JP2000012199A - スパイラル管状ヒーターの製造方法及び製造装置 - Google Patents

スパイラル管状ヒーターの製造方法及び製造装置

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JP2000012199A
JP2000012199A JP10173600A JP17360098A JP2000012199A JP 2000012199 A JP2000012199 A JP 2000012199A JP 10173600 A JP10173600 A JP 10173600A JP 17360098 A JP17360098 A JP 17360098A JP 2000012199 A JP2000012199 A JP 2000012199A
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tape
resin film
resistant resin
shape
tubular heater
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English (en)
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Hiroshi Inoue
浩 井上
Tadao Muramatsu
忠雄 村松
Seiichiro Takabayashi
誠一郎 高林
Takuji Takahashi
卓二 高橋
Kenji Sonoyama
研二 園山
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパイラル形状を容易に保持するとともに、
被加熱体に装着が容易で密着性が良好なスパイラル管状
ヒーターを、効率良くかつ精度良く容易に製造してゆく
ことのできるスパイラル管状ヒーターの製造方法及び製
造装置を提供する。 【解決手段】 スパイラル管状ヒーター16の製造装置
10は、形状付与部材11の両端を回転可能に支持する
チャック装置17a,17bを備えた一対の支柱18
a,18bと、第一駆動モータ23と、テープ状耐熱性
樹脂フィルムA12、導電性基材14、テープ状耐熱性
樹脂フィルムB15を形状付与部材11に対して繰り出
し可能に巻回するリール手段19a,19b,19cか
らなり、形状付与部材11を回転させるとともに、リー
ル手段19a,19b,19cによる各繰り出し位置を
形状付与部材11に対して相対的に前進移動させなが
ら、これらの巻き付け作業を行ってスパイラル管状ヒー
ター16を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スパイラル管状
ヒーターの製造方法及び製造装置に関し、特に、内側層
となるテープ状耐熱性樹脂フィルムAと、導電性基材
と、外側層となるテープ状耐熱性樹脂フィルムBとを積
層一体化させてなるスパイラル管状ヒーターの製造方法
及び該製造方法において用いる製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液体クロマトグラフ装置あるいは
質量分析装置などの分析機器におけるパイプや医療用機
器における薬液等の搬送路を構成するパイプ内の搬送対
象物質の凝固や付着を防止するために、パイプを加熱し
て保温することが必要であり、また内面に付着した物質
を蒸発させて真空度を確保するためにパイプを加熱する
場合がある。さらには、水道管の凍結防止のために水道
管を保温・加熱する場合がある。
【0003】このような場合、従来は、リボンヒーター
のような可とう性の面状発熱体を帯状にしてパイプに巻
き付けることが一般的に行われていたが、上述のような
パイプ等の配管系は、一般に装置と装置との間など狭い
ところに設けられる場合が多いため、このような面状発
熱体を巻き付けて装着することが困難であった。また、
このようにして装着された面状発熱体は、配管系との密
着性が悪く、熱効率が低い。従って、温度の制御を正確
に行うことができない場合が多い。
【0004】このため、被加熱体である配管系への装着
を容易にするとともに、密着性を高めることを目的とし
て、長手方向の両端間に可とう性の導電性基材を一体と
して設けたスパイラル状の管状ヒーターが開発されてい
る。すなわち、図6及び図7に示すように、かかるスパ
イラル状の管状ヒーター1は、スパイラル形状の内側層
を形成するテープ状耐熱性樹脂フィルムA2、中間層を
形成する接着剤層、外側層を形成するテープ状耐熱性樹
脂フィルムB4、およびの中間層に配置された長手方向
の両端間に導電性を与える可とう性の導電性基材5を一
体に積層して構成され、非加熱体3の周囲を覆う形状を
保持してなるもので、図6に示すように、このようなス
パイラル管状ヒーター1を、被加熱体3を挿入可能な大
きさまでその断面を拡径し、図7に示すように被加熱体
3の端部にスパイラル管状ヒーター1の端部を装着した
後に、被加熱体3をその状態に保持してスパイラル管状
ヒーター1を図7の矢印方向に回転すれば、この回転に
伴って被加熱体3がスパイラル管状ヒーター1の内部に
順次取り込まれてゆくので、このようにしてスパイラル
管状ヒーター1を回転させてゆくだけで、比較的容易か
つ迅速に、被加熱体3の周囲を覆うようにしてスパイラ
ル管状ヒーター1を装着することができ、しかも装着し
た後には、スパイラル管状ヒーター1は、もとの形状に
縮径復帰しようとすることから、かかる被加熱体3に対
してスパイラル管状ヒーター1を均等にかつ整然と密着
状態で装着することが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術によれば、テープ状耐熱性樹脂フィルムA2と、中
間層を形成する接着剤層と、外側層を形成するテープ状
耐熱性樹脂フィルムB4と、中間層に配置される可とう
性の導電性基材5とを積層一体化したヒーター1を、ス
パイラル管状に加工することが困難で、例えばこれらを
予め積層一体化して帯状に形成したものを、被加熱体3
と同一外形状を有する長尺の形状付与部材に巻き付けて
スパイラル管状に形成するようにすることが考えられて
いるが、かかる積層体は予め一体となって相当の厚さを
備えていることから、形状付与部材から取り外した後に
おいてもこのようなスパイラル形状を保持させるには、
手間のかかる作業を要することになる。
【0006】したがって、この発明の目的は、スパイラ
ル形状を容易に保持するとともに、被加熱体への装着が
容易で密着性が良好なスパイラル管状ヒーターを、効率
良くかつ精度良く容易に製造してゆくことのできるスパ
イラル管状ヒーターの製造方法及び製造装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
被加熱体と同一外形状を有する長尺の形状付与部材に、
内側層となる接着剤付きのテープ状耐熱性樹脂フィルム
Aを接着剤を外側にしてスパイラル状に巻き付け、その
上に可とう性の導電性基材を巻き付け、さらにその上に
外側層となる接着剤付きのテープ状耐熱性樹脂フィルム
Bを接着剤を内側にしてスパイラル状に重ねて巻き付
け、接着剤を硬化させてこれらを積層一体化させる工程
からなる形状保持性スパイラル管状ヒーターの製造方法
において、前記形状付与部材を回転させるとともに、前
記テープ状耐熱性樹脂フィルムA、前記導電性基材、及
び前記テープ状耐熱性樹脂フィルムBの各繰り出し位置
を前記形状付与部材に対して相対的に前進移動させなが
ら、これらの巻き付け作業を行うことを特徴とするスパ
イラル管状ヒーターの製造方法を提供することにより、
上記目的を達成するようにしたものである。
【0008】また、本発明の製造方法は、前記テープ状
耐熱性樹脂フィルムA、前記導電性基材、及び前記テー
プ状耐熱性樹脂フィルムBの各巻き付け作業を、前記繰
り出し位置を前記形状付与部材に対して相対的に前進移
動させる一回の工程において行うことが好ましい(請求
項2記載の発明)。
【0009】さらに、本発明の製造方法は、前記テープ
状耐熱性樹脂フィルムA、前記導電性基材、及び前記テ
ープ状耐熱性樹脂フィルムBの各巻き付け作業を、前記
繰り出し位置を前記形状付与部材に対して相対的に前進
移動させる複数回の工程において行うこともできる(請
求項3記載の発明)。
【0010】さらにまた、本発明の製造方法は、前記巻
き付け作業を、外側から締め付け圧を負荷しながら行う
ことが好ましい(請求項4記載の発明)。
【0011】そして、本発明の製造方法は、前記巻き付
け作業の後に、外周に糸状部材あるいはテープ状部材を
巻き付けるか、または外周に編組部材を編組することが
好ましい(請求項5記載の発明)。
【0012】また、本発明の製造方法は、前記形状付与
部材の線膨張係数を、前記糸状部材、テープ状部材ある
いは編組部材よりも大きくすることが好ましい(請求項
6記載の発明)。
【0013】さらに、本発明の製造方法は、前記糸状部
材、テープ状部材あるいは編組部材が、熱収縮性を備え
ていることが好ましい(請求項7記載の発明)。
【0014】さらにまた、本発明の製造方法は、前記糸
状部材あるいはテープ状部材を、組紐とすることができ
る(請求項8記載の発明)。
【0015】一方、請求項9記載の発明は、被加熱体と
同一外形状を有する長尺の形状付与部材に、内側層とな
る接着剤付きのテープ状耐熱性樹脂フィルムAを接着剤
を外側にしてスパイラル状に巻き付け、その上に可とう
性の導電性基材を巻き付け、さらにその上に外側層とな
る接着剤付きのテープ状耐熱性樹脂フィルムBを接着剤
を内側にしてスパイラル状に重ねて巻き付け、接着剤を
硬化させてこれらを積層一体化させる工程からなる形状
保持性スパイラル管状ヒーターの製造方法において、前
記テープ状耐熱性樹脂フィルムA、前記導電性基材、及
び前記テープ状耐熱性樹脂フィルムBを前記形状付与部
材に巻き付ける際に使用する製造装置であって、前記形
状付与部材の両端を回転可能に支持するチャック手段を
各々備えた一対の支柱と、前記形状付与部材の回動手段
と、前記テープ状耐熱性樹脂フィルムA、前記導電性基
材、あるいは前記テープ状耐熱性樹脂フィルムBを前記
形状付与部材に対して繰り出し可能に巻回するリール手
段を、前記形状付与部材に隣接配置するリール支持架台
と、前記リール手段を前記形状付与部材に対して相対移
動させる移動手段とからなることを特徴とするスパイラ
ル管状ヒーターの製造装置を提供することにより、上記
目的を達成するようにしたものである。
【0016】また、本発明の製造装置は、前記移動手段
を、前記リール支持架台を床面に対してスライドさせる
スライド機構と、床面に固定した前記支柱に対して前記
リール支持手段を進退移動させる牽引装置とによって構
成することが好ましい(請求項10記載の発明)。
【0017】さらに、本発明の製造装置は、前記移動手
段を、前記支柱を床面に対してスライドさせるスライド
機構と、床面に固定した前記リール支持架台に対して前
記支柱を進退移動させる牽引装置とによって構成するこ
ともできる(請求項11記載の発明)。
【0018】さらに、本発明の製造装置は、前記移動手
段を、前記支柱に対して前記チャック手段を進退移動さ
せる牽引装置によって構成することもできる(請求項1
2記載の発明)。
【0019】さらにまた、本発明の製造装置は、前記リ
ール支持架台には、側方に突出することにより、前記繰
り出し位置に近接する位置において、前記形状付与部材
を回転スライド可能に支持するベアリング機構を備えた
治具を設けることが好ましい(請求項13記載の発
明)。
【0020】そして、本発明の製造方法によれば、接着
剤付きのテープ状耐熱性樹脂フィルムA、可とう性の導
電性基材、及び接着剤付きのテープ状耐熱性樹脂フィル
ムBが、各々独立して順次形状付与部材に所定の張力下
で巻き付けられて行くので、各々のフィルムや基材の柔
軟な可撓性によって、これらが形状付与部材や先行する
層に容易に密着してゆくとともに、形状付与部材に既に
巻き付けられた先行する層に対して、外側の層が接着剤
を介して個々に接合されてゆくので、かかる湾曲した接
合箇所におけるひずみを生じることなく内側層と外側層
がスパイラル状に接合一体化して、当該スパイル形状を
容易に保持することが可能になる。
【0021】また、前記テープ状耐熱性樹脂フィルム
A、前記導電性基材、及び前記テープ状耐熱性樹脂フィ
ルムBの各巻き付け作業を、前記繰り出し位置を前記形
状付与部材に対して相対的に前進移動させる一回の工程
において行なえば、かかる巻き付け作業をさらに迅速に
行うことができるとともに、各部材の巻き付け作業を複
数回の工程において各々行うようにすれば、例えば前記
テープ状耐熱性樹脂フィルムAによる内側層に対して前
記テープ状耐熱性樹脂フィルムBによる外側層をずらし
て積層したい場合でも、これらの位置合わせをさらに正
確に行って、精度の良いスパイラル管状ヒーターを容易
に得ることが可能になる。
【0022】さらに、外側から締め付け圧を負荷しなが
ら巻き付け作業を行うようにすれば、各層の密着状態を
より確実に確保することができ、かかる締め付け圧は、
巻き付け作業の後に、さらに糸状部材やテープ状部材を
巻き付たり編組部材の編組によって負荷することもでき
るとともに、前記形状付与部材の線膨張係数をこれらの
部材の線膨張係数よりも大きくしておけば、加熱時の膨
張量の差により、積層した接着剤付きの2枚のテープ状
耐熱性樹脂フィルムA,Bの厚み方向への圧力の付与が
可能になり、またこれらの部材が熱収縮性を備えていれ
ば、さらに強い圧力の付与が可能となる。そして、前記
糸状部材あるいはテープ状部材を組紐とすれば、広い面
積に対しても均一な圧力の付与が可能となる。
【0023】一方、本発明の製造装置によれば、チャッ
ク手段を介して一対の支柱により支持された形状付与部
材を回動手段により回転させつつ、かつリール手段から
テープ状耐熱性樹脂フィルムA、導電性基材、あるいは
テープ状耐熱性樹脂フィルムBを繰り出しながら、移動
手段によってリール手段を形状付与部材に対して相対移
動して行くことにより、上記製造方法における各巻き付
け作業を容易に行ってゆくことが可能になる。
【0024】また、前記リール支持架台には、側方に突
出すことにより、前記繰り出し位置に近接する位置にお
いて、前記形状付与部材を回転スライド可能に支持する
ベアリング機構を備えた治具を設けておけば、例えば形
状付与部材が相当の長さを有する場合において、巻き付
け時におけるテープ状耐熱性樹脂フィルムA、導電性基
材、あるいはテープ状耐熱性樹脂フィルムBの張力によ
って、又は形状付与部材自体の重量によって形状付与部
材が撓むのを防止しつつ、精度良くこれらの巻き付け作
業を行ってゆくことが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。な
お、図1は、本発明の一実施形態に係る製造装置を示す
側面図、図2は、図1をA−Aから視た治具を省略して
示す断面図、図3は、形状付与部材を支持する治具を拡
大して示す説明図、図4は、本実施形態により得られる
スパイラル管状ヒーターを示す斜視図、図5は、図4に
示すスパイラル管状ヒーターをスパイラル芯に平行に切
断して示す部分断面図である。
【0026】本実施形態に係る製造装置10は、図1及
び図2に示すように、被加熱体としての例えば分析機器
におけるパイプと同一外形状を有する長尺の形状付与部
材11に、内側層となる接着剤13a付きのテープ状耐
熱性樹脂フィルムA12を接着剤13aを外側にしてス
パイラル状に巻き付け、その上に可とう性の導電性基材
14を巻き付け、さらにその上に外側層となる接着剤1
3b付きのテープ状耐熱性樹脂フィルムB15を接着剤
13bを内側にしてスパイラル状に重ねて巻き付け、接
着剤13a,13bを硬化させてこれらを積層一体化し
て形状保持性スパイラル管状ヒーター16を製造する製
造方法において、テープ状耐熱性樹脂フィルムA12、
導電性基材14、及びテープ状耐熱性樹脂フィルムB1
5を形状付与部材11に巻き付ける際に使用するもので
ある。
【0027】すなわち、本実施形態によって製造される
形状保持性のスパイラル管状ヒーター16は、図4及び
図5に示すように、テープ状耐熱性樹脂フィルムA1
2、導電性基材14、及びテープ状耐熱性樹脂フィルム
B15が積層一体化した帯状部材17をスパイラル状に
延長させて管状に形成してなるもので、その両端部分か
らは、当該帯状部材17の両端から突出するようにして
導電性基材14が延長し、これに各種の通電手段を接続
して、スパイラル管状ヒーター16を発熱することがで
きるようになっている。
【0028】また、この形状保持性のスパイラル管状ヒ
ーター16は、内側層を形成するテープ状耐熱性樹脂フ
ィルムA12、中間層を形成する接着剤層(内側層に接
する接着剤13a層と外側層に接する接着剤13b層と
からなる)および外側層を形成するテープ状耐熱性樹脂
フィルムB15からなる積層体において、接着剤13
a,13bによる中間層のうち好適には接着剤13a層
と接着剤13b層との間に、長手方向の両端間に導電性
を与える可とう性の導電性基材14が一体として設けら
れているものである。
【0029】そして、本実施形態の製造装置10によれ
ば、形状付与部材11の両端を回転可能に支持するチャ
ック装置17a,17bを各々備えた一対の支柱18
a,18bと、一方の支柱18aに取り付けられた、形
状付与部材11の回動手段としての第一駆動モータ23
と、テープ状耐熱性樹脂フィルムA12、導電性基材1
4、あるいはテープ状耐熱性樹脂フィルムB15を形状
付与部材11に対して各々繰り出し可能に巻回する3箇
所のリール19a,19b,19cを、形状付与部材1
1の側方に隣接配置するリール支持架台21と、このリ
ール支持架台21を支柱18a,18bに対して相対移
動させる、移動手段を構成する牽引手段としてのネジ歯
車22とによって構成されている。
【0030】ここで、形状付与部材11は、上述のよう
に、被加熱体としての分析機器におけるパイプと同一の
外形形状を有する断面円形の長尺のロッド状鋼製部材で
あって、その両端がベアリング機構などを備えたチャッ
ク装置17a,17bにより把持されて支持されること
により、一対の支柱18a,18bの間に強固かつ安定
した状態で回転可能に支持されるとともに、かかる形状
付与部材11が一方のチャック装置17a及び支柱18
aを貫通して、当該一方の支柱18aに設けられた第一
駆動モータ23に接続固定され、この第一駆動モータ2
3による回転駆動力によって、所定の回転速度で回転す
るようになっている。なお、本実施形態によれば、一対
の支柱18a,18bは金属製の支持体であって、これ
らの設置架台である金属製の床版24を床面として、互
いに対向するようにして固定状態で立設配置されてい
る。
【0031】また、テープ状耐熱性樹脂フィルムA12
としては、例えば、ガラス転移温度あるいは融点が18
0℃以上である芳香族ポリイミドあるいは芳香族ポリア
ミドからなり、好適には厚みが25〜200μm、幅が
3〜50mmのテープ状フィルムが使用される。特に、
50〜300℃での線膨張係数(CTE)が60×10
-6cm/cm/℃(ppmで表示することもある)以
下、その中でも特に3〜50×10-6cm/cm/℃で
あって、引張弾性率が200〜1400kg/mm2
ある芳香族ポリイミドフィルムあるいは芳香族ポリアミ
ドフィルムが好適に使用される。そのなかでも、吸水率
が4%以下、特に3%以下である芳香族ポリイミドフィ
ルムが好適に使用される。
【0032】前記の芳香族ポリイミドは、例えば3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族テ
トラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどの芳香族ジ
アミンとを重合、イミド化して得られる。特に、芳香族
ポリイミドとして3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物を芳香族テトラカルボン酸成分中
15モル%以上使用して得られるものが耐熱性、低線膨
張係数、低吸水率であることから好ましい。
【0033】前記の芳香族ポリアミドは、例えば2−ク
ロロテレフタル酸クロリド、2,5−ジクロロテレフタ
ル酸クロリドなどの芳香族酸クロリドと2−クロロ−p
−フェリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテルなどの芳香族ジアミンとの反応で得られる。
【0034】一方、本実施形態におけるテープ状耐熱性
樹脂フィルムB15としては、テープ状耐熱性樹脂フィ
ルムA12と略同様に、ガラス転移温度あるいは融点が
180℃以上である芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミ
ド、芳香族ポリエステル、フッ素樹脂または芳香族ポリ
アミドイミドからなり、好適には厚みが25〜200μ
m、幅が3〜50mmのテープ状フィルムが使用され
る。特に、50〜250℃での線膨張係数(CTE)が
60×10-6cm/cm/℃(ppmで表示することも
ある)以下、その中でも特に3〜50×10-6cm/c
m/℃であって、引張弾性率が200〜1400kg/
mm2 である芳香族ポリイミドフィルムあるいは芳香族
ポリアミドフィルムが好適に使用される。そのなかで
も、吸水率が4%以下、特に3%以下である芳香族ポリ
イミドフィルムが好適に使用される。
【0035】なお、上記テープ状耐熱性樹脂フィルムA
12、テープ状耐熱性樹脂フィルムB15は、これらの
うちの少なくとも一方の剛性が、0.8kg以上、特に
1kg以上であることが好ましく、かかる剛性は以下の
式によって求めることができる。 剛性(kg)=(厚み(mm))2 ×弾性率(kg/m
2
【0036】そして、本実施形態における導電性基材1
4としては、スパイラル状物の長手方向の両端間に導電
性の機能を与える金属箔、金属線、帯状の金属、好適に
は厚みが5〜100μm、幅が0.4〜40mm程度の
銅箔、ニクロム箔などの金属箔を上記テープ状耐熱性樹
脂フィルムA12あるいはテープ状耐熱性樹脂フィルム
B15のほぼ中央部分に配設して使用することができ
る。なお、この可とう性の導電性基材14は、その表面
をあらかじめ塗布法などによって耐熱性樹脂で薄く被覆
して使用してもよい。
【0037】また、本実施形態においてスパイラル管状
ヒーター16の中間層を形成する接着剤13a,13b
は、耐熱性の熱可塑性接着剤や熱硬化性接着剤からな
り、好適には積層した接着剤層の乾燥状態での厚みが2
〜100μm、幅が3〜50mmである。また、この接
着剤13a,13bは、内側層となるテープ状耐熱性樹
脂フィルムA12あるいは外側層となるテープ状耐熱性
樹脂フィルムB15の外側面あるいは内側面に、各々3
0μm程度の厚さの接着剤13a層あるいは接着剤13
b層として予め層状に設けられた状態で巻き付け作業が
行われることになる。
【0038】なお、前記熱硬化性接着剤としては、エポ
キシ樹脂、NBR−フェノール系樹脂、フェノール−ブ
チラール系樹脂、エポキシ−NBR系樹脂、エポキシ−
フェノール系樹脂、エポキシ−ナイロン系樹脂、エポキ
シ−ポリエステル系樹脂、エポキシ−アクリル系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリアミド−エポキシ−フェノール系
樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリイミドシロキサン−エポ
キシ樹脂などが挙げられる。前記熱可塑性接着剤として
は、ポリイミド系、ポリイミドシロキサン系、ポリアミ
ド系、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(FEP)やテトラフルオロエチレン/パ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PF
A)などのフッ素系などが挙げられる。
【0039】そして、本実施形態によれば、上記接着剤
13a付のテープ状耐熱性樹脂フィルムA12、導電性
基材11、及び接着剤13b付のテープ状耐熱性樹脂フ
ィルムB15は、各々リール19a、リール19b、リ
ール19cに巻回され、これらから各々繰り出されて形
状付与部材11に順次巻き付けられてゆくことになる。
ここで、リール19a,19b,19cは、巻き出しが
容易な公知の種々のリールを用いることができ、リール
支持架台21に回転可能に支持されて形状付与部材11
の側方に隣接配置されるとともに、テープ状耐熱性樹脂
フィルムA12、導電性基材11、及びテープ状耐熱性
樹脂フィルムB15を所定の張力下で形状付与部材11
に巻き付けてゆくことができるように、その繰り出し量
をメカニカルブレーキやパウダーブレーキ等によって制
御することができるようになっている。
【0040】また、リール支持架台21は、金属製の支
持体であって、これらの設置架台である金属製の床版2
4を床面として、この床版24の上面に設けられた、移
動手段の一部を構成するスライド機構としてのスライド
レール25に載置されて、形状付与部材11の側方に沿
って進退スライドすることができるようになっている。
ここで、リール支持架台21におけるリール19a,1
9b,19cの取り付け面20は、テープ状耐熱性樹脂
フィルムA12、導電性基材11、及びテープ状耐熱性
樹脂フィルムB15を形状付与部材11に対してスパイ
ラル状に斜めに巻き付けてゆくことが容易になるよう
に、形状付与部材11の長手方向と直角な方向からやや
斜めとなった例えば78度程度の角度で設けられてい
る。
【0041】さらに、このリール支持架台21の下端部
分には、スライドレール25と同方向に延長する雄ネジ
が切られたネジロッド26の一端が接続固定されている
とともに、このネジロッド26の他端が一方の支柱18
aを貫通して、当該支柱18aの反対側に回転可能に支
持固定された、第二駆動モータ27により回転駆動する
回転ナット28と係合していて、この回転ナット28を
回転させることにより、リール支持架台21を進退スラ
イドさせることができるようになっている。すなわち、
回転ナット28とネジロッド26とはネジ歯車22を構
成しており、第二駆動モータ27の駆動力によって回転
ナット28を順方向あるいは逆方向に回転させれば、ネ
ジロッド26が支柱18aに対して相対的に進退移動す
るので、これによってネジロッド26と連結するリール
支持架台21が、スライドレール25上を形状付与部材
11に対して相対的にスムースに進退移動してゆくこと
になる。
【0042】また、この実施形態によれば、図3に示す
ように、リール支持架台21には、これの側方に突出す
ことにより、リール19a,19b,19cからの各繰
り出し位置に近接する位置において、形状付与部材11
を回転スライド可能に支持する治具29が設けられてい
る。すなわち、この治具29は、リール支持架台21の
形状付与部材11側の側面から、形状付与部材11に向
かって延長する一対の張出し支持ロッド30と、この張
出し支持ロッド30の先端に固定された支持枠31と、
この支持枠31枠の中央矩形開口部32の各対角位置に
回転可能に取り付けられた4箇所のベアリング部材33
と、各ベアリング部材33を中央矩形開口部32の中心
方向に進退させる伸縮装置34とからなり、伸縮装置3
4を伸縮して各ベアリング部材33を形状付与部材11
の周囲に当接させて、この形状付与部材11を回転スラ
イド可能に支持している。
【0043】そして、この実施形態によって、スパイラ
ル管状ヒーター16を製造するには、まず、リール支持
架台21を一方の支柱18aに近接させ、各リール19
a,19b,19cに巻回されたテープ状耐熱性樹脂フ
ィルムA12、導電性基材11、及びテープ状耐熱性樹
脂フィルムB15の端部を引き出して、これらが順番に
重なるようにして形状付与部材11の支柱18a側の端
部に固定テープ(例えば、シリコン系感圧接着剤を塗布
(乾燥)した引き剥がし可能な片面接着剤付きテフロン
粘着テープ)等を用いて固定する。なお、かかる端部の
固定作業において、形状付与部材11の径や、テープ状
耐熱性樹脂フィルムA12、導電性基材11、及びテー
プ状耐熱性樹脂フィルムB15の幅や厚さに応じて、こ
れらがスパイル状に隙間無く巻き付けられるように、形
状付与部材11の直角方向から斜め方向に例えば78度
程度の所定の角度で延長するように固定する。
【0044】次に、第一駆動モータ23と第二駆動モー
タ27とを連動制御しながら、形状付与部材11を好ま
しくは1〜100回転/分の回転数で回転させるととも
に、リール支持架台21を前進させて各リール19a,
19b,19cによる繰り出し位置を形状付与部材11
に対して相対的に前進移動させ、かつ繰り出されるテー
プ状耐熱性樹脂フィルムA12、導電性基材11、及び
テープ状耐熱性樹脂フィルムB15の張力を好ましくは
2kg程度に制御しながら形状付与部材11への各巻き
付け作業を順次行ってゆけば、これらが接着剤13a、
接着剤13bによる中間層を介して層状に一体化すると
ともにスパイラル状に密着することにより、スパイラル
管状ヒーター16が迅速に形成されてゆくことになる。
ここで、リール支持架台21におけるリール19a,1
9b,19cの取り付け面20は、形状付与部材11の
長手方向と直角な方向からやや斜めに設けられているの
で、かかる巻き付け作業を容易に行ってゆくことができ
る。
【0045】なお、かかる巻き付け作業時において、形
状付与部材11の周囲に例えばリール支持架台21から
支持させて押圧ローラ等を配設し、外側から締め付け圧
を負荷するようにすれば、各層の密着状態をより確実に
確保することができる。
【0046】そして、かかる繰り出し位置が形状付与部
材11の支柱18a側の端部まできて巻き付け作業が終
了したら、テープ状耐熱性樹脂フィルムA12、導電性
基材14及びテープ状耐熱性樹脂フィルムB15を固定
テープ等を用いて形状付与部材11に固定した後、これ
らを切断する。
【0047】また、この実施形態によれば、リール19
a,19b,19cのうちいずれか一つまたは複数に、
糸状、紐状あるいはテープ状の部材を巻き取り、これを
リール支持架台21に取り付けて、上述の巻き付け作業
と同様にして、形状付与部材11に巻き付けられて形成
されているスパイラル管状ヒーター16の端からこれの
全体を覆うようにして、かかる糸状、紐状あるいはテー
プ状の外周部材をスパイラル状に巻き付けてゆく。かか
る外周部材は、部材同士が重なるようにして巻き付けて
も良く、二重以上に巻き付けることもできる。
【0048】なお、かかる外周部材は、ポリエステル系
やポリイミド系などの熱収縮性を備える素材からなるも
の(例えば中外製紐製、収縮テトロンチューブ、TCT
ー02545)が好ましい。また、これらの外周部材の
線膨張係数は、形状付与部材11の線膨張係数よりも小
さくしておくことが好ましく、このように線膨張係数を
小さくしておくことにより、加熱時の膨張量の差によ
り、積層した接着剤13a,13b付きの2枚のテープ
状耐熱性樹脂フィルムA12,B15の厚み方向への圧
力の付与が可能となる。さらに、これらの外周部材が熱
収縮性を備えていれば、より大きな厚み方向の圧力の付
与が可能となる。そして、外周部材として、編組や組紐
を用いることができ、これらを用いることにより広い面
積に対しても均一な圧力の付与が可能になる。なお、編
組とは、多数本の糸を編組機を用いて編んだものをい
い、本発明では、使用前は糸であって編みながら巻き付
けてゆくことになる。また、組紐とは、糸を編んで編組
し平たくしたものであって、使用前にその形状ができあ
がっているものをいう。
【0049】このようにして各巻き付け作業が終了した
ら、形状付与部材11をチャック装置17a,17bか
ら取り外し、例えば熱風炉で好ましく150〜400℃
の範囲内の温度に加熱して接着剤13を硬化させた後に
冷却すれば、各層が強固に一体化し、かかるスパイラル
管状の積層体を形状付与部材11から取り外せば、所望
のスパイラル管状ヒーター16が容易かつ速やかに得ら
れることになる。ここで、120゜Cで30分、200
゜Cで一時間加熱した後、冷却して熱収縮製紐等を除去
し、しかる後にさらに300゜Cで10分間加熱し、冷
却後、形成されたスパイラル管状積層体を形状付与部材
11から外してスパイラル管状ヒーター16を得ること
もでき、このようにして作成したスパイラル管状ヒータ
ー16は、重ね合わせた各層が強固に接着して、スパイ
ラル形状を広げても剥がれることなく初期の形状を保持
していた。
【0050】なお、この実施形態によって得られるスパ
イラル管状ヒーター16は、好適には耐電圧が1.5K
V以上、絶縁抵抗が60MΩ以上であり、またそのまま
で被加熱体に適用してもよく、あるいは適当な長さに切
断して使用してもよく、さらに保温の目的で最外層を耐
熱性発泡シートや耐熱性多孔シートで覆って使用するこ
ともできる。さらに、形状が複雑な被加熱体の場合に
は、スパイラル管状ヒーター16と平面状ヒーターと組
み合わせて使用して被加熱体を覆うようにすることもで
きる。すなわち、任意の形状に適用可能で、かつ形状保
持特性および耐熱性が良好であり安全性の高いスパイラ
ル管状ヒーター16を得ることができた。
【0051】そして、この実施形態によれば、接着剤1
3a付きのテープ状耐熱性樹脂フィルムA12、可とう
性の導電性基材14、及び接着剤13b付きのテープ状
耐熱性樹脂フィルムB15が、各々独立して順次形状付
与部材に所定の張力下で巻き付けられて行くので、各フ
ィルム12,15や基材14の柔軟な可撓性によって、
これらが形状付与部材11や先行する層に容易に密着し
てゆくとともに、形状付与部材11に既に巻き付けられ
た先行する層に対して、外側の層が接着剤13を介して
個々に接合されてゆくので、かかる湾曲した接合箇所に
おけるひずみを生じることなく内側層と外側層がスパイ
ラル状に接合一体化して、当該スパイル形状を容易に保
持することができる。すなわち、この実施形態によれ
ば、テープ状耐熱性樹脂フィルムA12、導電性基材1
4、及びテープ状耐熱性樹脂フィルムB15の位置あわ
せも容易で、スパイラル形状を容易に保持するととも
に、被加熱体に装着が容易で密着性が良好なスパイラル
管状ヒーター16を、効率良くかつ精度良く容易に製造
してゆくことができる。
【0052】なお、本発明は上記実施形態の実施の態様
のものに限定されるものではなく、各請求項に記載され
た構成の範囲内において種々に変更して採用することが
できる。例えば、上記実施形態では、テープ状耐熱性樹
脂フィルムA12、導電性基材、11及びテープ状耐熱
性樹脂フィルムB15の各巻き付け作業を、リール支持
架台21を形状付与部材11に対して相対的に前進移動
させる一回の工程において行なう場合について記載した
が、これらの巻き付け作業を、リール支持架台21を前
進後退させつつ、各巻き付け作業毎に前進移動させる複
数の工程において各々行うこともでき、また、テープ状
耐熱性樹脂フィルムA12による内側層に対してテープ
状耐熱性樹脂フィルムB15による外側層を若干ずらせ
て積層してゆくこともできる。さらに、上記実施形態で
は、一対の支柱を床面である金属製のコンクリート床版
24に対して固定し、リール支持架台21をスライド移
動可能としてスライド機構を構成したが、リール支持架
台21を床面に対して固定し、一対の支柱をスライド可
能としてスライド機構を構成するようにすることもでき
る。
【0053】また、図8は、移動手段の他の実施形態を
示すもので、長尺の形状保持部材11を把持するチャッ
ク装置36a,36bには、このチャック装置36a,
36bの外側に延長するようにしてネジロッド37a,
37bが接続しているとともに、これらのネジロッド3
7a,37bは、支柱18a,18bを各々貫通してこ
れらの外側に延長し、各チャック装置36a,36bと
支柱18a,18bとを各々連結している。そして、一
方のネジロッド37aは、支柱18aの外側に設けた回
転ナット39に係合するとともに、他方のネジロッド3
7bは支柱18bの外側に設けた支持スリーブ38にス
ライド可能に支持されて、回転ナット39を回転させる
第三駆動モータ35の回転により、チャック装置36
a,36bに支持された形状保持部材11を、リール支
持架台21に対して相対移動させることができるように
なっている。すなわち、ネジロッド37a,37b、回
転ナット39、及び第三駆動モータ35は、支柱18
a,18bに対してチャック装置36a,36bを進退
移動させる牽引装置を構成するものである。なお、この
場合、形状付与部材11を回動させるモータは、チャッ
ク装置36a,36bのいずれか一方に内蔵しておくこ
とができる。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のス
パイラル管状ヒーターの製造方法および製造装置によれ
ば、形状付与部材を回転させるとともに、テープ状耐熱
性樹脂フィルムA、導電性基材、及びテープ状耐熱性樹
脂フィルムBの各繰り出し位置を形状付与部材に対して
相対的に前進移動させながら、これらの巻き付け作業を
行ってゆくので、スパイラル形状を容易に保持するとと
もに、被加熱体に装着が容易で密着性が良好なスパイラ
ル管状ヒーターを、効率良くかつ精度良く容易に製造し
てゆくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る製造装置を示す側面
図である。
【図2】図1をA−Aから視た治具を省略して示す断面
図である。
【図3】形状付与部材を支持する治具を拡大して示す説
明図である。
【図4】本発明の一実施形態により得られるスパイラル
管状ヒーターを示す斜視図である。
【図5】図4に示すスパイラル管状ヒーターをスパイラ
ル芯に平行に切断して示す部分断面図である。
【図6】本発明に係るスパイラル状管状ヒーターを示す
斜視図である。
【図7】スパイラル状管状ヒーターの被加熱体への装着
状況を説明する斜視図である。
【図8】移動手段の他の実施形態を説明する側面図であ
る。
【符号の説明】
10 製造装置 11 形状付与部材 12 テープ状耐熱性樹脂フィルムA 13a 内側層に接する接着剤層 13b 外側層に接する接着剤層 14 導電性基材 15 テープ状耐熱性樹脂フィルムB 16 形状保持性スパイラル管状ヒーター 17a,17b チャック装置 18a,18b 支柱 19a,19b,19c リール 21 リール支持架台 22 ネジ歯車(牽引手段) 23 第一駆動モータ 25 スライドレール(スライド機構) 26 ネジロッド 27 第二駆動モータ 28 回転ナット 29 治具 33 ベアリング部材 35 第三駆動モータ(牽引手段) 36a,36b チャック装置 37a,37b ネジロッド(牽引手段) 39 回転ナット(牽引手段)
フロントページの続き (72)発明者 高林 誠一郎 山口県宇部市西本町一丁目12番32号 宇部 興産株式会社高分子研究所(宇部)内 (72)発明者 高橋 卓二 山口県宇部市西本町一丁目12番32号 宇部 興産株式会社高分子研究所(宇部)内 (72)発明者 園山 研二 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部ケミカル工場内 Fターム(参考) 3K092 PP11 QA04 QA06 QB02 QB27 QB31 QB33 QB65 QB70 QC37 RF02 RF13 RF17 RF26 RF27 TT01 VV03 VV25 VV33 4J040 CA071 DC091 DD071 DF041 EB031 EC001 EC361 EC371 EC381 EG001 EH031 EK111 JA09 JB02 LA02 LA06 LA08 MB02 MB06 PA33

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱体と同一外形状を有する長尺の形
    状付与部材に、内側層となる接着剤付きのテープ状耐熱
    性樹脂フィルムAを接着剤を外側にしてスパイラル状に
    巻き付け、その上に可とう性の導電性基材を巻き付け、
    さらにその上に外側層となる接着剤付きのテープ状耐熱
    性樹脂フィルムBを接着剤を内側にしてスパイラル状に
    重ねて巻き付け、接着剤を硬化させてこれらを積層一体
    化させる工程からなる形状保持性スパイラル管状ヒータ
    ーの製造方法において、前記形状付与部材を回転させる
    とともに、前記テープ状耐熱性樹脂フィルムA、前記導
    電性基材、及び前記テープ状耐熱性樹脂フィルムBの各
    繰り出し位置を前記形状付与部材に対して相対的に前進
    移動させながら、これらの巻き付け作業を行うことを特
    徴とするスパイラル管状ヒーターの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記テープ状耐熱性樹脂フィルムA、前
    記導電性基材、及び前記テープ状耐熱性樹脂フィルムB
    の各巻き付け作業を、前記繰り出し位置を前記形状付与
    部材に対して相対的に前進移動させる一回の工程におい
    て行うことを特徴とする請求項1に記載のスパイラル管
    状ヒーターの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記テープ状耐熱性樹脂フィルムA、前
    記導電性基材、及び前記テープ状耐熱性樹脂フィルムB
    の各巻き付け作業を、前記繰り出し位置を前記形状付与
    部材に対して相対的に前進移動させる複数回の工程にお
    いて行うことを特徴とする請求項1に記載のスパイラル
    管状ヒーターの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記巻き付け作業を、外側から締め付け
    圧を負荷しながら行うことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載のスパイラル管状ヒーターの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記巻き付け作業の後に、外周に糸状部
    材あるいはテープ状部材を巻き付けるか、または外周に
    編組部材を編組することを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載のスパイラル管状ヒーターの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記形状付与部材の線膨張係数が、前記
    糸状部材、テープ状部材あるいは編組部材よりも大きい
    ことを特徴とする請求項5に記載のスパイラル管状ヒー
    ターの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記糸状部材、テープ状部材あるいは編
    組部材が、熱収縮性を備えることを特徴とする請求項5
    に記載のスパイラル管状ヒーターの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記糸状部材あるいはテープ状部材が、
    組紐であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか
    に記載のスパイラル管状ヒーターの製造方法。
  9. 【請求項9】 被加熱体と同一外形状を有する長尺の形
    状付与部材に、内側層となる接着剤付きのテープ状耐熱
    性樹脂フィルムAを接着剤を外側にしてスパイラル状に
    巻き付け、その上に可とう性の導電性基材を巻き付け、
    さらにその上に外側層となる接着剤付きのテープ状耐熱
    性樹脂フィルムBを接着剤を内側にしてスパイラル状に
    重ねて巻き付け、接着剤を硬化させてこれらを積層一体
    化させる工程からなる形状保持性スパイラル管状ヒータ
    ーの製造方法における、前記テープ状耐熱性樹脂フィル
    ムA、前記導電性基材、及び前記テープ状耐熱性樹脂フ
    ィルムBを前記形状付与部材に巻き付ける際に使用する
    製造装置であって、前記形状付与部材の両端を回転可能
    に支持するチャック手段を各々備えた一対の支柱と、前
    記形状付与部材の回動手段と、前記テープ状耐熱性樹脂
    フィルムA、前記導電性基材、あるいは前記テープ状耐
    熱性樹脂フィルムBを前記形状付与部材に対して繰り出
    し可能に巻回するリール手段を、前記形状付与部材に隣
    接配置するリール支持架台と、前記リール手段を前記形
    状付与部材に対して相対移動させる移動手段とからなる
    ことを特徴とするスパイラル管状ヒーターの製造装置。
  10. 【請求項10】 前記移動手段が、前記リール支持架台
    を床面に対してスライドさせるスライド機構と、床面に
    固定した前記支柱に対して前記リール支持手段を進退移
    動させる牽引装置とからなることを特徴とする請求項9
    に記載のスパイラル管状ヒーターの製造装置。
  11. 【請求項11】 前記移動手段が、前記支柱を床面に対
    してスライドさせるスライド機構と、床面に固定した前
    記リール支持架台に対して前記支柱を進退移動させる牽
    引装置とからなることを特徴とする請求項9に記載のス
    パイラル管状ヒーターの製造装置。
  12. 【請求項12】 前記移動手段が、前記支柱に対して前
    記チャック手段を進退移動させる牽引装置からなること
    を特徴とする請求項9に記載のスパイラル管状ヒーター
    の製造装置。
  13. 【請求項13】 前記リール支持架台には、側方に突出
    すことにより、前記繰り出し位置に近接する位置におい
    て、前記形状付与部材を回転スライド可能に支持するベ
    アリング機構を備えた治具が設けられていることを特徴
    とする請求項9乃至12のいずれかに記載のスパイラル
    管状ヒーターの製造装置。
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