JP2015183752A - 潤滑部材を備えた直動案内ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】この直動案内ユニットは,丸軸とスライダとの間を転動するボールに潤滑剤を適正量を確実に給油して,丸軸上のスライダの摺動抵抗を低減してスムーズの相対移動させる。
【解決手段】ケーシング3に係止された潤滑部材5は,ハウジング9の中空孔10の内周壁面37に隣接して位置するC形形状の本体部15とその内周側から複数個突出して丸軸1の軌道面11に接触する給油部16とから構成されている。給油部16の接触部32が軌道路38に対応して位置するため,潤滑部材5に設けた凸部30がケーシング3の切欠き凹部31に係止し,潤滑部材5がケーシング3に周方向に位置決めされる。
【選択図】図3

Description

この発明は,丸軸上を相対移動するスライダに潤滑部品を備えた直動案内ユニットに関する。
従来の直動案内ユニットでは,油潤滑又はグリース潤滑を行っているが,潤滑剤の補給間隔を延長して潤滑メンテナンス工数を大幅に削減する場合には,スライダに潤滑剤を含浸させた潤滑部材を取り付けていた。
本出願人は,潤滑プレートを備えた直動案内ユニットを開発し,先に特許出願した。該直動案内ユニットは,長手方向に沿って軌道溝が形成された軌道軸と,該軌道軸を囲んで軌道軸上を相対移動するスライダから構成されており,スライダに自己潤滑を可能にするため,スライダに潤滑プレート組立体を設けたものであった。スライダと潤滑プレート組立体とは,ハウジング内に収容されて止め輪によって抜出し不能に取り付けられている。該潤滑プレート組立体は,ケース,該ケース内の潤滑剤を含浸した多孔質構造の焼結樹脂部材の潤滑プレート,及びエンドシールから構成されている。潤滑プレートを構成する潤滑プレート本体は,スライダの摺動時に常に徐々に潤滑剤を軌道軸に供給するように構成されている(例えば,特許文献1参照)。
従来,スライド軸受として,スライド軸の外周に均等に潤滑剤を供給するものが知られている。該スライド装置は,スライド軸に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部材がスライド筒の端部に装着されており,スライド筒は,筒体と該筒体の端部に装着される潤滑剤供給部材とから成り,筒体の内周にスライド軸外周に転がり接触する転動体が装着されている。潤滑剤供給部材は,内部空間を有する枠状であり,内部空間に隔壁を介して複数の収容凹部が形成され,収容凹部に連通する切欠溝が形成されたケースと,潤滑剤が含浸され各収容凹部に収容されると共に,切欠溝を通してケース内周から突出され,スライド軸の外周に当接する突部が形成された潤滑剤供給パッドとを有する。ケース内が隔壁によって仕切られているので,潤滑剤のケース内での偏りが防止され,スライド軸外周に均等に潤滑剤が供給される(例えば,特許文献2参照)。
特開2000−035038号公報 特開2008−215482号公報
ところで,上記直動案内ユニットでは,該潤滑プレート組立体は,部品点数が多くなり,ハウジング内に大きなスペースを必要とする構造に構成されているものであった。また,上記スライド軸受のように,潤滑剤供給部材が所定の繊維密度のフェルトなどの繊維材料で形成されている場合には,潤滑剤は,上記潤滑剤供給部材から排出され易く,早く消費されてしまうという恐れがある。
この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,丸軸タイプの直動案内ユニットであって,外付けタイプの潤滑部材を備えたものであり,ハウジング穴内で,止め輪とスライダの間に潤滑部材を簡単に固定できるように構成し,適正に確実に潤滑剤を軌道路の必要箇所に供給できるように構成した潤滑部材を備えた直動案内ユニットを提供することである。
この発明は,第1軌道面を備えた長尺の丸軸,及び該丸軸上を転動体のボールを介して相対摺動するスライダから成り,前記スライダは,前記第1軌道面に対応する第2軌道面と前記第2軌道面に平行なリターン路とが形成されたケーシング,前記ボールを前記ケーシングに保持し且つ前記第1軌道面と前記第2軌道面から成る軌道路と前記リターン路とを連通する方向転換路が形成された保持器,前記ケーシングの両端部に配設され且つ前記保持器と前記ケーシングとを軸方向に位置決めする一対の側板,前記ケーシングの両端面にそれぞれ配設された潤滑部材,前記ケーシングと前記潤滑部材とを中空孔に収容したハウジング,前記ハウジングの前記中空孔内で前記潤滑部材と前記ケーシングとを軸方向に位置決めする一対のC形止め輪,及び前記軌道路,一対の前記方向転換路及び前記リターン路から成る循環路を転走する前記ボールを備えていることから成る直動案内ユニットにおいて,
前記潤滑部材は,潤滑剤を含浸したC形薄板から弾性変形可能に形成されて,前記ハウジングの前記中空孔の内周壁面に隣接して位置するC形形状の本体部と前記本体部の内周側から複数個突出して前記丸軸の軌道面に接触する給油部とから構成されており,前記丸軸への接触部となる前記給油部の先端部が前記軌道路に対応する位置に前記潤滑部材が前記ケーシングに対して位置決め係止されていることを特徴とする直動案内ユニットに関する。
この直動案内ユニットにおいて,前記潤滑部材の前記ケーシングに対する周方向の位置決めは,前記ケーシングの端面に形成された切欠き凹部に前記潤滑部材の端面に形成した凸部を係合させて達成するものである。
また,前記潤滑部材は前記C形薄板の開口部を開閉させて弾性変形可能であり,前記潤滑部材の前記給油部は前記丸軸の前記軌道面に対して予め決められた所定の締め代が与えられており,前記本体部は前記ハウジングの前記中空孔の前記内周壁面に対してすきま嵌め状態から締め代が与えられた状態で組み込まれているものである。
また,前記側板は前記ケーシングの前記両端部にそれぞれ形成された第1環状溝にそれぞれ配設されて組み込まれており,前記C形止め輪は前記ハウジングの前記中空孔の前記内周壁面に形成された一対の第2環状溝にそれぞれ配設されて組み込まれている。
また,前記丸軸の前記第1軌道面と前記スライダの前記第2軌道面で構成される前記軌道路は少なくとも複数条列であり,前記潤滑部材の前記給油部は前記本体部から前記軌道路の前記複数条列に対応して突出しているものである。
また,前記潤滑部材は,前記開口部の両端部に孔部が形成されており,前記孔部は,前記C形止め輪を前記ハウジングの前記第2環状溝に組み込むため,取付け用工具が差し込み可能になっているものである。
この直動案内ユニットでは,前記潤滑部材の前記給油部の先端部は円筒面に形成され,前記円筒面の先端部が凸曲面に形成され,前記凸曲面が前記丸軸の前記第1軌道面に対して線接触可能になっている。或いは,前記潤滑部材の前記給油部は実質的に台形に形成され,前記台形の先端部が凹曲面に形成され,前記凹曲面が前記丸軸の前記第1軌道面に対して面接触可能になっている。
また,前記潤滑部材は前記潤滑剤を含浸した多孔質成形体から形成されており,前記多孔質成形体は高分子量の合成樹脂微粒子を押し固めた状態で加熱成形した焼結樹脂であって,前記合成樹脂微粒子間が連通した空間には前記潤滑剤が含浸されている。
また,前記潤滑部材は,前記C形止め輪と一体化した構造に成形されており,前記C形止め輪の外径側縁部が前記潤滑部材の外径縁部より突出しており,前記C形止め輪の前記外径側縁部が前記ハウジングの前記第2環状溝に配設されている。或いは,この直動案内ユニットは,前記潤滑部材と前記C形止め輪との間には,前記潤滑部材の給油部をバックアップするための間座が介在されている。
この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットは,上記のように,ケーシングの両端位置に潤滑部材を配置し,潤滑部材の給油部をボールが転動する軌道路に対応して丸軸の軌道面に接触して給油するので,丸軸の軌道面に潤滑剤を過剰供給することなく,常時適正量を供給して潤滑剤を長期間に供給でき,潤滑のメンテナンスフリーを実現できる。また,この直動案内ユニットは,構造がシンプルであり,潤滑部材を複数重ねて配置すれば,潤滑部材への潤滑剤含浸量を簡単に増大させることができる。更に,この直動案内ユニットでは,潤滑部材は,潤滑剤を含浸させた部材だけで構成されており,場合によっては,汎用のC形止め輪と潤滑部材を一体成形すれば,軸方向寸法も変わらず,ハウジングの中空孔への組み込みも容易である。また,スライダに取り付けた潤滑部材の給油部が凸曲面又は凹曲面に形成されており,給油部の丸軸に接触する接触面が小さく構成でき,丸軸上のスライダの摺動抵抗を小さく抑制することができる。即ち,給油部の先端形状が円筒面形状に形成すれば,丸軸の軌道面と線接触又は面接触する形状になり,丸軸との接触部の面積が小さく,一層摺動抵抗が小さくなる。更に,潤滑部材は,略C字形に形成されているので,丸軸の軌道面に対する締め代が大きい場合でも,略C字形の開口部分が広がることで弾性変形して拡がり,スライダの摺動抵抗は大きくなり難い構造に形成されている。
この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットの一実施例を示し,ハウジングの中空孔にケーシング,側板,潤滑部材,及びC形止め輪を点線で示す側面図である。 図1のA- A位置における直動案内ユニットを示す断面図である。 図2のB- B位置における直動案内ユニットを示す断面図である。 図3のC- C位置における直動案内ユニットを示す断面図である。 図1の直動案内ユニットにおけるハウジングを取り外した状態で軸方向から見たスライダを示す正面図である。 図1の直動案内ユニットにおけるスライダを構成するリニアブッシングを示す斜視図である。 図1の直動案内ユニットにおけるハウジングを取り外したスライダを構成する潤滑部材の一実施例を示す斜視図である。 図7の潤滑部材を示す正面図である。 図8のD- D位置における潤滑部材を示す断面図である。 この直動案内ユニットにおけるハウジングを取り外し,別の実施例の潤滑部材を備えたスライダを示す正面図である。 図10のスライダを構成する潤滑部品を示す斜視図である。 図11の潤滑部材を示す正面図である。 図12のE- E位置における潤滑部材を示す断面図である。 この直動案内ユニットにおけるスライダを構成するC形止め輪を一体構造に構成した潤滑部材の更に別の実施例を示す斜視図である。 図14のF方向から見たC形止め輪を一体構造に構成した潤滑部材を示す正面図である。 図14のC形止め輪を一体構造に構成した潤滑部材を示す側面図である。 この直動案内ユニットの別の実施例を示し,図2のB- B位置に対応する位置における直動案内ユニットを示す断面図である。 この直動案内ユニットの更に別の実施例を示し,エンドキャップタイプのリニアブッシングに構成した状態であって,図2のB- B位置に対応する位置における直動案内ユニットを示す断面図である。
以下,図面を参照して,この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットの実施例について説明する。まず,図1〜図9を参照して,この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットの一実施例(第1実施例)を説明する。この直動案内ユニットは,概して,外周面の長手方向に伸びる軌道面11(第1軌道面)を備えた長尺の丸軸1,及び丸軸1上を転動体であるボール7を介して相対摺動するスライダ2から成るリニアブッシングタイプに構成されている。スライダ2は,軌道面11に対応する長手方向に伸びる軌道面12(第2軌道面)と該軌道面12に平行に伸びるリターン路20とが形成された円筒形状のケーシング3,ケーシング3の両端部18に配設され且つ保持器8とケーシング3とを軸方向に位置決めする一対の側板4,ケーシング3の両端面17にそれぞれ配設された潤滑部材5,ケーシング3と潤滑部材5とを中空孔10に収容したハウジング9,及びハウジング9の中空孔10内で潤滑部材5の端面42にそれぞれ配設され且つケーシング3と潤滑部材5とをハウジング9の中空孔10内の長手方向に位置決めする一対のC形止め輪6を備えている。丸軸1とスライダ2との間に介在する転動体はボール7であり,ボール7は,軌道面11及び軌道面12から成る軌道路38を転動する。保持器8は,ボール7をケーシング3に保持する機能を有しており,保持器8には,軌道路38とリターン路20とを連通する方向転換路39が形成されている。転動体であるボール7は,ケーシング3の軌道面12を転動する時には,軌道面11と軌道面12から成る軌道路38とリターン路20とを連通する方向転換路39が形成された保持器8によってケーシング3に保持されている。また,ボール7は,丸軸1上をスライダ2が往復移動するのに応じて,軌道路38,一対の方向転換路39及びリターン路20から成る循環路40を転走するように構成されている。この直動案内ユニットでは,丸軸1の軌道面11とスライダ2の軌道面12で構成される軌道路38は,この実施例では,4条列である。この直動案内ユニットでは,スライダ2を構成するケーシング3は,外形が外筒の形状であり,その寸法は,例えば,外筒外径が12mmであり,外筒長さが19mmに形成されている。また,丸軸1は,直径寸法が6mmに形成されている。ケーシング3のハウジング9の中空孔10との嵌め合いは,例えば,すきま嵌めに形成されている。スライダ2において,ハウジング9に対するケーシング3及び潤滑部材5の軸方向の位置決めは,一対のC形止め輪6によって行われている。
この直動案内ユニットについては,特に,潤滑部材5は,潤滑剤を含浸したC形薄板から弾性変形可能に形成されており,ハウジング9の中空孔10の内周壁面37に隣接して位置するC形形状の本体部15と,本体部15の内周側から複数個突出して丸軸1の軌道面11に接触する給油部16とから構成されており,給油部16の接触部32である先端部43を軌道路38に対応して位置決めするため,潤滑部材5がケーシング3に対して位置決め係止されていることを特徴としている。具体的には,ケーシング3に対して潤滑部材5を周方向に位置決めする手段は,ケーシング3の端面17に形成された切欠き凹部31に,潤滑部材5の端面41に形成した凸部30が係合することによって潤滑部材5をケーシング3に対して周方向に位置決めすることができる。即ち,潤滑部材5は,給油部16の位置がスライダ2の軌道路38の円周方向の位置に一致するように位置合わせして取り付けられるように予め設定されている。この直動案内ユニットは4条列タイプであるので,実施例では,潤滑部材5の給油部16は,軌道路38に対応させて本体部15から軌道路38に対応して潤滑部材5を円周方向に90°ずつ4等分する位置に形成されている。この実施例では,軌道路8が4条列タイプの直動案内ユニットについて説明しているが,軌道路38の条列は,適宜に3条列,5条列,8条列等と複数列に構成することができ,これらの条列は,直動案内ユニットを組み込む装置に合せて適宜変更できることは勿論である。この直動案内ユニットにおいて,軌道路38が複数条列である場合には,潤滑部材5の給油部16は,本体部15から軌道路38の複数条列に対応して複数個突出させるものである。
また,潤滑部材5は,C形薄板の開口部19を開閉させる方向に弾性変形可能であり,潤滑部材5の給油部16は,丸軸1の軌道面11に対して予め決められた所定の締め代が与えられており,また,本体部15は,ハウジング9の中空孔10の内周壁面37に対してすきま嵌め状態から締め代が与えられた状態で組み込まれている。潤滑部材5は,実質的に即ち略C字形の形状に形成されており,本体部15の内周側に,スライダ2の軌道路38に対応させて給油部16が4個形成される。給油部16の先端形状は,円筒部23である凸曲面24に形成されており,給油部16の先端部29が丸軸1の軌道面11と線接触して給油するように形成されている。即ち,潤滑部材5の給油部16の接触部32である先端部43が円筒面に形成されており,円筒面が丸軸1の軌道面11に対して線接触可能になっている。潤滑部材5を丸軸1の全面に接触させると,摺動抵抗が増加する可能性があるので,接触面積を小さくするためにスライダ2の軌道路38の位置で接触する形状に形成している。潤滑部材5は,C形薄板の両端部25の位置に孔部22が形成されている。潤滑部材5の給油部16は,丸軸1の軌道面11に対して締め代が与えられている。実施例では,丸軸1の軌道面11に対する潤滑部材5の給油部16の締め代は,最大で0.149mmであり,最少で0.039mmである。例えば,直径φ12mmのハウジング9の中空孔10の公差域クラスがH7であり,直径φ6mmの丸軸1の外径公差域クラスがg6である。
この直動案内ユニットでは,側板4は,ケーシング3の両端部18にそれぞれ形成された環状溝13(第1環状溝)にそれぞれ配設されて組み込まれている。また,汎用のC形止め輪6は,ハウジング9の中空孔10の内周壁面37に形成された一対の環状溝14(第2環状溝)にそれぞれ配設されて組み込まれている。従って,この直動案内ユニットでは,ケーシング3及び潤滑部材5は,ハウジング9内でC形止め輪6によって軸方向に抜けないように構成されている。C形止め輪6については,例えば,内径12mmの中空孔10に適用するものとして,環状溝13の寸法は直径12.5mmが使用される。C形止め輪6の寸法は,その外形が直径13mmであり,厚さが1mmである。C形止め輪6の幅寸法は約1.8mmであり,端部位置の幅寸法は約3.3mmである。また,取付け時に使用するC形止め輪6の端部位置に形成された孔部22の直径は,最小で1.5mmであり,潤滑部材5は,C形止め輪6とケーシング3の端面17との間に組み込まれている。
この直動案内ユニットでは,軸径の小さい小形タイプであり,スライダ2の摺動抵抗が小さいので,潤滑部材5を支えて変形を防止するための間座を配置しなくてもよい。また,潤滑部材5の本体部15の大きさは,外径が約12mmであり,内径が約8.5mmであり,本体部15両端の孔部22は,直径が約0.8mmの丸形の貫通孔に形成されている。給油部16は,半径寸法が約1.8mmの円弧形状に形成されており,給油部16の先端部29は,丸軸1の軌道面11に接触するように形成されている。また,潤滑部材5の厚さは,約2mmであり,孔部22は,潤滑部材5をハウジング9の中空孔10に組み込む時に利用することができるものである。孔部22にC形止め輪6を取付ける工具,例えば,プライヤーの先端部を差し込み,潤滑部材5とC形止め輪6とを一緒にハウジング9の中空孔10内に組み込める。
この直動案内ユニットは,次のようにして組み立てることができる。まず,潤滑部材5の孔部22と,C形止め輪6の端部26に形成された貫通孔である孔部21を一致させて重ね,重ねた潤滑部材5とC形止め輪6の孔部21,22に,取付工具(図示せず)の先端部を差し込む。スライダ2の条列位置と,潤滑部材5の給油部16の位置が一致するように,取付工具でC形止め輪6と潤滑部材5とを周方向に移動させて,潤滑部材5の凸部30をケーシング3の切欠き凹部31に嵌合させて位置合わせする。取付工具によって潤滑部材5とC形止め輪6を弾性変形させて,径を小さく縮小させて外径を小さくし,弾性変形させた潤滑部材5とC形止め輪6を,ハウジング9の中空孔10の凹溝の環状溝14に配設して組み込み,C形止め輪6がハウジング9の中空孔10の止め輪用凹溝に嵌ったら,加えた力を緩めてC形止め輪6と潤滑部材5とを組み込みが完了する。
また,潤滑部材5は,潤滑剤を含浸した多孔質成形体から形成されており,多孔質成形体は,高分子量の合成樹脂微粒子を押し固めた状態で加熱成形した焼結樹脂であって,合成樹脂微粒子間が連通した空間即ちオープンポアには,潤滑剤が含浸されている。潤滑部材5の給油部16は,丸軸1の軌道面11に潤滑剤を供給する部分である。潤滑部材5に含浸した潤滑剤は,給油部16の潤滑剤の含浸量に応じて本体部15から毛細管現象によって給油部16へに移動し,また,潤滑部材5に含浸した潤滑剤は保持されており,接触がない以上,外部に漏れることがない状態になっている。
次に,図10〜図13を参照して,この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットの別の実施例(第2実施例)を説明する。
潤滑部材5Aの給油部16Aは,実質的に略台形27に形成され,台形27の先端部43が凹曲面28に形成され,凹曲面28が丸軸1の前記軌道面11に対して面接触可能になっている。給油部16Aは,丸軸1の軌道面11に面接触する形状に形成されている。この実施例では,給油部16Aは,丸軸1と面接触して丸軸1の軌道面11に潤滑剤を供給するので,給油部16Aの位置合わせが容易になる。即ち,給油部16Aの位置が多少円周方向にずれても,ボール7が転動する丸軸1の軌道面11の位置に接触して給油でき,また,丸軸1の外周面の全面に接触する従来の構造のものと比較すると,摺動抵抗を大幅に小さく構成することができる。丸軸1の軌道面11に対する潤滑部材5Aの給油部16Aの締め代は,図1〜図9に示す実施形態と同じであり,最大で0.149mmであり,最小で0.039mmに設定されている。
次に,図14〜図16を参照して,この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットの更に別の実施例(第3実施例)を説明する。
潤滑部材5Bは,C形止め輪6Aと一体化した構造に成形されており,C形止め輪6Aの外径側の縁部34が潤滑部材5Bの外径側の縁部33より突出しており,C形止め輪6Aの外径側の縁部34がハウジング9の環状溝14に配設されている。この実施例では,潤滑部材5Bの給油部16は上記の第1実施例と同様に,給油部16の先端形状は,円筒面である凸曲面に形成されており,給油部16の先端部29が丸軸1の軌道面11と線接触して給油するように形成されている。この実施例は,潤滑部材5BとC形止め輪6Aとを一体化した以外は,第1実施例と実質的に同一構成であるので,同一部材には同一符合を付し,これらの説明は省略する。
次に,図17を参照して,この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットの他の実施例(第4実施例)を説明する。この実施例の直動案内ユニットは,大形のリニアブッシングタイプであり,C形止め輪6と潤滑部材5との間に,潤滑部材5の給油部16をバックアップするための間座35が配置されている。また,間座35は,摺動抵抗を受ける潤滑部材5の給油部16が変形しないように支える役割を果たすものである。この実施例は,間座35を設けた以外は,第1実施例と実質的に同一構成であるので,同一部材には同一符合を付し,これらの説明は省略する。
次に,図18を参照して,この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットの更に他の実施例(第5実施例)を説明する。
この実施例の直動案内ユニットは,第1実施例の側板4がエンドキャップ36から形成されているリニアブッシングである。この実施例は,側板4の代わりにエンドキャップ36を用いた以外は,第1実施例と実質的に同一構成であるので,同一部材には同一符合を付し,これらの説明は省略する。
この発明による潤滑部材を備えた直動案内ユニットは,半導体製造装置,精密機械,測定・検査装置,医療機器,各種ロボット,各種組立装置,搬送機械,工作機械,マイクロマシーン等の各種装置に組み込んで利用して好ましいものである。
1 丸軸
2 スライダ
3 ケーシング
4 側板
5,5A,5B 潤滑部材
6,6A C形止め輪
7 ボール(転動体)
8 保持器
9 ハウジング
10 中空孔(ハウジング孔)
11 軌道面(第1軌道面)
12 軌道面(第2軌道面)
13 環状溝(第1環状溝)
14 環状溝(第2環状溝)
15 本体部
16,16A 給油部
17 端面
18,25,26 端部
19 開口部
20 リターン路
21,22 孔部
23 円筒部
24 凸曲面
27 台形
28 凹曲面
29,43 先端部
30 凸部
31 切欠きの凹部
32 接触部
33,34 縁部
35 間座
36 エンドキャップ
37 内周壁面
38 軌道路
39 方向転換路
40 循環路
41,42 端面

Claims (11)

  1. 第1軌道面を備えた長尺の丸軸,及び該丸軸上を転動体のボールを介して相対摺動するスライダから成り,前記スライダは,前記第1軌道面に対応する第2軌道面と前記第2軌道面に平行なリターン路とが形成されたケーシング,前記ボールを前記ケーシングに保持し且つ前記第1軌道面と前記第2軌道面から成る軌道路と前記リターン路とを連通する方向転換路が形成された保持器,前記ケーシングの両端部に配設され且つ前記保持器と前記ケーシングとを軸方向に位置決めする一対の側板,前記ケーシングの両端面にそれぞれ配設された潤滑部材,前記ケーシングと前記潤滑部材とを中空孔に収容したハウジング,前記ハウジングの前記中空孔内で前記潤滑部材と前記ケーシングとを軸方向に位置決めする一対のC形止め輪,及び前記軌道路,一対の前記方向転換路及び前記リターン路から成る循環路を転走する前記ボールを備えていることから成る直動案内ユニットにおいて,
    前記潤滑部材は,潤滑剤を含浸したC形薄板から弾性変形可能に形成されて,前記ハウジングの前記中空孔の内周壁面に隣接して位置するC形形状の本体部と前記本体部の内周側から複数個突出して前記丸軸の軌道面に接触する給油部とから構成されており,前記丸軸への接触部となる前記給油部の先端部が前記軌道路に対応する位置に前記潤滑部材が前記ケーシングに対して位置決め係止されていることを特徴とする直動案内ユニット。
  2. 前記潤滑部材の前記ケーシングに対する周方向の位置決めは,前記ケーシングの端面に形成された切欠き凹部に前記潤滑部材の端面に形成した凸部を係合させて達成することを特徴とする請求項1に記載の直動案内ユニット。
  3. 前記潤滑部材は前記C形薄板の開口部を開閉させて弾性変形可能であり,前記潤滑部材の前記給油部は前記丸軸の前記軌道面に対して予め決められた所定の締め代が与えられており,前記本体部は前記ハウジングの前記中空孔の前記内周壁面に対してすきま嵌め状態から締め代が与えられた状態で組み込まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の直動案内ユニット。
  4. 前記側板は前記ケーシングの前記両端部にそれぞれ形成された第1環状溝にそれぞれ配設されて組み込まれており,前記C形止め輪は前記ハウジングの前記中空孔の前記内周壁面に形成された一対の第2環状溝にそれぞれ配設されて組み込まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
  5. 前記丸軸の前記第1軌道面と前記スライダの前記第2軌道面で構成される前記軌道路は少なくとも複数条列であり,前記潤滑部材の前記給油部は前記本体部から前記軌道路の前記複数条列に対応して突出していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
  6. 前記潤滑部材は,前記開口部の両端部に孔部が形成されており,前記孔部は,前記C形止め輪を前記ハウジングの前記第2環状溝に組み込むため,取付け用工具が差し込み可能になっていることを特徴とする請求項4又は5に記載の直動案内ユニット。
  7. 前記潤滑部材の前記給油部の先端部が円筒面に形成され,前記円筒面の先端部が凸曲面に形成され,前記凸曲面が前記丸軸の前記第1軌道面に対して線接触可能になっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
  8. 前記潤滑部材の前記給油部は実質的に台形に形成され,前記台形の先端部が凹曲面に形成され,前記凹曲面が前記丸軸の前記第1軌道面に対して面接触可能になっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
  9. 前記潤滑部材は前記潤滑剤を含浸した多孔質成形体から形成されており,前記多孔質成形体は高分子量の合成樹脂微粒子を押し固めた状態で加熱成形した焼結樹脂であって,前記合成樹脂微粒子間が連通した空間には前記潤滑剤が含浸されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
  10. 前記潤滑部材は,前記C形止め輪と一体化した構造に成形されており,前記C形止め輪の外径側縁部が前記潤滑部材の外径縁部より突出しており,前記C形止め輪の前記外径側縁部が前記ハウジングの前記第2環状溝に配設されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
  11. 前記潤滑部材と前記C形止め輪との間には,前記潤滑部材の給油部をバックアップするための間座が介在されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
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