JP2015185972A - 画像処理装置、画像処理装置における制御方法及び画像処理装置が実行するプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理装置における制御方法及び画像処理装置が実行するプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】グリーンノイズを重畳する構成を備えた誤差拡散処理において、誤差拡散処理後の画像の品質を向上させる。【解決手段】誤差拡散入力データとして注目画素の8bitデータが入力されると、入力ノイズ生成部21が注目画素に重畳する入力ノイズを生成し、第1加算部22が、誤差拡散入力データと入力ノイズ生成部21が生成した入力ノイズとを加算する。誤差積算部27が、処理済画素の誤差値と誤差拡散フィルターに基づき、注目画素に拡散する誤差積算値を出力し、第2加算部23は、第1加算部22の出力値と、誤差積算部27が出力する誤差積算値とを加算する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理装置における制御方法及び画像処理装置が実行するプログラムに関する。
従来、誤差拡散処理によって多値の画像データを二値化する際に、画像データにグリーンノイズを重畳する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図12は、グリーンノイズを重畳する構成を備えた、従来の誤差拡散部100の処理内容を示すブロック図である。
図12において、誤差拡散部100には、多値の画素値(例えば8bit)を持つ入力データが入力される。第1加算部101は注目画素の入力データに、誤差積算部105から出力された、注目画素の周辺の画素(周辺画素)から拡散すべき誤差積算値を加算する。第2加算部102は、第1加算部101の出力値とグリーンノイズ生成部103から出力されたグリーンノイズ値とを加算する。二値化部104は、第2加算部102の出力値と所定の閾値とを比較して、二値化結果(二値画像データ)を出力する。
グリーンノイズ生成部103は、注目画素よりも先に二値化された画素に関する二値化結果を記憶しておき、周辺画素の二値化結果に基づいて注目画素に重畳するグリーンノイズを出力する。具体的には、グリーンノイズ生成部103は、周辺画素の二値化結果と、各周辺画像について所定の重み係数をもったフィルター(グリーンノイズフィルター)とに基づいて、グリーンノイズを出力する。ここで出力されたグリーンノイズは、第2加算部102によって第1加算部101の出力値に加算される。
減算部106は、二値化部104から出力される二値化結果から、第1加算部101の出力値を減算し、二値化部104による二値化によって発生した誤差値を出力する。
誤差積算部105は、注目画素よりも先に二値化された画素に関する誤差値を記憶しておき、周辺画素の誤差値に基づいて、注目画素に拡散する誤差積算値を出力する。具体的には、誤差積算部105は、周辺画素の誤差値と、各周辺画像について所定の重み係数をもったフィルター(誤差積算フィルター)とに基づいて、誤差積算値を出力する。ここで出力された誤差積算値は、第1加算部101によって注目画素の入力データに加算される。
上述した、グリーンノイズを重畳する構成を備えた従来の誤差拡散処理は、注目画素よりも先に二値化された画素に関する二値化結果を、注目画素の二値化処理にフィードバックするものであり、このフィードバックによって、周辺画素に黒画素(二値化結果が1の画素)が存在する場合に、注目画素も黒画素になりやすくなるため、二値化後の画像において黒画素をより集中させることができる。その結果、二値画像に基づいて画像形成したときの画像ムラの発生を抑制することができ、また、温度や湿度等の画像形成条件が変動したときの濃度再現性を高めることもできる。
特開2008−219291号公報
しかしながら、グリーンノイズを重畳する構成を備えた従来の誤差拡散処理では、入力データとして、中間的な濃度を持った均一な画像を二値化したときに、周期的な模様(アーティファクト)が発生してしまい、二値化後の出力画像の品質を低下させてしまうという問題があった。
これは、グリーンノイズは、周辺画素の二値化結果における黒画素が、グリーンノイズフィルターの重み係数に対応する所定の配置に合致したときに、注目画素が黒画素になりやすい値をとるため、黒画素の配置が、グリーンノイズフィルターの重み係数に対応する所定の配置と合致し始める中間的な濃度においては、グリーンノイズの重畳により黒画素に二値化されやすい傾向にあることと、中間的な濃度について黒画素に二値化されるとそれ以降の画素に対して大きな負の誤差が拡散されることという2つの条件が重なることで、黒画素が所定の周期で発生してしまうことに起因している。
低濃度の画像では、そもそも、周辺画素の二値化結果における黒画素が少なく、グリーンノイズの影響が少ないためアーティファクトは発生しづらい。また、高濃度の画像では、入力データ自体の値が大きいので、黒画素に二値化されたときの誤差が小さく、注目画素以降の画素に対して大きな負の誤差が拡散されることが少ないため、中間濃度と比べるとアーティファクトは発生しづらい。更に、黒画素の密度が高い高濃度画像を画像形成すると、白画素(二値化結果が0の画素)はつぶれてしまう傾向にあるため、高濃度の画像において多少アーティファクトが発生したとしても、画像形成された後の画像では目立たないことが多い。
このように、グリーンノイズを重畳する構成を備えた従来の誤差拡散処理では、中間的な濃度において、誤差拡散処理後の画像に図13(a)に示す様なアーティファクトが発生してしまい、出力画像の品質を低下させてしまうという問題があった。そして、この問題は、多値の入力データを二値化する、所謂、二値誤差拡散処理に限った問題ではなく、多値の入力データを、それよりもbit数の少ない多値データに変換する、所謂、多値誤差拡散処理にも共通する問題であった。
本発明の課題は、グリーンノイズを重畳する構成を備えた誤差拡散処理において、誤差拡散処理後の画像の品質を向上させることにある。
(1)多値の画像の画素値が画素毎に入力され、所定のノイズを生成する入力ノイズ生成部と、閾値処理部によって二値化された処理済みの画素の二値化後の出力値を用いて、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成するグリーンノイズ生成部と、注目画素に対し拡散される誤差積算値と、グリーンノイズと、所定のノイズとを、注目画素の画素値に加算する加算部と、誤差積算値、グリーンノイズ及び所定のノイズが加算された注目画素の画素値を閾値によって二値化する閾値処理部と、二値化後の注目画素の出力値と、誤差積算値及び所定のノイズが加算された注目画素の画素値との差を算出することによって、二値化による誤差値を算出する減算部と、閾値処理部によって二値化された処理済みの画素に関して減算部により算出された誤差値を用いて、注目画素に対し拡散される誤差積算値を出力する誤差積算部と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
(2)入力ノイズ生成部が生成した所定のノイズのオフセット成分が所定のマイナス値になるようにオフセット成分を調整する入力ノイズオフセット調整部をさらに備えることを特徴とする(1)に記載の画像処理装置。
(3)入力ノイズオフセット調整部は、入力ノイズ生成部が各画素に対して生成した所定のノイズのそれぞれに所定のマイナス値を加算することにより、所定のノイズのオフセット成分が所定のマイナス値になるように調整することを特徴とする(2)に記載の画像処理装置。
(4)グリーンノイズ生成部が生成したグリーンノイズに第1のゲイン値を乗算し、グリーンノイズのゲインを調整するグリーンノイズゲイン調整部をさらに備えることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載の画像処理装置。
(5)グリーンノイズゲイン調整部は、グリーンノイズの強度に応じて、グリーンノイズに乗算する第1のゲイン値を変更することを特徴とする(4)に記載の画像処理装置。
(6)入力ノイズ生成部が生成した所定のノイズのオフセット成分が所定のマイナス値になるようにオフセット成分を調整する入力ノイズオフセット調整部と、グリーンノイズ生成部が生成したグリーンノイズに第1のゲイン値を乗算し、グリーンノイズのゲインを調整するグリーンノイズゲイン調整部と、をさらに備え、グリーンノイズゲイン調整部は、グリーンノイズの強度に応じて、グリーンノイズに乗算する第1のゲイン値を変更し、入力ノイズオフセット調整部は、グリーンノイズゲイン調整部が変更した第1のゲイン値に応じて、オフセット成分を調整することを特徴とする(1)に記載の画像処理装置。
(7)入力ノイズ生成部が生成した所定のノイズに第2のゲイン値を乗算し、所定のノイズのゲインを調整する入力ノイズゲイン調整部をさらに備えることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか一項に記載の画像処理装置。
(8)入力ノイズゲイン調整部は、注目画素の画素値に応じて、所定のノイズのゲインを調整することを特徴とする(7)に記載の画像処理装置。
(9)入力ノイズゲイン調整部は、注目画素の画素値が中間調でないときの第2のゲイン値を、注目画素の値が中間調であるときの第2のゲイン値よりも、小さくすることを特徴とする(7)又は(8)に記載の画像処理装置。
(10)グリーンノイズ生成部が生成したグリーンノイズに第1のゲイン値を乗算し、グリーンノイズのゲインを調整するグリーンノイズゲイン調整部と、入力ノイズ生成部が生成した所定のノイズに第2のゲイン値を乗算し、所定のノイズのゲインを調整する入力ノイズゲイン調整部と、をさらに備え、入力ノイズゲイン調整部は、グリーンノイズゲイン調整部が、グリーンノイズの強度に応じて、グリーンノイズに乗算する第1のゲイン値を変更することに対応して、所定のノイズのゲインを調整することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載の画像処理装置。
(11)入力ノイズ生成部が生成する所定のノイズに対応する空間周波数は、人間の視覚の空間周波数特性において感度が低い空間周波数であることを特徴とする(1)〜(10)のいずれか一項に記載の画像処理装置。
(12)入力ノイズ生成部が生成する所定のノイズは、AMスクリーン又はFMスクリーンであることを特徴とする(1)〜(11)のいずれか一項に記載の画像処理装置。
(13)画像処理装置における制御方法であって、多値の画像の画素値を画素毎に入力するステップと、所定のノイズを生成するステップと、二値化された処理済みの画素の二値化後の出力値を用いて、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成するステップと、二値化された処理済みの画素に関して算出された誤差値を用いて、注目画素に対し拡散される誤差積算値を出力するステップと、注目画素に対し拡散される誤差積算値と、グリーンノイズと、所定のノイズとを、注目画素の画素値に加算するステップと、誤差積算値、グリーンノイズ及び所定のノイズが加算された注目画素の画素値を閾値によって二値化するステップと、二値化後の注目画素の出力値と、誤差積算値及び所定のノイズが加算された注目画素の画素値との差を算出することによって、二値化による誤差値を算出するステップと、を含むことを特徴とする画像処理装置における制御方法。
(14)画像処理装置に、多値の画像の画素値を画素毎に入力するステップと、所定のノイズを生成するステップと、二値化された処理済みの画素の二値化後の出力値を用いて、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成するステップと、二値化された処理済みの画素に関して算出された誤差値を用いて、注目画素に対し拡散される誤差積算値を出力するステップと、注目画素に対し拡散される誤差積算値と、グリーンノイズと、所定のノイズとを、注目画素の画素値に加算するステップと、誤差積算値、グリーンノイズ及び所定のノイズが加算された注目画素の画素値を閾値によって二値化するステップと、二値化後の注目画素の出力値と、誤差積算値及び所定のノイズが加算された注目画素の画素値との差を算出することによって、二値化による誤差値を算出するステップと、を実行させるためのプログラム。
本発明によると、所定のノイズを生成し、注目画素に対し拡散された誤差値と、グリーンノイズと、所定のノイズとを、注目画素の入力値に加算することで、二値化結果において所定の周期で黒画素が発生することを抑制することができるので、主に中間的な濃度で発生しやすいアーティファクトを抑制することができ、誤差拡散処理後の画像の品質を向上させることができる。
第1実施形態に係る画像処理装置1のブロック図である。 誤差拡散部10のブロック図である。 スクリーンパラメーターを説明する図である。 誤差積算部27が備える誤差拡散(誤差積算)フィルターの一例を示す図である。 グリーンノイズ生成部28が備えるグリーンノイズ生成フィルターの一例を示す図である。 第2実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10のブロック図である。 グリーンノイズの強度に関する設定を受け付ける画面の一例を示す図である。 第3実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10のブロック図である。 注目画素の値と入力ノイズのゲイン値との関係を示したグラフである。 グリーンノイズの強度に応じたゲイン値を示したグラフである。 第4実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10のブロック図である。 グリーンノイズを重畳する構成を備えた、従来の誤差拡散部100の処理内容を示すブロック図である。 (a)は、従来の誤差拡散部100で処理した画像である。(b)は、本件発明に係る画像処理装置1における誤差拡散部10で処理した画像である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
〈第1実施形態〉
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置1のブロック図である。
画像処理装置1は、コピージョブ、プリントジョブ、スキャンジョブ、ファクスジョブ、ボックスジョブを実行することができる、所謂、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)である。ボックスジョブとは、画像処理装置1が備えるボックス(フォルダー)に記憶されたデータを用いて実行されるジョブである。具体的には、ボックス(フォルダー)に記憶された印刷データをプリントするボックスプリントや、ボックスに記憶された画像データをEmailやSMB(Server Message Block)、FTP(File Transfer Protocol)等のプロトコルで他の装置に送信するボックス送信、ボックスに記憶された画像データをファクス送信するボックスtoファクスを含む。
画像処理装置1には、制御部2、記憶部3、原稿読取部4(例えば、スキャナー)、データIF(Interface)部12、画像処理部5、画像形成部11、操作表示部16が含まれ、それらがバス90で接続されている。
制御部2は、主としてCPU(Central Processing Unit)から構成されており、記憶部3に記憶されたプログラムを実行し、記憶部3、原稿読取部4、データIF部12、画像処理部5、画像形成部11、操作表示部16を制御することで、画像処理装置1の機能を実現する。
記憶部3は、主として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)を備える。記憶部3は、制御部2が実行するプログラムを含む、画像処理装置1の機能を実現するために必要なデータや、ジョブに関するデータを記憶する。HDDはボックスとしての機能も実現する。
原稿読取部4は、自動原稿搬送装置(不図示)により読取位置に搬送された原稿、又はプラテンガラス上にユーザーにより載置された原稿の画像を光学的に読み取り、読取データを生成し、生成した読取データを記憶部3に記憶させる。
データIF部12は、外部の装置(例えば、PC(Personal Computer)等の情報機器装置)又は記憶メディアとの間でデータの送受信を行うものであり、LANIF部13、記憶メディアIF部14、FAXIF部15を含む。LANIF部13は、有線又は無線方式のLANを介して、LANに接続されたPCや携帯端末との間でジョブに関連するデータの送受信を行う。記憶メディアIF部14は、可搬性記憶メディア(例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリー)からジョブに関連するデータを取得し、又は可搬性記憶メディアにジョブに関連するデータを記憶させる。FAXIF部15は、ファクス回線を介してファクスデータの送受信を行う。
画像処理部5は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の画像処理用の集積回路であって、LANIF部13や記憶メディアIF部14が取得した印刷データや、FAXIF部15が取得したファクスデータ、原稿読取部4が生成した読取データを入力データとし、入力データに対して画像処理を行う。
画像処理部5は、ラスター部6、シャープネス補正部7、色変換部8、ガンマ補正部9、誤差拡散部10を備える。
ラスター部6は、入力データが、LANIF部13や記憶メディアIF部14が取得したPDL形式の印刷データであった場合、印刷データに基づいてラスターデータを生成する。具体的には、ラスター部6は、PDL形式の印刷データに対し解析処理を行い、中間言語(ディスプレイリスト)に変換した上で、中間言語に対しラスタライズ処理を行うことでラスターデータを生成する。なお、印刷データの形式は、PDL形式に限らず、その他の形式をとることもできる。
シャープネス補正部7は、ラスター部6が生成したラスターデータ又は原稿読取部4が生成した読取データに対して、シャープネス処理やスムージング処理を行う。シャープネス補正部7は、例えば、文字領域や線画領域のエッジ部分にシャープネス処理を行い、網点領域にスムージング処理を行う。
色変換部8は、シャープネス補正部7の処理結果に対して、色変換処理を行い、画像形成部11の色特性(色空間)に対応したY(イエロー)M(マゼンタ)C(シアン)K(ブラック)データを生成する。色変換部8は、画像処理部5に入力される入力データの色特性(色空間)に対応するデバイスリンクプロファイルを用いて、画像形成部11の色特性に対応したYMCKデータを生成する。例えば、入力データが、原稿読取部4が生成した読取データである場合は、原稿読取部4の色特性と画像形成部11の色特性に対応するデバイスリンクプロファイルを用いてYMCKデータを生成する。
ガンマ補正部9は、色変換部8が生成したYMCKデータに対し、濃度変換処理を行う。例えば、ガンマ補正部9は、濃度変換用のルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)を記憶しており、色変換部8が生成したYMCKデータに基づいてLUTを参照することにより、濃度変換処理を行う。
誤差拡散部10は、ガンマ補正部9が出力するYMCKデータに対し誤差拡散処理を行い、ガンマ補正部9が出力するYMCKデータよりもビット幅(ビット数)の小さいYMCKデータに変換する。以下の説明において、誤差拡散部10に入力されるデータのことを誤差拡散入力データと呼び、誤差拡散部10が出力するデータのことを誤差拡散出力データと呼ぶことがある。誤差拡散部10は、誤差拡散入力データに対して誤差拡散処理を行い、誤差拡散入力データよりもビット幅の小さい誤差拡散出力データを生成する。
以下の説明においては、誤差拡散入力データのビット幅を8bit、誤差拡散出力データのビット幅を1bitとして説明するが、誤差拡散入力データのビット幅は、誤差拡散出力データのビット幅よりも大きければよく、例えば、4bitや16bit、24bit等任意のビット幅とすることができる。また、誤差拡散出力データのビット幅は、誤差拡散入力データのビット幅よりも小さければよく、例えば、2bit、4bit等の任意のビット幅とすることができる。誤差拡散部10による処理内容の詳しい説明は後述する。
画像形成部11は、誤差拡散出力データに基づいて、電子写真方式により記録紙に画像形成を行う。画像形成の方式は、電子写真方式に限らず、インクジェット方式や熱転写方式を用いることもできる。
操作表示部16は、ディスプレイ17、タッチパネル18、操作キー19を備える。
ディスプレイ17は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))であり、操作画面を表示することができる。操作画面は、例えば、画像処理装置1の設定をユーザーから受け付けるための画面を含む。
タッチパネル18は、ディスプレイ17の画面上に設けられ、ペンや指等で押下された座標位置を検知する。
操作キー19は、例えばハードキーであり、テンキー、スタートキーを含む。テンキーは数字や記号の入力を受け付けるためのキーである。スタートキーは画像処理装置1の動作開始の指示を受け付ける。
図2は、誤差拡散部10のブロック図である。誤差拡散部10は、Y色データに対し誤差拡散処理を行う誤差拡散部(Y)10Yと、M色データに対し誤差拡散処理を行う誤差拡散部(M)10Mと、C色データに対し誤差拡散処理を行う誤差拡散部(C)10Cと、K色データに対し誤差拡散処理を行う誤差拡散部(K)10Kとを含む。誤差拡散部(Y)10Y〜(K)10Kの基本的な構成は、それぞれ同様であるため、以下に誤差拡散部(Y)10Yについてのみ詳しく説明する。
誤差拡散部(Y)10Yは、誤差拡散入力データである8bitのY色データが画素毎に入力される。誤差拡散部(Y)10Yは、誤差拡散入力データである8bitのY色データに対して誤差拡散処理を実行し、誤差拡散出力データである1bitのY色データを生成する。以下の説明において、誤差拡散部(Y)10Yが処理対象としている画素のことを注目画素という。
入力ノイズ生成部21は、誤差拡散入力データに重畳するノイズ(入力ノイズ)を生成する。入力ノイズ生成部21は、ノイズの種類として、AMスグリーンノイズ又はFMスグリーンノイズを生成する。入力ノイズ生成部21は、例えば、2次元マトリクスに対応するメモリーを備え、入力ノイズのパターンに対応するデータを予めメモリーに格納しておき、注目画素の座標に対応するメモリー上のアドレスを参照することで、注目画素に対応する入力ノイズを生成する。また、入力ノイズ生成部21は、Void−and−Cluster法を用いて入力ノイズを生成することもできる。
入力ノイズ生成部21は、所定のサイズ(例えば、2次元マトリクスのサイズ)に含まれる画素のそれぞれに重畳する入力ノイズの積算値がゼロ(0)になるように、入力ノイズを生成する。言い換えると、入力ノイズのオフセット成分がゼロになるように、入力ノイズを生成する。したがって、入力ノイズは、画素によって、プラスの値(ゼロを含む)とマイナスの値をとるが、所定のサイズで積算したときのオフセット成分はゼロとなる。
入力ノイズ生成部21は、ノイズの種類としてAMスグリーンノイズを生成するとき、図3(a)にスクリーン1として示す、スクリーン線数が150.0lpiで、スクリーン角度が90°のスクリーンに対応する入力ノイズを生成する。スクリーンの種類(特性)は、スクリーン線数(図3(a)では線数)とスクリーン角度(図3(a)では角度)で示すことができる。スクリーン線数はスクリーンの細かさ(空間周波数)を表す単位であり、数値が大きいほどスクリーンが細かいことを示す。スクリーン角度は、図3(b)に、スクリーン1について例示するように、主走査方向に対するスクリーンパターンの角度を示す。なお、スクリーン角度は、副走査方向に対応するスクリーンパターンの角度として定義しても良い。以下の説明において、スクリーン線数とスクリーン角度とを併せて、スクリーンパラメーターと示すことがある。
また、図3(a)に示したスクリーン線数は、いずれも人間の視覚の空間周波数特性において感度が低い空間周波数に対応している。AMスグリーンノイズの生成法について、説明したが、FMスグリーンノイズも同様である。
第1加算部22は、誤差拡散入力データと、入力ノイズ生成部21が生成した入力ノイズとを加算する。
第2加算部23は、第1加算部22の出力値と、後述する誤差積算部27の出力値とを加算する。
第3加算部24は、第2加算部23の出力値と、後述するグリーンノイズ生成部28の出力値とを加算する。
二値化部25は、第3加算部24の出力値と、所定の閾値とを比較して二値化する閾値処理部として機能する。二値化部25は、第3加算部24の出力値が所定の閾値よりも大きければ1を出力し、第3加算部24の出力値が所定の閾値以下であれば0を出力する。所定の閾値は、例えば、128とすることができる。以下の説明において、二値化部25の出力値のことを、二値化結果と呼ぶことがある。
二値化部25の出力値(二値化結果)が、誤差拡散部(Y)10Yの出力値(誤差拡散出力データ)として、画像形成部11に対して出力される。
減算部26は、二値化結果が1であるとき、第2加算部23の出力値から255を減算したものを、注目画素の周辺の画素(周辺画素)に拡散すべき誤差として出力する。減算部26は、二値化結果が0であるとき、第2加算部23の出力値から0を減算したものを、周辺画素に拡散すべき誤差として出力する。すなわち、減算部26は、二値化結果と、第2加算部23の出力値との差を算出することによって、二値化による誤差値を算出する。
減算部26は、例えば、第2加算部23の出力値が150であって、二値化結果が1であるとき、−105(150−255)を周辺画素に拡散すべき誤差として出力する。また、減算部26は、第2加算部23の出力値が50であって、二値化結果が0であるとき、50(50−0)を周辺画素に拡散すべき誤差として出力する。なお、以下の説明において、減算部26の出力値のことを、単に、誤差値と呼ぶことがある。
誤差積算部27は、誤差拡散部10が注目画素よりも先に処理した画素(処理済画素)の誤差値を記憶しておき、周辺画素から注目画素に拡散する誤差値を積算する。すなわち、誤差積算部27は、二値化が未処理の画素に、誤差値を積算する。
図4に、誤差積算部27が備える誤差拡散(誤差積算)フィルターの一例を示す。図4において、図中横方向(i方向)は主走査方向を示し、図中縦方向(j方向)は副走査方向を示す。また、黒塗り画素(i=3,j=3)(以下、単に(3,3)のように示すことがある)は注目画素を示す。
誤差積算部27は、周辺画素の誤差値のそれぞれに対し、対応する所定の係数を乗算し、それらを積算したものを、注目画素に拡散する誤差積算値として出力する。誤差積算部27は、注目画素の左上画素(2,2)の誤差値と1/16との乗算値と、上画素(3,2)の誤差値と5/16との乗算値と、右上画素(4,2)の誤差値と3/16との乗算値と、左画素(2,3)の誤差値と7/16との乗算値とを積算したものを、注目画素に拡散する誤差積算値として出力する。
グリーンノイズ生成部28は、処理済画素の二値化結果を記憶しておき、それら処理済画素の二値化結果に基づいて、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成する。
図5に、グリーンノイズ生成部28が備えるグリーンノイズ生成フィルターの一例を示す。図5においても、i、j、黒塗り画素等の意味は図4と同一であり、繰り返しの説明は省略する。
グリーンノイズ生成部28は、周辺画素の二値化結果に対応する値のそれぞれに対し、対応する所定の係数を乗算し、それらを積算したものを、注目画素に拡散する誤差として出力する。ここで、二値化結果に対応する値とは、二値化結果が1であるときはそれに対応する値は255であり、二値化結果が0であるときはそれに対応する値は0である。
グリーンノイズ生成部28は、注目画素の上画素(3,2)の二値化結果に対応する値と1/2との乗算値と、左画素(2,3)の二値化結果に対応する値と1/2との乗算値とを積算したものを注目画素に重畳するグリーンノイズとして出力する。
例えば、グリーンノイズ生成部28は、(3,2)画素と(2,3)画素の両方の二値化結果が1であるとき、注目画素に重畳するグリーンノイズとして255を出力し、(3,2)画素と(2,3)画素のいずれか一方の二値化結果が1であるとき127.5を出力し、(3,2)画素と(2,3)画素の両方の二値化結果が0であるとき0を出力する。
図2を参照して、本実施形態に係る誤差拡散部(Y)10Yによる誤差拡散処理の流れを以下に説明する。
(1)誤差拡散入力データとして注目画素の8bitデータが入力されると、入力ノイズ生成部21が注目画素に重畳する入力ノイズを生成し、第1加算部22が、誤差拡散入力データと入力ノイズ生成部21が生成した入力ノイズとを加算する。
(2)誤差積算部27が、処理済画素の誤差値と誤差拡散フィルターに基づき、注目画素に拡散する誤差積算値を出力し、第2加算部23は、第1加算部22の出力値と、誤差積算部27が出力する誤差積算値とを加算する。
(3)グリーンノイズ生成部28が、処理済画素の二値化結果とグリーンノイズ生成フィルターに基づき、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成し、第3加算部24は、第2加算部23の出力値と、グリーンノイズ生成部28が出力するグリーンノイズとを加算する。
(4)二値化部25が、第3加算部24の出力値と、所定の閾値とを比較し、二値化結果を出力する。また、二値化部25が出力する二値化結果が、注目画素についての誤差拡散部(Y)10Yの出力として、図1に示す画像形成部11に出力される。
(5)減算部26は、第2加算部23の出力値から、二値化結果に対応する値(0又は255)を減算することにより、注目画素の誤差値を出力する。
(6)誤差積算部27が、減算部26が出力する注目画素の誤差値を記憶することで、注目画素の次の画素に拡散する誤差積算値を出力するための準備が整う。
(7)グリーンノイズ生成部28が、二値化部25が出力する注目画素の二値化結果を記憶することで、注目画素の次の画素に重畳するグリーンノイズを出力するための準備が整う。
(8)誤差拡散入力データの入力が終わるまで、上記(1)〜(8)の処理が繰り返し実行される。
誤差拡散部(C)10C、誤差拡散部(M)10M、誤差拡散部(K)10Kの基本構成は、誤差拡散部(Y)10Yと同様であるが、入力ノイズ生成部21や、誤差積算部27、グリーンノイズ生成部28における設定(パラメーター)を、誤差拡散部(Y)10Yと異ならせることができる。ここで、パラメーターとは、入力ノイズ生成部21におけるスクリーンパラメーターや、誤差積算部27における誤差拡散フィルターや、グリーンノイズ生成部28におけるグリーンノイズ生成フィルターを示す。
例えば、入力ノイズ生成部21におけるスクリーンパラメーターに関しては、YMCKの各色に対し、図3(a)においてスクリーン1として示すスクリーンパラメーターの組み合わせを用いることができる。具体的には、YMCKの各色に対し、以下のスクリーンパラメーターを用いることができる。スクリーンパラメーターの組み合わせは、それぞれをYMCKの各色に用いたときにモアレが発生しづらい組み合わせであり、このような組み合わせを用いることで、入力ノイズを重畳することによるモアレの発生を抑制することができる。
Y色:スクリーン線数150.0lpi、スクリーン角度90°
M色:スクリーン線数166.4lpi、スクリーン角度56.3°
C色:スクリーン線数166.4lpi、スクリーン角度−56.3°
K色:スクリーン線数189.7lpi、スクリーン角度−71.6°
また、図3(a)に示すスクリーン1のスクリーンパラメーターの組み合わせに代えて、スクリーン2又はスクリーン3の組み合わせを用いることもできる。
本発明の第1実施形態に係る画像処理装置1は、入力ノイズ生成部21で生成したノイズを誤差拡散入力データに重畳することで、二値化結果において所定の周期で黒画素が発生することを抑制することができるので、主に中間的な濃度で発生しやすいアーティファクトを図13(b)の様に抑制することができ、誤差拡散処理後の画像の品質を向上させることができる。
なお、第1実施形態において、第1加算部22、第2加算部23、第3加算部24をそれぞれ別の構成として説明したが、その形態に限定されない。たとえば、第1加算部22と第2加算部23とをまとめた加算部や、第2加算部23と第3加算部24とをまとめた加算部や、第1加算部22と第2加算部23と第3加算部24をまとめた加算部等、複数の加算部をまとめた加算部としてもよい。
〈第2実施形態〉
本発明の第2実施形態に係る画像処理装置1は、第1実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10に対して、入力ノイズのオフセット成分を調整するための入力ノイズオフセット調整部29と、グリーンノイズのゲインを調整するためのグリーンノイズゲイン調整部30とを更に備えたものである(図6を参照)。第1実施形態に係る画像処理装置1に含まれる構成と対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
第2実施形態に係る画像処理装置1のブロック図は図1と同様である。
図6は、第2実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10のブロック図である。
入力ノイズオフセット調整部29は、誤差拡散入力データに重畳する入力ノイズのオフセット成分が所定のマイナス値となるように、入力ノイズのオフセット成分を調整する。例えば、入力ノイズオフセット調整部29は、入力ノイズ生成部21が各画素に対して生成した入力ノイズのそれぞれに−12/255を加算することにより、入力ノイズのオフセット成分が−12/255になるように調整する。以下の説明において、入力ノイズオフセット調整部29が、入力ノイズ生成部21が生成した入力ノイズに対して加算する値のことを、オフセット調整値と呼ぶことがある。
グリーンノイズゲイン調整部30は、グリーンノイズ生成部28が生成したグリーンノイズに第1のゲイン値としての所定のゲイン値(倍率係数)を乗算し、グリーンノイズのゲインを調整する。グリーンノイズゲイン調整部30は、グリーンノイズ生成部28が生成したグリーンノイズに1よりも小さいゲイン値を乗算することにより、注目画素に重畳するグリーンノイズを小さくすることができ、1よりも大きいゲイン値を乗算することにより、注目画素に重畳するグリーンノイズを大きくすることができる。
グリーンノイズフィルターは、図5に示すように、周辺画素(より詳しくは、(3,2)画素又は(2,3)画素)のうちに二値化結果が1の画素があったときに、プラスの値を持つグリーンノイズを生成するように構成されている。言い換えると、グリーンノイズ生成部28は、プラスの値(ゼロを含む)のノイズを生成するようになっており、第3加算部24は、第2加算部23の出力値に対し、常に、プラスの値(ゼロを含む)を加算する。その結果、第3加算部24によってグリーンノイズが加算される前の値(第2加算部23の出力値)よりも、第3加算部24によってグリーンノイズが加算された後の値(第3加算部24の出力値)のほうが常に数値が高くなる(同一も含む)ため、二値化された画像(二値化結果)の濃度は、本来の濃度よりも高くなる傾向にある。このように、グリーンノイズの重畳は、画像の濃度を高くする方向に働く。
本実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10では、入力ノイズオフセット調整部29が、誤差拡散入力データに重畳する入力ノイズのオフセット成分が所定のマイナス値となるように、入力ノイズのオフセット成分を調整することにより、グリーンノイズの重畳による画像濃度を高くする働きを相殺している。
本実施形態に係る画像処理装置1では、グリーンノイズの強度に関する設定(グリーンノイズ強度設定)をユーザーから受け付けることができる。画像処理装置1は、操作表示部16に、図7に示す画面を表示し、ユーザーから、「弱い」、「標準」、「強い」のキーのうちのいずれかの選択を受け付けることで、グリーンノイズ強度設定を受け付ける。「弱い」が選択されたとき、グリーンノイズゲイン調整部30は、グリーンノイズ生成部28が生成したグリーンノイズに1よりも小さいゲイン値を乗算する。また、グリーンノイズゲイン調整部30は、「標準」が選択されたときはゲイン値を1とし、「強い」が選択されたときはゲイン値を1よりも大きくする。このように、グリーンノイズゲイン調整部30は、グリーンノイズに乗算するゲイン値を変更することで、グリーンノイズの強度を調整することができる。
前述のように、グリーンノイズの重畳は画像の濃度を高くする方向に働き、グリーンノイズの強度が大きいほどその度合いも大きくなる。そこで、入力ノイズオフセット調整部29が、グリーンノイズの強度に応じて、オフセットの調整幅を変更するようにしても良い。具体的には、入力ノイズオフセット調整部29は、グリーンノイズ強度として「弱い」が設定されたときオフセット調整値を−6/255とし、「標準」が設定されたときはオフセット調整値を−12/255とし、「強い」が設定されたときはオフセット調整値を−24/255とする。
このように、グリーンノイズの強度に応じてオフセット調整値を変更することにより、入力ノイズに重畳するノイズのオフセット成分を、グリーンノイズの重畳により濃度が高くなる度合いに応じた値にすることができるため、誤差拡散出力データの濃度の精度をより高めることができる。
図6を参照して、本実施形態に係る誤差拡散部(Y)10Yによる誤差拡散処理の流れを以下に説明する。
(1)図7に示す画面でユーザーからグリーンノイズ強度設定を受け付ける。
(2)誤差拡散入力データとして注目画素の8bitデータが入力されると、入力ノイズ生成部21が注目画素に重畳する入力ノイズを生成し、入力ノイズオフセット調整部29が、グリーンノイズ強度設定に応じたオフセット調整値を入力ノイズに加算する。
(3)第1加算部22が、誤差拡散入力データと、オフセット調整後の入力ノイズとを加算する。
(4)誤差積算部27が、処理済画素の誤差値と誤差拡散フィルターに基づき、注目画素に拡散する誤差積算値を出力し、第2加算部23は、第1加算部22の出力値と、誤差積算部27が出力する誤差積算値とを加算する。
(5)グリーンノイズ生成部28が、処理済画素の二値化結果とグリーンノイズ生成フィルターに基づき、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成し、グリーンノイズゲイン調整部30がグリーンノイズ強度設定に応じたゲイン値をグリーンノイズに乗算する。
(6)第3加算部24は、第2加算部23の出力値と、ゲイン調整後のグリーンノイズとを加算する。
(7)二値化部25が、第3加算部24の出力値と、所定の閾値とを比較し、二値化結果を出力する。また、二値化部25が出力する二値化結果が、注目画素についての誤差拡散部(Y)10Yの出力として、図1に示す画像形成部11に出力される。
(8)減算部26は、第2加算部23の出力値から、二値化結果に対応する値(0又は255)を減算することにより、注目画素の誤差値を出力する。
(9)誤差積算部27が、減算部26が出力する注目画素の誤差値を記憶することで、注目画素の次の画素に拡散する誤差積算値を出力するための準備が整う。
(10)グリーンノイズ生成部28が、二値化部25が出力する注目画素の二値化結果を記憶することで、注目画素の次の画素に重畳するグリーンノイズを出力するための準備が整う。
(11)誤差拡散入力データの入力が終わるまで、上記(1)〜(10)の処理が繰り返し実行される。
本発明の第2実施形態に係る画像処理装置1は、誤差拡散入力データに重畳する入力ノイズのオフセット成分が所定のマイナス値になるように、入力ノイズのオフセット成分を調整し、グリーンノイズの重畳による画像濃度を高くする働きを相殺しているので、主に中間的な濃度で発生しやすいアーティファクトを抑制すると同時に、二値化結果の濃度の精度を向上させることができる。
また、グリーンノイズの強度の選択をユーザーから受け付け、尚且つ選択したグリーンノイズの強度に応じて自動的にオフセット調整値を変更することにより、入力ノイズに重畳するノイズのオフセット成分を、グリーンノイズの重畳により濃度が高くなる度合いに応じた値にすることができるので、アーティファクトの抑制についてユーザーの好みに応じた調整が可能となり、さらに、グリーンノイズの強度を変更したときの二値化結果の濃度の精度を向上させることができる。
画像形成部11における電子写真方式による画像形成の特性が経時変化し、アーティファクトの目立ち具合が変化することがある。例えば、経時変化により濃度ムラが悪化したために、ユーザーが、グリーンノイズの強度の設定として「強い」の設定を行うと、画像処理装置は、標準よりも強いゲイン値でグリーンノイズを発生し、さらに強いゲイン値に合わせて、入力ノイズのオフセット調整値を変更する。このように、グリーンノイズの強度の設定として「強い」の設定がされたとしても、そのグリーンノイズに応じたオフセットが変更されるので、二値化結果の濃度の精度を向上させることができ、誤差拡散処理後の画像の品質を向上させることができる。
〈第3実施形態〉
本発明の第3実施形態に係る画像処理装置1は、第2実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10に対して、入力ノイズオフセット調整部29の代わりに、入力ノイズゲイン調整部31を備えたものである(図8を参照)。第2実施形態に係る画像処理装置1に含まれる構成と対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
第3実施形態に係る画像処理装置1のブロック図は図1と同様である。
図8は、第3実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10のブロック図である。
入力ノイズゲイン調整部31は、入力ノイズ生成部21が生成した入力ノイズに第2のゲイン値としての所定のゲイン値(倍率係数)を乗算し、入力ノイズのゲインを調整する。入力ノイズゲイン調整部31は、入力ノイズ生成部21が生成した入力ノイズに、1よりも小さいゲイン値を乗算することにより、注目画素に重畳する入力ノイズを小さくすることができ、1よりも大きいゲイン値を乗算することにより、注目画素に重畳する入力ノイズを大きくすることができる。
ここで、二値画像に発生するアーティファクトは、グリーンノイズフィルターの重み係数の配置と周辺画素における黒画素の配置とが合致することと、二値化によって大きな負の誤差が発生することという2つの条件を満たす、中間濃度において発生しやすい。
そこで、入力ノイズゲイン調整部31は、注目画素の値(濃度)に応じて入力ノイズのゲインを調整する。具体的には、注目画素の値が小さい(低濃度)又は大きい(高濃度)ときにゲインを小さくし、注目画素の値が中間調としての中間(中間濃度)のときにゲインを大きくする。
図9は、注目画素の値と、入力ノイズのゲイン値との関係を示したグラフである。横軸が画素値を示し、縦軸は入力ノイズのゲイン値を示す。入力ノイズのゲイン値は、低濃度から中間濃度に向けて徐々に大きくなり、中間濃度で最大値をとり、中間濃度から高濃度に向けて徐々に小さくなる。
例えば、中間濃度とは、図9を参照して、50%の濃度値を中心に前後25%の濃度値の領域のことである。つまり、中間濃度は、128の濃度値を中心とした前後25%の濃度値の領域のことである。低濃度又は高濃度は、中間濃度以外の濃度値の領域のことである。従って、低濃度又は高濃度に対応するゲイン値は、中間濃度に対応するゲイン値よりも、小さくなる。
なお、中間濃度の濃度領域については、あくまで例示であり、実施する画像処理装置の特性に合わせて、適宜変更しても良い。
入力ノイズゲイン調整部31は、例えば、図9のグラフに示す、画素値と入力ノイズのゲイン値との関係を記述したルックアップテーブル(LUT)を予め記憶しておき、注目画素の値に基づいてLUTを参照することにより、注目画素に対応するゲイン値を取得し、入力ノイズ生成部21が生成したグリーンノイズに対し、取得したゲイン値を乗算する。なお、LUTの代わりに、注目画素の値に基づいてゲイン値を算出する数式を記憶しておき、その数式に基づいて注目画素に対応するゲイン値を取得するようにしても良い。
本実施形態に係る画像処理装置1においても、図7に示す画面を介してユーザーから受け付けたグリーンノイズ強度設定に基づいて、グリーンノイズゲイン調整部30がグリーンノイズの強度を調整することができる。
ここで、二値画像に発生するアーティファクトは、グリーンノイズの強度が大きいほど、強くなる傾向がある。そこで、入力ノイズゲイン調整部31が、グリーンノイズの強度に応じて、ゲインを変更できるようにしても良い。具体的には、図10に示すように、入力ノイズゲイン調整部31が、グリーンノイズの強度に応じた複数のLUTを予め記憶しておき、グリーンノイズの強度に応じたLUTを参照することにより、注目画素に対応するゲイン値を取得するようにしても良い。この場合、図10に示すように、入力ノイズのゲイン値は、グリーンノイズの強度が大きい(グリーンノイズ強)ほど、大きい値をとり、グリーンノイズの強度が小さい(グリーンノイズ弱)ほど、小さい値をとる。
例えば、操作表示部16に、図7に示す画面を表示し、ユーザーから、「弱い」、「標準」、「強い」のキーのうちのいずれかの選択を受け付けることで、グリーンノイズ強度設定を受け付け、入力ノイズゲイン調整部31は、グリーンノイズ強度の強度に応じたLUTを参照することにより、注目画素に対応するゲイン値を取得する。
図7と図10を参照して、「弱い」が選択されたとき、グリーンノイズゲイン調整部30が、グリーンノイズ生成部28が生成したグリーンノイズに1よりも小さいゲイン値を乗算するので、入力ノイズゲイン調整部31は、グリーンノイズの強度に応じて、最大のゲイン値が0.8となるようなLUTを参照することにより、注目画素に対応するゲイン値を取得する。また、入力ノイズゲイン調整部31は、「標準」が選択されたときは最大ゲイン値が1となるようなLUTを参照することで、注目画素に対応するゲイン値を取得し、「強い」が選択されたときは最大のゲイン値が1.2となるようなLUTを参照することで、注目画素に対応するゲイン値を取得する。このように、入力ノイズゲイン調整部31は、ユーザーが選択したグリーンノイズの強度に対応したLUTを参照することで、注目画素に対応するゲイン値を取得する。
図8を参照して、本実施形態に係る誤差拡散部(Y)10Yによる誤差拡散処理の流れを以下に説明する。
(1)図7に示す画面でユーザーからグリーンノイズ強度設定を受け付ける。
(2)誤差拡散入力データとして注目画素の8bitデータが入力されると、入力ノイズ生成部21が注目画素に重畳する入力ノイズを生成する。
(3)入力ノイズゲイン調整部31が、注目画素の値に基づいて、グリーンノイズ強度設定に対応するLUTを参照してゲイン値を取得し、取得したゲイン値を入力ノイズに乗算する。
(4)第1加算部22が、誤差拡散入力データと、ゲイン調整後の入力ノイズとを加算する。
(5)誤差積算部27が、処理済画素の誤差値と誤差拡散フィルターとに基づき、注目画素に拡散する誤差積算値を出力し、第2加算部23は、第1加算部22の出力値と、誤差積算部27が出力する誤差積算値とを加算する。
(6)グリーンノイズ生成部28が、処理済画素の二値化結果とグリーンノイズ生成フィルターに基づき、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成し、グリーンノイズゲイン調整部30がグリーンノイズ強度設定に応じたゲイン値をグリーンノイズに乗算する。
(7)第3加算部24は、第2加算部23の出力値と、ゲイン調整後のグリーンノイズとを加算する。
(8)二値化部25が、第3加算部24の出力値と、所定の閾値とを比較し、二値化結果を出力する。また、二値化部25が出力する二値化結果が、注目画素についての誤差拡散部(Y)10Yの出力として、図1に示す画像形成部11に出力される。
(9)減算部26は、第2加算部23の出力値から、二値化結果に対応する値(0又は255)を減算することにより、注目画素の誤差値を出力する。
(10)誤差積算部27が、減算部26が出力する注目画素の誤差値を記憶することで、注目画素の次の画素に拡散する誤差積算値を出力するための準備が整う。
(11)グリーンノイズ生成部28が、二値化部25が出力する注目画素の二値化結果を記憶することで、注目画素の次の画素に重畳するグリーンノイズを出力するための準備が整う。
(12)誤差拡散入力データの入力が終わるまで、上記(1)〜(11)の処理が繰り返し実行される。
本発明の第3実施形態に係る画像処理装置1は、誤差拡散入力データの注目画素の値に基づいて、入力ノイズゲイン調整部31がグリーンノイズ強度設定に対応するLUTを参照してゲイン値を取得し、取得したゲイン値を入力ノイズに乗算することで、注目画素の値が小さい(低濃度)又は大きい(高濃度)ときに小さなゲイン値を、注目画素の値が中間(中間濃度)のときに大きなゲイン値を、入力ノイズに乗算できる。
ここで、誤差拡散入力データに入力ノイズを重畳すると、中間的な濃度においてアーティファクトを抑制する効果がある一方で、もともとアーティファクトが目立たない低濃度又は高濃度における画質にも何らかの影響があり、それは画像品質を向上させるものばかりであるとは限らない。
本発明の第3実施形態に係る画像処理装置1は、上述の構成を備えることにより、注目画素に対しアーティファクトの発生度合いに応じた入力ノイズを重畳することができるので、アーティファクトが目立たない低濃度又は高濃度に対しては入力ノイズを重畳することによる影響を抑制しつつ、中間的な濃度に対しては確実にアーティファクトの発生を抑制することができ、誤差拡散処理後の画像の品質を向上させることができる。
〈第4実施形態〉
本発明の第4実施形態に係る画像処理装置1は、第1実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10に対して、第2実施形態に係る画像処理装置1が備える入力ノイズオフセット調整部29及びグリーンノイズゲイン調整部30と、第3実施形態に係る画像処理装置1が備える入力ノイズゲイン調整部31とを、更に備えたものである(図11を参照)。第1〜3実施形態に係る画像処理装置1に含まれる構成と対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
第4実施形態に係る画像処理装置1のブロック図は図1と同様である。
図11は、本実施形態に係る画像処理装置1における誤差拡散部10のブロック図である。本実施形態に係る誤差拡散部10が備える構成のそれぞれは、第1〜3の実施形態に係る誤差拡散部10の対応する構成と同様であるため、繰り返しの説明は省略し、図11を参照して、誤差拡散部(Y)10Yによる誤差拡散処理の流れを以下に説明する。
(1)図7に示す画面でユーザーからグリーンノイズ強度設定を受け付ける。
(2)誤差拡散入力データとして注目画素の8bitデータが入力されると、入力ノイズ生成部21が注目画素に重畳する入力ノイズを生成する。
(3)入力ノイズオフセット調整部29が、グリーンノイズ強度設定に応じたオフセット調整値を入力ノイズに加算する。
(4)入力ノイズゲイン調整部31が、注目画素の値に基づいて、グリーンノイズ強度設定に対応するLUTを参照してゲイン値を取得し、取得したゲイン値を、オフセット調整後の入力ノイズに乗算する。
(5)第1加算部22が、誤差拡散入力データと、オフセットとゲインが調整された入力ノイズとを加算する。
(6)誤差積算部27が、処理済画素の誤差値と誤差拡散フィルターとに基づき、注目画素に拡散する誤差積算値を出力し、第2加算部23は、第1加算部22の出力値と、誤差積算部27が出力する誤差積算値とを加算する。
(7)グリーンノイズ生成部28が、処理済画素の二値化結果とグリーンノイズ生成フィルターに基づき、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成し、グリーンノイズゲイン調整部30がグリーンノイズ強度設定に応じたゲイン値をグリーンノイズに乗算する。
(8)第3加算部24は、第2加算部23の出力値と、ゲイン調整後のグリーンノイズとを加算する。
(9)二値化部25が、第3加算部24の出力値と、所定の閾値とを比較し、二値化結果を出力する。また、二値化部25が出力する二値化結果が、注目画素についての誤差拡散部(Y)10Yの出力として、図1に示す画像形成部11に出力される。
(10)減算部26は、第2加算部23の出力値から、二値化結果に対応する値(0又は255)を減算することにより、注目画素の誤差値を出力する。
(11)誤差積算部27が、減算部26が出力する注目画素の誤差値を記憶することで、注目画素の次の画素に拡散する誤差積算値を出力するための準備が整う。
(12)グリーンノイズ生成部28が、二値化部25が出力する注目画素の二値化結果を記憶することで、注目画素の次の画素に重畳するグリーンノイズを出力するための準備が整う。
(13)誤差拡散入力データの入力が終わるまで、上記(1)〜(12)の処理が繰り返し実行される。
本発明の第4実施形態に係る画像処理装置1は、入力ノイズオフセット調整部29が誤差拡散入力データに重畳する入力ノイズのオフセット成分が所定のマイナス値になるように、入力ノイズのオフセット成分を調整する。また、入力ノイズゲイン調整部31が、誤差拡散入力データの注目画素の値に基づいて、グリーンノイズ強度設定に対応するLUTを参照してゲイン値を取得し、取得したゲイン値をオフセット調整された入力ノイズに乗算する。
本発明の第4実施形態に係る画像処理装置1は、上述の構成を備えることにより、入力ノイズを誤差拡散入力データに重畳する前に、オフセット調整された入力ノイズに、注目画素の値に応じたゲイン値を乗算することで、注目画素の値が小さい(低濃度)又は大きい(高濃度)ときに小さなゲイン値を、注目画素の値が中間(中間濃度)のときに大きなゲイン値を、オフセット調整された入力ノイズに乗算できる。
ここで、注目画素の値が小さい(低濃度)又は大きい(高濃度)ときは、グリーンノイズによるアーティファクトの度合いが小さく、またグリーンノイズにより濃度が高くなる度合いも小さい。一方、注目画素の値が中間(中間濃度)であるときは、グリーンノイズによるアーティファクトの度合いが大きく、またグリーンノイズにより濃度が高くなる度合いも大きい。
このような場合に、中間濃度に合わせて、すべての濃度に対して一様にオフセットを調整してしまうと、低濃度の画素又は高濃度の画素に対しては、オフセット調整が過剰に行われてしまうことになるため、低濃度の画素又は高濃度の画素が、本来の濃度よりも低い濃度として再現されてしまい、濃度全体としてみたときの再現される濃度の精度が低下する。
そこで、本発明の第4実施形態に係る画像処理装置1では、アーティファクトが目立たない低濃度の画素又は高濃度の画素に対しては、オフセット調整されたノイズに小さなゲイン値を乗算して、オフセット調整が過剰に行われることを抑制する一方、中間濃度の画素値に対しては、オフセット調整されたノイズに大きいゲイン値を乗算して、十分なオフセット調整を行うことができる。つまり、グリーンノイズによるアーティファクトの度合いが大きく、またグリーンノイズにより濃度が高まる度合いも大きい中間濃度に対するオフセット調整のウェイトを高める(集中的にオフセット調整を行う)ことで、低濃度又は高濃度を含む濃度全体に渡って、再現される濃度の精度を高めることができ、誤差拡散処理後の画像の品質を向上させることができる。
なお、本発明の第1実施形態〜第4実施形態に係る画像処理装置1においては、図2、6、8、11に示す誤差拡散処理を、FPGAやASIC等のハードウェアで実現するものとしたが、それに代えて、画像処理装置1が備える制御部2であるCPUが、記憶部3に記憶されているプログラムを実行することで、誤差拡散処理を実現してもよい。
なお、本発明の第1実施形態〜第4実施形態に係る画像処理装置1は、複合機(MFP)に限定されない。つまり、本発明の誤差拡散部10を備えているような装置(例えば、スキャナー、プリンター、ファクス)であっても良い。
1 画像処理装置
2 制御部
3 記憶部
4 原稿読取部
5 画像処理部
6 ラスター部
7 シャープネス補正部
8 色変換部
9 ガンマ補正部
10 誤差拡散部
10Y 誤差拡散部(Y)
10M 誤差拡散部(M)
10C 誤差拡散部(C)
10K 誤差拡散部(K)
11 画像形成部
12 データIF部
13 LANIF部
14 記憶メディアIF部
15 FAXIF部
16 操作表示部
17 ディスプレイ
18 タッチパネル
19 操作キー
21 入力ノイズ生成部
22 第1加算部
23 第2加算部
24 第3加算部
25 二値化部
26 減算部
27 誤差積算部
28 グリーンノイズ生成部
29 入力ノイズオフセット調整部
30 グリーンノイズゲイン調整部
31 入力ノイズゲイン調整部

Claims (14)

  1. 多値の画像の画素値が画素毎に入力され、
    所定のノイズを生成する入力ノイズ生成部と、
    閾値処理部によって二値化された処理済みの画素の二値化後の出力値を用いて、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成するグリーンノイズ生成部と、
    注目画素に対し拡散される誤差積算値と、前記グリーンノイズと、前記所定のノイズとを、注目画素の画素値に加算する加算部と、
    前記誤差積算値、前記グリーンノイズ及び前記所定のノイズが加算された注目画素の画素値を閾値によって二値化する閾値処理部と、
    二値化後の注目画素の出力値と、前記誤差積算値及び前記所定のノイズが加算された注目画素の画素値との差を算出することによって、二値化による誤差値を算出する減算部と、
    前記閾値処理部によって二値化された前記処理済みの画素に関して前記減算部により算出された前記誤差値を用いて、前記注目画素に対し拡散される誤差積算値を出力する誤差積算部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記入力ノイズ生成部が生成した所定のノイズのオフセット成分が所定のマイナス値になるように前記オフセット成分を調整する入力ノイズオフセット調整部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記入力ノイズオフセット調整部は、前記入力ノイズ生成部が各画素に対して生成した前記所定のノイズのそれぞれに前記所定のマイナス値を加算することにより、前記所定のノイズのオフセット成分が前記所定のマイナス値になるように調整することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記グリーンノイズ生成部が生成した前記グリーンノイズに第1のゲイン値を乗算し、前記グリーンノイズのゲインを調整するグリーンノイズゲイン調整部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記グリーンノイズゲイン調整部は、前記グリーンノイズの強度に応じて、前記グリーンノイズに乗算する前記第1のゲイン値を変更することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記入力ノイズ生成部が生成した所定のノイズのオフセット成分が所定のマイナス値になるように前記オフセット成分を調整する入力ノイズオフセット調整部と、
    前記グリーンノイズ生成部が生成した前記グリーンノイズに第1のゲイン値を乗算し、前記グリーンノイズのゲインを調整するグリーンノイズゲイン調整部と、
    をさらに備え、
    前記グリーンノイズゲイン調整部は、前記グリーンノイズの強度に応じて、前記グリーンノイズに乗算する前記第1のゲイン値を変更し、
    前記入力ノイズオフセット調整部は、前記グリーンノイズゲイン調整部が変更した前記第1のゲイン値に応じて、前記オフセット成分を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記入力ノイズ生成部が生成した前記所定のノイズに第2のゲイン値を乗算し、前記所定のノイズのゲインを調整する入力ノイズゲイン調整部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記入力ノイズゲイン調整部は、前記注目画素の画素値に応じて、前記所定のノイズのゲインを調整することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記入力ノイズゲイン調整部は、前記注目画素の画素値が中間調でないときの前記第2のゲイン値を、前記注目画素の値が中間調であるときの前記第2のゲイン値よりも、小さくすることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像処理装置。
  10. 前記グリーンノイズ生成部が生成した前記グリーンノイズに第1のゲイン値を乗算し、前記グリーンノイズのゲインを調整するグリーンノイズゲイン調整部と、
    前記入力ノイズ生成部が生成した前記所定のノイズに第2のゲイン値を乗算し、前記所定のノイズのゲインを調整する入力ノイズゲイン調整部と、
    をさらに備え、
    前記入力ノイズゲイン調整部は、前記グリーンノイズゲイン調整部が、前記グリーンノイズの強度に応じて、前記グリーンノイズに乗算する前記第1のゲイン値を変更することに対応して、前記所定のノイズのゲインを調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  11. 前記入力ノイズ生成部が生成する前記所定のノイズに対応する空間周波数は、人間の視覚の空間周波数特性において感度が低い空間周波数であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記入力ノイズ生成部が生成する前記所定のノイズは、AMスクリーン又はFMスクリーンであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  13. 画像処理装置における制御方法であって、
    多値の画像の画素値を画素毎に入力するステップと、
    所定のノイズを生成するステップと、
    二値化された処理済みの画素の二値化後の出力値を用いて、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成するステップと、
    二値化された前記処理済みの画素に関して算出された誤差値を用いて、注目画素に対し拡散される誤差積算値を出力するステップと、
    前記注目画素に対し拡散される誤差積算値と、前記グリーンノイズと、前記所定のノイズとを、注目画素の画素値に加算するステップと、
    前記誤差積算値、前記グリーンノイズ及び前記所定のノイズが加算された注目画素の画素値を閾値によって二値化するステップと、
    二値化後の注目画素の出力値と、前記誤差積算値及び前記所定のノイズが加算された注目画素の画素値との差を算出することによって、二値化による誤差値を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理装置における制御方法。
  14. 画像処理装置に、
    多値の画像の画素値を画素毎に入力するステップと、
    所定のノイズを生成するステップと、
    二値化された処理済みの画素の二値化後の出力値を用いて、注目画素に重畳するグリーンノイズを生成するステップと、
    二値化された前記処理済みの画素に関して算出された誤差値を用いて、注目画素に対し拡散される誤差積算値を出力するステップと、
    前記注目画素に対し拡散される誤差積算値と、前記グリーンノイズと、前記所定のノイズとを、注目画素の画素値に加算するステップと、
    前記誤差積算値、前記グリーンノイズ及び前記所定のノイズが加算された注目画素の画素値を閾値によって二値化するステップと、
    二値化後の注目画素の出力値と、前記誤差積算値及び前記所定のノイズが加算された注目画素の画素値との差を算出することによって、二値化による誤差値を算出するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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