JP2015181439A - フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣、その冷凍食品、それらのカキフライおよびカキフライの製造方法 - Google Patents

フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣、その冷凍食品、それらのカキフライおよびカキフライの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣、その冷凍食品、それらのカキフライおよびカキフライの製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明によれば、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣であって、冷凍蒸し牡蠣は、蒸された牡蠣の剥身を冷凍して得られる冷凍蒸し牡蠣であり、冷凍蒸し牡蠣の外側に内衣材を備え、内衣材の外側に外衣材を備え、冷凍蒸し牡蠣における水分含有量は、前記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣おける冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上である、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣が提供される。【選択図】図2

Description

本発明は、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣、その冷凍食品、それらのカキフライおよびカキフライの製造方法に関する。
牡蠣の生産や出荷に当たって生産者、漁連・漁協等は、むき身、包装等の加工過程において、一般的に、衛生的な水を十分に使用して洗浄し、殺菌された清浄な海水で一定期間畜養して、洗浄し常に製品の管理に取り組んでいる。
さらに、牡蠣による食中毒を防ぐために、加熱調理を行うことが多く、その牡蠣料理の一例として、カキフライが挙げられる。
例えば、特許文献1には、複数の生牡蠣を重ねて揚げることにより、外見上大粒のカキフライが得られることについて開示されている。
また、特許文献2には、油脂およびグリセリン有機酸脂肪酸エステルを含有する油脂加工澱粉を用いてカキフライを製造していることが開示されている。
特開2013−188178公報 特開2009−112269公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
特許文献1に記載のカキフライは、複数の生牡蠣を重ねて揚げることにより、油ちょう時間が多くかかり、調理時間が長くなっていた。また、特許文献2に記載のカキフライは、生牡蠣の剥き身に衣をつけた後、冷凍庫に保存後、油ちょうしているので調理時間が長くなっていた。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、より短時間で製造できるフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣、その冷凍食品および、それらのカキフライおよびカキフライ製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣が提供される。ここで、上記冷凍蒸し牡蠣は、蒸された牡蠣の剥身を冷凍して得られる冷凍蒸し牡蠣であり、また上記冷凍蒸し牡蠣の外側に内衣材を備え、さらに上記内衣材の外側に外衣材を備える。また上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上である。
この構成によれば、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱してカキフライを製造する際に、加熱時間をより短くしてカキフライを製造することができる。
本発明によれば、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱したカキフライが提供される。
このカキフライは、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上であるものを加熱するため、より短い加熱時間で、カキフライを得ることができる。
本発明によれば、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を冷凍した冷凍食品が提供される。
この冷凍食品は、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上であるものを用いたフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を冷凍したものであるのため、加熱してカキフライを製造する際に、加熱時間をより短くしてカキフライを製造することができる。
本発明によれば、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱したカキフライまたは上記冷凍食品を加熱したカキフライを冷凍した調理済み冷凍食品が提供される。
この調理済み冷凍食品は、より加熱時間が短いカキフライを冷凍してあるので、解凍した際に、カキフライの衣が水っぽくなりにくい。
本発明によれば、カキフライの製造方法であって、蒸された牡蠣の剥身を冷凍して冷凍蒸し牡蠣を得る工程と、上記冷凍蒸し牡蠣の外側を内衣材で覆う工程と、上記内衣材の外側を外衣材で覆う工程と、上記内衣材と上記外衣材で覆ったフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱する工程と、を含み、
上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上である、カキフライの製造方法が提供される。
この方法によれば、より加熱時間が短い時間でもカキフライを製造することができる。
本発明によれば、より加熱時間が短い時間でもカキフライを製造することができるという優れた効果を奏する。
図1は、本実施形態におけるカキフライの製造方法を説明するための製造工程図の一例である。 図2は、実験例におけるサンプルNo1-No7を油ちょうした後の外観を説明するための写真である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。以下の実施形態は、例示であって、本発明の範囲は、以下の実施形態で示すものに限定されない。
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣は、蒸された牡蠣の剥身を冷凍して得られる冷凍蒸し牡蠣であり、また上記冷凍蒸し牡蠣の外側に内衣材を備え、さらに上記内衣材の外側に外衣材を備え、また上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上である。
そうすることで、より短時間で調理する事ができる。特に油ちょうする際には、加熱時間をより短くすることができるので、油を繰り返し使用しても油が汚れにくい。また短時間で調理する事ができるため、カキフライの衣が油と接する時間が短くなるため、衣が油の吸収量を抑えることができる。従って、カキフライにした際にカロリーを抑えることができる。さらに、衣が油の吸収量を抑えることができるため、油ちょう際におけるコストを低減することができる。
従来のカキフライの製造としては、一般的に、例えば、生牡蠣の剥身の周りに衣材をつけて、油ちょうしカキフライを得ることや、生牡蠣の剥身の周りに衣材をつけた後に冷凍して、得られた冷凍衣付牡蠣を油ちょうしカキフライを得ることが挙げられる。
しかし、この場合、生牡蠣の剥身を用いているので、食中毒を防止するために十分に加熱することが重要であった。そのために、加熱時間が長くなっていた。例えば、一般的に、生牡蠣の剥身を用いたカキフライを製造する場合、170℃で約4分油ちょうしている。また、生牡蠣の剥身によっては、大きさ重さによって、食中毒を防止する観点において、加熱条件を変更する必要があった。
また、特に、冷凍衣付牡蠣においては、最初から高温で油ちょうすると、冷凍衣付牡蠣における冷凍牡蠣が解凍される前に衣が焦げる場合が多い。従って、冷凍フライ用牡蠣を調理する際に、低温で長時間、油ちょうするのが一般的である。しかし、その場合は、油ちょう時間が長くなるため、衣が油を吸い、カキフライが脂っこくなる場合が多い。さらに加熱時間が長くなるために、牡蠣の旨みや風味、食感が低下する場合が多く存在していた。
また、従来のカキフライは、生牡蠣の剥身または、冷凍生牡蠣の剥身を用いるので、加熱をした際に、牡蠣が収縮し、カキフライの衣と牡蠣の間に隙間が生じる傾向が強い。さらに、食中毒を防止する観点で加熱を十分に行うことより、牡蠣の身の収縮が起こり、カキフライの衣と牡蠣の間に大きな隙間が生じる場合がある。
<牡蠣の種類>
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣において、牡蠣の種類は、特に限定しないが、マガキ属又はイタボガキ属等が挙げられる。好ましいのは、マガキ属に属する牡蠣であり、例えば、マガキ(真牡蠣)、イワガキ(岩牡蠣)、スミノエガキ(住之江牡蠣)などが好適に用いられる。また、イタボガキ属に属する貝としては、例えば、イタボガキ(板甫牡蠣)又はヨーロッパヒラガキなどが挙げられる。
<フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣>
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上であり、好ましくは、75%(w/w)以下60%以上である。なお上記冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに40、50、55、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、75、79、80、85%以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、85%を超える場合は、冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が多いためにより短時間で加熱することが難しくなる。また、冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、40%未満の場合、加熱して、カキフライを製造後、食したときに、旨味やジューシー感を得られない場合がある。
冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、75%(w/w)以下60%以上である場合、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱してカキフライを製造後、食したときに、より旨味やジューシー感を得られる場合がある。
<内衣材>
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における、内衣材は、揚げ物の製造時に用いられる材料であれば特に限定しないが、小麦粉、片栗粉、生卵、米粉、バッター液、とうもろこしでん粉、ベーキングパウダー、卵白粉、脱脂大豆粉、パンプキンパウダー、そば粉、天ぷら粉、から揚げ粉等が挙げられる。また、塩、砂糖、コショウ等の調味料や食品添加物や植物油脂を含んでいても良い。また二種類以上の揚げ物の製造時に用いられる材料を併用しても良い。
この内衣材によって、油ちょうなど加熱した際にフライがからっと仕上がる。また冷凍蒸し牡蠣と外衣材とのつなぎの役割をして、加熱後のフライの外観が良くなる。
<外衣材>
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における、外衣材は、揚げ物の製造時に用いられる材料であれば特に限定しないが、生パン粉、乾燥パン粉、クラッカー、あられ、コーンフレーク等が挙げられる。また二種類以上の揚げ物の製造時に用いられる材料を併用しても良い。
この外衣材によって、油ちょうなどの加熱した際のフライが、食したときにサクサクした食感を得ることができる。
なお、本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における外衣材は、特に限定しないが、外衣材の一部が内衣材の外側に備えていれば良い。すなわち、冷凍蒸し牡蠣において、内衣材が備わっていない部分に外衣材が備わっていても良い。また、外衣材は、特に限定しないが、内衣材の外側面積を100%としたときに、外衣材は、内衣材の外側100%に備えていることが好ましく、より好ましくは、内衣材の外側50%以上に外衣材を備えることである。また、外衣材は、内衣材の外側面積を100%としたときに、内衣材の外側50、60、65、66、67、68、69、70、71、75、79、80、85、90、95、98、100%以上を備えていることであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣は、カキの天ぷらの製造を想定したものではない。また、本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における内衣材の組成と外衣材の組成は、特に限定しないが、異なることが好ましい。
<フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣>
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣全体における水分含有量は、特に限定しないが、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の重量を100%としたときに、40%(w/w)以下30%以上が好ましい。なおフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の重量を100%としたときに30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40%以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、40%を超える場合は、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣全体の水分含有量が多いためにより短時間で加熱することが難しくなる場合がある。また、冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、30%未満の場合、特に油ちょうによる加熱した場合、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣が油を吸収してしまい油っぽいカキフライを得る場合がある。
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣は、冷凍蒸し牡蠣を用いているため、牡蠣に対して一度火が通っている。従って、食中毒を防止する観点として冷凍蒸し牡蠣を加熱しなければならないという訳ではない。
つまり、本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱した際に、得られたカキフライにおける牡蠣に火が通っていない場合であっても、冷凍蒸し牡蠣製造時に、牡蠣に一度火が通っているので、得られたカキフライを食することができる。
また、一度火が通っているために、身の収縮率が少なくなるために、生牡蠣からのカキフライと比べ、衣と牡蠣の身と間に隙間が少なくなる傾向にある。
<フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の冷凍食品>
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣は、特に限定しないが、冷凍しても良い。得られた冷凍食品は、特に限定しないが、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の内衣材および外衣材が凍結していることが好ましい。
また、本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の上記冷凍食品の温度は、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣が凍結状態ならば特に限定しないが、好ましくは、上記冷凍食品の中心温度が−10℃以下である。なお上記冷凍食品の中心温度は、-10、-15、-20、-21、-22、-23、-24、-25、-30℃以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。上記冷凍食品の中心温度が−10℃より高いと食感が変化したりしてしまう可能性がある。
また、本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の冷凍食品の温度は、その温度を加熱するまでは維持することが好ましい。冷凍製品は、温度変化を小さくすることが品質維持のポイントであるからである。
<カキフライ>
本実施形態のカキフライにおいて、カキフライの衣の重量は、特に限定しないが、カキフライの重量を100%としたときに60%以下0%より大きいことであるのが好ましい。より好ましいのは、50%以下0%より大きいことである。なおカキフライの衣の重量は、上記カキフライの重量を100%としたときに5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60%以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
本実施形態のカキフライにおいて、カキフライの衣は、特に限定しないが、一層以上であることが好ましい。
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣は、内衣材と外衣材を用いているが、加熱後、得られたカキフライを切り、その断面を目視によって確認する場合、内衣材と外衣材の材料によっては、内衣材と外衣材とをそれぞれの層(二層)として認識することが困難な場合がある。なおカキフライの衣は、1、2、3、4層以上であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
<カキフライを冷凍した調理済み冷凍食品>
本実施形態のカキフライを冷凍した調理済み冷凍食品において、カキフライの衣の重量は、特に限定しないが、カキフライの重量を100%としたときに60%以下0%より大きいことであるのが好ましい。より好ましいのは、50%以下0%より大きいことである。なお上記調理済み冷凍食品におけるカキフライの衣の重量は、上記調理済み冷凍食品のカキフライ重量を100%としたときに0、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60%以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
カキフライを冷凍した調理済み冷凍食品のカキフライの衣がカキフライの重量を100%としたときに60%より大きい場合、衣が厚すぎるために食した際にサクサク感が得られない場合がある。
また、本実施形態の上記調理済み冷凍食品の温度は、上記調理済み冷凍食品が凍結状態ならば特に限定しないが、好ましくは、上記調理済み冷凍食品の中心温度が−10℃以下である。なお上記調理済み冷凍食品の中心温度は、-10、-15、-20、-21、-22、-23、-24、-25、-30℃以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。上記冷凍食品の中心温度が−10℃より高いと食感が変化したりしてしまう可能性がある。
<カキフライの製造方法>
本実施形態に係るカキフライの製造方法は、蒸された牡蠣の剥身を冷凍して冷凍蒸し牡蠣を得る工程と、上記冷凍蒸し牡蠣の外側を内衣材で覆う工程と、上記内衣材の外側を外衣材で覆う工程と、上記内衣材と上記外衣材で覆ったフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱する工程と、を含み、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上である。
以下、本実施形態のカキフライの製造方法について詳細に説明する。
本実施形態のカキフライの製造方法において、蒸された牡蠣の剥身を得る方法は、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。例えば、牡蠣の剥身をセイロで蒸して得る方法や、殻つきの牡蠣を蒸した後に牡蠣の剥き身を取り出して得る方法、高温高圧の乾燥蒸気で蒸して得る方法などが挙げられる。好ましくは、100℃以下の温度かつ1kgf/cmG以下の圧力の蒸気を用いて牡蠣の剥身を蒸すことである。なぜならば、飽和水蒸気に含まれる顕熱量に対する潜熱量の割合が大きく、短時間で効率的かつ均一に牡蠣剥身を蒸すことができるからである。
本実施形態のカキフライの製造方法において、蒸された牡蠣の剥身を冷凍して冷凍蒸し牡蠣を得る工程は、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。例えば、−20℃以下の冷気を暴露して蒸した牡蠣の剥身を冷凍することが公知に用いられる。また、冷気の温度は、特に限定しないが、例えば−30℃以下、−40℃以下であってもよい。なぜなら、蒸し牡蠣に対して暴露される冷気の温度が低いほど蒸し牡蠣を短時間で効率よく冷凍することができるからである。
なお、冷凍時間は、特に限定しないが、蒸し牡蠣の中心温度が−10℃以下になる状態を維持することが好ましい。なぜなら冷凍牡蠣の解凍に時間がかかり過ぎたり、食感が変化したりしてしまう可能性がある。
本実施形態のカキフライの製造方法において、蒸された牡蠣の剥身を冷凍して得られた冷凍蒸し牡蠣における水分含有量は、特に限定しないが、上記冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下35%以上であり、好ましくは、75%(w/w)以下60%以上である。冷凍蒸し牡蠣における水分含有量は、上記冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに35、40、50、55、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、75、79、80、85%以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、85%を超える場合は、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を製造した際に、内衣材および外衣材等の影響によって、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が変動し、85%を超える場合がある。また、冷凍蒸し牡蠣の水分含有量が、35%未満の場合、加熱して、カキフライを製造して、食したときにジューシー感を得られない場合がある。
なお、本実施形態のカキフライの製造方法において得られた、内衣材と外衣材で覆ったフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上である。
本実施形態のカキフライの製造方法において、特に限定しないが、冷凍蒸し牡蠣のグレース(氷の膜)を取る工程をさらに含むことが好ましい。上記冷凍蒸し牡蠣におけるグレース(氷の膜)を取る工程は、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。例えば、温水 流水 常温 冷蔵庫を用いることが挙げられる。好ましくは、上記冷凍蒸し牡蠣の氷の膜を温水によって取り除くことである。
本実施形態のカキフライの製造方法において、冷凍蒸し牡蠣の外側を内衣材で覆う工程は、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。また加熱した後に得られたカキフライが衣を有していれば、特に限定しないが、好ましくは、内衣材によって、冷凍蒸し牡蠣の外側を完全に覆うことである。より好ましくは、カキフライにおける牡蠣の表面積を100%としたときに内衣材によって冷凍蒸し牡蠣を覆う面積が30%以上である。
そうすることで、油ちょうなど加熱した際にカキフライがからっと仕上がるためである。また、内衣材が冷凍蒸し牡蠣と外衣材とのつなぎの役割を果たし、冷凍蒸し牡蠣の全体を外衣材で覆うことができる。
また、内衣材は、カキフライにおける牡蠣の表面積を100%としたときに内衣材によって冷凍蒸し牡蠣を覆う面積が30、40、50、60、65、66、68、69、70、75、79、80、85、90、95、98、100%以上であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
本実施形態のカキフライの製造方法において、内衣材の外側を外衣材で覆う工程は、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。加熱した後に得られたカキフライが衣を有していれば、特に限定しないが、好ましくは、外衣材によって、内衣材の外側を完全に覆うことである。より好ましくは、内衣材の表面積を100%としたときに外衣材によって、内衣材を覆う面積が50%以上である。
そうすることで、加熱後のカキフライの外観が良くなり、またカキフライを食したときにサクサクした食感を得ることができる。
また、外衣材は、内衣材の表面積を100%としたときに外衣材によって内衣材を覆う面積が50、60、65、69、70、71、75、79、80、85、90、95、98、100%以上であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
また、外衣材は、内衣材の外側を覆っていればよく、外衣材は、内衣材にて覆われていない冷凍蒸し牡蠣の部分を覆っても良い。特に限定しないが、冷凍蒸し牡蠣の表面積を100%としたときに外衣材によって覆う面積が50%以上としてもよい。
そうすることで、加熱後のカキフライの外観が良くなり、またカキフライを食したときにサクサクした食感を得ることができる。
また、外衣材は、冷凍蒸し牡蠣を100%としたときに外衣材によって覆う面積が50、60、65、66、67、68、69、70、71、75、79、80、85、90、95、98、100%以上であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
本実施形態のカキフライの製造方法において、特に限定しないが、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を冷凍する工程をさらに含むことが好ましい。上記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を冷凍する工程は、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。例えば、−20℃以下の冷気を暴露してフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を冷凍することが公知に用いられる。また、冷気の温度は、特に限定しないが、例えば−30℃以下、−40℃以下であってもよい。なぜなら、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣に対して暴露される冷気の温度が低いほどフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を短時間で効率よく冷凍することができるからである。
なお、冷凍時間は、特に限定しないが、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣が−10℃以下になる状態を維持することが好ましい。なぜならフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣の解凍に時間がかかり過ぎたり、食感が変化したりしてしまう可能性がある。
本実施形態のカキフライの製造方法において、内衣材と外衣材で覆ったフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱する工程は、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。なお、本実施形態における加熱は、特に限定しないが、焼く、油ちょう、熱した空気による暴露や、赤外線照射、電磁波照射等が挙げられる。好ましくは、油ちょうである。
油ちょうについては、公知の方法を用いることができる。特に限定しないが、例えば、天ぷら鍋やフライヤー等を使用することができる。フライヤーはガス若しくは電気を熱源としたもので、自動式、連続式、手揚げ式、卓上型など何れも使用することができる。
また、油ちょうに使用する油としては、特に限定しないが、例えば、植物性油脂、動物性油脂が挙げられる。植物性油脂として、例えば大豆油、パーム油、ひまわり油、サフラワー油、なたね油(キャノーラ油を包含する。)、綿実油、ごま油、トウモロコシ油、こめ油、落花生油、オリーブ油、2以上の植物油を調合した食用調合油等が挙げられる。また、動物性油脂として、牛脂、ラード、魚油、鯨油、乳脂等が挙げられる。
本実施形態のカキフライの製造方法において、加熱時間は、カキフライが製造できれば良く、加熱温度によって加熱時間の調整を行うことができる。加熱時間は、特に限定しないが、30秒以上4分以下が好ましい。加熱時間が30秒より短いとカキフライにおける牡蠣が冷たいままの場合がある。加熱時間が4分より長いと、油ちょうした際に衣が油を吸って食した際のサクサク感が低減する場合がある。なお、加熱時間は30秒、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4分以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
本実施形態のカキフライの製造方法において、加熱温度は、カキフライが製造できれば良く、加熱時間によって加熱温度の調整を行うことができる。加熱温度は、特に限定しないが、150℃以上200℃以下であるのが好ましい。加熱温度が150℃より低いと調理時間が長くなる場合がある。加熱温度が200℃より高いと高温のため、加熱時間の調整が難しくなる場合がある。またカキフライの牡蠣が温まる前にカキフライの表面が焦げる場合がある。なお、加熱温度は、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200℃以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
本実施形態のカキフライの製造方法において、加熱は特に限定しないが、1回以上加熱を行うのが好ましい。より好ましくは、2回以上加熱することである。加熱を2回以上行った場合、より風味やサクサク感のあるカキフライになる場合がある。なお、加熱の回数は、1、2、3、4、5回以上であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
ここでの加熱とは、カキフライを製造する際の加熱であって、出来上がったカキフライに対する加熱には該当しない。
また、複数回加熱を行う場合の加熱時間は、特に限定しないが、30秒以上2分未満であるのが好ましい。この加熱時間は、30、35、40、45、50、55秒、1、1.5、2分未満であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
また、複数回加熱を行う場合の加熱温度は、特に限定しないが、150℃以上200℃以下であるのが好ましい。なお加熱温度は、150、160、165、170、175、180、185、190、195、200℃以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
また、複数回加熱を行う場合、特に限定しないが、加熱後5秒以上4分以下経過してから再加熱を行うのが好ましい。加熱と再加熱の間のインターバル時間は、5、10、20、30、40、45、50、55秒、1、1.5、2、2.5、2、3、3.5、4分以下であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。加熱と再加熱の間のインターバル時間が5秒より短いと油ちょうの場合、多くの油がフライの周囲から落ちずに、油ちょうしている状態と変わらない場合がある。
<カキフライを冷凍して得られる調理済み冷凍食品の製造方法>
本実施形態によって得られたカキフライを冷凍することで、調理済み冷凍食品を得ることができる。
本実施形態におけるカキフライを冷凍して得られる調理済み冷凍食品の製造方法は、本実施形態によって得られたカキフライを冷凍するのであれば、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。
例えば、−20℃以下の冷気を暴露して本実施形態によって得られたカキフライを冷凍することが挙げられる。また、冷気の温度は、特に限定しないが、例えば−30℃以下、−40℃以下であってもよい。なぜなら、蒸し牡蠣に対して暴露される冷気の温度が低いほど上記カキフライを短時間で効率よく冷凍することができるからである。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもでき、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、上記の説明では、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣または、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を冷凍して得られた冷凍食品を加熱してカキフライを得ることをとりあげて説明したが、本実施形態のカキフライは、上記カキフライを冷凍した調理済み冷凍食品を解凍して、カキフライを製造してもよい。
本実施形態のカキフライを冷凍した調理済み冷凍食品は、煩雑な工程を経ることなく、市販の調理器具・機械類を使用してカキフライを製造することができる。特に限定しないが、例えば、オーブン、電子レンジ等や自然解凍などを用いることが出来る。本実施形態のカキフライを冷凍した調理済み冷凍食品を解凍して得られたカキフライは、外観、具材の食感、衣の食感(サクサク感等)等において、冷凍前のカキフライとほぼ同等もしくはかなり近い食感が得られる商品価値の高い製品を提供することができる。
例えば、上記の説明では、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣において、内衣材および外衣材を用いることをとりあげて説明したが、本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣において、中衣材を備えていてもよい。
中衣材は、特に限定しないが、内衣材の位置と外衣材の位置との間に位置するのが好ましい。
中衣材は、揚げ物の製造時に用いられる材料であれば特に限定しないが、小麦粉、片栗粉、生卵、米粉、バッター液、とうもろこしでん粉、ベーキングパウダー、卵白粉、脱脂大豆粉、パンプキンパウダー、そば粉、天ぷら粉、から揚げ粉等、牛乳や豆乳、生クリーム等や、また、塩、砂糖、コショウ等の調味料や食品添加物や植物油脂が挙げられる。また二種類以上の揚げ物の製造時に用いられる材料を併用しても良い。
また、本実施形態のカキフライの製造方法において、内衣材の外側を中衣材で覆う工程をさらに含んでもよい。内衣材の外側を中衣材で覆う工程は、特に限定しないが、公知の方法を用いることができる。
なお、中衣材は、特に限定しないが、中衣材の一部が内衣材の外側を覆っていれば良い。すなわち、冷凍蒸し牡蠣において、内衣材にて覆われていない部分を中衣材で覆っても良い。
本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における中衣材は、加熱した後に得られたカキフライが衣を有していれば、特に限定しないが、好ましくは、中衣材によって、冷凍蒸し牡蠣の外側を完全に覆うことである。より好ましくは、冷凍蒸し牡蠣の表面積を100%としたときに中衣材によって冷凍蒸し牡蠣を覆う面積が30%以上である。そうすることで、中衣材が冷凍蒸し牡蠣と外衣材とのつなぎの役割を果たし、冷凍蒸し牡蠣の全体を外衣材で覆うことができる。
また、中衣材は、冷凍蒸し牡蠣の表面積を100%としたときに中衣材によって冷凍蒸し牡蠣の外側を覆う面積が30、40、50、60、65、66、68、69、70、75、79、80、85、90、95、98、100%以上であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。
また、本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣において、内衣材、外衣材および中衣材を用いる場合、冷凍蒸し牡蠣に対して外側を3回覆うことに限定するものではない。特に限定しないが、例えば、冷凍蒸し牡蠣の外側を内衣材で覆い、次に第一中衣材で覆い、さらに、第二中衣材で覆い、その後外衣材で覆うというように、計4回衣材で冷凍蒸し牡蠣に対する外側を覆ってもよい。
また、例えば、冷凍蒸し牡蠣の外側を第一内衣材で覆い、さらに第二外衣材で覆い、次に中衣材で覆い、その後外衣材で覆うというように、計4回衣材で冷凍蒸し牡蠣に対する外側を覆ってもよい。
衣材で冷凍蒸し牡蠣に対して外側を覆う回数は、特に限定しないが、2回以上であり、より好ましくは3回以上である。衣材で冷凍蒸し牡蠣に対して外側を覆う回数は、1、2、3、4、5、6、7回以上であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の値の範囲内であってもよい。なお、内衣材の外側に外衣材を形成した後に、冷凍蒸し牡蠣を覆うことで衣材で冷凍蒸し牡蠣を覆う回数を1回とすることができる。
例えば、上記の説明では、本実施形態のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における内衣材の組成と外衣材の組成は、特に限定しないが、異なることが好ましいと説明したが、これは、上記内衣材と上記外衣材の組成が同じである場合を排除する意味ではない。
特に限定しないが、例えば、冷凍蒸し牡蠣の外側を内衣材で覆い、次に中衣材で覆い、その後第一外衣材で覆いさらに、第二外衣材で覆うというように、計4回衣材で冷凍蒸し牡蠣を覆った場合、内衣材と第二外衣材が同じ組成になる場合がある。そうすることで、加熱し得られたカキフライを食したときに、衣のサクサク感がよりよくなる場合がある。
以下、本発明を実験例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実験例>
広島産の牡蠣の剥身(1個約20g)を洗浄し、洗浄された牡蠣の剥身は、蒸機の内部を通るメッシュ(網)ベルト上に載せた。ボイラーから発生した130℃、3〜6kgf/cmGの高圧蒸気をスチームチェンジャーに通して100℃、0〜1kgf/cmGにした減圧蒸気を用いて、牡蠣の剥身1kgあたり蒸気量0.4kg/hになるように蒸機に供給して牡蠣の剥身を7分間蒸した。
その後、蒸し牡蠣の剥身をスチールベルトによって冷凍機に投入して−30℃の冷気を噴霧し11分かけて冷凍した。
その後、得られた冷凍蒸し牡蠣に温水(30℃)をかけて冷凍蒸し牡蠣のグレースを取り除いた。その後ペーパータオルで冷凍蒸し牡蠣の表面の水分を取り除いた。油ちょう後の衣率が50%になるように、内衣材として小麦粉を用いて、冷凍蒸し牡蠣の外側を覆い、その後、さらにバッター液をつけたあと、外衣材として生パン粉を用いて、冷凍蒸し牡蠣の全体を覆った。そして、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を作成した。表1のサンプルNo.1-9に示す。なお、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、62.1%であった。
サンプルNo.1-8については、得られたフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を、スチールベルトによって冷凍機に投入して−30℃の冷気を噴霧し11分かけて冷凍した後、フライヤーを用いて、キャノーラ油にて油ちょうした。なお、油ちょうの条件は表1に示す。
サンプルNo.9については、得られたフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を、フライヤーを用いて、キャノーラ油によって油ちょうした。なお、油ちょうの条件は表1に示す。
広島産の牡蠣の剥身(1個約20g)を洗浄した。洗浄された牡蠣の剥身を調整水浸漬した。その後牡蠣の剥身をスチールベルトによって冷凍機に投入して−30℃の冷気を噴霧し11分かけて冷凍した。
その後、得られた冷凍牡蠣に温水(30℃)をかけて冷凍牡蠣のグレースを取り除いた。その後ペーパータオルで冷凍牡蠣の表面についた水分と取り除いた。油ちょう後の衣率が50%になるように、内衣材として小麦粉を用いて、冷凍牡蠣の外側を覆い、その後、さらにバッター液をつけたあと、外衣材として生パン粉を用いて、冷凍牡蠣の全体を覆った。そして、フライ用衣付き冷凍牡蠣を作成した。表1のサンプルNo.10-11に示す。なお、フライ用衣付き冷凍牡蠣における冷凍牡蠣の水分含有量は、67.4%であった。
サンプルNo.10については、得られたフライ用衣付き冷凍牡蠣を、キャノーラ油を用いて油ちょうした。なお、油ちょうの条件は表1に示す。
サンプルNo.11については、得られたフライ用衣付き冷凍牡蠣を、スチールベルトによって冷凍機に投入して−30℃の冷気を噴霧し11分かけて冷凍した後、フライヤーを用いて、キャノーラ油にて油ちょうした。なお、油ちょうの条件は表1に示す。
サンプルNo.1から11を表1の条件で油ちょうしたフライについて、十分なトレーニングを積んだ複数の官能パネラーが肉眼で外観を観察し、また実際に試食した。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.1は、外観はカキフライであるが、カキフライの衣が少し崩れていた。また実際に試食しところ、中身の牡蠣が生を連想されるほどの柔らかさであった。一般的ではないが人にとっては好みの味であった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.2は、外観が良好なカキフライであった。また実際に試食しところ、衣が少し油っぽく、中身の牡蠣が少し硬かった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.3は、外観はカキフライであるが、カキフライの衣が少し崩れていた。また実際に試食しところ、中身の牡蠣が生を連想されるほどの柔らかさであった。一般的ではないが人にとっては好みの味であった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.4は、外観が極めて良好なカキフライであった。また実際に試食しところ、衣がサクサクしており、香ばしく、中身の牡蠣もジューシーであり、ふっくら柔らかった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.5は、外観が極めて良好なカキフライであった。また実際に試食しところ、衣がサクサクしており、中身の牡蠣もジューシーであり、ふっくら柔らかった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.6は、外観が濃いきつね色であるカキフライであった。また実際に試食しところ、衣が少し収縮し少し硬かった。しっかり火を通す人にとっては好みの味であった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.7は、外観が少し焦げたカキフライであった。また実際に試食しところ、衣が硬く少し焦げた味がした。中身の牡蠣が収縮し硬かった。硬いカキフライを好む人にとっては好みの味であった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.8は、外観が良好なカキフライであった。また実際に試食しところ、衣がサクサクしており、香ばしく、中身の牡蠣もジューシーであり、ふっくら柔らかった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.9は、外観が極めて良好なカキフライであった。また実際に試食しところ、衣がサクサクしており、香ばしく、中身の牡蠣もジューシーであり、ふっくら柔らかった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.10は、カキフライにはならなかった。なお、中身の牡蠣は火が通っておらず、試食しなかった。また、カキフライの衣が形成できなかった。
表1の条件で油ちょうしたサンプルNo.11は、外観が普通であるカキフライであった。また実際に試食しところ、味も従来どおりで普通であった。中身の牡蠣が収縮し、カキフライの衣と牡蠣の間に隙間が生じていた。
油ちょうしたサンプルNo.4のカキフライをスチールベルトによって冷凍機に投入して−30℃の冷気を噴霧し11分かけて冷凍して、カキフライを冷凍した調理済み冷凍食品を作成した。
得られた調理済み冷凍食品を電子レンジ(600W、60秒)にて解凍した。十分なトレーニングを積んだ複数の官能パネラーが実際に試食したところ、衣がサクサクしており、中身の牡蠣もジューシーであり、ふっくら柔らかった。
油ちょうしたサンプルNo.9のカキフライをスチールベルトによって冷凍機に投入して−30℃の冷気を噴霧し11分かけて冷凍して、カキフライを冷凍した調理済み冷凍食品を作成した。
得られた調理済み冷凍食品を電子レンジ(600W、60秒)にて解凍した。十分なトレーニングを積んだ複数の官能パネラーが実際に試食したところ、衣がサクサクしており、中身の牡蠣もジューシーであり、ふっくら柔らかった。
油ちょうしたサンプルNo.11のカキフライをスチールベルトによって冷凍機に投入して−50℃の冷気を噴霧し11分かけて冷凍して、カキフライを冷凍した調理済み冷凍食品を作成した。
得られた調理済み冷凍食品を電子レンジ(600W、60秒)にて解凍した。十分なトレーニングを積んだ複数の官能パネラーが実際に試食したところ、衣まで水分が出ており、外観が悪く、食した際に衣のサクサク感がなかった。また、箸でカキフライを持ち上げたとき、牡蠣とカキフライの衣が簡単に分離した。

Claims (10)

  1. フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣であって、
    前記冷凍蒸し牡蠣は、蒸された牡蠣の剥身を冷凍して得られる冷凍蒸し牡蠣であり、
    前記冷凍蒸し牡蠣の外側に内衣材を備え、
    前記内衣材の外側に外衣材を備え、
    前記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、前記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上である、フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣。
  2. 請求項1に記載のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱して得られるカキフライ。
  3. 請求項1に記載のフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を冷凍して得られる冷凍食品。
  4. 請求項3に記載の冷凍食品を加熱して得られるカキフライ。
  5. 請求項2または請求項4に記載のカキフライを冷凍して得られる調理済み冷凍食品。
  6. 蒸された牡蠣の剥身を冷凍して冷凍蒸し牡蠣を得る工程と、
    前記冷凍蒸し牡蠣の外側を内衣材で覆う工程と、
    前記内衣材の外側を外衣材で覆う工程と、
    前記内衣材と前記外衣材で覆ったフライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を加熱する工程と、
    を含み、
    前記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の水分含有量は、前記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣における冷凍蒸し牡蠣の全重量を100%としたときに85%(w/w)以下40%以上である、
    カキフライの製造方法。
  7. 前記フライ用衣付き冷凍蒸し牡蠣を冷凍する工程を含む請求項6に記載のカキフライの製造方法。
  8. 前記加熱は、1回及び2回以上加熱を行う請求項6または請求項7に記載のカキフライの製造方法。
  9. 前記加熱は、加熱後5秒以上4分以下経過してから再加熱を行う請求項8に記載のカキフライの製造方法。
  10. 前記加熱は、加熱時間が30秒以上4分以下であり、
    加熱温度が150℃以上200℃以下である請求項6〜9のいずれか1つに記載のカキフライの製造方法。
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