に添設されるものや、バックシート側及びライナーシート側の両方に添設されるものであってもよい。さらに、外層シートは、吸音材本体の全体を覆うもののみならず、吸音材の一部のみを覆うものや、複数種類の外層シートが吸音材本体の外面に積層されるものであってもよい。
<第6実施形態(図12)>
次に、本発明の第6実施形態にかかる吸音材1について、図12を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の吸音材1は、気泡ボード4により作られた吸音材本体2に空気室45を外部に連通させる小孔22を設けるとともに、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における非空気室46と外部との連通を遮断している。そして、前記吸音材本体2の端面21を封止する方法が第1実施形態と異なる。以下、詳述する。
本実施形態の封止部材3は、前記吸音材本体2の端面21(側面)を覆うものであって、吸音材本体2の全ての小口端面21を塞ぐように配されている。この封止部材3は、バックシート42と一体に形成されたものであり、その封止部材3の端部と前記ライナーシート43の端部とが略直交状態で接合されている。この封止部材3とライナーシート43との接合、及び前記封止部材3とキャップシート41の小口端縁との接合は、熱溶着により行われている。なお、これらの接合は、接着剤等を用いた接着によるものであってもよいのはもちろんである。
このようなものであれば、上述した第1実施形態の吸音材1に準じた効果が得られる。その上、本実施形態の吸音材1によれば、バックシート42の端を延出させて封止部材3として利用することができるため、格別な封止部材3を用いるものに比べて部品の点数を少なくすることができる。したがって、部品管理や製造に要する工数を無理なく削減することができる。なお、封止部材の長さ寸法をキャップシートの厚み寸法よりも大きく設定して、封止部材の端部がライナーシートの外面の一部まで達するようにしたものであってもよい。
<第7実施形態(図13)>
次に、本発明の第7実施形態にかかる吸音材1について、図13を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の吸音材1は、気泡ボード4により作られた吸音材本体2に空気室45を外部に連通させる小孔22を設けるとともに、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における非空気室46と外部との連通を遮断している。そして、前記吸音材本体2の端面21を封止する方法が第1実施形態と異なる。以下、詳述する。
本実施形態の封止部材3は、前記吸音材本体2の端面21(側面)を覆うものであって、吸音材本体2の全ての小口端面21を塞ぐように配されている。この封止部材3は、ライナーシート43と一体に形成されたものであり、その封止部材3の端部と前記バックシート42の端部とが略直交状態で接合されている。この封止部材3とバックシート42との接合、及び前記封止部材3とキャップシート41の小口端縁との接合は、熱溶着により行われている。なお、これらの接合は、接着剤等を用いた接着によるものであってもよいのはもちろんである。
このようなものであれば、上述した第1実施形態の吸音材1に準じた効果が得られる。その上、本実施形態の吸音材1によれば、ライナーシート43の端を延出させて封止部材3として利用することができるため、格別な封止部材3を用いるものに比べて部品の点数を少なくすることができる。したがって、部品管理や製造に要する工数を無理なく削減することができる。さらに、第6実施形態のものに比べて、封止部材3が滑らかな曲面をなしてバックシート42に接合されるので角部が除去されることになり、安全上の要請や外観上の要請に対して適切に対応することができる。なお、第6実施形態のものと同様に、封止部材の長さ寸法をキャップシートの厚み寸法よりも大きく設定して、封止部材の端部がバックシートの外面の一部まで達するようにしたものであってもよい。
<第8実施形態(図14)>
次に、本発明の第8実施形態にかかる吸音材1について、図14を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の吸音材1は、気泡ボード4により作られた吸音材本体2に空気室45を外部に連通させる小孔22を設けるとともに、前記吸音材本体2の端面21を封止してその端面21における非空気室46と外部との連通を遮断している。そして、前記吸音材本体2の端面21を封止する方法が第1実施形態と異なる。以下、詳述する。
本実施形態の封止部材3は、前記吸音材本体2の端面21(側面)を覆うものであって、吸音材本体2の全ての小口端面21を塞ぐように配されている。この封止部材3は、バックシート42及びライナーシート43と一体に形成されたものであり、その封止部材3の中間部分において、バックシート42側から延びる封止部材3の端部とライナーシート43側から延びる封止部材3の端部とが接合されている。バックシート42側から延びる封止部材3の端部とライナーシート43側から延びる封止部材3の端部との接合、及び前記封止部材3とキャップシート41の小口端縁との接合は、熱溶着により行われている。具体的には、図示しない対をなす熱シールバーを、その角部が仮想封止端面に沿うようにして相寄る方向に移動させバックシート42及びライナーシート43が重合密着する方向に加熱しつつプレスする。その後、熱シールバーによってバックシート42及びライナーシート43をカットして端面21を封止して、バックシート42及びライナーシート43のプレスにより湾曲させられた部分を封止部材3としている。
このようなものであれば、上述した第1実施形態の吸音材1に準じた効果が得られる。その上、本実施形態の吸音材1によれば、バックシート42及びライナーシート43の端を延出させて封止部材3として利用することができるため、格別な封止部材3を用いるものに比べて部品の点数を少なくすることができる。したがって、部品管理や製造に要する工数を無理なく削減することができる。さらに、第6実施形態のものに比べて、封止部材3が滑らかな曲面をなしており、安全上の要請や外観上の要請に対して適切に対応することができる。
以上説明した第6〜第8実施形態に示すように、封止部材3が吸音材本体2とは別体で構成されないものであってもよい。また、封止部材が吸音材本体と別体である場合であっても、その素材や形状等について、図示したものに限られず種々変更可能である。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
例えば、小孔は、全ての空気室に配設される必要はない。また、各小孔の配設方法は、規則的であってもよいし、不規則であってもよい。さらに、小孔が形成される数や小孔が形成される総面積、各小孔の大きさ及び/または形状は、吸音材の強度を低下させない限り種々変更可能である。すなわち、小孔の大きさ、開孔率等を種々変更することにより、固有振動数を変えることができ、設計の自由度を大きくすることができる。
空気室の形状は、図示した円筒形状の他、半円球形状や直方体形状、いわゆるハニカム形状やコーン形状(円錐形状)等であってもよい。
さらに、気泡ボードの素材は、合成樹脂製のものに限られず、プレス成形が容易な繊維製のもの(例えば、木材や紙等)や金属製のもの等であってもよい。
また、吸音材の形状は、平面視矩形状をなすものには限られず、種々変更可能である。
さらに、吸音材本体が、空気室を外部に連通させる小孔をライナーシートに設けたものであってもよい。なお、ライナーシートに小孔を設ける場合には、ライナーシート及びキャップシートの突起頂面との両方を貫通する孔を形成する必要があるが、この部分はライナーシートとキャップシートとが溶融して密着されているため、開口部の実長(すなわち小孔が形成されるバックシート及びキャップシートの合計厚み寸法)を正確に把握するのが難しい。しかしながら、上述した実施形態のように、バックシート側に小孔を設ける場合には、一定の厚み寸法に設定されたバックシートを用いるため、開口部の実長が予め把握できる。したがって、所望の周波数に対応可能な吸音材を容易に形成することができる。
また、上述したヘルムホルツ共鳴器の吸音効果に加え、音源を吸音材の反対側へ導くことを目的に、バックシート側及びライナーシート側の両方に小孔を設けるようにしてもよい。この場合、吸音材を保持するための部材や、吸音材の背後に配置される構造躯体や壁等で吸音材を囲い込んで有限空間を構成して吸音することができる。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
1…吸音材
2…吸音材本体
21…端面
22、22a、22b、23…小孔
4…気泡ボード
41…キャップシート
42…バックシート
43…ライナーシート
44、44a、44b…気泡
45、45a、45b…空気室
46、46a、46b…非空気室
47、47a、47b…突起

Claims (5)

  1. 気泡を形成するための複数の突起を有するキャップシートと、このキャップシートの突起の開放側に添接され前記各突起に対応した複数の気泡を形成するバックシートと、前記キャップシートの突起の先端側に添設されたライナーシートとを少なくとも備え、前記バックシートと前記ライナーシートとの間に、前記各突起内に形成された空気室と、前記各突起外に形成された非空気室とを備えた気泡ボードを材料とする吸音材であって、
    前記気泡ボードにより作られた吸音材本体に前記空気室を外部に連通させる小孔を設けるとともに、前記吸音材本体の端面を封止してその端面における前記非空気室と外部との連通を遮断していることを特徴とする吸音材。
  2. 前記吸音材本体が、複数の小孔及びこれら小孔に対応する空気室を備えたものであり、前記小孔の大きさを相互に異ならせている請求項1記載の吸音材。
  3. 前記吸音材本体が、複数の小孔及びこれら小孔に対応する空気室を備えたものであり、前記空気室の容積を相互に異ならせている請求項1または2記載の吸音材。
  4. 前記吸音材本体が、バックシート及び/またはライナーシートに前記非空気室を外部に連通させる小孔を設けたものである請求項1、2または3記載の吸音材。
  5. 前記吸音材本体が、バックシートに前記小孔を設けたものである請求項1、2、3または4記載の吸音材。
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