JP2015184001A - アナログ電子時計及びアナログ電子時計の指針動作制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測位衛星からの電波を受信して、受信された電波に基づいて予め設定された取得対象データを取得して出力する電波受信手段と、回動自在に設けられた指針と、電波受信手段に電波の受信命令が入力されてから取得対象データが出力されるまでの所要時間を算出する時間算出手段と、電波の受信時に、指針に所定の報知動作を行わせ、所要時間が経過するタイミングで報知動作を終了させる報知動作制御手段と、を備える。
【選択図】図6
Description
測位衛星からの電波を受信して、当該受信された電波に基づいて予め設定された取得対象データを取得して出力する電波受信手段と、
回動自在に設けられた指針と、
前記電波受信手段に前記電波の受信命令が入力されてから前記取得対象データが出力されるまでの所要時間を算出する時間算出手段と、
前記電波の受信時に、前記指針に所定の報知動作を行わせ、前記所要時間が経過するタイミングで前記報知動作を終了させる報知動作制御手段と、
を備えることを特徴とするアナログ電子時計である。
図1は、本発明の実施形態のアナログ電子時計の正面図である。
このアナログ電子時計1は、内部に各構成を収めるケーシング2と、ケーシング2内で一方の面(露出面)が外部に露出される文字盤3と、文字盤3の露出面を覆う図示略の透明部材(風防ガラス)と、文字盤3の略中心を回転軸として文字盤3の略全面に亘って回転動作し、文字盤3の外縁付近に設けられた標識や目盛を指し示す3本の時刻指針61、62、63と、文字盤3の3時位置に設けられた小窓4及び小窓4の内部で回転動作するモード指針65(指針)と、文字盤3の8時位置に設けられた小窓5及び小窓5の内部で回転動作する機能指針66、67と、文字盤3の10時位置に設けられた小窓6及び小窓6の内部で回転する24時間指針68と、文字盤3の露出面側とは反対側に当該文字盤3に平行に設けられ、回転動作に応じて文字盤3の4時30分位置に設けられた開口部7から一の標識が露出される日車64と、ケーシング2における文字盤3の露出面側に対して側面側に設けられたりゅうずC1及び押しボタンスイッチB1、B2、B3などを備える。
アナログ電子時計1は、CPU41(Central Processing Unit)(時間算出手段、報知動作制御手段)と、ROM42(Read Only Memory)と、RAM43(Random Access Memory)(履歴記憶手段)と、発振回路44と、分周回路45と、計時回路46と、操作部47と、標準電波受信部48及びそのアンテナ49と、GPS受信処理部50(電波受信手段)及びそのアンテナ51と、駆動回路52と、電源部54と、上述の時刻指針61〜63、日車64、モード指針65、機能指針66、67及び24時間指針68と、輪列機構71〜75と、ステッピングモータ81〜85などを備える。
分周回路45は、発振回路44から出力された周波数信号をCPU41や計時回路46により利用される周波数の信号に分周して出力する。出力される周波数は、CPU41からの制御信号により変更可能に設定されていても良い。
ステッピングモータ82は、輪列機構72を介して分針62、時針63及び24時間指針68を回転動作させる。輪列機構72は、分針62、時針63及び24時間指針68を連動して回転させる構成であり、分針62を1度ずつ回転移動させると共に時針63を1/12度ずつ回転移動させ、また、24時間指針68を1/24度ずつ回転移動させる。従って、分針62及び時針63が10秒に1回ずつ回転移動されると、分針62は、1時間で文字盤3上を一周し、これにより時針63が文字盤3上で30度移動すると共に24時間指針68が小窓6内で15度移動する。即ち、時針63は、12時間で文字盤3上を一周し、24時間指針68は、24時間で小窓6内を一周する。
この日時取得処理は、CPU41がGPS受信処理部50を起動させることで開始される。
ステップS101の処理において、GPS衛星からの電波を受信する場合、先ず、オフされているGPS受信処理部50を起動する処理が必要になる。この処理に要する時間(起動時間)は、アナログ電子時計1でほぼ一定の時間であると考えることが出来る。
同様に、GPS衛星の位置が分からない場合には、どのGPS衛星からの電波が受信地点で受信可能な状態(可視状態)であるかが分からない。従って、全てのGPS衛星のC/Aコードにより逆スペクトラム拡散処理を試みて信号の検出有無を判別する必要がある。
よって、GPS受信処理部50が衛星位置(予測軌道データ)を参照可能な状態であるか否かにより、GPS衛星からの電波を捕捉するために必要な時間(捕捉時間)が定められる。実際には、受信環境などに応じて電波を受信可能なGPS衛星の数が少ない場合や受信電波強度が低い場合などに、定められた時間より長い時間が必要とされる場合がある。
GPS衛星から送信される航法メッセージは、30秒単位のフレーム25個で構成されている。各フレームには、6秒単位のサブフレームが5個含まれており、更に、各サブフレームには、0.6秒単位のワード(WORD)が10個含まれている。
一方、位置情報を取得するには、4衛星以上の日時に係るデータ及びエフェメリスデータが取得される必要がある。また、このとき、通常では、併せて補正パラメータやアルマナックデータも取得される。従って、1フレーム分のデータが取得されることで、位置データの算出及び出力が可能になる。なお、本実施形態のアナログ電子時計1では、複数衛星からのデータを並列に取得することが可能となっている。
即ち、データ受信期間は、取得対象のデータが日付又は位置の何れであるかによって異なる。
なお、日付データを保持している状態で週番号WNと週内経過時間TOW−Countの両方が受信、取得された場合には、保持している日時データをこれらの値で得られる日付で上書きする構成とすることが出来る。
なお、計時回路46の計数する日時のずれが小さいサブフレームの長さ(6秒)に比して十分短いと想定される場合、GPS衛星からの電波が捕捉された後、制御部50aの制御により、当該電波の受信周波数とC/Aコード(衛星番号)を記憶した状態で、WORD1の送信タイミングであると想定されるタイミング直前まで一度電波受信を中断することとしても良い。この中断時間は、データ受信時間に加算されても良い。
従って、GPS受信処理部50の起動処理が開始されてから、CPU41がGPS受信処理部50から日時又は位置の情報を取得するまでに要する時間は、少なくとも、起動時間、捕捉時間及びデータ受信時間の合計時間となる。本実施形態の電子時計1では、日時又は位置情報の取得に係る電波受信をGPS受信処理部50に開始させる前に、CPU41は、取得データ、受信タイミング、計時回路46の保持する日時データや受信条件などを考慮して、この合計時間として見積もり得る範囲の中で最も短い時間(所要時間)を最短所要時間として算出する。
この図7では、所定時間が3秒として図示しているが、この値は、適宜、例えば、1ワードに対応する0.6秒や、1サブフレームに対応する6秒などに設定される。
なお、このタイムアウト信号は、最短所要時間の経過前に入力される場合があり得るが、この信号の入力タイミングが遅延しても問題は生じない。
図9は、小窓4の変形例と、この小窓4内でのモード指針65の移動動作を示す図である。
この小窓4には、中心に緯度線と経度線が描かれた地球が円状に表示されている。モード指針65は、この地球の図の周囲全体360度の範囲で、緯度又は経度を表示させる。
即ち、このアナログ電子時計1では、電波受信中にはモード指針65によるパターン動作を継続させてユーザに電波受信中であることを確実に知得させることが出来ると共に、GPS受信処理部50から日時情報や位置情報を取得するタイミングまでに当該モード指針65のパターン動作を終了させるので、電波受信により取得される日時データの精度を低下させない。
例えば、上述のように、受信対象となるフレームやサブフレームの先頭位置データを受信する受信開始タイミングが算出出来る場合には、最短所要時間として、当該タイミングまでの待機時間を追加することが出来る。また、最短所要時間に含まれる起動時間は、他の時間に対して十分短い場合には、最低所要時間の計算から省いてもモード指針65の動作終了タイミングに大きな影響を与えない。
例えば、捕捉衛星数によりモード指針65の動作パターンを変更することが出来る。例えば、図6(a)において、モード指針65を32ppsで位置Nに移動させた後、捕捉衛星数が3であった場合に、移動速度を通常の半分(12pps)とし、また、移動角度範囲を半分(緯度0度との間を往復させる)として動作させた後、更に、24ppsの均一速度で位置Sとの間を往復させても良い。このように移動速度と移動角度範囲の少なくとも一方を変更することによる動作パターンの変化により、ユーザにGPS衛星が順調に捕捉されていることを認識させることが出来る。
その他上記実施の形態で示した構成や制御手順などの具体的な内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
測位衛星からの電波を受信して、当該受信された電波に基づいて予め設定された取得対象データを取得して出力する電波受信手段と、
回動自在に設けられた指針と、
前記電波受信手段に前記電波の受信命令が入力されてから前記取得対象データが出力されるまでの所要時間を算出する時間算出手段と、
前記電波の受信時に、前記指針に所定の報知動作を行わせ、前記所要時間が経過するタイミングで前記報知動作を終了させる報知動作制御手段と、
を備えることを特徴とするアナログ電子時計。
<請求項2>
前記報知動作制御手段は、前記報知動作の終了時に前記指針を所定の基準位置に停止させることを特徴とする請求項1記載のアナログ電子時計。
<請求項3>
前記所要時間には、
前記電波受信手段に受信命令が入力されてから当該電波受信手段が受信動作を開始するまでの所定の起動時間、
前記受信動作の開始から前記電波受信手段が前記取得対象データの取得に必要な機数の前記測位衛星の電波を捕捉するのに必要な捕捉時間、
及び前記取得対象データとその取得方法に応じて定まるデータ受信時間、
が含まれることを特徴とする請求項1又は2記載のアナログ電子時計。
<請求項4>
前記報知動作制御手段は、前記電波受信手段が捕捉して追尾中の前記測位衛星の機数に係る捕捉情報を所定の時間間隔で前記電波受信手段から取得して、前記捕捉された測位衛星の機数が前記必要な機数に満たない場合には、前記捕捉情報の取得タイミングから前記データ受信時間が前記所要時間に含まれるように当該所要時間を再設定し、当該再設定された所要時間の経過時間に応じたタイミングまで前記指針に前記報知動作を行わせることを特徴とする請求項3記載のアナログ電子時計。
<請求項5>
過去の受信履歴を記憶する履歴記憶手段を備え、
前記報知動作制御手段は、当該受信履歴に基づいた前記取得方法を設定して当該取得方法に応じた前記データ受信時間を定める
ことを特徴とする請求項3又は4記載のアナログ電子時計。
<請求項6>
前記報知動作に係る指針の動作は、所定のパターン動作の繰り返しであり、
前記報知動作制御手段は、前記パターン動作の途中で前記所要時間が経過する場合には、前記パターン動作に係る前記指針の動作速度及び前記パターン動作を行う角度範囲のうち少なくとも一方を変更して、少なくとも一回の前記パターン動作に要する時間を短縮又は延長することで、前記所要時間の経過タイミングで最後の前記パターン動作を終了させる
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のアナログ電子時計。
<請求項7>
前記報知動作制御手段は、前記報知動作に係る前記指針の移動速度よりも、前記取得対象データに基づく結果表示を行うための前記指針の移動速度を速く設定することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のアナログ電子時計
<請求項8>
測位衛星からの電波を受信して、当該受信された電波に基づいて予め設定された取得対象データを取得して出力する電波受信手段と、回動自在に設けられた指針とを備えたアナログ電子時計の指針動作制御方法であって、
前記電波受信手段に前記電波の受信命令が入力されてから前記取得対象データが出力されるまでの所要時間を算出する時間算出ステップ、
前記電波の受信時に、前記指針に所定の報知動作を行わせ、前記所要時間が経過するタイミングで前記報知動作を終了させる報知動作制御ステップ、
を含むことを特徴とするアナログ電子時計の指針動作制御方法。
2 ケーシング
3 文字盤
4 小窓
5 小窓
6 小窓
7 開口部
41 CPU
42 ROM
42a プログラム
43 RAM
44 発振回路
45 分周回路
46 計時回路
47 操作部
48 標準電波受信部
49 アンテナ
50 GPS受信処理部
50a 制御部
51 アンテナ
52 駆動回路
54 電源部
61 秒針
62 分針
63 時針
64 日車
65 モード指針
66 機能指針
67 機能指針
68 24時間指針
71 輪列機構
72 輪列機構
73 輪列機構
74 輪列機構
75 輪列機構
81 ステッピングモータ
82 ステッピングモータ
83 ステッピングモータ
84 ステッピングモータ
85 ステッピングモータ
B1-B3 ボタンスイッチ
C1 りゅうず
ステッピングモータ82は、輪列機構72を介して分針62、時針63及び24時間指針68を回転動作させる。輪列機構72は、分針62、時針63及び24時間指針68を連動して回転させる構成であり、分針62を1度ずつ回転移動させると共に時針63を1/12度ずつ回転移動させ、また、24時間指針68を1/24度ずつ回転移動させる。従って、分針62、時針63及び24時間指針68が10秒に1回ずつ回転移動される場合、分針62は、1時間で文字盤3上を一周し、これにより時針63が文字盤3上で30度移動すると共に24時間指針68が小窓6内で15度移動する。即ち、時針63は、12時間で文字盤3上を一周し、24時間指針68は、24時間で小窓6内を一周する。
なお、計時回路46の計数する日時のずれが小さいサブフレームの長さ(6秒)に比して十分短いと想定される場合、GPS衛星からの電波が捕捉された後、制御部50aの制御により、当該電波の受信周波数とC/Aコード(衛星番号)を記憶した状態で、WORD1の送信タイミングであると想定されるタイミング直前まで一度電波受信を中断することとしても良い。この中断時間は、データ受信時間に加算されても良い。
Claims (8)
- 測位衛星からの電波を受信して、当該受信された電波に基づいて予め設定された取得対象データを取得して出力する電波受信手段と、
回動自在に設けられた指針と、
前記電波受信手段に前記電波の受信命令が入力されてから前記取得対象データが出力されるまでの所要時間を算出する時間算出手段と、
前記電波の受信時に、前記指針に所定の報知動作を行わせ、前記所要時間が経過するタイミングで前記報知動作を終了させる報知動作制御手段と、
を備えることを特徴とするアナログ電子時計。 - 前記報知動作制御手段は、前記報知動作の終了時に前記指針を所定の基準位置に停止させることを特徴とする請求項1記載のアナログ電子時計。
- 前記所要時間には、
前記電波受信手段に受信命令が入力されてから当該電波受信手段が受信動作を開始するまでの所定の起動時間、
前記受信動作の開始から前記電波受信手段が前記取得対象データの取得に必要な機数の前記測位衛星の電波を捕捉するのに必要な捕捉時間、
及び前記取得対象データとその取得方法に応じて定まるデータ受信時間、
が含まれることを特徴とする請求項1又は2記載のアナログ電子時計。 - 前記報知動作制御手段は、前記電波受信手段が捕捉して追尾中の前記測位衛星の機数に係る捕捉情報を所定の時間間隔で前記電波受信手段から取得して、前記捕捉された測位衛星の機数が前記必要な機数に満たない場合には、前記捕捉情報の取得タイミングから前記データ受信時間が前記所要時間に含まれるように当該所要時間を再設定し、当該再設定された所要時間の経過時間に応じたタイミングまで前記指針に前記報知動作を行わせることを特徴とする請求項3記載のアナログ電子時計。
- 過去の受信履歴を記憶する履歴記憶手段を備え、
前記報知動作制御手段は、当該受信履歴に基づいた前記取得方法を設定して当該取得方法に応じた前記データ受信時間を定める
ことを特徴とする請求項3又は4記載のアナログ電子時計。 - 前記報知動作に係る指針の動作は、所定のパターン動作の繰り返しであり、
前記報知動作制御手段は、前記パターン動作の途中で前記所要時間が経過する場合には、前記パターン動作に係る前記指針の動作速度及び前記パターン動作を行う角度範囲のうち少なくとも一方を変更して、少なくとも一回の前記パターン動作に要する時間を短縮又は延長することで、前記所要時間の経過タイミングで最後の前記パターン動作を終了させる
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のアナログ電子時計。 - 前記報知動作制御手段は、前記報知動作に係る前記指針の移動速度よりも、前記取得対象データに基づく結果表示を行うための前記指針の移動速度を速く設定することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のアナログ電子時計
- 測位衛星からの電波を受信して、当該受信された電波に基づいて予め設定された取得対象データを取得して出力する電波受信手段と、回動自在に設けられた指針とを備えたアナログ電子時計の指針動作制御方法であって、
前記電波受信手段に前記電波の受信命令が入力されてから前記取得対象データが出力されるまでの所要時間を算出する時間算出ステップ、
前記電波の受信時に、前記指針に所定の報知動作を行わせ、前記所要時間が経過するタイミングで前記報知動作を終了させる報知動作制御ステップ、
を含むことを特徴とするアナログ電子時計の指針動作制御方法。
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