JP2015186859A - 感圧複写紙 - Google Patents

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JP2015186859A JP2014064656A JP2014064656A JP2015186859A JP 2015186859 A JP2015186859 A JP 2015186859A JP 2014064656 A JP2014064656 A JP 2014064656A JP 2014064656 A JP2014064656 A JP 2014064656A JP 2015186859 A JP2015186859 A JP 2015186859A
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和幸 田渕
Kazuyuki Tabuchi
和幸 田渕
永井 龍夫
Tatsuo Nagai
龍夫 永井
荻野 明人
Akito Ogino
明人 荻野
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Abstract

【課題】本発明は、印字情報の耐熱性、耐光性、耐可塑剤性に優れた感圧複写紙を提供することを目的とする。【解決手段】疎水性液体を内包する発色剤マイクロカプセルを含有する、発色剤マイクロカプセル層を基材表面に有してなる複写シートと、前記発色剤と反応して発色する顕色剤層を基材表面に有してなる受容シートとを組み合わせてなる感圧複写紙において、前記疎水性液体が炭素数16〜35個の高級脂肪酸金属複塩を含有し、前記顕色剤層が多価ヒドロキシ芳香族化合物を含有することを特徴とする感圧複写紙。【選択図】 なし

Description

疎水性液体を内包する発色剤マイクロカプセルを含有する、発色剤マイクロカプセル層を基材表面に有してなる複写シートと、前記発色剤と反応して発色する顕色剤層を基材表面に有してなる受容シートとを組み合わせてなる感圧複写紙に関するものであり、さらに詳しくは、印字情報の耐熱性、耐光性、耐可塑剤性に優れた感圧複写紙に関する。
一般に、感圧複写紙は、支持体上の片面に、無色または淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、「ロイコ染料」ともいう。)を溶解または分散状態で含有する疎水性液体(以下、「カプセルオイル」ともいう。)を内包したマイクロカプセルを含有する層(以下、「マイクロカプセル層」ということがある。)を設けた「上用紙」、ロイコ染料と接触して発色するフェノール性化合物等の電子受容性顕色剤(以下、「顕色剤」ともいう。)を含有する層(以下、「顕色剤層」ということがある。)を設けた「下用紙」、支持体の片面に前記マイクロカプセル層、他方の面に前記顕色剤層を設けた「中用紙」を適宜組み合わせたものである。
これらの感圧複写紙は、上用紙もしくは中用紙の上記マイクロカプセル層と、下用紙もしくは中用紙の上記顕色剤層とが接するように組合わされて、上用紙の非塗工面(マイクロカプセル層を設けていない面)もしくは中用紙の顕色剤層面から筆圧、プリンターなどで加圧されると、マイクロカプセル層中のマイクロカプセルのカプセル壁膜(以下、「壁膜」ともいう。)が破壊され、ロイコ染料を溶解または分散状態で含有するカプセルオイルが下用紙もしくは中用紙の顕色剤層面に移行する。その結果、ロイコ染料と顕色剤が反応して、発色する。
また、支持体の同一面にマイクロカプセル層と顕色剤層を積層させる、あるいは同一層に前記マイクロカプセルと前記顕色剤を混在させた、「セルフコンティンド紙」などがある。
ここで、上述の通り、感圧複写紙は加圧により発色し、情報記録が可能となるが、ロイコ染料と顕色剤の反応は可逆反応であり、経時で消色することが知られている。屋外で使用した場合は、反応生成物(印字情報)が熱や光に曝されやすく、逆反応が加速されて短時間で消色してしまうという問題がある。
特に、チケット用やクレジット決済用などに使用した場合は、他の用途より保存期間が長いことに加えて、財布などに収納されることが多いため、これらに使用される合成皮革が含有する可塑剤と接触する可能性が高い。反応生成物(印字情報)は、可塑剤と接触しても逆反応が加速されて短時間で消色してしまうため、これらの用途では、特に高い印字情報の保存性(耐可塑剤性)が要求される。即ち、長期間の保存後でも印字情報が判読不能とならない、半永久的に印字情報が保存できる感圧複写紙が要求されている。
そのため、感圧複写紙において、従来から印字情報の保存性を改善することが行われており、特許文献1には、マイクロカプセル層に特殊なカプセルオイルやロイコ染料を含有させる技術が開示されている。また、特許文献2には、顕色剤層にエピクロロヒドリン樹脂類と核置換芳香族カルボン酸誘導体の多価金属塩を含有させる技術が、特許文献3には、顕色剤層にアクリルアミドの共重合体類と核置換芳香族カルボン酸誘導体の多価金属塩を含有させる技術が、それぞれ開示されている。
特開平11−268411 特開平11−078229 特開平09−202038
しかしながら、これらの技術では、熱や光に対する印字情報の保存性(耐熱性、耐光性)が十分とはいえず、しかも、可塑剤に対する印字情報の保存性(耐可塑剤性)は全く満足のいくものではなかった。
そのため、従来のロイコ染料を用いた感圧複写紙では、半永久的に印字情報が保存できる感圧複写紙を得ることはできなかった。
そこで、本発明は、印字情報の耐熱性、耐光性、耐可塑剤性に優れ、半永久的に印字情報が保存できる感圧複写紙を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、疎水性液体に炭素数16〜35個の高級脂肪酸金属複塩を含有させ、顕色剤層に下記一般式(化1)で示される多価ヒドロキシ芳香族化合物を含有させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、疎水性液体を内包する発色剤マイクロカプセルを含有する、発色剤マイクロカプセル層を基材表面に有してなる複写シートと、前記発色剤と反応して発色する顕色剤層を基材表面に有してなる受容シートとを組み合わせてなる感圧複写紙において、前記疎水性液体が炭素数16〜35個の高級脂肪酸金属複塩を含有し、前記顕色剤層が下記一般式(化1)で示される多価ヒドロキシ芳香族化合物を含有することを特徴とする感圧複写紙である。
Figure 2015186859
(式中Rは炭素数16〜35個のアルキル基又は下記一般式(化2)
Figure 2015186859
若しくは
Figure 2015186859
若しくは
Figure 2015186859
若しくは
Figure 2015186859
若しくは
Figure 2015186859
(式中、Rは炭素数16〜35個のアルキル基を表す)を表し、nは2又は3の整数を表し、Xは−CH−、−COO−、−CO−又は−O−を表す。)
本発明によれば、印字情報の耐熱性、耐光性、耐可塑剤性に優れ、半永久的に印字情報が保存できる感圧複写紙を提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[高級脂肪酸金属複塩]
本発明の発色剤マイクロカプセルは、疎水性液体(カプセルオイル)に炭素数16〜35個の高級脂肪酸金属複塩を含有させる。
前述のとおり、従来のロイコ染料を用いた感圧複写紙では、ロイコ染料と顕色剤の反応が可逆反応であるため、反応生成物は熱、光、可塑剤等により容易に逆反応が加速され、印字情報が短時間で消色してしまうという問題がある。
本発明では、発色剤として炭素数16〜35個の高級脂肪酸金属複塩を、顕色剤として一般式(化1)で示される多価ヒドロキシ芳香族化合物を、それぞれ使用しており、これらの反応生成物は金属キレート結合を有する。金属キレート結合は極めて安定性が高いため、本発明の上記発色剤と上記顕色剤との反応は、実質的に不可逆反応となる。従って、熱、光、可塑剤等によっても逆反応がほとんど発生しないため、半永久的に印字情報が保存できる感圧複写紙が得られる。
本発明の高級脂肪酸金属複塩は、炭素数16〜35個の飽和または不飽和の高級脂肪酸と、2種類以上の金属からなる複塩であり、例えば上記高級脂肪酸と塩化第2鉄、塩化マグネシウムなどの2種類以上の金属塩化物水溶液を混合し、加熱反応させることで得ることができる。
炭素数16〜35個の飽和または不飽和の高級脂肪酸としては、ステアリン酸、モンタン酸、ベヘン酸等が例示可能であり、金属としては、鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、バリウム、鉛、マンガン、錫、ニッケル、コバルト、銅、銀等が例示可能である。上記高級脂肪酸との反応性の観点から、鉄、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、コバルトが好ましい。
高級脂肪酸金属複塩としては、ステアリン酸鉄・亜鉛、モンタン酸鉄・亜鉛、ベヘン酸鉄・亜鉛、ベヘン酸鉄・アルミニウム、ベヘン酸鉄・マグネシウム、ベヘン酸コバルト・亜鉛等が例示可能であるが、これらに限定されるものではない。疎水性溶媒への溶解性が高く、析出しにくいため、ベヘン酸鉄・亜鉛、モンタン酸鉄・亜鉛が好ましい。これらの高級脂肪酸金属複塩は単独又は2種以上混合して使用することもできる。
上記高級脂肪酸金属複塩は、疎水性液体(カプセルオイル)に溶解または分散状態で含有され、発色剤マイクロカプセルの芯物質として内包される。本発明において、疎水性液体が含有する上記高級脂肪酸金属複塩の配合量は、疎水性液体の全固形分100重量部に対して、0.3〜5重量部であることが好ましく、0.8〜3重量部であることがより好ましい。高級脂肪酸金属複塩の配合量が0.3重量部未満であると、発色能力が低く、印字情報の耐熱性、耐光性、耐可塑剤性が十分に得られないことがある。また、配合量が5.0重量部を超えると、疎水性溶媒に溶解させた高級脂肪酸金属複塩が析出してしまい、配合効果が飽和することがある。
[発色剤マイクロカプセル]
本発明の発色剤マイクロカプセルで使用する各種材料として、マイクロカプセルの壁膜、疎水性液体(カプセルオイル)、ロイコ染料などを例示することができる。
マイクロカプセルの壁膜としては、公知のものであればいずれも使用できるが、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ウレタン樹脂、ゼラチンなどが例示可能である。これらの壁膜の中では、壁膜強度の観点からウレタン樹脂が好ましく、ウレタン・ウレア−イソシアネート縮重合物であるポリウレアウレタン膜が特に好ましい。
ポリウレアウレタン膜の主な壁膜材料は、多価アミン及びポリイソシアネートと、乳化剤であるポリビニルアルコールである。
多価アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンヘキサミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、3,3’−ジアミノジプロピルアミン、N,N’,N’’−トリメチルジプロピレントリアミン、N,N’,N’’,N’’’−テトラメチルトリプロピレンテトラミン等が挙げられる。本発明では、カプセル壁膜を形成する反応が速やかに進み、カプセル壁膜の形成速度が均一になり、均質かつ緻密なカプセル壁膜が得られるため、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンが好ましい。
ポリイソシアネートとしては、例えば、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン、イソホロンジイソシアネート等が挙げられ、これらのポリマーであるイソシアヌレート体、ビウレット体等も使用可能である。本発明では、緻密なカプセル壁膜が得られるため、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが好ましく、両者の併用が特に好ましい。
ポリビニルアルコールとしては、例えば、重合度100〜2000の完全ケン化型または部分ケン化型のポリビニルアルコール、カルボキシル基、カルボニル基、アセチルアセトン基などで変性した変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。本発明では、厚さが均一なカプセル壁膜が得られるため、重合度200〜800の部分ケン化型ポリビニルアルコールが好ましい。
疎水性液体(カプセルオイル)としては、例えば、フェニルキシリルエタン、ジアリールエタン、ジイソプロピルナフタレン、モノイソプロピルビフェニル、イソブチルビフェニル、部分水素添加ターフェニル、塩素化パラフィン、飽和炭化水素、フタル酸エステル等が挙げられる。
本発明の発色剤マイクロカプセルでは、疎水性液体(カプセルオイル)に発色剤として上記高級脂肪酸金属複塩を含有させるが、情報記録時の初期(印字直後)の発色を確保するため、発色剤としてロイコ染料を併用することが望ましい。
ロイコ染料は、従来の感圧あるいは感熱記録紙の分野で公知のものはすべて使用可能であり、特に制限されるものではない。
青染料として使用できるものとしては、例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−n−オクチル−2−メチル−3−インドリル)−4−アザフタリド、N−n−ブチル−3−[4,4'−ビス(N−メチルアニリノ)ベンズヒドリル]カルバゾール等が挙げられる。
黒染料として使用できるものとしては、例えば、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−アミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−N−n−プロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−4−メチルアニリノ)フルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、3,7−ビスジメチルアミノベンゾイルフェノチアジン、3−N−エチル−(N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン等が挙げられる。
これらのロイコ染料は、疎水性液体(カプセルオイル)に溶解または分散状態で含有され、発色剤マイクロカプセルの芯物質として内包される。ロイコ染料の配合量は、上記高級脂肪酸金属複塩1重量部に対して1〜10重量部が好ましい。
本発明の発色剤マイクロカプセルは、コアセルベーション法、界面重合法、in−situ法など、公知の方法で作製することができる。
本発明では、ポリビニルアルコールを含有する水溶性液体、及び、ポリイソシアネートを含有する疎水性液体(カプセルオイル)を乳化混合し、O/W型エマルジョンとした後に、多価アミンを添加してポリウレアウレタン膜を形成させる界面重合法により、マイクロカプセルを作製することが好ましい。発色剤である上記高級脂肪酸金属複塩及び/又は上記ロイコ染料は、上述のとおり疎水性液体(カプセルオイル)に溶解または分散状態で含有され、発色剤マイクロカプセルの芯物質として内包される。
本発明の発色剤マイクロカプセルの平均粒子径は、所望する品質に応じて適宜調整可能であるが、情報記録時以外の不用意な加圧により発色剤マイクロカプセルが破壊されて発色してしまう現象、即ち「加圧汚染」が発生しにくく、且つ発色能力を良好とするために、レーザー光散乱法で測定した体積50%平均粒子径(D50)が3.0μm以上であることが好ましい。平均粒子径が3.0μm未満であると、特に基材として上質紙、再生紙等を使用した場合に、基材表面に塗工した発色剤マイクロカプセルが基材中(パルプ繊維の凹部)に入り込んでしまい、加圧しても破壊されにくくなるため、発色能力が著しく低下することがある。より好ましくは平均粒子径が4.0μm以上であり、さらに好ましくは5.0μm以上である。また、発色剤マイクロカプセルの平均粒子径は15.0μm以下であることが好ましい。平均粒子径が15.0μmを超えると加圧汚染が発生しやすくなり、発色能力と加圧汚染のバランスを取ることが困難になることがある。より好ましくは平均粒子径が12.0μm以下であり、さらに好ましくは10.0μm以下である。
なお、レーザー光散乱法によるD50の測定は、MALVERN社製MASTER SIZER Sなどを使用して行うことが可能である。
[複写シート]
本発明の複写シートは、上記疎水性液体を内包する発色剤マイクロカプセルを含有する、発色剤マイクロカプセル層を基材表面に有してなる。
基材としては、上質紙、再生紙、塗工紙、あるいは合成紙、プラスチックフィルム等のシート状物からなる公知の支持体が使用可能であり、これらの基材表面に、発色剤マイクロカプセルを少なくとも含む塗工液を塗工、乾燥して、発色剤マイクロカプセル層を設けてなる。発色剤マイクロカプセル層には、必要に応じて、更にバインダー、ステー剤、増粘剤などを含有してもよい。
バインダーとしては、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、オレフィン変性ポリビニルアルコール、ニトリル変性ポリビニルアルコール、ピロリドン変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体並びにエチルセルロース、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、カゼイン、アラビヤゴム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、エステル化澱粉、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチラール、ポリスチロースおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂などを例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン類、エステル類、炭化水素などの溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することもできる。
本発明の複写シートにおいて、発色剤マイクロカプセル層の全固形分100重量部に対して、バインダーの配合量は5〜30重量部であることが好ましく、10〜20重量部であることがより好ましい。
本発明の複写シートにおいて、加圧汚染が発生しないように保護するために、発色剤マイクロカプセル層には更にステー剤を含有させることが好ましい。ステー剤としては、例えば、澱粉粒、セルロース繊維、天然高分子の微粒子などが挙げられる。
ステー剤の平均粒子径は、所望する品質、即ち発色能力と加圧汚染のバランスに応じて適宜選択可能であるが、ステー剤の平均粒子径が、発色剤マイクロカプセルの平均粒子径の1.5倍以上であることが好ましい。ステー剤の平均粒子径が発色剤マイクロカプセルの平均粒子径の1.5倍より小さいと、ステー剤による保護が十分でないことがある。また、ステー剤の平均粒子径は、発色剤マイクロカプセルの平均粒子径の4倍以下であることが好ましい。ステー剤の平均粒子径が発色剤マイクロカプセルの平均粒子径の4倍より大きいと、ステー剤による保護が過剰となり、発色能力が低下することがある。
なお、ステー剤の平均粒子径は、発色剤マイクロカプセルの平均粒子径と同様に、レーザー光散乱法で測定した体積50%平均粒子径(D50)である。レーザー光散乱法によるD50の測定は、MALVERN社製MASTER SIZER Sなどを使用して行うことが可能である。
[受容シート]
本発明の受容シートは、下記一般式(化1)で示される多価ヒドロキシ芳香族化合物を含有する顕色剤層を基材表面に有してなる。
基材としては、複写シートと同様に上質紙、再生紙、塗工紙、あるいは合成紙、プラスチックフィルム等のシート状物からなる公知の支持体が使用可能であり、これらの基材表面に、下記一般式(化1)で示される多価ヒドロキシ芳香族化合物を少なくとも含む塗工液を塗工、乾燥して、顕色剤層を設けてなる。顕色剤層には、必要に応じて、更にバインダー、顔料などを含有してもよい。
Figure 2015186859
(式中Rは炭素数16〜35個のアルキル基又は下記一般式(化2)
Figure 2015186859
若しくは
Figure 2015186859
若しくは
Figure 2015186859
若しくは
Figure 2015186859
若しくは
Figure 2015186859
(式中、Rは炭素数16〜35個のアルキル基を表す)を表し、nは2又は3の整数を表し、Xは−CH−、−COO−、−CO−又は−O−を表す。)
本発明の一般式(化1)で示される多価ヒドロキシ芳香族化合物としては、例えば下記一般式(1)〜(22)で示される化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2015186859
(1)
Figure 2015186859
(2)
Figure 2015186859
(3)
Figure 2015186859
(4)
Figure 2015186859
(5)
Figure 2015186859
(6)
Figure 2015186859
(7)
Figure 2015186859
(8)
Figure 2015186859
(9)
Figure 2015186859
(10)
Figure 2015186859
(11)
Figure 2015186859
(12)
Figure 2015186859
(13)
Figure 2015186859
(14)
Figure 2015186859
(15)
Figure 2015186859
(16)
Figure 2015186859
(17)
Figure 2015186859
(18)
Figure 2015186859
(19)
Figure 2015186859
(20)
Figure 2015186859
(21)
Figure 2015186859
(22)
(式中、R、Rはそれぞれ炭素数16〜35個のアルキル基を表す。)
このような化合物は、例えば、没食子酸ステアリル、没食子酸ベヘニル、3,4,5−トリヒドロキシベンズステアリルケトン、3,4,5−トリヒドロキシフェニル−ステアリルスルホン、3,4,5−トリヒドロキシフェニル−ベヘニルスルホン、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸ステアリル、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸ベヘニル等として入手可能である。
本発明において、顕色剤層が含有する上記多価ヒドロキシ芳香族化合物の配合量は、顕色剤層の全固形分100重量部に対して、1〜15重量部であることが好ましく、3〜10重量部であることがより好ましい。
本発明の受容シートは、顕色剤として上記多価ヒドロキシ芳香族化合物を含有させるが、情報記録時の初期(印字直後)の発色を確保するため、ロイコ染料と反応しやすい顕色剤を併用することが好ましい。
上記多価ヒドロキシ芳香族化合物と併用可能な顕色剤としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙の分野で公知のものはすべて使用可能であり、特に制限されるものではないが、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウムなどの無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタン、特開2003−154760号公報記載のフェノール縮合組成物、特開平8−59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物等のフェノール性化合物、WO02/081229号あるいは特開2002−301873号公報記載の化合物、またN,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらの顕色剤は、単独又は2種以上混合して使用することもできる。1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタンは、例えば、株式会社エーピーアイコーポレーション製商品名JKY−214として入手可能であり、特開2003−154760号公報記載のフェノール縮合組成物は、例えば、株式会社エーピーアイコーポレーション製商品名JKY−224として入手可能であり、国際公開WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物は、日本曹達(株)製商品名D−90として入手可能である。また、WO02/081229号等に記載の化合物は、日本曹達(株)製商品名NKK−395、D−100として入手可能である。これらの多価ヒドロキシ芳香族化合物以外の顕色剤は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
多価ヒドロキシ芳香族化合物以外の顕色剤の配合量は、上記多価ヒドロキシ芳香族化合物1重量部に対して2〜10重量部が好ましい。
本発明の受容シートのバインダーとしては、上記複写シートのバインダーが適宜使用可能である。
本発明の受容シートにおいて、顕色剤層の全固形分100重量部に対して、バインダーの配合量は5〜20重量部であることが好ましく、10〜15重量部であることがより好ましい。
顔料としては、例えば、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ等が挙げられる。所望する品質に応じて2種類以上を併用することもできる。
本発明の受容シートにおいて、顕色剤層の全固形分100重量部に対して、顔料の配合量は30〜95重量部であることが好ましく、50〜90重量部であることがより好ましい。
本発明の感圧複写紙において、基材表面に上記発色剤マイクロカプセル層および顕色剤層を塗工する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗工することができる。また、塗工装置としては、一般的な塗工装置であるロッドブレードコーター、ベントブレードコーター、ベベルブレードコーター、バーブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター、ダイコーター、カーテンダイコーター、グラビアコーター、フレキソグラビアコーター、スプレーコーター、サイズプレス等の各種装置を、オンマシンまたはオフマシンで適宜使用することができる。
本発明では、エアーナイフコーター、カーテンコーター、カーテンダイコーターを使用して発色剤マイクロカプセル層を塗工すると、ロッドブレードコーター等の、ブレード等を押し付けて塗工液を掻き取る塗工装置を使用して塗工するよりも、塗工時に発色剤マイクロカプセルが破壊されにくいため好ましい。
本発明の感圧複写紙において、固形分での塗工量は、所望する感圧複写紙の品質に応じて適宜調整可能であり、特に限定されないが、発色剤マイクロカプセル層は通常1〜5g/m程度であり、顕色剤層は2〜7g/m程度である。
以下に、本発明をより一層明確に説明するため実施例及び比較例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例の部及び%は、特にことわらない限り重量部及び重量%を表す。
[実施例1]
[高級脂肪酸金属複塩1の調製]
ベヘン酸ナトリウム10gを水90gに溶解した。別途、塩化第2鉄12.6gと塩化亜鉛6.8gを水100gに溶解して、2つの水溶液を混合し、80℃の水浴中で1時間撹拌した。常温に冷却して塩を析出させた後、濾過して、ベヘン酸鉄・亜鉛複塩を得た。
[発色剤マイクロカプセルスラリーの調製]
カプセルオイル(JX日鉱日石社製、商品名:SUS296、1−エチルフェニル−1−フェニルエタンと1−フェニル−1−キシリルエタンの混合物)100部に、上記のベヘン酸鉄・亜鉛複塩1部、ロイコ染料(クリスタルバイオレットラクトン(CVL))5部、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、商品名:ミリオネートMR−300)5部、ビウレット型ポリイソシアネート(住化バイエルウレタン社製、商品名:デスモジュールN3200)5部を105℃に加熱攪拌しながら溶解させて、発色剤溶解液を調製した。
次いで、ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、商品名:PVA205、部分ケン化型、重合度500、固形分5%)120部中に、常温まで冷却した上記発色剤溶解液を混合し、薄膜旋回型高速撹拌機を使用して乳化分散を行い、油滴の平均粒子径が6.0μmのO/Wタイプエマルジョンを得た。
次いで、上記エマルジョンに、撹拌しながら10%ジエチレントリアミン1.0部を添加し、80℃で2時間カプセル壁膜の形成反応を続けた後、常温まで冷却して反応を終了させ、濃度調整のため水を添加して、固形分30%の発色剤マイクロカプセルスラリー1を得た。得られた発色剤マイクロカプセルの平均粒子径は6.5μmであった。
[複写シートの作製]
次いで、下記割合からなる配合物を混合して発色剤マイクロカプセル層用塗工液を調製した。
<発色剤マイクロカプセル層用塗工液1>
発色剤マイクロカプセルスラリー1(固形分30%) 400部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、商品名:PVA117、
固形分10%) 180部
ステー剤(澱粉粒子、平均粒子径20μm) 35部
水 345部
次いで、発色剤マイクロカプセル層用塗工液1を基材(坪量40g/mの上質紙)の表面に、固形分での塗工量が2.0g/mとなるようにエアーナイフコーターを使用して塗工した後、乾燥を行ない、複写シートを得た。
[受容シートの作製]
下記割合からなる配合物を混合して顕色剤層用塗工液を調製した。
<顕色剤層用塗工液1>
炭酸カルシウム分散液(奥多摩工業社製、商品名:TP221、
固形分50%) 100部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、商品名:PVA117、
固形分10%) 20部
多価ヒドロキシ芳香族化合物(没食子酸ステアリル、大日本製薬社製、
商品名:TH−S) 3部
サリチル酸亜鉛(三光社製、商品名:LR−220) 6部
水 75部
次いで、顕色剤層用塗工液1を基材(坪量70g/mの上質紙)の表面に、固形分での塗工量4.0g/mとなるようにバーブレードコーターを使用して塗工した後、乾燥を行ない、受容シートを得た。
[感圧複写紙の作製]
作製した複写シートの発色剤マイクロカプセル層と受容シートの顕色剤層が接するように重ね合わせて、感圧複写紙を得た。
[実施例2]
発色剤マイクロカプセルスラリー1のベヘン酸鉄・亜鉛複塩の配合部数を2部とした以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
[実施例3]
発色剤マイクロカプセルスラリー1のベヘン酸鉄・亜鉛複塩の配合部数を0.5部とした以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
[実施例4]
発色剤マイクロカプセルスラリー1のベヘン酸鉄・亜鉛複塩の配合部数を0.25部とした以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
[実施例5]
発色剤マイクロカプセルスラリー1のベヘン酸鉄・亜鉛複塩1部に代えて、下記調製により得られたモンタン酸鉄・亜鉛複塩1部を使用した以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
[高級脂肪酸金属複塩2の調製]
モンタン酸ナトリウム10gを水90gに溶解した。別途、塩化第2鉄12.6gと塩化亜鉛6.8gを水100gに溶解して、2つの水溶液を混合し、80℃の水浴中で1時間撹拌した。常温に冷却して塩を析出させた後、濾過して、モンタン酸鉄・亜鉛複塩を得た。
[実施例6]
顕色剤層用塗工液1の没食子酸ステアリル3部に代えて、3,4,5−トリヒドロキシベンズステアリルケトン(3,4,5−トリヒドロキシベンズアルコールとステアリン酸の縮合反応物)3部を使用した以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
[比較例1]
発色剤マイクロカプセルスラリー1のベヘン酸鉄・亜鉛複塩の配合部数を0部、CVLの配合部数を6部とした以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
[比較例2]
顕色剤層用塗工液1の没食子酸ステアリルの配合部数を0部、サリチル酸亜鉛の配合部数を9部とした以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
[感圧複写紙の評価]
実施例1〜6および比較例1〜2で作製した感圧複写紙について、下記評価を行った。
[発色能力]
作製した感圧複写紙を、複写シート側からドットインパクトプリンター(エプソン社製)で全面に印字した。発色した受容シートについて、印字から1時間後の発色濃度(%)をハンター白色度計(アンバーフィルター使用)で測定した。値が小さい程発色能力が高い。
[耐熱性]
作製した感圧複写紙を、複写シート側からドットインパクトプリンター(エプソン社製)で全面に印字した。発色した受容シートについて、105℃の環境下で24時間処理を行った後、発色濃度(%)をハンター白色度計(アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値から以下の数値を基準にして評価を行った。
耐熱性(%)=(処理後の値)−(処理前の値)
○:耐熱性の値が10%未満
△:耐熱性の値が10%以上30%未満
×:耐熱性の値が30%以上
[耐光性]
作製した感圧複写紙を、複写シート側からドットインパクトプリンター(エプソン社製)で全面に印字した。発色した受容シートについて、キセノンフェードメーター(ATLAS社製、商品名:Ci3000F)を用いて照射強度67W/mで24時間照射処理を行った後、発色濃度(%)をハンター白色度計(アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値から以下の数値を基準にして評価を行った。
耐光性(%)=(処理後の値)−(処理前の値)
○:耐光性の値が10%未満
△:耐光性の値が10%以上30%未満
×:耐光性の値が30%以上
[耐可塑剤性]
作製した感圧複写紙を、複写シート側からドットインパクトプリンター(エプソン社製)で全面に印字した。発色した受容シートについて、紙管に塩化ビニルラップ(三井東圧社製、ハイラップKMA)を1重に巻き付け、その上に印字部が外面となるように上記受容シートを置き、更にその上に上記塩化ビニルラップを3重に巻き付けて固定した。23℃、50%RHの環境下で24時間処理した後、発色濃度(%)をハンター白色度計(アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値から以下の数値を基準にして評価を行った。
耐可塑剤性(%)=(処理後の値)−(処理前の値)
○:耐可塑剤性の値が10%未満
△:耐可塑剤性の値が10%以上30%未満
×:耐可塑剤性の値が30%以上
評価結果を表1に示す。
Figure 2015186859
表1から、本発明の感圧複写紙は、印字情報の耐熱性、耐光性、耐可塑剤性に優れていることがわかる。

Claims (1)

  1. 疎水性液体を内包する発色剤マイクロカプセルを含有する、発色剤マイクロカプセル層を基材表面に有してなる複写シートと、前記発色剤と反応して発色する顕色剤層を基材表面に有してなる受容シートとを組み合わせてなる感圧複写紙において、前記疎水性液体が炭素数16〜35個の高級脂肪酸金属複塩を含有し、前記顕色剤層が下記一般式(化1)で示される多価ヒドロキシ芳香族化合物を含有することを特徴とする感圧複写紙。
    Figure 2015186859
    (式中Rは炭素数16〜35個のアルキル基又は下記一般式(化2)
    Figure 2015186859
    若しくは
    Figure 2015186859
    若しくは
    Figure 2015186859
    若しくは
    Figure 2015186859
    若しくは
    Figure 2015186859
    (式中、Rは炭素数16〜35個のアルキル基を表す)を表し、nは2又は3の整数を表し、Xは−CH−、−COO−、−CO−又は−O−を表す。)
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