JP2015178260A - 熱成形用積層発泡シート、熱成形用積層発泡シートの製造方法、及び食品用又は包装用容器 - Google Patents

熱成形用積層発泡シート、熱成形用積層発泡シートの製造方法、及び食品用又は包装用容器 Download PDF

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Abstract

【課題】外観が良好な成形体を得ることができ、かつ得られる成形体の強度及び耐熱性の双方を高めることができる熱成形用積層発泡シートを提供する。
【解決手段】本発明に係る熱成形用積層発泡シート1は、ポリオレフィン系樹脂により形成された発泡層2と、発泡層2の一方の表面2aに積層されており、かつポリオレフィン系樹脂により形成された非発泡層3とを備えており、積層発泡シート1では、100℃での引張弾性率が35MPa以上95MPa以下であり、23℃での引張弾性率が180MPa以上450MPa以下であり、非発泡層3の厚みの発泡層2の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、発泡層と非発泡層とが積層されている熱成形用積層発泡シート及び熱成形用積層発泡シートの製造方法に関する。また、本発明は、上記熱成形用積層発泡シートを用いた食品用又は包装用容器に関する。
食品等の包装に用いられる包装用容器の材料として、熱可塑性樹脂シートが用いられている。また、耐熱性及び耐油性を発現させるための素材や容器として、ポリオレフィン系樹脂発泡体が用いられている。上記ポリオレフィン系樹脂発泡体の中でも、ポリプロピレン系樹脂発泡体が多く用いられている。
上記ポリプロピレン系樹脂発泡体は、電子レンジで加熱可能であり、ある程度の耐熱性を有する。しかし、上記ポリプロピレン系樹脂発泡体に関しては、ポリスチレン系樹脂発泡体と比べて剛性が低く、内容物が加熱されたときに容器を手で持つと、内容物の重さで容器が撓んで、内容物がこぼれる危険性がある。剛性を高めるために容器を厚くしたり、容器の発泡倍率を低くしたりすると、容器が重くなり、材料費が高くなるという問題がある。
また、従来、ポリプロピレン系樹脂を用いた熱成形用積層発泡シート、並びに該熱成形用積層発泡シートを用いた包装用容器が提案されている。その例が、下記の特許文献1,2に開示されている。
特許文献1には、ポリオレフィン系樹脂100質量部と無機フィラー0.5〜33質量部とを含む組成物により形成された発泡層(A)と、ポリオレフィン系樹脂100質量部と無機フィラー3〜70質量部とを含む組成物により形成された非発泡の補強層(B)と、ポリオレフィン系樹脂を含む組成物により形成された非発泡の表面層(C)とを備える積層発泡シートが開示されている。この積層発泡シートでは、発泡層(A)の厚み及び連続気泡率、補強層(B)の厚み、表面層(C)の表面の表面粗さRz、並びに積層発泡シートの厚み及び密度を特定の範囲内に制御している。特許文献1では、断熱性、耐熱性、耐油性、電子レンジで加熱可能な耐熱性が発現し、剛性及び表面の平滑性が改良されることが記載されている。
特許文献2には、ポリプロピレン系樹脂を含む樹脂材料により形成された発泡層と、ポリプロピレン系樹脂及び充填剤を含み、かつメルトテンションが1〜20gである樹脂組成物により形成された非発泡層とを有する積層発泡シートが開示されている。この積層発泡シートでは、上記発泡層と上記非発泡層との坪量比を100:1〜100:100に制御している。また、特許文献2では、非発泡層において、充填剤がかなり多く用いられている。特許文献2では、積層発泡シートの軽量性及び剛性に優れており、かつ、積層発泡シートの熱成形性に優れていることが記載されている。
特開2008−207471号公報 特開2003−225978号公報
特許文献1に記載の積層発泡シートでは、発泡層が無機フィラーを比較的多く含むので、樹脂温度の制御が難しく、シートの外観が悪くなりやすく、更にシートの密度の制御が難しいという問題ある。また、特許文献2に記載の積層発泡シートでは、非発泡層にかなり多くの充填剤を用いている。このため、積層発泡シートが重くなりすぎ、積層発泡シートとしての発泡倍率が低くなることがある。特に、非発泡層の坪量が大きいと、積層発泡シートがかなり重くなり、積層発泡シートとしての発泡倍率が低くなりやすい。
また、積層発泡シートを成形した成形体では、高い強度を発現することが望まれ、更に加熱されても高い強度を維持でき、耐熱性に優れていることが望まれる。特許文献1,2では、容器の加熱時の強度については十分に考慮されていない。また、特許文献1,2に記載の積層発泡シートでは、加熱時に十分に高い強度を有する容器を得ることが難しいという問題がある。
さらに、特許文献2では、上記発泡層と上記非発泡層との坪量比を100:1〜100:100の広い範囲で制御しているが、この範囲内において容器の強度が十分に高くならないことがある。
本発明の目的は、外観が良好な成形体を得ることができ、かつ得られる成形体の強度及び耐熱性の双方を高めることができる熱成形用積層発泡シート及び熱成形用積層発泡シートの製造方法を提供することである。また、本発明の目的は、上記熱成形用積層発泡シートを用いた食品用又は包装用容器を提供することである。
本発明の広い局面によれば、熱成形するために用いられ、かつシート状である熱成形用積層発泡シートであって、ポリオレフィン系樹脂により形成された発泡層と、前記発泡層の一方の表面に積層されており、かつポリオレフィン系樹脂により形成された非発泡層とを備え、100℃での引張弾性率が35MPa以上95MPa以下であり、23℃での引張弾性率が180MPa以上450MPa以下であり、前記非発泡層の厚みの前記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である、熱成形用積層発泡シートが提供される。
前記非発泡層の23℃での曲げ弾性率が2000MPa以上であることが好ましい。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートのある特定の局面では、前記非発泡層が、前記ポリオレフィン系樹脂と、無機フィラーとを用いて形成されており、前記非発泡層に含まれる前記ポリオレフィン系樹脂と前記無機フィラーとの合計100重量%中、前記非発泡層に含まれる前記無機フィラーの含有量が5重量%以上40重量%以下である。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートのある特定の局面では、前記発泡層が、熱可塑性エラストマーを含む。
前記発泡層が、融点を150℃以上に少なくとも1つ有することが好ましい。本発明に係る熱成形用積層発泡シートの連続気泡率が30%未満であることが好ましい。前記非発泡層の坪量が50g/m以上200g/m以下であることが好ましい。本発明に係る熱成形用積層発泡シートの密度が0.15g/cm以上0.45g/cm以下であることが好ましい。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートのある特定の局面では、前記熱成形用積層発泡シートは、前記発泡層の前記一方の表面とは反対の他方の表面に積層されており、かつポリオレフィン系樹脂により形成された第2の非発泡層とを備え、前記第2の非発泡層の厚みの前記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である。
本発明の広い局面によれば、熱成形するために用いられ、かつシート状である熱成形用積層発泡シートの製造方法であって、発泡層の一方の表面に非発泡層が積層されるように、ポリオレフィン系樹脂により前記発泡層を形成してかつポリオレフィン系樹脂により前記非発泡層を形成して、前記発泡層と前記非発泡層とを備える積層発泡シートを得る工程を備え、100℃での引張弾性率が35MPa以上95MPa以下であり、23℃での引張弾性率が180MPa以上450MPa以下であり、前記非発泡層の厚みの前記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である積層発泡シートを得る、熱成形用積層発泡シートの製造方法が提供される。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートの製造方法のある特定の局面では、前記非発泡層を形成するために、無機フィラーを用い、前記非発泡層に含まれる前記ポリオレフィン系樹脂と前記無機フィラーとの合計100重量%中、前記非発泡層に含まれる前記無機フィラーの含有量が5重量%以上40重量%以下である積層発泡シートを得る。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートの製造方法のある特定の局面では、前記積層発泡シートを得る工程が、前記発泡層の前記一方の表面とは反対の他方の表面に第2の非発泡層が積層されるように、ポリオレフィン系樹脂により前記第2の非発泡層を形成して、前記非発泡層と前記発泡層と前記第2の非発泡層とを備える積層発泡シートを得る工程であり、前記第2の非発泡層の厚みの前記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である積層発泡シートを得る。
本発明の広い局面によれば、上述した熱成形用積層発泡シートを熱成形することにより得られる成形体である、食品用又は包装用容器が提供される。
本発明に係る食品用又は包装用容器は、電子レンジで加熱して用いられる電子レンジ加熱用の食品用又は包装用容器として好適に用いられる。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂により形成された発泡層と、上記発泡層の一方の表面に積層されており、かつポリオレフィン系樹脂により形成された非発泡層とを備え、100℃での引張弾性率が35MPa以上95MPa以下であり、23℃での引張弾性率が180MPa以上450MPa以下であり、上記非発泡層の厚みの上記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下であるので、本発明に係る熱成形用積層発泡シートを熱成形した成形体の外観を良好にし、かつ成形体の強度及び耐熱性の双方を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱成形用積層発泡シートを示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(熱成形用積層発泡シート)
本発明に係る熱成形用積層発泡シート(以下、積層発泡シートと略記することがある)は、熱成形するために用いられ、かつシート状である。本発明に係る熱成形用積層発泡シートは、シート状であり、粒子状ではない。本発明に係る熱成形用積層発泡シートは、少なくとも2つの層が積層された構造を有する。本発明に係る熱成形用積層発泡シートは、発泡している発泡層を含み、部分的に発泡構造を有する。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂により形成された発泡層と、上記発泡層の一方の表面に積層されており、かつポリオレフィン系樹脂により形成された非発泡層(第1の非発泡層)とを備える。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートでは、100℃での引張弾性率が35MPa以上95MPa以下であり、23℃での引張弾性率が180MPa以上450MPa以下である。本発明に係る熱成形用積層発泡シートでは、上記非発泡層(第1の非発泡層)の厚みの上記発泡層の厚みに対する比(非発泡層(第1の非発泡層)の厚み/発泡層の厚み)が、0.025以上0.14以下である。
本発明に係る熱成形用積層発泡シートは、上述した構成を備えているので、熱成形した成形体の外観を良好にし、成形体の強度及び耐熱性の双方を高めることができる。本発明では、加熱された時の強度を高くすることができ、電子レンジで加熱可能な耐熱性を成形体に付与することができる。また、本発明では、上記発泡層の厚みが相対的に厚いことから、成形体の軽量化に対応でき、成形体の断熱性を高めることもできる。さらに、本発明では、上記非発泡層が備えられているので、成形体の耐油性を高めることもできる。
また、上記の熱成形用積層発泡シートは、発泡層の一方の表面に非発泡層が積層されるように、ポリオレフィン系樹脂により上記発泡層を形成してかつポリオレフィン系樹脂により上記非発泡層を形成して、上記発泡層と上記非発泡層とを備える積層発泡シートを得る工程を経て得ることができる。
なお、上記の熱成形用積層発泡シートは、上記発泡層の上記一方の表面と反対の表面に、第2の非発泡層を備えるか又は備えていない。上記の熱成形用積層発泡シートは、上記第2の非発泡層を備えることが好ましい。上記第2の非発泡層を備える熱成形用積層発泡シートは、上記発泡層の上記一方の表面とは反対の他方の表面に上記第2の非発泡層が積層されるように、ポリオレフィン系樹脂により上記第2の非発泡層を形成して、上記非発泡層(第1の非発泡層)と上記発泡層と上記第2の非発泡層とを備える積層発泡シートを得る工程を経て得ることができる。なお、非発泡層(第1の非発泡層)と第2の非発泡層とは同時に形成してもよく、別々に形成してもよい。例えば、共押出により、非発泡層(第1の非発泡層)と第2の非発泡層とを同時に形成してもよく、非発泡層(第1の非発泡層)と発泡層とを積層した後に、第2の非発泡層を積層してもよい。
図1に、本発明の一実施形態に係る熱成形用積層発泡シートを断面図で示す。
図1に示す積層発泡シート1は、熱成形するために用いられ、シート状である。積層発泡シート1は、ポリオレフィン系樹脂により形成された発泡層2と、発泡層2の一方の表面2a(第1の表面)に積層されており、かつポリオレフィン系樹脂により形成された非発泡層3(第1の非発泡層)とを備える。積層発泡シート1では、発泡層2の一方の表面2aのみに非発泡層3が積層されている。発泡層2の他方の表面2b(第1の表面とは反対の第2の表面)に、非発泡層3A(第2の非発泡層、破線で示した層)が積層されていてもよい。非発泡層3と非発泡層3Aとは同一であってもよく、異なっていてもよい。
積層発泡シート1では、100℃での引張弾性率が35MPa以上95MPa以下であり、23℃での引張弾性率が180MPa以上450MPa以下である。積層発泡シート1では、非発泡層3(第1の非発泡層)の厚みの発泡層2の厚みに対する比(非発泡層3(第1の非発泡層)の厚み/発泡層2の厚み)が、0.025以上0.14以下である。
非発泡層3と非発泡層3Aとを備える積層発泡シートでは、非発泡層3A(第2の非発泡層)の厚みの発泡層2の厚みに対する比(非発泡層3A(第2の非発泡層)の厚み/発泡層2の厚み)が、0.025以上0.14以下であることが好ましい。
上記積層発泡シートの100℃での引張弾性率は、上記積層発泡シートを100℃に加熱した状態で、100℃の環境下で測定される。上記積層発泡シートの100℃での引張弾性率は35MPa以上95MPa以下である。上記100℃での引張弾性率が上記下限未満であると、成形体の耐熱性が低くなり、成形体が加熱されたときに容易に変形しやすい。上記100℃での引張弾性率が上記上限を超えると、積層発泡シートの成形性が低くなる。成形体の耐熱性と積層発泡シートの成形性とをバランスよく高める観点からは、上記積層発泡シートの100℃での引張弾性率は好ましくは37MPa以上、好ましくは85MPa以下である。
積層発泡シートの成形性をより一層高める観点からは、上記積層発泡シートの100℃での引張破断歪みは好ましくは200%以上である。上記引張破断歪みは高いほどよい。
上記積層発泡シートの23℃での引張弾性率は180MPa以上450MPa以下である。上記23℃での引張弾性率が上記下限未満であると、成形体の強度が低くなる。上記23℃での引張弾性率が上記上限を超えると、積層発泡シート及び成形体の柔軟性が低くなり、成形体が蓋を閉める容器である場合に蓋が閉まりにくくなる。成形体の強度、並びに積層発泡シート及び成形体の柔軟性をバランスよく高める観点からは、上記積層発泡シートの23℃での引張弾性率は好ましくは185MPa以上、より好ましくは190MPa以上、好ましくは430MPa以下、より好ましくは400MPa以下である。
積層発泡シートにおいて、上記非発泡層(第1の非発泡層)の厚みの上記発泡層の厚みに対する比(非発泡層(第1の非発泡層)の厚み/発泡層の厚み)は、0.025以上0.14以下である。上記発泡層が相対的に厚くなりすぎると、成形体の強度が低くなる。上記非発泡層が相対的に厚くなりすぎると、積層発泡シート及び成形体が重くなる。成形体の強度と、積層発泡シート及び成形体の軽量性とをバランス良く高める観点からは、上記比(非発泡層(第1の非発泡層)の厚み/発泡層の厚み)は、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.035以上、好ましくは0.12以下、より好ましくは0.10以下である。同様の理由により、上記比(第2の非発泡層の厚み/発泡層の厚み)は、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.035以上、より好ましくは0.12以下、更に好ましくは0.10以下である。
上記積層発泡シートの連続気泡率は好ましくは30%未満、より好ましくは25%未満、更に好ましくは20%未満である。上記連続気泡率は、上記発泡層と上記非発泡層とを備える上記積層発泡シート全体での連続気泡率である。なお、上記積層発泡シートでは、気泡の大部分が上記発泡層に含まれている。上記連続気泡率が低いほど、積層発泡シートの成形性、断熱性及び強度がより一層高くなり、更に成形体の外観がより一層良好になる。
なお、連続気泡率とは積層発泡シートの気泡構造において、連続気泡の占める割合を意味する。セル(気泡構造の単位)が隣接するセルと「部屋」が連続している気泡を連続気泡といい、また各セルが完全に独立している気泡を独立気泡という。
上記積層発泡シートの厚みは、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは1mm以上、好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下である。上記厚みは、上記発泡層と上記非発泡層とを備える上記積層発泡シート全体での厚みである。上記積層発泡シートが上記発泡層と上記第1の非発泡層と上記第2の非発泡層とを備える場合に、上記厚みは、上記発泡層と上記第1の非発泡層と上記第2の非発泡層との合計の厚みである。上記積層発泡シートの厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、成形体の軽量性、断熱性及び強度がバランス良く高くなる。
上記積層発泡シートの密度は、好ましくは0.15g/cm以上、好ましくは0.45g/cm以下である。上記密度は、上記発泡層と上記非発泡層とを備える上記積層発泡シート全体での密度である。上記積層発泡シートが上記発泡層と上記第1の非発泡層と上記第2の非発泡層とを備える場合に、上記密度は、上記発泡層と上記第1の非発泡層と上記第2の非発泡層との全体での密度である。上記密度が上記下限以上であると、成形体の表面に縞が生じ難くなり、上記発泡層における連続気泡率を効果的に低くすることができる。上記密度が上記上限以下であると、積層発泡シート及び成形体がより一層軽量になる。
以下、発泡層及び非発泡層の詳細を説明する。
[発泡層]
上記発泡層は、ポリオレフィン系樹脂により形成されている。具体的には、上記発泡層は、ポリオレフィン系樹脂を含む材料により形成されている。上記発泡層は、基材樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を含む。上記ポリオレフィン系樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。発泡層において気泡を良好に保持し、成形体の外観をより一層良好にする観点、並びに、成形体の強度及び耐熱性を効果的に高める観点からは、上記発泡層に含まれるポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。上記発泡層に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂は、上記ポリプロピレン系樹脂を主成分として含むことが好ましい。上記発泡層に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂100重量%中、上記ポリプロピレン系樹脂の含有量は好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。上記ポリオレフィン系樹脂の全量がポリプロピレン系樹脂であってもよい。
上記発泡層に用いることができる上記ポリプロピレン系樹脂としては、具体的には、プロピレンホモポリマー、及びプロピレンと、プロピレンと共重合可能な他のオレフィンとの共重合体が挙げられる。上記共重合体は、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体であってもよく、更に二元系共重合体であってもよく、三元系以上の共重合体であってもよい。上記ポリプロピレン系樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記プロピレンと、プロピレンと共重合可能な他のオレフィンとの共重合体では、共重合に用いる重合可能な重合成分100重量%中、プロピレンモノマーの含有量は50重量%以上であり、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
上記プロピレンと共重合可能な他のオレフィンとしては、エチレン及びα−オレフィン等が挙げられる。上記α−オレフィンの炭素数は4〜10であることが好ましい。上記α−オレフィンとしては、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン及び3−メチル−1−ヘキセン等が挙げられる。
上記ポリプロピレン系樹脂は、高溶融張力ポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。上記高溶融張力ポリプロピレン系樹脂の230℃における溶融張力は20cN以上である。溶融張力を高めるために、上記ポリプロピレン系樹脂は、改質されていてもよい。上記ポリプロピレン系樹脂には、改質ポリプロピレン系樹脂が含まれる。改質方法としては、過酸化物を用いて改質する方法、放射線などを用いて改質する方法、重合時に分岐させる方法、並びに重合時に超高分子量成分を導入する方法等が挙げられる。
上記発泡層を形成するために、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを併用してもよい。上記ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンなどが挙げられる。
上記発泡層は、成形体が割れにくくなることから、熱可塑性エラストマーを含むことが好ましい。上記熱可塑性エラストマーとしては、SBS及びSEBSなどのようなスチレン系熱可塑性エラストマー、並びに架橋型、非架橋型及びリアクター型などのオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。上記熱可塑性エラストマーの含有量は、上記発泡層100重量%中、好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。上記熱可塑性エラストマーの含有量が上記下限以上であると、成形体がより一層割れにくくなる。上記熱可塑性エラストマーの含有量が上記上限以下であると、成形体の強度がより一層高くなる。
溶融張力を効果的に高める観点からは、上記ポリオレフィン系樹脂のゲル分率は好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、最も好ましくは0重量%である。ゲル分率が0重量%に近いほど、発泡層における樹脂成分の塊の発生が抑えられ、発泡層の外観がより一層良好になる。
上記発泡層を形成するために発泡剤を用いることができる。上記発泡剤としては、揮発性発泡剤及び化学発泡剤等が挙げられる。上記揮発性発泡剤としては、二酸化炭素、窒素及び空気などのガス;プロパン、ブタン及びペンタン等の揮発性炭化水素;塩化メチルなどのハロゲン化炭化水素等が挙げられる。上記化学発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム、無水クエン酸モノナトリウム、炭酸アンモニウム、アゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、及びN,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等が挙げられる。上記発泡剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記発泡層を形成するために用いる上記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、上記発泡剤の配合量は、好ましくは0.1重量部以上、好ましくは6重量部以下である。上記発泡剤の配合量が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記発泡層の発泡状態がより一層良好になる。
発泡層に由来して成形体の耐熱性をより一層高める観点からは、上記発泡層は、融点を150℃以上に少なくとも1つ有することが好ましい。上記融点は、DSC(示差走査熱量測定)における融点である。
上記発泡層の発泡状態をより一層良好にするために、気泡調整剤を用いてもよい。上記気泡調整剤としては、炭酸水素ナトリウム−クエン酸系化合物などの無機有機複合系気泡調整剤等が挙げられる。
上記発泡層における無機フィラーの含有量は少ないほどよい。微量の無機フィラーを用いても、上記発泡層の性質が大きく変わらないことがある。従って、上記発泡層は、微量の無機フィラーを含んでいてもよい。上記発泡層は、無機フィラーを用いて形成されていてもよく、無機フィラーを用いずに形成されていてもよい。上記発泡層は無機フィラーを用いずに形成されていることが好ましい。上記発泡層が無機フィラーを含む場合に、上記発泡層に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂と上記無機フィラーとの合計100重量%中、上記発泡層に含まれる上記無機フィラーの含有量は好ましくは0.5重量%未満、より好ましくは0.4重量%以下、更に好ましくは0.1重量%以下である。
上記発泡層は、必要に応じて、可塑剤、着色剤、帯電防止剤及び酸化防止剤等を含んでいてもよい。
[非発泡層]
以下の[非発泡層]の欄の説明では、「非発泡層」は、発泡層の一方の表面に積層される非発泡層(第1の非発泡層)と、発泡層の他方の表面に積層される第2の非発泡層との双方を意味する。
上記非発泡層は、ポリオレフィン系樹脂により形成されている。具体的には、上記非発泡層は、ポリオレフィン系樹脂を含む材料により形成されている。上記非発泡層は、基材樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を含む。上記ポリオレフィン系樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記非発泡層に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。成形体の強度及び耐熱性を効果的に高める観点からは、上記非発泡層に含まれるポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。
上記非発泡層に用いることができる上記ポリプロピレン系樹脂としては、上記発泡層に用いることができるポリプロピレン系樹脂として挙げたポリプロピレン系樹脂が挙げられる。上記非発泡層に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂100重量%中、上記ポリプロピレン系樹脂の含有量は好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。上記ポリオレフィン系樹脂の全量がポリプロピレン系樹脂であってもよい。上記ポリプロピレン系樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記非発泡層を形成するために、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを併用してもよい。上記ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンなどが挙げられる。
上記非発泡層に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂は、上記ポリプロピレン系樹脂を主成分として含むことが好ましく、更に上記ポリオレフィン系樹脂100重量%中、上記ポリプロピレン系樹脂の含有量は好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。
上記非発泡層(上記第1の非発泡層及び上記第2の非発泡層のそれぞれ)は、無機フィラーを含むことが好ましい。上記無機フィラーの使用により、成形体の強度及び耐熱性を効果的に高めることができる。上記無機フィラーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記無機フィラーの粒径は好ましくは2μm以上、好ましくは50μm以下である。粒径が上記下限以上である上記無機フィラーは比較的安価である。上記無機フィラーの粒径が上記下限以上であると、無機フィラーの凝集が抑えられる。上記無機フィラーの粒径が上記上限以下であると、成形体の表面に大きな凹凸が形成され難くなり、非発泡層に無機フィラーを良好に分散させることができ、成形体の外観がより一層良好になる。上記粒径は、レーザー回析法により求められる平均粒径を示す。
上記無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、ガラス繊維及び炭素繊維等が挙げられる。比較的安価であり、成形体の強度がより一層高くなることから、上記無機フィラーは、タルクであることが特に好ましい。
上記非発泡層(上記第1の非発泡層及び上記第2の非発泡層のそれぞれ)に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂と上記無機フィラーとの合計100重量%中、上記非発泡層に含まれる上記無機フィラーの含有量は好ましくは5重量%以上、より好ましくは7重量%以上、更に好ましくは10重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは35重量%以下、更に好ましくは30重量%以下である。上記無機フィラーの含有量が上記下限以上であると、成形体の強度がより一層高くなる。上記無機フィラーの含有量が上記上限以下であると、積層発泡シートを熱成形する際の伸びがより一層良好になり、成形体を軽量化しても高い強度を効果的に維持できる。
上記非発泡層(上記第1の非発泡層及び上記第2の非発泡層のそれぞれ)の23℃での曲げ弾性率は好ましくは2000MPa以上、より好ましくは2200MPa以上、更に好ましくは2500MPa以上である。上記曲げ弾性率が上記下限以上であると、成形体の強度がかなり高くなる。上記曲げ弾性率は高いほどよい。
上記非発泡層(上記第1の非発泡層及び上記第2の非発泡層のそれぞれ)の坪量は好ましくは50g/m以上、より好ましくは60g/m以上、更に好ましくは70g/m以上、好ましくは200g/m以下、より好ましくは150g/m以下、更に好ましくは140g/m以下、特に好ましくは130g/m以下である。上記坪量が上記下限以上及び上記上限以下であると、積層発泡シートの成形性、成形体の強度、及び成形体の軽量性をバランスよく良好にすることができる。
上記非発泡層は、必要に応じて、可塑剤、着色剤、帯電防止剤及び酸化防止剤等を含んでいてもよい。
[積層発泡シートの他の詳細]
上記積層発泡シートでは、上記発泡層と上記非発泡層とが一体化されていることが好ましい。上記積層発泡シートでは、上記発泡層と異なりかつ上記非発泡層と異なる他のシートが、上記発泡層又は上記非発泡層に積層されていてもよい。上記他のシートとして、印刷シート等の様々なシートを用いることができる。印刷シートを用いることで、上記積層発泡シートに様々な模様を付与することが可能である。上記シートにはフィルムが含まれる。
上記発泡層と上記非発泡層とを積層する方法としては、熱ラミネート法、押出ラミネート法等が挙げられる。中でも、上記発泡層と上記非発泡層とを良好に積層することが可能であることから、共押出法が好ましい。共押出法では、上記比(非発泡層(第1の非発泡層)の厚み/発泡層の厚み)及び上記比(第2の非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を、各押出機からの材料の吐出量で制御でき、また上記発泡層の発泡倍率の調整が容易である。
上記他のシートとしては、ポリオレフィン系樹脂シート、ポリエステル系樹脂シート及びポリスチレン系樹脂シート等が挙げられる。上記他のシートは、ポリプロピレン系樹脂シートであることが好ましい。また、上記他のシートは、バインダー樹脂又は接着剤層を介して、上記積層発泡シートに積層及び接着されていてもよい。
上記積層発泡シートは、熱成形するために用いられる。上記積層発泡シートは、熱成形によって所望の形状の成形体に加工される。上記成形体は、食品用又は包装用容器であることが好ましい。上記成形体は、食品用容器であってもよく、包装用容器であってもよい。上記成形体は高い耐熱性を有するので、上記積層発泡シートは、上記積層発泡シートを熱成形することにより食品用又は包装用容器を得るために好適に用いられる。上記食品用又は包装用容器は、電子レンジで加熱して用いられる電子レンジ加熱用の食品用又は包装用容器であることが好ましい。
上記成形体の形状及び大きさは特に限定されない。上記成形体の平面形状は、四辺形、円形、楕円形、多角形などの種々の形状であることが可能である。上記成形体の立体形状についても、箱形(特に弁当箱状)、トレー状及び丼状などの種々の形状であることが可能である。さらに、上記成形体は、蓋と容器本体とを別々に備える容器の一部又は全部、蓋と容器本体とがヒンジ部となる側壁の一部を介して連結された蓋付き容器の一部又は全部であってもよい。上記成形体は、蓋と容器本体とを別々に備える容器において、上記容器本体として好適に用いられる。
以下に実施例を掲げて、本発明を更に詳しく説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。以下の実施例及び比較例では、発泡層の一方の表面に積層される非発泡層を「非発泡層」と記載し、発泡層の他方の表面に積層される非発泡層を「第2の非発泡層」と記載する。
(実施例1)
発泡層を製造するためのタンデム押出機と、非発泡層を製造するための押出機とをそれぞれ、同一の金型に連結して、共押出法にて、熱成形用積層発泡シートを製造した。
発泡層を形成するための材料として、高溶融張力ポリプロピレン系樹脂(Borealis社製「WB140HMS」)70重量%と、ポリプロピレン系樹脂(サンアロマー社製「PM600A」)30重量%とを含む樹脂組成物を用意した。この樹脂組成物100重量部と、気泡調整剤である炭酸水素ナトリウム−クエン酸系マスターバッチ(大日精化社製「ファインセルマスターPO410K」)0.16重量部とを、φ90mm−φ115mmのタンデム押出機におけるφ90mmの第一押出機に供給して、第一押出機内で溶融混錬した。その後、第一押出機の途中から発泡剤であるブタン(イソブタン/ノルマルブタン=95/5(モル比))2重量部を圧入し、混錬した。その後に、φ115mmの第二押出機で発泡に適する温度域(170℃)まで冷却し、第二押出機に連結された金型へ供給した。
非発泡層を形成するための材料として、ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製「J105G」)78重量%と、無機フィラーであるタルクマスターバッチ(日本タルク社製「タルペット70P」、タルク含有量70重量%、タルクの粒径14μm)22重量%(樹脂組成物中でのタルクの含有量15.4重量%)とを含む樹脂組成物を用意した。この樹脂組成物を、φ90mmの押出機に供給し、押出機内で溶融混錬した。その後、発泡層と同様の温度に調整し、押出機に連結された金型へ供給した。
タンデム押出機から供給される発泡層を形成するための材料と、押出機から供給される非発泡層を形成するための材料とを金型で合流させた後、出口直径が240mm(スリットクリアランス0.9mm)の環状金型より大気中に押出及び発泡させて、筒状発泡体を得た。これにより、上記発泡層を形成するための材料により発泡層を形成し、かつ上記非発泡層を形成するための材料により非発泡層を形成した。発泡層の吐出量は80kg/hr、非発泡層の吐出量は40kg/hrとした。
押出及び発泡された筒状発泡体を、直径が670mmの冷却マンドレル上を引っ張り速度3.2m/minで沿わせて冷却すると共に、2点で切り開くことでシート状の押出積層発泡シートを得た。
得られた積層発泡シートの坪量は、300g/m、厚みは1.8mm、密度は0.17g/cm、連続気泡率は23%、23℃での引張弾性率は207MPa、100℃での引張弾性率は43.4MPaであった。上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)は0.049であった。
なお、得られた積層発泡シートにおける非発泡層では、非発泡層を形成するための材料(樹脂組成物)における配合比で、ポリプロピレン系樹脂とタルクとが含まれており、非発泡層に含まれるポリオレフィン系樹脂とタルクとの合計100重量%中、非発泡層に含まれるタルクの含有量は15.4重量%であった。
(実施例2,3)
非発泡層の吐出量及び引っ張り速度を変更することにより、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
実施例2では、非発泡層の吐出量を50kg/hr、引っ張り速度を3.9m/minに変更した。実施例3では、非発泡層の吐出量を36kg/hr、引っ張り速度を2.7m/minに変更した。
(実施例4)
非発泡層を形成するための材料として、ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製「J105G」)56.6重量%と、無機フィラーであるタルクマスターバッチ(日本タルク社製「タルペット70P」、タルク含有量70重量%、タルクの粒径14μm)43.4重量%(樹脂組成物中でのタルクの含有量30.4重量%)とを含む樹脂組成物を用いた。
非発泡層を形成するための材料を上記樹脂組成物に変更し、かつ非発泡層の吐出量を56kg/hrに変更することにより、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
(実施例5)
非発泡層を形成するための材料として、ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製「J105G」)43重量%と、無機フィラーであるタルクマスターバッチ(日本タルク社製「タルペット70P」、タルク含有量70重量%、タルクの粒径14μm)57重量%(樹脂組成物中でのタルクの含有量39.9重量%)とを含む樹脂組成物を用いた。
非発泡層を形成するための材料を上記樹脂組成物に変更し、かつ非発泡層の吐出量を37kg/hr、引っ張り速度を2.1m/minに変更することにより、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
(実施例6)
非発泡層を形成するための材料として、ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製「J105G」)92.8重量%と、無機フィラーであるタルクマスターバッチ(日本タルク社製「タルペット70P」、タルク含有量70重量%、タルクの粒径14μm)7.2重量%(樹脂組成物中でのタルクの含有量5重量%)とを含む樹脂組成物を用いた。
非発泡層を形成するための材料を上記樹脂組成物に変更し、かつ非発泡層の吐出量を16kg/hr、引っ張り速度を5.1m/minに変更することにより、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
(実施例7)
発泡層を形成するための材料として、高溶融張力ポリプロピレン系樹脂(Borealis社製「WB140HMS」)70重量%と、ポリプロピレン系樹脂(サンアロマー社製「PM600A」)25重量%と、熱可塑性エラストマー(Borealis社製「Q100F」)5重量%とを含む樹脂組成物を用意した。
発泡層を形成するための材料を上記樹脂組成物に変更し、出口直径が140mm(スリットクリアランス0.9mm)の金型と直径が420mmの冷却マンドレルとを使用し、かつ発泡層の吐出量を72kg/hr、非発泡層の吐出量を27kg/hr、引っ張り速度を2.7m/minに変更することにより、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
(実施例8)
発泡層を形成するための材料として、高溶融張力ポリプロピレン系樹脂(Borealis社製「WB140HMS」)70重量%と、ポリプロピレン系樹脂(日本ポリプロ社製「BC6C」)25重量%と、熱可塑性エラストマー(Borealis社製「Q100F」)5重量%とを含む樹脂組成物を用意した。
発泡層を形成するための材料を上記樹脂組成物に変更し、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例7と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
(実施例9)
引っ張り速度を4.0m/minに変更して、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例8と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
(実施例10)
実施例2で得られた押出積層発泡シートを用意した。また、実施例2における非発泡層を形成するための樹脂組成物を、第2の非発泡層を形成するための材料として用意した。この樹脂組成物をφ90mmの押出機に供給し、押出機内で溶融混練した後、接続された出口長さ1100mm、スリットクリアランス1mmのフラット金型により、実施例2で得られた押出積層発泡シートの発泡層の他方の面に押出して積層させた。その後、冷却・圧着ロールを通過させることで、3層の押出積層発泡シート(非発泡層/発泡層/第2の非発泡層)を得た。第2の非発泡層の吐出量は50kg/hr、ライン速度は3.9m/minであった。
得られた積層発泡シートの坪量は、360g/m、厚みは1.4mm、密度は0.26g/cm、連続気泡率は29%、23℃での引張弾性率は443MPa、100℃での引張弾性率は93MPaであった。上記比(第2の非発泡層の厚み/発泡層の厚み)は0.07であった。
得られた実施例1〜10の押出積層発泡シートを熱成形して得られた容器について、試験者6名(20代男女2名、30代男女2名、40代男女2名)が、容器屈曲による割れ評価をした。その結果、試験者6名全員が、実施例7〜9の押出積層発泡シートを用いた容器の方が、実施例1〜6の押出積層発泡シートを用いた容器よりも、より割れにくくなっていると回答した。
(比較例1〜3)
非発泡層にタルクを用いずに、かつ非発泡層の吐出量及び引っ張り速度を変更することにより、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)、及び上記発泡層の連続気泡率を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
比較例1では、非発泡層の吐出量を28kg/hr、引っ張り速度を2.8m/minに変更した。比較例2では、非発泡層の吐出量は34kg/hr、引っ張り速度を3.5m/minに変更した。比較例3では、非発泡層の吐出をなくし(吐出量0kg/hr)、引っ張り速度を2.5m/minに変更した。
(比較例4)
非発泡層を形成するための材料として、ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製「J105G」)28.6重量%と、無機フィラーであるタルクマスターバッチ(日本タルク社製「タルペット70P」、タルク含有量70重量%、タルクの粒径14μm)71.4重量%(樹脂組成物中でのタルクの含有量50重量%)とを含む樹脂組成物を用いた。
非発泡層を形成するための材料を上記樹脂組成物に変更し、かつ非発泡層の吐出量を40kg/hr、引っ張り速度を3.1m/minに変更することにより、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
(比較例5)
非発泡層を形成するための材料として、ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製「J105G」)78重量%と、無機フィラーであるタルクマスターバッチ(日本タルク社製「タルペット70P」、タルク含有量70重量%、タルクの粒径14μm)22重量%(樹脂組成物中でのタルクの含有量15.4重量%)とを含む樹脂組成物を用いた。
非発泡層を形成するための材料を上記樹脂組成物に変更し、かつ非発泡層の吐出量を13kg/hr、引っ張り速度を2.5m/minに変更することにより、積層発泡シートの坪量、厚み、密度、連続気泡率、23℃での引張弾性率、100℃での引張弾性率、並びに上記積層発泡シートにおける上記比(非発泡層の厚み/発泡層の厚み)を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、押出積層発泡シートを得た。
(評価)
実施例1及び下記の表1に記載の各数値は、以下のようにして測定された値である。
(1)厚み及び密度
積層発泡シートの密度は以下の方法で測定した。
シートの流れ方向で長さ20cmに切断した積層発泡シートの厚みを、シートの幅方向に3cm間隔で測定した。厚みを相加平均して、積層発泡シートの厚みとした。積層発泡シートの幅を測定して、切断したシートの体積を算出した。さらに、切断したシートの重量を測定した。重量を体積で割った値を、密度とした。
(2)連続気泡率
得られた発泡体の連続気泡率を、以下の方法で測定した。
積層発泡シートから、縦25mm×横25mmのシート状サンプルを複数枚切り出した。切り出したサンプルを空間があかないよう重ね合わせて厚み25mmとして、試験片を得た。得られた試験片の外寸を、ミツトヨ社製「デジマチックキャリパ」を用いて、1/100mmまで測定し、見掛けの体積(cm)を求めた。
次に、空気比較式比重計1000型(東京サイエンス社製)を用いて、1−1/2−1気圧法により試験片の体積(cm)を求めた。
下記式により連続気泡率(%)を計算した。5つの試験片の連続気泡率の平均値を求めた。試験片をJIS K7100:1999の記号23/50、2級の環境下で16時間保管した後、JIS K7100:1999の記号23/50、2級の環境下で測定を行った。なお、空気比較式比重計は、標準球(大28.96cc 小8.58cc)にて補正を行った。
連続気泡率(%)=100×(見かけ体積−空気比較式比重計測定体積)/見かけ体積
(3)23℃での引張弾性率(JIS K6767)
積層発泡シートの23℃での引張弾性率は、JIS K6767:1999「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」に記載の方法により測定した。
テンシロン万能試験機UCT−10T(オリエンテック社製)、及び万能試験機データ処理(ソフトブレーン社製「UTPS−237」)を用いて、引張速度:500mm/min、つかみ具間隔:100mm、試験片:ダンベル形 タイプ1(ISO1798規定)、厚み:得られた積層発泡シートの厚みで引張弾性率を測定した。試験片は、シートの流れ方向に、試験片の長手方向を合わせて打ち抜き加工により作製した。試験片の数は5個とし、JIS K7100:1999の記号23/50、2級環境下で16時間状態調節したのち同環境下で測定を行なった。
引張弾性率は万能試験機データ処理(ソフトブレーン社製「UTPS−237」)により算出した。
(4)100℃での引張弾性率(JIS K6767)
積層発泡シートの100℃での引張弾性率は、JIS K6767:1999「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」に記載の方法により測定した。
テンシロン万能試験機UCT−10T(オリエンテック社製)、テンシロン付帯高低温度恒温槽(T.S.E.社製)及び、万能試験機データ処理(ソフトブレーン社製「UTPS−237」)を用いて、引張速度:500mm/min、つかみ具間隔:100mm、試験片:ダンベル形 タイプ1(ISO1798規定)、厚み:得られた積層発泡シートの厚みで引張弾性率を測定した。試験片は、シートの流れ方向に、試験片の長手方向を合わせて打ち抜き加工により作製した。試験片の数は5個とした。5個の各試験片について、JIS K7100:1999の記号23/50、2級環境下で16時間状態調節した後、100±2℃に調節したテンシロン付帯高低温度恒温槽内のつかみ具に4秒以内でセットし2.5分保持した後、測定を行った。100℃での引張弾性率は万能試験機データ処理(ソフトブレーン社製「UTPS−237」)により算出した。
(5)曲げ弾性率(JIS K7171:2008)
非発泡層及び第2の非発泡層の23℃での曲げ弾性率はJIS K7171:2008「プラスチック−曲げ特性の求め方」に記載されている方法で測定した。
試験片は、非発泡層及び第2の非発泡層を形成するための材料を用いて、小型の射出成形のハンドトゥルーダPM−1(東洋精機社製)を用い作製した。試験片の作製時のバレル温度は210℃、加熱時間は3分、金型温度は60℃とした。
テンシロン万能試験機UCT−10T(オリエンテック社製)と、万能試験機データ処理(ソフトブレーン社製「UTPS−237」)を用いて、試験片サイズ:幅10mm×長さ80mm×厚さ4mm、試験速度:2mm/min、加圧くさび:5R、支持台:5R、及び支点間距離:64mmの条件で曲げ弾性率を測定した。
試験片の数は5個とした。5個の各試験片について、JIS K7100:1999の記号23/50、2級環境下で16時間状態調節したのち同環境下で測定を行なった。
曲げ弾性率は万能試験機データ処理(ソフトブレーン社製「UTPS−237」)により算出した。
(6)融点
発泡層における融点温度は、JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」に記載されている方法で測定した。但し、サンプリング方法及び温度条件に関しては以下のようにした。示差走査熱量計装置 DSC6220型(エスアイアイナノテクノロジー社製)を用い、アルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう試料を約6mg充てんして、窒素ガス流量20mL/minの条件で、30℃から−40℃まで降温した後10分間保持し、−40℃から220℃まで昇温(1st Heating)して10分間保持した後、220℃から−40℃まで降温(Cooling)して10分間保持した後、−40℃から220℃まで昇温(2nd Heating)した時のDSC曲線を得た。なお、全ての昇温及び降温は速度10℃/minで行い、基準物質としてアルミナを用いた。本発明において、融点とは、2nd Heating過程にみられる融解ピークのトップの温度を読みとった値である。
(7)強度
得られた積層発泡シートを用いて、以下のようにして、成形体を得た。
積層発泡シートを加熱ゾーンのヒーター温度が330℃に設定された成形機に供給して熱成形し、幅180mm×長さ220mm×深さ35mmの形状の容器の成形し、非発泡層及び第2の非発泡層が容器内側に来るように成形を行った。
得られた成形体の強度を下記の基準で判定した。
[成形体の強度の判定基準]
○:成形体に200ccの水を入れて、容器短辺内の1辺を1分間固定したときに、逆側の辺の位置の変位が3mm未満
△:成形体に200ccの水を入れて、容器短辺内の1辺を1分間固定したときに、逆側の辺の位置の変位が3mm以上、5mm未満
×:成形体に200ccの水を入れて、容器短辺内の1辺を1分間固定したときに、逆側の辺の位置の変位が5mm以上
(8)耐熱性
上記(7)強度の評価で得られた成形体を用意した。得られた成形体の耐熱性を下記の基準で判定した。
[成形体の耐熱性の判定基準]
○:成形体に200ccのサラダ油を入れて、1500wの電子レンジで70秒間加熱したときに、容器の変形や気泡の発生が無い
△:成形体に200ccのサラダ油を入れて、1500wの電子レンジで70秒間加熱したときに、気泡の発生はないが容器の変形が若干有る
×:成形体に200ccのサラダ油を入れて、1500wの電子レンジで70秒間加熱したときに、容器の変形や気泡の発生が有り、当初の形状をなしていない
(9)外観
上記(7)強度の評価で得られた成形体を用意した。得られた成形体の外観を下記の基準で判定した。
[成形体の外観の判定基準]
○:成形体の非発泡層又は第2の非発泡層の表面が平滑であり、金型の形状が転写されている
△:成形体の非発泡層又は第2の非発泡層の表面がやや平滑であり、金型の形状が転写されている
×:成形体の非発泡層又は第2の非発泡層の表面が平滑ではない。また、金型の形状が転写されていない
実施例及び比較例の詳細、並びに結果を下記の表1に示す。なお、実施例1〜4,6
〜10では、外観の評価結果はいずれも「○」であるが、実施例1〜3,6〜10での外観は実施例4での外観よりも良好であった。
Figure 2015178260
1…積層発泡シート
2…発泡層
2a…一方の表面
2b…他方の表面
3…非発泡層
3A…非発泡層

Claims (14)

  1. 熱成形するために用いられ、かつシート状である熱成形用積層発泡シートであって、
    ポリオレフィン系樹脂により形成された発泡層と、
    前記発泡層の一方の表面に積層されており、かつポリオレフィン系樹脂により形成された非発泡層とを備え、
    100℃での引張弾性率が35MPa以上95MPa以下であり、
    23℃での引張弾性率が180MPa以上450MPa以下であり、
    前記非発泡層の厚みの前記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である、熱成形用積層発泡シート。
  2. 前記非発泡層の23℃での曲げ弾性率が2000MPa以上である、請求項1に記載の熱成形用積層発泡シート。
  3. 前記非発泡層が、前記ポリオレフィン系樹脂と、無機フィラーとを用いて形成されており、
    前記非発泡層に含まれる前記ポリオレフィン系樹脂と前記無機フィラーとの合計100重量%中、前記非発泡層に含まれる前記無機フィラーの含有量が5重量%以上40重量%以下である、請求項1又は2に記載の熱成形用積層発泡シート。
  4. 前記発泡層が、熱可塑性エラストマーを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱成形用積層発泡シート。
  5. 前記発泡層が、融点を150℃以上に少なくとも1つ有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱成形用積層発泡シート。
  6. 連続気泡率が30%未満である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱成形用積層発泡シート。
  7. 前記非発泡層の坪量が50g/m以上200g/m以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱成形用積層発泡シート。
  8. 密度が0.15g/cm以上0.45g/cm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱成形用積層発泡シート。
  9. 前記発泡層の前記一方の表面とは反対の他方の表面に積層されており、かつポリオレフィン系樹脂により形成された第2の非発泡層とを備え、
    前記第2の非発泡層の厚みの前記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱成形用積層発泡シート。
  10. 熱成形するために用いられ、かつシート状である熱成形用積層発泡シートの製造方法であって、
    発泡層の一方の表面に非発泡層が積層されるように、ポリオレフィン系樹脂により前記発泡層を形成してかつポリオレフィン系樹脂により前記非発泡層を形成して、前記発泡層と前記非発泡層とを備える積層発泡シートを得る工程を備え、
    100℃での引張弾性率が35MPa以上95MPa以下であり、23℃での引張弾性率が180MPa以上450MPa以下であり、前記非発泡層の厚みの前記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である積層発泡シートを得る、熱成形用積層発泡シートの製造方法。
  11. 前記非発泡層を形成するために、無機フィラーを用い、
    前記非発泡層に含まれる前記ポリオレフィン系樹脂と前記無機フィラーとの合計100重量%中、前記非発泡層に含まれる前記無機フィラーの含有量が5重量%以上40重量%以下である積層発泡シートを得る、請求項10に記載の熱成形用積層発泡シートの製造方法。
  12. 前記積層発泡シートを得る工程が、前記発泡層の前記一方の表面とは反対の他方の表面に第2の非発泡層が積層されるように、ポリオレフィン系樹脂により前記第2の非発泡層を形成して、前記非発泡層と前記発泡層と前記第2の非発泡層とを備える積層発泡シートを得る工程であり、
    前記第2の非発泡層の厚みの前記発泡層の厚みに対する比が、0.025以上0.14以下である積層発泡シートを得る、請求項10又は11に記載の熱成形用積層発泡シートの製造方法。
  13. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱成形用積層発泡シートを熱成形することにより得られる成形体である、食品用又は包装用容器。
  14. 電子レンジで加熱して用いられる電子レンジ加熱用の食品用又は包装用容器である、請求項13に記載の食品用又は包装用容器。
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