JP2015182025A - 塗布層の硬化方法及び硬化装置並びにその硬化方法を用いた積層フィルムの製造方法 - Google Patents

塗布層の硬化方法及び硬化装置並びにその硬化方法を用いた積層フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】0.1〜10.0%の酸素濃度領域の全てにおいて混合ガスを精度良く目標酸素濃度に調整できる塗布層の硬化方法及び硬化装置並びにその硬化方法を用いた積層フィルムの製造方法を提供する。【解決手段】紫外線照射装置10の照射面16Aとウエブ12上に形成された塗布層との間の紫外線照射空間18に、圧縮エアと窒素ガスとをそれぞれの配管から合流させて0.1%〜10.0%の酸素濃度領域の目標酸素濃度に混合した混合ガスを供給する混合ガス供給工程を備え、混合ガス供給工程では、酸素含有ガスの配管に呼び径の異なる複数のニードルバルブ56A,58A,60Aを直列又は並列に設け、混合する酸素含有ガスの流量調整を、酸素濃度領域における目標酸素濃度の高低に応じて複数のニードルバルブ56A,58A,60Aのうち使用するバルブを選択することにより、酸素濃度領域の全ての領域において、混合ガスを目標酸素濃度に対して?5%以内に調整する。【選択図】図2

Description

本発明は塗布層の硬化方法及び硬化装置並びにその硬化方法を用いた積層フィルムの製造方法に係り、特に光硬化性の塗布層を紫外線照射により硬化する際に紫外線照射空間に酸素含有の混合ガスを供給する技術に関する。
近年、液晶表示装置に用いられる光学フィルムとしては、液晶セルに位相差板として使用される光学補償フィルムや、液晶表示装置への映り込み、眩しさ等を防止する反射防止フィルム、防眩性フィルム等の光学フィルムが代表的である。
これらの光学フィルムは、異なる性質の塗布層を複数積層することによって目的の機能を向上させたり、あるいは1つの光学フィルムに各種の機能を備えたりすることができる。例えば、反射防止フィルムの場合、連続搬送される帯状の支持体(例えば可撓性のプラスチックフィルム)の表面に塗設したハードコート層の上に、屈折率の異なる複数の反射防止層を塗設することによって耐擦傷性の高い反射防止フィルムを製造することができる。
ハードコート層は光硬化性塗布層に紫外線を照射することにより硬化して形成する方法が一般的である。この硬化には紫外線(UV)照射装置が採用されることが多い。具体的には、アクリル基など紫外線硬化性の官能基を持つモノマーを含有する塗布液を支持体に塗布し光硬化性塗布層を形成する。その後、光硬化性塗布層を紫外線により重合させて高分子化することによりハードコート層が形成される。ここで、光硬化性塗布層へ紫外線照射を行う際に酸素が存在すると、重合開始剤より発生するラジカルを消失してしまう。
したがって、紫外線照射して光硬化性塗布層の硬化を促進するには特許文献1のように、紫外線照射空間の酸素濃度をできるだけ下げることが重要になる。具体的には、紫外線照射空間をケーシングで覆い、ケーシングの中に不活性ガス(例えば窒素ガス)を導入して紫外線照射空間の酸素濃度をできるだけ小さくすることが好ましいとされている。
しかしながら、このように光硬化性の塗布層を硬化させてハードコート層を形成すると、表面の残存二重結合量が非常に少ないために、ハードコート層の上に塗設する別の塗布層(例えば反射防止層)を積層させる場合には密着力が低下する。この結果、積層した後で反射防止層がハードコート層から剥離し易くなるという問題がある。
例えば、特許文献2では、バルブにより流量調整した圧縮エアとバルブにより流量調整した窒素ガスとをそれぞれの配管から合流させて混合する混合ガス供給装置を設けることによって、紫外線照射空間の酸素濃度を0.05〜1.0%の酸素濃度領域に制御することを提案している。
このように、紫外線照射空間に供給する混合ガスの酸素濃度によって、光硬化性の塗布層の硬化度合いが異なる。したがって、光硬化性の塗布層に高い硬化度を付与したい場合には供給する混合ガスの酸素濃度を小さくし、低い硬化度を付与したい場合には混合ガスの酸素濃度を大きくする必要がある。
特開平11−104562号公報 特開2006−95442号公報
ところで、紫外線照射空間に供給する混合ガスの目標酸素濃度をどの程度にするかは、塗布層を形成する光硬化性の塗布液処方(硬化成分の種類や量、重合剤の種類等)、塗布層の塗布厚み等によって異なる。即ち、光硬化性塗布層の品種によって設定される最適な目標酸素濃度が異なり、従来に比べて色々な品種に対応する必要が生じている。
このような背景から、混合ガスの酸素濃度領域は特許文献2の0.05〜1.0%よりも大きな0.1〜10.0%の酸素濃度領域で精度良く目標酸素濃度に調整できることが必要になってきている。この場合、0.1%〜10.0%の酸素濃度領域の全ての領域において目標酸素濃度±5%以内のバラツキであれば、光硬化性の塗布層を耐擦傷性と密着性の両方を満足するように硬化することができ、問題ない。
しかしながら、特許文献2で提案されている混合ガス供給装置では、0.1〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域の全てについて精度良く目標酸素濃度に調整することができないという問題がある。特に、酸素濃度領域のうちの低酸素領域では、窒素ガス量に対して圧縮エア量が極端に少ないため、バルブ制御によって目標酸素濃度に精度良く調整することが難しい。圧縮エア操作バルブ方式(AOV)を使用しても窒素ガス:圧縮エアの比率が10:1(酸素濃度2%に相当)程度までが限度であり、低酸素領域において精度良く目標酸素濃度に調整することは難しい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、0.1〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域の全てにおいて混合ガスを精度良く目標酸素濃度に調整できるので、1つの混合ガス供給装置で精度良く調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を飛躍的に上げることができる塗布層の硬化方法及び硬化装置並びにその硬化方法を用いた積層フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る塗布層の硬化方法は、搬送される帯状の支持体上に形成された光硬化性の塗布層に紫外線照射装置の照射面から紫外線を照射して硬化させる塗布層の硬化方法において、照射面と塗布層との間の紫外線照射空間に、酸素含有ガスと不活性ガスとをそれぞれの配管から合流させて0.1%〜10.0%の酸素濃度領域の目標酸素濃度に混合した混合ガスを供給する混合ガス供給工程を備え、混合ガス供給工程では、酸素含有ガスの配管に呼び径の異なる複数のバルブを直列又は並列に設け、混合する酸素含有ガスの流量調整を、酸素濃度領域における目標酸素濃度の高低に応じて複数のバルブのうち使用するバルブを選択することにより、酸素濃度領域の全ての領域において、混合ガスを目標酸素濃度に対して±5%以内に調整する。
ここで「呼び径」とは、バルブの大きさを表すための呼び寸法を言い、呼び径の数値が小さいほど、バルブ流路の直径が小さいことを意味する。
また、「0.1%〜10.0%の酸素濃度領域の目標酸素濃度」とは、支持体に形成する光硬化性塗布層の品種によって目標酸素濃度が異なり、0.1%〜10.0%の酸素濃度領域の範囲から品種に応じて設定する最適な目標酸素濃度を言う。また、「複数のバルブのうち使用するバルブを選択する」とは、例えば呼び径の異なる3個のバルブを設けた場合に1個のバルブを選択することに限定されず、2個を選択する場合、又は3個を選択する場合も含む。
また、最適な目標酸素濃度及び目標酸素濃度とバルブの呼び径との関係は、予め予備試験等により把握することができる。なお、「酸素含有ガス」とは酸素を含むガスを言い、例えば圧縮エアや酸素ガスを言う。
本発明によれば、照射面と塗布層との間の紫外線照射空間に、酸素含有ガスと不活性ガスとをそれぞれの配管から合流させて0.1%〜10.0%の範囲の目標酸素濃度に混合した混合ガスを供給する混合ガス供給工程において、酸素含有ガスの配管に呼び径の異なる複数のバルブを直列又は並列に設け、混合する酸素含有ガスの流量調整を、酸素濃度領域における目標酸素濃度の高低に応じて複数のバルブのうち使用するバルブを選択することにより、酸素濃度領域の全ての領域において、混合ガスを目標酸素濃度に対して±5%以内に調整するようにした。
即ち、酸素濃度領域における目標酸素濃度が低くなるにしたがって複数のバルブのうち選択するバルブの呼び径を小さくし、目標酸素濃度が高くなるにしたがって複数のバルブのうち選択するバルブの呼び径を大きくする。この場合、例えば呼び径の異なる3個のバルブを設けた場合、酸素濃度領域における目標酸素濃度が低くなるにしたがって3個のバルブのうち呼び径が最も小さいバルブと次に小さいバルブの2個を選択することも含む。同様に、目標酸素濃度が高くなるにしたがって3個のバルブのうち呼び径が最も大きなバルブと次に大きなバルブの2個を選択することも含む。
これにより、0.1%〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域であっても、混合ガスを目標酸素濃度に対して精度良く調整することができるので、1つの混合ガス供給装置で精度良く調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を飛躍的に上げることができる。したがって、低い目標酸素濃度が要求される品種から高い目標酸素濃度が要求される品種まで、1つの混合ガス供給装置で各種の光硬化性塗布層の品種に対応できる。
この場合、目標酸素濃度に対するバラツキを±5%以内にする必要があり、±1%以内であれば好ましく、±0.1%以内であれば更に好ましい。
本発明の塗布層の硬化方法において、前述の複数のバルブはニードルバルブであることが好ましい。
本発明は各種のバルブに適用可能であるが、ニードルバルブは少ない流量のバルブ調整に向いており、混合ガスに対する混合比率の小さな酸素含有ガスの流量調整に呼び径の異なる複数のニードルバルブのうち使用するバルブを選択することで、広範囲な酸素濃度領域であっても一層精度良く目標酸素濃度に調整することができる。
本発明の塗布層の硬化方法において、供給する混合ガスの酸素濃度を測定し、測定した測定値と目標酸素濃度とを対比して測定値が目標酸素濃度±5%以内で推移するように複数のバルブのうち使用中のバルブの開度をフィードバック制御することが好ましい。
このように、呼び径の異なるバルブごとにフィードバック制御の手段を設けることで、広範囲な酸素濃度領域であっても一層精度良く目標酸素濃度に調整することができる。
この場合、ニードルバルブにフィードバック制御を組み合わせれば一層精度を向上できる。
本発明の塗布層の硬化方法において、複数のバルブは配管に直列に配置されているとともに、大きい呼び径のバルブを小さい呼び径のバルブよりも上流側に配置することが好ましい。
これは、複数のバルブのうち使用しないバルブは全開状態にしておく必要がある。したがって、大きい呼び径のバルブを小さい呼び径のバルブよりも上流側に配置することで、上流位置に配置されたバルブ自体によるガス圧力の低下を防止できるので、下流位置に配置されたバルブ制御を精度良く行うことができる。
上述の目的を達成するために、本発明に係る塗布層の硬化装置は、搬送される帯状の支持体上に形成された光硬化性の塗布層に紫外線を照射して硬化させる紫外線照射装置と、紫外線照射装置の照射面と塗布層との間の紫外線照射空間に酸素含有ガスと不活性ガスとの混合ガスを供給する混合ガス供給装置と、を備えた塗布層の硬化装置において、混合ガス供給装置の酸素含有ガスの配管には、流量調整バルブとして呼び径の異なる複数のバルブが直列又は並列に設けられている。
本発明によれば、混合ガス供給装置には、酸素含有ガスの配管に呼び径の異なる複数のバルブが直列又は並列に設けられているので、混合する酸素含有ガスの流量調整を、酸素濃度領域における目標酸素濃度の高低に応じて複数のバルブのうち使用するバルブを選択することによって、酸素濃度領域の全ての領域において、混合ガスを目標酸素濃度に対して±5%以内に調整することができる。
これにより、0.1%〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域であっても、混合ガスを目標酸素濃度に対して精度良く調整することができるので、1つの混合ガス供給装置で精度良く調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を飛躍的に上げることができる。したがって、低い目標酸素濃度が要求される品種から高い目標酸素濃度が要求される品種まで、1つの混合ガス供給装置で各種の光硬化性塗布層の品種に対応できる。
本発明においては、複数のバルブはニードルバルブであることが好ましい。
また、本発明においては、供給する混合ガスの酸素濃度を測定する酸素濃度計と、測定した測定値と目標酸素濃度とを対比して測定値が目標酸素濃度±5%以内で推移するように複数のバルブのうち使用中のバルブの開度を制御するフィードバック制御手段と、を備えることが好ましい。これにより、広範囲な酸素濃度領域であっても一層精度良く目標酸素濃度に調整することができる。
また、本発明においては、複数のバルブは配管に直列に配置されているとともに、大きい呼び径のバルブが小さい呼び径のバルブよりも上流側に配置されていることが好ましい。これにより、下流位置に配置された呼び径の小さなバルブのバルブ制御を精度良く行うことができる。
上述の目的を達成するために、本発明に係る積層フィルムの製造方法は、搬送される帯状の支持体上に塗設された光硬化性の塗布層に紫外線照射装置の照射面から紫外線を照射して光硬化性の塗布層を硬化させる硬化工程と、硬化後の光硬化性の塗布層の上に別の塗布層を塗設して積層する積層工程と、を少なくとも含む積層フィルムの製造方法において、硬化工程では、照射面と塗布層との間の紫外線照射空間に、酸素含有ガスと不活性ガスとをそれぞれの配管から合流させて0.1%〜10.0%の酸素濃度領域の目標酸素濃度に混合した混合ガスを供給する混合ガス供給工程を備え、混合ガス供給工程では、酸素含有ガスの配管に呼び径の異なる複数のバルブを直列又は並列に設け、混合する酸素含有ガスの流量調整を、酸素濃度領域における目標酸素濃度の高低に応じて複数のバルブのうち使用するバルブを選択することにより、酸素濃度領域の全ての領域において、混合ガスを目標酸素濃度に対して±5%以内に調整する。
このように、本発明の塗布層の硬化方法を積層フィルムの製造方法に組み込むことによって、光硬化性塗布層に要求される最適な目標酸素濃度が広範囲に異なる場合であっても、精度良く目標酸素濃度に調整することができる。これにより、1つの混合ガス供給装置で調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を飛躍的に上げることができるので、光硬化性の塗布層の塗布液処方や塗布厚みに関係なく耐擦傷性と密着性とを満足する積層フィルムを製造することが可能となる。
本発明の塗布層の硬化方法及び硬化装置によれば、0.1〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域の全てにおいて混合ガスを精度良く目標酸素濃度に調整できるので、1つの混合ガス供給装置で精度良く調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を飛躍的に上げることができる。
したがって、本発明の積層フィルムの製造方法によれば、耐擦傷性と密着性の両方を満足する上で低い目標酸素濃度が要求される品種から高い目標酸素濃度が要求される品種まで、1つの混合ガス供給装置で各種の光硬化性塗布層の品種に対応できる。したがって、光硬化性塗布層の塗布液処方や塗布厚みに関係なく耐擦傷性と密着性との両方を満足する積層フィルムを製造することが可能となる。
本発明の実施の形態の硬化装置における紫外線照射装置の側面図 本発明の実施の形態の硬化装置における混合ガス供給装置の構成図 呼び径の異なる複数のニードルバルブを並列に配置した構成図 呼び径の異なる複数のニードルバルブにフィードバック制御手段を設けた構成図 積層フィルムの製造方法におけるハードコート層の製造ラインの一例を示す全体構成図 積層フィルムの一例として反射防止フィルムの層構成を説明する説明図 呼び径の異なる複数のニードルバルブにバルブ温度維持手段を設けた構成図 本発明の実施例及び比較例の試験結果を説明する説明図
以下添付図面に従って、本発明に係る塗布層の硬化方法及び硬化装置並びにその硬化方法を用いた積層フィルムの製造方法の好ましい実施の形態について詳述する。
図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態の塗布層の硬化装置5は、主として、紫外線照射装置10と混合ガス供給装置22とで構成される。
図1は、紫外線照射装置10の一例を示す側面図であり、ウエブ12(支持体)の搬送ラインに沿って2つの紫外線ランプハウス16、16を2基直列に配置したものである。なお、紫外線ランプハウス16の数は2基に限定されるものではなく、1基でもよく、3基以上でもよい。
図1に示すように、紫外線照射装置10は、連続搬送されるウエブ12を支持する一対の支持ローラ14、14と、一対の紫外線ランプハウス16、16と、紫外線ランプハウス16の照射面16Aの四周の周縁よりウエブ12に向かって延設され、照射面16Aとウエブ12との間に紫外線照射空間18を形成する張り出し部材20と、で構成される。
紫外線ランプハウス16は、ウエブ12の表面に形成された光硬化性の塗布層に紫外線を照射して塗布層を硬化させる手段であり、支持ローラ14側の先端面が開放された四角な箱形状を有する。紫外線ランプハウス16の内部には、紫外線ランプ16Bと反射ミラー16Cが配設される。そして、紫外線ランプハウス16の開放された先端面に石英ガラスが設けられ、照射面16Aを形成する。
支持ローラ14は、ウエブ12が紫外線ランプハウス16の照射面16Aに対向配置され、連続搬送されるウエブ12を巻き掛け支持するローラ部材であり、ウエブ12の幅と略同一の長さ(本例では、ウエブ12の幅より若干長い)を有する。
張り出し部材20は、支持ローラ14の軸芯方向に沿って対向配置された一対の長手側板20A、20Aと、長手側板20A、20Aの両側(図1の表裏面側)部分を塞ぐ短手側板20B、20Bと、一対の紫外線ランプハウス16、16の先端面同士の間を塞ぐ天板20Cと、で構成される。また、長手側板20Aと短手側板20Bの先端部分は、支持ローラ14側に略直角に延設される折り返し片20D、20Dを有する。この折り返し片20D、20Dの長さは、支持ローラ14に巻き掛け支持されたウエブ12の表面に接触しない長さであることは言うまでもない。折り返し片20D、20Dの先端とウエブ12の表面との間隔が5mm以下となっていることが好ましい。これにより、照射面16Aと一対の支持ローラ14に巻き掛け支持されたウエブ12との間には、張り出し部材20によって囲まれた略密閉な紫外線照射空間18が形成される。
張り出し部材20の材質に特に制限はないが、折り返し片20D、20Dの先端部分を150°C以上の耐熱性を有する樹脂材(たとえば、ポリイミドシート)が好ましい。または、150°C以上の耐熱性を有するゴム材(たとえば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム等)により形成することが好ましい。
このような構成とすることにより、折り返し片20D、20Dの先端部分が耐熱性を有する部材で形成されている。さらには、折り返し片20D、20Dの先端部分とウエブ12の表面との間隔が5mm以下(たとえば、2mm、3mm等)となっているので、外気の影響を受けにくく、紫外線照射空間18の酸素濃度を安定化させ易い。
また、張り出し部材20の対向する長手側板20Aの略中央位置に、後記する混合ガス供給装置22(図2参照)から供給される混合ガスの供給口20E,20Fが一対形成される。
そして、上記の如く構成された紫外線照射装置10の紫外線照射空間18に、混合ガス供給装置22から酸素含有ガスと不活性ガスとで目標酸素濃度に調整された混合ガスが供給される。これにより、紫外線照射装置10の紫外線照射空間18に、目標酸素濃度の混合ガスが供給されながら、光硬化性の塗布層に紫外線が照射されて硬化工程が行われる。
図2は、混合ガス供給装置22の一例を示す構成図であり、紫外線照射装置10の紫外線照射空間18に、酸素含有ガスと不活性ガスとをそれぞれの配管から合流させて目標酸素濃度に混合した混合ガスを供給する装置である。
紫外線照射空間18に供給する混合ガスの目標酸素濃度をどの程度にするかは、光硬化性の塗布層の塗布液処方(硬化成分の種類や量、重合剤の種類等)、塗布層の塗布厚み等によって異なる。即ち、ウエブ12上に形成される光硬化性の塗布層の品種によって設定される最適な目標酸素濃度は0.1%〜10.0%の範囲でシフトする。
したがって、混合ガス供給装置22は0.1%〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域にわたって混合ガスを精度良く目標酸素濃度に調整できることが要求される。
本実施の形態の混合ガス供給装置22では、酸素含有ガスとして圧縮エアを用い、不活性ガスとして窒素ガスを用いた例で以下に説明する。また、紫外線照射装置10を空調清浄室24に設置し、混合ガス供給装置22を動力室26に設置した例で説明する。
図2に示すように、混合ガス供給装置22は、紫外線照射装置10の上記した2箇所の供給口20E、20Fに混合ガスを供給できるように2ラインからなる混合ガス供給ラインによって構成される。そして、混合ガス供給ラインは、窒素ガスライン28と圧縮エアライン30とで構成される。
窒素ガスライン28は、窒素配管32が途中で第1窒素配管32Aと第2窒素配管32Bとに分岐され、窒素ボンベ34からの窒素ガスは第1窒素配管32Aと第2窒素配管32Bとに分流される。分岐前の窒素配管32には、開閉弁36、圧力計38、圧力調整弁40が設けられ、窒素ガスライン28に流される窒素ガスの圧力が調整される。
また、第1窒素配管32A及び第2窒素配管32Bには、それぞれ窒素ボンベ34側から順に流量調整バルブ42A,42B、流量計44A,44Bが設けられる。これにより、混合ガスを調製するための窒素ガスの流量が調整される。流量調整バルブ42A,42Bとしては特に限定されるものではないが、以下にディスクバルブの例で説明する。
そして、第1窒素配管32Aは紫外線照射装置10の第1供給口20Eに連結され、第2窒素配管32Bは第2供給口20Fに連結される。
一方、圧縮エアライン30は、圧縮エア配管46が途中で第1圧縮エア配管46Aと第2圧縮エア配管46Bとに分岐され、コンプレッサ48からの圧縮エアは第1圧縮エア配管46Aと第2圧縮エア配管46Bとに分流される。分岐前の圧縮エア配管46には、開閉弁50、圧力計52、圧力調整弁54が設けられ、圧縮エアライン30に流される圧縮エアの圧力が調整される。
分岐された第1圧縮エア配管46Aは第1窒素配管32Aの途中に連通され、第2圧縮エア配管46Bは第2窒素配管32Bの途中に連通される。これにより、第1窒素配管32A(又は第2窒素配管32B)を流れる窒素ガスに、第1圧縮エア配管46A(又は第2圧縮エア配管46B)を流れる圧縮エアが合流し、2つのガスが混合される。
そして、第1圧縮エア配管46Aには、呼び径の異なる複数の流量調整バルブとしてニードルバルブ56A,58A,60Aが直列に設けられる。同様に、第2圧縮エア配管46Bには、呼び径の異なる複数の流量調整バルブとしてニードルバルブ56B,58B,60Bが直列に設けられる。
第1圧縮エア配管46A及び第2圧縮エア配管46Bに設ける呼び径の異なる流量調整バルブの種類は特に限定されるものではないが、本実施の形態ではニードルバルブの例で説明する。
即ち、第1圧縮エア配管46Aには、コンプレッサ48から順に、第1ニードルバルブ56A、第2ニードルバルブ58A,第3ニードルバルブ60Aが設けられる。また、第3ニードルバルブ60Aの圧縮エアの流れ方向下流側には流量計62Aが設けられる。
同様に、第2圧縮エア配管46Bには、コンプレッサ48から順に、第1ニードルバルブ56B、第2ニードルバルブ58B,第3ニードルバルブ60Bが設けられる。また、第3ニードルバルブ60Bの圧縮エアの流れ方向下流側には流量計62Bが設けられる。
ここで、「ニードルバルブ」とは、一定の孔が開けられたオリフィスに、ニードルピンを回転させて前後させることにより、オリフィスの孔の開口を調整し、これによりガスや流体の流量を変えるバルブを言う。
そして、上記した硬化装置5の紫外線照射装置10を用い、光硬化性塗布層の硬化方法を実施するには、混合ガス供給装置22を用いて混合ガス供給工程を行う。
即ち、第1圧縮エア配管46A及び第2圧縮エア配管46Bでは、0.1%〜10.0%の酸素濃度領域における目標酸素濃度の高低に応じて、呼び径の異なる複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のうち使用するバルブを選択することによって、酸素濃度領域の全ての領域において、混合ガスを目標酸素濃度に対して±5%以内に調整する。
例えば、第1圧縮エア配管46A及び第2圧縮エア配管46Bに設ける複数のニードルバルブとしては、第1ニードルバルブ56A,56Bの呼び径を15A,第2ニードルバルブ58A,58Bの呼び径を6A,第3ニードルバルブ60A,60Bの呼び径を1Aとすることができる。
この場合、第1ニードルバルブ56A,56B、第2ニードルバルブ58A,58B、第3ニードルバルブ60A,60Bの呼び径は、圧縮エアの流れ方向から見て、上流側ほど大きな呼び径であることが好ましい。これは、第1圧縮エア配管46A(又は第2圧縮エア配管46B)において、3個のニードルバルブ56A,58A,60A(又は56A,58A,60A)のうち使用するニードルバルブを選択する際に、使用しないニードルバルブは全開状態にしておく必要があるためである。例えば、呼び径の一番小さい第3ニードルバルブ60A(又は60B)を使用する場合、大きい呼び径のニードルバルブ56A、58A(又は56B、58B)を小さい呼び径の第3ニードルバルブ60A(又は60B)よりも上流側に配置する。これにより、使用していないニードルバルブによる圧力低下を抑制でき、使用している第3ニードルバルブ60Aのバルブ制御を一層精度良く行うことができる。
ただし、3個以上のニードルバルブを直列に配置する場合、例えば上流側から呼び径15A,1A,1Aのように同じ呼び径のニードルバルブを配置することもできる。
また、複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)は、図2のように3個に限定するものではなく、2個以上であればよい。
さらには、複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)は、直列に配置することに限定するものではなく、図3に示すように、複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)を並列に配置することもできる。
そして、図2及び図3のように配置した複数のニードルバルブから使用するニードルバルブを次のように選択することができる。
1つ目の選択方法としては、酸素濃度領域における目標酸素濃度の高低に応じて複数のニードルバルブのうち使用するニードルバルブを一つ選択する方法である(以下「バルブ使い分け方法」という)。
2つ目の選択方法は、酸素濃度領域における目標酸素濃度の高低に応じて複数のニードルバルブのうち複数のニードルバルブを選択して組み合わせて行う方法である(以下「バルブ組み合わせ方法」という)。
バルブ使い分け方法は、酸素濃度領域における目標酸素濃度が低くなるにしたがって複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のうち呼び径の最も小さな第3ニードルバルブ60A,60Bを選択する。逆に、酸素濃度領域における目標酸素濃度が高くなるにしたがって複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のうち呼び径の最も大きな第1ニードルバルブ56A,56Bを選択する。
また、バルブ組み合わせ方法は、酸素濃度領域における目標酸素濃度が低くなるにしたがって複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のうちうち呼び径の最も小さな第3ニードルバルブ60A,60Bと、次に呼び径の小さな第2ニードルバルブ58A,58Bを選択する。
逆に、酸素濃度領域における目標酸素濃度が高くなるにしたがって複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のうち呼び径が最も大きな第1ニードルバルブ56A,56Bと、次に呼び径の大きな第2ニードルバルブ58A,58Bを選択する。
また、バルブ組み合わせ方法において、図2のように複数のニードルバルブが直列配置されている状態で複数のニードルバルブを選択した場合には、上流側の呼び径が大きいニードルバルブでガス流量を粗調整しておき、下流側の呼び径の小さなニードルバルブで微調整することが好ましい。
図3のように、複数のニードルバルブが並列配置されている状態で複数のニードルバルブを選択した場合には、複数のニードルバルブの開度を適宜調整することが好ましい。
光硬化性の塗布層の品種によって設定される最適な目標酸素濃度、及び目標酸素濃度とニードルバルブの呼び径との関係は、予め予備試験等により把握することができる。また、酸素濃度領域に応じてバルブ使い分け方法を選択するか、あるいはバルブ組み合わせ方法を選択するかについても、予め予備試験等により決定することができる。
これにより、0.1%〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域であっても、混合ガスを精度良く目標酸素濃度に調整することができるので、1つの混合ガス供給装置22で精度良く調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を飛躍的に上げることができる。したがって、低い目標酸素濃度が要求される品種から高い目標酸素濃度が要求される品種まで、1つの混合ガス供給装置22で各種の光硬化性塗布層の品種に対応できる。
酸素濃度領域の下限値である目標酸素濃度が0.1%の混合ガスを窒素ガスと圧縮エアとの混合により調整するには、窒素ガス流量100m/hに対して圧縮エア流量0.1m/hにする必要がある。また、酸素濃度領域の上限値である目標酸素濃度が10%の混合ガスを窒素ガスと圧縮エアとの混合により調整するには、窒素ガス流量90m/hに対して圧縮エア流量10m/hにする必要がある。
即ち、窒素ガス量は、90m/hから100m/hで小さな流量範囲での流量調整で0.1%〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域をカバーすることができる。しかし、圧縮エア量は、0.1m/hの下限値から10m/hの上限値まで100倍の流量範囲で流量調整する必要がある。したがって、従来のように、1つのバルブで圧縮エアの流量調整を行った場合には、0.1%〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域のうち目標酸素濃度のバラツキを±5%以内に抑えることができない領域が生じてしまう。
これに対して、本発明の実施の形態の混合ガス供給装置22のように、第1圧縮エア配管46A及び第2圧縮エア配管46Bに、呼び径の異なる複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)を設ける。そして、酸素濃度領域(0.1%〜10.0%)における目標酸素濃度の高低に応じて複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のうち使用するニードルバルブを選択することによって、1つの混合ガス供給装置22で目標酸素濃度に対して±5%以内に精度良く調整することが可能となる。
図4の混合ガス供給装置22は、呼び径の異なる複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)ごとにフィードバック制御手段を設けるようにしたものである。なお、図4では、呼び径の異なる複数のニードルバルブを直列に配置した場合であるが、図3で示した並列に配置した場合にもフィードバック制御手段を設けることができる。
図4に示すように、混合ガスが流れる第1窒素配管32A及び第2窒素配管32Bには、混合ガスの酸素濃度を測定する酸素濃度計64A,64Bが設けられる。酸素濃度計64A,64Bは、信号ケーブル又は無線によってコントローラ66に接続され、酸素濃度計64A,64Bで測定された測定値がコントローラ66に送られる。コントローラ66は、呼び径の異なる複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)の開度量を調整する駆動部(図示せず)に信号ケーブル又は無線によって接続される。
酸素濃度計としては、例えば、横河電気(株)製の低濃度ジルコニア式酸素濃度計OX400、あるいは東レエンジニアリング(株)製の高機能型ジルコニア式酸素濃度計LC−860等を使用することができる。測定箇所としては、図4に示すように、紫外線照射装置10に供給する直前における混合ガスの酸素濃度を測定することが好ましい。
また、コントローラ66には、図示しない入力手段から混合ガスの目標酸素濃度を入力することができ、酸素濃度計64A,64Bで測定された測定値と入力された目標酸素濃度とが対比される。そして、コントローラ66は、酸素濃度計64A,64Bで測定された混合ガスの酸素濃度が目標酸素濃度±5%以内で推移するように、複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のうち使用中のニードルバルブの開度をフィードバック制御する。
このように、呼び径の異なる複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のうち使用するニードルバルブを選択する操作に加え、ニードルバルブごとにフィードバック制御手段を設ける。これにより、混合ガスの酸素濃度を目標酸素濃度±0.1%以内の精度で調整することが可能となる。
次に、上記の如く構成された塗布層の硬化装置5を組み込んだ積層フィルムの製造方法について説明する。
図5は、積層フィルムとして反射防止フィルムを製造する装置において、ハードコート層を形成する製造ライン75の全体構成の一例である。図6は、反射防止フィルム3の層構成の一例であり、ウエブ12上に形成したハードコート層1に反射防止層2として低屈折率層を積層させた場合である。
図5に示されるように、帯状のウエブ12が送出機76から製造ラインに連続的に送り出され、以下の順序にしたがって各種の処理が施されることによりハードコート層1が形成される。
送出機76から送り出されたウエブ12は、ガイドローラ78によってガイドされて除塵機80に送られ、ウエブ12の表面に付着した塵等の異物が取り除かれる(ウエブの除塵工程)。
次に、ウエブ12は、グラビア塗布コータ82に送られて、ハードコート層1を形成する光硬化性塗布液がウエブ12上に塗布される。これにより、ウエブ12上に光硬化性の塗布層が形成される(光硬化性塗布層の塗布工程)。
グラビア塗布コータ82は、ローラ表面にセル(cell)が形成されたグラビアローラ82Aと、グラビアローラ82Aの下方に設けられ、塗布液を満たす液受けパン82Bと、塗布前に塗布液の余剰分を掻き落とすドクターブレード82Cとで構成される。
そして、連続搬送されるウエブ12は、上流ガイドローラ82D及び下流ガイドローラ82Eによって、グラビアローラ82Aと平行な状態で支持されている。
グラビア塗布コータ82は、特に薄層塗布に有効であるので、例えば、ウエット塗布量が5ml/m以下(塗布時のウエット膜厚が5μm以下)の超薄層塗布を行う製造ラインに好適に適用できる。
なお、塗布方法としては、上述したグラビア塗布コータ82以外に、バーコータ、ロールコータ(トランスファロールコータ、リバースロールコータ等)、ダイコータ、エクストルージョンコータ、ファウンテンコータ、カーテンコータ、ディップコータ、スピンコータ、スプレーコータ又はスライドホッパ等が採用できる。
次に、光硬化性の塗布層が形成されたウエブ12は、乾燥ゾーン84、加熱ゾーン86に順次送られて、光硬化性塗布液中の光重合開始剤を含む有機溶剤が、乾燥ゾーン84と加熱ゾーン86を通過することにより蒸発する(光硬化性塗布層の乾燥・加熱工程)。乾燥ゾーン84の乾燥方法及び加熱ゾーン86の加熱方法は、特に限定されない。
次に、光硬化性の塗布層が乾燥及び加熱されウエブ12は、光硬化性の塗布層を硬化させる硬化装置5である上記の紫外線照射装置10に送られる。この紫外線照射装置10の照射面16Aから紫外線を照射して光硬化性の塗布層が硬化処理される(光硬化性塗布層の硬化工程)。なお、図5の紫外線照射装置10は、1つの紫外線ランプハウス16と1つの支持ローラ14とで図示している。
最後に、光硬化性の塗布層が硬化処理されたウエブ12は、巻取機88に巻き取られる。これにより、ウエブ12上にハードコート層1が形成される。
そして、図5と同様の製造ラインによって、ハードコート層1が形成された硬化後のウエブ12に、別の塗布層(例えば反射防止層)が塗設されることにより積層工程が行われる。なお、別の塗布層としては、反射防止層の他に、光学補償層、防眩層等の光学機能層、さらには光学機能層以外のどのような塗布層も本発明に含まれる。
上記した製造ライン75の紫外線照射装置10に酸素を含有する混合ガスを供給する装置として、本実施の形態の混合ガス供給装置22を組み込んだので、0.1〜10.0%の酸素濃度領域において、混合ガスを精度良く目標酸素濃度に調整することができる。
これにより、1つの混合ガス供給装置22で調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を飛躍的に上げることができるので、ハードコート層1の塗布液処方や塗布厚みに関係なく耐擦傷性と密着性とを満足する積層フィルムを製造することが可能となる。
次に、図7において、混合ガス供給装置22の別態様を説明する。
図7は、ハードコート層1を形成する製造ライン75を長時間連続運転(例えば3日間)する場合に好ましい混合ガス供給装置22の態様を示したものである。
図7に示す混合ガス供給装置22は、基本的には図2と同様であるが、呼び径の異なる複数のニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)のバルブ品温を一定に維持するバルブ品温維持手段68を設けるようにしたものである。
バルブ品温維持手段68は、ニードルバルブ56A,58A,60A(56B,58B,60B)を囲むヒータ70A付きの断熱性ケーシング70と、断熱性ケーシング70内に設けられた温度センサ72と、温度センサ72の測定温度に基づいて断熱性ケーシング70内(バルブ周囲の温度環境)が一定温度(例えば常温)に維持されるようヒータ70Aを制御する温度制御手段74と、で構成される。なお、バルブ品温維持手段68は、上記構成に限定されるものではなく、バルブ品温を一定に維持できるものであればどのような手段でもよい。
このように、呼び径の異なる複数のニードルバルブにバルブ品温維持手段68を設けることによって、0.1〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域において精度良く目標酸素濃度に調整することができるだけでなく、一旦調整した目標酸素濃度がニードルバルブを設置した動力室26の温度環境に起因して経時的に変動しないようにすることができる。
なお、図7で示したフィードバック制御の手段と、バルブ品温維持手段68とを組み合わせることも可能である。また、本実施の形態では、酸素含有ガスとして、圧縮エアの例で説明したが、酸素ガスを使用するようにしてもよい。
次に、ウエブ12及びハードコート層1の好ましい態様を説明する。
ウエブ12としては、プラスチックフィルムであることが好ましい。プラスチックフィルムとしてはセルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテンが含まれる。トリアセチルセルロース、及びポリオレフィンがレターデーションが小さく、光学的均一性も高いため、偏光板用途として好ましく、特に、液晶表示装置に用いる場合、トリアセチルセルロースであることが好ましい。
ハードコート層1は、積層フィルムに物理強度を付与するために、ウエブ12の表面に設けられる。
ハードコート層1は、電離放射線硬化性化合物を含有する光硬化性の塗布層の架橋反応、又は、重合反応により形成されることが好ましい。たとえば、電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーを含む光硬化性化合物をウエブ12上に塗布し、多官能モノマーや多官能オリゴマーを架橋反応、又は、重合反応させることにより形成することができる。また、ハードコート層1の屈折率や強度を調整するために、無機微粒子を含んでもよい。
電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。
光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
光重合性多官能モノマーの重合反応には、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤が好ましく、特に好ましいのは光ラジカル重合開始剤である。
圧縮エアの流量調整を呼び径の異なる複数のニードルバルブのうち使用するバルブを選択する図2の混合ガス供給装置を用い、0.1〜10.0%の酸素濃度領域において精度良く調整可能な混合ガスの目標酸素濃度の自由度を調べた(実施例1〜4)。
あわせて、圧縮エアの流量調整を1つのバルブで行う従来の混合ガス供給装置を用い、0.1〜10.0%の酸素濃度領域において精度良く調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を調べた(比較例1〜2)。
〈試験条件〉
試験は、0.1〜10.0%の酸素濃度領域において、0.1%、1%、3%、6%、10%の5水準の目標酸素濃度を設定した。そして、下記に示す比較例1〜2、実施例1〜4の圧縮エア流量調整方法を行った場合の各目標酸素濃度におけるバルブ制御の精度を調べた。
即ち、窒素配管に圧縮エア配管を接続し、窒素配管に流す窒素流量を90〜100m/hの間でバルブ制御するとともに圧縮エア配管に流す圧縮流量を0.1〜10m/hの間でバルブ制御した。なお、窒素流量調整方法は、比較例1〜2、実施例1〜4ともに窒素配管にディスクバルブを設けることにより行った。なお、実施例1〜4では、バルブの選択方法として前述の「バルブ使い分け方法」で行った。
〈圧縮エア流量調整方法〉
・比較例1…圧縮エアの配管に呼び径が1Aのニードルバルブのみを設けて圧縮エアの流量調整を行う場合である。
・比較例2…圧縮エアの配管に呼び径が15Aのニードルバルブのみを設けて圧縮エアの流量調整を行う場合である。
・実施例1…圧縮エアの配管に呼び径が1A,15Aの2個のニードルバルブを直列に配置して、2個のニードルバルブのうち使用するニードルバルブを選択して圧縮エアの流量調整を行う場合である。
・実施例2…実施例1の2個のニードルバルブにそれぞれフィードバック制御手段を設けて圧縮エアの流量調整を行う場合である。
・実施例3…圧縮エアの配管に呼び径が1A,6A,15Aの3個のニードルバルブを直列に配置して、3個のニードルバルブのうち使用するニードルバルブを一つ選択して圧縮エアの流量調整を行う場合である。
・実施例4…実施例3の3個のニードルバルブにそれぞれフィードバック制御手段を設けて圧縮エアの流量調整を行う場合である。
なお、実施例1〜4では、呼び径の大きなニードルバルブほど圧縮エアの流れ方向上流側に配置した。また、窒素ガスの流量調整は、窒素ガスが流れる配管に設けた1つのディスクバルブで行った。
〈試験結果の評価方法〉
A…混合ガスを目標酸素濃度±0.1%以内に調整することができ、合格。
B…混合ガスを目標酸素濃度±1%以内に調整することができ、合格。
C…混合ガスを目標酸素濃度±5%以内に調整することができ、合格。
D…混合ガスを目標酸素濃度±5%以内に調整できず、不合格。
〈試験結果〉
試験結果を図8の表に示す。
図8の表から分かるように、比較例1は、0.1〜10.0%の酸素濃度領域における0.1%〜3.0%の範囲について目標酸素濃度±5%以内をカバーできるが、6.0%〜10.0%の範囲はカバーできていない。即ち、3.0%〜6.0%の間で、バラツキが±5%を超えることが分かる。
また、比較例2は、0.1〜10.0%の酸素濃度領域における6.0%〜10.0%の範囲について目標酸素濃度±5%以内をカバーできるが、0.1%〜3.0%の範囲はカバーできていない。
これに対して、実施例1〜4は、0.1〜10.0%の酸素濃度領域の全てについて目標酸素濃度±5%以内をカバーすることができる。特に、実施例2及び4のように、フィードバック制御を併用することによって、目標酸素濃度±0.1%以内の顕著に良い精度を達成することができた。
この結果から、本実施の形態の混合ガス供給装置を備えた硬化装置は、0.1〜10.0%の広範囲な酸素濃度領域の全てにおいて混合ガスを精度良く目標酸素濃度に調整できるので、1つの混合ガス供給装置で精度良く調整できる混合ガスの目標酸素濃度の自由度を飛躍的に上げることができる。
したがって、本発明の硬化方法及び装置を、積層フィルムの製造ラインに組み込めば、耐擦傷性と密着性の両方を満足する上で低い目標酸素濃度が要求される品種から高い目標酸素濃度が要求される品種まで、1つの混合ガス供給装置で各種のハードコート層の品種に対応できる。したがって、ハードコート層の塗布液処方や塗布厚みに関係なく耐擦傷性と密着性とを満足する積層フィルムを製造することが可能となる。
なお、本実施例では呼び径の異なるバルブとしてニードルバルブの例で説明した。しかし、他のバルブを用いた場合、目標酸素濃度±5%以内をカバーできる酸素濃度領域がニードルバルブと異なるが、試験結果の傾向としてはニードルバルブと同様であった。
1…ハードコート層、2…反射防止層、3…反射防止フィルム、5…硬化装置、10…紫外線照射装置、12…ウエブ、14…支持ローラ、16…紫外線ランプハウス、16A…照射面、18…紫外線照射空間、20…張り出し部材、20E,20F…混合ガスの供給口、22…混合ガス供給装置、24…空調清浄室、26…動力室、28…窒素ガスライン、30…圧縮エアライン、32…窒素配管、32A…第1窒素配管、32B…第2窒素配管、34…窒素ボンベ、36…開閉弁、38…圧力計、40…圧力調整弁、42A,42B…流量調整バルブ(ディスクバルブ)、44A,44B…流量計、46…圧縮エア配管、46A…第1圧縮エア配管、46B…第2圧縮エア配管、48…コンプレッサ、50…開閉弁、52…圧力計、54…圧力調整弁、56A、58A,60A(56B、58B,60B)…第1〜第3の流量調整バルブ(ニードルバルブ)、62A,62B…流量計、68…バルブ品温維持手段、70A…ヒータ、70…断熱性ケーシング、72…温度センサ、74…温度制御手段

Claims (11)

  1. 搬送される帯状の支持体上に形成された光硬化性の塗布層に紫外線照射装置の照射面から紫外線を照射して硬化させる塗布層の硬化方法において、
    前記照射面と前記塗布層との間の紫外線照射空間に、酸素含有ガスと不活性ガスとをそれぞれの配管から合流させて0.1%〜10.0%の酸素濃度領域の目標酸素濃度に混合した混合ガスを供給する混合ガス供給工程を備え、
    前記混合ガス供給工程では、
    前記酸素含有ガスの配管に呼び径の異なる複数のバルブを直列又は並列に設け、
    前記混合する前記酸素含有ガスの流量調整を、前記酸素濃度領域における前記目標酸素濃度の高低に応じて前記複数のバルブのうち使用するバルブを選択することにより、前記酸素濃度領域の全ての領域において、前記混合ガスを前記目標酸素濃度に対して±5%以内に調整する塗布層の硬化方法。
  2. 前記酸素濃度領域における目標酸素濃度が低くなるにしたがって前記複数のバルブのうち呼び径の小さなバルブを選択し、前記目標酸素濃度が高くなるにしたがって前記複数のバルブのうち呼び径の大きなバルブを選択する請求項1に記載の塗布層の硬化方法。
  3. 前記選択されるバルブが呼び径の異なる複数のバルブである請求項1又は2に記載の塗布層の硬化方法。
  4. 前記複数のバルブはニードルバルブである請求項1から3のいずれか1項に記載の塗布層の硬化方法。
  5. 前記供給する混合ガスの酸素濃度を測定し、
    前記測定した測定値と前記目標酸素濃度とを対比して前記測定値が前記目標酸素濃度±5%以内で推移するように前記複数のバルブのうち使用中のバルブの開度をフィードバック制御する請求項1から4のいずれか1項に記載の塗布層の硬化方法。
  6. 前記複数のバルブは前記配管に直列に配置されているとともに、大きい呼び径のバルブを小さい呼び径のバルブよりも上流側に配置する請求項1から5のいずれか1項に記載の塗布層の硬化方法。
  7. 搬送される帯状の支持体上に形成された光硬化性の塗布層に紫外線を照射して硬化させる紫外線照射装置と、紫外線照射装置の照射面と前記塗布層との間の紫外線照射空間に酸素含有ガスと不活性ガスとの混合ガスを供給する混合ガス供給装置と、を備えた塗布層の硬化装置において、
    前記混合ガス供給装置の前記酸素含有ガスの配管には、流量調整バルブとして呼び径の異なる複数のバルブが直列又は並列に設けられている塗布層の硬化装置。
  8. 前記複数のバルブはニードルバルブである請求項7に記載の塗布層の硬化装置。
  9. 前記供給する混合ガスの酸素濃度を測定する酸素濃度計と、
    前記測定した測定値と前記目標酸素濃度とを対比して前記測定値が前記目標酸素濃度±5%以内で推移するように前記複数のバルブのうち使用中のバルブの開度を制御するフィードバック制御手段と、を備えた請求項7又は8に記載の塗布層の硬化装置。
  10. 前記複数のバルブは前記配管に直列に配置されているとともに、大きい呼び径のバルブが小さい呼び径のバルブよりも上流側に配置されている請求項7から9のいずれか1項に記載の塗布層の硬化装置。
  11. 搬送される帯状の支持体上に塗設された光硬化性の塗布層に紫外線照射装置の照射面から紫外線を照射して前記光硬化性の塗布層を硬化させる硬化工程と、硬化後の光硬化性の塗布層の上に別の塗布層を塗設して積層する積層工程と、を少なくとも含む積層フィルムの製造方法において、
    前記硬化工程では、前記照射面と前記塗布層との間の紫外線照射空間に、酸素含有ガスと不活性ガスとをそれぞれの配管から合流させて0.1%〜10.0%の酸素濃度領域の目標酸素濃度に混合した混合ガスを供給する混合ガス供給工程を備え、
    前記混合ガス供給工程では、
    前記酸素含有ガスの配管に呼び径の異なる複数のバルブを直列又は並列に設け、
    前記混合する前記酸素含有ガスの流量調整を、前記酸素濃度領域における前記目標酸素濃度の高低に応じて前記複数のバルブのうち使用するバルブを選択することにより、前記酸素濃度領域の全ての領域において、前記混合ガスを前記目標酸素濃度に対して±5%以内に調整する積層フィルムの製造方法。
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