JP6439225B2 - 楽音発生装置、電子楽器、楽音発生方法およびプログラム - Google Patents

楽音発生装置、電子楽器、楽音発生方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、オルタネートピッキング奏法を表現して実際の發弦楽器音らしさを醸し出す楽音発生装置、電子楽器、楽音発生方法およびプログラムに関する。
従来より、ギター音色の波形データを記憶しておき、演奏操作子の操作に応じた読み出し速度で当該ギター音色の波形データを読み出して所望の音高のギター音を発音させる電子弦楽器機能を備えた楽音発生装置が知られている。この種の装置として、例えば特許文献1には、タッチパネルを備えた表示装置を備え、当該表示装置の表示画面に実際のギターのように、弦およびフレットを表示し、タッチパネル上で接触した弦とフレットとに応じて定まる音高でギター音を発音させる技術が開示されている。
特開2010−204401号公報
ところで、実際のギターなどの發弦楽器の演奏では、同じポジション(弦とフレット)で演奏しても奏法に応じて様々な音色変化が得られる。最も頻繁に起こり得る音色変化としては、オルタネートピッキングと呼ばれる奏法がある。
この奏法は、図12に図示するように、演奏者がピックを持って弦を弾く際に、ギターの指板の面に対してほぼ平行に上下方向交互に發弦することを指す。すなわち、低音側の弦に向けて上方向へ弦を弾くアップピッキングと、高音側の弦に向けて下方向へ弦を弾くダウンピッキングを交互に行う奏法である。
しかしながら、実際には手の動きの角度が指板に対して完全に平行とはならない為、アップピッキングとダウンピッキングとではピックが指板に対して同じ角度で弦に当接することはない。一般には、ダウンピッキングが指板の面にやや近づく方向に弦を押し当ててから發弦するのに対し、アップピッキングは指板の面からやや遠ざかる方向に弦を引っ張ってから發弦することが多い。
この為、指板に向かって發弦するダウンピッキングと、指板と反対方向に發弦するアップピッキングとでは、最初に強い振幅で指板のフレットに弦が衝突する速度が異なる為に音色変化が生じ、これがオルタネートピッキング奏法を表現して実際の發弦楽器音らしさを醸し出している。
翻って、例えば特許文献1に開示の装置のように、波形読み出し方式でギター音を発生するものでは、上述した音色変化を表現出来ず、とりわけ同音高を連続演奏する場合には、例えばダウンピッキングで収録した波形データを繰り返し再生する為に単調なギター音として発音される結果、オルタネートピッキング奏法を表現して実際の發弦楽器音らしさを醸し出すことが出来ないという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、オルタネートピッキング奏法を表現して実際の發弦楽器音らしさを醸し出すことが出来る楽音発生装置、電子楽器、楽音発生方法およびプログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の楽音発生装置は、ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータ記憶されている波形記憶手段、発音を指示する現イベントの入力タイミングと当該現イベントの前に入力された前回イベントの入力タイミングの間隔が、第1の時間長より短いか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により前記第1の時間長より短いと判別された場合、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出された前記ダウン波形音および前記アップ波形音のいずれかの波形音のデータと同じ波形音のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を発音させる発音手段とを具備することを特徴とする。
本発明の楽音発生方法は、ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータ記憶されている波形記憶手段と、発音手段とを有する楽音発音装置が、発音を指示する現イベントの入力タイミングと当該現イベントの前に入力された前回イベントの入力タイミングの間隔が、第1の時間長より短いか否かを判別し、前記第1の時間長より短いと判別された場合、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出された前記ダウン波形音および前記アップ波形音のいずれかの波形音のデータと同じ波形音のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を前記発音手段に発音させる、ことを特徴とする。
本発明のプログラムは、ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータ記憶されている波形記憶手段と、発音手段とを有する楽音発音装置として用いられるコンピュータに、発音を指示する現イベントの入力タイミングと当該現イベントの前に入力された前回イベントの入力タイミングの間隔が、第1の時間長より短いか否かを判別するステップと、前記第1の時間長より短いと判別された場合、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出された前記ダウン波形音および前記アップ波形音のいずれかの波形音のデータと同じ波形音のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を前記発音手段に発音させるステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明では、オルタネートピッキング奏法を表現して実際の發弦楽器音らしさを醸し出すことが出来る。
本発明の実施の一形態による楽音発生装置100の外観を示す外観図である。 楽音発生装置100の構成を示すブロック図である。 RAM15のデータ構成を示すメモリマップである。 波形メモリ20に記憶されたダウン波形とアップ波形の構成を示す図である。 メインルーチンの動作を示すフローチャートである。 音源処理の動作を示すフローチャートである。 ギターオルタネートピッキング発音処理の動作を示すフローチャートである。 図7に続くギターオルタネートピッキング発音処理の動作を示すフローチャートである。 オルタネートピッキング変数初期化処理の動作を示すフローチャートである。 確率判断処理の動作を示すフローチャートである。 ノートオフ処理の動作を示すフローチャートである。 アップピッキングとダウンピッキングとを説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.外観および構成
(1)外観
図1は、本発明の実施の一形態による楽音発生装置100の外観を示す外観図である。この図に示す楽音発生装置100は、長方形状の筺体を有し、その前面の長手方向に沿って鍵盤12が設けられ、鍵盤12の左側にはベンダホイール10aおよびモジュレーションホイール10bが配設される。さらに、鍵盤12の上方に設けられる操作パネル面上には、操作部14を構成する各種操作スイッチ、装置の設定状態や動作状態を画面表示する表示部18が配設される。
また、図示していないが、こうした外観の楽音発生装置100は、筺体内部の左右端部にステレオ再生用のスピーカSPを備え、発生楽音の音像を定位可能にしている。さらに、楽音発生装置100の筺体背部には、MIDI入力端子を備え、このMIDI入力端子を介して外部のMIDI楽器から入力されるMIDIデータに従って内蔵する音源19(後述する)で楽音再生可能な構成となっている。
(2)構成
図2は、楽音発生装置100の構成を示すブロック図である。この図において、ベンダホイール10aは、ホイール操作子の回動操作に応じて、発生楽音のピッチ(音高)を滑らかに変化させるピッチベント信号を発生する。モジュレーションホイール10bは、ホイール操作子の回動操作に応じて、例えばビブラートの深さ等を制御するモジュレーション信号を発生する。
A/D変換器11は、上記ベンダホイール10aおよびモジュレーションホイール10bの各出力信号をA/D変換してピッチベントデータ、モジュレーションデータを発生する。このピッチベントデータおよびモジュレーションデータは、CPU15を介して音源19に供給され、発生楽音を修飾(音高制御、効果付与)する。
鍵盤12およびキースキャナ13は、演奏操作(押離鍵操作)に応じたキーオン/キーオフ信号、押鍵された鍵のキーナンバ(又は離鍵された鍵のキーナンバ)およびベロシティ等の演奏情報を出力する。なお、鍵盤12およびキースキャナ13が発生する演奏情報は、CPU15においてノートオン/ノートオフイベントに変換された後、音源19に供給される。
操作部14は、図示していないが、電源をパワーオン/パワーオフする電源スイッチ、発生楽音の音色を選択する音色選択スイッチ、自動演奏する曲データを選択する曲データ選択スイッチなどの各種スイッチを有し、操作されるスイッチ種に対応したスイッチイベントを発生する。この操作部14が発生するスイッチイベントは、CPU15に取り込まれる。
CPU15は、操作部14から供給される各種スイッチイベントに基づき装置各部の動作状態を設定する他、鍵盤12/キースキャナ13が発生する演奏情報をノートイベントに変換して音源19に供給して楽音の発音・消音を指示したりする。また、CPU15は、RAM17に格納される自動演奏データ(曲データ)を読み出して音源19に供給して自動演奏を制御したり、MIDIインタフェース部22を介して外部のMIDI楽器200から入力されるMIDIイベントを取り込んで楽音の発音・消音を指示したりする。本発明の要旨に係わるCPU15の特徴的な処理動作、すなわちオルタネートピッキング奏法を表現して実際の發弦楽器音らしさを醸し出すギターオルタネートピッキング発音処理については追って詳述する。
ROM16は、上記CPU15にロードされる各種プログラムを記憶する。各種プログラムとは、後述するメインルーチン、当該メインルーチンからコールされる音源処理を含む。また、音源処理はギターオルタネートピッキング発音処理およびノートオフ処理を含む。ギターオルタネートピッキング発音処理は、オルタネートピッキング変数初期化処理および確率判断処理から構成される。
RAM17は、曲データエリアおよびワークエリアを備える。RAM17の曲データエリアには、曲を構成する各音符をMIDIデータ形式で表現する自動演奏データが格納される。この自動演奏データは、後述するシーケンサ処理の実行に伴って曲進行順に読み出される。RAM17のワークエリアには、CPU15の処理に用いられる各種レジスタ・フラグデータが一時記憶される。
ここで、図3を参照して、RAM17のワークエリアに一時記憶される主要なレジスタ・フラグデータの構成について説明する。図3において、タイマTimeには、1msec毎にインクリメントされる自走タイマ値がストアされる。T1には、前回ノートオンイベント発生時点のタイマ値がストアされる。フラグD1には、前回ノートオンイベント時のピッキング方向を識別するフラグ値(0:ダウン、1:アップ)がストアされる。フラグDdefには、オルタネートピッキングと見做さないときに選択される規定のピッキング方向を識別するフラグ値(0:ダウン、1:アップ)がストアされる。
Tminには、オルタネートピッキングと見做すことができる前回発音時点(前回イベント)からの最短経過時間がストアされる。Tmaxには、オルタネートピッキングと見做すことができる前回発音時点(前回イベント)からの最長経過時間がストアされる。Nには、現ノートオンイベントのノートナンバがストアされる。N1には、前回ノートオンイベントのノートナンバがストアされる。Nlowには、アップピッキングと見做すための判定値がストアされる。現ノートオンイベント/前回ノートオンイベントのノートナンバ差分値が判定値Nlowより小さい場合に、アップピッキングと見做される。なお、判定値Nlowは、指の届く範囲である−5フレット程度が現実的である。
Nhighには、ダウンピッキングと見做すための判定値がストアされる。現ノートオンイベント/前回ノートオンイベントのノートナンバ差分値が判定値Nhighより大きい場合に、ダウンピッキングと見做される。なお、判定値Nhighは、指の届く範囲である+5フレット程度が現実的である。フラグS1は、前回イベントの発音・消音を識別するフラグであり、発音なら「1」、消音なら「0」となる。Probには、ピッキング方向が不定となったときにオルタネートピッキングとして前回と反対方向を指示する確率値(%表示値)がストアされる。
再び図2を参照して実施形態の構成について説明を進める。図2において、表示部18は、CPU15から供給される表示制御信号に基づき、装置各部のパラメータ設定状態や動作状態などを画面表示する。音源19は、周知の波形メモリ読み出し方式にて構成される複数の発音チャンネル(MIDIチャンネル)を備え、CPU15から供給されるノートオン/ノートオフイベントに従って楽音波形データWを発生する。
波形メモリ20には、各種音色の波形データが記憶される。各種音色の波形データの内、ギターパートにアサインされるギター音色の波形データは、図4(a)に図示するように、実際のギターをダウンピッキングして生じる發弦音をサンプリングしたダウン波形データと、実際のギターをアップピッキングして生じる發弦音をサンプリングしたアップ波形データとから構成される。
ダウン波形データおよびアップ波形データは、同図(b)に図示するように、ノートナンバ「0〜127」毎のダウン波形アドレス(読み出し開始アドレス)address_down[0]〜[127]、アップ波形アドレス(読み出し開始アドレス)address_up[0]〜[127]および読み出し速度Pitch[0]〜[127]を備える。音源19では、CPU15から供給されるギターパートの現ノートオンイベントと前回ノートオンイベントとの関係から定まる波形属性(現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDおよび現ノートオンイベントのノートナンバN)に従ってダウン波形又はアップ波形の何れかを再生してギター音色の楽音波形データWを発生する。
サウンドシステム21は、音源19から出力される楽音波形データWをアナログ形式の楽音信号に変換し、当該楽音信号から不要ノイズを除去する等のフィルタリングを施した後、これを増幅してスピーカから放音させる。MIDIインタフェース部22は、CPU15の制御の下に、外部のMIDI楽器200から供給されるMIDIイベントを取り込む。
B.動作
次に、図5〜図10を参照して、上記構成による楽音発生装置100のCPU15が実行するメインルーチン、音源処理、ギターオルタネートピッキング発音処理、オルタネートピッキング変数初期化処理、確率判断処理およびノートオフ処理の各動作について説明する。なお、以下に述べる動作の主体は、ことわりが無い限りCPU15である。
(1)メインルーチンの動作
図5は、メインルーチンの動作を示すフローチャートである。装置電源がパワーオンされると、CPU15は本ルーチンを起動し、図5に図示するステップSA1に進み、装置各部を初期化するイニシャライズ処理を実行する。そして、イニシャライズ処理が完了すると、ステップSA2に進み、操作部14でユーザ操作されるスイッチ種に対応したスイッチイベントに基づき、例えば音色選択スイッチ操作に応じて発生楽音の音色を選択したり、曲データ選択スイッチ操作に応じて自動演奏する曲データを選択したりする等のスイッチ処理を実行する。
次いで、ステップSA3では、鍵盤処理を実行する。鍵盤処理では、鍵盤12の押離鍵操作の有無を判別し、押離鍵操作が為されなければノートイベントを発生せず、一方、押鍵操作に応じて鍵盤12/キースキャナ13が発生する演奏情報に基づきノートオンイベントを発生し、離鍵操作に応じて鍵盤12/キースキャナ13が発生する演奏情報に基づきノートオフイベントを発生する。
続いて、ステップSA4では、ノートイベント発生の有無を判別する。上記ステップSA3の鍵盤処理において、押鍵操作に応じてノートオンイベントもしくは離鍵操作に応じてノートオフイベントが発生すると、上記ステップSA4の判断結果は「YES」になり、ステップSA9に進み、音源処理(後述する)を実行した後、上述のステップSA2に処理を戻す。
一方、上記ステップSA3の鍵盤処理において、押離鍵操作が為されずノートイベントが発生しなければ、上記ステップSA4の判断結果は「NO」になり、ステップSA5に進む。ステップSA5では、MIDIインタフェース部21を介して外部のMIDI楽器200から入力されるMIDIイベントを取り込むMIDI受信処理を実行し、続くステップSA6では、受信したMIDIイベントがノートイベント(ノートオンイベント又はノートオフイベント)であるか否かを判別する。
上記ステップSA5において受信したMIDIイベントがノートイベント(ノートオンイベント又はノートオフイベント)であると、上記ステップSA6の判断結果が「YES」になり、ステップSA9に進み、音源処理(後述する)を実行した後、上述のステップSA2に処理を戻す。
これに対し、上記ステップSA5において受信したMIDIイベントがノートイベント(ノートオンイベント又はノートオフイベント)でなければ、上記ステップSA6の判断結果は「NO」になり、ステップSA7に進み、RAM17に格納される自動演奏データ(曲データ)を読み出すシーケンサ処理を実行する。続いて、ステップSA8では、上記ステップSA7で読み出した曲データがノートイベント(ノートオンイベント又はノートオフイベント)であるか否かを判別する。
上記ステップSA7で読み出した曲データがノートイベント(ノートオンイベント又はノートオフイベント)であれば、判断結果は「YES」になり、ステップSA9に進み、音源処理(後述する)を実行した後、上述のステップSA2に処理を戻す。一方、上記ステップSA7で読み出した曲データがノートイベント(ノートオンイベント又はノートオフイベント)でなければ、上記ステップSA8の判断結果は「NO」になり、上述のステップSA2に処理を戻す。
このように、メインルーチンでは、鍵盤12を押離鍵操作した場合には、押離鍵操作に応じて発生する演奏情報をノートオンイベント/ノートオフイベントに変換して音源19に供給し、楽音の発音・消音を指示する。また、MIDIインタフェース部21を介して外部のMIDI楽器200からMIDIイベントを取り込んだ場合には、その取り込んだMIDIイベントを音源19に供給し、楽音の発音・消音を指示する。さらに、RAM17に格納される自動演奏データ(曲データ)を読み出した場合には、その読み出した曲データ(MIDIイベント)を音源19に供給し、楽音の発音・消音を指示する。
(2)音源処理の動作
次に、図6を参照して音源処理の動作を説明する。図6は、音源処理の動作を示すフローチャートである。上述したメインルーチンのステップSA9(図5参照)を介して本処理が実行されると、CPU15は図6に図示するステップSB1に進み、発生(又は受信)したノートイベントが、ノートオンイベントあるいはノートオフイベントの何れであるかを判別する。
発生(又は受信)したノートイベントが消音を指示するノートオフイベントであると、ステップSB2を介してノートオフ処理(図11参照)を実行する。ノートオフ処理では、後述するように、現ノートオフイベントがギターパートの発音チャンネルCHのものであって、かつ現ノートオフイベントのノートナンバNと前回ノートオフイベントのノートナンバN1とが一致すると、フラグS1を「0」にセットして前回ノートオンイベントで発生した楽音の消音を表した後、現ノートオフイベントに含まれるノートナンバの音高で発音中の楽音を消音するよう音源19に指示する。
一方、発生(又は受信)したノートイベントが発音を指示するノートオンイベントであると、ステップSB3に進む。ステップSB3では、ノートオンイベントがギターパートの発音チャンネルCHのものであるか否かを判断する。ノートオンイベントがギターパートの発音チャンネルCHのものでなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSB4に進む。
ステップSB4では、ノートオンイベントに含まれるノートナンバ(又はキーナンバ)およびベロシティに基づき、ノートナンバ(又はキーナンバ)で指定される音高の楽音を、ベロシティに対応した音量で発音するよう音源19に指示する通常発音処理を実行して本処理を終える。
これに対し、ノートオンイベントがギターパートの発音チャンネルCHのものであると、上記ステップSB3の判断結果は「YES」になり、ステップSB5に進み、ギターオルタネートピッキング発音処理(図7〜図8参照)を実行して本処理を終える。
ギターオルタネートピッキング発音処理では、後述するように、現ノートオンイベントと前回ノートオンイベントとのイベント時間間隔Tdiffが所定時間内であって、かつ現ノートナンバNと前回ノートナンバN1との音高が一致する場合にオルタネートピッキングと見做し、アップピッキングに対応付けたアップ波形とダウンピッキングに対応付けたダウン波形とを交互に再生する。
(3)ギターオルタネートピッキング発音処理の動作
図7〜図8は、ギターオルタネートピッキング発音処理の動作を示すフローチャートである。上述した音源処理のステップSB5(図6参照)を介して本処理が実行されると、CPU15は図7に図示するステップSC1に進み、オルタネートピッキング変数初期化処理を実行する。
オルタネートピッキング変数初期化処理では、後述するように、現ノートオンイベント発生タイミングT0と前回ノートオンイベント発生タイミングT1とのイベント時間間隔Tdiff、前回ノートオンイベントのピッキング方向を識別するフラグD1、オルタネートピッキングではないときに選択される規定のピッキング方向を識別するフラグDdef、現ノートナンバNと前回ノートナンバN1との音高差(音程)Ndiffおよび前回ノートオンイベントで発生した楽音の状態を表すフラグS1を取得する。
続いて、ステップSC2では、上記ステップSC1で取得したイベント時間間隔Tdiffが、オルタネートピッキングと見做すことができる前回発音時点からの最長経過時間Tmax(所定値)を超えているか否かを判断する。イベント時間間隔Tdiffが最長経過時間Tmaxより長く、これにより現ノートオンイベントがオルタネートピッキングと見做せない場合には、上記ステップSC2の判断結果が「YES」になり、ステップSC3に進む。ステップSC3では、上記ステップSC1で取得したフラグDdefを、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットした後、後述するステップSC15(図8参照)に進む。
なお、フラグDdefとは、前述したように、オルタネートピッキングと見做されなかった場合に、現ノートオンイベントを生じさせたピッキング(發弦)の向きを「0」(ダウンピッキング)又は「1」(アップピッキング)の何れかに規定するフラグである。例えば、オルタネートピッキングと見做されなかった場合に、現ノートオンイベントのピッキングの向きを「ダウンピッキング」と設定するには、フラグDefを「0」にセットする。これにより、現ノートオンイベントが「ダウンピッキング」であると仮定して、後述のステップSC15に進む。
一方、イベント時間間隔Tdiffが最長経過時間Tmaxより短いと、上記ステップSC2の判断結果は「NO」になり、ステップSC4に進む。ステップSC4では、上記ステップSC1で取得したイベント時間間隔Tdiffが、オルタネートピッキングと見做すことができる前回発音時点からの最短経過時間Tmin(所定値)より短いか否かを判断する。
イベント時間間隔Tdiffが最短経過時間Tminより短い場合には、時間的にオルタネートピッキングすることが出来ず、別の弦に移動する和音演奏やスィープピッキングが行われることが想定される。したがって、この場合には上記ステップSC4の判断結果が「YES」になり、ステップSC5に進み、上記ステップSC1で取得したフラグD1(前回ノートオンイベントのピッキング方向)を、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットした後、後述するステップSC15(図8参照)に進む。
これに対し、イベント時間間隔Tdiffが最短経過時間Tminよりも長い場合には、上記ステップSC4の判断結果が「NO」になり、ステップSC6に進む。ステップSC6では、上記ステップSC1で取得した現ノートナンバNと前回ノートナンバN1との音高差(音程)Ndiffが、アップピッキングと見做すための判定値Nlowより大きいか否かを判断する。
音高差(音程)Ndiffが判定値Nlowより小さい場合、すなわちある程度以上の音高差で低いノートが演奏された場合には、前回ノートオンイベントより低音側の弦、つまり上側に位置する弦に移動してアップピッキングを行うので、上記ステップSC6の判断結果は「YES」になり、ステップSC7に進み、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDに「1」(アップピッキング)をセットした後、後述するステップSC15(図8参照)に進む。
一方、音高差(音程)Ndiffが判定値Nlowより大きければ、上記ステップSC6の判断結果は「NO」になり、ステップSC8に進む。ステップSC8では、上記ステップSC1で取得した現ノートナンバNと前回ノートナンバN1との音高差(音程)Ndiffが、ダウンピッキングと見做すための判定値Nhighより大きいか否かを判断する。
音高差(音程)Ndiffが判定値Nhighより大きい場合、すなわちある程度以上の音高差で高いノートが演奏された場合には、前回ノートオンイベントより高音側の弦、つまり下側に位置する弦に移動してダウンピッキングを行うので、上記ステップSC8の判断結果は「YES」になり、ステップSC9に進み、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDに「0」(ダウンピッキング)をセットした後、後述するステップSC15(図8参照)に進む。
これに対し、音高差(音程)Ndiffが判定値Nhighより小さければ、上記ステップSC8の判断結果は「NO」になり、ステップSC10に進む。ステップSC10では、現ノートオンイベントのノートナンバNと、前回ノートオンイベントのノートナンバN1とが一致するか否かを判断する。現ノートナンバNと前回ノートナンバN1とが一致する場合には、判断結果が「YES」となり、ステップSC11に進む。
現ノートオンイベントのノートナンバNと、前回ノートオンイベントのノートナンバN1とが一致するとは、同じ弦を同じフレットポジションにて比較的短いインターバルでピッキングするものだから、オルタネートピッキングと見做せる。この為、ステップSC11では、前回ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグD1の反転値を、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットした後、後述するステップSC15(図8参照)に進む。
したがって、前回ノートオンイベントの方向フラグD1が「1」(アップピッキング)だったならば、現ノートオンイベントの方向フラグDに「0」(ダウンピッキング)をセットし、一方、前回ノートオンイベントの方向フラグD1が「0」(ダウンピッキング)だったならば、現ノートオンイベントの方向フラグDに「1」(アップピッキング)をセットする。
一方、現ノートナンバNと前回ノートナンバN1とが一致しなければ、上記ステップSC10の判断結果は「NO」になり、ステップSC12に進む。ステップSC12では、フラグS1が「1」であるか否か、つまり前回ノートオンイベントが発音中であるかどうかを判断する。前回ノートオンイベントが発音中ならば、判断結果は「YES」になり、ステップSC13に進む。
ステップSC13では、現ノートオンイベントのノートナンバNが、前回ノートオンイベントのノートナンバN1より低いか否かを判断する。現ノートオンイベントのノートナンバNが、前回ノートオンイベントのノートナンバN1より低い場合、つまり低音弦への移動であると、判断結果は「YES」になり、前述のステップSC7に進み、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDに「1」(アップピッキング)をセットした後、後述するステップSC15(図8参照)に進む。
これに対し、現ノートオンイベントのノートナンバNが、前回ノートオンイベントのノートナンバN1より高い場合、つまり高音弦への移動であると、上記ステップSC13の判断結果は「NO」になり、前述のステップSC9に進み、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDに「0」(ダウンピッキング)をセットした後、後述するステップSC15(図8参照)に進む。
一方、フラグS1が「0」、すなわち前回ノートオンイベントが消音していれば、上記ステップSC12の判断結果は「NO」になり、ステップSC14を介して確率判断処理を実行する。確率判断処理では、後述するように、発生させた乱数Xが確率値Prob(所定値)より大きければ、前回ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグD1の反転値を、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットし、一方、乱数Xが確率値Prob(所定値)より小さければ、前回ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグD1を、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットする。
こうして、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDが定まると、CPU15は、図8に図示するステップSC15に進み、次ノートオンイベント発生に備えたパラメータ更新として、現ノートオンイベント発生タイミングT0(タイマ値)を前回ノートオンイベント発生タイミングT1に更新すると共に、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDを、前回ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグD1に更新した後、フラグS1を「1」にセットして前回ノートオンイベントが発音中であることを表す。
そして、ステップSC16に進み、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDと、現ノートオンイベントのノートナンバNとで指定される波形データ(図4に図示するダウン波形又はアップ波形の何れか)を波形メモリ20から読み出してギター音の楽音を発生するよう音源19に指示する発音処理を実行する。
以上のように、ギターオルタネートピッキング発音処理では、現ノートオンイベントと前回ノートオンイベントとのイベント時間間隔Tdiffが所定時間内であって、かつ現ノートオンイベントのノートナンバNと前回ノートオンイベントのノートナンバN1との音高が一致する場合にオルタネートピッキングと見做し、例えば前回ノートオンイベントの方向フラグD1が「1」(アップピッキング)だったならば、現ノートオンイベントの方向フラグDに「0」(ダウンピッキング)をセットし、一方、前回ノートオンイベントの方向フラグD1が「0」(ダウンピッキング)だったならば、現ノートオンイベントの方向フラグDに「1」(アップピッキング)をセットする。
したがって、オルタネートピッキングと見做せるギターパートのノートオンイベントが継続する間は、実際のギターをダウンピッキングして生じる發弦音をサンプリングしたダウン波形データと、実際のギターをアップピッキングして生じる發弦音をサンプリングしたアップ波形データとが交互に再生され、この結果、オルタネートピッキング奏法を表現して実際の發弦楽器音らしさを醸し出すことが可能になる。
(4)オルタネートピッキング変数初期化処理の動作
図9は、オルタネートピッキング変数初期化処理の動作を示すフローチャートである。上述したギターオルタネートピッキング発音処理のステップSC1(図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU15は図9に図示するステップSD1に進む。ステップSD1では、現ノートオンイベント発生時点(現在時刻)においてタイマTimeが計時するタイマ値を現ノートオンイベント発生タイミングT0としてストアする。
続いて、ステップSD2では、前回ノートオンイベント発生タイミングT1を取得する。なお、前回ノートオンイベント発生タイミングT1とは、1つ前の現ノートオンイベント発生タイミングT0であり、上述したステップSC15(図8参照)において、現ノートオンイベント発生タイミングT0が前回ノートオンイベント発生タイミングT1に更新されるようになっている。そして、ステップSD3では、現ノートオンイベント発生タイミングT0から前回ノートオンイベント発生タイミングT1を減算してイベント時間間隔Tdiffを算出する。
次いで、ステップSD4では、前回ノートオンイベントのピッキング方向を識別するフラグ値(0:ダウン、1:アップ)をフラグD1にストアし、続くステップSD5では、現ノートオンイベントがオルタネートピッキングと見做せないときに選択される規定のピッキング方向を識別するフラグ値(0:ダウン、1:アップ)をフラグDdefにストアする。
次に、ステップSD6では、現ノートオンイベントのノートナンバを現ノートナンバNとしてストアする。続いて、ステップSD7では、前回ノートオンイベントのノートナンバを前回ノートナンバN1としてストアする。そして、ステップSD8では、現ノートナンバNから前回ノートナンバN1を減算して音高差(音程)Ndiffを算出する。次いで、ステップSD9では、前回ノートオンイベントで発生した楽音が発音中ならば「1」、消音済であれば「0」をフラグS1にストアして本処理を終える。
このように、オルタネートピッキング変数初期化処理では、現ノートオンイベント発生タイミングT0と前回ノートオンイベント発生タイミングT1とのイベント時間間隔Tdiff、前回ノートオンイベントのピッキング方向を識別するフラグD1、オルタネートピッキングではないときに選択される規定のピッキング方向を識別するフラグDdef、現ノートオンのノートナンバNと前回ノートオンのノートナンバN1との音高差(音程)Ndiffおよび前回ノートオンイベントで発生した楽音の状態を表すフラグS1を取得する。
(5)確率判断処理の動作
図10は、確率判断処理の動作を示すフローチャートである。前述したギターオルタネートピッキング発音処理のステップSC14(図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU15は図10に図示するステップSE1に進み、ランダム関数を用いて「0〜100」の範囲で乱数Xを発生させ、続くステップSE2では、発生させた乱数Xが確率値Prob(所定値)より大きいか否かを判断する。
そして、乱数Xが確率値Prob(所定値)より大きい場合には、上記ステップSE2の判断結果が「YES」になり、ステップSE3に進み、前回ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグD1の反転値を、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットして本処理を終える。
これに対し、乱数Xが確率値Prob(所定値)より小さい場合には、上記ステップSE2の判断結果が「NO」になり、ステップSE4に進み、前回ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグD1を、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットして本処理を終える。
このように、確率判断処理では、発生させた乱数Xが確率値Prob(所定値)より大きければ、前回ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグD1の反転値を、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットし、一方、乱数Xが確率値Prob(所定値)より小さければ、前回ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグD1を、現ノートオンイベントのピッキングの向きを表す方向フラグDにセットする。
(6)ノートオフ処理の動作
図11は、ノートオフ処理の動作を示すフローチャートである。前述した音源処理のステップSB2を介して本処理が実行されると、CPU15は図11に図示するステップSF1に進み、ノートオフイベントがギターパートの発音チャンネルCHのものであるか否かを判断する。ノートオフイベントがギターパートの発音チャンネルCHのものでなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSB4に進み、当該ノートオフイベントのノートナンバの音高で発音中の楽音を消音するよう音源19に指示して本処理を終える。
一方、ノートオフイベントがギターパートの発音チャンネルCHのものであれば、上記ステップSF1の判断結果は「YES」になり、ステップSF2に進み、現ノートオフイベントのノートナンバNと前回ノートオフイベントのノートナンバN1とが一致するか否かを判断する。一致しなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSF4に進み、現ノートオフイベントに含まれるノートナンバの音高で発音中の楽音を消音するよう音源19に指示して本処理を終える。
これに対し、現ノートオフイベントのノートナンバNと前回ノートオフイベントのノートナンバN1とが一致すると、上記ステップSF2の判断結果が「YES」になり、ステップSF3に進み、フラグS1を「0」にセットして前回イベントで発生した楽音の消音を表した後、ステップSF4に進み、現ノートオフイベントに含まれるノートナンバの音高で発音中の楽音を消音するよう音源19に指示して本処理を終える。
以上説明したように、本実施形態では、弦のダウンピッキングで発生するダウン波形音および弦のアップピッキングで発生するアップ波形音を記憶しておき、発音を指示するイベントが発生する毎に現イベントと前回イベントとの関係からオルタネートピッキングであるか否かを判別し、オルタネートピッキングと判別された場合には、ダウン波形音およびアップ波形音を交互に発音させるので、オルタネートピッキング奏法を表現して実際の發弦楽器音らしさを醸し出すことが可能になる。
以上、本発明の実施の一形態について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下では、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された各発明について付記する。
(付記)
[請求項1]
ダウンピッキングにより発生するダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生するアップ波形音のデータを記憶する波形記憶手段と、
発音を指示するイベントが入力される毎に、この入力された現イベントと当該現イベントの直前に入力された前回イベントとの関係が予め定められた条件を満たすか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により予め定められた条件を満たすと判別された場合、発音を指示するイベントが発生する毎に、前記波形記憶手段に記憶されるダウン波形音のデータおよびアップ波形音のデータのいずれか一方を交互に読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を発音させる発音手段と
を具備することを特徴とする楽音発生装置。
[請求項2]
前記判別手段は、前記現イベントと前回イベントとの入力時間差が第1の時間長以上でかつ第2の時間長以下であって、さらに当該現イベントの発音音高と前回イベントの発音音高とが一致していることを、前記予め設定された条件とすることを特徴とする請求項1記載の楽音発生装置。
[請求項3]
前記発音手段はさらに、前記判別手段により、前記現イベントと前回イベントとの入力時間差が前記第2の時間長を超えているため、前記予め設定された条件を満たしていないと判別された場合に、前記波形記憶手段に記憶されるダウン波形音のデータおよびアップ波形音のデータのうち、予め指定されたデータを読み出すことを特徴とする請求項2記載の楽音発生装置。
[請求項4]
前記発音手段はさらに、前記判定手段により、前記現イベントと前回イベントとの時間間隔が前記第1の時間長より短いために、前記予め設定された条件を満たしていないと判別された場合に、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出されたデータと同一のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出すことを特徴とする請求項2または3記載の楽音発生装置。
[請求項5]
前記発音手段はさらに、前記判定手段により、前記現イベントの発音音高と前回イベントの発音音高とが一致せず、かつ当該現イベントの発音音高と前記前回イベントの発音音高との差が第1の判定値より小さいために、前記予め設定された条件を満たしていないと判別された場合に、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段からアップ波形音のデータを読み出すことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の楽音発生装置。
[請求項6]
前記発音手段はさらに、前記判定手段により、前記現イベントの発音音高と前回イベントの発音音高とが一致せず、かつ当該現イベントの発音音高と前記前回イベントの発音音高との差が第2の判定値より大きいために、前記予め設定された条件を満たしていないと判別された場合に、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段からダウン波形音のデータを読み出すことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の楽音発生装置。
[請求項7]
前記発音手段はさらに、前記判定手段により、前記現イベントの発音音高と前回イベントの発音音高とが一致せず、さらに当該現イベントの発音音高が前記前回イベントの発音音高より低いために、前記予め設定された条件を満たしていないと判別された場合でかつ、前記前回イベントに対応する楽音が発音中である場合は、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段からアップ波形音のデータを読み出すことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の楽音発生装置。
[請求項8]
前記発音手段はさらに、前記判定手段により、前記現イベントの発音音高と前回イベントの発音音高とが一致せず、さらに当該現イベントの発音音高が前記前回イベントの発音音高より高いために、前記予め設定された条件を満たしていないと判別された場合でかつ、前記前回イベントに対応する楽音が発音中である場合は、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段からダウン波形音のデータを読み出すことを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の楽音発生装置。
[請求項9]
乱数を発生する乱数発生手段を更に備え、
前記発音手段はさらに、前記判定手段により、前記現イベントの発音音高と前回イベントの発音音高とが一致しないために、前記予め設定された条件を満たしていないと判別された場合でかつ、前記前回イベントに対応する楽音が発音しておらず、前記乱数発生手段で発生した乱数が所定値より大きい場合には、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出されたデータと異なるデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出す一方、前記発生した乱数が所定値より小さい場合には、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出されたデータと同一のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出すことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の楽音発生装置。
[請求項10]
ダウンピッキングにより発生するダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生するアップ波形音のデータを記憶する波形記憶手段と、発音手段とを有する楽音発生装置が、
発音を指示するイベントが入力される毎に、この入力された現イベントと当該現イベントの直前に入力された前回イベントとの関係が予め定められた条件を満たすか否かを判別し、
前記予め定められた条件を満たすと判別された場合、発音を指示するイベントが発生する毎に、前記波形記憶手段に記憶されるダウン波形音のデータおよびアップ波形音のデータのいずれか一方を交互に読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を前記発音手段に発音させる、楽音発生方法。
[請求項11]
ダウンピッキングにより発生するダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生するアップ波形音のデータを記憶する波形記憶手段と、発音手段とを有する楽音発生装置として用いられるコンピュータに、
発音を指示するイベントが入力される毎に、この入力された現イベントと当該現イベントの直前に入力された前回イベントとの関係が予め定められた条件を満たすか否かを判別するステップと、
前記予め定められた条件を満たすと判別された場合、発音を指示するイベントが発生する毎に、前記波形記憶手段に記憶されるダウン波形音のデータおよびアップ波形音のデータのいずれか一方を交互に読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を前記発音手段に発音させるステップと、
を実行させるプログラム。
[請求項12]
請求項1乃至9のいずれかに記載の楽音発生装置と、
演奏者による押鍵操作に応答して前記イベントを生成するとともに、当該生成されたイベントを前記楽音発生装置に入力させる鍵盤と、
を有する電子楽器。
10a ベンダホイール
10b モジュレーションホイール
11 A/D変換器
12 鍵盤
13 キースキャナ
14 操作部
15 CPU
16 ROM
17 RAM
18 表示部
19 音源
20 波形メモリ
21 サウンドシステム
22 MIDIインタフェース部
100 楽音発生装置
200 MIDI楽器

Claims (9)

  1. ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータ記憶されている波形記憶手段
    発音を指示する現イベントの入力タイミングと当該現イベントの前に入力された前回イベントの入力タイミングの間隔が、第1の時間長より短いか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段により前記第1の時間長より短いと判別された場合、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出された前記ダウン波形音および前記アップ波形音のいずれかの波形音のデータと同じ波形音のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を発音させる発音手段と
    を具備することを特徴とする楽音発生装置。
  2. ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータが記憶されている波形記憶手段と、
    発音を指示する現イベントの発音音高が当該現イベントの前に入力された前回イベントの発音音高より低音で、かつ前記現イベントの発音音高と前記前回イベントの発音音高が或る音高差以上離れているか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段により前記現イベントの発音音高が前記前回イベントの発音音高より低音で、かつ前記現イベントの発音音高と前記前回イベントの発音音高が前記或る音高差以上離れていると判別された場合、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から前記アップ波形音のデータを読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を発音させる発音手段と
    を具備することを特徴とす楽音発生装置。
  3. 前記発音手段は、記判別手段により記現イベントの発音音高が前記前回イベントの発音音高より音で、かつ前記現イベントの発音音高と前記前回イベントの発音音高が或る音高差以上離れていると判別された場合であって、前記前回イベントに対応する楽音が発音中である場合、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から前記アップ波形音のデータを読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を発音させることを特徴とする請求項2に記載の楽音発生装置。
  4. ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータが記憶されている波形記憶手段と、
    発音を指示する現イベントの発音音高が当該現イベントの前に入力された前回イベントの発音音高より高音で、かつ前記現イベントの発音音高と前記前回イベントの発音音高が或る音高差以上離れているか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段により記現イベントの発音音高が前記前回イベントの発音音高より高音で、かつ前記現イベントの発音音高と前記前回イベントの発音音高が或る音高差以上離れていると判別された場合、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から前記ダウン波形音のデータを読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を発音させる発音手段と
    を具備することを特徴とする楽音発生装置。
  5. 前記発音手段は前記判別手段により記現イベントの発音音高前記前回イベントの発音音高より高音で、かつ前記現イベントの発音音高と前記前回イベントの発音音高が或る音高差以上離れていると判別された場合であって、前記前回イベントに対応する楽音が発音中である場合に、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から前記ダウン波形音のデータを読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を発音させることを特徴とする請求項4に記載の楽音発生装置。
  6. ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータが記憶されている波形記憶手段と、
    発音を指示する現イベントの発音音高と当該現イベントの前に入力された前回イベントの発音音高とが一致するか否かを判別する判別手段と、
    乱数を発生する乱数発生手段と、
    前記判別手段により一致しないと判別された場合でかつ、前記前回イベントに対応する楽音が発音しておらず、前記乱数発生手段で発生した乱数が所定値より大きい場合には、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出されたデータと異なるデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出す一方、前記発生した乱数が所定値より小さい場合には、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出されたデータと同一のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出し、当該読み出されたデータに基づく楽音を発音させる発音手段と
    を具備することを特徴とする楽音発生装置。
  7. ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータ記憶されている波形記憶手段と、発音手段とを有する楽音発音装置が、
    発音を指示する現イベントの入力タイミングと当該現イベントの前に入力された前回イベントの入力タイミングの間隔が、第1の時間長より短いか否かを判別し、
    前記第1の時間長より短いと判別された場合、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出された前記ダウン波形音および前記アップ波形音のいずれかの波形音のデータと同じ波形音のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を前記発音手段に発音させる、楽音発生方法。
  8. ダウンピッキングにより発生する音を示すダウン波形音のデータ、およびアップピッキングにより発生する音を示すアップ波形音のデータ記憶されている波形記憶手段と、発音手段とを有する楽音発音装置として用いられるコンピュータに、
    発音を指示する現イベントの入力タイミングと当該現イベントの前に入力された前回イベントの入力タイミングの間隔が、第1の時間長より短いか否かを判別するステップと、
    前記第1の時間長より短いと判別された場合、前記前回イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出された前記ダウン波形音および前記アップ波形音のいずれかの波形音のデータと同じ波形音のデータを、前記現イベントの入力に応答して前記波形記憶手段から読み出すとともに、当該読み出されたデータに基づく楽音を前記発音手段に発音させるステップと、
    を実行させるプログラム。
  9. 請求項1乃至のいずれかに記載の楽音発生装置と、
    演奏者による押鍵操作に応答して前記イベントを生成するとともに、当該生成されたイベントを前記楽音発生装置に入力させる鍵盤と、
    を有する電子楽器。
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