JP2015179600A - ヒーター及びそれを備えた治療用処置装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性、絶縁性及び吸湿性を有する基材が用いられているにも関わらず急速な昇温が可能なヒーターを提供する。【解決手段】ヒーター100は、基材110と、基材110上に設けられた通電によって発熱する発熱体160とを有する。基材110は、例えばポリイミド製であり、耐熱性、絶縁性及び吸湿性を有する。基材110には、複数の貫通孔120が設けられている。ポリイミドの基材110に貫通孔120が設けられていることで、発熱体160の急激な昇温により基材110中の水分が気化したとしても、気化した蒸気は貫通孔120より抜けるため、気化膨張により形成される空間は小さく抑えられる。その結果、空間形成による局所的な断熱効果による発熱体160の破断や、基材110の変形によるヒーター100の制御の不安定化が防止され得る。【選択図】図6A
Description
本発明は、ヒーター及びそれを備えた治療用処置装置に関する。
一般に、ポリイミド等の樹脂製の基板上に電気抵抗発熱体が形成されたヒーターが知られている。このようなヒーターの一例が特許文献1に開示されている。ポリイミドは、耐熱性があり、値段が安く、柔軟性も有しているため、長所が多い材料である。
しかしながら、例えばポリイミドは、吸湿性を有している。このため、発熱体によってポリイミドの基板が急激に熱せられると、基板に含まれる水分が気化膨張し、その結果ヒーターが故障等するおそれがある。
本発明は、耐熱性、絶縁性及び吸湿性を有する基材が用いられているにも関わらず急速な昇温が可能なヒーター及びそれを備えた治療用処置装置を提供することを目的とする。
前記目的を果たすため、本発明の一態様によれば、ヒーターは、耐熱性、絶縁性及び吸湿性を有する基材と、前記基材上に設けられた通電によって発熱する発熱体とを具備し、前記基材の前記発熱体が設けられている部位には、前記基材の一部が切欠された複数の切欠部位が設けられている。
また、本発明の一態様によれば、治療用処置装置は、耐熱性、絶縁性及び吸湿性を有する基材と、前記基材上に設けられた通電によって発熱する発熱体とを備え、前記基材の前記発熱体が設けられている部位には、前記基材の一部が切欠された複数の切欠部位が設けられているヒーターと、前記ヒーターによって加熱され、生体組織と接触して前記生体組織を処置する作用部とを具備する。
本発明によれば、耐熱性、絶縁性及び吸湿性を有する基材が用いられているにも関わらず急速な昇温が可能なヒーター及びそれを備えた治療用処置装置を提供できる。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る治療用処置装置300の外観の概略を図1に示す。治療用処置装置300は、生体組織の治療に用いるための装置であり、例えば血管や腸管を切離したり切開したり、封止したり、吻合したりする処置に用いられる。治療用処置装置300は、生体組織に熱エネルギを作用させることで処置を行う。図1に示すように、治療用処置装置300は、処置具310と、制御装置370と、フットスイッチ380とを備えている。
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る治療用処置装置300の外観の概略を図1に示す。治療用処置装置300は、生体組織の治療に用いるための装置であり、例えば血管や腸管を切離したり切開したり、封止したり、吻合したりする処置に用いられる。治療用処置装置300は、生体組織に熱エネルギを作用させることで処置を行う。図1に示すように、治療用処置装置300は、処置具310と、制御装置370と、フットスイッチ380とを備えている。
処置具310は、例えば腹壁を貫通させて処置を行うための、リニアタイプの外科治療用処置具である。処置具310は、ハンドル350と、ハンドル350に取り付けられたシャフト340と、シャフト340の先端に設けられた把持部320とを有する。把持部320は、開閉可能であり、処置対象である生体組織を把持して、生体組織の凝固、切開等の処置を行う処置部である。以降説明のため、把持部320側を先端側と称し、ハンドル350側を基端側と称する。ハンドル350は、把持部320を操作するための複数の操作ノブ352を備えている。
なお、ここで示した処置具310の形状は、もちろん一例であり、同様の機能を有していれば、他の形状でもよい。例えば、シャフトは湾曲していてもよい。また、本実施形態に係る技術は、図1に示すような硬性鏡手術に用いられる治療用処置装置に限らず、軟性内視鏡を用いた内視鏡手術に用いられるような治療用処置装置にも適用され得る。
ハンドル350は、ケーブル360を介して制御装置370に接続されている。ここで、ケーブル360と制御装置370とは、コネクタ365によって接続されており、この接続は着脱自在となっている。すなわち、治療用処置装置300は、処置毎に処置具310を交換することができるように構成されている。制御装置370には、フットスイッチ380が接続されている。足で操作するフットスイッチ380は、手で操作するスイッチやその他のスイッチに置き換えてもよい。フットスイッチ380のペダルを術者が操作することにより、制御装置370から処置具310へのエネルギの供給のON/OFFが切り換えられる。
把持部320の概略を図2に示す。この図に示すように、把持部320は、第1のジョー322と第2のジョー324とを有する。第2のジョー324は、その基端側でシャフト340に対して固定されている。第1のジョー322は、その基端側に設けられた支持ピン342を軸として回転し、第1のジョー322に対して変位し得る。第1のジョー322はハンドル350の操作ノブ352と接続されており、操作ノブ352の変位に応じて第1のジョー322は第2のジョー324に対して開いたり閉じたりする。第1のジョー322と第2のジョー324とによって、処置対象である生体組織は把持される。
第1のジョー322と第2のジョー324とには、処置部250が設けられている。第1のジョー322に設けられた処置部250と第2のジョー324に設けられた処置部250とは、対称な構造を有している。処置部250の処置対象である生体組織と接する側には、作用部220が設けられている。作用部220は、例えば銅やステンレス等の金属で形成されている。本実施形態では、作用部220は、図3に平面図、側面図及び前面図を示すように、平板形状をしている。
図2に示すように、作用部220の生体組織と接する面と反対側の面には、絶縁性及び接着性を有する接着絶縁層210によって、ヒーター100が接合されている。ヒーター100には、ヒーター100に電力を供給するための電線344が接続されている。ヒーター100は、基材110と、発熱体160とを含む。ヒーター100によって発生した熱は、接着絶縁層210を介して作用部220に伝達される。この熱によって作用部220は高温になり、第1のジョー322の作用部220と第2のジョー324の作用部220とに挟まれた生体組織は例えば切離される。
ヒーター100について詳述する。図4に側面図を示すように、ヒーター100では、基材110上に発熱体160が設けられている。ここで、基材110は、例えばポリイミドで形成されている。この基材110は、容易に曲面を形成できるように、例えば厚さ100μmといった薄さで形成されている。基材110には、ポリイミドに限らず、他の樹脂材料が用いられてもよい。発熱体160は、例えばSUS304といった金属薄膜で形成されている。発熱体160は、電気抵抗を有し通電によって発熱する。発熱体160の厚さは例えば20μmである。以降、説明のため、基材110の発熱体160が形成されている側を表側と称し、反対側を裏側と称することにする。
発熱体160の表側の面には、例えばアルミナ、シリカ等のセラミックや、マイカ等の鉱物や、使用温度が低い場合はポリイミド等の樹脂等で形成される絶縁層がさらに設けられてもよい。ここでは、簡単のためこの絶縁層は図示されていない。
基材110の平面図を図5に示す。この図に示すように、基材110には、多数の貫通孔120が千鳥配列状に設けられている。貫通孔120は、平板な基材110に対して、機械加工によって、或いはエッチング等の化学処理によって形成される。また、貫通孔120は、貫通孔を有する形状に基材110が成型されることによって形成されてもよい。このように、貫通孔120は、基材110の一部が切欠された複数の切欠部位に相当する。
ヒーター100を表側からみた平面の模式図を図6Aに、ヒーター100の断面の模式図を図6Bに、ヒーター100を裏側からみた平面の模式図を図6Cにそれぞれ示す。基材110の表側の主面上には、図6A、図6B及び図6Cに示すように、発熱体160が形成される。発熱体160は、波型の細線状に形成された発熱部162と、発熱部162の基端側にある両端に設けられた幅広に形成された接続部164とを有する。発熱部162は、その線幅が例えば100μmであり、高電気抵抗性を有し、電流が流れたとき発熱する。接続部164には、電線344が接続される。
ここでは、貫通孔120を有する基材110がまず形成され、その上に発熱体160が形成される例を示した。しかしながらこれに限らず、例えば貫通孔120が形成されていない基材110上にまず発熱体160が形成され、その後に例えば機械加工やエッチング等の化学処理により貫通孔120が形成されてもよい。
次に本実施形態に係る治療用処置装置300の動作を説明する。術者は、予め制御装置370の入力部を操作して、治療用処置装置300の出力条件、例えば、熱エネルギ出力の目標温度や加熱時間等を設定しておく。治療用処置装置300は、それぞれの値が個別に設定されるようになっていてもよいし、術式に応じた設定値のセットが選択されるようになっていてもよい。
処置具310の把持部320及びシャフト340は、例えば、腹壁を通して腹腔内に挿入される。術者は、操作ノブ352を操作して把持部320を開閉させ、第1のジョー322と第2のジョー324とによって処置対象の生体組織を把持する。このとき、第1のジョー322に設けられた作用部220と第2のジョー324に設けられた作用部220との両方に、処置対象の生体組織が接触する。
術者は、把持部320によって処置対象の生体組織を把持したら、フットスイッチ380を操作する。フットスイッチ380がONに切り換えられると、制御装置370から、ケーブル360及び電線344を介して発熱体160に電力が供給される。その結果、発熱体160は発熱する。発熱体160で発生した熱は、接着絶縁層210を介して、作用部220に伝わる。その結果、作用部220の温度は上昇する。この熱によって作用部220と接触している生体組織は加熱される。このとき、作用部220の温度は例えば300℃程度になる。この熱によって生体組織は切断される。また、作用部220の温度が、例えば200℃程度まで上昇するように構成されてもよい。このとき、熱によって作用部220と接触している生体組織ではタンパク質が変性し、生体組織の封止及び接合がなされる。以上によって生体組織の処置が完了する。
本実施形態に係る基材110に設けられた貫通孔120の効果について説明する。基材110に貫通孔120が設けられていない場合の例を図7A、7B及び7Cを参照して説明する。一般に、基材110に用いられるポリイミドは高い吸湿性を有する。例えばポリイミドは、24時間の浸漬で1%程度の吸湿性があることが知られている。図7Aには、基材410のポリイミドに含まれる水分402が模式的に示されている。吸湿したポリイミドが急激な温度上昇にさらされると、図7Bに模式的に示すように、吸湿された水分402は気化膨張し、ポリイミド中に空間404が形成される。この空間404の大きさは、例えば1mm程度になる。図7Cに示すように、この空間404によって、基材410上に形成された発熱体460の一部分406は断熱され、この一部分406において発熱体460は高温になり、溶断するおそれがある。また、ポリイミド内の水分が気化膨張すると、ポリイミドの基材410が変形することもあり得る。この変形の結果、基材410上に形成された発熱体460は変形し、発熱体460の特性が変化して所期の制御を行えなくなるおそれや、発熱体460が破断するおそれがある。
一方、本実施形態に係る基材110には、貫通孔120が設けられている。このように、ポリイミドの基材110に貫通孔120が設けられていることで、発熱体160の急激な昇温により基材110中の水分が気化したとしても、気化した蒸気は貫通孔120に到達すると、貫通孔120より抜ける。このため、気化膨張により形成される空間は小さく抑えられる。形成される空間は、貫通孔120の間隔にもよるが、例えば数十μm程度に抑えられる。その結果、空間形成による局所的な断熱効果は低減され、また、基材110の変形も抑えられる。以上のことから、発熱体160の破断や、発熱体160の変形による制御の不安定化は防止され得る。
このように、基材110の一部が切欠された切欠部位としての貫通孔120は、基材110のうち発熱体160が設けられている部位に設けられている必要がある。
本実施形態によれば、基材110の急激な昇温によって発生し得る基材110内の水分の気化膨張による不具合が抑制されるので、ヒーター100には、目的の処置に必要なエネルギの投入が高速に行われ得る。その結果、治療用処置装置300が用いられれば、処置時間の短縮が実現され得る。また、高い耐久性を有するヒーター100及び治療用処置装置300が提供され得る。
また、例えば300℃といった高温になる部品の基材には、一般にマイカ等が用いられる。しかしながらマイカ等が用いられるとポリイミド等の樹脂製の材料を用いられる場合に比べてコストが高くなる。このことから、本実施形態によれば、高温になる素子であるにも関わらずコストを抑えたヒーター100が提供され得る。また、ポリイミド等は、マイカ等にはない柔軟性を有している。このため、本実施形態に係るヒーター100は、再成形することなく曲面を形成可能であり、例えば曲面に貼付されるヒーターとしても用いられ得る。
第1のジョー322や第2のジョー324にヒーター100を含む処置部250が接合される部分では、基材110からの通気性が考慮されることが好ましい。すなわち、基材110から排出される水分が抜ける通路が確保されることが好ましい。また、第1のジョー322や第2のジョー324が基材110を完全に覆う必要があるときは、第1のジョー322や第2のジョー324の基材110と接する部位に通気性のある材料が用いられることが好ましい。このような材料としては、例えばセラミックス粒子をバインダとともに混錬した接着シート等が挙げられる。接合の際に基材110と他の部材とを通気性のない部材で接合しなければならないときは、この接合剤を接合部全面に塗布しないように工夫することが好ましい。
図8Aに示すように、貫通孔120の直径484は、発熱体160の発熱部162における線幅482よりも小さいことが好ましい。また、貫通孔120の中心間ピッチ486は、発熱体160の発熱部162における線幅482以下であることが好ましい。なぜならば、仮に図8Bに示すように、発熱体160の線幅482以上の直径484を有する貫通孔120を基材110に一様に形成すると、発熱体160の一部を完全に断熱してしまうことになる。この場合、貫通孔120による発熱体160の破損防止効果が得られない可能性がある。
[変形例]
上記実施形態の変形例をいくつか説明する。
上記実施形態の変形例をいくつか説明する。
<基材に設けられた貫通孔の形状、配置等について>
上記実施形態では、基材110に形成される貫通孔120は、図5に示したようにその平面形状は円形であり、基材110に千鳥配列で一様に配置されている。しかしながら、貫通孔120の形状や配置はこれらに限らない。
上記実施形態では、基材110に形成される貫通孔120は、図5に示したようにその平面形状は円形であり、基材110に千鳥配列で一様に配置されている。しかしながら、貫通孔120の形状や配置はこれらに限らない。
例えば貫通孔120の平面形状は、四角形状であってもよいし、四角形の角が面取りされている形状でもよい。また、貫通孔120の平面形状は、例えば図9に示すように十字形状でもよい。
また、貫通孔120は、例えば図10に示すように格子状に整列されていてもよい。また、貫通孔120は、基材110にランダムに配置されてもよい。また、例えば図11に示すように発熱体160の近傍のみに形成されてもよい。また、例えば図12Aに基材110のみを示し図12Bに基材110と発熱体160とを示すように、発熱体160の線幅に応じて貫通孔120の直径を異なるものとしてもよい。また、例えば高温になる発熱部162には貫通孔120を設け、それほど温度が上昇しない接続部164には貫通孔120を設けないこととし、加工コストの低減を図ってもよい。これらの例のように、貫通孔120は、基材110の一面に一様に形成されなくてもよい。
基材110は、発熱体160で発生した熱を均一に伝える必要がある。すなわち、貫通孔120は、発熱体160で発生した熱を均一に逃がす必要がある。したがって、貫通孔120は、発熱体160に対して一様に配置されていることや、対称な形状を有していることが好ましい。
<貫通孔以外の形状について>
気化膨張した水分を逃がすための形状は、貫通孔に限らず、くぼみでもよい。例えば基材110の表側からみた平面図を図13Aに、図13A中の13B−13B線に沿った断面図を図13Bに、基材110の裏側から見た平面図を図13Cにそれぞれ示すように、基材110には座繰り穴130が設けられてもよい。この座繰り穴130は、図13B及び図13Cに示すように円柱形状でもよいし、円錐形状であってもよい。また、座繰り穴130は、四角柱形状や四角錐形状等であってもよい。
気化膨張した水分を逃がすための形状は、貫通孔に限らず、くぼみでもよい。例えば基材110の表側からみた平面図を図13Aに、図13A中の13B−13B線に沿った断面図を図13Bに、基材110の裏側から見た平面図を図13Cにそれぞれ示すように、基材110には座繰り穴130が設けられてもよい。この座繰り穴130は、図13B及び図13Cに示すように円柱形状でもよいし、円錐形状であってもよい。また、座繰り穴130は、四角柱形状や四角錐形状等であってもよい。
座繰り穴130が基材110に形成されていることで、基材110中に含まれている水分が加熱によって急激に気化膨張したとしても、水分は座繰り穴130から逃げるため、断熱によって発熱体160が溶断したり、発熱体160が変形することによる制御不良が生じたりすることが防止され得る。座繰り穴130の形状、大きさ、配置等は、貫通孔120の場合と同様に種々の形態が採用され得る。
また、くぼみとしての座繰り穴130に代えて、基材110に溝が形成されてもよい。この溝は、例えば図14Aに示すように基材110の長手方向に沿って平行に溝132が形成されてもよいし、図14Bに示すように基材110の短手方向に沿って平行に溝132が形成されてもよいし、図14Cに示すように、格子状又は十字状に溝132が形成されてもよい。また、溝132の形状は、直線に限らず曲線でもよいことはもちろんである。溝形状を採用することで、基材110の加工は容易となる。この溝の幅も発熱体160の線幅未満であることが好ましい。
ここでは、基材110の裏側に座繰り穴130や溝132が形成されている例を示したが、座繰り穴や溝は基材の表側に形成されていてもよい。この場合、基材に座繰り穴や溝が形成された後、発熱体160が形成される。
<処置具の種類について>
処置具310の構造は上記実施形態に限らない。例えば生体組織の切断を目的とする処置具312の例を図15及び図16を参照して説明する。この例では、上記実施形態の処置部250に相当する処置部252は、第1のジョー322にのみ設けられている。ここで、処置部252の作用部222は、図16に平面図、側面図及び前面図を示すように、生体組織と接する部分が凸型になっている。一方、第2のジョー324には、第1のジョー322に設けられた作用部222と対応するように、凹形状を有する受部材260が設けられている。
処置具310の構造は上記実施形態に限らない。例えば生体組織の切断を目的とする処置具312の例を図15及び図16を参照して説明する。この例では、上記実施形態の処置部250に相当する処置部252は、第1のジョー322にのみ設けられている。ここで、処置部252の作用部222は、図16に平面図、側面図及び前面図を示すように、生体組織と接する部分が凸型になっている。一方、第2のジョー324には、第1のジョー322に設けられた作用部222と対応するように、凹形状を有する受部材260が設けられている。
図15に示す処置具312は次のように動作する。把持部320の第1のジョー322と第2のジョー324とで生体組織が把持される。処置部250のヒーター100に電力が供給されることで、作用部222を例えば300℃といった高温になる。この熱によって、把持部320で把持された生体組織は焼き切られる。作用部222の生体組織と接する部分が鋭利な形状となっていることで、生体組織は効率よく切断され得る。
なお、受部材260に代えて、凹形状の作用部を有する処置部が第2のジョー324に設けられ、第1のジョー322と第2のジョー324との両側から加熱して、把持した生体組織を切断するように把持部320が構成されてもよい。
また、マーキングや止血、或は焼き切ることを目的とする処置具314の例を、図17及び図18を参照して説明する。この例では、処置具314は鉗子型ではなくナイフ型である。すなわち、処置具314にはジョーが設けられておらず、シャフト340の先端から処置部254の作用部224の先端部分が突出している。作用部224の基端側は、シャフト340に埋め込まれている。
図18に示すように、作用部224は、先端側の円筒部225と基端側の平板部226とを含む。円筒部225は、針状又はへら状の形状をしており、シャフト340から突出している部分となる。平板部226は、ヒーター100が接続されるように平板形状をしており、シャフト340に埋め込まれている部分となる。
図17に示す処置具314では、ヒーター100によって加熱された作用部224の円筒部225が生体組織に押し当てられ、接触した生体組織にマーキングや止血を施したり、生体組織を焼き切ったりする。
これらの処置具におけるヒーター100は、上記実施形態で説明したとおり、基材110に貫通孔120や座繰り穴130や溝132が形成されており、上記実施形態の効果が得られるように構成されている。
100…ヒーター、110…基材、120…貫通孔、130…座繰り穴、132…溝、160…発熱体、162…発熱部、164…接続部、210…接着絶縁層、220…作用部、250…処置部、300…治療用処置装置、310…処置具、320…把持部、322…第1のジョー、324…第2のジョー、340…シャフト、342…支持ピン、344…電線、350…ハンドル、352…操作ノブ、360…ケーブル、365…コネクタ、370…制御装置、380…フットスイッチ。
Claims (14)
- 耐熱性、絶縁性及び吸湿性を有する基材と、
前記基材上に設けられた通電によって発熱する発熱体と
を具備し、
前記基材の前記発熱体が設けられている部位には、前記基材の一部が切欠された複数の切欠部位が設けられているヒーター。 - 前記切欠部位は、貫通孔又はくぼみである、請求項1に記載のヒーター。
- 前記貫通孔又はくぼみの前記基材の面方向の最大寸法は、前記発熱体の線幅未満である、請求項2に記載のヒーター。
- 前記基材の面方向における前記貫通孔又はくぼみの中心間ピッチは、前記発熱体の線幅以下である、請求項2又は3に記載のヒーター。
- 前記基材の面方向における前記貫通孔又はくぼみの形状は円形である、請求項2乃至4のうち何れか1項に記載のヒーター。
- 前記基材の面方向における前記貫通孔又はくぼみの形状は十字形である、請求項2乃至4のうち何れか1項に記載のヒーター。
- 前記基材の面方向における前記貫通孔又はくぼみの形状は略四角形である、請求項2乃至4のうち何れか1項に記載のヒーター。
- 前記切欠部位は、溝である、請求項1に記載のヒーター。
- 前記溝の幅は、前記発熱体の線幅未満である、請求項8に記載のヒーター。
- 前記溝は、1方向に平行に配列されている、請求項8又は9に記載のヒーター。
- 前記溝は、2方向に配列されている、請求項8又は9に記載のヒーター。
- 前記基材は、再成形することなく曲面を形成可能な柔軟性を有した材料で形成されている、請求項1乃至11のうち何れか1項に記載のヒーター。
- 耐熱性、絶縁性及び吸湿性を有する基材と、前記基材上に設けられた通電によって発熱する発熱体とを備え、前記基材の前記発熱体が設けられている部位には、前記基材の一部が切欠された複数の切欠部位が設けられているヒーターと、
前記ヒーターによって加熱され、生体組織と接触して前記生体組織を処置する作用部と
を具備する治療用処置装置。 - 少なくとも一方が他方に対して移動して、前記生体組織を把持する一対の把持部材をさらに具備し、
前記作用部は、一対の前記把持部材のうち少なくとも何れか一方に設けられている、
請求項13に記載の治療用処置装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014056242A JP2015179600A (ja) | 2014-03-19 | 2014-03-19 | ヒーター及びそれを備えた治療用処置装置 |
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---|---|---|---|---|
JPS62168376A (ja) * | 1986-01-20 | 1987-07-24 | 松下電器産業株式会社 | 面状発熱体 |
JP2013034614A (ja) * | 2011-08-05 | 2013-02-21 | Olympus Medical Systems Corp | 治療用処置装置 |
-
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- 2014-03-19 JP JP2014056242A patent/JP2015179600A/ja active Pending
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