JP2015185628A - 発光装置 - Google Patents

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宙人 福嶋
Hiroto Fukushima
宙人 福嶋
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Norihisa Kobayashi
範久 小林
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Abstract

【課題】白色に近い表示を行えるデュアルモード表示装置を提供する。【解決手段】発光装置は、対向配置された透明電極を有する第1、第2の透明基板と、第1、第2の透明基板間に挟持された電解質層と、電解質層に含まれるエレクトロケミカルルミネッセンス材料と、を有し、表示オフ時の透過率スペクトルが透明領域と吸収領域とを含み、吸収領域の最低透過率が透明領域の透過率の1/2以上である。【選択図】 図2

Description

本発明は、発光装置に関する。
従来、発光型表示装置が広く用いられている。エレクトロケミカルルミネッセンス(ECL)材料は、電圧の印加により、電極近傍で、酸化によるカチオンラジカル(酸化種)、還元によるアニオンラジカル(還元種)が生じ、両者が会合すると励起状態が生じ、その失活過程において発光が生じる(例えば特許文献1)。
一方、軽量、低消費電力、携帯可能性等の点から発色/消色型(反射型)の表示装置が注目されている。エレクトロクロミック(EC)材料は、電気化学反応等により、分子構造が変化して、発色/消色等の変色が生じる材料である(例えば特許文献2)。
対向基板間に、ECL材料を含む第1層と、EC材料を含む第2層とを、酸化種又は還元種に対して非透過性若しくは難透過性の電解質層を介して、収容したデュアルモード表示装置が提案されている(例えば特許文献3)。
対向基板間に、エレクトロクロミック材料と、電気化学発光材料とを含む電解質層を挟持したデュアルモード表示装置が提案されている(例えば特許文献4)。この技術は、素子構造が単純で、製造プロセスも簡便にでき、電極は発光発色とも共通でよいという優れた特徴を有している。
特開2007−134143号公報 特開2004−170613号公報 特開2006−113355号公報 特開2014−021134号公報
発光表示可能な素子の場合、無色透明に近い表示もできることが望ましい。
実施例によれば、
対向配置された透明電極を有する第1、第2の透明基板と、前記第1、第2の透明基板間に挟持された電解質層と、前記電解質層に含まれるエレクトロケミカルルミネッセンス材料と、を有し、
表示オフ時の透過率スペクトルが透明領域と吸収領域とを含み、前記吸収領域の最低透過率が前記透明領域の透過率の1/2以上であることを特徴とする、
発光装置
が提供される。
吸収領域の透過率を透明領域の透過率の1/2以上とすることにより、無色透明に近い表示が可能となる。
図1は、実験に用いたバルク型デュアルモード表示素子の構成を概略的に示す断面図である。 図2は、作成した4種類のサンプルs1〜s4の非駆動(オフ)時の透過率スペクトルを示すグラフである。 図3は、サンプルs1〜s4のエレクトロクロミック表示の応答特性(立ち上がり時定数及び立下り時定数)を示すテーブルである。 図4は、サンプルs1〜s4のエレクトロケミカルルミネッセンス表示の印加電圧に対する輝度変化の特性を示すグラフである。 図5は、支持電解質の濃度を変更した時の輝度変化を示すグラフである。 図6は、界面型デュアルモード表示素子の構成を概略的に示す断面図である。 図7は、色素を添加した時の透過率スペクトルの変化を示すグラフである。
11,12 透明基板、
13,14 透明電極、
15 シール、
17 電解液、
18 制御回路、
20 エレクトロクロミック膜。
以下、図面を参照しつつ、発明者らの行った実験に沿って説明する。
図1は、実験を行ったデュアルモード表示素子の構成を概略的に示す断図である。電解液層の厚さが異なる4種類のサンプルを作成してその特性を測定した。セルの製造工程から説明する。
電解液は、エレクトロクロミック化合物材料、エレクトロケミカルルミネッセンス化合物材料、支持電解質、溶媒等により構成される。エレクトロクロミック化合物材料として、サンプルではジメチルテレフタル酸(DMT)を用いた。濃度は50mMとした。エレクトロケミカルルミネッセンス材料として、サンプルではルテニウム錯体Ru(bpy)(PFを用いた。濃度は、10mMとした。溶媒は、サンプルでは炭酸プロピレンを用いた。支持電解質は、サンプルでは過塩素酸テトラ-n-ブチルアンモニウム(TBAP)を用いた。濃度は、100mMとした。
インジウム錫酸化物(ITO)の透明電極13,14が形成された一対のガラス基板11,12を用意する。ガラス基板11,12上の透明電極をフォトリソ工程にてパターニングする。エッチングは王水系混酸の水溶液を用いたウェットエッチングで行った。一番狭い部分の電極間距離を100μmとした。
8ミクロンから数十ミクロンのギャップコントロール剤(8、18、30、70ミクロンの4種類)を片方の基板(どちらでも良い)の上に散布した。サンプルでは1−50個/mm2となるように散布を行った。
次にメインシールのパターンを片方の基板(どちらでも良い)の上に形成した。サンプルでは、紫外線(UV)硬化及び熱硬化タイプのシール材を用いた。
次にエレクトロクロミック材料及びエレクトロケミカルルミネッセンス材料を含む上述の電解液をワンドロップフィリング(ODF)工程を用いて、両基板間に封入した。電解液を、ODFにより、片側の基板上に適量滴下した。ここではディスペンサーを用いて適量滴下した。次に真空中で両基板の重ね合せを行った。最後に紫外線をシール部に照射(ここでは6J/cm)してUV+熱硬化タイプのシール材を硬化した。尚、シール部のみに光が当たるよう(表示部分に光が当たらないよう)ステンレス(SUS)マスクを用いた。このようにして、対向透明電極13,14を備えた対向透明基板11,12間に、電解液層17を封入し、シール15で封止した構成を得た。
透明電極13,14間に、制御回路18から、直流電圧を印加することにより負極の透明電極上に着色エレクトロクロミック膜を形成し、交流電圧を印加することにより透明電極近傍でエレクトロケミカルルミネッセンス発光を生じさせることができる。
なお、エレクトロクロミック化合物材料は、電気化学的な酸化還元反応によって可逆的な色変化を示す化合物であれば特に限定されるわけではない。例えばジメチルテレフタレート)、4,4’−ビフェニルヂカルボン酸ヂエチルエステル)、ジアセチルベンゼン(1,4一ジアセチルベンゼン等)、ビオロゲン(N,N’一ジメチルビオロゲン、1,4一ジヘプチルビオロゲン等)、ポリ(3,4一エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、フェナントロリン錯体、導電性高分子(ポリチオフェン,ポリピロール,ポリ(3,4一エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン等)、金属錯体(フェナントロリン錯体,ビピリジン錯体等)、トリフェニルアミン誘導体等電気化学活性有機化合物の少なくともいずれかを含んでいるものを好適に用いることができる。また無機系のエレクトロクロミック材料としては、水酸化イリジウム酸化チタン等の遷移金属酸化物、更には水酸化イリジウム等の金属水酸化物、及びプルシアンブルー等の混合原子価化合物を挙げることができる。なお、これらに限定されない。
発光材料のエレクトロケミカルルミネッセンス化合物材料としては、電圧を印加することにより発光することができるルテニウム錯体を含む限りにおいて特段の制限はない。例えば、ビピリジン誘導体やフェナントロリン誘導体等の配位子を有するルテニウム錯体を好適に用いることができる。
希土類錯体(対イオンとしてヘキサフルオロリン酸,ハロゲン等を有する)やPVB(ポリビニルブチラール)、DPA(9,10−ジフェニルアントラセン)、等を用いることも可能であろう。また、これら発光材料の濃度については、特に限定されるわけではない。5M以下であることが望ましく、より望ましくは1mM〜1M、さらに望ましくは10mM〜100mMである。
溶媒は、発色材料及び発光材料を安定的に保持することができる限りにおいて限定されるわけではない。水や炭酸プロピレン等の極性溶媒であってもよいし、極性のない有機溶媒、更には、イオン性液体、イオン導電性高分子、高分子電解質等も用いることができる。具体的には、炭酸プロピレン、ジメチルスルホキシド、N,N一ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ポリビニル硫酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸等を用いることができる。
支持電解質は、溶媒中でイオンを効率的に生成できるものであり、この限りにおいて限定されるわけではない。例えば過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウム(以下「TBAP」という。)など過塩素酸テトラ−n−アルキルアンモニウム、過塩素酸リチウム(以下「LIClO4」という。)、ヨウ化テトラ−n−アルキルアンモニウムなどハロゲン化テトラ−n−アルキルアンモニウム、および陽イオンがアルカリ金属イオン、アルキルアンモニウムイオンで陰イオンがトリフルオロメタンスルホン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオンから成る塩を用いることができる。
エッチャントとして、王水系混酸に代え、第二酸化鉄を用いてもよい。エッチング方式として、レーザなどを用いて透明電極膜をアブレーション(蒸発)させてもよい。抵抗の面からは引き回し線はなるべく太いことが望ましい。ITOの透明電極の電極間距離はおおむね数十ミクロンから数百ミクロンである。
ギャップコントロール剤の散布量は、ギャップコントロール剤の径に合わせて表示に影響が出にくい散布量にすることが望ましい。デュアルモード表示素子の場合、多少ギャップムラがあっても表示への影響は少ないため散布量はそれほど重要ではない。サンプルではギャップコントロール剤によるギャップコントロールを行ったが、リブなどによってギャップコントロールを行ってもよい。
シール材は、デュアルモード表示素子に用いる電解液に耐える(腐食されないシール材)が好ましい。シール材は、UV+熱硬化タイプに限らず、紫外線硬化タイプ、熱硬化タイプを用いてもよい。両基板の重ね合わせを、真空中に代え、大気中、若しくは窒素雰囲気中で行うこともできる。電解液の滴下方法としてはディスペンサーやインクジェットを含む各種印刷方式が適用できる。
このようにして、電解液層17の厚さが8μmの第1サンプルs1、電解液層17の厚さが18μmの第2サンプルs2、電解液層17の厚さが30μmの第3サンプルs3、電解液層17の厚さが70μmの第4サンプルs4を作成した。
図2は、サンプルs1〜s4の透過率スペクトル(可視領域)を示すグラフである。波長約580nmから波長約780nmまでの長波長領域において、各サンプルの透過率は83%〜85%とほぼ平坦な、透過領域を示している。透過領域の透過率は、約84%と近似できるであろう。580nmより短波長領域においては、波長約450nm〜460nmをピークとする吸収領域が表れ、透過率が低下している。
第3、第4サンプルs3、s4の吸収領域における最低透過率は、約34%、約10%である。透過率が、透過領域の透過率の1/2を下回ると、無色透明化を行うことが困難となる。透過領域の透過率を吸収領域の最低透過率以下に引き下げて、スペクトルを平坦化することが可能であるとしても、高透過率のメリットを打ち消すものとなるので、検討対象外とする。高透過率の特徴を保持しつつ、無色透明化を可能とする対策を検討する。吸収領域の最低透過率は、透過領域の透過率の1/2以上に設定する。
以上の前提に立つと、第3、第4サンプルs3、s4は無色透明化困難として、対象外となる。第1、第2のサンプルs1、s2の吸収帯における最低透過率は、約60%、約45%であり、透過領域の透過率約84%の1/2(42%)より大きい透過率である。
サンプルs2の電解液厚が18μmであり、透過領域の透過率の1/2までに余裕があるので、電解液厚を20nm以下に設定することにより、吸収領域における最低透過率を、透過領域の透過率の1/2以上とすることが可能となろう。表示装置オフ時の無色透明化が可能となろう。
図3は、発色/消色のエレクトロクロミック表示の応答特性(立ち上がり時定数、立下り時定数)をリストした表である。一般的に、エレクトロケミカルルミネッセンス(ECL)のレスポンスは数msecから十数msec程度で高速であるが、エレクトロクロミック表示のレスポンスは相対的に遅かった。電解液厚が70μmの第4サンプルs4の立ち上がり時定数、立下り時定数は共に2秒程度であり、一般的なエレクトロクロミック表示と同程度の応答速度である。迅速な応答とは言えない。
電解液厚を薄くするに従い、レスポンスは飛躍的に高速になった。例えば、電解液厚8μmのサンプルs1を電解液厚70μmのサンプルs4と比較すると、1桁以下の電解液厚の減少により、立下り時定数は1930msecから19.1msecと2ケタ以上短縮している。予測できなかった好効果が得られたと言えよう。電解液厚18μmのサンプルs2でも、立下り時定数が300msec未満まで高速化している。電解液厚8μmのサンプルs1では、20msec、40msec程度で表示の立下り、立ち上がりが行える。これらの応答速度は動画表示にも対応できる値である。
図4は、エレクトロケミカルルミネッセンス表示の電圧-輝度特性を示す。横軸が印加電圧を単位Vで示し、縦軸が輝度を単位cd/mで示す。いずれのサンプルにおいても、輝度立ち上がりの閾値はほとんど変わらない。輝度は、電解液厚18μm以上のサンプルs2〜s4において、ほとんど同等である。電解液厚8μmのサンプルs1のみ輝度が低い。しかしながら、エレクトロケミカルルミネッセンス材料の濃度もしくは支持塩の濃度を高くすることで輝度を向上できることを確認している。
図5は、支持塩の濃度を変えた時のエレクトロケミカルルミネッセンス表示の輝度特性を示す。横軸が支持電解質TBAPの濃度を単位mMで示し、縦軸が輝度を単位cd/mで示す。電解液厚8μmのサンプル群をs10、電解液厚18μmのサンプル群をs20、電解液厚30μmのサンプル群をs30、電解液厚70μmのサンプル群をs40とする。ここでは駆動周波数は50Hz、印加電圧はa.c.4Vとした。いずれのセル厚においても支持塩の濃度を50mM、100mM、250mMと高くしていくに従い、輝度が高くなっていくことが判る。
電解液厚が70μmのサンプル群s40では、100mM以上で支持電解質濃度を増加しても輝度はあまり変わらないようである。電解液厚が30μm以下のサンプル群s30、s20、s10では支持電解質の濃度を50mMから100mM,さらに250mMと増加すると、輝度が明らかに増大している。電解液厚18μmのサンプル群s20では、100mMから250mMへの電解質濃度の増加により、2倍近い輝度増加が示されている。
電解液厚8μmのサンプル群s10についても、100mMから250mMへの支持電解質濃度の増加により、2割以上の輝度増加が示されている。支持電解質濃度250mMでは、サンプル群s10とサンプル群s40との輝度差は小さい。
支持塩濃度を高くすることで高輝度が実現されている。支持塩は電解液の着色には寄与しないためセル厚の薄いセルについてはその高い透明性を保ったまま高輝度発光を得ることができることが確認された。
以上、エレクトロクロミック表示素子としてはバルク型の素子に関する構造を説明した。エレクトロクロミック表示素子として界面型の素子を形成することも可能である。
図6に示すように、一方の透明電極13上に、電解重合によりエレクトロクロミック膜20を形成した。この基板上のITO電極を作用極とし、対極に白金線、参照電極にAg/Agを用いた3極セルを用い、モノマーの3,4−エチレンジオキシチオフェン(ethylenedioxythiophene)を20mM、支持塩として過塩素酸リチウム100mMを含むアセトニトリル溶液中で、ITO電極に+0.94Vを30秒印加することでエレクトロクロミック膜20を(電解重合により)形成した。
ここで用いるエレクトロクロミック化合物材料は、電気化学的な酸化還元反応によって可逆的な色変化を示す化合物であれば、特に制限されない。たとえば、ジメチルテレフタレート、4,4’−ビフェニルヂカルボン酸ヂエチルエステル、ジアセチルベンゼン(1,4−ジアセチルベンゼン等)、ビオロゲン(N,N’−ジメチルビオロゲン、1,4−ジヘプチルビオロゲン等)、導電性高分子(ポリチオフェン、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン等)、金属錯体(フェナントロリン錯体、ビピリジン錯体等)、トリフェニルアミン誘導体等、電気化学活性有機化合物の少なくとも一つを含むものを好適に用いることができる。また、無機系のエレクトロクロミック材料としては、たとえば水酸化イリジウム酸化チタン等の遷移金属酸化物、水酸化イリジウム等の金属水酸化物、プルシアンブルー等の混合原子価化合物を使用することができる。
電解重合によりパターニングされたITOの表面にのみエレクトロクロミック膜20が形成される。完成した時の素子の断面図を図6に示す。ここではセル部分を強調して描いている。
結果としてバルク型サンプルと同様の傾向がみられ、電圧無印加時の透明性の向上、エレクトロクロミック素子の高速化が見られた。
オフ時のデュアルモード表示素子は、図2に示したように、可視領域内短波長領域の吸収により黄色みを帯びて見える。液晶で用いている色素を添加することでオフ時の分光スペクトルをフラットにできないか検討を行った。色素添加以外の点で、基板、材料はサンプルs2と同じとした。
エレクトロクロミック化合物材料としてジメチルテレフタル酸(DMT)を濃度50mM、発光材料としてルテニウム錯体を濃度10mM、支持電解質として過塩素酸テトラ-n-ブチルアンモニウム(TBAP)を濃度100mM、溶媒としてジメチルスルホキシドを用いた。これに青系統の二色性色素(G472)を濃度(0wt%、3.5wt%、7wt%)で添加した。セル化工程はサンプルs2と同じであり、18ミクロンのギャップコントロール剤(散布量:30個/mm)を用いた。
作製したエレクトロクロミック表示(発色・消色表示)及びエレクトロケミカル表示(発光・消光表示)が可能な表示素子の表示部分のオフ状態の外観を観察した。添加色素濃度が高いほど、やや暗くなるものの黄色みが薄くなり、色彩のない状態になっていた。
図7は、これらのセルの分光透過率を示す。色素添加量が0%のセルは青の領域に吸収があり、黄色っぽい透過状態を有している。色素添加につれ、スペクトルがフラットになっている。波長450nm+α付近の透過率は色素添加によってほとんど変化しない。より長波長の領域で色素添加と共に透過率が減少している。青の透過率を保ったまま、黄色の成分の透過率を低くし、全体としてフラット化できていると考えられる。色素を添加した場合でも平均的な透過率は70%程度以上ある。
公知のシースルーディスプレイと呼ばれている、代表的なものとしてLCDとOLEDがある。LCDの透過率は15%程度、OLEDの透過率は30%程度である。従って上述の透過率70%のディスプレイは公知のシースルーディスプレイよりも透明性がかなり高く、透明性に優れたディスプレイと言える。
なお、エレクトロケミカルルミネッセンス発光材料としてルテニウム錯体を用いる場合について説明したが、ルブレンなど別の発光材料を用いることも可能である。イリジウム、DPA(9,10−ジフェニルアントラセン)を用いることも可能であろう。
以上、実験に用いたサンプルに沿って説明したが、これらは制限的なものではない。種々の変更、置換、改良、組み合わせ、等が可能である。
尚、実施例においてはデュアル素子を用いたが、これに限らず、エレクトロルミネッセンス発光材料を用いる発光素子であればよい。

Claims (5)

  1. 対向配置された透明電極を有する第1、第2の透明基板と、前記第1、第2の透明基板間に挟持された電解質層と、前記電解質層に含まれるエレクトロケミカルルミネッセンス材料と、を有し、
    表示オフ時の透過率スペクトルが透明領域と吸収領域とを含み、前記吸収領域の最低透過率が前記透明領域の透過率の1/2以上である、
    発光装置。
  2. 更に、前記電界質層に添加され、色感上、前記吸収領域の影響を緩和する色素を有する、
    請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記エレクトロケミカルルミネッセンス材料がルテニウム錯体を含む、
    請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記電解質層の厚さが20μm以下である、
    請求項4に記載の発光装置。
  5. 前記色素が黄色領域の光を吸収する、
    請求項4に記載の発光装置。
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