JP2015186477A - 植物由来β−グルカン含有シロップ - Google Patents
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Abstract
粘度が十分に低く取り扱いが容易な植物由来β−グルカン含有シロップを提供すること。
【解決手段】
重量平均分子量が2,500〜40,000の植物由来β−グルカンを可溶性固形分全体に対して2質量%〜8質量%の含有量で含むことを特徴とする植物由来β−グルカン含有シロップ、である。
【選択図】 図1
Description
(1)重量平均分子量が2,500〜40,000の植物由来β−グルカンを可溶性固形分全体に対して2質量%〜8質量%の含有量で含むことを特徴とする植物由来β−グルカン含有シロップ、である。
(2)含有される前記植物由来β−グルカンがコレステロールのミセル化阻害能を有することを特徴とする上記(1)の植物由来β−グルカン含有シロップ、である。
(3)粘度が20,000cP以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)の植物由来β−グルカン含有シロップ、である。
(4)Brixが30%〜80%であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかの植物由来β−グルカン含有シロップ、である。
(5)pHが4.0〜8.0であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかの植物由来β−グルカン含有シロップ、である。
(6)前記植物由来β−グルカンが、イネ科植物由来β−グルカンであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかの植物由来β−グルカン含有シロップ、である。
(7)グルコアミラーゼを用いた反応工程を備える製造方法によって得られたことを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかの植物由来β−グルカン含有シロップ、である。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかの植物由来β−グルカン含有シロップを含むことを特徴とする食品又は飲料、である。
本発明に係るシロップの原料としては、一例として、β−グルカンを含有する植物が用いられる。このようなβ−グルカンを含有する「植物」の形態としては、葉、花弁、茎、木部、根、表皮、繊維細胞、枝、果実、種子等、いずれでもよい。
以下、本発明に係る植物由来β−グルカン含有シロップの製造方法を、大麦を原料とした場合について説明するが、用いる原料は大麦に限られず、大麦以外にも、当然上記植物を用いることが可能である。また、本製造方法も植物由来β−グルカン含有シロップの製造方法の一例であって、当然他の製造方法を用いることもできる。
まず、本発明に係るシロップを製造するにあたり、大麦種子の粉砕物を、適宜攪拌しながら純水と混合する。その後、大麦種子の粉砕物が混合された溶液を恒温槽で30℃〜60℃に保持しながら攪拌し、大麦粉砕物を完全に純水中に分散させる。
仕込工程を経て得られた溶液に液化酵素を添加し、その溶液を加温し、添加した液化酵素の反応温度まで上げ、所定の反応時間で液化反応させる。この液化反応には、沸騰湯浴であったり、ジェットクッカーなどの連続式液化装置を利用することができる。
液化酵素溶液を糖化酵素の反応温度まで低下させた後に、その溶液に糖化酵素及びβ−グルカン分解酵素を添加し、その反応温度で所定の反応時間、糖化反応させる。糖化反応後の溶液は、糖化酵素及びβ−グルカン分解酵素を失活させるため、90℃以上の高温下で所定時間処理される。
糖化工程を経て得られた溶液を珪藻土や活性炭を助剤とする濾過を行い、さらにフィルター上を通液することで不溶部を取り除いた液部を得る。そして、その用途に応じたBrixとなるようにエバポレータなどを用いて濃縮を行う。
本発明において、Brixとは、可溶性固形分濃度(%)のことであり、可溶性固形分が溶解した水溶液の20℃における屈折率を測定し、ICUMSA(International Commission for Uniform Methods of Sugar Analysis)提供の換算表に基づいて、純ショ糖溶液の質量/質量パーセントに換算した値のことである。本発明においては、水溶液中、すなわち、上記製造工程で製造された植物由来β−グルカン含有シロップ中に含まれる可溶性固形分の濃度のことを意味する。このBrixは既に知られている公知の測定法を適宜用いて測定することができ、一般的には市販の糖度計(例えば、デジタル屈折計 商品名「RX−5000α」:アタゴ社製)を用いて測定することができる。
コレステロールの吸収に関与する胆汁酸は、所定の濃度以上になると胆汁酸ミセルを形成する。コレステロールは単独では小腸に吸収されないが、胆汁酸ミセルに取り込まれることで、小腸から吸収されうる。すなわち、コレステロールは、胆汁酸ミセルに取り込まれたミセルとして、小腸に吸収される。
動物(好ましくはヒト)における、本発明に係る植物由来β−グルカン含有シロップの血糖値上昇抑制能は、種々の方法によって確認することが可能である。一例としては、まず十分に空腹にさせた健常者に本発明に係る植物由来β−グルカン含有シロップを最初の食事(ファーストミール)として所定量摂取させ、その後一定期間ごとに血糖値を測定することによって確認することが可能である。
本発明に係る植物由来β−グルカン含有シロップは、以下の特性を有することが望ましい。すなわち、重量平均分子量として、好ましくは2,500〜40,000、より好ましくは6,000〜30,000、更に好ましくは7,000〜25,000、特に好ましくは8,000〜20,000のβ−グルカンを含有するのが良い。これにより、例えば食品や飲料の原料としての取り扱いが容易になるだけでなく、β−グルカンの生理機能も十分に発揮することが可能となる。
上記特性を有する植物由来β−グルカン含有シロップは、各種食品又は飲料に添加することで当該食品又は飲料の素材として利用することができる。この食品の例としては、果物類(リンゴ、バナナ、メロン等のカットフルーツ、シロップ漬けなど)、穀物加工品(パン、餅など)、食肉加工品(ハム、ソーセージなど)、乳製品(バター、チーズ、ヨーグルトなど)、果実加工品(ジャム、マーマレードなど)、菓子類(チョコレート、クッキー、ケーキ、ゼリーなど)、調味料(醤油、ソース、みりんなど)、サプリメントなどの、様々な食品が挙げられる。また、飲料の例としては、ビール、ノンアルコール飲料、ジュース、コーヒー、紅茶、緑茶、炭酸飲料などの様々な飲料が挙げられる。
その添加量は食品又は飲料に対して、質量基準で好ましくは0.01%〜100%、より好ましくは0.1%〜50%、更に好ましくは1%〜20%で用いられる。
実施例1では、以下の材料及び方法を用いた。
<植物由来β−グルカン含有シロップの調製>
大麦の粉砕物が30%となるよう純水で分散させたのち、恒温槽で50℃まで加温しながら大麦粉砕物の塊がなくなり完全に純水中に分散するまで攪拌した。その後、10%水酸化カルシウム溶液を加えて、大麦粉砕物溶液のpHを5.6に調整した。次いで、大麦粉砕物溶液に、タンパク質分解酵素(EC3.4.22.2)として商品名「スミチームP」(新日本化学工業社製)を原料に対する質量基準(W/W)で0.05%、液化酵素であるα−アミラーゼ(EC3.2.1.1)として商品名「クライスターゼT10S」(天野エンザイム社製)を原料に対する質量基準(W/W)で0.4%の濃度で添加し、50℃で1時間反応させた。
上記方法により調製された植物由来β−グルカン含有シロップ中のβ−グルカンの定量は、β−グルカン測定キット(商品名「MIXED LINKAGE BETA−GLUCAN ASSAY KIT:Megazyme社製)を用いて、McCleary法(酵素法)により行った。すなわち、Brix10%に調整した植物由来β−グルカン含有シロップを15mlチューブに5ml入れ、細かく粉砕した硫酸アンモニウム2.5gを加え、溶解した。4℃、20時間静置した後、4℃、3,000rpmで、10分遠心し、上清を除去した。残ったペレットに50%(V/V)エタノール水溶液1mLを加え、激しく攪拌してペレットを懸濁させ、さらに50%(V/V)エタノール水溶液10mL加えて混合した。再び、4℃、3,000rpmで、5分遠心し、上清を除去した。再度、ペレット懸濁、エタノール添加、遠心及び上清除去の操作を繰り返した。ペレットを20mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)4.8mLに再溶解後、上記緩衝液で10倍希釈した溶液4.8mLにリケナーゼ溶液200μLを加え、40℃、5分インキュベーションした。4℃、3,000rpm、10分遠心した上清を100μLずつ15mlチューブに移した。チューブにβ-グルコシダーゼ溶液100μL加えて40℃、15分反応させた。その後、チューブにglucose oxidase/peroxidase(GOPOD)を3mLずつ加え、40℃、20分反応させ、510nmの吸光度を測定した。キットに記載の方法に従い、別途グルコース100μgの吸光度を測定し、基準とした。なお、β-グルコシダーゼ溶液のかわりに50mM 酢酸バッファー(pH4.0)100μLを加えたものをブランクとした。β−グルカン濃度は、次式により求めた。
ここに、
ΔA=サンプルの吸光度−ブランクの吸光度
F=100/グルコース100μgの吸光度
D=シロップを希釈した際の希釈倍率
上記方法により調製された植物由来β−グルカン含有シロップ中のβ−グルカンの重量平均分子量は、以下の方法により測定した。まず、AOAC985.29の公定法に基づいて、測定キット(商品名「Total Dietary Fiber Assay」:Sigma Aldrich社製)を用いて精製した。すなわち、三角フラスコ中に植物由来β−グルカン含有シロップ1gと0.08Mリン酸緩衝液(pH6.0)を50mL、上記キットに付属のα−アミラーゼ(EC3.2.1.1)溶液を100μL添加し、アルミホイルで蓋をした後、沸騰水中で30分間インキュベートした。その後、室温で30分間の冷却を経た後、0.275Nの水酸化ナトリウム水溶液を10mL程度上記反応液に添加しpHを7.5±0.2に調整した。その後、上記キットに付属のプロテアーゼ(EC3.4.21.62)溶液を50mg/mLに希釈した溶液を100μL、反応液に添加し、60℃で30分間振盪しながらインキュベートし、その後室温で30分間の冷却を行った。次に、0.325Nの塩酸水溶液を10mL上記反応液に添加しpHを4.3±0.3に調整した。その後、上記キットに付属のアミログルコシダーゼ(EC3.2.1.3)溶液を100μL、反応液に添加し、60℃で30分間振盪しながらインキュベートした。その後、反応液を3分間沸騰し上記酵素を失活させた。その後、反応液を濾紙(商品名「定性濾紙No.2」:ADVANTEC社製)に通液した。
カラム:G2500PW−G3000PW−G6000PW(東ソー社製)の3本連結カラム
溶媒:純水
温度:80℃
流速:1.0ml/min
検出:RI(示差屈折率)
得られた分子量分布及び重量平均分子量は、分子量が既知のプルラン(商品名「STANDARD P−82」:Shodex社製)を用いて作成した検量線に基づいて算出した。
上記製造方法によって得られた植物由来β−グルカン含有シロップを、E型粘度計(商品名「VISCONIC ED」:東京計器社製)のプレートにそれぞれ1.2mL入れて、各Brixにおけるシロップの粘度を測定した。測定時の温度は25℃にした。
実施例1として、上記製造方法によって得られた植物由来β−グルカン含有シロップを用意した。そして、この実施例1に係るシロップのBrix、及び抽出したβ−グルカンの濃度、分子量分布、重量平均分子量、の各特性を評価した。
比較例1として、原料として特殊大麦粉(β−グルカン含有量が7.5質量%)を用い、上記製造方法に記載されたグルコアミラーゼ(EC3.2.1.3)である商品名「ダイザイムGPS」(天野エンザイム社製)にかえて、転移酵素としてトランスグルコシダーゼ(EC3.2.1.20)である商品名「トランスグルコシダーゼLアマノ」(天野エンザイム社製)を原料に対する質量基準(W/W)で0.1%で添加した以外は、全て上記製造方法と同様の方法によって得られた植物由来β−グルカン含有シロップを用意した。ここで、比較例1で製造したβ−グルカン含有シロップは、濃縮工程においてBrix30%以下で固着した。そして、比較例1に係るシロップのBrix、及び抽出したβ−グルカンの濃度、分子量分布、重量平均分子量、の各特性を評価した。なお、分子量分布及び重量平均分子量の測定は、高速液体クロマトグラフ Prominence(島津製作所社製)を用いて、以下のゲル濾過クロマトグラフィーの条件で行った。
<測定条件>
カラム:GS520−GS320(Shodex社製)
溶媒:純水
温度:50℃
流速:1.0ml/min
検出:CAD(コロナ荷電化粒子検出器:日本ダイオネクス社製)
実施例1に係るシロップについては、上記特性以外にも、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類以上の糖類の組成比、シロップの粘度等の特性も評価した。糖組成の評価方法は以下の通りである。シロップをBrix10%程度に希釈し、活性炭(商品名「白鷺A」:日本エンバイロケミカルズ社製)を適量添加して混合した。つぎに、サンプル溶液を煮沸するまで加熱し、濾紙(商品名「定性濾紙No.2」:ADVANTEC社製)に通液した。その後、サンプル溶液に陽イオン交換樹脂(商品名「ダイヤイオンPA218」:三菱化学社製)と陰イオン交換樹脂(商品名「ダイヤイオンPA408」:三菱化学社製)を混合、攪拌したのち、固層抽出カラム(商品名「Sep−Pak C18 Cartridge」:Waters社製)に通液させた。サンプルのBrixを1%〜5%程度に調整し、0.45μmの細孔サイズのメンブレンフィルター(商品名「MILLEX(登録商標)−HP 0.45μm」:メルク社製)に通液させ、糖組成分析用サンプルとした。糖組成は、商品名「Alliance(登録商標)HPLCシステム」(日本ウォーターズ社製)を用いて分析した。
<測定条件>
カラム:ULTRON PS80−N(島津ジーエルシー社製)
溶媒:純水
温度:60℃
流速:0.6ml/min
検出:RI(示差屈折率)
また、実施例2として、上記実施例1に係る製造方法から、添加するグルコアミラーゼを原料に対する質量基準(W/W)で0.052%にした以外は、全て同じ方法で製造した植物由来β−グルカン含有シロップを用意した。そしてこの実施例2に係るシロップについて、実施例1と同様、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類以上の糖類の組成比、シロップの粘度等の特性を評価した。
また、実施例3として、上記実施例1に係る製造方法から、添加するグルコアミラーゼを原料に対する質量基準(W/W)で2.08%にした以外は、全て同じ方法で製造した植物由来β−グルカン含有シロップを用意した。そしてこの実施例2に係るシロップについて、実施例1と同様、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類以上の糖類の組成比、シロップの粘度等の特性を評価した。
また、実施例4として、上記実施例1に係る製造方法から、グルコアミラーゼの添加をしなかった以外は、全て同じ方法で製造した植物由来β−グルカン含有シロップを用意した。そしてこの実施例2に係るシロップについて、実施例1と同様、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類以上の糖類の組成比、シロップの粘度等の特性を評価した。
上記製造方法によって得られた植物由来β−グルカン含有シロップのコレステロールのミセル化阻害能の評価は、Nagaoka et al., The Journal of Nutrition(1999), vol.129, pp.1725−1730に記載の方法を適宜改変して行った。具体的には、以下の各工程を通じて行った。
1.ミセル溶液の調製
上記製造方法によって得られた植物由来β−グルカン含有シロップのコレステロールのミセル化阻害能を評価するために用いるミセル溶液は、以下の通り調製した。
実施例1で調製した植物由来β−グルカン含有シロップから、上記「β−グルカンの抽出方法及びその分子量の測定方法」の項で記載した方法を用いて、β−グルカンを抽出した。硫安沈殿及びエタノール洗浄後のβ−グルカンのペレットを−80℃で約2時間保存し、凍結させた。その後、凍結乾燥機(商品名「FreeZone(登録商標)」:ラブコンコ社製)により0.133m Bar以下の真空度で20時間以上ペレットを凍結乾燥した。
大麦由来のβ−グルカン標品(Sigma Aldrich社製)を純水で溶解し、1%の溶液を複数準備した。次に、リケナーゼ(EC3.2.1.73:Megazyme社製)を0.125及び1.0Uそれぞれの溶液に添加して、各溶液ごとに決められた時間だけ38℃で反応を行い、その時間が経過後直ちに90℃で10分間加熱し、酵素を失活させた。各実施例に用いた酵素量及び反応時間を表5に記載した。なお、得られた各反応液は、ゲル濾過クロマトグラフィーでその分子量分布を測定した。その測定は、「β−グルカンの抽出方法及びその分子量の測定方法」の項で記載した方法と同じ方法で行った。
植物由来β−グルカン含有シロップから抽出したβ−グルカン凍結乾燥粉末2.5mgを純水0.25gに懸濁したもの、及びβ−グルカン標品を上記方法により酵素分解した1%β−グルカン溶液0.25gを15mLチューブに入れ、ミセル溶液を4.75g添加してβ−グルカン終濃度0.05%(W/W)とした。なお、このとき、ポジティブコントロールとして既にコレステロール吸収阻害能が確認されている大麦由来のβ−グルカン標品(Sigma Aldrich社製)2.5mgを純水0.25gに懸濁したものをミセル溶液と混合した。ネガティブコントロールとしてグルコース2.5mgを純水0.25gに懸濁したものをミセル溶液と混合した(比較例2)。また、ブランクとして純水0.25gをミセル溶液と混合した(比較例3)。
実施例5として、植物由来β−グルカン含有シロップから、上記「2.植物由来β−グルカン含有シロップからのβ−グルカンの抽出方法」の項で説明した方法で抽出したβ−グルカンを用いて、「4.ミセル化阻害能の評価試験」の項に記載の方法で、そのミセル化阻害能を評価した。
また、実施例6として、上記「3.標品由来のβ−グルカン溶液の調製」の項で説明した方法に従い、大麦由来のβ−グルカン標品を、表5に記載のリケナーゼ添加量及び反応時間でリケナーゼと反応させ、同じく表5に記載の重量平均分子量を示すβ−グルカンを調製した。そして、このβ−グルカンを用いて、「4.ミセル化阻害能の評価試験」の項に記載の方法で、そのミセル化阻害能を評価した。同様に、実施例7〜実施例11として、表5に記載のリケナーゼ添加量及び反応時間で、同じく表5に記載の重量平均分子量の各β−グルカンを調製し、各β−グルカンにおけるミセル化阻害能を評価した。
参考例1として、上記「3.標品由来のβ−グルカン溶液の調製」の項で説明した方法に従い、大麦由来のβ−グルカン標品を、表5に記載のリケナーゼ添加量及び反応時間でリケナーゼと反応させ、実施例5〜実施例11で用いたβ−グルカンと比して、より重量平均分子量が大きいβ−グルカンを調製した。その具体的な重量平均分子量は表5に記載の通りである。そして、このβ−グルカンを用いて、β−グルカンのミセル化阻害能を評価した。また、同様に、参考例2及び参考例3として、表5に記載のリケナーゼ添加量及び反応時間で、同じく表5に記載の重量平均分子量の各β−グルカンを調製し、各β−グルカンのミセル化阻害能を評価した。
さらに、比較例2として、「4.ミセル化阻害能の評価試験」の項で記載したとおり、β−グルカンに代えて、グルコース2.5mgを純水0.25gに懸濁したものをミセル化阻害能の評価試験に用いた。また、比較例3として、β−グルカンに代えて、純水0.25gをミセル化阻害能の評価試験に用いた。
1.植物由来β−グルカン(重量平均分子量:12,000)含有シロップの調製
植物由来β−グルカン(重量平均分子量:12,000)含有シロップの調製においては、原料となる大麦粉砕物溶液を大麦粉砕物が20%となるように純水中に分散させて調製した点を除いて、上記実施例1の植物由来β−グルカン含有シロップの調製方法に従って調製した(実施例1では大麦粉砕物が30%となるように純水に混合した)。そして、最終的に、植物由来β−グルカン含有(重量平均分子量:12,000、可溶性固形分全体に対して4.0質量%)シロップを得た。
植物由来β−グルカンを含有しないシロップの調製においては、原料となる大麦粉砕物溶液を大麦粉砕物が20%となるように純水中に分散させて調製した点、またβ−グルカン分解酵素(EC3.2.1.73)である商品名「Finizym(登録商標)250L」(Novozymes社製)の添加量を上記実施例1の調製方法の10倍量(原料に対する質量基準(W/W)で0.052%の濃度)で反応液中に添加した点、以外は全て上記実施例1の調製方法に従って調製した。そして、最終的に、植物由来β−グルカンを含有しない(可溶性固形分全体に対して0.2質量%)シロップを得た。
植物由来β−グルカン(重量平均分子量:81,000)含有シロップの調製においては、原料となる大麦粉砕物溶液を大麦粉砕物が20%となるように純水中に分散させて調製した点、またβ−グルカン分解酵素(EC3.2.1.73)である商品名「Finizym(登録商標)250L」(Novozymes社製)の添加量を上記実施例1の調製方法の1/2倍量(原料に対する質量基準(W/W)で0.0026%の濃度)で反応液中に添加した点、以外は全て上記実施例1の調製方法に従って調製した。そして、最終的に、植物由来β−グルカン含有(重量平均分子量:81,000、可溶性固形分全体に対して3.9質量%)シロップを得た。
健常者2名(いずれもヒト)を被験者(被験者A:HbA1cのNGSP値5.1%、被験者B:HbA1cのNGSP値5.1%)として、以下の試験方法にしたがって、上記1で調製した植物由来β−グルカン(重量平均分子量:12,000)含有シロップの血糖値上昇抑制能の評価試験を行った。なお、被験者Aによる評価試験の結果を実施例12と、被験者Bによる評価試験の結果を実施例13とした。
上記実施例12及び実施例13と同じ健常者2名を被験者(被験者A及び被験者B)として、被験者ごとに上記2で調製したシロップを糖質50g(当該糖質中にβ−グルカン0.1gを含む)となる量摂取させ、血糖値上昇抑制能の評価試験を行った。そして、被験者Aによる評価試験の結果を比較例4と、被験者Bによる評価試験の結果を比較例5として、それぞれ表6並びに図4及び図5に示した。
上記実施例12及び実施例13と同じ健常者2名を被験者(被験者A及び被験者B)として、被験者ごとに上記3で調製したシロップを糖質50g(当該糖質中にβ−グルカン2.0gを含む)となる量摂取させ、血糖値上昇抑制能の評価試験を行った。そして、被験者Aによる評価試験の結果を比較例6と、被験者Bによる評価試験の結果を比較例7として、それぞれ表6並びに図4及び図5に示した。
Claims (8)
- 重量平均分子量が2,500〜40,000の植物由来β−グルカンを可溶性固形分全体に対して2質量%〜8質量%の含有量で含むことを特徴とする植物由来β−グルカン含有シロップ。
- 含有される前記植物由来β−グルカンがコレステロールのミセル化阻害能を有することを特徴とする請求項1に記載の植物由来β−グルカン含有シロップ。
- 粘度が20,000cP以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の植物由来β−グルカン含有シロップ。
- Brixが30%〜80%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の植物由来β−グルカン含有シロップ。
- pHが4.0〜8.0であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の植物由来β−グルカン含有シロップ。
- 前記植物由来β−グルカンが、イネ科植物由来β−グルカンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の植物由来β−グルカン含有シロップ。
- グルコアミラーゼを用いた反応工程を備える製造方法によって得られたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の植物由来β−グルカン含有シロップ。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の植物由来β−グルカン含有シロップを含むことを特徴とする食品又は飲料。
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