JP2015185566A - 超電導コイルならびにその製造方法および製造装置 - Google Patents

超電導コイルならびにその製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】テープ状の超電導線材の複雑形状コイルへの巻線を可能にする。【解決手段】超電導コイルの製造方法は、テープ状の超電導線材15と、超電導線材15に沿って配置されたテープ状の電気絶縁層16と、超電導線材15および電気絶縁層16に挟まれた樹脂層17と、を互いに重ね合わせながら巻回して行うものである。当該方法は、超電導線材15と電気絶縁層16と樹脂層17とを互いに重ね合わせた状態で巻回する巻回工程と、巻回工程の途中で、巻回された状態の樹脂層17を加熱することによって固化して、巻回された状態の超電導線材15と電気絶縁層16とを互いに固着させる固着工程と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、テープ状の超電導線材を巻回してなる超電導コイル、ならびにその製造方法および製造装置に関する。
超電導特性と機械的特性に優れる第二世代の高温超電導線材(RE系薄膜線材)は、コイル化により様々な機器へ適用することが期待されている。要求されるコイル形状は機器ごとに異なるが、単純な丸型のパンケーキ巻コイルであれば、テープ状である線材にエッジワイズ方向の歪が加わらない条件(等周条件)で巻回することができる(特許文献1,2参照)。
特開2008−118006号公報 特開2009−231442号公報
一方、湾曲した巻線ベースの表面に超電導線材を配置するような三次元形状のコイルを巻こうとする場合、個々のターンごとに等周条件となるテープ線の配置を設計することは可能であるが、個々のターンとして配置する線材同士は必ずしもその幅広面同士を接触させて巻回することができなくなる。すなわち、ある等周条件のターンに対し、次の等周条件のターンは前のターンの線材幅広面を厚さ方向に平行移動させた位置とは必ずしも一致しないため、線材のいずれかのエッジ側に隙間を生じてしまう。
すき間を埋めながらコイルを巻回するには、断面が楔形で且つ長手方向に断面形状を変えた部材を連続的に線間に導入する必要があり、現実的には実施は困難である。一方、線材の幅広面同士を接触させながら巻回すると、ターン数の増加に伴ってテープ線に加わるエッジワイズ方向の歪が増大し、この歪を緩和させる方向に線材が動こうとして、コイル形状を維持できなくなってしまうおそれがある。
前述したように、テープ状の超電導線材を複雑な形状のコイルに巻回する際に、エッジワイズ歪が加わらないよう常に等周条件にすることは現実的に困難であり、その一方、エッジワイズ歪が巻回数に伴って増大すると形状が維持できなくなるという課題があった。
本発明の実施形態は、上記実情に鑑みてなされたものであり、テープ状の超電導線材の複雑形状コイルへの巻線を可能にすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る超電導コイル製造方法は、長手方向に延びて、前記長手方向に垂直で互いに平行な二つの幅広面を備えたテープ状の超電導線材と、前記長手方向に延びて、前記超電導線材の前記幅広面に沿って配置されて、前記超電導線材の前記幅広面に平行な二つの幅広面を備えたテープ状の電気絶縁層と、前記超電導線材および前記電気絶縁層に挟まれて前記超電導線材の前記幅広面および前記電気絶縁層の前記幅広面に沿って広がる樹脂層と、を互いに重ね合わせながら巻回する超電導コイルの製造方法であって、前記超電導線材と前記電気絶縁層と前記樹脂層とを互いに重ね合わせた状態で巻回する巻回工程と、前記巻回工程の途中で、巻回された前記超電導線材と前記電気絶縁層の間に介在する前記樹脂層を固化することにより、巻回された前記超電導線材と前記電気絶縁層とを互いに固着させる固着工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る超電導コイル製造装置は、長手方向に延びて前記長手方向に垂直で互いに平行な二つの幅広面を備えたテープ状の超電導線材を供給する超電導線材供給部と、前記長手方向に延びて前記超電導線材の前記幅広面に沿って、前記超電導線材の前記幅広面に平行な二つの幅広面を備えたテープ状の電気絶縁層を供給する電気絶縁層供給部と、前記超電導線材供給部から供給された前記超電導線材および前記電気絶縁層供給部から供給された前記電気絶縁層を積層しながら巻回する巻回機構と、前記巻回機構で巻回した後の前記超電導線材を加熱する加熱装置と、を有する超電導コイル製造装置であって、前記超電導線材および前記電気絶縁層の少なくとも一方の、前記超電導線材と前記電気絶縁層とが互いに対向する側の面に、加熱されることによって硬化する樹脂層が形成されていること、を特徴とする。
また、本発明に係る超電導コイルは、長手方向に延びて、前記長手方向に垂直で互いに平行な二つの幅広面を備えたテープ状の超電導線材と、前記長手方向に延びて前記超電導線材の前記幅広面に沿って配置されて、前記超電導線材の前記幅広面に平行な二つの幅広面を備えたテープ状の電気絶縁層と、前記超電導線材と前記電気絶縁層との間に介在して前記超電導線材と前記電気絶縁層とを接着させる樹脂層と、を有して、前記長手方向に巻回された超電導コイルであって、前記超電導線材の前記幅広面が、前記電気絶縁層の前記幅広面を介して、前のターンの当該超電導線材の前記幅広面と積層されるように配置したことを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、テープ状の超電導線材の複雑形状コイルへの巻線が可能である。
本発明の第1の実施形態に係る超電導コイルの上面図。 図1のII−II線矢視横断面図。 図2のIII部拡大横断面図。 図3のIV部の展開斜視図。 本発明の第1の実施形態に係る超電導コイルの製造過程を示す模式的側面図。 図5のVI矢視方向側面図。 本発明の第1の実施形態に係る超電導コイルの製造過程のフローを示すフロー図。 本発明の第2の実施形態に係る超電導コイルの製造過程を示す模式的側面図。 本発明の第2の実施形態に係る超電導コイルの製造過程のフローを示すフロー図。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る超電導コイルの製造過程を示す模式的側面図。 本発明の第3の実施形態に係る超電導コイルの図3に対応する断面図であって、図2のIII部拡大横断面図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施しうるものである。また、以下の各実施形態の説明において、互いに同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
(超電導コイルの構成)
図1は本発明の第1の実施形態に係る超電導コイルの上面図である。図2は図1のII−II線矢視横断面図である。図3は図2のIII部拡大横断面図である。ただし、図3の向きは、図2の向きから若干変更して示している。図4は図3のIV部の展開斜視図である。
超電導コイル(以下、単に「コイル」とも呼ぶ。)10は、鞍型であって、二つの互いに平行な直線部11と、これら直線部11の両端を互いに連結する湾曲したエンド部12とからなる形状を有している。超電導コイル10は、円筒状のベース13の上に固定された巻枠14の周りに、超電導線材15および電気絶縁層16が、互いに重ね合わされて巻回されている。
超電導線材15はテープ状であって、長手方向(図4のX方向)に延び、その長手方向に垂直で互いに平行な二つの幅広面15a、15bを備えている。電気絶縁層16は超電導線材15と同様に、長手方向(X方向)に延び、幅広面15a、15bに平行な二つの幅広面16a、16bを備えている。超電導線材15の幅Wと電気絶縁層16の幅とは略同一である。
好ましくは、超電導線材15の表面には、たとえば、銅、ニッケル、スズ、銀、あるいはそれらを含む合金材料からなる金属の層(図示せず)が形成されている。電気絶縁層16は、たとえば、ポリエステル、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ウレタンフィルム、ガラス等からなる素材を用いる。
超電導線材15と電気絶縁層16との間には、樹脂層17が介在していて、超電導線材15と電気絶縁層16とを接着する機能を有する。樹脂層17は、好ましくは、加熱することにより硬化する熱硬化性樹脂からなる。
(超電導コイルの製造方法)
図5は、第1の実施形態に係る超電導コイルの製造過程を示す模式的側面図である。図6は図5のVI矢視方向側面図である。図7は、本発明の第1の実施形態に係る超電導コイルの製造過程のフローを示すフロー図である。
ベース13に巻枠14が固定されており、この巻枠14の周りに、超電導線材15および電気絶縁層16が、互いに重ね合わされて巻回されていく。巻枠14は、たとえば、樹脂あるいは繊維強化樹脂からなる。
超電導線材15は、あらかじめ超電導線材リール(超電導線材供給部)20に巻き付けられたものが供給される。これと同様に、電気絶縁層16は、あらかじめ電気絶縁層リール(電気絶縁層供給部)21に巻き付けられたものが供給される。超電導線材15および電気絶縁層16は、それぞれ、超電導線材リール20および電気絶縁層リール21から引き出されて供給される。
超電導線材15の下面(内面)および電気絶縁層16の下面(内面)には、それぞれ、樹脂層17があらかじめ塗布されている。
巻枠14の周りに超電導線材15および電気絶縁層16が互いに重ね合わされて巻回されていくように、超電導線材リール20および電気絶縁層リール21の位置が、巻枠14に対して相対的に駆動される。この相対的な駆動は、図示しない駆動装置によって行われ、巻枠14を固定して超電導線材リール20および電気絶縁層リール21の位置を駆動するか、超電導線材リール20および電気絶縁層リール21の位置を固定して巻枠14を駆動するか、あるいは、巻枠14、超電導線材リール20および電気絶縁層リール21の位置をすべて駆動することによって行われる。
超電導線材15と電気絶縁層16をコイル10の上に位置決めして巻回するために、線材ガイド部22が設けられている。コイル10の外形輪郭をこの線材ガイド部22がなぞるように動作することで、超電導線材15および電気絶縁層16を所定の位置に配置させることができる。線材ガイド部22の後段には、巻回された直後の超電導線材15の外表面に電磁波を照射するための照射装置23が設けられている。この電磁波は、超電導線材15を加熱し、それによって熱硬化性の樹脂層17を加熱して硬化させるためのものである。この電磁波は、たとえば、波長が800nm以下の紫外線や可視光である。線材ガイド部22と照射装置23は、巻枠14とともに、超電導線材リール20および電気絶縁層リール21に対して相対的に駆動される。
超電導線材15および電気絶縁層16を複数回(複数ターン)重ねて巻回するにあたり、超電導線材15および電気絶縁層16を所定の巻回位置に配置するごとに、その配置直後に、超電導線材15の外表面に電磁波が照射される。電磁波の照射によって、超電導線材15を介してその裏面の樹脂層17に熱が伝わり、樹脂層17が反応し硬化する。
第二世代の高温超電導線材は一般的に、表面が銅やニッケル合金などの金属で覆われているが、これらの金属材料は、800nm以下の波長で電磁波の吸収率が高い。本実施形態で、超電導線材15として表面が銅やニッケル合金などの金属で覆われているものを使用する場合は、800nm以下の波長の電磁波を用いることにより、線材を効率よく加熱することができる。これにより、照射した電磁波を効率よく加熱に利用することができ、照射装置23の消費電力を軽減することでコイルの製造コストを下げることが可能になる。
以上説明した超電導コイルの製造方法の手順を、図7を参照して説明する。
初めに、超電導線材15および電気絶縁層16を巻枠14の周りに巻回する(巻回ステップS1)。このとき、超電導線材15および電気絶縁層16としては、それぞれの片面(内面)に樹脂層17があらかじめ塗布されているものを用いる。そして、巻回された超電導線材15および電気絶縁層16に電磁波を照射することによって、樹脂層17を加熱して硬化させ、超電導線材15および電気絶縁層16を固着する(固着ステップS2)。これらのステップS1およびステップS2は、ターン数が所定のターン数に達するまで繰り返される(ステップS3)。
上述のように、巻回ステップS1と固着ステップS2は、各ターンごとに交互に繰り返される。ただし、これらのステップS1、S2は、超電導線材15および電気絶縁層16の特定の各部分に注目したときに、かかるステップが順を追って施されるのであって、全体の流れからすると、これらのステップS1、S2は同時に進行する。
この実施形態によれば、巻回された直後の超電導線材15および電気絶縁層16に、照射装置23によって電磁波を照射して、これによって樹脂層17を加熱して硬化させる。これにより、巻回された直後の超電導線材15および電気絶縁層16がその巻回された位置で固定される。これにより、次のターンで超電導線材15および電気絶縁層16を重ねて巻回したときに、その前に巻回した部分が動かないので、ずれが生じることがない。
したがって、この実施形態によれば、テープ状の超電導線材15および電気絶縁層16を、単純な丸型のパンケーキ巻コイルのみならず、複雑な形状のコイルへ巻回することができる。線材ガイド部22を用いることにより、たとえば、図5に示すように、巻枠14に凹面部(負曲率部)25がある場合であっても、巻枠14の面に沿って超電導線材15および電気絶縁層16を巻回していくことができる。また、ターン数が多くなっても、所望の形状のコイルを実現できる。
また、超電導線材15の歪量の絶対値を、たとえば、最大0.2%以下に抑制することができる。
以上の説明では、超電導線材15および電気絶縁層16のそれぞれの内面に樹脂層17をあらかじめ塗布しておくものとした。これに対して、変形例として、超電導線材15には樹脂層17を塗布せず、電気絶縁層16の両面に樹脂層17をあらかじめ塗布しておく、ということでもよい。
さらに、超電導線材15および電気絶縁層16のそれぞれの内面に加えて、電気絶縁層16の外面にも樹脂層17をあらかじめ塗布しておくということでもよい。その場合は、超電導線材15の内面に塗布された樹脂層17と電気絶縁層16の外面に塗布された樹脂層17とが接触するように重ね合わされる。その結果、樹脂層17を厚くすることができる。
[第2の実施形態]
図8は、本発明の第2の実施形態に係る超電導コイルの製造過程を示す模式的立面図である。図9は、本発明の第2の実施形態に係る超電導コイルの製造過程のフローを示すフロー図である。この実施形態に係る超電導コイルの構成は図1ないし図4に示した第1の実施形態に係る超電導コイルの構成と同様である。
第1の実施形態では、超電導コイルの製造方法として、超電導線材15または電気絶縁層16に樹脂層17があらかじめ塗布されているものとした。これに対して第2の実施形態では、図8に示すように、超電導線材リール20から繰り出された超電導線材15の内面に樹脂層17を塗布する塗布装置30と、電気絶縁層リール21から繰り出された電気絶縁層16の内面に樹脂層17を塗布する塗布装置31とが設けられている。
超電導線材15は、超電導線材リール20から繰り出された後に塗布装置30を通過し、そのときに内面に樹脂層17が塗布される。同様に、電気絶縁層16は、電気絶縁層リール21から繰り出された後に塗布装置31を通過し、そのときに内面に樹脂層17が塗布される。それぞれの内面に樹脂層17が塗布された超電導線材15および電気絶縁層16は、巻回位置に到達して、重ね合わされて巻回される。それ以降は第1の実施形態の動作と同様である。
以上説明した超電導コイルの製造方法の手順を、図9を参照して説明する。
初めに、超電導線材15および電気絶縁層16の幅広面内面に樹脂層17を塗布する(塗布ステップS10)。つぎに、超電導線材15および電気絶縁層16を巻枠14の周りに巻回する(巻回ステップS1)。次に、巻回された超電導線材15および電気絶縁層16に電磁波を照射することによって、樹脂層17を加熱して硬化させ、超電導線材15および電気絶縁層16を固着する(固着ステップS2)。これらのステップS10、S1、S2は、ターン数が所定のターン数に達するまで繰り返される(ステップS3)。
上述のように、塗布ステップS10と巻回ステップS1と固着ステップS2は、各ターンごとに交互に繰り返される。ただし、これらのステップS10、S1、S2は、超電導線材15および電気絶縁層16の特定の各部分に注目したときに、かかるステップが順を追って繰り返されるのであって、全体の流れからすると、これらのステップS10、S1、S2は同時に進行する。
上記説明では、超電導線材15の内面に樹脂層17を塗布する塗布装置30と、電気絶縁層16の内面に樹脂層17を塗布する塗布装置31が設けられているものとした。これに対して、変形例として、図10に示すように、超電導線材15の内面に樹脂層17を塗布する塗布装置30(図8)を設けず、電気絶縁層16の内面に樹脂層17を塗布する塗布装置31と、電気絶縁層16の外面に樹脂層17を塗布する塗布装置32とを設ける構成としてもよい。この場合は、超電導線材15には樹脂層17が塗布されず、電気絶縁層16の両面に樹脂層17が塗布される。かかる変形例においても、図8に示す例と同様の効果を得ることができる。
なお、図10に示す例では、照射装置32と超電導線材15とが干渉しないように、照射装置32と超電導線材15の位置を、図10の紙面に垂直な方向にずらすことが必要である。
さらに、他の変形例として、図8に示す塗布装置30、31に加えて、図10に示す塗布装置32を設けてもよい。その場合は、超電導線材15の内面に塗布された樹脂層17と電気絶縁層16の外面に塗布された樹脂層17とが接触するように重ね合わされる。その結果、樹脂層17を厚くすることができる。
[第3の実施形態]
図11は、本発明の第3の実施形態に係る超電導コイルの図3に対応する断面図であって、図2のIII部拡大立断面図である。
この実施形態は第1の実施形態の変形であって、図1、図2および図4に示した第1の実施形態に係る超電導コイルの構成は、この実施形態でも同様である。
この実施形態においては、図11に示すように、ベース13に加熱器40が内蔵されており、巻枠14には加熱器41が内蔵されている。加熱器40、41は、温度制御可能であることが望ましい。
この実施形態の超電導コイルの製造方法において、樹脂層17が塗布された超電導線材15が電気絶縁層16とともに巻回される際に、加熱器40、41によってベース13および巻枠14が加熱されている。これにより、超電導線材15と電気絶縁層16が巻回位置に到達すると、樹脂層17が加熱され、それによって樹脂層17の硬化が促進される。その他の動作は第1の実施形態の動作と同様である。
上記説明では、ベース13用の加熱器40と巻枠14用の加熱器41の両方が備えられているものとした。この実施形態の変形例として、加熱器40、41の一方のみを備えるものとしてもよい。さらに、上記説明では加熱器40、41による加熱に加えて、照射装置23による電磁波の照射を行って加熱するものとした。しかし、加熱器40、41の両方または一方による加熱で十分な場合は、照射装置23による電磁波の照射は省力することもできる。
[他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、上記説明で、「上面図」、「側面図」、「下面」等の表現を用いたが、これは説明の便宜のためであって、この発明は、重力の方向によらず適用できる。
10 超電導コイル
11 直線部
12 エンド部
13 ベース
14 巻枠
15 超電導線材
16 電気絶縁層
15a、15b、16a、16b 幅広面
17 樹脂層
20 超電導線材リール(超電導線材供給部)
21 電気絶縁層リール(電気絶縁層供給部)
22 線材ガイド部
23 照射装置
25 凹面部(負曲率部)
30、31、32 塗布装置
40、41 加熱器

Claims (14)

  1. 長手方向に延びて、前記長手方向に垂直で互いに平行な二つの幅広面を備えたテープ状の超電導線材と、
    前記長手方向に延びて、前記超電導線材の前記幅広面に沿って配置されて、前記超電導線材の前記幅広面に平行な二つの幅広面を備えたテープ状の電気絶縁層と、
    前記超電導線材および前記電気絶縁層に挟まれて前記超電導線材の前記幅広面および前記電気絶縁層の前記幅広面に沿って広がる樹脂層と、
    を互いに重ね合わせながら巻回する超電導コイルの製造方法であって、
    前記超電導線材と前記電気絶縁層と前記樹脂層とを互いに重ね合わせた状態で巻回する巻回工程と、
    前記巻回工程の途中で、巻回された前記超電導線材と前記電気絶縁層の間に介在する前記樹脂層を固化することにより、巻回された前記超電導線材と前記電気絶縁層とを互いに固着させる固着工程と、
    を有することを特徴とする超電導コイル製造方法。
  2. 前記樹脂層は加熱されることにより硬化する特性を有し、
    当該製造方法は、
    前記巻回工程の前に、前記超電導線材または前記電気絶縁層の少なくとも一方の前記幅広面に前記樹脂層を塗布する塗布工程をさらに有し、
    前記固着工程は、前記樹脂層を加熱することにより前記樹脂層を硬化させること、を特徴とする請求項1に記載の超電導コイル製造方法。
  3. 前記固着工程は、巻回された状態の前記超電導線材に電磁波を照射することにより前記樹脂層を加熱して当該樹脂層を硬化させること、を特徴とする請求項2に記載の超電導コイル製造方法。
  4. 前記超電導線材の表面は金属材料で覆われており、
    前記電磁波の波長は800nm以下であること、
    を特徴とする請求項3に記載の超電導コイル製造方法。
  5. 前記巻回工程は、前記超電導線材の初めの第1ターン目を樹脂製の巻枠に巻き付ける工程を含むこと、を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の超電導コイル製造方法。
  6. 前記巻枠はベースに固定されており、
    前記巻枠および前記ベースの少なくとも一方に加熱器が取り付けられており、
    前記固着工程は、前記加熱器を加熱することによって前記樹脂層を加熱して硬化させること、を特徴とする請求項5に記載の超電導コイル製造方法。
  7. 前記電気絶縁層は、ポリエステル、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ウレタンフィルム、ガラスからなる群より選ばれた素材を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の超電導コイル製造方法。
  8. 前記電気絶縁層の幅と前記超電導線材の幅とが略同一であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の超電導コイル製造方法。
  9. 前記超電導線材の表面に、銅、ニッケル、スズ、銀、あるいはそれらを含む合金材料からなる群より選ばれた金属の層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の超電導コイル製造方法。
  10. 長手方向に延びて前記長手方向に垂直で互いに平行な二つの幅広面を備えたテープ状の超電導線材を供給する超電導線材供給部と、
    前記長手方向に延びて前記超電導線材の前記幅広面に沿って、前記超電導線材の前記幅広面に平行な二つの幅広面を備えたテープ状の電気絶縁層を供給する電気絶縁層供給部と、
    前記超電導線材供給部から供給された前記超電導線材および前記電気絶縁層供給部から供給された前記電気絶縁層を積層しながら巻回する巻回機構と、
    前記巻回機構で巻回した後の前記超電導線材を加熱する加熱装置と、
    を有する超電導コイル製造装置であって、
    前記超電導線材および前記電気絶縁層の少なくとも一方の、前記超電導線材と前記電気絶縁層とが互いに対向する側の面に、加熱されることによって硬化する樹脂層が形成されていること、
    を特徴とする超電導コイル製造装置。
  11. 前記加熱装置は、前記巻回機構で巻回した後の前記超電導線材に電磁波を照射する照射装置を含むこと、を特徴とする請求項10に記載の超電導コイル製造装置。
  12. 前記巻回機構は、前記超電導線材供給部から供給された前記超電導線材および前記電気絶縁層供給部から供給された前記電気絶縁層を巻回されるべき位置にガイドする線材ガイド部をさらに有し、
    前記照射装置は、前記線材ガイド部によってガイドされて巻回された直後の前記超電導線材に電磁波を照射できる位置に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の超電導コイル製造装置。
  13. 前記超電導線材および前記電気絶縁層の少なくとも一方の、前記超電導線材と前記電気絶縁層とが互いに対向する側の面に、加熱されることによって硬化する樹脂層を形成する樹脂塗布部をさらに有すること、を特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれか一項に記載の超電導コイル製造装置。
  14. 長手方向に延びて、前記長手方向に垂直で互いに平行な二つの幅広面を備えたテープ状の超電導線材と、
    前記長手方向に延びて前記超電導線材の前記幅広面に沿って配置されて、前記超電導線材の前記幅広面に平行な二つの幅広面を備えたテープ状の電気絶縁層と、
    前記超電導線材と前記電気絶縁層との間に介在して前記超電導線材と前記電気絶縁層とを接着させる樹脂層と、
    を有して、前記長手方向に巻回された超電導コイルであって、
    前記超電導線材の前記幅広面が、前記電気絶縁層の前記幅広面を介して、前のターンの当該超電導線材の前記幅広面と積層されるように配置したことを特徴とする超電導コイル。
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JP2021523784A (ja) * 2018-05-14 2021-09-09 ノバラッド コーポレイションNovarad Corporation 患者に貼付される光学コードを用いた患者の画像データと患者の実景との位置合わせ

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