JP2015175496A - 軸受、減速装置、ロボットハンドおよびロボット - Google Patents

軸受、減速装置、ロボットハンドおよびロボット Download PDF

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Abstract

【課題】ころ軸受におけるころ(ニードル)の斜行が抑制できる軸受と、その軸受を用いることで入力回転トルクを適正に伝達することができる減速装置。【解決手段】円柱状の転動面を備える複数の転動体と、前記転動面を挟持する内輪と、外輪と、を備え、前記転動体は、前記転動面の転動軸方向の少なくともどちらか一方の端部に鍔部が備えられている軸受。【選択図】図6

Description

本発明は、軸受、減速装置、ロボットハンドおよびロボットに関する。
モーター等の動力源から得られる動力は、そのまま使用するには回転速度が高すぎたりトルクが不足したりすることが多い。そこで、減速装置を用いて適した回転速度まで減速させて、必要な回転数と必要なトルクを発生させることが広く実施されている。
大きな減速比を得られる減速装置が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている減速装置は遊星歯車減速装置であり、モーターなどの動力源からの動力が入力される入力軸に偏心体が組み込まれ、偏心体と軸受を介して外歯歯車が搖動回転可能に装着されている。外歯歯車はケーシング本体と一体化された内歯歯車に内接噛合している。
外歯歯車には内ピン孔が貫通形成され、この内ピン孔に、出力部となるフランジ体に固着され、内ローラーが装着された内ピンが配置される。そして入力軸から入力された回転力は偏心体によって外歯歯車を搖動回転させることにより、入力された回転数に対して減速されて外歯歯車が回転する。この外歯歯車の回転が、内ピンを介してフランジ体が回転し、フランジ体に繋がる出力部へ出力される。
特開2008−240852号公報
特許文献1では、入力軸に組み込まれている偏心体と、外歯歯車と、の間には軸受としてころ軸受を用いている。すなわち、偏心体によって、入力軸の回転トルクを外歯歯車に伝達するために、大きな負荷が掛かる軸受部となるため、大負荷に対して耐久性の高いころ軸受が採用されている。
しかし、大きな負荷によって、軸受の外輪と内輪との間で、ころ(ニードル)が斜行してしまい、更に大きな負荷がニードルに掛かり、入力軸の回転トルクが適切に外歯歯車に伝達されなかったり、ニードルそのものの損傷となってしまったりする虞があった。また、ニードルと外輪、内輪との隙間を少なくすることでニードルの斜行を抑制することが可能ではあるが、ニードルの転がり抵抗を大きくし、入力軸の回転トルクが適切に外歯歯車に伝達されなかったり、ニードルそのものの損傷となってしまったりする虞があった。
そこで、ころ軸受におけるころ(ニードル)の斜行が抑制できる軸受と、その軸受を用いることで入力回転トルクを適正に伝達することができる減速装置が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
〔適用例1〕本適用例の軸受は、円柱状の転動面を備える複数の転動体と、前記転動面を挟持する、内輪と外輪と、を備え、前記転動体は、前記転動面の転動軸方向の少なくともどちらか一方の端部に鍔部が備えられていることを特徴とする。
本適用例の軸受は、いわゆるころ軸受に分類される軸受であり、内輪もしくは外輪の転動によって、転動体が転動し、内輪もしくは外輪に嵌合された回転軸を滑らかに回転させるものである。転動体が内輪と外輪との間で滑らかに転動するためには、転動体と内輪、外輪とには適当な隙間を持たせている。この本適用例の軸受によれば、転動体と内輪、外輪とに有する隙間によって、軸受の動作時に、隣り合う転動体が接近することがあっても、鍔部が、隣り合う転動体の転動面に接近、あるいは接触する状態となり、隣り合う転動面同士が直接接触することがない。従って、隣り合う転動体同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる。
〔適用例2〕上述の適用例において、前記転動面の一方の端部に前記鍔部が備えられていることを特徴とする。
上述の適用例によれば、転動面に一方に鍔部を有するだけで、転動体と内輪、外輪とに有する隙間によって、軸受の動作時に、隣り合う転動体が接近することがあっても、鍔部が、隣り合う転動体の転動面に接近、あるいは接触する状態となり、隣り合う転動面同士が直接接触することがない。従って、隣り合う転動体同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる。
〔適用例3〕上述の適用例において、前記内輪あるいは前記外輪の回転方向に隣り合う前記転動体のどちらか一方が、前記内輪あるいは前記外輪の回転軸方向の一方の側に前記鍔部が配置され、隣り合う前記転動体の他方が、前記内輪あるいは前記外輪の回転軸方向の他方の側に前記鍔部が配置されるように配設されていることを特徴とする。
上述の適用例によれば、隣り合う転動体の鍔部が内輪、外輪の回転軸方向の一方の側に交互に配置される。従って、隣り合う転動体同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる。
更に、本来の転動体の転動軸に対して傾いて転動してしまう、いわゆる転動体の斜行が発生する虞があった。しかし、隣り合う転動体の鍔部を、内外輪の回転軸方向の一方の側に交互に配置させることにより、隣り合う転動体において、軸受けの回転方向における間隔を、内外輪の回転軸方向の両方の側において略同じにすることができる。よって、転動体の斜行を抑制することができ、転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる。
〔適用例4〕本適用例の減速装置は、中空部を有し、前記中空部の内周に複数のギア歯が形成されたリングギアと、複数のギア歯が形成され、前記リングギアの前記内周のギア歯と噛合する公転ギアと、前記公転ギアの中心位置に、前記公転ギアに対して軸受を介して転動可能に設けられた円形カムと、前記円形カムに設けられ、前記リングギアの中心軸上に位置し、前記中心軸周りに前記円形カムを回動させて前記公転ギアを前記中心軸周りに公転させる第1回転軸と、前記公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、
前記貫通ピンを挿入し連結される連結孔を有し、前記リングギアの前記中空部に前記公転ギアを収納する第1蓋体および第2蓋体と、前記第2蓋体と連結され、前記中心軸上に設けられて前記公転ギアの自転による回動を出力する第2回転軸と、を備え、前記軸受は、円柱状の転動面を備える複数の転動体と、前記転動面を挟持する、内輪と外輪と、を備え、前記転動体は、前記転動面の転動軸方向の少なくともどちらか一方の端部に鍔部が備えられていることを特徴とする。
本適用例の減速装置によれば、隣り合う転動体同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる軸受によって、滑らかな減速をすることができる。
〔適用例5〕上述の適用例において、前記転動面の一方の端部に前記鍔部が備えられていることを特徴とする。
上述の適用例によれば、隣り合う転動体同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる軸受によって、滑らかな減速をすることができる。
〔適用例6〕上述の適用例において、前記内輪あるいは前記外輪の回転方向に隣り合う前記転動体のどちらか一方が、前記内輪あるいは前記外輪の回転軸方向の一方の側に前記鍔部が配置され、隣り合う前記転動体の他方が、前記内輪あるいは前記外輪の回転軸方向の他方の側に前記鍔部が配置されるように配設されていることを特徴とする。
上述の適用例によれば、転動体の斜行を抑制することができ、転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる軸受によって、滑らかな減速をすることができる。
〔適用例7〕本適用例のロボットハンドは、モーターと、前記モーターからの出力を減速する減速装置と、前記減速装置からの出力により可動する可動部と、を有し、前記減速装置が上述の適用例のいずれかに記載の減速装置であることを特徴とする。
本適用例のロボットハンドによれば、隣り合う転動体同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる軸受によって、滑らかな減速をすることができ、更に、転動体の斜行を抑制することができ、転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる軸受によって、滑らかな減速をすることができる減速装置を備える。従って、減速装置が装着されるロボットハンドの、例えば関節部において、出力遅れ、あるいは回動停止が防止でき、ロボットハンドの動きを滑らかにすることができる。
〔適用例8〕本適用例のロボットは、モーターと、前記モーターからの出力を減速する減速装置と、前記減速装置からの出力により可動する可動部と、を有し、前記減速装置が上述の適用例のいずれかに記載の減速装置であることを特徴とする。
本適用例のロボットによれば、隣り合う転動体同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる軸受によって、滑らかな減速をすることができ、更に、転動体の斜行を抑制することができ、転動体の転がり抵抗の増大、更には転動体の転動停止に至ることが防止できる軸受によって、滑らかな減速をすることができる減速装置を備える。従って、減速装置が装着されるロボットの、例えば関節部において、出力遅れ、あるいは回動停止が防止でき、ロボットの動きを滑らかにすることができる。
第1実施形態に係る減速装置の外観を示す概略斜視図。 第1実施形態に係る減速装置の内部構造を示す概略分解斜視図。 第1実施形態に係る減速装置の、(a)は模式図的な概略断面図、(b)は第1公転ギアと第2公転ギアの動作を説明する平面図。 第1実施形態に係る減速装置の動作を説明する模式図。 第1実施形態に係る減速装置の回転トルクを出力する方法を説明する模式図。 第1実施形態に係る減速装置に備える軸受を示す、(a)は断面図、(b)は(a)に示すB方向矢視の平面図、(c)は(a)に示すC−C´部の断面図。 (a)は軸受に備える転動体の配列を説明する配置模式図、(b)は転動体に係る負荷状態を説明する模式図。 転動体のその他の形態を示す正面図。 第2実施形態に係る軸受を示す、(a)は断面図、(b)は(a)に示すE方向矢視の平面図、(c)は転動体の配列を説明する配置模式図。 第3実施形態に係る、(a)はロボットハンドの模式正面図、(b)はロボットの模式正面図。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、減速装置の外観を示す概略斜視図である。図1に示すように、減速装置1は円柱状の本体部2を備えている。本体部2の軸方向の一方には第1回転軸3が設けられており、本体部2の軸方向の他方には第2回転軸4が設けられている。第1回転軸3および第2回転軸4は同じ回転中心5を中心として回動する。そして、本体部2の軸も回転中心5と同一線上に配置されている。本体部2を固定した状態で第1回転軸3を回動させると、その回動が本体部2内の機構によって減速されて第2回転軸4から出力される。つまり、第1回転軸3が高速回転する入力軸であり、第2回転軸4が低速回転する出力軸となっている。
図2は、減速装置1の内部構造を示す概略分解斜視図である。図2に示すように、減速装置1は、本体部2の外周を構成する円筒形のリングギア6を備えている。従って、リングギア6の内部は空洞部6cとなっている。リングギア6の内周には複数のギア歯6aが形成されている。また、リングギア6の内側には、公転ギアとしての第1公転ギア7と第2公転ギア8とが設置されている。第1公転ギア7および第2公転ギア8の外周はリングギア6の内周よりも少し小さくなっている。第1公転ギア7の外周には複数のギア歯7aが配置され、第2公転ギア8の外周には複数のギア歯8aが配置されている。ギア歯7aの歯数とギア歯8aの歯数とは同じ数となっている。またギア歯7aの歯数とギア歯8aの歯数は、ギア歯6aの歯数より少ない数となっている。そして、ギア歯7aおよびギア歯8aがギア歯6aと噛み合うように第1公転ギア7および第2公転ギア8はリングギア6に配置されている。
第1公転ギア7の中央には軸孔7bが設けられており、第2公転ギア8の中央には軸孔8bが設けられている。軸孔7bの内側には軸受としての第1ベアリング9が嵌合され、軸孔8bの内側には軸受けとしての第2ベアリング10が嵌合されている。第1回転軸3には円形カムとしての第1偏心カム11および第2偏心カム12が設置されている。第1偏心カム11および第2偏心カム12の外形は円形であり外形の中心は回転中心5に対して偏心して配置されている。回転中心5に対する偏心量は第1偏心カム11および第2偏心カム12共に同じ量となっている。そして、第1偏心カム11の中心と、回転中心5の中心と、第2偏心カム12の中心と、を結ぶ線分によってなす角度を偏心角とするとき、偏心角は180度となっている。つまり、第1偏心カム11の中心と、回転中心5の中心と、第2偏心カム12の中心と、は同一直線上に配置されている。
第1偏心カム11は第1ベアリング9の内輪に設置され、第2偏心カム12は第2ベアリング10の内輪に設置されている。これにより、ギア歯7aがギア歯6aと噛み合う場所とギア歯8aがギア歯6aと噛み合う場所と回転中心5とは同一直線上に配置される。
第1公転ギア7には、第1公転ギア7の中央を中心とする同心円上の4か所に第1貫通孔7cが設けられている。各第1貫通孔7cには、第1公転ギア7の自転の動きを取り出すための貫通ピン13が挿入されている。各第1貫通孔7cの内周壁には形状が略円筒形の弾性を有する第1弾性部材14が嵌め込まれ、第1弾性部材14の内周壁が貫通ピン13に接触するように配置されている。従って、第1公転ギア7の回動によって第1弾性部材14を介して第1貫通孔7cに挿入された貫通ピン13が押圧され、貫通ピン13が移動させられる。
同様に、第2公転ギア8には、第2公転ギア8の中央を中心とする同心円上の4か所に第2貫通孔8cが設けられている。各第2貫通孔8cには、第2公転ギア8の自転の動きを取り出すための貫通ピン13が挿入されている。各第2貫通孔8cの内周壁には形状が略円筒形の弾性を有する第2弾性部材15が嵌め込まれ、第2弾性部材15の内周壁が貫通ピン13に接触するように配置されている。従って、第2公転ギア8の回動によって第2弾性部材15を介して第2貫通孔8cに挿入された貫通ピン13が押圧され、移動させられる。
本体部2の第1回転軸3側では円板状の第1蓋体16の第1連結穴16aには、各貫通ピン13が取り付けられる。貫通ピン13は、第2回転軸4側で円板状の第2蓋体18の第2連結穴18aに挿通され、ナット17によって固定される。第1蓋体16及び第2蓋体18は回転中心5の軸方向で所定の隙間をもってリングギア6を挟んでいる。これにより、第1蓋体16及び第2蓋体18はリングギア6に対して回動可能になっている。
第1蓋体16の中央には中心孔16bが形成され、第1回転軸3は中心孔16bに挿入されている。そして、第1回転軸3において第1偏心カム11及び第2偏心カム12が設置された一端は第1ベアリング9及び第2ベアリング10と連結される。第1回転軸3の他端は本体部2の外に突出して設置される。第2蓋体18の中央には第2回転軸4が固定されている。そして、第2蓋体18が回動するとき、第2蓋体18の回転トルクは第2回転軸4に伝達される。
このように貫通ピン13を介して第1蓋体16と第2蓋体18は第1回転軸3側と第2回転軸4側とで連結される。図3(a)に貫通ピン13を含む部分の減速装置1の模式図的な概略断面図、図3(b)に図3(a)に示すA方向矢視の第1公転ギア7と第2公転ギア8との矢視図を示す。図3(a)に示すように、第1蓋体16と第2蓋体18とは回転中心5の軸方向で所定の隙間をもってリングギア6を挟んで配置され、貫通ピン13の第2蓋体18側に設けた貫通ピンねじ部13aにナット17をねじ込むことで、第1蓋体16と第2蓋体18とは連結され、第1蓋体16および第2蓋体18はリングギア6に対して回動可能になっている。
図3(b)は、図3(a)に示すA矢視方向の第1公転ギア7と第2公転ギア8との配置を示す矢視図であり、その他の構成の図示は省略してある。図3(b)に示すように第1公転ギア7および第2公転ギア8は上述した通りリングギア6のギア歯6aのピッチ径p6の中心、すなわち回転中心5に対して、軸孔7b,8bにベアリング9,10を介して嵌合される偏心カム11,12によって、偏心量22を有して、偏心させて配置される。なお、偏心量22の詳細は後述する。このように配置された第1公転ギア7と第2公転ギア8とを貫通する貫通ピン13は、第1公転ギア7の第1貫通孔7cに装着された第1弾性部材14の内壁面14aと、第2公転ギア8の第2貫通孔8cに装着された第2弾性部材15の内壁面15aと、に接するように、第1弾性部材14と第2弾性部材15を介して、第1貫通孔7cと第2貫通孔8cとを貫通するように装着される。このように構成することによって、公転ギア7,8の自転を貫通孔7c,8cが、弾性部材14,15を介して貫通ピン13を付勢することで貫通ピン13を移動させ、貫通ピン13が連結される蓋体16,18が回動し、第2蓋体18に固定された第2回転軸4より回転トルクが出力される。
図4は、減速装置1の動作を説明するための模式図である。リングギア6の内側には、リングギア6よりも小さな第1公転ギア7および図示しない第2公転ギア8が設けられている。第1公転ギア7と第2公転ギア8とは同様の動作をする。動作説明を分かりやすくするために第1公転ギア7の動作を説明する。図4(a)に示すように、第1公転ギア7は、リングギア6の中心位置に対して偏心した状態となっている。そして、リングギア6と第1公転ギア7とは一箇所で噛合している。また、第1公転ギア7の中心には軸孔7bが設けられており、この軸孔7bには第1ベアリング9を介して第1偏心カム11が嵌め込まれている。第1回転軸3を回動させると第1偏心カム11が回動して、第1回転軸3の回転中心5を中心とする公転運動を第1公転ギア7に生じさせる。なお、本明細書中で「公転」とは、ある点の周りを物体が周回する動きのことを称する。
また、第1公転ギア7と第1偏心カム11との間は第1ベアリング9によって回動可能となっているが、第1公転ギア7とリングギア6とはギア歯7aおよびギア歯6aによって噛合している。このため第1公転ギア7は、リングギア6のギア歯との噛合によって自転を行いながら、第1回転軸3の回転中心5を中心とする公転を行うこととなる。なお、本明細書中で「自転」とは、ある物体が内部の点を通る軸を中心軸として回動する動きのことを称する。例えば、第1公転ギア7の中心7dを通る軸を中心軸として第1公転ギア7が回動する動きのことを称する。
第1偏心カム11は図4では図中上側に偏心している。従って、第1公転ギア7が図中上側でリングギア6と噛み合っている。なお、第1公転ギア7が自転する様子が把握できるように、第1公転ギア7に矢印19を表示する。この矢印19が図面上で真上を指している状態から開始する。
図4(b)に示すように、第1回転軸3を時計回り方向に45度だけ回動させる。これにより、第1偏心カム11の働きによって、第1公転ギア7も時計回り方向に45度だけ公転する。また、第1公転ギア7は、リングギア6に噛合しているからギア歯の数に相当する角度だけ反時計回り方向に自転する。図4(a)と図4(b)とを比較すれば明らかなように、第1偏心カム11が時計回り方向に45度回転したことに伴って、第1公転ギア7も時計回り方向に45度だけ公転し図中右上側に偏心した位置に移動している。また、第1公転ギア7に描かれた矢印19の向きは、図4(a)と同様にほぼ図面上の真上を指している。これは、第1公転ギア7を時計回り方向に公転させたときに、リングギア6との噛合によって第1公転ギア7に生じた反時計回り方向の自転が、時計回り方向の公転をほぼ打ち消したためである。
図4(c)に示すように、第1回転軸3を時計回り方向に更に45度だけ回転させる。これにより、第1公転ギア7が時計回り方向に90度だけ公転した状態となる。また、第1公転ギア7が、リングギア6と噛み合いながらこの位置まで公転することに伴って、第1公転ギア7はギア歯7aとギア歯6aとが噛み合った歯の数に相当する角度だけ、反時計回り方向に自転している。また、第1公転ギア7に設けられた矢印19の向きは、図4(b)と同様に、依然としてほぼ図面上の真上を指した状態となっている。
第1回転軸3を更に時計回り方向に更に45度、90度、135度、180度、225度、270度と回転させることにより、第1公転ギア7は、図4(d)〜図4(i)に示した状態へと移動する。第1回転軸3をちょうど1回転させると、図4(i)に示した状態となる。また、第1公転ギア7に表示された矢印19の向きは、図4(a)と比較すると、第1公転ギア7とリングギア6との歯数の差の分だけ、反時計回り方向に回転する。
例えば、第1公転ギア7の歯数がリングギア6の歯数よりも1だけ少ない場合、第1公転ギア7に生じる時計回り方向の公転と反時計回り方向の自転とは、ほぼ打ち消し合う大きさになっている。厳密には、一回分の公転につき、ギア歯7a一枚分だけ第1公転ギア7が自転する角度の方が大きくなる。これは、第1公転ギア7のギア歯7aの数がリングギア6のギア歯6aの数よりも一歯だけ少なく形成されていることに起因する。その結果、第1公転ギア7がリングギア6と噛み合いながら時計回り方向に一回公転するためには、第1公転ギア7は反時計回り方向に一回と、更に一歯分だけ余分に自転しなければならない。
このように、第1回転軸3を1回転させるとリングギア6とのギア歯の数の差に相当する歯数分だけ第1公転ギア7が逆方向に自転することとなる。例えば、リングギア6の歯数を50枚とし第1公転ギア7の歯数を49枚とするとき第1回転軸3を1回転させる毎に第1公転ギア7が50分の1回転(従って360度/50=7.2度)だけ、逆方向に自転する。
また、第1回転軸3を回動させたときの第1公転ギア7の動きは次のように考えることもできる。まず、第1回転軸3を回動させると、第1偏心カム11によって第1公転ギア7は、第1回転軸3の回転中心5を中心とする公転を行う。一方で、第1公転ギア7はリングギア6と噛み合っているので、第1公転ギア7はリングギア6の上を転がりながら自転することとなる。
このように、第1公転ギア7の歯数をリングギア6に対して少しだけ少ない歯数に設定しておく。これにより、第1偏心カム11を回動して第1公転ギア7を駆動することにより、第1公転ギア7をほとんど自転させることなくリングギア6と噛合させて第1公転ギア7を転がすことができる。そして、例えば、リングギア6に対して第1公転ギア7を図3(a)に示す位置から開始して図4(i)に示す位置まで移動させる。この間に、第1公転ギア7はリングギア6と第1公転ギア7との歯数の差に相当する角度しか自転しない。
なお、上述したように第1回転軸3を1回転させると、第1公転ギア7は一回公転する。このことは、第1回転軸3を高速で回動させると第1公転ギア7が高速で公転することを示している。これに伴う振動の発生が懸念される。しかし、減速装置1には第1公転ギア7と第2公転ギア8との2つのギアが設けられている。第1公転ギア7と第2公転ギア8とは互いに半周期ずつずれて公転するようになっている。このため、一方の第1公転ギア7の揺動によって生じる振動が、他方の第2公転ギア8の揺動による振動で打ち消される。従って、減速装置1全体としては振動の発生を回避することが可能となっている。
図5は、第1公転ギア7の回転トルクを出力する方法を説明するための模式図である。第1公転ギア7の回転トルクを出力する方法と第2公転ギア8の回転トルクを出力する方法とは同様の方法である。従って、第1公転ギア7の回転トルクを出力する方法を説明し、第2公転ギア8の回転トルクを出力する方法の説明は省略する。まず、第1貫通孔7cの嵌合される第1弾性部材14の大きさについて説明する。図5(a)に示すように、ギア歯6aとギア歯7aとを噛合させたときの第1公転ギア7の中心7dとリングギア6の中心6bとの間隔を偏心量22とする。換言すると、偏心量22は、図5(a)に示すように、第1公転ギア7とリングギア6とをその中心7d,6dを合致させて配置した場合の第1公転ギア7のピッチ円p7の半径とリングギア6のピッチ円p6の半径との差である。そして、第1貫通孔7cに嵌合された第1弾性部材14の内壁面14aの半径と貫通ピン13の半径との差を孔ピン半径差23とする。そして、孔ピン半径差23と偏心量22とは略同じにする。
図5(b)に示すように、第1偏心カム11によって第1公転ギア7を図中上側に偏心させる。すると、第1公転ギア7は偏心量22だけ上方向に偏心するので、貫通ピン13の側面の下側と第1貫通孔7cに嵌合させた第1弾性部材14の内壁面14aの下側とが当接した状態となる。すなわち、貫通ピン13は、第1弾性部材14を介して第1貫通孔7cの内周壁に間接的に当接されることとなる。次に、図5(c)に示すように、第1公転ギア7が、第1偏心カム11によって図中右側に移動させられる。このとき貫通ピン13の左側側面が第1貫通孔7cに嵌合させた第1弾性部材14の内壁面14aの左側と当接し、貫通ピン13は、第1弾性部材14を介して第1貫通孔7cの内周壁の左側に間接的に当接されることとなる。
同様に、図5(d)に示すように、第1公転ギア7が図中下側に移動するとき貫通ピン13の上側が第1貫通孔7cに嵌合された第1弾性部材14の内壁面14aの上側と当接し、貫通ピン13は、第1弾性部材14を介して第1貫通孔7cの内周壁の上側に間接的に当接されることとなる。そして、図5(e)に示すように、第1公転ギア7が図中左側に移動するとき貫通ピン13の右側側面が第1貫通孔7cに嵌合された第1弾性部材14の内壁面14aの右側と当接し、貫通ピン13は、第1弾性部材14を介して第1貫通孔7cの内周壁に間接的に当接されることとなる。
このように、減速装置1では、第1貫通孔7cに嵌合される第1弾性部材14の内壁面14aの径の半径を貫通ピン13の半径に対して孔ピン半径差23に相当する分だけ大きくしておく。これにより、第1公転ギア7が自転するとき第1貫通孔7cの位置が移動し、第1貫通孔7cの動きは、第1貫通孔7cに嵌合される第1弾性部材14の内壁面14aに当接して配置される貫通ピン13に伝達される。そして、貫通ピン13は第1公転ギア7の自転の動きを取り出すことができる。
取り出された第1公転ギア7の自転は、貫通ピン13が取り付けられた本体部2の第2蓋体18および第1蓋体16に伝達される。その結果、第2蓋体18に固定された第2回転軸4は第1公転ギア7の自転に対応して回動し、第1公転ギア7が自転するトルクが減速装置1の外部に出力される。同様に、第2公転ギア8が自転するトルクも減速装置1の外部に出力される。
上述したように、減速装置1において、第1回転軸3の回転は第1偏心カム11によって第1公転ギア7が第1回転軸3とは相対的に偏心回動され、第2公転ギア8は第2偏心カム12によって第1回転軸3とは相対的に偏心回動される。この時、偏心カム11,12と公転ギア7,8との間に嵌め込まれる第1ベアリング9および第2ベアリング10には、回転方向の転がり抵抗に加えて、第1回転軸3の回転中心5の方向の負荷が大きく加わってくる。そこで、ベアリング9,10は図6に示す構成を備えている。
図6は、第1ベアリング9および第2ベアリング10として用いられるベアリング100を示し、(a)はベアリング100の回転中心線を含む面の断面図、(b)は(a)に示すB方向からの平面外観図、(c)は(a)に示すC−C´部の断面図である。
図6(a)に示すベアリング100は、内輪110と、外輪120と、の間に円筒状の転動面130aを有する転動部130bを有する転動体130を挟持させた、いわゆる円筒ころ軸受である。転動体130は、内輪110と、外輪120と、に接触し回動する転動面130aを有する転動部130bと、転動部130bの一方の端部に円板状の鍔部130cと、を備えている。鍔部130cは転動面130aの外径より大きな外径を備えている。
外輪120の外輪端部120aには、図示しない固着手段により転動体保持体140が固着されている。転動体保持体140は、外輪端部120aに固着され、ベアリング100に組み込まれた状態において転動体130の鍔部130cと干渉しない内径を有する固定部140aと、固定部140aから内側に延出され、ベアリング100に組み込まれた状態において転動体130の鍔部130cの一部が、平面視(B方向矢視)で重なるように形成された保持部140bと、を備えている。内輪110と、外輪120と、の間に転動部130bが挿入された後、転動体保持体140を外輪120に固着させることにより、転動体130の軸方向への離脱に対する規制となる。
そして、ベアリング100の内輪110は、第1回転軸3に備える第1偏心カム11に嵌合され、外輪120には第1公転ギア7が嵌合され、第1ベアリング9となる。そして、ベアリング100の内輪110は、第1回転軸3に備える第2偏心カム12に嵌合され、外輪120には第2公転ギア8が嵌合され、第2ベアリング10となる。
ベアリング100は、図6(b),(a)に示すように転動体130は、転動部130bが内輪110と外輪120と、で形成される間隙に隣り合う転動部130bを略同じ間隔で配設されている。そして、その配列方法は、図6(b)に示すD−D´部の想像線(2点鎖線)に沿った転動体130の配置模式図である図7(a)に示すように、隣り合う転動体130の鍔部130cが、図中の上下に配置されている。
図7(a)に示すように転動体130を配置させることにより、減速装置1の作動中に、隣り合う転動体130が接近するようにp1の位置に移動しても、鍔部130cが、隣り合う転動体130の転動部130b、すなわち転動面130aに接近、あるいは接触する状態となり、隣り合う転動体130の転動面130a同士が直接接触することがない。従って、転動体130同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体130の転がり抵抗の増大、更には転動体130の転動停止に至ることが防止できる。
また、上述したようにベアリング100は、図4あるいは図5を用いて説明したように、第1ベアリング9および第2ベアリング10として減速装置1に用いた場合、偏心カム11,12によって第1回転軸3の回転中心に対して偏心して組み込まれている。この状態における転動体130に掛る負荷状態を図7(b)に模式図的に示す。
図7(b)に示すように、ベアリング100は、第1回転軸3に備える図7(b)には図示しない偏心カム11,12に嵌合している。従って、ベアリング100を用いた第1ベアリング9および第2ベアリング10は、減速装置1では回転中心5を回転中心として、内輪110が駆動される。その時、転動体130の転動部130bには回転中心5を中心とする軌道円C5の円周方向に沿った力Fが付加される。しかし、転動部130bはベアリング100の回転中心である中心100aを中心とする軌道円C100aに沿って転動されるため、軌道円C5の円周方向に沿った力Fは、軌道円C100aに沿った力Frと、中心100aから外側に向かう方向の力Fdと、に分解される。
力Frは転動体130を内輪110と、外輪120と、に沿って転動させる力となるが、力Fdは、転動部130bの転がり抵抗を生じさせる力となる。力Fdに起因する転動部130bと、内輪110および外輪120と、の抵抗によって図7(a)に示すp2まで移動し、転動体130´(以下、斜行転動体130´という)の状態のように、本来の転動部130bの転動軸Lに対して斜行角度αの傾きを生じてしまう。すなわち、転動軸L´を有する斜行転動体130´が発生する。
斜行転動体130´が生じると、隣り合う転動体130との転動部130bと鍔部130cの間隔が接近、もしくは接触する状態となる。しかし、転動部130b同士が接触する状態にはならないことから、斜行転動体130´が発生しても、転動体130同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体130の転がり抵抗の増大、更には転動体130の転動停止に至ることが防止できる。また、斜行転動体130´における斜行角度αを抑制することができる。
図8に転動体130のその他の形態を示す。図8(a)に示す転動体131は、鍔部131cに斜面部131dが形成されている。このように鍔部131cを形成することにより、隣り合う転動体131の転動面131aと、鍔部131cとの接触領域を小さくすることができ、隣り合う転動体131同士の接近、あるいは斜行による転動体131の転動の不具合を抑制することができる。
図8(b)に示す転動体132は、鍔部132cの端部に球面部132dが形成されている。このように鍔部132cを形成することにより、隣り合う転動体132の転動面132aと、鍔部132cとの接触領域を小さくすることができ、転動体132の接近、あるいは斜行による転動体132の転動の不具合を抑制することができる。
(第2実施形態)
図9に第2実施形態に係るベアリング200を示す。本実施形態に係るベアリング200は、第1実施形態に係るベアリング100と同様に、減速装置1に、第1ベアリング9および第2ベアリング10として組み込まれる。なお、第2実施形態に係るベアリング200は、第1実施形態に係るベアリング100に対して、転動体130の組み込み方向が異なるものであり、ベアリング100と同じ構成要素には同じ符号を付し、説明は省略する。
図9は、第2実施形態に係るベアリング200を示し、(a)はベアリング200の回転中心線を含む面の断面図、(b)が(a)に示すE方向からの平面外観図、(c)は(b)に示すF−F´部の想像線(2点鎖線)に沿った転動体130の配置模式図である。
ベアリング200は、ベアリング100と同様に、内輪110と、外輪120と、の間に転動体130が組み込まれた、いわゆる円筒ころ軸受である。そして転動体130は、図9(c)に示すように、鍔部130cが同じ方向、図示の場合は図中上方向に配置されている。このように鍔部130cが一方向に揃えられて転動体130が配置されていることにより、転動体保持体140は、鍔部130cが配置される側に配設するだけで転動体130の保持を可能にする。
本実施形態に係るベアリング200を、減速装置1の第1ベアリング9および第2ベアリング10として用いることにより、隣り合う転動体130が近接しても、鍔部130c同士が近接、あるいは接触し、転動部130b、すなわち転動面130a同士が接触することを防止でき、転動体130同士の接触による接触抵抗によって生じる転動体130の転がり抵抗の増大、更には転動体130の転動停止に至ることを防止することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態として、減速装置1を配置したロボットハンドとロボットの一実施形態について図10を用いて説明する。なお、第1実施形態に係る減速装置1およびベアリング100、あるいは第2実施形態に係る減速装置1に用いられるベアリング200と同じ点については説明を省略する。
図10(a)は、ロボットハンドの構造を示す模式正面図である。すなわち、本実施形態では、図10(a)に示すように、ロボットハンド1000はハンド本体部1100を備えている。そして、ハンド本体部1100には2本の向かい合う指部1200が設置されている。指部1200は3つの関節部1210と3つの可動部1220とが交互に接続して配置されている。
関節部1210にはモーターと減速装置1が配置されている。なお、減速装置1は第1実施形態にて説明した減速装置1、あるいは第2実施形態にて説明したベアリング200を備える減速装置1である。減速装置1はモーターの出力を減速する。これにより、モーターが出力するトルクを高くする。そして、高トルクの出力を用いて可動部1220を動作させている。ロボットハンド1000は制御装置1300を備えている。そして、制御装置1300はモーターを駆動させて関節部1210を回動させる、可動部1220を動作させる。これにより、指部1200を人間の指のように所望の形態に変形させることが可能になっている。
図10(b)は、ロボットの構造を示す模式正面図である。すなわち、本実施形態では、図10(b)に示すように、ロボット2000はロボット本体部2100を備えている。ロボット本体部2100には2つの腕部2200が設置されている。そして、腕部2200は3つの関節部2210と2つの可動部2220とが交互に接続して配置されている。そして、腕部2200の一端はロボット本体部2100に設置され、他端にはロボットハンド1000が設置されている。
関節部2210にはモーターと減速装置1が配置されている。なお、減速装置1は第1実施形態にて説明した減速装置1、あるいは第2実施形態にて説明したベアリング200を備える減速装置1である。減速装置1はモーターの出力を減速する。これにより、モーターが出力するトルクを高くする。そして、高トルクの出力を用いて可動部2220を動作させている。ロボット2000は制御装置2300を備えている。そして、制御装置2300はモーターを駆動させて関節部2210を回動させる。これにより、腕部2200を人間の腕のように所望の形態に変形させることが可能になっている。
本実施形態に係るロボットハンド1000、あるいはロボット2000では、第1実施形態に係る減速装置1、もしくは第2実施形態に係るベアリング200を備える減速装置1を備えることにより、ベアリング100あるいはベアリング200に組み込まれている転動体130に備える鍔部130cによって、隣り合う転動体130同士が接近しても転動部130bの転動面130a同士が接触することが防止でき、転動体130同士の接触抵抗によって生じる転動体130の転がり抵抗の増大、更には転動体130の転動停止に至ることが防止できる。従って、ロボットハンド1000に備える関節部1210、あるいはロボット2000に備える関節部2210の出力遅れ、あるいは回動停止が防止でき、関節の動きを滑らかにすることができる。
以上、本実施例の減速装置1について説明したが、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前述の第1実施形態では、第1公転ギア7および第2公転ギア8の2つの公転ギアを配置した。公転ギアの個数は2つに限らず1つでも良く3つ以上でも良い。公転ギアが1つでも安定して減速できるときには公転ギアは1つでも良い。このとき、第2回転軸4とリングギア6との間に軸受けを配置するのが好ましい。公転ギアの数を減らせるので、生産性良く製造できる。公転ギアを3つ以上にするとき、公転ギアとリングギア6とが接触する場所が増えるため、第2回転軸4の振動を減らせることができる。
(変形例2)
第3実施形態に係るロボットハンド1000には2つの指部1200が設置されていが、指部1200の数は1つでも良く、3つ以上でも良い。1つの指部1200には3つの関節部1210が配置されているが、1つの指部1200に配置される関節部1210の数は1つまたは2つでも良く、4つ以上でも良い。ロボットハンド1000が把持する物品に合わせて指部1200の数や関節部1210の数を設定して良い。物品に合わせることにより、品質良く物品を把持することができる。
(変形例3)
第3実施形態に係るロボット2000には2つの腕部2200が設置されているが、腕部2200の数は1つでも良く、3つ以上でも良い。1つの腕部2200には3つの関節部2210が配置されているが、1つの腕部2200に配置される関節部2210の数は1つまたは2つでも良く、4つ以上でも良い。ロボット2000が作業する内容や環境に合わせて腕部2200の数や関節部2210の数を設定して良い。作業内容や環境に合わせることにより、品質良く作業を行うことができる。
(変形例4)
第1実施形態に係る減速装置1、あるいは第2実施形態に係るベアリング200を用いた減速装置1が活用された例として、第3実施形態に係るロボットハンド1000およびロボット2000を示したが、これに限らない。モーターの回転を減速装置で減速し、可動部を可動する電子機器の減速装置に減速装置1を用いることができる。電子機器としては、例えば、プリンター、工作機械、自動車、光磁気ディスクの読取装置で読取ヘッドを移動する機構、音響装置のつまみを遠隔制御する機構等の各種の用途に減速装置1を用いることができる。
3…第1回転軸、5…回転中心、7,8…公転ギア、9,10…ベアリング、11,12…偏心カム、100…ベアリング(軸受)、110…内輪、120…外輪、130…転動体、140…転動体保持体。

Claims (8)

  1. 円柱状の転動面を備える複数の転動体と、
    前記転動面を挟持する、内輪と外輪と、を備え、
    前記転動体は、前記転動面の転動軸方向の少なくともどちらか一方の端部に鍔部が備えられている、
    ことを特徴とする軸受。
  2. 前記転動面の一方の端部に前記鍔部が備えられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の軸受。
  3. 前記内輪あるいは前記外輪の回転方向に隣り合う前記転動体のどちらか一方が、前記内輪あるいは前記外輪の回転軸方向の一方の側に前記鍔部が配置され、
    隣り合う前記転動体の他方が、前記内輪あるいは前記外輪の回転軸方向の他方の側に前記鍔部が配置されるように配設されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の軸受。
  4. 中空部を有し、前記中空部の内周に複数のギア歯が形成されたリングギアと、
    複数のギア歯が形成され、前記リングギアの前記内周のギア歯と噛合する公転ギアと、
    前記公転ギアの中心位置に、前記公転ギアに対して軸受を介して転動可能に設けられた円形カムと、
    前記円形カムに設けられ、前記リングギアの中心軸上に位置し、前記中心軸周りに前記円形カムを回動させて前記公転ギアを前記中心軸周りに公転させる第1回転軸と、
    前記公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、
    前記貫通ピンを挿入し連結される連結孔を有し、前記リングギアの前記中空部に前記公転ギアを収納する第1蓋体および第2蓋体と、
    前記第2蓋体と連結され、前記中心軸上に設けられて前記公転ギアの自転による回動を出力する第2回転軸と、を備え、
    前記軸受は、
    円柱状の転動面を備える複数の転動体と、
    前記転動面を挟持する、内輪と外輪と、を備え、
    前記転動体は、前記転動面の転動軸方向の少なくともどちらか一方の端部に鍔部が備えられている、
    ことを特徴とする減速装置。
  5. 前記転動面の一方の端部に前記鍔部が備えられている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の減速装置。
  6. 前記内輪あるいは前記外輪の回転方向に隣り合う前記転動体のどちらか一方が、前記内輪あるいは前記外輪の回転軸方向の一方の側に前記鍔部が配置され、
    隣り合う前記転動体の他方が、前記内輪あるいは前記外輪の回転軸方向の他方の側に前記鍔部が配置されるように配設されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の減速装置。
  7. モーターと、前記モーターからの出力を減速する減速装置と、前記減速装置からの出力により可動する可動部と、を有し、前記減速装置が請求項4から6のいずれか一項に記載の減速装置である、
    ことを特徴とするロボットハンド。
  8. モーターと、前記モーターからの出力を減速する減速装置と、前記減速装置からの出力により可動する可動部と、を有し、前記減速装置が請求項4から6のいずれか一項に記載の減速装置である、
    ことを特徴とするロボット。
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