JP7346264B2 - 振動型アクチュエータ及びその駆動方法 - Google Patents

振動型アクチュエータ及びその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、振動型アクチュエータ及びその駆動方法等に関する。
一般に、振動型アクチュエータは、振動体と被駆動体(接触体)とを加圧接触させ、振動体に励起した振動により振動体と接触体とを相対的に移動させることにより駆動力を得る。振動型アクチュエータは、構造が簡素で薄型であるとともに、高精度で静粛な駆動が可能であるため、レンズ鏡筒、雲台などの旋回駆動装置、FAなどの生産装置、OA機器などの駆動モータとして適用されてきた。
その一方で、振動型アクチュエータは、振動と摩擦を組み合わせて駆動しているため、振動体や接触体に自励的に不要振動が発生することで、「鳴き」と呼ばれる異音(以下、単に「異音」ともいう)が発生することがあった。また、周辺部品が、振動体に励起した振動と共振することでも、異音が発生することがあった。そのため、これまで様々な異音対策が提案されてきた。なお、「不要振動」とは、振動型アクチュエータの駆動に寄与しない振動のことである。
例えば、特許文献1には、振動型アクチュエータを低速度で駆動する、(振動体が有する圧電素子に印加する)駆動電圧の高周波数領域で発生する異音を抑制する技術が記載されている。具体的には、駆動電圧の駆動周波数領域において、不要振動の共振周波数と駆動周波数の差が、駆動に寄与する振動の固有振動モードの共振周波数(固有振動数)と駆動電圧の駆動周波数との差よりも大きくなるように駆動電圧等が設定されている。これにより、不要振動の発生を抑制し、異音の発生を抑制している。
また、特許文献2には、振動体を2つ用いた構成において、振動体の励振を妨げることなく異音の発生を抑制する技術が記載されている。具体的には、特許文献2に記載の振動型アクチュエータは、接触体の厚み方向(接触体の長手方向及び短手方向に直交する方向)において接触体を2つの振動体で挟み込み、接触体の長手方向に、振動体がガイドバーに沿って駆動する構造となっている。そして、振動減衰部材が、振動体を固定している保持部材の短手方向で、保持部材を挟み込むように配置されている。これにより、異音発生の原因となる不要振動を保持部材の周囲で減衰させることにより、異音の発生を抑制している。
特開2017-70115号公報 特開2019-126220号公報
しかしながら、上記の従来例に示す振動型アクチュエータでも、駆動周波数を高周波数領域から低周波数領域へ掃引して低速度から高速度へ徐々に速度を上昇させていくと、速度に応じて周波数が高くなる異音が発生することがあった。本発明の発明者が検証したところ、以下のことが解った。ガイドバーに沿って振動体を移動させているときに、ガイドバーの表面に形成されている溝の山数と速度を乗じた周波数で、ガイドバーと係合する部材に微小な強制振動が発生する。この強制振動は、速度が高くなるにつれて周波数が高くなる。そして、この強制振動の周波数と振動体の固有振動数が一致すると、振動の振幅が大きくなり、異音が発生することがある。
本発明は、上記課題に鑑み、振動型アクチュエータの駆動時に振動体に加わる、不要振動を励振する強制振動の発生を抑制し、これにより異音の発生を抑制することができる、振動型アクチュエータ等を提供することを目的とする。
本発明の振動型アクチュエータは、弾性体と、前記弾性体に固定された電気-機械エネルギ変換素子と、を有する振動体と、前記振動体と加圧接触する接触体と、前記振動体を支持する支持部材と、前記支持部材と係合し、前記支持部材を案内する案内部材と、を備え、前記振動体と前記接触体とを相対移動させる振動型アクチュエータであって、前記案内部材の表面粗さ曲線の単位長さ当たりの山の数をN、前記相対移動の速度をV、前記振動体の固有振動モードの共振周波数をfとするときに、N×V≠fを満たすことを特徴とする。
本発明の振動型アクチュエータ等によれば、振動型アクチュエータの駆動時に振動体に加わる、不要振動を励振する強制振動の発生を抑制し、これにより異音の発生を抑制することができる。
本発明の実施例1に係る振動型アクチュエータの斜視図。 本発明の実施例1に係る振動型アクチュエータの分解斜視図。 本発明の実施例1に係る振動型アクチュエータの上側支持部材18の分解斜視図。 本発明の実施例1に係る振動型アクチュエータを構成する振動体に励起させる(a)第1の振動モードと(b)第2の振動モードを説明する斜視図。 本発明の実施例1に係る、(a)振動型アクチュエータのガイドバーを光学顕微鏡で撮影した画像、(b)当該ガイドバーの表面粗さ曲線。 本発明の実施例1の比較例に係る、(a)振動型アクチュエータのガイドバーを光学顕微鏡で撮影した画像、(b)当該ガイドバーの表面粗さ曲線。 本発明の実施例1に係る、(a)振動型アクチュエータの振動体の最低次数(0次)の固有振動モードの形状を示す斜視図、(b)振動型アクチュエータの振動体の最低次数(0次)の固有振動モードの他の形状を示す斜視図。 本発明の実施例2に係る振動型アクチュエータの分解斜視図。 本発明の実施例2に係る振動型アクチュエータのガイドバーの表面粗さ曲線。 本発明の振動型アクチュエータを備える撮像装置の概略構成を示す上面図。 本発明の振動型アクチュエータを備えるステージ装置の概略構成を示す斜視図。
本発明を実施するための形態を、以下の実施例により説明する。
<実施例1>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動型アクチュエータ100の概略構成を示す斜視図である。図2は、振動型アクチュエータ100の分解斜視図である。図3は、上側支持部材18の分解斜視図である。振動型アクチュエータ100は、振動体2、保持部材9、接触体10、上側支持部材18、下側支持部材19、トッププレート20、ボトムプレート21、ガイドバー22(案内部材)、接触体保持部23、24及び引張コイルばね25を備える。
振動体2は、弾性体3と、弾性体3の一方の面に設けられた2つの突起部5と、弾性体3において突起部5が設けられている面の反対側の面に設けられた圧電素子4とを有する。なお、突起部5は、少なくとも1つあれば振動型アクチュエータ100の駆動(振動体2と接触体10との相対移動)は可能である。
略矩形で平板状の形状を有する弾性体3は、例えば、マルテンサイト系のステンレス等の金属材料からなり、耐久性を高めるための硬化処理として焼入処理が施されている。突起部5は、バネ性を有する厚さで形成されており、例えば、弾性体3を構成する板材のプレス加工等によって、弾性体3と一体的に形成されている。但し、これに限定されず、突起部5は、溶接等によって弾性体3に固定されていてもよい。突起部5の先端5a(上面)は、接触体10と摩擦摺動するため、耐摩耗性を高めるために焼入処理等の硬化処理が施されている。
接触体である接触体10は、ステンレス等の金属材料からなり、突起部5との摩擦摺動面には、耐摩耗性を高めるために窒化処理等の硬化処理が施されている。
電気量を機械量に変換する電気-機械エネルギ変換素子である圧電素子4は、接着剤によって弾性体3に接着されている。圧電素子4は、板状の圧電セラミックスの両面に所定の形状の電極が形成された構造を有する。圧電素子4の電極に所定の周波数の駆動電圧(交流電圧)を印加して、振動体2に後述する第1の振動モードと第2の振動モードの振動を励起し、2つの突起部5を結ぶ方向と突起部5の突出方向とを含む面内での楕円運動を突起部5に生じさせる。これにより、突起部5は接触体10を摩擦駆動(以下、単に「駆動」という)し、接触体10と振動体2とを相対的にリニア駆動させることができる。
図4は、振動型アクチュエータ100を駆動する(振動体2と接触体10とを相対移動させる)ために振動体に励起させる固有振動モードを説明する斜視図である。図4(a)は、振動型アクチュエータ100を駆動するために振動体2に励起させる第1の振動モードを説明する斜視図である。図4(b)は、振動型アクチュエータ100を駆動するために振動体2に励起させる第2の振動モードを説明する斜視図である。
なお、図4(a),(b)は、変形形状の理解を容易にするために、振動体2の形状に比べて変位量が拡大されて表されている。第1の振動モード及び第2の振動モードを説明するために、図中に示すX方向、Y方向及びZ方向を定める。X方向は、2つの突起部5(の先端)を結ぶ方向であり、振動体の長手方向でもある。Z方向は、突起部5の突出方向であり、振動体と接触体が加圧接触する方向でもある。Y方向は、X方向及びZ方向と直交する方向であり、振動体の短手方向でもある。
第1の振動モードは、X方向(振動体の長手方向)に2次(振動の腹が2つ)の屈曲振動を生じるモードであり、Y方向と平行な3本の振動の節(以下、単に「節」という)を有する。突起部5(の先端)は、第1の振動モードの振動によりX方向で往復運動を行う。このとき、突起部5を第1の振動モードの振動で節となる位置又はその近傍に(第1の振動モードの振動で節となる位置と重なるように)配置することにより、突起部5(の先端)をX方向で最も大きく変位させることができる。
第2の振動モードは、Y方向(振動体の短手方向)に1次(振動の腹が1つ)の屈曲振動を生じるモードであり、X方向と平行な2本の節を有する。突起部5は、第2の振動モードの振動によりZ方向で往復運動を行う。このとき、突起部5が第2の振動モードで腹となる位置又はその近傍に(第2の振動モードの振動で腹となる位置と重なるように)配置することにより、突起部5をZ方向で最も大きく変位させることができる。
よって、第1の振動モードと第2の振動モードとを組み合わせることにより、突起部5の先端に、略ZX面内で楕円運動を発生させることができ、これにより、略X方向に振動体2を駆動する駆動力が発生する。このとき、2つの突起部5がそれぞれ、第1の振動モードの節の位置、且つ、第2の振動モードの腹の位置又はその近傍に配置されることにより、突起部5(の先端)の振動変位を最も大きくすることができ、これにより、高い出力を得ることができる。
図1、図2、図3にもどり、振動型アクチュエータ100は、上側支持部材18(支持部材)に保持された振動体2と下側支持部材19(支持部材)に保持された振動体2とで接触体10を挟み込んだ構成を有する。接触体10の長手方向の端部はそれぞれ、接触体保持部23,24に固定されている。ガイドバー22の軸方向の端部はそれぞれ、接触体保持部23,24に固定されている。接触体保持部23,24とトッププレート20及びボトムプレート21とがねじ等により連結されることで、振動型アクチュエータ100の外装部が形成されている。
下側支持部材19に設けられた貫通穴部19cがガイドバー22に摺動自在に嵌合している。これにより、下側支持部材19は案内部材であるガイドバー22の軸方向(X軸方向)に案内され、振動体2に対して相対的に移動可能となっている。上側支持部材18は、上側支持部材18に設けられた接続ピン18bが下側支持部材19に設けられた接続受け部19bと係合することにより、下側支持部材19に対して位置決めされる。よって、上側支持部材18と下側支持部材19とは、ガイドバー22に沿って案内され、一体的に移動可能となっている。なお、下側支持部材19の貫通穴部19cとガイドバー22の摺動を滑らかにするため、グリスを塗布しても良い。また、接触体10とガイドバー22はX軸方向に略平行となるように設けられている。
引張コイルばね25は、上側支持部材18に設けられたバネ受け部18aと下側支持部材19に設けられたバネ受け部19aに懸架されて、上側支持部材18と下側支持部材19を引き寄せている。これにより、詳細は後述するが、上側支持部材18と下側支持部材19のそれぞれに保持されている振動体2の突起部5の先端5aを接触体10に加圧接触させた状態が保持される。なお、上側支持部材18と下側支持部材19を互いに引き寄せるように連結する手段は、引張コイルばね25に限られず、ゴム或いは円錐コイルばね等であってもよい。
以上の構成により、振動型アクチュエータ100では、振動体2を駆動すると、固定された接触体10に対して振動体2、保持部材9、上側支持部材18、下側支持部材19及び引張コイルばね25が一体となってガイドバー22の軸方向に駆動する。なお、振動型アクチュエータ100は、接触体10が固定された構成となっているが、上側支持部材18と下側支持部材19が固定され、接触体10が移動する構造とすることも可能である。
続いて、上側支持部材18の構成と、振動体2の突起部5の先端5aを接触体10に接触させる構成について、図3を参照して説明する。振動体2は、振動体2の長手方向(2つの突起部5の先端5aを結ぶ方向)の端部近傍(平板部から長手方向に延びた固定部)で、接着や溶接等の手段により保持部材9に固定されている。保持部材9に設けられている穴部(不図示)には上側支持部材18に設けられた凸部18cが挿入されており、保持部材9は凸部18cの軸方向に摺動自在となっている。
振動減衰部材26は、上側支持部材18に設けられた凸部18fが振動減衰部材26に設けられた穴部26aに挿入されることにより、保持部材9の短手方向から保持部材9を挟み込むようにして、上側支持部材18に取り付けられている。振動減衰部材26の材質には、柔らかい樹脂材料が好適に用いられ、例えば、振動減衰性能が高いブチルゴムやシリコーンゴム等のゴム材料を図8に示す形状に成形したものが好適である。但し、振動減衰部材7の材質はこれらに限られず、例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、紫外線硬化ゲル、高分子ゲル等を用いることもできる。
振動体2には、緩衝部材11と加圧ブロック13が接触するように配置されている。緩衝部材11は、加圧力を分散させるための部材であり、加圧ブロック13に接着等の手段により取り付けられている。緩衝部材11には、例えば、フェルトを用いることができる。緩衝部材11は、圧電素子4の厚み方向の2つの面のうち弾性体3と接着されていない面と接触している。
加圧ブロック13において緩衝部材11が取り付けられている面の反対側の面には突起部13aが設けられている。加圧ブロック13は、突起部13aが上側支持部材18に設けられた穴部18eに嵌合することで、上側支持部材18に対して位置決めされている。
振動体2の突起部5の先端5aを接触体10に対して加圧する加圧力は、引張コイルばね25によって与えられる。具体的には、加圧ブロック13において緩衝部材11が張り付けられている面の反対側の面が上側支持部材18に設けられた突起部18dと接触することで、保持部材9と上側支持部材18との間に隙間が形成され、加圧ブロック13は振動体加圧方向へ加圧される。これにより、突起部5の先端5aを接触体10に加圧するための加圧力は振動体2に対してのみ与えられる。
下側支持部材19に対しても、上側支持部材18と同様に、振動体2、保持部材9、緩衝部材11、加圧ブロック13が設置されている。よって、引っ張りコイルバネ25が上側支持部材18と下側支持部材19を引き寄せる力が加圧ブロック13を介して振動体2を接触体10に対して振動体加圧方向に加圧する力に変換されて、振動体2と接触体10とが所定の加圧力で接触する。
振動減衰部材26は、保持部材9の短手方向で保持部材9を挟み込むように2つ配置されている。また、振動減衰部材26の両端は穴部26bを有する円筒状に形成されており、各円筒状部は上側支持部材18に設けられた凸部18gと保持部材9に挟まれている。
また、減衰効果を高めるため、振動減衰部材26は円柱状部が潰れる程度に変形させて実装している。振動減衰部材26により、振動体2から保持部材9に伝わる振動は減衰され、振動型アクチュエータの異音や出力の低下を防止している。下側支持部材19に設けられた振動減衰部材26も同様の効果を示す。
図5に、図2に示すガイドバー22のA部の拡大図を示す。図5(a)はガイドバー22のA部を光学顕微鏡で撮影した画像を示し、図中の矢印で示した方向は、振動体2が相対移動する方向である。図5(b)はA部を駆動方向(相対移動の方向)であるX方向に沿って表面粗さ計で測定した表面粗さ曲線を示す。
ガイドバー22は、円柱状でステンレス等の鉄系やアルミ合金製などの金属部材であり、旋盤等の切削加工後に研削や研磨などによって、下側支持部材19の貫通穴部19cと摺動する円筒面を平滑に仕上げている。よって、図5(a)に示すように切削加工による切削痕はほとんど残っておらず、様々な方向に不規則な傷や溝があるのみである。また、図5(b)に示す、図2に示したガイドバー22のA部のある区間の表面粗さ曲線から、算術平均高さRaは0.1[μm]、輪郭曲線要素の平均長さRSmは0.25[mm]となっている。
なお、算術平均高さRa及び輪郭曲線要素の平均長さRSmはJIS B0601:2001(ISO4287:1997に準拠)の算出方法で求めている。RSmは粗さ曲線の表面凹凸(山谷)の平均波長を計算しており、高さもしくは深さが粗さ曲線の最大高さの10%以下又は長さが基準長さの1%以下のものはノイズとみなし、前後に続く凹凸の一部としている。よって、RSmの逆数をとれば、ガイドバー22(案内部材)の表面粗さ曲線の単位長さ当たり(本実施例では、1mm当たり)の山の数(N)(以下、単に「山の数」という)が求まり、本実施例においては4個となる。
以上の構成により、駆動周波数を共振周波数付近まで掃引して振動型アクチュエータ100を駆動すると、最低速度(Vmin)から最高速度(Vmax)までの全速度領域で鳴きと呼ばれる異音の発生を抑制することが可能となる。また、振動体と接触体との相対移動の速度の乱れの発生や、振動体と接触体との相対移動に要する電力の増加を抑制し、振動型アクチュエータ100を安定して駆動することが可能となる。なお、本実施例において最高速度(Vmax)は500[mm/s]となっている。
ここで、本実施例において、ガイドバー22の円筒面を仕上げ加工し切削痕を除去し、山の数(N)を少なく形成した効果について説明する。
そのための比較例として、仕上げ加工を施していない従来のガイドバーの拡大図を図6に示す。図6(a)は比較例におけるガイドバーの円筒面を光学顕微鏡で撮影した画像を示し、図6(b)は円筒面を駆動方向に沿って表面粗さ計で測定した表面粗さ曲線を示す。
比較例のガイドバーは、図6(a)に示すように切削加工による切削痕が残っており、駆動方向と直交する方向に複数の山谷が形成されている。また、図6(b)に示すガイドバーのある区間の表面粗さ曲線から、算術平均高さRaは0.5[μm]、輪郭曲線要素の平均長さRSmは0.03[mm]となっている。比較例のガイドバーもRaは1[μm]以下であり山谷の高低差は十分小さい値となっている。一方で、輪郭曲線要素の平均長さRSmは0.03[mm]と細かいピッチで繰り返されており、RSmの逆数をとって山の数(N)を求めると33.5個となっている。
比較例のガイドバーを用いて本実施例の振動型アクチュエータを最高速度(Vmax)500[mm/s]まで駆動すると(振動体と接触体とを相対移動させると)、140[mm/s]付近と325[mm/s]付近で大きな鳴きが発生することがあった。また、鳴きが発生する速度域付近では、振動体と接触体との相対移動の速度の乱れが発生したり、振動体と接触体との相対移動に要する電力が増加することがあった。山の数(N)は33.5個であるため、鳴きが発生した速度(V)と山の数(N)を乗じて周波数を算出すると、それぞれ4.7[kHz]、10.9[kHz]となる。
ここで、図7(a)に振動体の最小の共振周波数(fmin)の固有振動モードの形状を示し、図7(b)に振動体の最小の共振周波数(fmin)の固有振動モードの次に共振周波数が低い固有振動モードの形状を示す。「最小の共振周波数」とは、振動体の固有振動モードの共振周波数のうち、最小の共振周波数のことである。なお、図7(a),(b)は、変形形状の理解を容易にするために、振動体2の形状に比べて変位量が拡大されて表されている。また、「次数」とは、振動体の平板部に形成される振動の腹の数(節の数-1)のことである。
図7(a)は、振動体の固有振動モードの中で最も共振周波数が低い、最小の共振周波数(fmin)の固有振動モードの形状であり、図7(a)中、平板部から長手方向に延びた固定部がZ方向に変形している。そして、それにより、振動体の平板部全体がZ方向に振動している。この固有振動モードの共振周波数(固有振動数)は、本実施例では4.7[kHz]である。
また、比較例のガイドバーを用いて140[mm/s]の速度(V)で振動型アクチュエータを駆動すると、下側支持部材19が強制振動する。具体的には、ガイドバーの山谷にならって速度(V)と山の数(N)を乗じた値(N×V)の周波数である4.7[kHz]で下側支持部材19が微小な振幅で強制振動する。そして、この振動により、振動体2が、最小の共振周波数(fmin)の固有振動モードで共振し、接触体10と振動体2が衝突し合い、鳴きが発生する。
なお、この最小の共振周波数(fmin)の固有振動モードは、最低次数の固有振動モードである。そのため、前述の図4(a)、(b)で示した、振動型アクチュエータの駆動に用いる(振動体と接触体とを相対移動させる)固有振動モードの共振周波数(frm)よりも、共振周波数が低い(fmin<frm)。
図7(b)は、振動体の最小の共振周波数(fmin)の固有振動モードの次に共振周波数が低い固有振動モードの形状であり、図7(b)中、平板部から長手方向に延びた固定部がZ方向に変形している。そして、それにより、振動体の平板部全体がZ方向に振動している。この固有振動モードの共振周波数(固有振動数)は、本実施例では10.9[kHz]である。また、比較例のガイドバーを用いて325[mm/s]の速度(V)で駆動すると、ガイドバーの山谷にならって速度(V)と山の数(N)を乗じた値(N×V)の周波数である10.9[kHz]で下側支持部材19が微小な振幅で強制振動する。そして、この振動により、振動体2が、最小の共振周波数(fmin)の固有振動モードの次に共振周波数が低い固有振動モードで共振し、接触体10と振動体2が衝突し合い、鳴きが発生する。
以上より、比較例のガイドバーにおいては、振動型アクチュエータの速度(V)と山の数(N)を乗じた値(N×V)が、振動体の固有振動モードの共振周波数(固有振動数)と一致したときに鳴きが発生していた。また、振動型アクチュエータの速度(V)が大きくなると、共振する振動体の固有振動モードの共振周波数(固有振動数)も高くなるため、鳴きの音が高くなっていた。したがって、N×Vが、振動体の固有振動モードの共振周波数と一致しなければ(N×V≠f)、ガイドバーの山谷に起因する、不要振動を励振する強制振動の発生を抑制することができる。そして、これにより、異音の発生を抑制することができる。
本実施例では、山の数(N)は4個となっている。そのため、最高速度(Vmax)である500[mm/s]を乗じた値(N×Vmax)は2[kHz]となり、振動体2の最小の共振周波数(fmin)である4.7[kHz]よりも低くなっている(N×Vmax<fmin)。よって、振動型アクチュエータ100の最高速度までの全速度領域において、不要振動のうち、少なくとも、振動体の固有振動モードの形状が、振動体と接触体が加圧接触する方向に変形する形状である不要振動の発生が抑制される。そのため、他の方向に変形する不要振動の発生が抑制されてなかったとしても、鳴きの発生を抑制することが可能となる。振動体と接触体が加圧接触する方向に変形する不要振動は、振動体を接触体に叩きつけるように変形させるので、他の方向に変形する不要振動よりも、大きな異音を発生させると考えられるからである。また、振動体と接触体との相対移動の速度の乱れの発生や、振動体と接触体との相対移動に要する電力の増加を抑制し、振動型アクチュエータ100を安定して駆動することが可能となる。
なお、本実施例において山の数(N)を4とし、最高速度(Vmax)を500[mm/s]とした。しかし、振動型アクチュエータの構成及び駆動条件はこれに限定されるものではない。山の数(N)と最高速度(Vmax)を乗じた値(N×Vmax)が振動体の最小の共振周波数(fmin)よりも低くなる(N×Vmax<fmin)ように、ガイドバーの加工方法や最高速度(Vmax)の設定を選択することができる。
具体的には、振動型アクチュエータの最高速度(Vmax)が駆動対象によって定められている場合、最高速度(Vmax)に応じてガイドバーの仕上げ精度を変更していくことが可能である。例えば、本実施例のように最高速度(Vmax)が500[mm/s]まで必要な場合、山の数(N)は、最小の共振周波数(fmin)である4.7[kHz]から500[mm/s]を除した値(fmin/Vmax)の9.4個よりも小さくする必要がある。
つまり、RSmが0.11[mm]より大きくなるまで精度よくガイドバーを加工する必要があり、本実施例のように切削加工後に研削や研磨を施すことで全速度領域において鳴きを抑制することができる。さらに、山の数(N)が0になるようにガイドバーの仕上げ精度を高めれば、上記最小の共振周波数(fmin)が低い場合でも、設定した最高速度(Vmax)まで鳴きなく駆動が可能となる。
一方で、最高速度(Vmax)が100[mm/s]まででよい場合は、山の数(N)は47個よりも小さければよく、RSmが0.02[mm]より大きくなれば良い。そのため、仕上げの研削や研磨の工程を不要にすることができ、ガイドバーのコストダウンができる利点がある。
以上より、山の数(N)と最高速度(Vmax)を乗じた値(N×Vmax)が、振動体の最小の共振周波数(fmin)よりも小さくなるように山の数(N)を加工できる加工方法を選択すればよいといえる。それにより、必要以上にガイドバーの加工精度を上げてコストの上昇を招くことなく、鳴きの抑制が可能となる。
また、反対にコストや材料の加工性等により山の数(N)が決まってしまう場合には、以下のようにすればよい。山の数(N)と最高速度(Vmax)を乗じた値が、振動体の最小の共振周波数(fmin)よりも小さくなるように、制御において最高速度(Vmax)を設定すればよい。それにより、全速度域での鳴きの抑制が可能となる。
なお、ガイドバーの切削後の仕上げ加工として研削加工や研磨加工を施してきたが、例えば切削後にメッキ処理等を施して被膜を形成し、切削痕による山を無くしてもよい。
以上の通り、本実施例では、以下のようにしている。山の数(N)に最高速度(Vmax)を乗じた値が、振動体2の最小の共振周波数(fmin)よりも小さくなるように、ガイドバーを加工又は最高速度(Vmax)を設定している。これにより、最低速度(Vmin)から最高速度(Vmax)までの全速度領域で鳴きと呼ばれる異音の発生を抑制することが可能となる。また、振動体と接触体との相対移動の速度の乱れの発生や、振動体と接触体との相対移動に要する電力の増加を抑制し、振動型アクチュエータ100を安定して駆動することが可能となる。
<実施例2>
実施例2として、実施例1とは異なる形態の振動型アクチュエータの構成例について、図8を用いて説明する。本実施例は、実施例1に対して、振動体を1つにし、ガイドバーを複数設けているところにおいて図1に示す構造と相違する。本実施例のその他の要素は、上述した実施例1の対応するものと同一なので、図番の末尾2桁の数字をそろえることにより説明を省略する。
図8に、本実施例の振動型アクチュエータ概略構成を示す分解斜視図を示す。
図8に示す振動型アクチュエータ200は、リニア駆動が可能な装置であり、相対移動する振動体102と接触体110とを備える。振動体102は支持部材119に保持され固定されている。また、支持部材119は、図8中のX方向と平行に配置される2本の案内部材であるガイドバー122に、X方向に案内され移動可能となっている。2本のガイドバー122は、ボトムプレート121に固定された2つの接触体保持部材123、124に挟持された状態で固定されている。
振動体102は、支持部材119に設けられた固定部119dに保持部材109を介してねじ固定されている。これにより、支持部材119と振動体102とは一体となってX方向に移動することが可能となっている。
支持部材119と振動体102との間には、板ばね形状を有し、Z方向に撓むことでばね力を発生する加圧手段である加圧ばね125が配置されている。加圧ばね125は、その自由端が振動体102に接触しており、振動体102を接触体110に押圧している。ここで、所望の加圧接触状態を実現するためには、振動体102と接触体110とがZ方向に相対的に変位可能となっている必要がある。本実施例では、保持部材109の一部が弾性変形することにより、振動体102と接触体110とがZ方向に相対的に変位可能となっている。
振動型アクチュエータ200では、振動体102と一体となってX方向にスライド移動する支持部材119を出力手段として駆動力(または変位)を取り出すことにより、任意の機器を駆動することができる。
図9に、ガイドバー122のある区間を駆動方向であるX方向に沿って表面粗さ計で測定した表面粗さ曲線を示す。
本実施例においても、ガイドバー122は旋盤等の切削加工後に研削や研磨などによって、支持部材119の貫通穴部119cと摺動する円筒面を平滑に仕上げている。よって、表面粗さ曲線から、算術平均高さRaは0.05[μm]、輪郭曲線要素の平均長さRSmは0.16[mm]となっており、RSmの逆数から山の数(N)は6個となる。
本実施例の振動体102も、最小の共振周波数(fmin)は4.7[kHz]なので、最高速度(Vmax)の上限は、4.7[kHz]から山の数(N)6個を除算した値(fmin/N)である783[mm/s]となる。なお、本実施例では、消費電力や圧電素子の破壊の他の条件を加味し、最高速度(Vmax)を400[mm/s]と設定した。よって、山の数(N)である6個と最高速度(Vmax)である400[mm/s]を乗じて求まる周波数(N×Vmax)は2.4[kHz]となり、振動体102の最小の共振周波数(fmin)である4.7[kHz]から十分離れている。以上の構成により、駆動周波数を共振周波数付近まで掃引して振動型アクチュエータ200を駆動すると、最低速度(Vmin)から最高速度(Vmax)までの全速度領域で鳴きと呼ばれる異音の発生を抑制することが可能となる。また、振動体と接触体との相対移動の速度の乱れの発生や、振動体と接触体との相対移動に要する電力の増加を抑制し、振動型アクチュエータ200を安定して駆動することが可能となる。
<実施例3>
図10は、本発明の振動型アクチュエータ100を備える撮像装置60の概略構成を示す上面図である。撮像装置60は、後述するレンズを通過した光が結像する撮像素子(不図示)を有する撮像装置本体61と、撮像装置本体61に対して着脱自在なレンズ鏡筒62を有する。レンズ鏡筒62は、複数のレンズ群63(レンズ)と、フォーカス調整用レンズ64(レンズ)と、振動型アクチュエータ100を含む。フォーカス調整用レンズ64を保持する不図示のレンズ保持枠は、振動型アクチュエータ100における移動体である上側支持部材18又は下側支持部材19に連結されている。振動型アクチュエータ100を駆動することにより、フォーカス調整用レンズ64を光軸方向に駆動して、被写体にピントを合わせることができる。
なお、振動型アクチュエータ100は、レンズ鏡筒62にズーム用レンズが配置されている場合に、ズーム用レンズを光軸方向に移動させる駆動源として用いることもできる。更に、レンズ鏡筒62に像ブレ補正レンズが配置されている場合に、振動型アクチュエータ100は、像ブレ補正レンズを光軸と直交する平面内で駆動する駆動源として用いることができる。
<実施例4>
図11は、本発明の振動型アクチュエータを備える顕微鏡500(ステージ装置)の概略構成を示す斜視図である。
実施例4では、上述した実施例1,2に係る振動型アクチュエータを少なくとも2つ以上備える装置の一例として、X-Yステージを備える顕微鏡500の構成について図11を参照して説明する。図11は、顕微鏡500の外観斜視図である。
顕微鏡500は、撮像素子(不図示)と光学系を内蔵する撮像部510と、自動ステージ530とを有する。自動ステージ530は、基台と、該基台上に設けられている第1の振動型アクチュエータ(不図示)及び第2の振動型アクチュエータ(不図示)と、該基台上に設けられているX-Y面内で移動されるステージ520と、を有する。第1の振動型アクチュエータ及び第2の振動型アクチュエータのそれぞれは、実施例1又は2の振動型アクチュエータ10を用いる。
第1の振動型アクチュエータは、ステージ520を、ステージ520のX方向に駆動する駆動装置として用いられる。また、第1の振動型アクチュエータは、振動体11と接触体12の一部との相対移動の方向がステージ520のX方向と一致するように配置される。
また、第2の振動型アクチュエータは、ステージ520を、ステージ520のY方向に駆動する駆動装置として用いられる。また、第2の振動型アクチュエータは、振動体11と接触体12の一部との相対移動の方向がステージ520のY方向と一致するように配置される。
被観察物をステージ520の上面に置いて、拡大画像を撮像部510で撮影する。観察範囲が広範囲にある場合には、第1の振動型アクチュエータ及び第2の振動型アクチュエータを用いて自動ステージ530を駆動してステージ520を面内方向に移動させて被観察物を移動させることにより、撮像領域を変更する。異なる撮像領域で撮影された画像を不図示のコンピュータで画像処理により結合させることで、観察範囲が広範囲で、高精細な1枚の画像を取得することができる。
以上、本発明をその好適な実施例に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施例は本発明の一実施例を示すものにすぎず、各実施例を適宜組み合わせることも可能である。
2 振動体
3 弾性体
4 圧電素子(電気-機械エネルギ変換素子)
10 接触体
18 上側支持部材(支持部材)
19 下側支持部材(支持部材)
119 支持部材
22、122 ガイドバー(案内部材)

Claims (15)

  1. 弾性体と、前記弾性体に固定された電気-機械エネルギ変換素子と、を有する振動体と、
    前記振動体と加圧接触する接触体と、
    前記振動体を支持する支持部材と、
    前記支持部材と係合し、前記支持部材を案内する案内部材と、を備え、
    前記振動体と前記接触体とを相対移動させる振動型アクチュエータであって、
    前記案内部材の表面粗さ曲線の単位長さ当たりの山の数をN、前記相対移動の速度をV、前記振動体の固有振動モードの共振周波数をfとするときに、以下の式を満たすことを特徴とする振動型アクチュエータ。
    N×V≠f
  2. 前記相対移動の最高速度をVmax、前記振動体の固有振動モードの最小の共振周波数をfminとするときに、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
    N×Vmax<fmin
  3. 前記振動体の固有振動モードの形状は、前記振動体と前記接触体が加圧接触する方向に変形する形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型アクチュエータ。
  4. 前記相対移動させる固有振動モードの共振周波数をfrmとするときに、以下の式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の振動型アクチュエータ。
    min<frm
  5. 前記山の数は、前記相対移動の方向で測定したときの表面粗さ曲線から求まる数であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  6. 前記案内部材は、円柱状の金属部材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  7. 前記支持部材に貫通穴部が形成され、前記貫通穴部と前記案内部材とが嵌合していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
    前記振動型アクチュエータにより駆動されるレンズと、を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
    前記振動型アクチュエータにより駆動されるレンズと、
    前記レンズを通過した光が結像する撮像素子を有する撮像装置本体と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
    前記振動型アクチュエータにより駆動されるステージと、を備えることを特徴とするステージ装置。
  11. 弾性体と、前記弾性体に固定された電気-機械エネルギ変換素子と、を有する振動体と、
    前記振動体と加圧接触する接触体と、
    前記振動体を支持する支持部材と、
    前記支持部材と係合し、前記支持部材を案内する案内部材と、を備え、
    前記振動体と前記接触体とを相対移動させる振動型アクチュエータの駆動方法であって、
    前記案内部材の表面粗さ曲線の単位長さ当たりの山の数をN、前記相対移動の速度をV、前記振動体の固有振動モードの共振周波数をfとするときに、以下の式を満たすように、前記相対移動の速度を設定することを特徴とする振動型アクチュエータの駆動方法。
    N×V≠f
  12. 前記相対移動の最高速度をVmax、前記振動体の固有振動モードの最小の共振周波数をfminとするときに、以下の式を満たすように、前記相対移動の最高速度を設定することを特徴とする請求項11に記載の振動型アクチュエータの駆動方法。
    N×Vmax<fmin
  13. 前記振動体の固有振動モードの形状は、前記振動体と前記接触体が加圧接触する方向に変形する形状であることを特徴とする請求項11又は12に記載の振動型アクチュエータの駆動方法。
  14. 前記相対移動させる固有振動モードの共振周波数をfrmとするときに、以下の式を満たすことを特徴とする請求項12に記載の振動型アクチュエータの駆動方法。
    min<frm
  15. 前記山の数は、前記相対移動の方向で測定したときの表面粗さ曲線から求まる数であることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータの駆動方法。
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