JP6499885B2 - 直動案内ユニット - Google Patents

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Description

この発明は,例えば,長尺な軌道レール及び該軌道レール上を転動体を介して相対移動するスライダから構成された直動案内ユニットに関する。
近年,直動案内ユニットは,工作機械,各種組立装置,搬送機械等の各種機械装置の摺動部への適用が拡大している現状であり,転動体と無限循環路との間で潤滑をスムーズにするため,潤滑剤を定期的に給油しているのが通常である。しかしながら,各種の機械装置について,省エネ,ランニングコスト,設備維持コストを削減するという観点からメンテナンスフリーが要求されるようになり,機械装置に組み込まれる直動案内ユニット,特に,転動体が円筒ころの場合の直動案内ユニットでも,使用状態において潤滑剤等の供給を行わないメンテナンスフリーの実現が要望されると共に潤滑剤の使用量を最小限に抑えることが益々求められている。従来の直動案内ユニットは,長尺の軌道レールに対してスライダを複数の転動体を介して摺動自在に構成したユニットであり,転動体は軌道レールとスライダとの間に形成される負荷軌道路,及びスライダに設けたリターン路と方向転換路から成る循環路を無限循環する。このような直動案内ユニットでは,潤滑剤を適正に転動体に付着させて負荷軌道路と転動体との金属接触を防止し,耐久性を向上させるには,負荷軌道路と転動体との間に潤滑剤を常に供給して両者間を潤滑させることが不可欠である。
従来,直動案内ユニットとして,潤滑のメンテナンスフリーのため潤滑剤を含浸した多孔質成形体から成る貯油板をスライダに設けたものが知られている。該直動案内ユニットは,転動体への潤滑剤の給油を方向転換路で行い,給油手段の構成を単純化し,確実に安定して給油して潤滑のメンテナンスフリーを達成する。スライダを構成するエンドキャップの端面に形成された凹部に潤滑剤含浸の多孔質成形体から成る貯油板を配設し,エンドキャップの端面側から方向転換路に連通する連通孔を形成し,貯油板の突出部を連通孔に嵌入し,突出部の端面が方向転換路の壁面の一部を形成して露出している。方向転換路を転走するローラは,貯油板の突出部の端面に接触し,それによって,貯油板の突出部を通じてローラに潤滑剤が給油され,軌道路を転動するローラが潤滑される(例えば,特許文献1参照)。
また,直動案内ユニットとして,潤滑剤のメンテナンスフリーが可能であり,転動体がローラのタイプが知られている。該直動案内ユニットは,パイプ本体の凹部に多孔質部材の成形体を嵌め合わせるものになっており,リターン路を形成するパイプの剛性をアップし,リターン路を転走する転動体に潤滑剤を安定して供給し,メンテナンスフリーを達成するものであり,リターン路において転動体に給油する構成である。リターン路は,ケーシングの嵌挿孔に配設されたパイプの通し孔で形成されており,パイプは,凹欠部を形成したパイプ本体と,該凹欠部に嵌め合わされた成形体の多孔質部材とから構成されている(例えば,特許文献2参照)。
特開2007−100951号公報 特開2006−105310号公報
ところで,上記の直動案内ユニットは,スライダを構成するエンドキャップに多孔質成形体の貯油板を配設して円筒ころが方向転換路を転走する時,又はケーシングに形成した嵌挿孔に多孔質成形体のスリーブを挿通して,円筒ころがリターン路を転走する時に,多孔質部材の貯油板又はスリーブに接して円筒ころに潤滑剤が付着して供給されるものである。しかしながら,直動案内ユニットについて,スライダが軌道レールを摺動移動する際に,スライダが微小なストロークの時には,転動体の円筒ころが方向転換路やリターン路へ移動できない状態が発生し,或いは方向転換路やリターン路から軌道路へ移動できず,軌道路を転動する転動体への給油ができず,潤滑剤不足が発生する恐れがあり,潤滑のメンテナンスフリーを達成できないという課題があった。
この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,軌道レール上を相対摺動移動するスライダのストロークが微小であっても,常に転動体である円筒ころに潤滑剤を給油できるように,軌道路を転動する転動体に対して直接給油するため,円筒ころを保持する保持板に潤滑板を直接配設し,軌道路を転動する円筒ころに潤滑剤を直接給油し,しかも,保持板の円筒ころが転動する部分の中心に潤滑板を配置し,円筒ころへの潤滑剤切れを無くしてフレッチングの発生を防止し,更に保持板に配設した潤滑板に対してエンドキャップに配設した貯油板から潤滑剤を補給し,潤滑板の潤滑剤切れを防止し,また,スライダの摺動移動のストロークが大きい場合にも十分な潤滑ができるように,循環路を転走する円筒ころの給油をスライダに設けた方向転換路で行うため,貯油板の一部を方向転換路に突出させて方向転換路の壁面の一部を構成し,方向転換路を転走する円筒ころに方向転換路に露出した貯油板に接触させることによって円筒ころに潤滑剤を給油し,潤滑剤の円筒ころへの給油のメンテナンスフリーを確実に容易に安定して達成できる直動案内ユニットを提供することである。
この発明は,長手方向両側面に沿って第1軌道面がそれぞれ形成された長尺状の軌道レール及び前記軌道レールに跨架して摺動自在なスライダを有し,前記スライダは,前記第1軌道面に対向して延びる第2軌道面と前記第2軌道面に平行に延びるリターン路がそれぞれ形成されたケーシング,前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられ且つ前記第1軌道面と前記第2軌道面の間に形成される軌道路と前記リターン路とを連通する方向転換路が形成された一対のエンドキャップ,前記軌道路と前記リターン路と一対の前記方向転換路とで構成される循環路を転走する複数の転動体であるローラ,及び前記ローラを前記ケーシングに対して保持する保持板を有することから成る直動案内ユニットにおいて, 前記ローラは前記軌道路を転動する転動面と前記転動面の両端面から形成された円筒ころであり,前記保持板のガイド面には前記ローラの前記端面をガイドするため長手方向全長に延びる給油面を形成する潤滑板が取り付けられ,
前記潤滑板は長手方向全長に延びる断面台形形状に形成され,前記潤滑板は前記保持板の前記ガイド面に形成されたアリ溝に嵌入支持され,前記潤滑板の両端部が前記エンドキャップに形成された凹溝にそれぞれ嵌合して取り付けられていることを特徴とする直動案内ユニットに関する。
この直動案内ユニットにおいて,前記保持板は,前記アリ溝が形成された保持板本体と前記保持板本体の底面に形成された凹溝に嵌入して前記ケーシングに固定された固定板とから構成されているものである。
また,この直動案内ユニットにおいて,前記エンドキャップに形成された前記凹溝にそれぞれ嵌挿された前記潤滑板の前記端部は,前記エンドキャップの面に配設された貯油板に形成された貫通孔に嵌入し,前記潤滑板には前記貯油板に含浸された潤滑剤が給油される。更に,前記エンドキャップに形成された前記方向転換路の壁面には前記保持板本体に形成された前記アリ溝に連通する前記凹溝が形成されており,前記保持板に配置された前記潤滑板が前記エンドキャップの前記凹溝に配設されている。
また,この直動案内ユニットは,前記貯油板が配設された前記エンドキャップには,摺動方向端面から前記方向転換路に貫通する連通孔が形成され,前記貯油板に設けた突出部を前記連通孔に嵌入して前記突出部の端面の給油面が前記方向転換路の壁面の一部を形成しており,前記方向転換路を転走する前記ローラが前記突出部の前記給油面に接して前記潤滑剤が給油される。
また,この直動案内ユニットは,4条列のローラタイプに構成されており,前記軌道レールに形成された前記第1軌道面は,前記軌道レールの前記両側面のそれぞれに形成された前記長手方向に延びる逃げ溝を挟んで直交状態に隔置して延びて形成されており,前記ケーシングに形成された前記第2軌道面は,前記軌道レールの前記側面のそれぞれに跨架する袖部の内側側面に前記第1軌道面に対向して長手方向に直交状態に隔置して延びて形成されており,前記内側側面の前記第2軌道面間には長手方向に延びるV形凹溝が形成されており,前記保持板は,断面略直角二等辺三角形の頂点の凸部が前記ケーシングの前記V形凹溝に係止し,背面が前記軌道レールの前記逃げ溝に位置して前記ケーシングの前記袖部に固定されており,前記保持板に形成された前記アリ溝は,前記凸部の両側に形成されている。
また,前記保持板に取り付けられた前記潤滑板は,前記ローラの前記端面の転がり中心に位置して前記ローラに対して潤滑している。
この直動案内ユニットにおいて,前記潤滑板及び前記貯油板は,ポリエチレン又はポリプロピレンの超高分子量の合成樹脂微粒子を押し固めて加熱成形されて,前記合成樹脂微粒子間に連通状態に保形された多数のオープンポアを備えた多孔部を有する多孔質成形体から成り,前記多孔部には前記潤滑剤が含浸されている。
この発明による直動案内ユニットは,上記のように構成されているので,軌道レール上を相対摺動移動するスライダのストロークが微小であっても,常に転動体である円筒ころに潤滑剤を給油できるように,軌道路において円筒ころに対して給油できるように,円筒ころを保持する保持板に潤滑剤を含浸した潤滑板を直接配設し,軌道路を転動する円筒ころに潤滑剤の給油を直接行い,しかも,潤滑板を保持板の円筒ころが転動する部分の中心に配置し,円筒ころへの潤滑剤切れを無くしてフレッチングの発生を防止し,更に保持板に配設した潤滑板の両端部をエンドキャップに配設した貯油板に接続し,貯油板から潤滑板へ潤滑剤を直接補給し,潤滑板の潤滑剤切れを防止すると共に,スライダの摺動移動のストロークが大きい場合でも十分な潤滑ができるように,循環路を転送する円筒ころへの給油をスライダに設けた方向転換路で行うように,貯油板の一部を方向転換路に突出させて方向転換路の壁面の一部を構成し,方向転換路を転走する円筒ころに方向転換路に露出した貯油板に接触させて,円筒ころに潤滑剤を給油し,潤滑剤の円筒ころへの給油のメンテナンスフリーを確実に容易に安定して達成できるものである。また,この直動案内ユニットは,断面アリ状に形成した潤滑板を保持板に形成したアリ溝に挿通して,潤滑板を保持板に固定したので,潤滑板は保持板に安定して固着され,信頼性に富んだ構成を提供できる。また,この直動案内ユニットは,エンドキャップの端面に多孔質成形体から成る貯油板を配設し,貯油板に設けた突出部の端面をエンドキャップを貫通して方向転換路の壁面の一部に形成し,しかも貯油板が保形状態のオープンポアである互いに連通した多孔部を持つ多孔質成形体で構成されているので,円筒ころでなる転動体が突出部に接触して転走することによって,突出部が潤滑剤の導出部となって円筒ころに潤滑剤を付着させて給油させることができ,極めて簡潔な構成であるにもかかわらず,極めて容易に安定して円筒ころに潤滑剤を供給でき,円筒ころへの潤滑剤供給のメンテナンスフリーを実現させたものである。
この発明による直動案内ユニットの実施例であって,軌道レールに跨架して相対摺動移動するスライダの一部を破断して断面で示す斜視図である。 図1の直動案内ユニットの符号Bで示す領域の拡大斜視図である。 図1の直動案内ユニットのA−A位置を示す断面図である。 図3の直動案内ユニットの符号Cで示す領域の拡大断面図である。 この発明による直動案内ユニットにおけるケーシングの一部分,エンドキャップ,及びエンドキャップに配設される貯油板を示す分解斜視図である。 この発明による直動案内ユニットにおけるエンドキャップの一部分,保持板,及び保持板に配設された一対の潤滑板を示す分解斜視図である。 図6のエンドキャップの一部分,保持板,及び保持板に配設された一対の潤滑板を組み立てた状態を示す分解斜視図である。 図7のエンドキャップ,保持板,及び潤滑板を示すE−E位置における断面図である。 この発明による直動案内ユニットにおける保持板に潤滑板を配設した状態を示す正面図である。 この発明による直動案内ユニットにおける保持板に潤滑板を配設した状態を示す側面図である。 この発明による直動案内ユニットにおける保持板を示す正面図である。 この発明による直動案内ユニットにおける保持板を示す側面図である。 この発明による直動案内ユニットにおける循環路が位置する領域を示す断面図である。 この発明による直動案内ユニットにおけるスライダからエンドシールを取り外した状態を示す正面図である。 スライダに組み込まれるエンドキャップを示す正面図である。 図15のエンドキャップを示す下面図である。 図15のエンドキャップを示す背面図である。 図15のエンドキャップからスペーサを取り外したエンドキャップ本体を示す背面図である。 図18のエンドキャップのF−F位置における断面図である。 図18のエンドキャップのG−G位置における断面図である。 この発明による直動案内ユニットにおけるエンドキャップに配設される貯油板を示す正面図である。 図21の貯油板を示す側面図である。
以下,図面を参照して,この発明による直動案内ユニットの実施例について説明する。この発明による直動案内ユニットは,四条列のローラタイプに形成されている。この直動案内ユニットは,長手方向両側面29に沿って軌道面11(第1軌道面)がそれぞれ形成された長尺状の軌道レール1,及び軌道レール1に跨架して摺動自在なスライダ2を有している。スライダ2は,軌道レール1の軌道面11に対向して延びる軌道面12(第2軌道面)と該軌道面12に平行に延びるリターン路14がそれぞれ形成されたケーシング3,ケーシング3の両端面50にそれぞれ取り付けられ且つ軌道面11と軌道面12の間に形成される軌道路13とリターン路14とを連通する方向転換路15が形成された一対のエンドキャップ4,軌道路13とリターン路14と一対の方向転換路15とで構成される無限循環路即ち循環路51を転走する複数の転動体であるローラ5,及びローラ5をケーシング3に対して保持する保持板7を有している。軌道レール1に形成された軌道面11は,側面29に長手方向に伸びて形成された逃げ溝30の上下に一対ずつ形成されている。また,ケーシング3は,軌道レール1の上面28より上方に位置する上部32と,上部32の両側部から一体に垂下して軌道レール1の側面29に対向した位置へと跨架する袖部33とから形成されている。同様に,エンドキャップ4は,軌道レール1の上面28より上方に位置する上部55と,上部55の両側部から一体に垂下して軌道レール1の側面29に対向した位置へと跨架する袖部56とから形成されている。ローラ5は,軌道路13を転動する転動面20と,該転動面20の両端面21から形成された円筒ころに形成されている。ケーシング3の袖部33の内側側面34には,一対の軌道面12が上下に隔置してそれぞれ形成されており,また,軌道レール1の側面29には一対の軌道面11が上下に隔置してそれぞれ形成されている。この直動案内ユニットは,スライダ2には,軌道レール1とケーシング3と間に袖部33の内側側面34に上下の軌道路13がそれぞれ形成され,ケーシング3には軌道路13に平行に延びるリターン路14がそれぞれ形成され,エンドキャップ4には,軌道路13とリターン路14とを接続する方向転換路15がそれぞれ形成されている。リターン路14は,ケーシング3に形成された嵌挿孔41に嵌挿されたスリーブ42の通し孔で形成されている。
この直動案内ユニットにおいて,一対の循環路51の内,一方のローラ5は,スライダ2の下方向負荷を受ける下側の軌道路13からケーシング3の上側のリターン路14に循環し,他方のローラ5は,スライダ2の上方向負荷を受ける上側の軌道路13からケーシング3の下側のリターン路14に循環するように構成されている。ローラ5は,軌道路13においてケーシング3とエンドキャップ4とに取り付けられた保持板7によってローラ5の端面21が保持されて円筒外周面の転動面20で循環路51をそれぞれ転走するように組み込まれている。図13に示すように,一方の循環路51は,負荷路である軌道路13,リターン路14,及びエンドキャップ4に形成された短円状と長円状の方向転換路15で構成され,また,他方の循環路51は,一方の循環路51にたすき掛けに交差して構成されている。図3及び図13〜15に示すように,エンドキャップ4は,一方の袖部56には,短円状の方向転換路15と,その短円状の方向転換路15に交差して互い違いになる長円状の方向転換路15が形成されており,他方の袖部56には,長円状の方向転換路15とその長円状の方向転換路15に交差して互い違いになる短円状の方向転換路15が形成されている。転動体である複数のローラ5は,図2及び図3に示すように,各ローラ5間にローラ5同士の接触を防止するためにセパレータ37が介在されている。また,この直動案内ユニットは,ケーシング3とエンドキャップ4との下面に下面シール16が配置され,エンドキャップ4の端面にエンドシール6が接して配置され,ケーシング3の上部32の下面には内面シール17が配置され,スライダ2が軌道レール1に対してシール構造に形成されている。エンドキャップ4には,潤滑剤を給油孔及び給油溝を通じて循環路51に潤滑剤を供給できるように給油孔に形成した給油孔ねじ孔にグリースニップル38が取り付けられている。また,軌道レール1には,各種の機器,ワーク,取付体,機台等のベースに軌道レール1を固定するため,取付け用孔18が形成され,また,ケーシング3には,各種の機器,ワーク,取付体等の物体を取り付けるため取付け用ねじ孔19が形成されている。また,エンドキャップ4には,その下面に下面シール16を固定するための取付け用フック,及び四隅にケーシング3にエンドキャップ4を固定するためボルトを通す取付け用孔が取付用孔部に形成されている。エンドキャップ4には,グリースニップル38等から供給された潤滑剤を通すため中央の給油孔部に設けた給油孔及び給油孔と循環路51の方向転換路15とを連通する給油溝が形成されている。この直動案内ユニットでは,図3に示すように,ローラ5がそれぞれの軌道路13を転走するものであり,上側の軌道路13を転動するローラ5が下側のリターン路14へ循環し,下側の軌道路13を転動するローラ5が上側のリターン路14へ循環し,スライダ2が軌道レール1に沿って相対摺動自在になっている。
リターン路14は,スライダ2を構成するケーシング3に形成された嵌挿孔41に嵌挿された長手状でなるスリーブ42の通し孔で形成されている。また,スリーブ42は,ケーシング3の嵌挿孔41に遊嵌状態に配設されており,ケーシング3の両端面50に配置されたエンドキャップ4の接続凸部36によってスライダ2に固定状態に取り付けられている。エンドキャップ4は,方向転換路15の内周面を形成するスペーサ9と方向転換路15の外周面を形成するエンドキャップ本体8とから構成されている。エンドキャップ4の背面において,エンドキャップ本体8に形成された嵌合凹部に,長円状の方向転換路15を形成するスペーサ9と,短円状の方向転換路15を形成するスペーサ9とが互いに交差状態に組み合わさってそれぞれ配設されている。そして,方向転換路15の外周面を形成するエンドキャップ本体8と,方向転換路15の内周面を形成するスペーサ9とが共働して方向転換路15が形成されている。即ち,図18に示すように,エンドキャップ4の左側の袖部56における嵌合凹部に,まず,スペーサ9が嵌入され,次いで,スペーサ9に交差状態にスペーサ9が嵌入され,それによって,左側の袖部56には,短円状の方向転換路15と長円状の方向転換路15とが交差状態に互い違いに形成される。また,図6〜図8に示すように,エンドキャップ本体8には,リターン路14に接続する接続凸部36が形成されている。接続凸部36は,方向転換路15の外周面側に形成され,スペーサ9と共働してリターン路14へと連通し,エンドキャップ4の方向転換路15とケーシング3のリターン路14とが滑らかに連通している。また,エンドキャップ4は,ケーシング3に対して位置決めされ,エンドキャップ4の取付け用孔に通じてボルトでケーシング3に固定されるので,スリーブ42がエンドキャップ4の接続凸部36に当接することによってスリーブ42とエンドキャップ4とが位置合わせされ,ケーシング3のリターン路14とエンドキャップ4の接続凸部36とは合致するようになる。従って,スリーブ42とエンドキャップ4の接続凸部36とが端面同士が当接することによって,リターン路14と方向転換路15との断面矩形状の循環路51が段差無く接続されている。エンドキャップ4に形成された方向転換路15とケーシング3の嵌挿孔41に嵌合したスリーブ42に形成されたリターン路14とが段差無く連通することにより,ローラ5は,方向転換路15からリターン路14へ,及びリターン路14から方向転換路15へとスムーズに転動循環することができる。
この直動案内ユニットは,特に,転動体のローラ5に対して潤滑剤を給油するのに,エンドキャップ4の端面54に形成された凹部58に貯油板39を配設すると共に,保持板7に潤滑板10を配設して潤滑のメンテナンスフリーを達成したことであり,保持板7の直角二等辺間角形の二辺に形成された案内面であるガイド面22には,ローラ5の端面21をガイドするため長手方向全長に延びる給油面27を形成する潤滑板10が取り付けられていることを特徴としている。潤滑板10の給油面27からローラ5の端面21に給油された潤滑剤は,ローラ5の表面である端面21から転動面20に移動し,ローラ5の軌道面11,12の接触部分に供給される。図4の場合に,保持板7側のローラ5の端面21に給油された潤滑剤が転動面20に移動する。潤滑板10の給油面27は,保持板7のガイド面22より僅かに突出していることが好ましく,また,保持板7に取り付けられた潤滑板10の給油面27は,ローラ5の端面21の転がり中心に位置して,ローラ5に対して潤滑するように設定されていることが好ましい。保持板7の直角二等辺間角形の背面である底面53は,軌道レール1の逃げ溝30の底面に対向して,保持板7が軌道レール1に対して摺動移動するように形成されている。潤滑板10は,長手方向全長に延びる断面アリ状形状に形成され,潤滑板10は,保持板7の案内面即ちガイド面22に形成されたアリ溝23に嵌入支持されており,潤滑板10の両端部52がアリ溝23に連通するエンドキャップ4に形成された凹溝24にそれぞれ嵌合して取り付けられている。また,保持板7は,アリ溝23が形成された保持板本体25と保持板本体25の背面の底面53に形成された凹溝40に嵌入してケーシング3に固定された固定具となる固定板26とから構成されている。エンドキャップ本体8に形成された凹溝24は,方向転換路15の入口のすくい部43に近接して形成されている突出したボス部57に形成されている。また,この直動案内ユニットにおいて,エンドキャップ4に形成された凹溝24にそれぞれ嵌挿された潤滑板10の端部52は,エンドキャップ4の端面54に配設された貯油板39に形成された貫通孔44に嵌入し,潤滑板10がその端部52を通じて貯油板39にダイレクトに接触し,それによって,貯油板39に含浸された潤滑剤が潤滑板10に端部52を通じて補給されるように構成されている。更に,エンドキャップ4に形成された方向転換路15の壁面には保持板本体25に形成されたアリ溝23に連通する凹溝24が形成されており,保持板7に配置された潤滑板10は,エンドキャップ4に形成された凹溝24へと伸びて配設されている。更にこの直動案内ユニットは,貯油板39が配設されたエンドキャップ4の凹部58には,端面54から方向転換路15に摺動方向に貫通する連通孔49が形成されており,貯油板39に設けた突出部47が連通孔49に嵌入して,突出部47の端面の給油面48が方向転換路15の壁面の一部を形成し,方向転換路15を転走するローラ5が突出部47の給油面48に接して潤滑剤がローラ5に給油されるように構成されている。
また,保持板7は,図9〜図12に示すように,実質的に断面直角二等辺三角形の形状に形成され,直角二等辺三角形の頂点のV字形の凸部35がケーシング3の袖部33の内側側面34に形成されたV字形の凹溝31に係合し,二辺のガイド面22でローラ5の端面21をガイドするように配設されている。保持板7には,その底面53に長手方向に延びる凹溝40が形成されており,凹溝40には実施例では二箇所に貫通孔45が形成されている。保持板7をケーシング3に固定する時に,固定具となる固定板26を凹溝40に配置し,ボルトを貫通孔45に通しケーシング3に螺入して固定することができる。保持板7には,ガイド面22の端部に鍔部46が形成されており,該鍔部46が機能して,潤滑板10が配設された保持板7がケーシング3に固定された状態では,スライダ2を軌道レール1から取り外して時に,ローラ5が脱落しないようにローラ5の端面21を支えてローラ5を保持する。
この直動案内ユニットにおいて,潤滑板10及び貯油板39は,ポリエチレン又はポリプロピレンの超高分子量の合成樹脂微粒子を押し固めて加熱成形されて,合成樹脂微粒子間に連通状態に保形された多数のオープンポアを備えた多孔部を有する多孔質成形体から成り,多孔部には潤滑剤が含浸されている。即ち,潤滑板10及び貯油板39は,多孔質成形体で形成され,エンドキャップ4の端面54の略全面に延びる大きさに形成されている。また,貯油板39は,スライダ2の端面側に位置する貯油板本体と貯油板本体から突出して連通孔49に嵌入する突出部47とから構成され,それによって突出部47の端面が方向転換路15の壁面の一部を形成する状態になって,ローラ5が方向転換路15を転走する時に突出部47の端面に接して前記潤滑剤が給油される。この直動案内ユニットは,貯油板39を配設したエンドキャップ4をケーシング3の両端50に取り付けることによって,四条列全ての循環路51においてローラ5が貯油板39の突出部47にそれぞれ接することによって,貯油板39の突出部47を通じて突出部47が潤滑剤の導出部となって,方向転換路15を転走するローラ5に給油できるようになっている。また,この直動案内ユニットでは,貯油板39によるローラ5への給油は,往復移動のストロークの比較的に長い場合に適用して好ましいものである。これに対して,保持板7の配設した潤滑板10によるローラ5への給油は,往復移動のストロークの比較的に短い場合に適用して好ましいものである。
この発明による直動案内ユニットは,工作機械,各種組立装置,搬送機械,各種ロボット,半導体製造装置,精密機械,測定・検査装置,医療機器,マイクロマシーン等の各種装置における摺動部に組み込んで利用され,潤滑剤のメンテナンスフリーを達成し,転動体への良好な潤滑,循環路での転動体の滑らかな転走を発揮できる。
1 軌道レール
2 スライダ
3 ケーシング
4 エンドキャップ
5 ローラ(転動体)
7 保持板
10 潤滑板
11 軌道面(第1軌道面)
12 軌道面(第2軌道面)
13 軌道路
14 リターン路
15 方向転換路
20 転動面
21,50,54 端面
22 ガイド面
23 アリ溝
24,40 凹溝
25 保持板本体
26 固定板
27,48 給油面
29,34 側面
30 逃げ溝
31 凹溝
33 袖部
35 凸部
39 貯油板
44 貫通孔
47 突出部
49 連通孔
51 循環路
52 端部
53 底面

Claims (8)

  1. 長手方向両側面に沿って第1軌道面がそれぞれ形成された長尺状の軌道レール及び前記軌道レールに跨架して摺動自在なスライダを有し,前記スライダは,前記第1軌道面に対向して延びる第2軌道面と前記第2軌道面に平行に延びるリターン路がそれぞれ形成されたケーシング,前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられ且つ前記第1軌道面と前記第2軌道面の間に形成される軌道路と前記リターン路とを連通する方向転換路が形成された一対のエンドキャップ,前記軌道路と前記リターン路と一対の前記方向転換路とで構成される循環路を転走する複数の転動体であるローラ,及び前記ローラを前記ケーシングに対して保持する保持板を有することから成る直動案内ユニットにおいて,
    前記ローラは前記軌道路を転動する転動面と前記転動面の両端面から形成された円筒ころであり,前記保持板のガイド面には前記ローラの前記端面をガイドするため長手方向全長に延びる給油面を形成する潤滑板が取り付けられ
    前記潤滑板は長手方向全長に延びる断面台形形状に形成され,前記潤滑板は前記保持板の前記ガイド面に形成されたアリ溝に嵌入支持され,前記潤滑板の両端部が前記エンドキャップに形成された凹溝にそれぞれ嵌合して取り付けられていることを特徴とする直動案内ユニット。
  2. 前記保持板は,前記アリ溝が形成された保持板本体と前記保持板本体の底面に形成された凹溝に嵌入して前記ケーシングに固定された固定板とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の直動案内ユニット。
  3. 前記エンドキャップに形成された前記凹溝にそれぞれ嵌挿された前記潤滑板の前記端部は,前記エンドキャップの面に配設された貯油板に形成された貫通孔に嵌入し,前記潤滑板には前記貯油板に含浸された潤滑剤が給油されることを特徴とする請求項1又は2に記載の直動案内ユニット。
  4. 前記エンドキャップに形成された前記方向転換路の壁面には前記保持板本体に形成された前記アリ溝に連通する前記凹溝が形成されており,前記保持板に配置された前記潤滑板が前記エンドキャップの前記凹溝に配設されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の直動案内ユニット。
  5. 前記貯油板が配設された前記エンドキャップには,摺動方向端面から前記方向転換路に貫通する連通孔が形成され,前記貯油板に設けた突出部を前記連通孔に嵌入して前記突出部の端面の給油面が前記方向転換路の壁面の一部を形成しており,前記方向転換路を転走する前記ローラが前記突出部の前記給油面に接して前記潤滑剤が給油されることを特徴とする請求項3又は4に記載の直動案内ユニット。
  6. 前記軌道レールに形成された前記第1軌道面は,前記軌道レールの前記両側面のそれぞれに形成された前記長手方向に延びる逃げ溝を挟んで直交状態に隔置して延びて形成されており,前記ケーシングに形成された前記第2軌道面は,前記軌道レールの前記側面のそれぞれに跨架する袖部の内側側面に前記第1軌道面に対向して長手方向に直交状態に隔置して延びて形成されており,前記内側側面の前記第2軌道面間には長手方向に延びるV形凹溝が形成されており,前記保持板は,断面略直角二等辺三角形の頂点の凸部が前記ケーシングの前記V形凹溝に係止し,背面が前記軌道レールの前記逃げ溝に位置して前記ケーシングの前記袖部に固定されており,前記保持板に形成された前記アリ溝は,前記凸部の両側に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に直動案内ユニット。
  7. 前記保持板に取り付けられた前記潤滑板は,前記ローラの前記端面の転がり中心に位置して前記ローラに対して潤滑していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
  8. 前記潤滑板及び前記貯油板は,ポリエチレン又はポリプロピレンの超高分子量の合成樹脂微粒子を押し固めて加熱成形されて,前記合成樹脂微粒子間に連通状態に保形された多数のオープンポアを備えた多孔部を有する多孔質成形体から成り,前記多孔部には前記潤滑剤が含浸されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の直動案内ユニット。
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