JP2015184044A - 温度センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐振動性と耐熱衝撃性との両方を確保することができる温度センサを提供すること。【解決手段】温度センサ1は、温度によって電気特性が変化する感温素子2、感温素子2から引き出された一対の電極線21、一対の信号線31が一対の電極線21に接続されたシースピン3、シースピン3に外装された先端カバー4を備えている。先端カバー4内における、少なくとも一対の電極線21、一対の信号線31及び感温素子2の後端部22の周囲を含む後端側には後端側充填材5Aが充填されている。先端カバー4内における、少なくとも感温素子2の先端部23の周囲を含む先端側には先端側充填材5Bが充填されている。先端カバー4内に充填された状態の先端側充填材5Bの硬さは、先端カバー4内に充填された状態の後端側充填材5Aの硬さに比べて柔らかい。【選択図】図1

Description

本発明は、感温素子が先端カバー内に配置され、自動車の排気ガス等の温度測定に用いられる温度センサ及びその製造方法に関する。
一般に、自動車の排気ガス等の温度測定に用いられる温度センサは、感温素子が腐食性の排気ガスや粒子状物質に接触することを避けて、振動による衝撃から感温素子を保護するため、感温素子を金属製の先端カバー内に配置し、先端カバー内の空間を絶縁性の充填材によって充填している。
また、特許文献1の温度センサ及びその製造方法においては、酸化物サーミスタよりなる感温素子が、金属製カバーの酸化によって還元劣化するのを防ぐため、通常の充填材の他に、還元劣化防止機能を有する充填材を用いて、充填材が二層になるようにしている。
さらに、特許文献2の温度センサ及びその製造方法においては、感温素子から引き出された一対の電極線とシースピンから引き出された一対の信号線との接合部分を、成分を改良した充填材を用いて強固に保持固定することによって、温度センサが、より激しい振動衝撃にも耐えられるようにしている。
特開2005−55254号公報 特開2011−232332号公報
しかしながら、車載用の温度センサは、加熱と冷却が繰り返される環境下に配置される。特に近年、燃費規制強化に伴う過給ダウンサイジングがトレンドの一つとなっている。過給アプリケーションでは、排気温の精密フィードバック制御による省燃費が期待され、温度センサが、排気管における、排気ガスが過給機に送られる手前の位置に搭載される。この位置においては振動・熱衝撃ともにレベルが高いため、従来の温度センサによっては搭載環境のストレスに耐えることができないことがわかってきた。また、応答性に対する要求も高まっていることから、耐振動性と耐熱衝撃性に優れ、かつ応答性に優れる温度センサを得るために更なる工夫が必要となっている。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、応答性を犠牲にすることなく耐振動性と耐熱衝撃性との両方を確保することができる温度センサを提供しようとして得られたものである。
本発明の第1の態様は、温度によって電気特性が変化する感温素子と、
該感温素子から後端側に引き出された一対の電極線と、
該一対の電極線に接続された一対の信号線が先端側に引き出されたシースピンと、
上記感温素子、上記一対の電極線及び上記一対の信号線を覆う状態で上記シースピンに外装された先端カバーと、
該先端カバー内における、少なくとも上記一対の電極線、上記一対の信号線及び上記感温素子の後端部の周囲を含む後端側に充填された後端側充填材と、
上記先端カバー内における、少なくとも上記感温素子の先端部の周囲を含む先端側又は該感温素子よりも先端側に充填された先端側充填材と、を備え、
上記先端カバー内に充填された状態の上記先端側充填材は、上記先端カバー内に充填された状態の上記後端側充填材に比べて低ヤング率又は低充填率であることを特徴とする温度センサにある。
本発明の第2の態様は、温度によって電気特性が変化する感温素子と、
該感温素子から後端側に引き出された一対の電極線と、
該一対の電極線に接続された一対の信号線が先端側に引き出されたシースピンと、
上記感温素子、上記一対の電極線及び上記一対の信号線を覆う状態で上記シースピンに外装された先端カバーと、
該先端カバー内における、少なくとも上記一対の電極線、上記一対の信号線及び上記感温素子の後端部の周囲を含む後端側に充填された後端側充填材と、
上記先端カバー内における、少なくとも上記感温素子の先端部の周囲を含む先端側又は該感温素子よりも先端側に充填されたセラミック粉末と、を備え、
上記先端カバー内の先端側における、上記セラミック粉末の充填率は35%未満であることを特徴とする温度センサにある。
一般に、金属はセラミックより熱伝導性が高く熱膨張係数も高いため、高温で膨張した状態の先端カバーが冷却される時には、金属製の先端カバーの収縮が先に始まる。そして、セラミック等からなる充填材を介して一対の電極線と一対の信号線との接合部分に圧縮応力が働き、この圧縮応力は、接合部分における弱い部分を損傷させるように作用する。従って、金属カバーと充填材とは、できるだけ同等の熱伝導率及び熱膨張係数を有する材料で構成することが好ましいが、金属カバーと充填材との材料を同じにすることは困難である。そこで、上記温度センサは、充填材を、先端カバーの収縮に追随して応力緩和可能な材料にすることにより、一対の電極線と一対の信号線との接合部分に加わる圧縮応力を緩和させて、接合部分の損傷を低減できるようにしたものである。
上記第1の態様の温度センサにおいては、先端カバー内に充填する充填材を、後端側充填材と先端側充填材とに分け、これらの充填材が担う機能に応じて、これらの充填材の性質を互いに異ならせている。具体的には、後端側充填材は、少なくとも一対の電極線、一対の信号線及び感温素子の後端部の周囲を含む後端側に充填され、激しい振動に対しても変形量の小さい、高ヤング率又は高充填率の充填材からなる。そして、高ヤング率又は高充填率の後端側充填材によって、先端カバー、一対の電極線及び一対の信号線を強固に保持固定する。これにより、一対の電極線と一対の信号線との接続部分を振動から保護することができる。なお、高ヤング率の充填材とは、先端カバー内に充填された状態においてヤング率が高い充填材のことをいう。また、高充填率の充填材とは、先端カバー内に充填された充填材の充填率が高いことをいう。
一方、先端側充填材は、少なくとも感温素子の先端部の周囲を含む先端側又は感温素子よりも先端側に充填され、小さな応力に対しても変形量の大きい、低ヤング率又は低充填率の充填材からなる。そして、温められた先端カバーが冷却され収縮する時に、先端カバーから先端側充填材を介して感温素子に作用する収縮応力を低減させて、一対の電極線と一対の信号線と一対の信号線との接続部分を熱応力から保護することができる。なお、低ヤング率の充填材とは、先端カバー内に充填された状態においてヤング率が低い充填材のことをいう。また、低充填率の充填材とは、先端カバー内に充填された充填材の充填率が低いことをいう。
上記第2の態様の温度センサにおいては、先端カバー内における後端側に後端側充填材を充填し、先端カバー内における先端側には、セラミック粉末を充填している。後端側充填材は、上記第1の態様の温度センサの場合と同様に、高ヤング率又は高充填率の充填材とすることができる。そして、上記第1の態様の温度センサの場合と同様に、後端側充填材によって、一対の電極線と一対の信号線との接続部分を振動から保護することができる。
また、先端カバー内における、少なくとも感温素子の先端部の周囲を含む先端側又は感温素子よりも先端側にはセラミック粉末が充填されている。これにより、温められた先端カバーが冷却され収縮する時に、先端カバーからセラミック粉末を介して感温素子に作用する収縮応力を低減させて、一対の電極線と一対の信号線との接続部分を熱応力から保護することができる。
また、高熱伝導のセラミック材等の材料を先端側充填材に用いることによって、温度センサの高応答性を維持することができる。
それ故、上記第1の態様及び第2の態様の温度センサによれば、応答性を犠牲にすることなく、耐振動性と耐熱衝撃性との両方を確保することができる。
また、上記第1の態様の温度センサにおいては、先端側充填材を空隙部とすることもできる。この場合には、カバー収縮応力が感温素子に伝わりにくくなるため、耐熱衝撃性について有利となることが考えられる。ただし、先端カバー内の先端側が低熱伝導率の空気となるため、感温素子への受熱が抑制され、応答性が悪化することがわかっている。よって、温度センサが応答性を要求されない使われ方をする場合には、先端側充填材を空隙部とすることもできる。この場合には、耐熱衝撃性と耐振動性との両方を確保することができる。
実施例1にかかる、温度センサの先端部分を示す断面図。 実施例1にかかる、(a)後端側充填材の構造、(b)先端側充填材の構造を拡大して示す説明図。 実施例1にかかる、楕円形の感温素子を有する温度センサの先端部分を示す説明図。 実施例1にかかる、(a)六角形の感温素子、(b)四角形の感温素子、(c)他の六角形の感温素子、(d)他の四角形の感温素子を有する温度センサの先端部分を示す説明図。 実施例1にかかる、(a)ビッカース硬さと耐振動性との関係、(b)後端側充填材の硬さを30(Hv)とした場合の、後端側充填材に対する先端側充填材の硬さの比と耐熱衝撃性との関係を示すグラフ。 実施例1にかかる、充填材におけるビッカース硬さとヤング率との関係を示すグラフ。 実施例2にかかる、温度センサの先端部分を示す断面図。 実施例2にかかる、セラミック粉末の構造を拡大して示す説明図。 実施例2にかかる、充填材の充填率と耐熱衝撃性との関係を示すグラフ。
上述した温度センサ及びその製造方法における好ましい実施の形態について説明する。
上記第1の態様の温度センサにおいて、上記先端カバー内に充填された状態の上記先端側充填材のヤング率又は充填率は、上記先端カバー内に充填された状態の上記後端側充填材のヤング率又は充填率に比べて3倍以上高いことが好ましい。ここで、図6には、充填材のビッカース硬さと充填材のヤング率との相関を示す。同図に示すように、充填材のヤング率と充填材の硬さとには相関が見られる(ほぼ比例関係にある。)。そのため、以降、温度センサの形状での測定が困難なヤング率ではなく、硬さで規定することができる。
具体的には、上記先端カバー内に充填された状態の上記先端側充填材の硬さは、上記先端カバー内に充填された状態の上記後端側充填材の硬さに比べて3倍以上柔らかいことが好ましい。この場合には、先端カバー内に充填された状態の先端側充填材の硬さを適切に低下させて、温度センサの耐熱衝撃性を効果的に向上させることができる。
上記温度センサにおいて、上記先端カバー内に充填された状態の上記後端側充填材又は上記先端側充填材の硬さとは、後端側充填材を構成する物質又は先端側充填材を構成する物質の硬さをいうのではなく、充填材を構成する状態での硬さのことをいう。また、この硬さとは、言い換えれば、温度センサを切断したときに、切断した表面に現れる後端側充填材又は先端側充填材の硬さのことをいう)。
上記第2の態様の温度センサにおいては、先端カバー内に充填された状態のセラミック粉末の充填率が35%未満であることにより、セラミック粉末の充填率を適切に低下させて、温度センサの耐熱衝撃性を効果的に向上させることができる。
図9には、充填材の充填率と耐熱衝撃性との相関を示す。第2の態様の温度センサにおいて、先端カバー内に充填されたセラミック粉末の充填率は、セラミック粉末の重量と、セラミック粉末の充填が可能な先端カバー内の充填領域の体積を求めることによって算出することができる。重量については、温度センサを切断してセラミック粉末を取り出して測定することによって算出され、充填領域の体積については、温度センサのX線画像等を基に算出される。
セラミック粉末の充填率Aは、セラミック粉末の質量をW(g)、セラミック粉末の充填が可能な先端カバー内の充填領域の体積をV(mm3)、セラミック粉末の真密度(g/mm3)をρとしたとき、A=(W/V)/ρ×100(%)で表すことができる。そして、第2の態様の温度センサにおいては、A≦35(%)とする。
また、上記第1、第2の態様の温度センサは、次の製造方法によって製造することができる。
上記第1の態様の温度センサを製造する方法としては、上記先端側充填材を構成する原料を上記先端カバー内に注入し、次いで、上記後端側充填材を構成する原料を、上記先端側充填材を構成する原料の上から上記先端カバー内に注入し、次いで、上記各原料が2相に分かれる状態を維持しつつ、上記一対の電極線が上記シースピンの上記一対の信号線と接続された上記感温素子を上記先端カバー内に挿入し、次いで、上記各原料が2相に分かれる状態を維持して、該各原料が注入された上記先端カバーを加熱する方法を採用することができる。
この場合には、先端カバー内に先端側充填材と後端側充填材とが2相に分かれて充填された温度センサを容易に製造することができる。なお、上記各原料は、各原料の間に、各原料が混ざり合った中間相を形成して、2相に分かれていてもよい。この場合、中間相を含めると、各原料と中間相との3相に分かれることになる。
上記第2の態様の温度センサを製造する方法としては、上記先端側充填材を構成するセラミック粉末を上記先端カバー内に注入し、次いで、上記後端側充填材を構成する原料を、上記先端側充填材を構成するセラミック粉末の上から上記先端カバー内に注入し、次いで上記各原料が2層に分かれる状態を維持しつつ、上記一対の電極線が上記シースピンの上記一対の信号線と接続された上記感温素子を上記先端カバー内に挿入し、次いで、上記各原料が2層に分かれる状態を維持して、諸各原料が注入された上記先端カバーを加熱する方法を採用することができる。
この場合には、先端カバー内にセラミック粉末と後端側充填材とが2層に分かれて充填された温度センサを容易に製造することができる。この場合にも、上記第1の態様の温度センサの製造方法と同様に、中間相が形成されていてもよい。
以下に、温度センサ及びその製造方法にかかる実施例について、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の温度センサ1は、図1に示すように、感温素子2、一対の電極線21、シースピン3、先端カバー4、後端側充填材5A及び先端側充填材5Bを備えている。
感温素子2は、温度によって電気特性が変化するものである。一対の電極線21は、感温素子2から後端側に引き出されている。シースピン3の一対の信号線31は先端側に引き出されており、一対の電極線21に接続されている。先端カバー4は、感温素子2、一対の電極線21及び一対の信号線31を覆う状態でシースピン3に外装されている。後端側充填材5Aは、先端カバー4内における、少なくとも一対の電極線21、一対の信号線31及び感温素子2の後端部22の周囲を含む後端側に充填されている。先端側充填材5Bは、先端カバー4内における、少なくとも感温素子2の先端部23の周囲を含む先端側に充填されている。先端カバー4内に充填された状態の先端側充填材5Bの硬さは、先端カバー4内に充填された状態の後端側充填材5Aの硬さに比べて柔らかい。
以下に、本例の温度センサ1及びその製造方法について、図1〜図6を参照して詳説する。
本例の温度センサ1は、自動車の排気管に取り付けられて、排気ガスの温度を測定するものである。排気管内を流れる排気ガスは、エンジンの燃焼後に、エンジンから排気される。排気ガスの温度は、エンジンの燃焼状態に応じて上昇と下降を繰り返す。そして、温度センサ1は、排気ガスによって加熱と冷却が繰り返される。
温度センサ1の感温素子2は、サーミスタによって構成されている。なお、感温素子2は、サーミスタ以外にも、熱電対、白金(Pt)等よりなる測温抵抗体とすることもできる。感温素子2は、素子本体と、素子本体の表面を被覆するガラス層とを有している。一対の電極線21は、素子本体からガラス層の表面に互いに平行な状態で引き出されている。感温素子2の素子本体をガラス層で覆うことにより、素子本体に酸素還元劣化が生じることが防止される。なお、感温素子2は、ガラス層で被覆しないこともできる。この場合には、先端カバー4に、感温素子2の酸素還元劣化を防止する表面処理を行っておくことができる。
図1に示すように、シースピン3は、感温素子2の一対の電極線21に生ずる電流を検出するための導体管として設けられている。シースピン3の一対の信号線31は、溶接等を行って一対の電極線21に接合されている。シースピン3は、管部材32の内部に一対の信号線31を挿通させるとともに、管部材32の内部を充填材によって充填して形成されている。
先端カバー4は、有底円筒形状を有しており、先端側に半球形状の底部41が位置し、後端側に底部41に繋がる円筒部42が位置している。円筒部42の後端開口部は、シースピン3の管部材32の先端部における外周に装着されている。先端側充填材5Bは、半球形状の底部41と円筒部42との境界部分401よりも円筒部42の側まで充填されている。感温素子2の先端部23は、半球形状の底部41と円筒部42との境界部分401よりも先端側に位置している。
図1に示すように、後端側充填材5A及び先端側充填材5Bは、先端カバー4内における、シースピン3の管部材32の先端部よりも先端側の位置に充填されている。後端側充填材5Aは、シースピン3の管部材32の先端部との間に空隙61を形成するように充填されている。この空隙61を設けることにより、感温素子2が配置された先端側から、シースピン3が配置された後端側へ熱が奪われることを抑制することができる。
また、先端カバー4内において、先端側充填材5Bと後端側充填材5Aとの間には、両者の中間の性質を有する中間充填材5Cの相が形成されている。この中間充填材5Cは、温度センサ1を製造する際に、先端側充填材5Bを構成する原料と後端側充填材5Aを構成する原料とが混ざり合った部分によって形成される。
図2(a)に示すように、後端側充填材5Aは、多数の骨材粒子51A、各骨材粒子51Aを被覆するとともに各骨材粒子51A同士を結合させるガラス成分52A、及びその他の添加剤によって構成されている。骨材粒子51Aは、アルミナ、ジルコニア、酸化バリウム、マグネシア、酸化ケイ素、酸化亜鉛、及び酸化ホウ素から選ばれる少なくとも1種の酸化物から構成されている。ガラス成分52Aは、非晶質ガラス粉末が結晶化して形成されたものである。後端側充填材5Aにおけるガラス成分52Aの含有量は、後端側充填材5Aの全体を100wt%としたときに、1.5wt%以上であって10wt%未満である。
後端側充填材5Aは、骨材粒子51A、非晶質ガラス粉末、溶媒としての水、及び添加剤としての分散剤が混合された原料スラリーを用いて形成されたものである。そして、この原料スラリーを加熱する際に、非晶質ガラス粉末が結晶化した結晶化ガラス(ガラス成分)52Aによって、骨材粒子51Aの表面が覆われるとともに、結晶化ガラス52Aによって骨材粒子51Aの全体が一体化される。
図2(b)に示すように、先端側充填材5Bは、多数の骨材粒子51B、各骨材粒子51Bを被覆するとともに各骨材粒子51B同士を結合させるガラス成分52B、及びその他の添加剤によって構成されている。骨材粒子51Bは、アルミナ、ジルコニア、酸化バリウム、マグネシア、酸化ケイ素、酸化亜鉛、及び酸化ホウ素から選ばれる少なくとも1種の酸化物から構成されている。ガラス成分52Bは、非晶質ガラス粉末が結晶化して形成されたものである。先端側充填材5Bにおけるガラス成分52Bの含有量は、後端側充填材5Bの全体を100wt%としたときに、1.5wt%未満である。
先端側充填材5Bは、骨材粒子51B、非晶質ガラス粉末、溶媒としての水、及び添加剤としての分散剤が混合された原料スラリーを用いて形成されたものである。そして、この原料スラリーを加熱する際に、非晶質ガラス粉末が結晶化した結晶化ガラス(ガラス成分)52Bによって、骨材粒子51Bの表面が覆われるとともに、結晶化ガラス52Bによって骨材粒子51Bの全体が一体化される。
なお、先端側充填材5Bは、ガラス成分52Bをなくして、多数の骨材粒子51B、及びその他の添加剤によって構成することもできる。
先端カバー4は、後端側充填材5A及び先端側充填材5Bよりも熱膨張係数が高い金属材料から構成されている。また、ガラス成分52A,52Bの熱膨張係数に比べて、骨材粒子51A,51Bの熱膨張係数は高い。そして、先端側充填材5Bにおける骨材粒子51Bの含有割合は、後端側充填材5Aにおける骨材粒子51Aの含有割合よりも多い。そのため、先端側充填材5Bの熱膨張係数は、後端側充填材5Aの熱膨張係数に比べて、先端カバーの熱膨張係数に近い。これにより、環境温度変化に伴う先端カバー4の熱収縮に対して先端側充填材5Bを追随させることができ、先端カバー4から先端側充填材5Bを介して感温素子2に作用する収縮応力を低減させることが可能となる。
感温素子2の形状は、種々の形状とすることができ、例えば、楕円形、六角形、四角形等の形状とすることができる。
感温素子2を楕円形にする場合には、図3に示すように、先端側と後端側とが位置する、先端カバー4の中心軸線方向に、感温素子2の楕円形の長径の方向を向けて、感温素子2を先端カバー4内に配置することができる。この場合には、先端側充填材5Bと中間充填材5Cとの境界位置Xは、楕円形の感温素子2の、中心軸線方向に直交する断面の面積又は外径が最大になる位置に設定することができる。
また、感温素子2を六角形又は四角形にする場合には、図4(a)、図4(b)に示すように、この感温素子2A,2Bは、先端カバー4の中心軸線に対して対称形状になる状態で配置することができる。図4(a)に示すように、六角形の感温素子2Aの場合には、先端側充填材5Bと中間充填材5Cとの境界位置Xは、六角形の感温素子2Aの、中心軸線方向に直交する断面の面積又は外径が最大となる位置に設定することができる。また、図4(b)に示すように、四角形の感温素子2Bの場合には、先端側充填材5Bと中間充填材5Cとの境界位置Xは、感温素子2Bの適宜位置に設定することができる。また、この場合には、先端側充填材5Bが、感温素子2Bよりも先端側に充填されて、感温素子2Bの先端部23に接触しない状態にすることもできる。
また、六角形又は四角形の感温素子2A,2Bは、図4(c)、図4(d)に示すように、先端カバー4の中心軸線に対して非対称形状になる状態で配置することもできる。図4(c)に示すように、六角形の感温素子2Aの場合には、先端側充填材5Bと中間充填材5Cとの境界位置Xは、六角形の感温素子2Aの、中心軸線方向に直交する断面の面積又は外径が最大となる先端側に近い側の位置とすることができる。また、図4(d)に示すように、四角形の感温素子2Bの場合にも、先端側充填材5Bと中間充填材5Cとの境界位置Xは、四角形の感温素子2Bの、中心軸線方向に直交する断面の面積又は外径が最大となる先端側に近い側の位置とすることができる。
先端カバー4内に充填された状態の各充填材5A,5Bの硬さは、温度センサ1を切断して、各充填材5A,5Bを表面に露出させた状態において測定することができる。この硬さは、樹脂包理試料を用いたビッカース硬さ試験法(JIS Z2244)に基づいて測定することができる。
本例の先端カバー4内に充填された状態の先端側充填材5Bの硬さは、先端カバー4内に充填された状態の後端側充填材5Aの硬さに比べて3倍以上柔らかい(硬さが1/3以下である)。この先端側充填材5Bの硬さを後端側充填材5Aの硬さに比べて3倍以上柔らかくすることの根拠は次のように考える。
すなわち、温度センサ1の耐振動性を確保するためには、一対の電極線21、一対の信号線31及び感温素子2の後端部22の周囲を含む後端側充填材5Aの硬さを適切に高くすることが必要である。図5(a)には、ビッカース硬さ試験法に基づくビッカース硬さと耐振動性との関係を示す。耐振動性は、ビッカース硬さが高くなるほど高くなる一方、ビッカース硬さが30(Hv)を超える時点からはそれほど高くはならない。従って、耐振動性を確保するための後端側充填材5Aの硬さは、ビッカース硬さにおいて30(Hv)以上とすることが好ましいことがわかる。
図5(b)には、後端側充填材5Aの硬さを30(Hv)とした場合の、後端側充填材5Aに対する先端側充填材5Bの硬さの比(先端側充填材5Bの硬さ/後端側充填材5Aの硬さ)と耐熱衝撃性との関係を示す。耐熱衝撃性は、硬さの比が1に近づくほど(硬さの差が小さくなるほど)低くなり、硬さの比が1/3を超える時点から著しく低くなる。従って、耐熱衝撃性を確保するための、後端側充填材5Aに対する先端側充填材5Bの硬さの比は、1/3よりも小さくすることが好ましいことがわかる。
また、後端側充填材5Aの硬さと先端側充填材5Bの硬さとの差は、後端側充填材5Aのヤング率(縦弾性係数)と先端側充填材5Bのヤング率との差として表すこともできる。そして、先端カバー4内に充填された状態の先端側充填材5Bのヤング率の値は、先端カバー4内に充填された状態の後端側充填材5Aのヤング率の値に比べて、1/3以下である。
図6には、充填材のビッカース硬さと充填材のヤング率との相関を示す。同図に示すように、充填材のヤング率と充填材の硬さとは比例関係にある。
次に、本例の温度センサ1を製造する方法について説明する。
温度センサ1を製造するに当たっては、感温素子2に接続された一対の電極線21と、シースピン3に内蔵された一対の信号線31とを、溶接等によって電気的に接続する。また、アルミナ等の酸化物の粉末である骨材粉末、非晶質ガラス粉末、溶媒及び分散材を混合して、後端側充填材5Aを構成する第1原料としての原料スラリーを作る。また、アルミナ等の酸化物の粉末である骨材粉末、非晶質ガラス粉末、溶媒及び分散材を混合して、先端側充填材5Bを構成する第2原料としての原料スラリーを作る。そして、第2原料を先端カバー4内に注入し、第1原料を、第2原料の上から先端カバー4内に注入する。
次いで、第1原料と第2原料とが2相に分かれる状態を維持しつつ、一対の電極線21がシースピン3の一対の信号線31と接続された感温素子2を先端カバー4内に挿入する。ここで、第1原料による上相と第2原料による下相との間には、これらの原料が混ざり合った中間相が形成される。そして、先端カバー4内においては、第1原料による上相と、中間相と、第2原料による下相とが3相に重なった状態で配置される。
また、第2原料が、先端カバー4の先端部から感温素子2の先端部23の周囲まで配置され、中間相を構成する混合原料が、感温素子2の先端部23及び後端部22を除く中間部の周囲に配置され、第1原料が、一対の電極線21、一対の信号線31及び感温素子2の後端部22の周囲に配置される。
次いで、先端カバー4内における第1原料としての原料スラリー及び第2原料としての原料スラリーを乾燥させて、各原料スラリー中の溶媒を揮発させる。次いで、溶媒が揮発された状態の先端カバー4を加熱する。このとき、第1原料及び第2原料が焼成され、非晶質ガラス粉末が結晶化する。そして、第1原料における各骨材粉末が各骨材粒子51Aとなり、結晶化ガラス52Aが、各骨材粒子51Aを被覆するとともに各骨材粒子51A同士が相互に結合する。また、第2原料における各骨材粉末が各骨材粒子51Bとなり、結晶化ガラス52Bが、各骨材粒子51Bを被覆するとともに各骨材粒子51B同士が相互に結合する。
こうして、先端カバー4内の後端側に、第1原料による後端側充填材5Aが充填された状態が形成され、先端カバー4内の先端側に、第2原料による先端側充填材5Bが充填された状態が形成される。また、先端側充填材5Bと後端側充填材5Aとの間には、両者の中間の性質を有する中間充填材5Cの相が形成される。
次に、本例の温度センサ1の作用効果について説明する。
本例の温度センサ1は、充填材を、先端カバー4の収縮に追随して応力緩和可能な材料にすることにより、一対の電極線21と一対の信号線31との接合部分に加わる圧縮応力を緩和させて、接合部分の損傷を低減できるようにしたものである。
本例の温度センサ1においては、先端カバー4内に充填する充填材を、後端側充填材5Aと先端側充填材5Bとに分け、これらの充填材5A,5Bが担う機能に応じて、これらの充填材5A,5Bの性質を互いに異ならせている。具体的には、後端側充填材5Aは、少なくとも一対の電極線21、一対の信号線31及び感温素子2の後端部22の周囲を含む後端側に充填されている。そして、激しい振動に対しても変形量の小さい後端側充填材5Aは、先端カバー4及び一対の電極線21、一対の信号線31を保持固定することにより、一対の電極線21と一対の信号線31との接続部分を振動から保護することができる。
また、先端側充填材5Bは、感温素子2の先端部23の周囲を含む先端側に充填されている。そして、先端側充填材5Bは、先端カバー4内に充填された状態の硬さが、後端側充填材5Aの硬さに比べて柔らかいことによって、温められた先端カバー4が冷やされ収縮する時に、先端カバー4から先端側充填材5Bに作用する収縮応力を小さくすることができる。ここで、先端カバー4は、先端側が半球形状の底部41によって閉じられており、先端カバー4が冷やされる時には、先端カバー4の先端側に大きな収縮応力が生ずる。そのため、大きな収縮応力が生ずる先端カバー4の先端側の内部に、硬さを低くした先端側充填材5Bが充填されていることにより、圧縮応力の一部を先端側充填材5Bによって吸収することができる。これにより、先端カバー4から先端側充填材5Bを介して感温素子2に作用する収縮応力を低減させて、一対の電極線21と一対の信号線31との接続部分を熱応力から保護することができる。
また、特に、先端側充填材5Bに高熱伝導の骨材粒子51Bを用いることによって、温度センサ1の高応答性を維持することができる。
それ故、本例の温度センサ1によれば、応答性を犠牲にすることなく、耐振動性と耐熱衝撃性との両方を確保することができる。
(実施例2)
本例は、先端カバー4内に上記実施例1に示した先端側充填材5Bを充填する代わりに、図7に示すように、先端カバー4の先端側にセラミック粉末5Dを充填した温度センサ1Zについての例である。
同図に示すように、本例の先端カバー4内における、感温素子2の先端部23の周囲を囲む先端側には、セラミック粉末5Dが充填されている。このセラミック粉末5Dは、図8に示すように、多数の骨材粒子51D、及びその他の添加剤によって構成されている。この骨材粒子51Dは、アルミナ、ジルコニア、酸化バリウム、マグネシア、酸化ケイ素、酸化亜鉛、及び酸化ホウ素から選ばれる少なくとも1種の酸化物から構成されている。セラミック粉末5Dは、ガラス成分を含んでおらず、多数の骨材粒子51Dの間に微小な空隙62を形成する状態で配置されている。
セラミック粉末5Dは、温度センサ1Zを製造する過程において、骨材粒子51Dが加熱されたときに、各骨材粒子51D同士が結合されて、一体化されていると考えられる。また、先端カバー4内における、一対の電極線21、一対の信号線31及び感温素子2の後端部22の周囲を含む後端側には、上記実施例1に示した後端側充填材5Aと同様の充填材が充填されている。
先端カバー4内に充填された状態のセラミック粉末5Dの充填率は35%未満である。これにより、セラミック粉末5Dの充填率を適切に低下させて、温度センサ1Zの耐熱衝撃性を効果的に向上させている。
図9には、充填材の充填率と耐熱衝撃性との相関を示す。先端カバー4内に充填されたセラミック粉末5Dの充填率は、セラミック粉末5Dの重量W(g)と、セラミック粉末5Dの充填が可能な先端カバー4内の充填領域の体積V(mm3)を求めることによって算出することができる。重量については、温度センサ1Zを切断してセラミック粉末5Dを取り出して測定することによって算出され、充填領域の体積Vについては、温度センサ1ZのX線画像等を基に算出される。セラミック粉末5Dの充填率Aは、セラミック粉末の真密度(g/mm3)をρとしたとき、A=(W/V)/ρ×100(%)で表すことができる。
同図において、耐熱衝撃性は、セラミック粉末5Dの充填率が35%以下と少ない場合に良好となり、セラミック粉末5Dの充填率が、35%を超えた40%の場合には低下する。このことより、セラミック粉末5Dの充填率を35%未満とする温度センサ1Zの耐熱衝撃性を向上できることがわかる。
また、ガラス成分を含有しないセラミック粉末5Dの熱膨張係数は、ガラス成分52Aを含有する後端側充填材5Aの熱膨張係数に比べて、先端カバー4の熱膨張係数に近い。これにより、環境温度変化に伴う先端カバー4の熱収縮に対してセラミック粉末5Dを追随させることができ、先端カバー4からセラミック粉末5Dを介して感温素子2に作用する収縮応力を低減させることが可能となる。
本例の温度センサ1Zを製造するに当たっては、感温素子2に接続された一対の電極線21と、シースピン3に内蔵された一対の信号線31とを、溶接等によって電気的に接続する。また、アルミナ等の酸化物の粉末である骨材粉末、非晶質ガラス粉末、溶媒及び分散材を混合して、後端側充填材5Aを構成する第1原料としての原料スラリーを作る。次いで、セラミック粉末5Dを構成するアルミナ等の酸化物の粉末である骨材粒子51Dを先端カバー4内に充填し、原料スラリーを、骨材粒子51Dの上から先端カバー4内に注入する。このとき、原料スラリーによる上相と骨材粒子51Dによる下相との間には、これらが混ざり合った中間相が形成される。そして、先端カバー4内においては、原料スラリーによる上相と、中間相と、骨材粒子51Dによる下相とが3相に重なった状態で配置される。
次いで、一対の電極線21がシースピン3の一対の信号線31と接続された感温素子2を先端カバー4内に挿入する。次いで、先端カバー4内における原料スラリーを乾燥させて、原料スラリー中の溶媒を揮発させる。次いで、先端カバー4を加熱したときには、第1原料が焼成され、非晶質ガラス粉末が結晶化する。そして、第1原料中の各骨材粉末が各骨材粒子51Aとなり、結晶化ガラス52Aが、各骨材粒子51Aを被覆するとともに該骨材粒子51A同士が相互に結合する。また、骨材粒子51D同士が結合されて、セラミック粉末5Dとなる。
こうして、先端カバー4の先端側にセラミック粉末5Dが充填され、先端カバー4の後端側に後端側充填材5Aが充填された温度センサ1Zが形成される。本例においても、温度センサ1Zを製造するためのその他の工程は、上記実施例1と同様である。
本例の温度センサ1Zにおいては、先端カバー4内における後端側に後端側充填材5A
が充填され、先端カバー4内における先端側には、セラミック粉末5Dが充填されている。後端側充填材5Aは、上記実施例1の温度センサ1の場合と同様の充填材とすることができる。そして、上記実施例1の温度センサ1の場合と同様に、後端側充填材5Aによって、一対の電極線21と一対の信号線31との接続部分を振動から保護することができる。
また、先端カバー4内における、感温素子2の先端部23の周囲を含む先端側にはセラミック粉末5Dが充填されている。これにより、温められた先端カバー4が冷却され収縮する時に、先端カバー4からセラミック粉末5Dを介して感温素子2に作用する収縮応力を低減させて、一対の電極線21と一対の信号線31との接続部分を熱応力から保護することができる。
本例においても、その他の構成及び図中の符号は実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
1 温度センサ
2 感温素子
21 電極線
3 シースピン
31 信号線
4 先端カバー
5A 後端側充填材
5B 先端側充填材
5D セラミック粉末

Claims (10)

  1. 温度によって電気特性が変化する感温素子(2)と、
    該感温素子(2)から後端側に引き出された一対の電極線(21)と、
    該一対の電極線(21)に接続された一対の信号線(31)が先端側に引き出されたシースピン(3)と、
    上記感温素子(2)、上記一対の電極線(21)及び上記一対の信号線(31)を覆う状態で上記シースピン(3)に外装された先端カバー(4)と、
    該先端カバー(4)内における、少なくとも上記一対の電極線(21)、上記一対の信号線(31)及び上記感温素子(2)の後端部(22)の周囲を含む後端側に充填された後端側充填材(5A)と、
    上記先端カバー(4)内における、少なくとも上記感温素子(2)の先端部(23)の周囲を含む先端側又は該感温素子(2)よりも先端側に充填された先端側充填材(5B)と、を備え、
    上記先端カバー(4)内に充填された状態の上記先端側充填材(5B)は、上記先端カバー(4)内に充填された状態の上記後端側充填材(5A)に比べて低ヤング率又は低充填率であることを特徴とする温度センサ(1)。
  2. 上記先端カバー(4)内に充填された状態の上記先端側充填材(5B)の硬さは、上記先端カバー(4)内に充填された状態の上記後端側充填材(5A)の硬さに比べて3倍以上柔らかいことを特徴とする請求項1に記載の温度センサ(1)。
  3. 上記後端側充填材(5A)は、多数の骨材粒子(51A)、該各骨材粒子(51A)を被覆するとともに該各骨材粒子(51A)同士を結合させるガラス成分(52A)、及びその他の添加剤によって構成されており、
    上記先端側充填材(5B)は、多数の骨材粒子(51B)、及びその他の添加剤によって構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度センサ(1)。
  4. 上記後端側充填材(5A)は、多数の骨材粒子(51A)、該各骨材粒子(51A)を被覆するとともに該各骨材粒子(51A)同士を結合させるガラス成分(52A)、及びその他の添加剤によって構成されており、
    上記先端側充填材(5B)は、多数の骨材粒子(51B)、上記後端側充填材(5A)を構成する上記ガラス成分(52A)よりも少ない割合のガラス成分、及びその他の添加剤によって構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度センサ(1)。
  5. 上記先端側充填材(5B)の熱膨張係数は、上記後端側充填材(5A)の熱膨張係数に比べて、上記先端カバー(4)の熱膨張係数に近いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の温度センサ(1)。
  6. 温度によって電気特性が変化する感温素子(2)と、
    該感温素子(2)から後端側に引き出された一対の電極線(21)と、
    該一対の電極線(21)に接続された一対の信号線(31)が先端側に引き出されたシースピン(3)と、
    上記感温素子(2)、上記一対の電極線(21)及び上記一対の信号線(31)を覆う状態で上記シースピン(3)に外装された先端カバー(4)と、
    該先端カバー(4)内における、少なくとも上記一対の電極線(21)、上記一対の信号線(31)及び上記感温素子(2)の後端部(22)の周囲を含む後端側に充填された後端側充填材(5A)と、
    上記先端カバー(4)内における、少なくとも上記感温素子(2)の先端部(23)の周囲を含む先端側又は該感温素子(2)よりも先端側に充填されたセラミック粉末(5D)と、を備え、
    上記先端カバー(4)内の先端側における、上記セラミック粉末(5D)の充填率は35%未満であることを特徴とする温度センサ(1)。
  7. 上記後端側充填材(5A)は、多数の骨材粒子(51A)、該各骨材粒子(51A)を被覆するとともに該各骨材粒子(51A)同士を結合させるガラス成分(52A)、及びその他の添加剤によって構成されており、
    上記先端側セラミック粉末(5D)は、多数の骨材粒子(51D)、及びその他の添加剤によって構成されていることを特徴とする請求項6に記載の温度センサ(1)。
  8. 上記セラミック粉末(5D)の熱膨張係数は、上記後端側充填材(5A)の熱膨張係数に比べて、上記先端カバー(4)の熱膨張係数に近いことを特徴とする請求項6又は7に記載の温度センサ(1)。
  9. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の温度センサ(1)を製造する方法において、
    上記先端側充填材(5B)を構成する原料を上記先端カバー(4)内に注入し、
    次いで、上記後端側充填材(5A)を構成する原料を、上記先端側充填材(5B)を構成する原料の上から上記先端カバー(4)内に注入し、
    次いで、上記各原料が2相に分かれる状態を維持しつつ、上記一対の電極線(21)が上記シースピン(3)の上記一対の信号線(31)と接続された上記感温素子(2)を上記先端カバー(4)内に挿入し、
    次いで、上記各原料が2相に分かれる状態を維持して、該各原料が注入された上記先端カバー(4)を加熱することを特徴とする温度センサ(1)の製造方法。
  10. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の温度センサ(1)を製造する方法において、
    上記セラミック粉末(5D)を構成する原料を上記先端カバー(4)内に注入し、
    次いで、上記後端側充填材(5A)を構成する原料を、上記セラミック粉末(5D)を構成する原料の上から上記先端カバー(4)内に注入し、
    次いで、上記各原料が2相に分かれる状態を維持しつつ、上記一対の電極線(21)が上記シースピン(3)の上記一対の信号線(31)と接続された上記感温素子(2)を上記先端カバー(4)内に挿入し、
    次いで、上記各原料が2相に分かれる状態を維持して、該各原料が注入された上記先端カバー(4)を加熱することを特徴とする温度センサ(1)の製造方法。
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