JP2015177183A - 半導体発光装置 - Google Patents
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Abstract
Description
l:Eu2+が挙げられている。
ており、そのx及びyの値を所定の範囲内で小さくすることで、青色蛍光体からの光のスペクトル幅を狭くでき、バックライト用途に適合することが記載されている。
本発明の目的は、LEDを用いた発光装置において、高輝度青色蛍光体を用い、これをシリコーン樹脂系の封止剤で封止して半導体発光装置とした時に、高い発光強度を安定して長期間保つことができる、蛍光体とシリコーン樹脂系の封止剤との組み合わせに基づく半導体発光装置を提供することである。
即ち、本発明の要旨は下記に存する。
[1] 近紫外波長域の光を発する半導体発光素子と下記式(1)の化学組成を有する青色蛍光体とが、シリコーン樹脂組成物の硬化物によって封止されてなる半導体発光装置であって、前記硬化物の硬度が40以下であり、前記シリコーン樹脂組成物が下記の成分を含有するものであることを特徴とする半導体発光装置。
(青色蛍光体)
(Sr,Ca)aBabEux(PO4)cCld (1)
上記式(1)中、cは2.7以上、3.3以下、dは0.9以上、1.1以下、xは0.3以上2.0以下であり、またa及びbは、a+b=5−xで、0.01≦b/(a+b)≦0.4の関係を満たす正の数である。
(シリコーン樹脂組成物)
(A)架橋反応可能な官能基を一分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン:100重量部
(B)フュームドシリカ:0.1〜30重量部
(C)硬化触媒:1〜10000重量ppm
本発明の半導体発光装置に用いられる半導体発光素子としては、近紫外波長域の光、即ち波長350〜430nmの範囲の光を放出可能な発光ダイオード(LED)又はレーザダイオード(LD)であり、中でも、GaN、AlGaN、GaInN、AlGaInNなどの、いわゆるGaN系半導体を使用して発光構造を構成したGaN系のLEDやLDが好ましく用いられる。
GaN系LEDの発光ピーク波長の下限は、400nm以上が好ましく、より好ましくは405nm以上、更に好ましくは407nm以上である。またその上限は、425nm
以下が好ましく、更に好ましくは420nm以下、より好ましくは415nm以下である。この発光ピーク波長が400nm未満であるとGaN系LEDの発光効率が低くなる傾向があり、425nmを超えると後述する青色蛍光体の励起効率が低下する傾向となる。
また、GaN系半導体以外では、ZnO系半導体で発光構造を構成したLEDやLDも好ましい。
本発明の半導体発光装置に用いられる青色蛍光体としては、下記一般式(1)の化学組成を有するハロリン酸塩蛍光体を使用する。
上記式(1)中、cは2.7以上、3.3以下、dは0.9以上、1.1以下、xは0.3以上2.0以下であり、またa及びbは、a+b=5−xで、0.01≦b/(a+b)≦0.4の関係を満たす正の数である。
なお、この蛍光体は、本発明の効果を損なわない限り、上記の元素以外の元素を含有していてもよい。
このような蛍光体は、例えば、特開2012−178538号公報に記載されているような方法で製造でき、ここに記載された蛍光体が本発明においても好ましく使用できる。また、例えば三菱化学(株)製「VB−202A」、「VB202−B」等として、市販されているものを入手して使用することも可能である。
(1)組成
本発明の半導体発光装置に用いられるシリコーン樹脂組成物は、以下の組成を有するものである。
(B)フュームドシリカ:0.1〜30重量部
(C)硬化触媒:1〜10000重量ppm
また、本発明の好ましい態様においては、
上記(A)成分の架橋反応可能な官能基がシラノール基であること、及び、
上記(A)〜(C)の必須成分に加えて、(A)成分100重量部あたり、以下の(D)〜(E)成分を、それぞれ任意の組み合わせで、以下の量比となるように含有していること、が好ましい。
(E)末端がカルビノール変性されたシリコーンオイル:3〜30重量部
このとき、(E)末端がカルビノール変性されたシリコーンオイルを用いるに際して、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン樹脂組成物中の、シラノール基とカルビノール基との比率をシラノール基/カルビノール基=0.5〜50モル/モルの範囲とすることが好ましい。
なお、各成分の混合順序や混合方法等の条件は、得られる組成物の特性を損なわない限り、特に制限はされない。
以下、本発明において用いるシリコーン樹脂組成物の必須成分及び好ましい成分について、個別に説明する。
(A)架橋反応可能な官能基を一分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン
本発明のシリコーン樹脂組成物は、一分子中に架橋反応可能な官能基を2個以上有するオルガノポリシロキサンを主成分とするものである。
以下、(A)成分の具体例として、シラノール基を2個以上有するオルガノポリシロキサンを用いて説明を行うが、上記で例示したビニル基やアルコキシ基等においても同様である。
(式(2)中、R13〜R18は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、水酸基、アルコキシ基およびアリール基から選ばれる基を示す。p、q、およびrは、0以上の数を示し、p+q+r=1である。また、一分子中の少なくとも2個のR13〜R18は水酸基である。)
なお縮合反応が迅速に進行し、また硬化物の物性の点からpは0<pであることが好ましい。
このシラノール基を有するオルガノポリシロキサンにおいては、長期保管時や硬化時の粘度上昇を適度に抑制する観点から、分子中のシラノール基の量が過度に多くならないよ
うにすることが好ましい。例えば、一般式(2)のR13〜R18におけるシラノール基の数はR13〜R18の置換基の全数に対して、通常20%以下、好ましくは10%以下、更に好ましくは5%以下であり、通常0.01%以上、好ましくは0.05%以上、更に好ましくは、0.1%以上である。シラノール基の数(含有量)が多すぎると保存中の粘度安定性が低くなったり、保管中に水滴(縮合水)が発生したりする場合がある。なお、シラノール基の量が少なすぎると反応の進行が遅くなるか、不十分となる場合がある。
こうしたシラノール性水酸基を含有するオルガノポリシロキサンは加水分解性基を有するシラン・オルガノポリシロキサンを縮重合させることにより合成することができ、また、例えば、Momentive Performance Materials社製シラノール末端ポリジメチルシロキサン(XC96−723、XF3905、YF3057、YF3800、YF3802、YF3807、YF3897等)のような市販品を用いることもできる。
さらに前記シラノール基含有オルガノポリシロキサンは、シラノール末端ポリジメチルシロキサンと、前記架橋性ケイ素含有オルガノシラン及び/又は分岐オルガノポリシロキサンとを反応させたシラノール基含有分岐オルガノポリシロキサンであってもよい。
上記範囲内において、重量平均分子量が比較的高いシラノール基含有オルガノポリシロキサンを用いると、このオルガノポリシロキサンが硬化時も揮発しにくく、縮合反応性の末端基含有量が相対的に少なくなり、硬化時の重量歩留まりが高く、得られる硬化物が収縮しにくくなって内部応力を小さくできる。
なお、このシラノール基含有オルガノポリシロキサンは1種類を単独で用いてもよく、またシリコーン樹脂組成物の粘度調整、硬化速度の制御、硬化物の機械的強度の制御等を目的として、例えば分子量の異なるものを、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
本発明のシリコーン樹脂組成物においては、(B)フュームドシリカを、上記(A)成分である架橋性オルガノポリシロキサン100重量部あたり、0.1〜30重量部使用する。より好ましい使用量は、0.5〜25重量部、更に好ましくは1〜20重量部である
。
本発明のシリコーン樹脂組成物においては、(C)硬化触媒を、上記(A)成分である架橋性オルガノポリシロキサン100重量部あたり、1〜10000重量ppm使用する。具体的には、縮合硬化型触媒の場合は0.01〜1重量部(100〜10000重量ppm)、ヒドロシリル化硬化型触媒の場合は白金換算で1〜100重量ppmをそれぞれ使用することが好ましい。
本発明において使用できる縮合硬化型触媒としては、金属化合物、特に有機金属化合物、金属と有機酸の塩、ルイス酸・ルイス塩基等が挙げられる。
特に、半導体発光装置用封止剤として用いるためには、電極腐食や光吸収が少なく、適
度な触媒活性を有し、オルガノポリシロキサン鎖の切断による劣化が起こりにくいZrやHf、Ga、Inが特に好ましい。
また、本発明に用いる有機金属化合物触媒としては、触媒そのものが適度な安定性及び触媒反応性を持つことが重要であり、触媒が大気中の水分等によって加水分解されにくい性質を持つことが好ましい。
例えば、ハフニウム(Hf)を含有する有機金属化合物触媒は、前記ジルコニウムと同様の形態が挙げられ、またカルボン酸ハフニル等のハフニル構造(Hf=O2+)をとっていてもよいことも同様である。
亜鉛(Zn)を含有する有機金属化合物触媒としては、亜鉛トリアセチルアセトネート、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ビス(アセチルアセトナト)亜鉛(II)(一水和物)、などが挙げられる。
インジウム(In)を含有する触媒としては、例えばトリメトキシインジウム、トリエトキシインジウム、トリ−i−プロポキシインジウム(インジウムトリイソプロポキシド)、トリ−n−プロポキシインジウム、トリ−n−ブトキシインジウム、トリ−t−ブトキシインジウム、トリス−1−メトキシ−2−メチル−2−プロポキシインジウム等のアルコキシド類、酢酸インジウム、シュウ酸インジウム、2−エチルヘキサン酸インジウム、n−オクチル酸インジウム、ナフテン酸インジウム等の脂肪酸塩、及び配位子がβ−ジケトン型化合物のキレート錯体であるインジウムトリアセチルアセトナートなどが例示される。このような錯体触媒として一分子中に互いに異なる配位子を有する触媒を使用してもよい。
ヒドロシリル化硬化型触媒としては白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの白金族金属触媒が挙げられる。中でも、入手が容易で、活性が高い白金系触媒が好ましい。
これらの硬化触媒としては、成分(A)への溶解性または分散性が良好であるものが好ましい。
また、溶媒として反応性溶媒を用いると、通常、溶媒の揮発による硬化物の体積減少の恐れが小さく、2液硬化型とした時に(A)成分と触媒液との混合比を1に近くすることができる。このような反応性溶媒としては、縮合硬化型触媒の場合、シラノール変性オルガノポリシロキサン、カルビノール変性オルガノポリシロキサン、ヒドロシリル基変性オルガノポリシロキサンなどが挙げられ、ヒドロシリル化硬化型触媒の場合、アルケニル基変性オルガノポリシロキサンが挙げられる。
前記縮合触媒は1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ、及び比率で用いてもよい。また反応促進剤や反応抑制剤と適宜併用してもよい。
本発明のシリコーン樹脂組成物においては、上記(A)成分である架橋性オルガノポリシロキサン100重量部あたり、(D)エポキシ基含有シランカップリング剤を0.01〜5重量部含有することが好ましい。より好ましい含有量の下限値は0.1重量部、上限値は3重量部である。
エポキシ基含有シランカップリング剤の配合割合を上記範囲内とすることで、発光素子と封止剤とを十分に接着することができ、かつ耐熱性や耐光性も良好で着色しにくい組成物が得られる。
更に、本発明においては、エポキシ基含有シランカップリング剤は上記の接着性付与効果だけではなく球状シリコーン樹脂粒子と相互作用して、得られる発光装置の輝度を高める効果も得られる。
商品名「KBM−303」、以下同じ)、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(KBM−402)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403)、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(KBE−402)、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(KBE−403)などが挙げられる。必要に応じてこれらの2量体以上のオリゴマーを使用しても良い。
本発明においては、上記(A)成分の架橋性オルガノポリシロキサン100重量部あたり、この末端がカルビノール変性されたシリコーンオイルを3〜30重量部使用することが好ましい。
末端がカルビノール変性されたシリコーンオイルとしては、一分子中に少なくとも1個のカルビノール基を有し、分子量400以上15000以下、水酸基価が10〜120mgKOH/gのものを用いるのが好ましい。
上記の条件で、(E)末端がカルビノール変性されたシリコーンオイルを組成物中に含有させることにより、球状シリコーンの分散を安定化し、高い発光強度を安定して長期間維持できるという効果を示すことができる。また硬化物に柔軟性、耐衝撃性を付与し、脆さを改善することができる。
このような末端カルビノール変性シリコーンオイルの具体例としては、例えば以下のものを例示できる。
カルビノール変性シリコーンオイルは縮合硬化型及びヒドロシリル化硬化型のいずれにも用いることができるが、縮合硬化型シリコーン系に添加した場合、カルビノール変性シリコーンオイルの水酸基が(A)成分のシラノール基と硬化反応時に脱水縮合して、硬化物の骨格中に取り込まれるので、硬化物からのブリードアウトの恐れが低下するため特に好ましい。
なお、これらのカルビノール変性シリコーンオイルは通常ヒドロシリル化反応を経由して合成されるため、合成工程において使用される白金系触媒が残留していることが多い。その残留量が多く本願の用途において熱や光による着色の原因となるような場合には、公知の吸着材等を使用して予め白金触媒の除去を行ってもよい。
このような添加物としては、フュームドシリカ以外の無機粒子や安定剤、酸化防止剤、及び液状媒体等が挙げられる。
無機粒子は半導体発光素子から発生する光を散乱させて蛍光体に当たる光量を増加して波長変換効率を向上させると共に、半導体発光装置から外部に放出される光の指向角を広げることができ、特に白色の無機粒子を用いることで、反射材としても機能して、半導体発光装置の光を装置外部へ効率よく放出させることができる。また、これに加えて、硬化物中の結合剤として作用することでクラックの発生や収縮を防止したり、組成物の粘度を調整したり、あるいは硬化物の屈折率を調整することによって光取り出し効率を向上したりする、等の効果もある。
無機粒子の種類としては、シリカ、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化イットリウムなどの無機酸化物粒子や窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウムなどの窒化物や炭素化合物
、ダイヤモンド粒子などが例示でき、その他の粒子を含めて目的に応じて選定すればよい。
硬化後の封止剤はLEDからの強力な発熱や発光に曝されるため、その劣化防止のために熱安定剤や光安定剤等として酸化防止剤を使用することが好ましい。
この安定剤としては、シリコーン樹脂の熱/光安定剤として通常用いられているものを特に制限なく用いることができ、その種類や量は、目的とする効果とその程度に応じて調整すればよい。
このような酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、及びリン系酸化防止剤から選んで、その1種又は2種以上を用いることが好ましい。なお、酸化防止剤としては、イオウを含まないものを用いることで、耐光試験における着色の原因を少なくすることができるので好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を用いる場合、その種類・使用量は特に限定されず、従来公知のものから目的に応じて選択して使用することができる。
具体的には、大内新興化学工業株式会社製の、ノクラック200、ノクラックM−17、ノクラックSP、ノクラックSP−N、ノクラックNS−5、ノクラックNS−6、ノクラックNS−30、ノクラックNS−7、及びノクラックDAH(いずれも商品名、以下同じ)、株式会社ADEKA製の、アデカスタブAO−20、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−40、アデカスタブAO−50、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−70、アデカスタブAO−80、アデカスタブAO−330、BASFジャパン株式会社製の、IRGANOX−245、IRGANOX−259、IRGANOX−1010、IRGANOX−1024、IRGANOX−1076、IRGANOX−1098、IRGANOX−1330、IRGANOX−1425WL、住友化学株式会社製の、SumilizerGM、SumilizerGA−80等が例示できるがこれらに限定されるものではない。
なお、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の中では、熱や光に対する着色抑制効果に優れる点で、両側ヒンダードフェノール構造よりも、片側ヒンダードフェノール構造のヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく、また加熱時の揮発減量を少なくできる点で、その分子量が600以上のものがより好ましい。なお分子量はGC−MS又はLC−MSを用いて測定することができる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤の種類・使用量についても、特に限定されず、従来公知のものから目的に応じて選択して用いることができる。
具体例としては、BASFジャパン株式会社製の、キマソーブ(CHIMASSORB)119、キマソーブ2020、キマソーブ944、チヌビン(TINUVIN)622、チヌビンB75、チヌビン783、チヌビン111、チヌビン791、チヌビン C353、チヌビン494、チヌビン492、チヌビン123、チヌビン144、チヌビン152、チヌビン292、チヌビン5100、チヌビン765、チヌビン770、チヌビンXT850、チヌビンXT855、チヌビン440、チヌビンNOR371、株式会社ADEKA製の、アデカスタブ(ADEKASTAB)LA−52、アデカスタブLA−57、アデカスタブLA−62、アデカスタブLA−67、アデカスタブLA−63、アデカスタブLA−63P、アデカスタブLA−68LD、アデカスタブLA−82、アデカスタブLA−87、アデカスタブLA−501、アデカスタブLA−502XP、アデカ
スタブLA−503、アデカスタブLA−77、アデカスタブLX−335、アデカノール(ADEKANOL)UC−605、三共ライフテック株式会社製の、サノール(SANOL)LS770、サノールLS765、サノールLS292、サノールLS440、サノールLS744、サノールLS2626、サノールLS944、クラリアントジャパン株式会社製のホスタビン(HOSTAVIN)N20、ホスタビンN24、ホスタビンN30、ホスタビンN321、ホスタビンPR31、ホスタビン3050、ホスタビン3051、ホスタビン3052、ホスタビン3053、ホスタビン3055、ホスタビン3058、ホスタビン3063、ホスタビン3212、ホスタビンTB01、ホスタビンTB02、ナイロスタッブ(Nylostab)S−EED、株式会社エーピーアイ コーポレーション製のトミソーブ77、サンケミカル株式会社製のサイアソーブ(CYASORB)UV3346、サイアソーブUV3529、サイアソーブUV3853、住友化学株式会社製の、スミソーブ(SUMISORB)TM61等が例示できるが、これらに限定されるものではない。なお、これらのヒンダードアミン系酸化防止剤は、単独で用いても、2種以上を任意の比率・組み合わせで併用してもよい。
リン系酸化防止剤としては、その種類に特に制限はなく任意のものが使用できるが、活性水素を含むリン酸およびリン酸エステルは組成物の貯蔵安定性、硬化物の耐熱性に影響を与える可能性があるので、リン酸およびリン酸エステルを分子内に含まない、アルキルホスファイト、アリールホスファイト、アルキルアリールホスファイト化合物などが好ましい。
リン系酸化防止剤は単独で使用してもよく、その2種以上を任意の比率・組み合わせで併用しても構わない。
本発明において、酸化防止剤に代表される安定剤の使用量は、組成物の各成分、即ち(A)成分〜(E)成分の合計量を100重量部とした時に、これに対して、0.01重量部以上であることが好ましく、0.02重量部以上であることがより好ましく、0.03重量部以上であることが更に好ましい。また、その上限は5重量部以下であることが好ましく、3重量部以下であることがより好ましく、1重量部以下であることが更に好ましい
。
使用量が0.01重量部未満では着色抑制等の酸化防止剤添加による効果が十分発揮されず、一方、5重量部を超えると逆に着色の原因になることがある。
特にリン系酸化防止剤を上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤及びヒンダードアミン系酸化防止剤の少なくとも1種と併用することで、熱や光に対して極めて優れた着色抑制効果を発揮することができる。この時の、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び/又はヒンダードアミン系酸化防止剤と、リン系酸化防止剤の使用比率は、特に制限されないが、より効果的に熱や光に対する着色抑制効果を向上させるという点から、「(ヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系酸化防止剤の合計量)/(リン系酸化防止剤量)」の比が0.1以上、10以下であることが好ましく、0.3以上、3以下であることが更に好ましい。
本発明に用いる上記特定のシリコーン樹脂組成物を用いて発光素子を封止する際に、粘度調整用にミネラルスピリット等の、硬化反応に悪影響がなく、かつ硬化後には封止剤から揮散するような液状媒体を用いることもでき、これによって組成物の粘度が高くなり過ぎて、封止が不十分になったり、不均一になったりすることを防ぐことができる。
本発明の半導体発光装置を製造する際に、上記シリコーン樹脂組成物を硬化させる反応と、発光素子の封止材となるその硬化物について説明する。
本発明に用いる上記硬化性シリコーン樹脂組成物は、一液型の場合はそのまま、二液型の場合は両者を混合した上で、一般には加熱したり、エネルギー線を照射したりすることにより架橋反応を生起させて硬化させることができる。
硬化反応の具体的な条件としては、空気中、温度150℃〜200℃程度、時間は6時間以内で硬化するものが好ましい。より好ましい硬化時間は0.2時間以上で、0.5時間以上が更に好ましく、その上限は、より好ましいくは4時間以内で、3時間以内が更に好ましい。硬化時間を上記範囲とすることで、フィラーを含む組成物の場合に、フィラーが沈降し難く、かつハンドリングがしやすい。また所望のレベリング状態になる前に硬化してしまうことによる硬化物表面のムラが生じ難い。本発明のシリコーン樹脂組成物は縮合型であることが好ましい。
上記のような硬化条件で硬化させることで、半導体発光装置の構成要素である半導体発光素子や蛍光体の熱による劣化を防止しつつ、かつ組成物中の各種固形成分が分離・沈降することなく、均一な硬化物を得ることができる。
フィラーを多量に添加した系では、チキソ性の発現により対象物を水平より45度傾けた状態で流動性が無くとも硬化していないケースがあり得るが、そのような場合には、対
象物の硬度をデュロメータタイプAにて測定し、硬度測定値が少なくとも5以上であるか否かで未硬化状態、硬化状態を判断することができる。
1)表面粗度
本発明に用いるシリコーン樹脂組成物から得られる硬化物は表面平均粗さRZが0.05μm以上、1μm以下の範囲であることが好ましい。
このような表面平均粗さとすることにより、半導体発光装置からの光を取り出すための表面積が完全な平滑面(表面粗度(Rz)=0)の場合に比べて大きくなるためか、発光効率がより高いものが得られる。
なお、上記のような表面平均粗さを得るためには、硬化反応時に配合成分が沈降したり分離したりしないようにすることも重要であり、そのためには、上記(3−1)のような硬化反応条件を選定することが、より効果的にこのような結果を得るための方法であると考えられる。
本発明において、上記シリコーン樹脂組成物から得られる硬化物の屈折率は、通常1.55以下、好ましくは、1.43以下、より好ましくは1.429以下であり、通常1.35以上、好ましくは1.40以上である(20℃、波長589nm)。
光学部材用の発光デバイスの屈折率は通常約2.5以下であるが、本発明においては樹脂の光安定性の観点から比較的屈折率の低いものを選択することが好ましい。なお、本発明の半導体発光デバイス用部材の用途やデバイス内での適用部位により屈折率が高い封止材が必要な場合は、フェニル基の導入や高屈折率無機酸化物ナノゾルの使用等などにより、例えば屈折率を1.46〜1.57程度に高くすることも可能である。
なお、屈折率はアッベ屈折計等により測定することができるが、フィラーを含み不透明である場合には、固体1H−NMR、固体Si−NMR、元素分析などを組み合わせるこ
とによりオルガノポリシロキサンケイ素に直接結合している有機基の含有量と組成比(例えばフェニル基とメチル基の比)を測定することでその屈折率を推定することができる。例えばケイ素に結合している有機基がメチル基とフェニル基であるポリジオルガノシロキサンでは、ケイ素に結合した全ての有機基におけるフェニル基含有量が0モル%の時の屈折率は約1.403、50モル%の時の屈折率は約1.545であり、その間の組成における屈折率はフェニル基含有率に応じて直線関係が成り立つ。
上記のシリコーン樹脂組成物から得られる硬化物は、平行線透過率(垂直入射の時には直線透過率、垂直透過率と呼ばれることもある)と拡散透過率の合計である全光線透過率が、公知の透明樹脂と比較しても高いことが大きな特徴である。これはこの組成物から得られる硬化物が光の透過に際して後方散乱が非常に少ない光学的性質を有していることを示している。この性質により、本発明に用いるシリコーン樹脂組成物で封止した発光装置は従来の透明樹脂を用いて封止した発光装置と比べて高い輝度となる。
%以上、さらに好ましくは95%以上である。全光線透過率は光検出器部分に積分球を有するヘイズメーターを用いて測定することができる。
なお、上記のシリコーン樹脂組成物から全てのフィラー成分を除いた透明組成物から得られる硬化物の可視光域の透過率(垂直透過率)は、単独硬化物膜を直接光路に置いて測定する場合、膜厚1mmとした時の400nm以上800nm以下の可視光の全波長範囲において、通常80%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。
このような垂直透過率は紫外―可視分光光度計を用いて測定することができる。
本発明に用いるシリコーン樹脂組成物から得られる硬化物は、耐熱性及び耐光性が良好である。例えば、耐熱性については、200℃×500時間放置の前後において、通常、目視では、着色・クラック発生等はほとんど見られない。
また、耐光性については、例えば松下電工マシンアンドビジョン株式会社製 スポット照射型紫外線硬化装置アイキュアANUP5204(200W Hg−Xeランプ)に4分岐ライトガイドファイバーユニットを取り付け、熱線カットフィルター及びUVカットフィルター(350nm以下カット)を通して、硬化物に対し30時間、UVスポット光を照射した後でも、目視では、茶色への変色やクラックの発生は見られない。
本発明に用いるシリコーン樹脂組成物から得られる硬化物は、上述のような各成分を選定することにより、エラストマー状を呈する部材とすることができる。このような硬化物のエラストマー性により、熱膨張係数の異なる部材を複数使用することが多い半導体発光装置等において、これらの部材の伸縮による応力を緩和することができ、半導体発光装置の使用中に剥離、クラック、断線などを起こしにくく、耐リフロー性及び耐温度サイクル性に優れる半導体デバイスを提供することができる。
なお、上記の硬度(ショアA)は、JIS K6253に記載の方法により、例えば古里精機製作所製のA型ゴム硬度計等を用いて測定することができる。
本発明に用いるシリコーン樹脂組成物から得られる硬化物は、上記に加えて以下の特性を有することが好ましい。
この硬化物は、本発明の半導体発光装置用の容器(後述するカップ等。以下適宜「半導体発光装置容器」という)に用いられる材料である、ポリフタルアミドなどの樹脂、セラ
ミック又は金属の表面に存在する、水酸基、メタロキサン結合中の酸素などと水素結合可能な官能基を有していることが好ましい。
このような容器構成材料の表面には、通常水酸基が存在するので、硬化物が水酸基と水素結合可能な官能基を有していると密着性が改良される。このような水素結合性の官能基としては、例えば、シラノール基、アルコキシ基、アミノ基、イミノ基、メタクリル基、アクリル基、チオール基、エポキシ基、エーテル基、カルボニル基、カルボキシル基、スルホン酸基、カルビノール基等が挙げられる。中でも耐熱性の観点からシラノール基、アルコキシ基、カルビノール基が好ましい。なお、前記官能基は1種でもよく2種以上でもよい。
学的手法により分析することができる。
上記の硬化物は、通常、硬化触媒(縮合触媒)を用いて製造されるため、これらの触媒が例えば、金属元素換算で、0.001重量%〜0.3重量%程度含まれていることが多い。縮合触媒は加水分解触媒でもあり、触媒残留量が多いと、高温下等の条件によっては、硬化物の重量減少が著しくなることがあるため、その上限値としては0.1重量%程度が好ましい。硬化触媒の含有量はICP分析により測定できる。
本発明に用いられるシリコーン樹脂組成物から得られる硬化物は、水、溶媒および3員環から5員環の環状シロキサン等の低沸点成分を含有することがあるが、これらは硬化反応時の気泡生成、使用中のブリードアウトなどの原因となるため、その量は少ないほど好ましい。
低沸点成分の含有量は、TG−mass(熱分解MSクロマトグラフ法)により、40℃〜210℃の範囲の加熱発生ガスのクロマトグラム積分面積として測定することができる。
このような低沸点成分量を低く抑える方法としては、例えば、硬化反応を十分に行なうことや、使用する触媒の選択、予め低沸点成分を減圧除去した原材料を使用すること等が挙げられる。
本発明の半導体発光装置は、半導体発光素子(LED)から発せられた光を、上記の特定の青色蛍光体を使用して色変換し、かつこれらが特定のシリコーン樹脂組成物を用いて封止されている構造となっていれば、その他の点は特に限定されない。
以下その具体的な実施形態について説明する。なお、本願発明の効果を阻害しない限り、半導体発光素子の種類も特に限定されるものではなく、また本願に用いる特定の青色蛍光体以外の蛍光体を併用しても構わない。また、以下の実施形態は、一つの連続した封止部に一つの半導体発光素子を配置したものであるが、光出力の向上等を目的として、一つの連続した封止部に対して2以上の複数の半導体発光素子を配置してもよい。
図1に示す半導体発光装置1Aは、LED等の発光素子2が、配線(リード)17が設けられた絶縁基板16上に半導体発光素子2が表面実装されている。この半導体発光素子2の発光層部(図示せず)のp型半導体層(図示せず)とn型半導体層(図示せず)のそれぞれが導電ワイヤ15を介して配線17に電気的に接続されている。なお、導電ワイヤ15は半導体発光素子から放射される光を妨げないように、断面積の小さいものを用いるのがよい。
絶縁基板16上には半導体発光素子2を囲む枠材18が設けられている。この枠材18と絶縁基板16とは、同じ材料を用いて一体的にパッケージとして形成されていてもよい。
枠材18の内側には半導体発光素子を封止・保護する封止部19が形成されている。この封止部19は本発明に用いる特定のシリコーン樹脂組成物を硬化させて形成したものであり、その中に本願で用いる特定の蛍光体が分散されて含有されている。
図2に本願発明の別の態様となる半導体発光装置1Bを例示する。(なお、以下の説明では上記図1と同じ構成要素には同じ符号(番号)を付して説明を省略する。)
図2に示す通り、この半導体発光装置には封止部19の上面にレンズ状又はシート状の光学部材33が載置されている。この光学部材33は、外界の酸素や水分から半導体発光装置1Bを遮断するとともに、ここに本願に用いる蛍光体を含有させることにより半導体発光素子2から放射された光の波長を可視光に変換する機能を有している。
このような構造を採用することにより、水、酸素等の蛍光体や封止材中の樹脂を劣化させる物質の侵入を防止しつつ、蛍光体が封止材に直接接触していないことで、蛍光体の発熱や分解・劣化による不純物の溶出等によって封止部が劣化したり割れたりすることを防ぐことができる。
なお、蛍光体層を含む光学部材33と封止部19の間に、半導体発光素子が発する波長の光は透過し、蛍光体が発する光は反射するようなバンドパスフィルター(図示せず)を設けると、蛍光体が発した光が再度封止部に入射することを防ぐことができて、発光装置の発光効率をより高くすることができる。
またこのようなリモートフォスファー構造の発光装置としては、表面実装型、砲弾型、及びパッケージ反射面に蛍光体を塗布した反射型のような配置を採用することも可能である。
本発明の発光装置は、特定の半導体発光装置封止材用硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いて封止することにより、蛍光体や封止材の劣化が起きにくく、高い発光強度を安定して長期間保つことができる。 このような本発明の発光装置は、単独で又は複数個を組み合わせて、照明ランプ、液晶パネル等のバックライト、超薄型照明等の照明、画像表示装置等が有する光学部材として使用することができる。
実施例1
1.シリコーン樹脂組成物の組成及びその製造・評価
本発明に用いるシリコーン樹脂組成物を製造するため、原料となる(A)オルガノポリシロキサンを以下の手順で調製した。
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製両末端シラノール基型のジメチルシリコーンオイルXC96−723を2630g、信越化学社製メチルトリメトキシシランを70.22g、及び、触媒として松本ファインケミカル社製ジルコニウムテトラアセチルアセトネート粉末1.89gを、攪拌翼、分留管、ジムロートコンデンサ、リービッヒコンデンサ、温度計を取り付けた3リットル五つ口フラスコ中に装入し、室温で15分間触媒粒子が溶解するまで攪拌した。その後、反応液を100℃まで昇温して、ジムロートコンデンサを用いて全還流しながら30分間470rpmで攪拌し、反応を行った。
窒素の吹き込みを停止し反応液を一旦室温まで冷却した後、ナス型フラスコに反応液を移し、ロータリーエバポレーターでオイルバス上120℃、1kPaの減圧下で微量に残留しているメタノール及び水分、低沸ケイ素化合物成分を除去し、粘度215mPa・s、無溶剤のプレA液を得た。
得られた(A)オルガノポリシロキサンの粘度は232mPa・sであり、また一分子中に架橋反応可能な官能基であるシラノール基とメトキシ基をそれぞれ2個以上有していた。
上記(1)で得た(A)成分に以下の原料を加えて、下記(2−3)に示す配合にて、本発明の実施例で使用するシリコーン樹脂組成物を調製した。
上記(1)で得られた(A)オルガノポリシロキサン100重量部に、チキソ剤として、トリメチルシリル基で表面処理された(B)疎水性フュームドシリカ(BET比表面積:140±25m2/g、一次粒子平均径:約12nm)17重量部を加え、自転公転式ミキサーを用いて70℃で撹拌・混合しペースト状とし、(A)成分及び(B)成分を含有する組成物前駆体を調液した。
(C)硬化触媒
(C)成分の硬化触媒としては、2−エチルヘキサン酸ジルコニル(日本化学産業(株)
製)を使用した。
(D)シランカップリング剤
(D)シランカップリング剤としては、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)を使用した。
(E)末端カルビノール変性シリコーンオイル
(E)成分として下記の構造を有する市販末端カルビノール変性シリコーンオイルを使用した。該市販末端カルビノール変性シリコーンオイルは、分子量が4666で、水酸基価が12mgKOH/gであった。
上記で準備した組成物前駆体、及び各原料成分を下記に示す組成(単位:重量部)で配合し、真空撹拌機を用いて均一に混合して、実施例で使用するシリコーン樹脂組成物を製造した。
<シリコーン樹脂組成物の配合>
組成物前駆体 100 重量部
オルガノポリシロキサン(A) (85.5) 上記100重量部の内数
フュームドシリカ(B) (14.5) 〃
(C)硬化触媒(2−エチルヘキサン酸ジルコニル) 0.11重量部
(D)シランカップリング剤(グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
1重量部
(E)末端カルビノール変性シリコーンオイル 9.9重量部
本発明のシリコーン樹脂組成物によるSBCA青色蛍光体の劣化抑制効果を確認するために、以下の実験を行った。
まず、LED部材として、波長404〜407nmのピーク波長を有する蛍光体励起用紫色半導体発光素子(チップ)、SBCA(青色蛍光体)、上記(2−3)で得られた本発明のシリコーン樹脂組成物(封止樹脂)、50mm×50mm角セラミック部材(パッケージ部材)を準備した。
完成後に当該青色パッケージLEDに360mA通電して、初期特性を測定した。
市販されている付加型ジメチルシリコーンを封止樹脂として使用した際のSBCA青色蛍光体の劣化程度を確認すべく、以下の点以外は実施例1と同様にして実験を行った。
具体的には、封止樹脂として市販の付加型ジメチルシリコーンを準備し、当該封止樹脂96mgとアエロジル4mgを混ぜ、さらにSBCA蛍光体を22mg加えて青色パッケージLED用封止材とした点、また、ベーキング条件を150℃で3時間とした点以外は、実施例1と同様にして実験を行った。
実験結果は「表1 下段」と「図3」中に点線で示した。これらはいずれも、初期特性(0時間)時の全光束で規格化した値である。
本実験の付加型ジメチルシリコーンの硬化後初期の硬度(ショアA)は70であった。
止されてなる半導体発光装置は、高い発光強度を安定して長期間保つことができる。
2 発光素子
15 導電ワイヤ
16 絶縁基板
17 配線(リード)
18 枠材
19 封止部
33 光学部材(半導体発光装置用部材)
Claims (9)
- 近紫外波長域の光を発する半導体発光素子と下記式(1)の化学組成を有する青色蛍光体とが、シリコーン樹脂組成物の硬化物によって封止されてなる半導体発光装置であって、前記硬化物の硬度が40以下であり、前記シリコーン樹脂組成物が下記の成分を含有するものであることを特徴とする半導体発光装置。
(青色蛍光体)
(Sr,Ca)aBabEux(PO4)cCld (1)
上記式(1)中、cは2.7以上、3.3以下、dは0.9以上、1.1以下、xは0.3以上2.0以下であり、またa及びbは、a+b=5−xで、0.01≦b/(a+b)≦0.4の関係を満たす正の数である。
(シリコーン樹脂組成物)
(A)架橋反応可能な官能基を一分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン:100重量部
(B)フュームドシリカ:0.1〜30重量部
(C)硬化触媒:1〜10000重量ppm - 前記シリコーン樹脂組成物において、(A)成分の架橋反応可能な官能基がシラノール基である請求項1に記載の半導体発光装置。
- 前記シリコーン樹脂組成物が、更に(D)エポキシ基含有シランカップリング剤を、(A)成分100重量部あたり、0.01〜5重量部含有する請求項1又は2に記載の半導体発光装置。
- 前記シリコーン樹脂組成物が、更に(E)末端がカルビノール変性されたシリコーンオイルを、(A)成分100重量部あたり、3〜30重量部含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記シリコーン樹脂組成物において、(C)硬化触媒がスズ(Sn)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ガリウム(Ga)、及びインジウム(In)からなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属を含む化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記シリコーン樹脂組成物において、(E)末端がカルビノール変性されたシリコーンオイルが一分子中に少なくとも1個のカルビノール基を有し、分子量400以上15000以下、水酸基価が10〜120mgKOH/gである請求項4又は5に記載の半導体発光装置。
- 前記シリコーン樹脂組成物中の、シラノール基とカルビノール基との比率がシラノール基/カルビノール基=0.5〜50モル/モルの範囲にある請求項4〜6のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体発光装置を備えてなる照明。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体発光装置を備えてなる画像表示装置。
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