JP2019128497A - 吸音材 - Google Patents

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【課題】吸音効果を高めることができる吸音材を提供する【解決手段】吸音材1は、少なくとも1つの小孔3が設けられた小室2を複数並設してなり、各小室2の小孔3の周囲には、当該小孔3を囲んで隆起する周壁4が設けられている。各小室2は、第1の平面11と第2の平面13とを有しており、各小室2同士は互いに当該平面11、13が平行となるように並設されている。各小室2は、平行に対峙する対向壁15、17を有しており、当該対向壁15、17のうち、一方の対向壁15に第1の平面11が形成され、他方の対向壁17に第2の平面13が形成されている。他方の対向壁17には、小孔3がそれぞれ設けられている。周壁4は、小孔3が形成されている対向壁すなわち他方の対向壁17上に設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、ヘルムホルツ共鳴器を備えた吸音材に関する。
従来、この種の吸音材として、例えば、開口部と底部とを有するキャップを複数備えたキャップシートと、このキャップシートにおける前記各キャップの開口部を塞ぐ側に添設されたバックシートとを具備してなり、前記バックシートの前記各キャップに対応する部位に小孔をそれぞれ貫設してなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、この吸音材は、前記各キャップにより形成される小室と、この小室を外部に連通させるべく前記バックシートに穿設された小孔とによって、ヘルムホルツ共鳴器を構成してなるものであり、これらの共鳴器によって主にバックシート側の音源から発せられる音を吸音するようになっている。
かかる吸音材は、騒音等のレベルを低減させるために種々の分野で広く普及しつつあり、その吸音性能をさらに高めたいという要望も日々高まりつつある。
本発明者らは、かかる要望に応えるべく種々の探求を進めた結果、従来の吸音材は、音が反射しやすい平面に小孔を穿設しただけのものである点に着目し、その反射拡散を抑えて音を各小孔に集約させれば前記各小孔と各小室とからなるヘルムホルツ共鳴器の性能がより高まるのではないかとの考えに至った。そして、かかる着想に基づいて種々の実験を繰り返した結果、各小室の小孔の周囲に、当該小孔を囲んで隆起する壁を設けることによって、その吸音性能を高めることができる事実を発見した。
そして、このような効果は、前述したようなキャップシートとバックシートとからなる吸音材のみならず、キャップシート等を多重に積層したものや、他の材料で小室と小孔とを形成したもの等にも発現し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
特開2015−187632号公報
本発明は、前述した究明結果に基づいてなされたものであり、吸音効果をより高めることができる吸音材を提供することを目的としている。
以上の課題を解決すべく、本発明に係る吸音材は、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る吸音材は、少なくとも1つの小孔が設けられた小室を複数並設してなる吸音材であって、前記各小室の小孔の周囲には、当該小孔を囲んで隆起する周壁が設けられているものである。
このようなものであれば、小孔の寸法形状や周壁の形態を適切に設定することにより、吸音したい音を従来の吸音材よりも効果的に吸音することができる。
上述した吸音材における小室の具体的な態様の一例として、前記各小室が少なくとも1の平面を有しており、前記各小室同士は互いに当該平面が平行となるように並設されているものが挙げられる。
前段で述べたような小室のさらに具体的な構成として、前記各小室は、平行に対峙する対向壁を有しており、当該対向壁のいずれか一方に前記平面が形成され、前記対向壁のいずれか一方に少なくとも1の小孔がそれぞれ設けられているものが挙げられる。
前段で述べたような小室を有する吸音材における前記周壁の設置態様の一例として、前記小孔が形成されている前記対向壁上に設けられているものが挙げられる。
さらに、前記各小室の構成及び設置態様の一例として、前記小孔を有する前記対向壁の輪郭外に当該対向壁と平行な輪郭壁を備えたものであり、前記小室同士が前記輪郭壁を介して連続しているものが挙げられる。なお、前記対向壁と前記輪郭壁の高さ位置は、必ずしも同一である必要はなく、多少異なっていてもよい。
また、前記各周壁の構成及び設置態様の一例として、その隆起端にその輪郭から外方に延びる輪郭壁を備えたものであり、前記周壁同士が前記隆起端の輪郭壁を介して連続しているものが挙げられる。
加えて、吸収する周波数帯を絞り、製造効率の向上を図るための態様の一例として、前記小室同士の高さが一定であるものや、前記周壁同士の高さが一定であるものが挙げられる。
以上に述べたような吸音材のさらに具体的な構成の一例として、プラスチック成型品である下方のキャップシート上に同一のキャップ配置を有する上方のキャップシートを積層してなるものであって、前記各キャップシートは、それぞれ開口部と底部とを有する複数のキャップを備えたものであり、下方のキャップシートにおけるキャップの開口部に、上方のキャップシートにおけるキャップの底部をそれぞれ重ね合わせて前記開口部を塞ぎ、その底部に下方のキャップシートのキャップにより形成される前記小室を外部に連通させるための少なくとも1つの小孔をそれぞれ設けてなるものや、さらに、前記下方のキャップシートにおけるキャップの底部に当該キャップ同士を連接するライナーシートを添設してなるものが挙げられる。
本発明によれば、吸音効果を従来のものに比べてより高めることが可能な吸音材を提供することができる。
本発明の第一の実施形態に係る吸音材を一部破断して示す斜視図。 同実施形態に係る吸音材の分解斜視図。 同実施形態に係る吸音材の正面図。 同実施形態に係る吸音材の底面図。 図3におけるA−A線に沿った断面図。 図5におけるB部の拡大図。 同実施形態に係る一実施例及び比較例を示す拡大断面図。 同実施形態に係る一実施例及び比較例の吸音率の試験結果を示す図。 本発明の第二の実施形態に係る吸音材を示す拡大断面図。 図9におけるC部の拡大図。
本発明の第一の実施形態を、図1〜図8を参照して説明する。
この実施形態は、本発明をプラスチック成形品である中空ボード製の吸音材1に適用した場合のものである。
ここで、図1は、本実施形態の吸音材1を一部破断して示す斜視図である。図2は、同吸音材1の分解斜視図である。図3は、同吸音材1の正面図であり、図4は、同底面図である。図5は、図3におけるA−A線に沿った断面図であり、図6は、図5におけるB部を拡大して示す拡大断面図である。図7の(a)は、同実施形態に係る一実施例を示す図5相当の拡大断面図であり、同図の(b)は、前記一実施例に対する比較例を示す拡大断面図である。図8は、前記一実施例及び前記比較例の吸音率の試験結果を示す図である。
この実施形態の吸音材1は、少なくとも1つ、この実施形態では単一の小孔3が設けられた小室2を複数並設してなり、前記各小室2の小孔3の周囲には、当該小孔3を囲んで隆起する周壁4が設けられている。
前記各小室2は、少なくとも1の平面、この実施形態では第1の平面11と第2の平面13とを有しており、前記各小室2同士は互いに当該平面11、13が平行となるように並設されている。
前記各小室2は、平行に対峙する対向壁15、17を有しており、当該対向壁15、17のうち、一方の対向壁15に前記第1の平面11が形成され、他方の対向壁17に第2の平面13が形成されている。前記他方の対向壁17には、前記小孔3がそれぞれ設けられている。前記周壁4は、前記小孔3が形成されている前記対向壁すなわち前記他方の対向壁17上に設けられている。
前記各小室2は、前記小孔3を有する前記他方の対向壁17の輪郭外に当該対向壁17と平行な輪郭壁19を備えたものであり、前記小室2同士が前記輪郭壁19を介して連続している。
前記各周壁4は、その隆起端4aにその輪郭から外方に延びる輪郭壁21を備えたものであり、前記周壁4同士が前記隆起端の輪郭壁21を介して連続している。
ここで、前記小室2同士の高さ及び前記周壁4同士の高さはそれぞれ一定である。
詳述すれば、この吸音材1は、プラスチック成型品である下方のキャップシート31上に同一のキャップ配置を有する上方のキャップシート33を積層してなるものである。前記各キャップシート31、33は、それぞれ開口部35a、37aと底部35b、37bとを有する複数のキャップ35、37を備えたものであり、下方のキャップシート31におけるキャップ35の開口部35aに、上方のキャップシート33におけるキャップ37の底部37bをそれぞれ重ね合わせて前記開口部35aを塞ぎ、その底部37bに下方のキャップシート31のキャップ35により形成される前記小室2を外部に連通させるための小孔3をそれぞれ設けてなる。また、前記下方のキャップシート31におけるキャップ35の底部35bには、当該キャップ同士を連接するライナーシート39が添設されている。
具体的に説明すれば、一般に、多数の気泡を有するキャップシートの一面にバックシートを添接するとともに他面にライナーシートを添接してなる図示しないプラスチック中空ボードが広く普及しているが、前記下方のキャップシート31は、前記中空ボードのキャップシートと同じ手法で作られるものである。そして、このキャップシート31にライナーシート39を添接して中間ボード体41を形成する手法も、前記中空ボードの製法に準じたものである。上方のキャップシート33も、前記中空ボードのキャップシートと同じ手法で作られるものである。しかして、下方のキャップシート31は、前記開口部35aと前記底部35bとを有する複数のキャップ35を縦方向及び横方向に所定のピッチで配列させたものであり、各キャップ35の開口部35a同士は前記輪郭壁19を介して連続している。前記輪郭壁19は、前記ライナーシート39と平行をなしている。このような下方のキャップシート31におけるキャップ35の開口部35aに、上方のキャップシート33におけるキャップ37の底部37bをそれぞれ嵌合させ、溶着その他の接着手段により、両キャップシート31、33を接合している。なお、前記両キャップシート31、33を接合することにより形成される前記小室2は、前記小孔3以外の箇所が完全に密閉されたものでもよく、また、多少の通気性を有するものであってもよい。
しかして、この結合状態において、下方のキャップシート31の各キャップ35とこのキャップ35に嵌着された上方のキャップシート33における各キャップ37の底部37bとによって前記小室2が形成されており、下方のキャップシート31の底部31bを構成する底壁が前記一方の対向壁15に相当し、上方のキャップシート33の底部33bを構成する底壁が前記他方の対向壁17に相当する。従って、前記他方の対向壁17に当該小室2を外部に連通させるための小孔3が穿設されている。そして、この小孔3を囲んで隆起する前記周壁4は、上方のキャップシート33のキャップ37の底部37b以外の部分によって構成されている。また、上方のキャップシート33も、前記開口部37aと前記底部37bとを有する複数のキャップ37を縦方向及び横方向に所定のピッチで配列させたものであり、各キャップ35、37の開口部35a、37a同士は前記輪郭壁21を介して連続している。この輪郭壁21も、前記下方のキャップシート31の輪郭壁19と同様に、前記ライナーシート39と平行をなしている。
以上の説明において、「上方」「下方」とは、それぞれ図1、図2及び図4における上方、下方であり、また、図5〜図7においては、図中左側が「上方」、図中右側が「下方」に相当する。この「上方」「下方」は、説明の便宜上用いたものであり、必ずしも吸音材1を使用する際の姿勢を示しているものではない。
次いで、以上説明した実施形態に含まれる一実施例(以下、実施例1と称する)の吸音材1の吸音性能について、比較例(以下、比較例1と称する)と比較しつつ説明する。
前記実施例1にかかる吸音材1は、全体の直径が100mmの円板状のものであり、この試験円板に含まれる小室2の数、すなわち小孔3と協働してヘルムホルツ共鳴器を構成している小室2の数は26個、前記小室2の内径r11は11.6mm、前記小室2の奥行(高さ)h11は8mm、各小室2の容積V11は845mm3、各小孔3の内径r12は1.5mm、各小孔3の奥行(長さ)d11は、0.5mmである。具体的には、前記試験円板の厚みt11は16.5mmであり、周壁4の高さh12は8mmに設定されている。
前記比較例1にかかる吸音材は、前記実施例1と同様に、全体の直径が100mmの円板状のものであり、この試験円板に含まれる小室2の数、前記小室2の内径r13、前記小室2の奥行(高さ)h13、各小室2の容積V12、各小孔3の内径r14及び各小孔3の奥行(長さ)d12は、それぞれ前記実施例1における小室2の数、前記小室2の内径r11、前記小室2の奥行(高さ)h11、各小室2の容積V11、各小孔3の内径r12及び各小孔3の奥行(長さ)d11と同様である。また、この試験円板の厚みt12は、9mmである。
以上説明した実施例1の吸音材1及び比較例1の吸音材1を所定の吸音管にそれぞれセットしてその吸音性能をJIS A 1405−2に基づいて試験した結果、図8に示すような吸音率のデータが得られた。この図8においては、前記実施例1の測定結果を実線aで示し、前記比較例1の測定結果を破線bで示している。しかして、この音響管による吸音率等の測定によれば、周波数が100〜1000Hzの第一領域A11では前記実施例1と前記比較例1との吸音率に大差は生じなかったが、1000〜1500Hzの第二領域A12では前記実施例1の吸音率が前記比較例1の吸音率と比較して顕著に高い値を示すことがわかった。
吸音に関わる周波数領域は、小室2の容積や小孔3の寸法形状により予め設定することが可能であるため、吸音したい音の周波数を前記第二領域A12に合致させるべく小孔3及び小室2の寸法形状を設計することにより、種々の周波数の音を効果的に吸音させることが可能であるということが以上の試験から明確になった。
以上説明したように、本実施形態の吸音材1によれば、小孔3の寸法形状や周壁4の形態を適切に設定することにより、吸音したい音を従来の吸音材1よりも効果的に吸音することができる。
また、各小室2は平面11、13を有しており、それらが音源に対して平行に並び、前記小孔3が当該平面13上に設けられていることにより、前記小孔3の周囲に前記周壁4を設けやすくなる。
さらに、各小室2、各周壁4がそれぞれ前記輪郭壁19、21を介して連続しているので、このような吸音材1の製造効率の向上を図ることができる。
加えて、各小室2、各周壁4の高さh11、h12が一定であると、吸収する周波数領域が限られるものの、このような吸音材1の製造効率のさらなる向上を図ることができる。特に、この実施形態にように、従来のプラスチック中空ボードに用いられているキャップシートに準じたキャップシート31、33を用いて吸音材1を構成すれば、従来の中空ボードを製造する設備を有効に利用して性能のよい吸音材1を製造することができる。
なお、以上説明した第一の実施形態では、下方のキャップシート31の底部にライナーシート39を添接したものであるが、このライナーシート39を省略してもよい。
また、キャップシートの組み合わせについても、前記第一の実施形態のものに限らず、例えば、図9及び図10に示す第二の実施形態の吸音材10のような構成を採用してもよい。なお、前述した第一の実施形態におけるものに対応する各部位には、それぞれ同一の名称及び符号を付している。
ここで、図9は、本実施形態の吸音材10における前記図5に対応した断面図であり、図10は、前記図6に対応する拡大断面図である。
この吸音材10は、図9及び図10に示すように、キャップシート31の底部にライナーシート39を添接してなる前述した中間ボード体41を2枚使用するとともに、一方の中間ボード体41のライナーシート39に周壁4を形成するためのキャップシート33を添接したものである。2枚の中間ボード体41は、キャップ35の開口部35a同士が合致する姿勢で相互に接合されており、合致する一対のキャップ35内に小室2がそれぞれ形成されている。そして、前記一方の中間ボード体41のキャップ35の底部35b、同中間ボード体41のライナーシート39、及び前記周壁4を形成するためのキャップシート33のキャップ37の底部37bを貫通させて、前記小室2に連通する小孔3が穿設されている。
以上説明した第二の実施形態の吸音材10は、前記第一の実施形態の吸音材1におけるものの略2倍の容積を有した小室2を備えており、この小室2を外部に連通させる小孔3の奥行き(長さ)は、第一の実施形態の吸音材1における小孔2よりも長くなっている。
この第二の実施形態に含まれる一実施例(以下、実施例2と称する)の吸音材の吸音性能について、比較例(以下、比較例2と称する)と比較しつつ説明する。
前記実施例2にかかる吸音材10は、全体の直径が100mmの円板状のものであり、この試験円板に含まれる小室2の数、すなわち小孔3と協働してヘルムホルツ共鳴器を構成している小室2の数は26個、前記小室2の内径は11.6mm、前記小室2の奥行(高さ)は16mm、各小室2の容積は1690mm3、各小孔3の内径は1.5mm、各小孔3の奥行(長さ)は、1.5mmである。具体的には、前記試験円板の厚みは24.25mmであり、周壁の高さは8mmに設定されている。
前記比較例2にかかる吸音材は、前記実施例2と同様に、全体の直径が100mmの円板状のものであり、この試験円板に含まれる小室の数、前記小室2の内径、前記小室2の奥行(高さ)、各小室2の容積及び各小孔3の内径は前記実施例2における小室2の数、前記小室2の内径、前記小室2の奥行(高さ)、各小室2の容積、各小孔3の内径及び各小孔3の奥行(長さ)と略同様である。各小孔の奥行(長さ)は1.0mmである。また、この試験円板の厚みは、17mmである。
吸音に関わる周波数領域は、小室の容積や小孔の寸法形状により予め設定することが可能であるため、吸音したい音の周波数を、吸音率が前記比較例2の吸音率と比較して顕著に高い値を示す領域に合致させるべく小孔及び小室の寸法形状を設計することにより、種々の周波数の音を効果的に吸音させることが可能であるということが以上の試験から明確になった。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、各小室にそれぞれ単一の小孔を設けた上述した実施形態の態様以外に、各小室にそれぞれ複数の小孔を設ける態様や、一部の小室に単一の小孔を設け、他の小室に複数の小孔を設ける態様や、小室の両対向壁のそれぞれに小孔を設ける態様を採用してもよい。さらに、形状寸法が異なる小孔を備えたヘルムホルツ共鳴器を混在配置させてもよい。一方、前記実施形態では、すべての小室の容積が同一である場合について説明したが、相互の容積の異なる小室を混在配置してもよい。このようにすれば、吸音効果を高めることができる周波数領域を拡大することができる。吸音効果を高めることができる周波数領域を拡大するための他の態様として、上下のキャップシートのキャップの直径を異ならせるものも挙げられる。
また、各小室の形状及び配置は任意である。すなわち、各小室が第1及び第2の平面を有しており、前記各小室同士が互いにこれら第1及び第2の平面がそれぞれ平行となるように並設されており、前記第2の平面を形成する対向壁に前記小孔がそれぞれ設けられている上述した実施形態の態様以外のものを採用してもよい。例えば、各小室の形状は、球状、回転楕円体状、立方体状、直方体状、円錐状、角錐状等、種々のものが考えられる。
加えて、各小室が小孔を有する対向壁の輪郭外に当該対向壁と平行な輪郭壁を備え、前記小室がすべて前記輪郭壁を介して連続しているとともに、各周壁がその隆起端にその輪郭から外方に延びる輪郭壁を備え、前記周壁がすべて前記隆起端の輪郭壁を介して連続している上述した実施形態の態様以外に、前記小室と小孔とからなるヘルムホルツ共鳴器をすべて又は一部独立させて設けてもよい。しかしながら前記実施形態のように構成すれば、すべてのヘルムホルツ共鳴器を一体的に取り扱うことができるため、製造効率の向上を図ることができる。
さらに、前記小室同士の高さ及び前記周壁同士の高さがそれぞれ一定である上述した実施形態の態様に限らず、各小室の高さ、及び各周壁の高さをそれぞれ異ならせる態様を採用してもよい。しかしながら、前記実施形態のように構成すれば、吸収する周波数帯を絞ることができるとともに、製造効率の向上を図ることができる。
そして、上述した実施形態では、複数のキャップシートを重ね合わせ、最も上部に位置するキャップシートに小孔を形成するとともにこのキャップシートのキャップを利用して周壁を形成しているが、その他の方法により周壁を形成してもよい。例えば、キャップシートとバックシートとを備える従来の中空ボードのバックシートを利用し、キャップシートのキャップを利用して小室を形成するとともにバックシートに前記小室に連通する小孔を形成し、前記小孔の周囲に別体をなす筒状の周壁構成材を貼付する態様等を採用してもよい。さらに、キャップシート、バックシート及びライナーシートを備える従来の中空ボードを利用し、キャップシートのキャップを利用して小室を形成するとともにバックシート及びライナーシートを貫通し前記小室に連通する小孔を形成し、この小孔の周囲に別体をなす筒状の周壁構成材を貼付する態様等を採用してもよい。
上述した以外に、前記第二の実施形態において、上方にキャップが開口した中間ボード体のキャップの開口部にもう1枚のキャップシートの開口部を衝き合わせ、さらにこのキャップシートの底部に上方にキャップが開口した中間ボード体を重ね合わせる態様を採用してもよく、2枚のライナーシートの一方又は双方を省略する態様を採用してもよい。加えて、上方のキャップシートに代えて3つ目の中間ボード体を用いて吸音材を形成する態様も考えられる。この場合、上方に位置する中間ボード体におけるキャップの底部の下方には、ライナーシートが2枚重なった状態で存在する。
その他、各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1、10…吸音材
2…小室
3…小孔
4…周壁
11、13…(第1、第2の)平面
15、17…(一方、他方の)対向壁
19、21…輪郭壁
31…下方のキャップシート
33…上方のキャップシート
35、37…キャップ
35a、37a…キャップの開口部
35b、37b…キャップの底部
39…ライナーシート

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの小孔が設けられた小室を複数並設してなる吸音材であって、
    前記各小室の小孔の周囲には、当該小孔を囲んで隆起する周壁が設けられていることを特徴とする吸音材。
  2. 前記各小室は、少なくとも1の平面を有しており、前記各小室同士は互いに当該平面が平行となるように並設されている請求項1記載の吸音材。
  3. 前記各小室は、平行に対峙する対向壁を有しており、当該対向壁のいずれか一方に前記平面が形成され、前記対向壁のいずれか一方に少なくとも1の小孔がそれぞれ設けられている請求項2記載の吸音材。
  4. 前記周壁は、前記小孔が形成されている前記対向壁上に設けられている請求項3記載の吸音材。
  5. 前記各小室は、前記小孔を有する前記対向壁の輪郭外に当該対向壁と平行な輪郭壁を備えたものであり、前記小室同士が前記輪郭壁を介して連続している請求項4記載の吸音材。
  6. 前記各周壁は、その隆起端にその輪郭から外方に延びる輪郭壁を備えたものであり、前記周壁同士が前記隆起端の輪郭壁を介して連続している請求項4又は5記載の吸音材。
  7. 前記小室同士の高さが一定である請求項4、5又は6記載の吸音材。
  8. 前記周壁同士の高さが一定である請求項4、5、6又は7記載の吸音材。
  9. プラスチック成型品である下方のキャップシート上に同一のキャップ配置を有する上方のキャップシートを積層してなるものであって、
    前記各キャップシートは、それぞれ開口部と底部とを有する複数のキャップを備えたものであり、
    下方のキャップシートにおけるキャップの開口部に、上方のキャップシートにおけるキャップの底部をそれぞれ重ね合わせて前記開口部を塞ぎ、その底部に下方のキャップシートのキャップにより形成される前記小室を外部に連通させるための少なくとも1つの小孔をそれぞれ設けてなる請求項8記載の吸音材。
  10. 前記下方のキャップシートにおけるキャップの底部に当該キャップ同士を連接するライナーシートを添設してなる請求項9記載の吸音材。
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