JP2015182915A - 金属酸化物焼成用容器及び金属酸化物焼成体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属酸化物焼成体を高い収率で製造し得る金属酸化物焼成用容器の提供。【解決手段】ガラス組成として、重量百分率で、SiO2を60%〜70%、Al2O3を17%〜27%、Li2Oを3%〜6%、MgOを0.1%〜0.9%、ZnOを0%〜2%、BaOを0%〜2%、TiO2を1.3%〜2.9%、ZrO2を1%〜3%、P2O5を0.05%〜1.9%、Na2Oを0.05%〜1%及びK2Oを0.1%〜1%含有し、主結晶としてβ−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体を含む結晶化ガラスからなる、金属酸化物焼成用容器10。【選択図】図1
Description
本発明は、金属酸化物焼成用容器及びそれを用いた金属酸化物焼成体の製造方法に関する。
従来、例えば、非水電解質二次電池用正極活物質等の金属酸化物を焼成するための容器として、セラミック製の容器が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
容器を用いて金属酸化物を焼成する場合、焼成された金属酸化物の一部が容器に付着し、付着した金属酸化物を容器から取り出すことが困難となることがある。容器から取り出すことが困難な金属酸化物の焼成物が多くなると、金属酸化物焼成体の収率が低くなる。
本発明の主な目的は、金属酸化物焼成体を高い収率で製造し得る金属酸化物焼成用容器を提供することにある。
本発明に係る金属酸化物焼成用容器は、結晶化ガラスからなる。
本発明に係る金属酸化物焼成用容器の内表面の表面粗さが、JIS B0601−2001で規定される算術平均粗さ(Ra)で、0.5μm以下であることが好ましい。
本発明に係る金属酸化物焼成用容器の厚みは、5mm以下であることが好ましい。
本発明に係る金属酸化物焼成用容器を構成している結晶化ガラスは、ガラス組成として、重量百分率で、SiO2を60%〜70%、Al2O3を17%〜27%、Li2Oを3%〜6%、MgOを0.1%〜0.9%、ZnOを0%〜2%、BaOを0%〜2%、TiO2を1.3%〜2.9%、ZrO2を1%〜3%、P2O5を0.05%〜1.9%、Na2Oを0.05%〜1%及びK2Oを0.1%〜1%含有しており、主結晶としてβ−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体を含むものであることが好ましい。
本発明に係る金属酸化物焼成体の製造方法では、本発明に係る金属酸化物焼成用容器を用いて金属酸化物を焼成し、金属酸化物焼成体を得る。
本発明に係る金属酸化物焼成体の製造方法では、リチウム含有遷移金属複合酸化物を焼成し、リチウム含有遷移金属複合酸化物の焼成体を得てもよい。
本発明によれば、金属酸化物焼成体を高い収率で製造し得る金属酸化物焼成用容器を提供することができる。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものである。図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る金属酸化物焼成用容器の模式的斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る金属酸化物焼成用容器の模式的断面図である。
図1及び図2に示される金属酸化物焼成用容器10は、金属酸化物を焼成するための容器である。金属酸化物焼成用容器10は、有底円筒状である。金属酸化物焼成用容器10は、円筒状の側壁部11と、側壁部11の一方の開口を閉口する円形の底壁部12とを有する。金属酸化物焼成用容器10は、結晶化ガラスからなる。金属酸化物焼成用容器10の表面の少なくとも一部の上に、0.01μm〜2μmの厚みを有するコーティング膜が設けられていてもよい。好ましいコーティング膜の具体例としては、例えば、Si、Al、Zr、Fe、In、Sn、Ti、Zn、Cr及びYのうちの、一種以上を含む酸化物膜、窒化物膜等が挙げられる。なお、コーティング膜の成膜方法としては、ゾルゲル法、イオンプレーティング法、スパッタリング、CVD法、ディップコート法が挙げられる。 金属酸化物の焼成体を製造するに際しては、例えば、まず、金属酸化物焼成用容器10に金属酸化物粉末13(図2を参照)を入れる。次に、金属酸化物焼成用容器10と共に金属酸化物粉末13を加熱し、焼成する。これにより、金属酸化物焼成体を得ることができる。
図1は、第1の実施形態に係る金属酸化物焼成用容器の模式的斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る金属酸化物焼成用容器の模式的断面図である。
図1及び図2に示される金属酸化物焼成用容器10は、金属酸化物を焼成するための容器である。金属酸化物焼成用容器10は、有底円筒状である。金属酸化物焼成用容器10は、円筒状の側壁部11と、側壁部11の一方の開口を閉口する円形の底壁部12とを有する。金属酸化物焼成用容器10は、結晶化ガラスからなる。金属酸化物焼成用容器10の表面の少なくとも一部の上に、0.01μm〜2μmの厚みを有するコーティング膜が設けられていてもよい。好ましいコーティング膜の具体例としては、例えば、Si、Al、Zr、Fe、In、Sn、Ti、Zn、Cr及びYのうちの、一種以上を含む酸化物膜、窒化物膜等が挙げられる。なお、コーティング膜の成膜方法としては、ゾルゲル法、イオンプレーティング法、スパッタリング、CVD法、ディップコート法が挙げられる。 金属酸化物の焼成体を製造するに際しては、例えば、まず、金属酸化物焼成用容器10に金属酸化物粉末13(図2を参照)を入れる。次に、金属酸化物焼成用容器10と共に金属酸化物粉末13を加熱し、焼成する。これにより、金属酸化物焼成体を得ることができる。
金属酸化物粉末13は、特に限定されないが、例えば、リチウム含有遷移金属複合酸化物であってもよい。リチウム含有遷移金属複合酸化物の具体例としては、例えば、ニッケル、マンガン及びコバルトのうちの少なくとも一種と、リチウムとを含むリチウム含有遷移金属複合酸化物が挙げられる。
通常、金属酸化物を焼成するための容器としては、金属酸化物の焼成時に金属酸化物と反応し難い容器が用いられる。従来は、この観点から、セラミック製の容器が金属酸化物の焼成に用いられている。例えば、結晶化ガラスは、ガラス中に結晶が析出した構造を有するため、結晶化ガラス製の容器は、金属酸化物の焼成時にガラスと金属酸化物とが反応しやすいものと考えられる。このため、従来は、結晶化ガラス製の容器は、金属酸化物の焼成に用いることができないものと考えられていた。
しかしながら、本発明者らがセラミック製の容器を用いて金属酸化物を焼成したところ、金属酸化物の焼成物の一部が容器に付着し、付着した金属酸化物は容器から取り出すことが困難であった。その結果、高い収率で金属酸化物焼成体を製造することができなかった。しかしながら、本発明者らは、結晶化ガラスからなる容器を用いて金属酸化物を焼成した結果、容器に付着し、取り出しが困難である金属酸化物焼成体の量を少なくなることを見出した。
本実施形態の金属酸化物焼成用容器10は、結晶化ガラスからなる。このため、金属酸化物焼成用容器10を用いて金属酸化物を焼成することにより、金属酸化物焼成用容器10の内表面に金属酸化物焼成体が付着することを抑制することができる。従って、金属酸化物焼成用容器10を用いることにより、金属酸化物焼成体を高い収率で製造することができる。
結晶化ガラス製の金属酸化物焼成用容器10を用いることにより金属酸化物焼成体の容器への付着を抑制できる理由としては、定かではないが、以下の理由が考えられる。
結晶化ガラスは、ガラス中に多数の結晶が析出した構造を有しており、多孔質ではなく、緻密である。このため、例えば、セラミック製の容器の表面の表面粗さよりも、結晶化ガラス製の容器の表面の表面粗さの方が小さい。このような表面形態によって、結晶化ガラス製の容器の表面に金属酸化物焼成体が付着しにくいものと考えられる。
金属酸化物焼成用容器10の内表面への金属酸化物焼成体の付着をより効果的に抑制する観点からは、金属酸化物焼成用容器10の内表面の表面粗さが、JIS B0601−2001で規定される算術平均粗さ(Ra)で0.5μm以下であることが好ましく、0.3μm以下であることがより好ましく、0.1μm以下であることがさらに好ましい。
金属酸化物焼成用容器10を構成している結晶化ガラスは、ガラス組成として、重量百分率で、SiO2を60%〜70%、Al2O3を17%〜27%、Li2Oを3%〜6%、MgOを0.1%〜0.9%、ZnOを0%〜2%、BaOを0%〜2%、TiO2を1.3%〜2.9%、ZrO2を1%〜3%、P2O5を0.05%〜1.9%、Na2Oを0.05%〜1%及びK2Oを0.1%〜1%含有しており、主結晶としてβ−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体を含むものであることが好ましい。
金属酸化物焼成用容器10を構成している結晶化ガラスの熱膨張係数は、30℃〜750℃の温度範囲において、−10×10−7/℃〜+30×10−7/℃であることが好ましく、−5×10−7/℃〜+15×10−7/℃であることがより好ましい。熱膨張係数を小さくすることで、耐熱衝撃性を向上させることができ、金属酸化物を焼成する際に、容器が破損することを抑えることができる。また、金属酸化物を焼成する際の昇温速度や降温速度を速めることも可能となる。
金属酸化物焼成用容器10の厚みは、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、2mm以下であることがさらに好ましい。金属酸化物焼成用容器10の厚みを薄くすることにより、金属酸化物焼成用容器10の熱容量を小さくすることができる。このため、金属酸化物焼成用容器10内の金属酸化物粉末13が加熱されやすく、金属酸化物焼成体が冷却されやすい。よって、金属酸化物焼成用容器10が高温である時間が短くなる。よって、金属酸化物焼成用容器10と金属酸化物との反応が生じることを抑制することができる。その結果、金属酸化物焼成体の金属酸化物焼成用容器10への付着をより効果的に抑制できる。
但し、金属酸化物焼成用容器10の厚みが小さすぎると、金属酸化物焼成用容器10の強度が低くなる場合がある。従って、金属酸化物焼成用容器10の厚みは、0.5mm以上であることが好ましく、1mm以上であることがさらに好ましい。
以下、本発明の好ましい実施形態の他の例について説明する。以下の説明において、上記第1の実施形態と実質的に共通の機能を有する部材を共通の符号で参照し、説明を省略する。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係る金属酸化物焼成用容器の模式的斜視図である。
図3は、第2の実施形態に係る金属酸化物焼成用容器の模式的斜視図である。
第1の実施形態では、金属酸化物焼成用容器10が有底円筒状である例について説明した。但し、本発明は、この構成に限定されない。図3に示すように、金属酸化物焼成用容器10は、例えば、底壁が多角形であり、高さが低い皿状であってもよい。
なお、金属酸化物焼成用容器10は以下のようにして製造することができる。
まず、上述の組成となるように、調合したガラス原料を1550℃〜1750℃の温度で溶融した後、所望の形状に成形し、結晶性ガラスからなる容器を得る。なお、成形方法としては、ブロー法、プレス法等の成形方法があるが、図1及び図2に示すように、有底円筒状のような高さがある形状(具体的には、高さが5cm以上)を得る場合は、ブロー法で成形することにより、また、図3に示すように、高さが低い皿状の形状を得る場合は、プレス法で成形することにより、均一な厚みを有する金属酸化物焼成用容器10を得ることができる。
まず、上述の組成となるように、調合したガラス原料を1550℃〜1750℃の温度で溶融した後、所望の形状に成形し、結晶性ガラスからなる容器を得る。なお、成形方法としては、ブロー法、プレス法等の成形方法があるが、図1及び図2に示すように、有底円筒状のような高さがある形状(具体的には、高さが5cm以上)を得る場合は、ブロー法で成形することにより、また、図3に示すように、高さが低い皿状の形状を得る場合は、プレス法で成形することにより、均一な厚みを有する金属酸化物焼成用容器10を得ることができる。
続いて、成形した結晶性ガラスからなる容器を600℃〜800℃で1時間〜5時間熱処理して結晶核を形成させた後、さらに、800℃〜1200℃で0.5時間〜3時間熱処理を行い主結晶としてLi2O−Al2O3−SiO2系の結晶を析出させることで、金属酸化物焼成用容器10とすることができる。なお、透明な金属酸化物焼成用容器10を得る場合は、結晶核を形成させた後、800℃〜950℃で0.5時間〜3時間熱処理してβ−石英固溶体を析出させればよく、白色不透明な金属酸化物焼成用容器10を得る場合は、結晶核を形成させた後、1000℃〜1200℃で0.5時間〜3時間熱処理してβ−スポジュメン固溶体を析出させればよい。このような結晶を析出させることで、熱膨張係数が−10×10−7/℃〜+30×10−7/℃(30℃〜750℃)となりやすく、優れた耐熱衝撃性を有する金属酸化物焼成用容器10を得ることができる。 以下、本発明について、具体的な実験例に基づいて、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実験例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(実験例1)
厚みが1.5mm、表面粗さ(Ra)が0.1μmである日本電気硝子株式会社社製結晶化ガラス板(商品名N−11)からなるサンプル1の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル1を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル1からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
厚みが1.5mm、表面粗さ(Ra)が0.1μmである日本電気硝子株式会社社製結晶化ガラス板(商品名N−11)からなるサンプル1の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル1を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル1からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
厚みが1.5mm、表面粗さ(Ra)が1μmであるアルミナ板からなるサンプル2の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル2を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル2からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
厚みが1.5mm、表面粗さ(Ra)が1μmであるムライト板からなるサンプル3の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル3を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル3からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
厚みが1.5mm、表面粗さ(Ra)が1μmであるコーディライト板からなるサンプル4の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル4を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル4からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
サンプル1〜4のそれぞれにおいて、焼成後のサンプルの重量から、焼成前のサンプルの重量を減算することにより、サンプルに付着したLiNiO2の重量を算出した。その結果、サンプル1は、LiNiO2との反応が少なく、また、サンプル1〜4のうち、サンプルに付着したLiNiO2の重量が最も少なくなることを確認した。なお、サンプル2〜4は、放冷中にサンプルの一部にヒビが入っていた。
(実験例2)
LiMn2O4を焼成したこと以外は、実験例1と同様の実験をした。実験例2においても、実験例1と同様に、サンプル1は、LiMn2O4との反応が少なく、また、サンプル1〜4のうち、サンプルに付着したLiMn2O4の重量が最も少なくなることを確認した。なお、サンプル2〜4は、放冷中にサンプルの一部にヒビが入っていた。
LiMn2O4を焼成したこと以外は、実験例1と同様の実験をした。実験例2においても、実験例1と同様に、サンプル1は、LiMn2O4との反応が少なく、また、サンプル1〜4のうち、サンプルに付着したLiMn2O4の重量が最も少なくなることを確認した。なお、サンプル2〜4は、放冷中にサンプルの一部にヒビが入っていた。
(実験例3)
LiCoO2を焼成したこと以外は、実験例1と同様の実験をした。実験例3においても、実験例1と同様に、サンプル1は、LiCoO2との反応が少なく、また、サンプル1〜4のうち、サンプルに付着したLiCoO2の重量が最も少なくなることを確認した。なお、サンプル2〜4は、放冷中にサンプルの一部にヒビが入っていた。
LiCoO2を焼成したこと以外は、実験例1と同様の実験をした。実験例3においても、実験例1と同様に、サンプル1は、LiCoO2との反応が少なく、また、サンプル1〜4のうち、サンプルに付着したLiCoO2の重量が最も少なくなることを確認した。なお、サンプル2〜4は、放冷中にサンプルの一部にヒビが入っていた。
(実験例4)
厚みが2mm、表面粗さ(Ra)が0.1μmである日本電気硝子株式会社社製結晶化ガラス板(商品名N−11)からなるサンプル5の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル5を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル5からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
厚みが2mm、表面粗さ(Ra)が0.1μmである日本電気硝子株式会社社製結晶化ガラス板(商品名N−11)からなるサンプル5の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル5を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル5からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
厚みが3mm、表面粗さ(Ra)が0.1μmである日本電気硝子株式会社社製結晶化ガラス板(商品名N−11)からなるサンプル6の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル6を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル6からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
厚みが4mm、表面粗さ(Ra)が0.1μmである日本電気硝子株式会社社製結晶化ガラス板(商品名N−11)からなるサンプル7の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル7を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル7からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
厚みが5mm、表面粗さ(Ra)が0.1μmである日本電気硝子株式会社社製結晶化ガラス板(商品名N−11)からなるサンプル8の上に、LiNiO2の粉末を配置し、電気炉内で650℃、2時間加熱することにより、LiNiO2を焼成した。その後、サンプル8を電気炉から取り出し室温で放冷した後、サンプル8からLiNiO2の焼成体を取り除いた。
サンプル1及びサンプル5〜8のそれぞれにおいて、焼成後のサンプルの重量から、焼成前のサンプルの重量を減算することにより、サンプルに付着したLiNiO2の重量を算出した。その結果、サンプルが薄くなるにつれて、LiNiO2との反応が少なく、サンプルに付着したLiNiO2の重量が最も少なくなることを確認した。
10 金属酸化物焼成用容器
11 側壁部
12 底壁部
13 金属酸化物粉末
11 側壁部
12 底壁部
13 金属酸化物粉末
Claims (6)
- 結晶化ガラスからなる、金属酸化物焼成用容器。
- 内表面の表面粗さが、JIS B0601−2001で規定される算術平均粗さ(Ra)で、0.5μm以下である、請求項1に記載の金属酸化物焼成用容器。
- 厚みが5mm以下である、請求項1又は2に記載の金属酸化物焼成用容器。
- 前記結晶化ガラスが、ガラス組成として、重量百分率で、SiO2を60%〜70%、Al2O3を17%〜27%、Li2Oを3%〜6%、MgOを0.1%〜0.9%、ZnOを0%〜2%、BaOを0%〜2%、TiO2を1.3%〜2.9%、ZrO2を1%〜3%、P2O5を0.05%〜1.9%、Na2Oを0.05%〜1%及びK2Oを0.1%〜1%含有しており、主結晶としてβ−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属酸化物焼成用容器。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属酸化物焼成用容器を用いて金属酸化物を焼成し金属酸化物焼成体を得る、金属酸化物焼成体の製造方法。
- リチウム含有遷移金属複合酸化物を焼成し、リチウム含有遷移金属複合酸化物の焼成体を得る、請求項5に記載の金属酸化物焼成体の製造方法。
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