JP2015179229A - 楽音発生装置、電子楽器、楽音発生方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】CPU10は、押鍵操作により指定された少なくとも3つの音で初回和音が成立するかどうかを判定し、初回和音が成立した場合には当該初回和音を主和音(I度の和音)に持つスケール(音階)を判定すると共に、初回和音の構成音の数を和音グリッサンドで発音する発音数に決定する。そして、初回和音の発音後に、当該初回和音の構成音の何れか一つを指定し、指定した構成音の音高を起点として高音側又は低音側へ一音一音を区切らず順番に指定するグリッサンド操作が為されると、そのグリッサンド操作に応じて順番に指定される音高を最低音とする上記スケール上の和音を順次導出して発音させる。
【選択図】図8
Description
音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定する初回和音判定手段と、
前記初回和音判定手段により判定された初回和音からスケールを判定するスケール判定手段と、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記初回和音判定手段により判定された初回和音と、前記スケール判定手段により判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音する和音グリッサンド発音手段と
を具備することを特徴とする。
前記楽音発生装置と、
前記音高指定操作を行う演奏入力操作子と、
前記和音グリッサンド発音手段によって導出された音に基づき楽音を生成して出力する楽音出力部とを備えることを特徴とする。
音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定し、
前記判定された初回和音からスケールを判定し、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記判定された初回和音と、前記判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音することを特徴とする。
楽音発生装置に搭載されるコンピュータに、
音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定するステップと、
前記判定された初回和音からスケールを判定するステップと、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記判定された初回和音と、前記判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音するステップと、
を実行させることを特徴とする。
A.外観
図1は、本発明の実施の一形態による楽音発生装置100の外観を示す外観図である。この図に図示する楽音発生装置100は、上面視長方形状の筐体を有し、当該筐体の長手方向に沿って液晶表示パネル13−1およびタッチパネル13−2から構成される鍵盤部13を備えると共に、装置パネル面にスピーカSP、スイッチ部11および表示部12を備える。
図2は、楽音制御装置100の構成を示すブロック図である。この図において、CPU10は、スイッチ部11から出力されるスイッチイベントに応じて装置各部の処理動作を設定したり、鍵盤部13を構成するタッチパネル13−2の検出出力に応じたノートオン/ノートオフイベントを生成して音源部16に供給する。本発明の要旨に係わるCPU10の特徴的な処理動作については追って詳述する。
次に、図4〜図14を参照して、上記構成による楽音発生装置100のCPU10が実行するメインルーチン、押鍵処理および離鍵処理の各動作について説明する。以下では、最初に全体動作の説明としてメインルーチンの処理動作について述べた後、続いてメインルーチンからコールされる押鍵処理および離鍵処理の各動作を説明する。
図4は、CPU10が実行するメインルーチンの動作を示すフローチャートである。楽音発生装置100のパワーオンに応じて、CPU10がメインルーチンを実行すると、図4に図示するステップSA1に進み、装置各部を初期化するイニシャライズを実行する。そして、次のステップSA2では、ROM14に記憶される各鍵の画像データを用いて鍵盤部13の液晶表示パネル13−1に鍵盤画像を表示する。
図5〜図6は、押鍵処理の動作を示すフローチャートである。上述したメインルーチンのステップSA7(図4参照)を介して本処理が実行されると、CPU10は図5に図示するステップSB1に進み、フラグGFが「1」であるか否かを判断する。フラグGFは、和音グリッサンド中であるか否かを表すフラグであり、「1」の場合に和音グリッサンド中を表し、「0」の場合に和音グリッサンド中ではない旨を表す。したがって、上記ステップSB1では、和音グリッサンド中であるかどうかを判断する。以下、和音グリッサンド中ではない場合と、和音グリッサンド中の場合に分けて動作説明を進める。
この場合、上記ステップSB1の判断結果が「NO」になり、ステップSB2に進む。ステップSB2では、新たに押鍵された鍵が3つ以上であるか否か、すなわち和音演奏されたかどうかを判断する。和音演奏でなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSB3に進み、新たに押鍵された鍵に対応するノートオンイベントを発生して音源部16に供給する。これにより、新たに押鍵された鍵で指定される音高の楽音が発音される。この後、ステップSB10に進み、発音された鍵の画像を離鍵状態から押鍵状態に切り換えるよう指示して本処理を終える。なお、この切り換え指示に従い、前述したステップSA10(図4参照)において鍵盤画像が表示更新される。
一方、和音グリッサンド中であると、上記ステップSB1の判断結果が「YES」になり、図6に図示するステップSB11に進む。ステップSB11では、押鍵中の鍵が1つであるか否かを判断する。複数の鍵が押鍵されている場合には、判断結果が「NO」になり、ステップSB12に進み、フラグGFをゼロリセットして和音グリッサンド中でない旨を表す。
例えば前述したように、ユーザによって弾かれた初回和音が「ドミソ」(C)であると、図8に図示するように、当該初回和音を主和音(I度の和音)に持つCメジャースケールにおけるI度〜VII度の和音が定まる。そして、初回和音「ドミソ」が発音された後、図9に図示するように、ルート音以外の指を離し、ルート音を押鍵している指を鍵盤上右方向へグリッサンドして1度上の「レ」の鍵を押鍵したとする。
例えばユーザによって弾かれた初回和音が「ミソド」であると、図10に図示するように、当該初回和音を主和音(I度の和音)に持つCメジャースケールにおけるI度〜VII度の和音が定まる。そして、初回和音「ミソド」が発音された後、図11に図示するように、第3音以外の指を離し、当該第3音を押鍵している指を鍵盤上右方向グリッサンドして1度上の「ファ」の鍵を押鍵したとする。
例えばユーザによって弾かれた初回和音が「ソドミ」であると、図12に図示するように、当該初回和音を主和音(I度の和音)に持つCメジャースケールにおけるI度〜VII度の和音が定まる。そして、初回和音「ソドミ」が発音された後、図13に図示するように、第5音以外の指を離し、当該第5音を押鍵している指を鍵盤上右方向グリッサンドして1度上の「ラ」の鍵を押鍵したとする。
図14は、離鍵処理の動作を示すフローチャートである。前述したメインルーチンのステップSA9(図4参照)を介して本処理が実行されると、CPU10は図14に図示するステップSC1に進み、離鍵された鍵に対応するノートオフイベントを発生して音源部16に消音指示する。これにより、音源部16では、ノートオフイベントで指定される音高の楽音を消音する。なお、この際、和音グリッサンドを行っている場合は、和音グリッサンド処理で発音された、押鍵されている鍵以外の和音構成音についても、消音する。
次に、第2実施形態による押鍵処理の動作について、図15〜図16を参照して説明する。図15〜図16は、第2実施形態による押鍵処理の動作を示すフローチャートである。前述した第1実施形態と同様にメインルーチンのステップSA7(図4参照)を介して本処理が実行されると、CPU10は図15に図示するステップSD1に進み、フラグGFが「1」であるか否かを判断する。フラグGFは、和音グリッサンド中であるか否かを表すフラグであり、「1」の場合に和音グリッサンド中を表し、「0」の場合に和音グリッサンド中ではない旨を表す。したがって、上記ステップSD1では、和音グリッサンド中であるかどうかを判断する。以下、和音グリッサンド中ではない場合と、和音グリッサンド中の場合に分けて動作説明を進める。
この場合、上記ステップSD1の判断結果が「NO」になり、ステップSD2に進む。ステップSD2では、新たに押鍵された鍵が3つ以上であるか否か、すなわち和音演奏されたかどうかを判断する。和音演奏でなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSD3に進み、新たに押鍵された鍵に対応するノートオンイベントを発生して音源部16に供給する。
一方、和音グリッサンド中であると、上記ステップSD1の判断結果が「YES」になり、図16に図示するステップSD11に進む。ステップSD11では、押鍵中の鍵が1つであるか否かを判断する。複数の鍵が押鍵されている場合には、判断結果が「NO」になり、ステップSD12に進み、フラグGFをゼロリセットして和音グリッサンドの完了を表す。
(付記)
[請求項1]
音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定する初回和音判定手段と、
前記初回和音判定手段により判定された初回和音からスケールを判定するスケール判定手段と、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記初回和音判定手段により判定された初回和音と、前記スケール判定手段により判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音する和音グリッサンド発音手段と
を具備することを特徴とする楽音発生装置。
前記和音グリッサンド発音手段は、前記初回和音判定手段により判定された初回和音の和音構成音及び最低音から転回形の種類を判別し、前記グリッサンド操作で指定された音高を最低音とする前記判別された種類の転回形の和音を構成する前記スケール上の音高を導出することにより、当該和音を発音させることを特徴とする請求項1に記載の楽音発生装置。
前記和音グリッサンド発音手段は、前記グリッサンド操作により最初に指定された音高を最低音とする前記初回和音の転回形の種類を判別し、前記グリッサンド操作で指定された音高を最低音とする前記判別された種類の転回形の和音を構成する前記スケール上の音高を導出することにより、当該和音を発音させることを特徴とする請求項1に記載の楽音発生装置。
前記和音グリッサンド発音手段は、前記グリッサンド操作により最初に指定された音高が、前記初回和音の何れの種類の構成音であるかを判別し、前記最初に指定された音高に続いて前記グリッサンド操作で指定される音高が前記判別された種類の構成音である和音とするために、当該和音の他の種類の構成音として前記スケール上の音高を導出することにより、当該和音を発音させることを特徴とする請求項1に記載の楽音発生装置。
前記スケール判定手段は、前記初回和音判定手段により判定された初回和音の構成音の数に基づいて前記和音グリッサンド発音手段にて発音される和音の構成音数を決定する発音数決定手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の楽音発生装置。
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作は、一音を順次指定することにより複数の音高を順次指定するものであり、
前記和音グリッサンド発音手段は、前記グリッサンド操作で指定された一音に基づいて、発音すべき和音を導出して発音することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の楽音発生装置。
前記請求項1から6のいずれかに記載の楽音発生装置と、
前記音高指定操作を行う演奏入力操作子と、
前記和音グリッサンド発音手段によって導出された音に基づき楽音を生成して出力する楽音出力部とを備える電子楽器。
楽音発生装置で実行される方法であって、
前記楽音発生装置は、
音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定し、
前記判定された初回和音からスケールを判定し、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記判定された初回和音と、前記判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音する、楽音発生方法。
楽音発生装置として用いられるコンピュータに、
音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定するステップ、
前記判定された初回和音からスケールを判定するステップと、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記判定された初回和音と、前記判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音するステップと、
を実行させるプログラム。
11 スイッチ部
12 表示部
13 鍵盤部
13−1 液晶表示パネル
13−2 タッチパネル
14 ROM
15 RAM
16 音源部
17 サウンドシステム
100 楽音発生装置
SP スピーカ
Claims (9)
- 音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定する初回和音判定手段と、
前記初回和音判定手段により判定された初回和音からスケールを判定するスケール判定手段と、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記初回和音判定手段により判定された初回和音と、前記スケール判定手段により判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音する和音グリッサンド発音手段と
を具備することを特徴とする楽音発生装置 - 前記和音グリッサンド発音手段は、前記初回和音判定手段により判定された初回和音の和音構成音及び最低音から転回形の種類を判別し、前記グリッサンド操作で指定された音高を最低音とする前記判別された種類の転回形の和音を構成する前記スケール上の音高を導出することにより、当該和音を発音させることを特徴とする請求項1に記載の楽音発生装置。
- 前記和音グリッサンド発音手段は、前記グリッサンド操作により最初に指定された音高を最低音とする前記初回和音の転回形の種類を判別し、前記グリッサンド操作で指定された音高を最低音とする前記判別された種類の転回形の和音を構成する前記スケール上の音高を導出することにより、当該和音を発音させることを特徴とする請求項1に記載の楽音発生装置。
- 前記和音グリッサンド発音手段は、前記グリッサンド操作により最初に指定された音高が、前記初回和音の何れの種類の構成音であるかを判別し、前記最初に指定された音高に続いて前記グリッサンド操作で指定される音高が前記判別された種類の構成音である和音とするために、当該和音の他の種類の構成音として前記スケール上の音高を導出することにより、当該和音を発音させることを特徴とする請求項1に記載の楽音発生装置。
- 前記スケール判定手段は、前記初回和音判定手段により判定された初回和音の構成音の数に基づいて前記和音グリッサンド発音手段にて発音される和音の構成音数を決定する発音数決定手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の楽音発生装置。
- 前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作は、一音を順次指定することにより複数の音高を順次指定するものであり、
前記和音グリッサンド発音手段は、前記グリッサンド操作で指定された一音に基づいて、発音すべき和音を導出して発音することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の楽音発生装置。 - 前記請求項1から6のいずれかに記載の楽音発生装置と、
前記音高指定操作を行う演奏入力操作子と、
前記和音グリッサンド発音手段によって導出された音に基づき楽音を生成して出力する楽音出力部とを備える電子楽器。 - 楽音発生装置で実行される方法であって、
前記楽音発生装置は、
音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定し、
前記判定された初回和音からスケールを判定し、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記判定された初回和音と、前記判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音する、楽音発生方法。 - 楽音発生装置として用いられるコンピュータに、
音高指定操作により指定された少なくとも3つの初期音高に基づいて初回和音を判定するステップ、
前記判定された初回和音からスケールを判定するステップと、
前記スケールが判定された後に行われるグリッサンド操作により順次指定される複数の音高と、前記判定された初回和音と、前記判定されたスケールとに基づいて、当該スケール上の和音を順次導出して発音するステップと、
を実行させるプログラム。
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JP2014057438A JP6268674B2 (ja) | 2014-03-20 | 2014-03-20 | 楽音発生装置、電子楽器、楽音発生方法およびプログラム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017223720A (ja) * | 2016-06-13 | 2017-12-21 | 株式会社Nttドコモ | 表示装置 |
EP4131251A1 (en) * | 2021-08-03 | 2023-02-08 | Casio Computer Co., Ltd. | Electronic musical instrument, electronic musical instrument sound emission instructing method and program |
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JPS57108897A (en) * | 1980-12-26 | 1982-07-07 | Nippon Musical Instruments Mfg | Electronic musical instrument |
JP2000172253A (ja) * | 1998-12-03 | 2000-06-23 | Roland Corp | 電子楽器 |
-
2014
- 2014-03-20 JP JP2014057438A patent/JP6268674B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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