JP2015176078A - 超音波ステージ - Google Patents

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Abstract

【課題】ステージの移動にかかる動作の安定性を維持することができる超音波ステージを提供すること。
【解決手段】本発明にかかる超音波ステージは、基部と、基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、移動部の移動方向に沿って設けられる摺動部材と、摺動部材と当接可能な複数の振動子と、移動部の移動方向と直交する第1の方向の第1の振動を励起する第1の信号と、移動部の移動方向と平行な第2の方向の第2の振動を励起する第2の信号とに応じて振動することにより複数の振動子を楕円振動させる弾性変形可能な振動体と、を有する超音波モータと、を備え、振動子の摺動部材と当接する当接面は、略平面状をなす平坦部と、第2の方向に延び、平坦部の表面粗さに基づく最大高さよりも大きい深さの複数の谷部と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、超音波ステージに関するものである。
従来、半導体や生体試料など微細構造の観察には、顕微鏡がよく利用されている。顕微鏡でこれらの標本を観察する場合には、標本をステージ上に載置する。このとき、観察対象の標本を位置合わせするために、平面内で直交する2つの方向に移動可能なステージ(XYステージ)が利用される。
ステージには、主に手動型と電動型があり、電動型ステージのアクチュエータとしては、一般的に電磁型モータが利用されている。また、近年は、電動型ステージのアクチュエータとして、高精度な位置決めが行える超音波モータを用いることも提案されている(例えば、特許文献1,2を参照)。超音波モータは、モータの到達可能な分解能が小さく、電源がオフのときにステージが移動しないように保持する保持力を有する。また、駆動時の静粛性に優れ、電磁気を発生しないなどの利点を有するため、電動型ステージのアクチュエータとして好ましく用いられている。
従来の超音波モータは、屈曲自在な振動体と、振動体に支持された二つの振動子とを備えている。二つの振動子は、振動体の振動により楕円振動する。二つの振動子は、ステージに設けられた摺動部材と接触した状態で楕円振動することにより摺動部材に対して交互に摩擦力を加えて、摺動部材(ステージ)を移動させる。従来の振動子の摺動部材との当接面には、表面粗さが数μmとなるような鏡面加工処理が施されている。鏡面加工処理を施すことにより振動体を振動させるのに要する印加電圧を抑えることができる。
特開2005−265996号公報 特開2008−187768号公報
しかしながら、上述した超音波モータは、振動子と摺動部材との間の摩擦により振動子又は摺動部材の摩耗が生じる。この摩耗により生じた摩耗粒子によって振動子と摺動部材との間に生じる摩擦力が変動し、ステージの移動に要する印加電圧が変動し、ステージの移動にかかる動作の安定性が低下するおそれがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、ステージの移動にかかる動作の安定性を維持することができる超音波ステージを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる超音波ステージは、基部と、前記基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、前記移動部の移動方向に沿って設けられる摺動部材と、前記摺動部材と当接可能な複数の振動子と、前記移動部の移動方向と直交する第1の方向の第1の振動を励起する第1の信号と、前記移動部の移動方向と平行な第2の方向の第2の振動を励起する第2の信号とに応じて振動することにより前記複数の振動子を楕円振動させる弾性変形可能な振動体と、を有する超音波モータと、を備え、前記振動子の前記摺動部材と当接する当接面は、略平面状をなす平坦部と、前記第2の方向に延び、前記平坦部の表面粗さに基づく最大高さよりも大きい深さの複数の谷部と、を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる超音波ステージは、上記の発明において、前記振動子の硬度が、前記摺動部材の硬度よりも小さいことを特徴とする。
また、本発明にかかる超音波ステージは、上記の発明において、前記第2の方向と直交する平面を切断面とする前記振動子の断面における前記当接面がなす断面曲線をもとに算出される評価値Ppq,Pvq,Pmqが、0.4(μm)≦Ppq≦1.4(μm)、3.7(μm)≦Pvq≦6.3(μm)、45(%)≦Pmq≦85(%)を満たすことを特徴とする。
ここで、
pq:前記平坦部に当てはめられた回帰直線Lpqの傾斜
vq:前記谷部に当てはめられた回帰直線Lvqの傾斜
mq:前記回帰直線Lpqと前記回帰直線Lvqとの交点の負荷長さ率
である。
また、本発明にかかる超音波ステージは、上記の発明において、前記摺動部材に当接可能であり、前記摺動部材に付着した摩耗粒子を除去するクリーナ部をさらに備え、前記クリーナ部は、前記移動部が所定の配置パターンで移動を繰り返す場合に、該配置パターンにおいて前記振動子が移動する移動範囲の両端の折り返し位置近傍で前記摺動部材に当接して該摺動部材上を摺動することを特徴とする。
本発明によれば、ステージの移動にかかる動作の安定性を維持することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる倒立顕微鏡の全体構成及び内部構成を模式的に示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1にかかる電動ステージの全体構成を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1にかかる超音波アクチュエータの概略平面図である。 図4は、本発明の実施の形態1にかかる超音波アクチュエータの圧電素子の概略斜視図である。 図5は、本発明の実施の形態1にかかる電動ステージの摺動部材の概略斜視図である。 図6は、本発明の実施の形態1にかかる圧電素子の要部の構成を表す概念図である。 図7は、本発明の実施の形態1にかかる電動移動モードにおいて、駆動部から圧電素子に印加される駆動信号の一例を表す図である。 図8は、本発明の実施の形態1にかかる振動体の屈曲振動を説明するための概略平面図である。 図9は、本発明の実施の形態1にかかる振動体の縦振動を説明するための概略平面図である。 図10は、本発明の実施の形態1にかかる振動子の当接面を説明するためのグラフである。 図11は、本発明の実施の形態1にかかる振動子の当接面を説明するためのグラフである。 図12は、本発明の実施の形態1にかかる振動子の当接面の製造方法の一例を説明するための概略平面図である。 図13は、本発明の実施の形態1にかかる振動子の当接面の製造方法の一例を説明するためのグラフである。 図14は、本発明の実施の形態1にかかる振動子の当接面の製造方法の一例を説明するための概略平面図である。 図15は、本発明の実施の形態1にかかる振動子の当接面の製造方法の一例を説明するための概略平面図である。 図16は、本発明の実施の形態1にかかる振動子を用いて耐久性試験を行った結果を示すグラフである。 図17は、従来の振動子の当接面を説明するためのグラフである。 図18は、従来の振動子を用いて耐久性試験を行った結果を示すグラフである。 図19は、従来の振動子を用いて耐久性試験を行った結果を示すグラフである。 図20は、本発明の実施の形態2にかかる超音波アクチュエータ及び摩耗粒子除去部の概略平面図である。 図21は、図20に示す超音波アクチュエータ及び摩耗粒子除去部の矢視A方向の側面図である。 図22は、本発明の実施の形態2にかかる摩耗粒子除去部の摩耗粒子除去部の動作を説明する図である。 図23は、本発明の実施の形態2にかかる摩耗粒子除去部の摩耗粒子除去部の動作を説明する図である。 図24は、本発明の実施の形態2にかかる超音波アクチュエータによる電動ステージの位置決めパターンの一例を示す図である。
以下の説明では、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)として、リニア駆動型超音波アクチュエータ(超音波モータ)を用いた超音波ステージを備えた倒立型顕微鏡について説明する。また、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。さらにまた、図面は、模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、各部材の比率等は、現実と異なることに留意する必要がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法や比率が異なる部分が含まれている。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる倒立顕微鏡201の全体構成及び内部構成を模式的に示す図である。同図に示す倒立顕微鏡201は、標本Spを載置する電動ステージ100と、電動ステージ100を支持する本体部33と、本体部33の上方に位置し、電動ステージ100に載置された標本Spに対して透過照明を当てる透過照明部34と、電動ステージ100を制御する制御装置110と、を備える。電動ステージ100及び制御装置110により超音波ステージを構成する。
本体部33には、電動ステージ100の下方に近接して対物レンズ36が取り付けられる。また、本体部33の内部には、対物レンズ36を通過した光を反射する反射ミラー37と、反射ミラー37が反射した光を結像する結像光学系38とが設けられている。結像光学系38の光路上には、結像光学系38が結像した光を集光する接眼レンズ39が本体部33の鏡筒31に取り付けられる。
透過照明部34は、透過照明支柱41の上端から透過照明支柱41が延びる方向と直交する方向に延びるアーム42と、透過照明支柱41の上端付近でアーム42が延びる側と反対側に設けられる光源43と、透過照明支柱41の上端付近に取り付けられて光源43を収容するランプハウス44と、電動ステージ100の上方に位置し、光源43から出射された照明光を集光して標本Spに結像させるコンデンサレンズ45と、透過照明支柱41の略中央部に取り付けられてコンデンサレンズ45を保持するコンデンサユニット46と、を有する。また、アーム42の内部には、光源43から出射された光を集光するコレクタレンズ47と、コレクタレンズ47を通過した光の光量を調節可能な視野絞り48と、視野絞り48を通過した光を反射してコンデンサレンズ45の光軸N1の方向(入射方向と直交する方向)へ折り曲げる反射ミラー49とが設けられている。
図2は、本実施の形態1にかかる電動ステージ100の全体構成を示す図である。図中、X方向は電動ステージ100の上面に平行な面内の任意の方向であり、Y方向は電動ステージ100の上面に平行な面内でX方向と直交する方向である。本実施の形態1は、電動により電動ステージ100をXY方向の任意の位置に移動もしくは任意の位置で静止させるための自動移動モードと、手動により電動ステージ100をXY方向の任意の位置に移動するための手動移動モードとを含む。
電動ステージ100は、例えば、第1部材(基部)1、第2部材(X方向移動部)2x及び第3部材(Y方向移動部)2yからなる移動部(ステージ)2、X方向移動部2x及びY方向移動部2yの移動をそれぞれガイドするガイドレール3(3x及び3y)、超音波アクチュエータ10(10x及び10y:超音波モータ)、エンコーダ11(11x及び11y)、及び制御装置110を含んで構成される。なお、基部1、X方向移動部2x及びY方向移動部2yには、光軸N1(図1)に応じた開口(例えば、Y方向移動部2yの開口20)が形成される。なお、本明細書において、移動部2と表記するときは第2部材(X方向移動部)2x及び第3部材(Y方向移動部)2yのいずれか一方もしくは双方を指し示す。
基部1は、図1に示す顕微鏡201に固定されており、その上面に、例えば、クロスローラ式のガイドレール3xがX方向に沿って取り付けられている。また、基部1上には、X方向移動部2xを移動するための超音波アクチュエータ10x、及びX方向移動部2xの変位量(基部1とX方向移動部2xとの相対的位置関係)を検出するためのエンコーダ11xが固定される。
X方向移動部2xは、ガイドレール3xに沿ってX方向に往復移動可能に基部1上に取り付けられる。X方向移動部2xのX方向に平行な側面には、例えば、硬い材料からなる摺動部材4x(摺動部材4)が設けられる。また、X方向移動部2xのX方向に平行な側面には、スケール12xが設けられる。なお、図2では、摺動部材4xとスケール12xは同一側面上に設けられているが、一方を反対側の側面に設けてもよい。
基部1上のエンコーダ11xは、スケール12xに設けられた目盛り等のパターンを検出することにより、X方向移動部2xの変位量を検出して、X方向移動部2xの基部1に対する相対的位置を表す座標位置情報を制御装置110内の検出部114に供給する。また、超音波アクチュエータ10xは、摺動部材4xに接触、押圧するようにして基部1に固定されており、制御装置110内の駆動部112から供給される駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)により駆動され、X方向移動部2xを基部1に対して相対的に移動させる。
また、X方向移動部2xの上面には、例えば、クロスローラ式のガイドレール3yがY方向に沿って取り付けられている。さらに、X方向移動部2x上には、Y方向移動部2yを移動させるための超音波アクチュエータ10y、及びY方向移動部2yの変位量(X方向移動部2xとY方向移動部2yとの相対的位置関係)を検出するためのエンコーダ11yが固定される。
Y方向移動部2yは、ガイドレール3yに沿ってY方向に往復移動可能にX方向移動部2x上に取り付けられる。Y方向移動部2yのY方向に平行な側面には、例えば、セラミックスなどの硬い材料からなる摺動部材4y(摺動部材4)が設けられる。また、Y方向移動部2yのY方向に平行な側面には、スケール12yが設けられる。なお、図2では、摺動部材4yとスケール12yは同一側面上に設けられているが、一方を反対側の側面に設けてもよい。
X方向移動部2x上に設けられたエンコーダ11yは、スケール12yのパターンを検出することにより、Y方向移動部2yの変位量を検出して、Y方向移動部2yのX方向移動部2xに対する相対的位置を表す位置情報を制御装置110内の検出部114に供給する。また、超音波アクチュエータ10yは、摺動部材4yに接触、押圧するようにしてX方向移動部2xに固定されており、制御装置110内の駆動部112から供給される駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)により駆動され、Y方向移動部2yをX方向移動部2xに対して相対的に移動させる。
以上のように、X方向移動部2xは基部1に対してX方向に、Y方向移動部2yはX方向移動部2xに対してY方向に往復移動可能に取り付けられている。したがって、Y方向移動部2yは、基部1に対して、XY平面で任意の位置に移動することができる。
制御装置110は、例えば、制御部111、駆動部112、移動指示部113、検出部114を含んで構成され、電動ステージ100の駆動制御を行う。移動指示部113は、電動ステージ100の移動開始及び停止、移動方向や、移動モードの設定を入力する入力手段であり、ユーザは移動指示部113を操作して、電動ステージ100を任意の位置に電動移動させる。なお、移動方向に加えて移動速度等を指示できるようにしてもよい。移動指示部113は、例えば、方向指示スイッチ、ジョイスティック等で構成される。移動指示部113は、少なくとも移動部2の移動方向を指示できるものであれば、その形態はどのようなものであってもよい。例えば、タッチパネルや表示画面上に表示されるソフトウェアスイッチ等であってもよい。また、複数の移動指示をシーケンスデータとして予め記録しておき、当該記録したシーケンスデータを再生することにより、自動で移動指示を行うようにしてもよい。また、本実施の形態1では、移動の終了は、移動指示の入力中断により判断されるが、移動の終了を指示するスイッチ等を別に設けてもよい。
制御部111は、電動によりXY方向に移動可能な電動移動モードにおいて、移動指示部113から移動指示が入力されると、駆動部112に対して、当該移動指示に対応する駆動信号を出力するように制御する。例えば、電動ステージ100を所定方向に移動させる場合には、超音波アクチュエータ10(10x及び10y)に対して、駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)を供給するように駆動部112を制御する。電動ステージ100を静止させる場合には、駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)の供給を停止するように駆動部112を制御する。なお、本実施の形態1において、電動ステージ100の移動は、移動指示部113の操作を検出することにより自動的に行われるが、モード切り替えスイッチを別途設けて、電動ステージ100を電動で移動させるモードと、手動で移動させるモードとを選択できるようにしてもよい。
検出部114は、エンコーダ11(11x及び11y)からの位置情報を読み取り、基部1とX方向移動部2xとの相対位置関係、X方向移動部2xとY方向移動部2yとの相対位置関係をそれぞれ検出し、X方向移動部2xとY方向移動部2yのそれぞれの位置座標を検出する。検出した位置座標の情報は、制御部111に送られる。なお、検出部114は、X方向移動部2x及びY方向移動部2yの移動速度、加速度等を検出することもできる。また、X方向移動部2x及びY方向移動部2yに加えられる圧力を検出する圧力センサを備えていてもよい。
図3は、超音波アクチュエータ10の概略平面図である。なお、移動部2xと移動部2y、摺動部材4xと摺動部材4y、超音波アクチュエータ10xと超音波アクチュエータ10yはそれぞれ同様の構成なので、ここでは移動部2、摺動部材4、超音波アクチュエータ10として説明する。超音波アクチュエータ10は、図2の基部1(又はX方向移動部2x)に取り付けられ、圧電素子101と保持機構102を含んで構成される。
図4は、本実施の形態1にかかる超音波アクチュエータ10の圧電素子101の概略斜視図である。圧電素子101は、例えばセラミックスを用いて形成され、直方体形状の積層型圧電体で構成される圧電セラミックスからなる振動体101a、振動体101aの移動部2に対向する側面上に振動子101b及び101cを備える。
振動子101b及び101cは、移動部2の側面に設けられる摺動部材4に接触、押圧されている。以下、摺動部材4と接触する面を当接面という。振動子101b及び101cは、例えば強化繊維を含む摩擦係数の比較的小さな樹脂を母材とした材料で形成される。具体的には、振動子101b及び101cは、チタン酸カリウム繊維及びカーボン繊維が添加されたポリフェニレンサルファイド(Polyphenylenesulfide:PPS)が挙げられる。振動子101b及び101cは、移動部2(例えばX方向移動部2x)の走行距離1kmに対して、当接面と直交する方向である厚さ方向で当接面が1μm程度摩耗するものと想定して材料の強度が決定される。
図5は、本実施の形態1にかかる電動ステージ100の摺動部材4の概略斜視図である。摺動部材4は、帯状をなして延びている。摺動部材4は、例えば酸化イットリムを添加した耐熱セラミックであるイットリア安定化ジルコニアを用いて形成される。摺動部材4は、一方の主面が移動部2に取り付けられ、他方の主面で振動子101b及び101cを接触する。摺動部材4は、他方の主面の中央部に設けられて振動子101b及び101cと接触し得る摺動領域4aを有している。摺動領域4aは、表面の面粗さがRa0.05μm以下の平坦性を有している。
振動子101b及び101cの硬度は、摺動部材4の硬度と比して小さい。このため、振動子101b及び101cと摺動部材4とを摺動させると、振動子101b及び101c側が摩耗する。
保持機構102は、固定用ビス穴を通してビス13a,13bにより基部1(又はX方向移動部2x)に固定され、圧電素子101を基部1(又はX方向移動部2x)に対して保持する部材である。保持機構102は、例えば、アルミニウム等の金属で形成され、薄板ばね部102a、切り欠き穴部102b、コイルばね103(弾性部材)を有する。薄板ばね部102aの中央には、厚肉部102cが形成され、厚肉部102cは、圧電素子101に接着される。また、保持機構102には、ビス13a,13bと螺合する固定用ビス穴102d,102eが形成されている。
また、保持機構102の中央にはネジ穴102fが形成され、図3に示すように、ネジ穴102fの中にコイルばね103が挿入される。コイルばね103を挿入した状態で、ネジ104をネジ穴102fにねじ込むことによって、コイルばね103が、ねじ込み量に応じた押圧力(押付力)で、厚肉部102cを押圧する。圧電素子101は、厚肉部102cを介して摺動部材4を押圧する。保持機構102は、図3の上下方向は弾性力による自由度を有し、左右方向は剛性を有する。なお、コイルばね103に代えて板ばねなどを弾性部材として用いてもよい。
また、コイルばね103の内側にはダンピング材103aが挿入される。ダンピング材103aは、例えば、ゴムで形成され、振動子101b及び101cを振動させる際に、コイルばね103の共振により発生する音を抑える役割をする。
ネジ104は、頭部104a及び胴部104bを有する。頭部104aは、例えば略円板状をなし、主面の径がネジ穴102fの径よりも大きい。胴部104bは、表面に螺旋状の切り込みが形成された略円柱状をなし、ネジ穴102fと螺合可能である。
圧電素子101には、振動体101aの側面であって、振動子101b及び101cが設けられる側面と反対側の側面に厚肉部102cが当接し、コイルばね103の圧縮力の反作用である押付力が加えられる。このため、振動子101b及び101cは、摺動部材4に荷重を加えた状態で摩擦接触する。
図6は、本実施の形態1にかかる圧電素子101の要部(振動体101a)の構成を表す概念図である。本発明の実施の形態1による振動体101aは、内部に4つの屈曲振動用電極105a〜105dと1つの縦振動用電極105eとからなる振動用電極105を有する。振動体101aの摺動部材4に対向する側面には、上述したように振動子101b及び101cが設けられており、振動子101b及び101cは、摺動部材4に接触している。
図6に示すように、4つの屈曲振動用電極105a〜105dは、縦振動用電極105eを挟んで、振動体101aの長手方向(移動部2の移動方向)に沿って2つずつ2列に配置される。屈曲振動用電極105a〜105dには、駆動部112から屈曲振動信号(第1の信号)が印加される。縦振動用電極105eには、駆動部112から縦振動信号(第2の信号)が印加される。
図6で縦振動用電極105eの左側に配置される屈曲振動用電極105a(摺動部材4から遠い電極)及び105c(摺動部材4に近い電極)の電極付近の圧電体と、縦振動用電極105eの右側に配置される屈曲振動用電極105b(摺動部材4から遠い電極)及び105d(摺動部材4に近い電極)の電極付近の圧電体とでは分極方向が逆に設定される。縦振動用電極105eの左側に配置される屈曲振動用電極105a及び105cにそれぞれプラス電圧及びマイナス電圧が印加されるとき、縦振動用電極105eの右側に配置される屈曲振動用電極105b及び105dには、それぞれマイナス電圧及びプラス電圧が印加されるように構成される。
図7は、本実施の形態1にかかる電動移動モードにおいて、駆動部112から圧電素子101に印加される駆動信号の一例を表す図である。縦振動信号及び屈曲振動信号は、例えば、図7に示すように、高周波の正弦波信号であり、縦振動信号と屈曲振動信号とは、位相が90°異なる。移動部2を移動させるには、これら縦振動信号と屈曲振動信号の双方が圧電素子101に印加される。
図8は、本実施の形態1にかかる振動体101aの屈曲振動を説明するための概略平面図である。図9は、本実施の形態1にかかる振動体101aの縦振動を説明するための概略平面図である。
屈曲振動用電極105a〜105d及び縦振動用電極105eにプラス電圧が印加される間、「+」符号の電極部分(電極105a,105d,105e)の圧電体は膨張する様に変形し、「−」符号の電極部分(電極105b,105c)の圧電体は縮む様に変形する。一方、屈曲振動用電極105a〜105d及び縦振動用電極105eにマイナス電圧が印加される間、「+」符号の電極部分(電極105a,105d,105e)の圧電体は縮む様に変形し、「−」符号の電極部分(電極105b,105c)の圧電体は膨張する様に変形する。本実施の形態1による振動信号はいずれも高周波の正弦波信号であるので、これらの動作が繰り返される。
このため、屈曲振動用電極105a〜105dに、図6に示す屈曲振動信号を印加すると、図8に模式的に示すように、屈曲変形振動(2次モードの屈曲振動:第1の振動)が励起される。具体的には、振動体101aは、振動体101aの長手方向の両端部が、振動子101bが移動部2(摺動部材4)の移動方向と直交する方向(第1の方向)、かつ互いに反対向きの方向に振動する。移動部2(摺動部材4)から遠ざかる方向に動くと、振動子101cは移動部2(摺動部材4)に押し付けられる方向に動き、その後、振動子101cが移動部2(摺動部材4)から遠ざかる方向に動くと、振動子101bが移動部2(摺動部材4)に押し付けられる方向に動くという動きを繰り返す。
これに対し、縦振動用電極105eに、図6に示す縦振動信号を印加すると、図9に示すように、振動体101aが長手方向に伸縮する縦振動(1次モードの縦振動:第2の振動)が励起される。すなわち、振動体101aは、移動部2(摺動部材4)の移動方向に対して平行な方向である第2の方向に振動する。
このように、2種類の振動の位相を90°ずらして同時に励起させると、図8に示す屈曲振動と図9に示す縦振動が合成され、振動体101aはいわゆる尺取虫のように変形し、振動体101aの振動子101b及び101cは図6に破線の楕円で示す軌跡を描くように振動する。すなわち、振動子101b及び101cが、同じ楕円軌道を描くとともに、同時刻での変位が半周ずれて、摺動部材4に対して交互に接近・離反を繰り返すように変位する。なお、図6において、楕円の矢印の位置は、振動子101b及び101cの同時刻における変位が同じ楕円軌道上で半周ずれていることを模式的に表している。振動体101aは、伸縮運動の振動モードと屈曲運動の振動モードとの各共振周波数が一致するように、その寸法が決められている。
また、振動子101b及び101cが、図8に示す屈曲振動をすることで、摺動部材4と接触する際に生じる摩擦力を減らすことができる。また、縦振動用電極105eに対して図6に示す縦振動信号を印加することで、図9に示すように、振動体101aが長手方向に沿って伸縮運動を引き起こす。この伸縮運動と屈曲運動とが合成されて移動部2(ステージ)を動かす。
図10は、本実施の形態1にかかる振動子の当接面を説明するためのグラフであって、振動子の当接面における振動子101b及び101cの配列方向と直交する方向の線分上の位置と、当接面の高さとの関係を示すグラフである。図11は、本実施の形態1にかかる振動子の当接面を説明するためのグラフであって、図10の断面曲線に基づく、凹凸形状(高さ)と、凹凸形状(高さ)の高さ分布(標準偏差)で正規化された負荷長さ率(σ:正規確率紙上の負荷長さ率)との関係の一例を示すグラフ(負荷曲線)である。
図10に示す断面曲線Lは、実際に測定された振動子101b(及び振動子101c)の当接面における断面プロファイルである(実際に測定した距離(移動部2が移動する方向と直交する振動体の長さ)は、2374μmである)。なお、図10に示すグラフでは、平坦部の高さが基準(ゼロ)近傍に位置するようにプロットしている。
断面曲線Lが示すように、振動子101b(又は振動子101c)の当接面は、プラトー領域及び谷領域を有するプラトー構造をなしている。具体的には、当接面は、プラトー領域に相当し、該断面において高さの振れ幅が相対的に小さい平坦部と、谷領域に相当し、平坦部の高さの振れ幅と比して大きい複数の谷部とを有している。
平坦部は、当接面に応じた表面の表面粗さが当接面全体に対して相対的に小さい。谷部は、移動部2の移動方向(第2の方向)に延び、平坦部の表面粗さと比して大きい深さを有する溝形状をなす。ここで、本明細書における「表面粗さ」とは、平坦部の表面の粗さ曲線(断面曲線)の最大高さ(最も高い位置と最も低い位置との差)のことをいう。したがって、谷部は、少なくとも平坦部の最大高さよりも大きい深さで摺動方向に延びる溝形状をなす。
図11に示すグラフの負荷曲線Ltpは、断面曲線Lに対してノイズ除去などが施された曲線から、高さ分布(標準偏差)で正規化された負荷長さ率の値を横軸に、断面曲線Lの高さを縦軸にとってプロットした曲線である。負荷曲線Ltpにより、平坦部と谷部とを分離してそれぞれの形状の評価を行うことができる。
負荷曲線Ltpから、JIS B 0671−3で定義されている評価値Ppq,Pvq,Pmqを算出すると、Ppqが0.88μm、Pvqが5.88μm、Pmqが66.6%となった。ここで、Ppqは、平坦部に当てはめられた回帰直線Lpqの傾斜を示す。Pvqは、谷部に当てはめられた回帰直線Lvqの傾斜を示す。Pmqは、回帰直線Lpqと回帰直線Lvqとの交点の負荷長さ率を示す。
図12は、本実施の形態1にかかる振動子101b及び101cの当接面の製造方法の一例を説明するための概略平面図である。図13は、本実施の形態1にかかる振動子101b及び101cの当接面の製造方法の一例を説明するためのグラフである。なお、図13に示すグラフにおいても、平坦部の高さが基準(ゼロ)近傍に位置するようにプロットしている。図14は、本実施の形態1にかかる振動子101b及び101cの当接面の製造方法の一例を説明するための概略平面図である。
振動子101b(及び振動子101c)の当接面の製造する際、まず、ワッシャ106を頭部104aと振動子101aとの間に挟み込んでネジ104のねじ込み量を規制するとともに、振動子101b及び101cと摺動部材4との間に研磨フィルム5aを挟み込む(図12参照)。このとき、研磨フィルム5aは、表面の粒度が数十μm程度であって、数十μmの厚さを有し、該表面が外部に露出するように摺動部材4に固着されている。
移動部2を移動させて摺動部材4及び研磨フィルム5aを振動子101b及び101cに対して数回から数十回往復(摺動)させると、振動子101b及び101cの表面が研磨される(第1研磨工程)。第1研磨工程によって、図13に示すように、山と谷を有する表面粗さの粗い研磨面を形成することができる。この際の研磨面の表面粗さは、谷部の深さ以上である。第1研磨工程では、振動子101b(及び振動子101c)が摺動部材4(研磨フィルム5a)を押し付ける荷重が数N程度となるようにワッシャ106の厚さが設定される。ワッシャ106を挿入することによって、実際に図3に示す超音波アクチュエータ10として振動子101b(及び振動子101c)を摺動部材4に接触させた場合に振動子101b(及び振動子101c)が摺動部材4に加える荷重と比して小さい荷重を加えた状態で研磨処理が施される。なお、第1研磨工程を実施する前の当接面の表面粗さは第1研磨工程後の表面粗さより小さい。また、振動体101b及び101cがカーボン繊維が添加されたポリフェニレンサルファイドで構成されている場合、第1研磨工程後の研磨面には、該第1研磨工程によって砕かれたカーボンフィラーが露出した状態となる。
その後、研磨フィルム5aを研磨フィルム5bに取り替える(図14参照)。研磨フィルム5bは、厚さが研磨フィルム5aと同じであって、研磨フィルム5aの表面の粒度よりも小さく、該粒度が数μm程度である。研磨フィルム5bは、該表面が外部に露出するように摺動部材4に固着されている。
移動部2を移動させて摺動部材4及び研磨フィルム5bを振動子101b及び101cに対して数回から数十回往復(摺動)させると、振動子101b及び101cの表面が研磨される(第2研磨工程)。第2研磨工程によって、第1研磨工程で研磨された表面のうちの一部の表面(山の頭頂部分)が研磨され、上述した平坦部及び谷部が形成される(図10参照)。
なお、第1研磨工程の前に、振動子101b及び振動子101cの摺動部材4に対する片当たりを修正する処理(片当たり修正工程)を施すことが好ましい。図15は、本実施の形態1にかかる振動子101b及び101cの当接面の製造方法の一例を説明するための概略平面図である。片当たり修正工程では、振動子101b及び振動子101cの当接面が摺動部材4に対して面当たりが均一となるように当接面に処理を施す。具体的には、ワッシャ106の厚さより大きいワッシャ107を頭部104aと振動子101aとの間に挟み込んでネジ104のねじ込み量を規制するとともに、振動子101b及び101cと摺動部材4との間に研磨フィルム5cを挟み込む(図15参照)。振動子101b(及び振動子101c)が摺動部材4(研磨フィルム5c)を押し付ける荷重は、第1,2研磨工程の状態において振動子101b(及び振動子101c)が摺動部材4(研磨フィルム5a,5b)を押し付ける荷重と比して小さくなる。片当たり修正工程では、振動子101b(及び振動子101c)が摺動部材4(研磨フィルム5c)を押し付ける荷重が1N未満となるようにワッシャ107の厚さが設定される。
また、研磨フィルム5cは、厚さ及び表面の粒度が研磨フィルム5aと略同一であって、該粒度が数十μm程度である。研磨フィルム5cは、該表面が外部に露出するように摺動部材4に固着されている。
移動部2を移動させて摺動部材4及び研磨フィルム5cを振動子101b及び101cに対して数回から数十回往復(摺動)させると、振動子101b及び101cの表面が研磨される。片当たり修正工程によって、振動子101b及び振動子101cの当接面の摺動部材4に対する面当たりを均一にすることができる。
図16は、本実施の形態1にかかる振動子101b及び101cを用いて耐久性試験を行った結果を示すグラフであって、タイムラプス数と振動体を駆動するのに必要な最大駆動電圧との関係を示すグラフである。具体的には、所定ピッチで摺動部材4と摺動させて該摺動部材4を移動させるタイムラプス走行を96回連続して行ったときのピークピーク値を各タイムラプスの最大駆動電圧(PP Voltage)としてプロットしたものである。なお、上述したタイムラプス数は、耐性回数を48回(例えば、月に4回、一年間に48回行うものと想定)としたときに、その耐性回数の2倍に設定された数値である。
タイムラプス走行において、制御部111は、検出部114によって検出された位置座標をもとに変位量を算出し、フィードバック制御して、摺動部材4を所定ピッチ移動させるために必要な駆動電圧を移動するごとに決定する。制御部111は、該決定した駆動電圧を印加する旨の制御信号を駆動部112に出力する。
本実施の形態1にかかる振動子は、図16にも示すように、耐性回数を超えた回数のタイムラプス走行を繰り返し行った場合であっても、最大駆動電圧の上昇率が小さい。このため、摺動部材4に対して繰り返し振動子101b及び101cを摺動させても、印加する駆動電圧を安定化することができる。
上述した製造方法によって一組の振動子(振動子101b及び振動子101c)を11組作製(すなわち22個の振動体を作製)し、それぞれの振動子について負荷曲線Ltpから評価値Ppq,Pvq,Pmqを算出した。表1に、評価値Ppq,Pvq,Pmqのそれぞれについて最大値、最小値、平均値及び標準偏差を示す。
Figure 2015176078
また、作製した振動子のうち、谷部が多く他の組の振動子と比して相対的に粗い表面を有する一組の振動子(最も粗い表面を有する一組の振動子)、及び平坦部が多く他の組の振動子と比して相対的に鏡面に近い表面を有する一組の振動子(最も細かい表面を有する一組の振動子)について、それぞれ図3に示す超音波アクチュエータ10に組み付けて走行試験(96回のタイムラプス走行)を行ったところ、いずれの組の振動子を用いた場合であっても良好な耐久性及び駆動電圧の安定性を示す結果となった。
上述した表1や走行試験の結果などから、本実施の形態にかかる振動子は、評価値Ppq,Pvq,Pmqが0.4(μm)≦Ppq≦1.4(μm)、3.7(μm)≦Pvq≦6.3(μm)、45(%)≦Pmq≦85(%)を満たすことが好ましい。
図17は、従来の振動子の当接面を説明するためのグラフであって、振動子の当接面における振動子の配列方向と直交する方向の線分上の位置と、凹凸形状(高さ)との関係を示すグラフ(断面プロファイル)である。図17に示すように、従来の振動子の当接面は、表面粗さが数μmの範囲となるような鏡面加工処理が施されている。このように鏡面加工処理が施されることにより、当接面を滑りやすくして振動体を振動させるのに要する印加電圧を抑えている。
図18は、従来の振動子を用いて耐久性試験を行った結果を示すグラフであって、シビア摩耗が生じた際のタイムラプス数と振動体を駆動するのに必要な最大駆動電圧との関係を示すグラフである。図19は、従来の振動子を用いて耐久性試験を行った結果を示すグラフであって、マイルド摩耗が生じた際のタイムラプス数と振動体を駆動するのに必要な最大駆動電圧との関係を示すグラフである。具体的には、所定ピッチで摺動部材4と摺動させて該摺動部材4を移動させるタイムラプス走行を48回繰り返し行ったときの各タイムラプスの駆動電圧(ピーク間の電圧:PP Voltage)の最大値(最大駆動電圧)をプロットしたものである。
当接面が鏡面化された従来の振動子を用いた場合、初期摩耗により生じた摩耗粒子によってシビア摩耗又はマイルド摩耗が生じ、駆動電圧が安定しなかったり、駆動電圧が上昇したりしてしまう。
シビア摩耗は、初期摩耗により生じた摩耗粒子が多い場合や、摩耗粒子が当接面上に残留した場合に生じる。シビア摩耗が生じると、摩耗によって生じた粒子が当接面と摺動部材4の表面との間に残存し、該残存した摩耗粒子により当接面と摺動部材4の表面との間の摩擦力が不安定になる。その結果、摺動部材4を所定ピッチ移動させるために必要な駆動電圧が不安定となる(図18参照)。
また、マイルド摩耗は、初期摩耗により生じた摩耗粒子が少ない場合や、摩耗粒子が当接面上に残留しない場合に生じる。マイルド摩耗では、マイルド摩耗が生じると、摩耗粒子による摩擦力が維持されず、鏡面化されている当接面と摺動部材4の表面との間の摩擦力が低いため、初期摩耗後に当接面と摺動部材4の表面との間の摩擦力が低減してしまう。また、この状態で摺動による摩耗が生じると、振動体の鏡面化が促進されて、当接面と摺動部材4の表面との表面間距離が近づき、当接面と摺動部材4の表面とが吸着するような力が加わる。この結果、当接面と摺動部材4の表面との間の摩擦力を維持するため、摺動部材4を所定ピッチ移動させるために必要な駆動電圧が上昇してしまう(図19参照)。
シビア摩耗やマイルド摩耗により駆動電圧の振れ幅が大きくなったり、駆動電圧が上昇したりすると、摩擦力が変動してステージの移動量が変化してしまう場合がある。細胞の標本を長期間にわたって経時的に観察するタイムラプス観察において、数十μm程度の大きさの細胞における内部構造の微細な変化を画像として検出するには、サブミクロン(10−1μm)の位置決め精度が要求される。しかしながら、シビア摩耗やマイルド摩耗によりステージの移動量が変化してしまうと、位置決め精度を維持することが難しくなる。
また、シビア摩耗やマイルド摩耗により駆動電圧の振れ幅が大きくなったり、駆動電圧が上昇したりすると、安全性を確保するために振動体の駆動を停止する場合がある。上述したタイムラプス観察において、ステージを移動させて標本の観察部位を捉えながら観察を行う場合、観察の途中でステージの移動が停止してしまうと、観察期間における所望の画像を得ることができなくなる。
これに対し、本実施の形態1にかかる振動子は、シビア摩耗又はマイルド摩耗が生じても、この際に生じた摩耗粒子が谷部に保持されて平坦部が摩耗されるのを抑制するとともに、振動子101b及び振動子101cと摺動部材4との間の摩擦力を適切な摩擦力(なじんだ状態の摩擦力)に維持することができる。このため、摺動部材4に対して繰り返し振動子101b及び101cを摺動させても、印加する駆動電圧を安定化することができる。
上述した本実施の形態1によれば、振動子101b及び101cの摺動部材4と摺動する当接面が、略平面状をなす平坦部と、摺動方向に延び、該平坦部の表面粗さよりも大きい深さの複数の谷部と、を有するようにしたので、振動子101b及び101cと摺動部材4との間に生じる摩擦力の摩耗による変動を抑制することができる。これにより、ステージ(移動部2)の移動にかかる動作の安定性を維持することができる。また、超音波ステージの耐久性を向上するとともに、観察途中にステージ移動が停止することを防止することができる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。図20は、本実施の形態2にかかる超音波アクチュエータ10及び摩耗粒子除去部5の構成を示す概略平面図である。図21は、図20に示す超音波アクチュエータ10及び摩耗粒子除去部5の矢視A方向の側面図である。なお、図1等で説明した構成と同一の構成要素には、同一の符号が付してある。本実施の形態2は、上述した実施の形態1の構成に加えて、摩耗粒子を除去する摩耗粒子除去部5を有する。なお、本実施の形態2では、本体部33に撮像機構を接続して、対物レンズ36が取り込んだ標本Spの像を撮像できるものとして説明する。
図20,21に示す摩耗粒子除去部5は、側面視で略U字状をなし、内部に超音波アクチュエータ10の一部を収容可能な台座51と、側面視で略U字状をなし、台座51に回転自在に重ねて載置される回動部52と、台座51及び回動部52を支持するとともに、回動部52が台座51に対して回転する際の回転軸となる回転支持部53と、回動部52の先端部にそれぞれ設けられ、摺動部材4と接触可能なクリーナ部54,55と、を有する。台座51は、超音波アクチュエータ10(保持機構102)をまたぐように配置され、基部1に固定されている。
クリーナ部54,55は、摺動部材4と向かい合う側に延出するブラシ54a,55aをそれぞれ有する。ブラシ54a,55aは、耐摩耗性が高い材料を用いて形成される。ブラシ54a,55aを形成する材料として、具体的には、金属アモルファスや樹脂などが挙げられる。なお、ブラシ54a,55a以外にも、例えばゴム製のブレードや、スポンジ、不織布を用いるものであってもよい。
回動部52は、制御部111の制御のもと、図示しないアクチュエータなどの駆動手段によって回転支持部53のまわりに一定の範囲の角度で回転する。具体的には、制御部111は、移動指示部113から移動指示や検出部114による検出結果に基づいて移動部2(摺動部材4)の移動方向を判断し、該判断した移動方向に応じて時計まわり又は反時計まわりに回動部52を回転させる。回動部52の回転により、ブラシ54a,55aのいずれかが摺動部材4に当接した状態、またはブラシ54a,55aのいずれも摺動部材4に当接しない状態をとることができる。
図22,23は、本実施の形態2にかかる摩耗粒子除去部5の摩耗粒子除去部の動作を説明する図である。回動部52は、制御部111の制御のもと、自転することによってクリーナ部54,55(ブラシ54a,55a)のうちのいずれかが摺動部材4に当接する。例えば、摺動部材4が図20の左方向に移動する場合、回動部52は時計まわりに回転して、クリーナ部54(ブラシ54a)が摺動部材4に当接する(図22参照)。一方、摺動部材4が図20の右方向に移動する場合、回動部52は反時計まわりに回転して、クリーナ部55(ブラシ55a)が摺動部材4に当接する(図23参照)。
ブラシ54a,55aのうちのいずれかが摺動部材4に当接した状態で摺動部材4が移動すると、ブラシ54a又は55aが摺動部材4の表面上を摺動して、摺動部材4上の摩耗粒子を除去する。これにより、摺動部材4に摩耗粒子が過度に残存した場合であっても、該摩耗粒子を振動子101b及び101cの移動領域外に掃き出したり、摺動部材4上の摩耗粒子をならしたりすることができる。このため、振動子101b及び101cと摺動部材4との間に生じる摩擦力の摩耗による変動を抑制することができる。
ここで、生体試料(標本Sp)のタイムラプス観察では、複数のディッシュ、ウェルプレートの各ウェルに保持されている複数のサンプル(又は観察部位)を各々所定の時間間隔で観察するため、所定の時間間隔でそれぞれの観察位置に移動部2を移動させて撮像処理などを行う。図24は、本実施の形態2にかかる超音波アクチュエータ10による電動ステージ100の位置決めパターンの一例を示す図である。図24(a)に示す配置パターンは、移動部2におけるXY平面上の任意の位置(例えば、Y方向移動部2yの開口20の中心)の位置決めパターンを示している。図24(b)は、X方向の位置と時間との関係を示している。図24(a)に示す配置パターンでは、任意の位置をゼロとするXY平面上の座標P1(P1x,P1y)〜P6(P6x,P6y)が登録され、座標P1、座標P2、・・・、座標P6の順に移動部2が移動する。該配置パターンにかかる情報には、XY平面上の座標、及び1サイクルにおける座標の移動順や、サイクル数なども含まれている。配置パターンにかかる情報は、例えば、制御装置110の図示しない記憶部などに記憶されている。
移動指示部113から移動指示などによりタイムラプス観察が開始されると、制御部111は、入力された指示情報をもとに、移動部2の移動処理及び撮像処理を繰り返し行う。制御部111は、座標P1〜P6の順で移動部2を移動させ、移動の都度、各座標において画像を取得する。制御部111は、1サイクル(座標P6への移動部2の移動)終了後、再び座標P1に戻り、次のサイクルに移行する。
X方向移動部2xは、図24(b)に示すように座標P1(Px1)、座標P2(Px2)、・・・、座標P6(Px6)の順に移動する。この際、X方向移動部2xは、座標P3(Px3)において正方向で最もゼロから遠い位置となり、座標P4(Px4)において負方向で最もゼロから遠い位置となる。ゼロから遠い位置となる座標P3(Px3)及び座標P4(Px4)では、X方向移動部2x(振動子101b又は101c)が折り返して移動するのみとなるため、振動子101b及び101cの折り返し位置には摩耗粒子が堆積しやすくなる。
本実施の形態2では、制御部111は、X方向移動部2xが座標P2(Px2)から座標P3(Px3)へ移動する場合、及びX方向移動部2xが座標P3(Px3)から座標P4(Px4)へ移動する場合に、回動部52を回転させて摺動部材4にブラシ54a又は55aを接触させる。
具体的には、制御部111は、X方向移動部2xが座標P2(Px2)から座標P3(Px3)へ移動する場合、例えば、摺動部材4が紙面左方向に移動する場合(図22参照)、摺動部材4の移動方向の後端側に位置するクリーナ部54(ブラシ54a)を摺動部材4に当接させ、ブラシ54aを摺動部材4上で摺動させる。ブラシ54aは、摺動部材4上を摺動しながら振動子101cの折り返し位置を通過するため、折り返し位置に堆積した摩耗粒子を除去することができる。
一方、制御部111は、X方向移動部2xが座標P3(Px3)から座標P4(Px4)へ移動する場合、例えば、図23に示すように摺動部材4が紙面右方向に移動する場合(図23参照)、摺動部材4の移動方向の後端側に位置するクリーナ部55(ブラシ55a)を摺動部材4に当接させ、ブラシ55aを摺動部材4上で摺動させる。ブラシ55aは、摺動部材4上を摺動しながら振動子101bの折り返し位置を通過するため、折り返し位置に堆積した摩耗粒子を除去することができる。
制御部111によるブラシ54aの当接タイミングは、摺動部材4との当接位置における振動子101cとブラシ54aとの間の距離dとし、X方向における座標P2(Px2)から座標P3(Px3)までの距離をdp1(d<dp1)すると、振動子101cが座標P2(Px2)からdp1−d分、座標P3(Px3)側に移動したタイミングとなる。また、摺動部材4との当接位置における振動子101bとブラシ55aとの間の距離dとし、X方向における座標P3(Px3)から座標P4(Px4)までの距離をdp2(d<dp2)すると、制御部111は、振動子101cが座標P3(Px3)からdp2−d分、座標P4(Px4)側に移動したタイミングで、ブラシ55aを摺動部材4に当接させる。
なお、例えば、距離dp1が距離dよりも小さい(dp1<d)場合、座標P2(Px2)においてブラシ54aを摺動部材4に当接させても、当接位置が、振動子101cの折り返し位置より外側(振動子の移動範囲の外側)になってしまい、折り返し位置における摩耗粒子の掃き出しを行うことができないおそれがある。このような場合は、X方向移動部2xが座標P1(Px1)から座標P2(Px2)へ移動する際にブラシ54aを摺動部材4に当接させようにする。この場合、例えば、座標P1(Px1)から座標P3(Px3)までの距離と距離dとをもとに当接タイミングを決定する。このように、少なくともブラシ54aが、摺動部材4上を摺動しながら振動子101cの折り返し位置を通過するように当接タイミングを制御することが好ましく、該当接タイミングは、座標間の距離と振動子からブラシまでの距離とに基づいて決定する。ブラシの当接タイミングは、折り返し位置に到達するごとに毎回行ってもよいし、所定のサイクルごとに行うものであってもよい。さらに、部品の加工誤差などを考慮して、数mm程度手前のタイミングで回動部52を回転させてブラシを当接させるものであってもよい。
また、振動子101cの折り返し位置を含む領域(折り返し位置の近傍領域)のみでブラシ54aを摺動部材4に当接させようにすれば、折り返し位置以外の領域でブラシ54aが摺動部材4上を摺動しないため、摺動部材4にランダムに付着した摩耗粒子を除去せずに摺動部材4上に残存させ、マイルド摩耗を回避することができる。
また、摩耗粒子が摺動部材4の表面上で略均一に分散するように、回動部52の回転角度を制御して、ブラシ54a,55aの摺動部材4に対する当接圧やブラシ54a,55aと摺動部材4との間の距離を制御するものであってもよい。ここまでX方向移動部2xについての説明をしたが、Y方向移動部2yにおいても同様の構成を有する。
上述した本実施の形態2によれば、摺動部材4上を摺動して摩耗粒子を除去する摩耗粒子除去部5をさらに備えるようにしたので、振動子101b及び101cと、摺動部材4との間に生じる摩擦力の摩耗による変動を抑制することができる。これにより、ステージ(移動部2)の移動にかかる動作の安定性を維持することができる。また、超音波ステージの耐久性を向上するとともに、観察途中にステージ移動が停止することを防止することができる。
上述した実施の形態2では、回動部52の回転動作によってブラシ54a,55aを摺動部材4に当接させて摩耗粒子を掃き出すものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えばクリーナ部54,55に直動機構と電磁アクチュエータなどの駆動手段を設けて、ブラシ54a,55aを摺動部材4に対して当接または離間させるものであってもよい。
なお、上述した実施の形態1,2では、倒立型の顕微鏡を例に説明したが、例えば、正立型の顕微鏡に本発明の電動ステージを適用してもよいし、観察対象の標本を載置して該標本の像を撮像するためのステージを備えた撮像装置に本発明の超音波ステージを適用することができる。
また、上述した実施の形態1,2は、本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、各実施の形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成できる。本発明は、仕様等に応じて種々変形することが可能であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能であることは、上記記載から自明である。
以上のように、本発明にかかる超音波ステージは、ステージの移動にかかる動作の安定性を維持することに有用である。
1 基部
2 移動部
3 ガイドレール
4 摺動部材
5 摩耗粒子除去部
10 超音波アクチュエータ(超音波モータ)
11 エンコーダ
12 スケール
13a,13b ビス
31 鏡筒
33 本体部
34 透過照明部
36 対物レンズ
37 反射ミラー
38 結像光学系
39 接眼レンズ
41 透過照明支柱
42 アーム
43 光源
44 ランプハウス
45 コンデンサレンズ
46 コンデンサユニット
47 コレクタレンズ
48 視野絞り
49 反射ミラー
51 台座
52 回動部
53 回転支持部
54,55 クリーナ部
54a,55a ブラシ
100 電動ステージ(超音波ステージ)
101 圧電素子
101a 振動体
101b,101c 振動子
102 保持機構
102a 薄板ばね部
102b 切り欠き穴部
102c 厚肉部
102d,102e 固定用ビス穴
102f ネジ穴
103 コイルばね
104 ネジ
105 振動用電極
110 制御装置
111 制御部
112 駆動部
113 移動指示部
114 検出部

Claims (4)

  1. 基部と、
    前記基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、
    前記移動部の移動方向に沿って設けられる摺動部材と、
    前記摺動部材と当接可能な複数の振動子と、前記移動部の移動方向と直交する第1の方向の第1の振動を励起する第1の信号と、前記移動部の移動方向と平行な第2の方向の第2の振動を励起する第2の信号とに応じて振動することにより前記複数の振動子を楕円振動させる弾性変形可能な振動体と、を有する超音波モータと、
    を備え、
    前記振動子の前記摺動部材と当接する当接面は、
    略平面状をなす平坦部と、
    前記第2の方向に延び、前記平坦部の表面粗さに基づく最大高さよりも大きい深さの複数の谷部と、
    を有することを特徴とする超音波ステージ。
  2. 前記振動子の硬度が、前記摺動部材の硬度よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の超音波ステージ。
  3. 前記第2の方向と直交する平面を切断面とする前記振動子の断面における前記当接面がなす断面曲線をもとに算出される評価値Ppq,Pvq,Pmqが、0.4(μm)≦Ppq≦1.4(μm)、3.7(μm)≦Pvq≦6.3(μm)、45(%)≦Pmq≦85(%)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波ステージ。
    ここで、
    pq:前記平坦部に当てはめられた回帰直線Lpqの傾斜
    vq:前記谷部に当てはめられた回帰直線Lvqの傾斜
    mq:前記回帰直線Lpqと前記回帰直線Lvqとの交点の負荷長さ率
    である。
  4. 前記摺動部材に当接可能であり、前記摺動部材に付着した摩耗粒子を除去するクリーナ部をさらに備え、
    前記クリーナ部は、前記移動部が所定の配置パターンで移動を繰り返す場合に、該配置パターンにおいて前記振動子が移動する移動範囲の両端の折り返し位置近傍で前記摺動部材に当接して該摺動部材上を摺動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の超音波ステージ。
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