JP2015173791A - クッション - Google Patents

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敬史 淵上
Takashi Fuchigami
敬史 淵上
裕明 横山
Hiroaki Yokoyama
裕明 横山
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Abstract

【課題】 車椅子等の湾曲する座面の上に使用しても、座骨に過大な圧力を与えることなく、かつ座り心地の良いクッションを提供する。【解決手段】 クッション101は、クッション積層体であるクッション体30と、クッション体30の下に配置され、クッション体30よりも薄い板状かつ剛性の支持体25と、を有する。支持体25は、使用者が着座したときの臀部の位置に略相当する後部領域において、後端部から前方へ向かってくり抜かれた形状を成している。クッション体30は、上部クッション体20と底部クッション体21と、を含んでいる。底部クッション体21は、上部クッション体20と支持体25との間に配置される。底部クッション体21は、上部クッション体20よりも薄くかつ硬く、支持体25のくり抜きに相当する部分である後退部27を占めるように、一部が下方に突出している。【選択図】図1

Description

本発明は、クッションに関し、特に、車椅子への利用に好適なクッションに関する。
よく知られるように、車椅子の座面の多くはシート状であり、そのためこの座面の上に市販のクッションを載置し、その上に使用者が着座すると、クッションは座面とともに下方に湾曲する。この状態では、使用者にとって座り心地が悪いのに加え、姿勢が悪くなる、という問題点があった。これに対して、クッションの下に剛性の板を敷くことにより湾曲を抑える、という解決法を想定することができる。しかし試作と試験とを行った結果、この解決法では、クッションの湾曲は抑えられるものの、使用者の臀部、特に座骨に過大な圧力が加わり、臀部に痛みを生じさせ、床ずれが発生するという問題点があることが判明した。
特許文献1には、使用者が着座したときの着座部のうち、臀部を支持する部位に、硬度の低い(すなわち柔軟な)クッション体を配置し、それにより、座り心地を改善しようとしたクッションが開示されている。しかし、当該クッションは、湾曲する座面への利用を想定したものではなく、当該クッションによっても、上記の問題点を解消することはできない。
特開2002−85206号公報
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、車椅子等の湾曲する座面の上に使用しても、座骨に過大な圧力を与えることなく、かつ座り心地の良いクッションを提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様によるものは、クッションであって、クッション体と、前記クッション体の下に配置され、前記クッション体よりも薄い板状かつ剛性の支持体と、を備えている。前記支持体は、使用者が着座したときの臀部の位置に略相当する後部領域において、後端部から前方へ向かってくり抜かれた形状を成している。前記クッション体は、当該くり抜きに相当する部分を占めるように、一部が下方に突出している。
この構成によれば、例えば車椅子の座面のように湾曲する座面の上に、クッションが置かれる場合においても、支持体によってクッションの底面が平坦に保たれる。それにより、座り心地が改善され、かつ着座した使用者の姿勢も改善される。さらに、使用者が着座したときの臀部の位置に略相当する後部領域において、支持体が除かれ、当該領域がクッション体の突出する部分に置き換わっているので、臀部への当たりが柔らかくなり、座骨への圧力が軽減される。一方、大腿部の位置には支持体があるので、大腿部によって体重が幾分か支えられる。それにより体重がある程度分散するので、その分、臀部への負荷が軽減される。さらに、臀部が沈み込むこととなるので、臀部が前方へずれるという、いわゆる「前ずり」が起こり難く、楽な姿勢が保持される。さらに、支持体から後部領域を除くのに、後端部から前方へ向かってくり抜かれた形状が採られるので、くり抜きに相当する部分の両側には、突出した部分が残る。このため、湾曲する座面の上で支持体が安定する。すなわち、支持体が、突出した部分を残さずに後部全体を切り取った形状である場合に、臀部が支持する体重により、後端を軸として持ち上がるように傾斜することが、突出した部分によって回避され、それにより臀部の過度の沈み込みが抑えられる。すなわち、使用者の座り心地及び姿勢が一層改善される。なお、支持体について、「後端部から前方へ向かってくり抜かれた形状を成している」とは、「くり抜かれ」ることにより製造されたものであることに限定する趣旨ではなく、くり抜かれた形状を成しておれば足りることを、明確にする趣旨である。
本発明のうち第2の態様によるものは、第1の態様によるクッションであって、前記クッション体は、上部クッション体と、当該上部クッション体と前記支持体との間に配置される底部クッション体と、を含んでいる。前記底部クッション体は、前記上部クッション体よりも薄くかつ硬く、前記支持体の前記くり抜きに相当する部分を占めるように、一部が下方に突出している。
この構成によれば、着座した使用者に感じられる、臀部、大腿部が剛性の支持体に当たるような感覚、いわゆる「底付き感」が、底部クッション体により緩和ないし解消される。
本発明のうち第3の態様によるものは、第2の態様によるクッションであって、前記上部クッション体はクッション本体部を含んでいる。クッション本体部は、前後に並置された前部クッション体と後部クッション体とを有している。前記前部クッション体は、着座したときの大腿部の位置に配置され、前記後部クッション体は、着座したときの臀部の位置に配置され、かつ前記前部クッション体より柔軟かつ低反発性である。
この構成によれば、着座したときに臀部を支持する後部クッション体が、大腿部を支持する前部クッション体よりも柔軟かつ低反発性であるので、臀部が大腿部よりも一層下方へ沈み込む。これにより、臀部が前方へずれる前ずりが、一層緩和ないし解消される。また、後部クッション体が前部クッション体よりも、柔軟であるだけでなく、低反発性であるので、臀部の形状に後部クッション体がなじみ易い。このため、臀部が一層安定し、より良好な座り心地が得られる。逆に、大腿部の位置に配置される前部クッション体は、後部クッション体よりも硬くかつ高反発性であるので、使用者が座した状態から立ち上がるときに、大腿部の沈み込みを抑える。それにより、使用者の立ち上がりが容易となる。
本発明のうち第4の態様によるものは、第3の態様によるクッションであって、前記上部クッション体は、ゲル封止体と前縁クッション体とをさらに含んでいる。ゲル封止体は、前記後部クッション体の上面から前記前部クッション体の上面の一部にまで跨って配置され、前記クッション本体部よりも薄く、かつ半流動性のゲルを袋状体に封止してなるものである。前縁クッション体は、前記前部クッション体の上面のうち、前記ゲル封止体の前方に隣接する部位に配置され、前記ゲル封止体と略同一の厚さであり、前記前部クッション体よりも柔軟かつ低反発性のものである。
この構成によれば、柔軟さ及び反発性が、前部及び後部クッション体の間で異なることによる違和感が、体圧を分散するゲル封止体により緩和ないし解消される。ゲル封止体が用いられるので、比較的薄い形状で所要の効果が得られる。ゲル封止体により、座骨に加わる圧力も分散されるので、座骨への当たりがさらに和らげられる。また、前部クッション体の上面のうち、ゲル封止体よりも前方の領域に、ゲル封止体と略同一厚さの前縁クッション体が、ゲル封止体に隣接して配置されるので、ゲル封止体が配置されることによる新たな段差感が緩和ないし解消される。さらに、前縁クッション体は、前部クッション体よりも柔軟かつ低反発性であるため、大腿部の膝裏に近い部分の当たりが柔らかくなる。
本発明のうち第5の態様によるものは、第4の態様によるクッションであって、前記上部クッション体は、前記クッション本体部の側面及び背面に沿うように配置され、上面が前記クッション本体部の上面より高く形成された枠状クッション体、をさらに含んでいる。そして、前記ゲル封止体と前記前縁クッション体とは、それらの上面が、前記枠状クッション体の上面と、略同一高さである。
この構成によれば、枠状クッション体により、クッション本体部の上面を底面とする一種のポケットが形成され、当該ポケットにゲル封止体と前縁クッション体とが収納されることとなる。それにより、半流動性ゲルが封止されて成るゲル封止体の動きが、枠状クッション体及び前縁クッション体により規制される。また、枠状クッション体、ゲル封止体及び前縁クッション体は、上面の高さが互いに揃うので、着座した使用者への違和感が抑えられる。
本発明のうち第6の態様によるものは、第5の態様によるクッションであって、前記上部クッション体は、前記ゲル封止体、前記前縁クッション体、及び前記枠状クッション体の上面を覆い、前記クッション本体部よりも薄い上面クッション体を、さらに含んでいる。
この構成によれば、上面クッション体がゲル封止体を覆うので、例えば冬場などに、冷えたゲルにより着座時に感じられる冷たい感触が緩和ないし解消される。
本発明のうち第7の態様によるものは、第1から第6のいずれかの態様によるクッションであって、前記支持体がハニカム構造を有するものである。
この構成によれば、支持体が、ハニカム構造を有するので、より薄くかつ軽くしつつ、所用の剛性が確保される。
本発明のうち第8の態様によるものは、第1から第7の何れかの態様によるクッションであって、すべての要素を包み込む伸縮性の袋体をさらに備えるものである。
この構成によれば、クッション本体部等の、袋体以外のすべての要素が袋体に包み込まれるので、見た目に好ましく、さらに、袋体が伸縮性であるため、一部ないし全部の要素間に接着等が無くとも、要素間の所定の位置関係が保持される。
以上のように本発明によれば、車椅子等の湾曲する座面の上に使用しても、座骨に過大な圧力を与えることなく、かつ座り心地の良いクッションが実現する。
本発明の一実施の形態によるクッションの構成要素のうち、袋体に収納される構成要素を示す分解斜視図である。 図1のクッションの構成要素を袋体に収納したときの外観図である。 クッションの柔軟さと、反発性とを説明する説明図である。 本発明の一実施の形態によるクッションの利点を従来技術と対比して示す概略説明図である。 図1のクッションの構成要素のうち、最下層の要素である支持体の内部構成を示す斜視図である。
図1及び図2は、本発明の一実施の形態によるクッションの構成を示す図であり、そのうち図1は、袋体に収納される構成要素を分解斜視図により示しており、図2は、図1の全構成要素が袋体に収納されてなるクッション全体の外観を斜視図により示している。このクッション101は、袋体31(図2参照)と、この袋体31に収納される構成要素(図1参照)と、を有している。袋体31に収納される構成要素は、クッション体30と、その下方に位置する支持体25とを含んでいる。また、クッション体30は、上部クッション体20と、底部クッション体21とを含んでいる。
図1に示すように、上部クッション体20は、クッションとしての主要な役割を果たすクッション本体部5を含んでいる。このクッション本体部5は、前後に並べて配置された前部クッション体1と後部クッション体3とに分割されている。図1の例では、前部クッション体1と後部クッション体3とは、いずれも直方体であり、クッションとして機能するのに適した相当の厚さを有し、厚さ幅ともに互いに同一に形成されている。前部クッション体1及び後部クッション体3は、例えばウレタンフォームを材料とし、一例として互いに接着剤により接着されている。
前部クッション体1には、着座したときの使用者の大腿部を支える役割が与えられ、後部クッション体3には、使用者の臀部を支える役割が与えられる。従って、前後の長さは、前部クッション体1の方が後部クッション体3よりも長く設定されており、それらの長さの比は、概略2対1である。なお、図1において手前側(矢印の方向)が、着座する使用者の背面側、すなわち後方を表している。
前部クッション体1と後部クッション体3とは、柔軟性と、反発性とにおいて、互いに異なっている。すなわち、柔軟性に関しては、前部クッション体1は比較的硬く、後部クッション体3は比較的柔らかく形成されている。反発性に関しては、前部クッション体1は比較的高反発性であり、後部クッション体3は比較的低反発性である。
ここで、図3を参照しつつ、柔軟性と反発性について説明する。図3は、使用者60がクッション体61、63、65に座したときの、各クッション体の変形の様子を表している。図3(a)のクッション体61は、柔軟性に関しては硬く(高硬度)、かつ反発性が高い例(高反発性)に該当する。図3(b)のクッション体63は、柔軟性に関しては柔らかく(低硬度)、かつ反発性が高い例(高反発性)に該当する。図3(c)のクッション体65は、柔軟性に関しては、図3(b)と同等に柔らかく(低硬度)、しかし反発性が低い例(低反発性)に該当する。図3(a)と図3(b)との比較から理解されるように、柔軟性が高い(硬度が低い)ほど、同一重量の支持対象物が、深く沈み込む。また、図3(b)と図3(c)との比較から理解されるように、反発性が低いほど、支持対象物の形状に、クッション体がなじむようになり、かつ沈み込みも深くなる。
図1に戻って、前部クッション体1と後部クッション体3とは、柔軟性及び反発性に関して、それぞれ図3(a)のクッション体61と図3(c)のクッション体65とに相当する。従って、クッション101に着座した使用者60の臀部は、大腿部よりも深く沈み込むこととなる。これにより、使用者が着座したときに、臀部が前方へずれるという、いわゆる前ずりが抑えられる。特に、臀部を支える後部クッション体3は、前部クッション体1よりも、柔軟性が高いだけでなく、反発性も低く抑えられているので、臀部が包み込まれるような感触が得られる。このため、臀部が安定し、使用者60にとって、より座り心地の良いものとなる。それに加えて、大腿部を支える前部クッション体1は、後部クッション体3よりも硬くかつ高反発性であるので、使用者が座した状態から立ち上がるのに伴い、前屈みになって身体の重心が前方に移動するときに、大腿部の沈み込みが抑えられる。それにより、使用者の立ち上がりが容易なものとなる。
クッション本体部5の両側には、側面クッション体7,9が配置され、背面には背面クッション体11が配置される。一例として、側面クッション体7,9は、前部クッション体1と同等程度の硬さであり、前部クッション体1と後部クッション体3との間の反発性である。また一例として、背面クッション体11は、後部クッション体3よりも柔軟であり、前部クッション体1と同等程度の反発性である。図1の例では、側面クッション体7,9は、四角柱状であり、背面クッション体11は板状である。側面クッション体7,9及び背面クッション体11は、同一高さであり、クッション本体部5よりも僅かに高く設定されている。側面クッション体7,9及び背面クッション体11は、全体で平面視「コ」字状をなし、クッション本体部5の前面を除く周面を囲む枠状クッション体13を構成する。側面クッション体7,9及び背面クッション体11は、例えばウレタンフォームを材料とし、例えばクッション本体部5に接着されている。
枠状クッション体13の内側には、クッション本体部5の上面を底面とする後退部(ポケット)が形成される。このポケット内に納まるように、板状のゲル封止体15と、同じく板状の前縁クッション体17とが配置される。ゲル封止体15は、流動性のゲルを、例えば柔軟な樹脂フィルムからなる袋状体に封止したものである。ゲル封止体15は、前部クッション体1と後部クッション体3との接合部を覆うように、クッション本体部5の後部領域に配置される。図1の例では、ゲル封止体15は、前部クッション体1の前後方向中央付近にまで達している。前縁クッション体17は、前部クッション体1の上面のうち、ゲル封止体15の前方の領域に、かつゲル封止体15に隣接するように配置される。ゲル封止体15と前縁クッション体17とは、互いに略同一の厚さに設定され、かつ上面の高さが、枠状クッション体13の上面と揃うように厚さが設定される。
前部クッション体1と後部クッション体3との間で柔軟さ及び反発性が異なることにより生じる着座時の違和感が、上記のように配置され、体圧を分散する性質を有するゲル封止体15により、緩和ないし解消される。しかも、ゲル封止体15は、比較的薄い形状で体圧分散の効果を発揮するので、クッション101全体の厚さの低減に寄与する。ゲル封止体15は、また、使用者の座骨に加わる圧力を分散するので、座骨への当たりを和らげる機能をも果たす。
さらに、ゲル封止体15の前方に隣接して、ゲル封止体15と略同一厚さの前縁クッション体17が配置されるので、ゲル封止体15が配置されることによる新たな段差感が抑えられる。また、前部クッション体1の上面の前方の部分に、前部クッション体1よりも柔軟かつ低反発性である前縁クッション体17が配置されるため、大腿部の膝裏に近い部分の当たりが柔らかくなる。また、前部クッション体1と後部クッション体3との境界から離れた領域に、高価なゲル封止体15に代えて、前縁クッション体17が配置されるので、違和感解消というゲル封止体15の効果を保持しつつ、製造コストを節減することができる。
前縁クッション体17は、例えばウレタンフォームを材料とし、例えば前部クッション体1と接着される。ゲル封止体15は、例えば、いずれの構成要素にも接着されない。ゲル封止体15は、接着がなくとも、枠状クッション体13及び前縁クッション体17により、その位置が規制され、安定する。ゲル封止体15及び前縁クッション体17は、上面の高さが、枠状クッション体13の上面と揃うように厚さが設定される。このため、ゲル封止体15及び前縁クッション体17と、枠状クッション体13との間の段差感、という違和感が抑えられる。
ゲル封止体15、前縁クッション体17及び枠状クッション体13の上面を覆うように、シートないし板状の上面クッション体19が配置される。上面クッション体19は、例えばウレタンフォームを材料とし、例えば、枠状クッション体13など、下面に接するクッション体に接着されない。冬場などに、着座した使用者がゲル封止体15から感じる「ひんやり感」が、上面クッション体19によって緩和ないし解消される。
図1に例示するクッション体30の下方には、板状でかつ剛性を有する支持体25が配置される。支持体25の左右の幅及び前後の長さは、その上方に配置されるクッション体30全体の幅及び長さに対応するように設定される。支持体25の機能は、図4の説明図により明瞭に示される。図4(a)に示すように、車椅子の座面51はシート状であり、そのため、支持体25の無いクッション102を座面51の上に載置し、その上に使用者60が着座すると、クッション102は座面51とともに、下方に湾曲する。この状態は、使用者60にとって座り心地が悪いのに加え、姿勢が悪くなる。これに対して、支持体25が配置されたクッション101を使用した場合には、図4(b)に示すように、支持体25の剛性により、座面51が平坦に保持される。その結果、座面51が安定し、使用者60にとって座り心地が良好となるのに加え、正しい姿勢の保持にも役立つ。
図1に戻って、クッション本体部5及び枠状クッション体13と、支持体25との間には、底部クッション体21が配置される。底部クッション体21は、前部クッション体1よりも硬く、クッション本体部5よりは相当に薄いが、相応の厚みを有する板状のクッション体である。底部クッション体21は、例えば、市場において「硬質ウレタンフォーム」と称されることのある種類のウレタンフォームを材料としている。クッション本体部5の下に、それよりも薄いとはいえ相応の厚さを有する硬質の底部クッション体21が配置されることにより、着座した使用者に感じられる、臀部、大腿部が剛性の支持体25に当たるような感覚、いわゆる「底付き感」が抑えられる。底部クッション体21は、また、支持体25への荷重を分散する機能をも果たすので、支持体25の耐久性が向上する。底部クッション体21は、例えば、下方の支持体25には接着されず、上方のクッション本体部5及び枠状クッション体13には接着される。
支持体25は、後部の一部領域を除くように、後端部から前方へ向かってくり抜かれた形状を成している。除かれた領域、すなわち後退部27は、使用者が着座したときの臀部の位置に略相当する。すなわち後退部27は、高柔軟性かつ低反発性の後部クッション体3による臀部の沈み込みが、さらに深くなるように、形成されている。図1の例では、後退部27の左右の幅は、後部クッション体3の横幅におおよそ一致し、前方向には、後部クッション体3よりも幾分多めに延びている。底部クッション体21には、後退部27を占めるように形成された突起部23が、下方に突起するように形成されている。突起部23の厚さは、支持体25の厚さと同等に設定されている。このように、着座したときの臀部の位置に略相当する領域において、支持体25が底部クッション体21に置き換えられている。このため、着座したときの使用者の臀部がさらに沈み込み易くなる。また、着座するときの臀部への当たりがさらに柔らかくなり、座骨への圧力がさらに軽減される。この効果は、車椅子の座面51のように、クッション101が置かれる面が平坦ではない場合には、臀部からの荷重により底部クッション体21が下方に突出するように湾曲し得るので、特に顕著である。また、クッション本体部5と支持体25の間に、クッション本体部5よりも硬い底部クッション体21が介在するので、支持体25に後退部27が形成されることによる、臀部の一層の沈み込みが、過度とならない適度な範囲に抑えられる。また、支持体25の後退部27を埋めるように、底部クッション体21に突起部23が形成されるので、支持体25に後退部27が形成されることによる違和感が抑えられる。
一方、着座したときの大腿部の位置には支持体25があるので、大腿部によって使用者の体重が幾分か支えられる。それにより体重がある程度分散するので、その分、臀部への負荷が軽減される。さらに、臀部が沈み込むこととなるので、前ずりがさらに起こり難く、楽な姿勢が保持される。支持体25のうち後退部27の両側には、突出した部分が残る。このため、車椅子の座面51のように、湾曲する座面の上でも支持体25が安定する。すなわち、支持体25が、突出した部分を残さずに後部全体を切り取った形状である場合に、臀部が支持する体重により、後端を軸として持ち上がるように傾斜することが、突出した部分によって回避される。それにより、臀部の過度の沈み込みが抑えられる。すなわち、支持体25を用いることにより、座骨への圧力が効果的に分散されるとともに、使用者の座り心地及び姿勢が一層改善される。
図5は、支持体25の好ましい内部構成を示す斜視図である。図5に例示するように、支持体25はハニカム構造を有することが、軽量かつ薄い形状ながら、剛性及び強度に富む点で、望ましい。図5の例では、支持体25は、剛性を有するプラスチックのハニカム構造体41と、その両主面に貼着されたプラスチック・フィルム43、45とを有している。
図1に例示する積層体は、図2に例示する袋体31に収納される。袋体31は例えばポリエステルとナイロンの混紡を表地とし、ポリウレタンを裏地とする、2層構造の生地を袋状に形成したものであり、伸縮性に富んでいる。袋体31には、図1に例示する積層体を出し入れするための、ファスナー等(図示略)が装着された出し入れ口33が形成されている。袋体31が伸縮性に富むため、図1に示す積層体が、一部接着されないまま積層された構成要素を含みつつも、袋体31に押し込むようにして入れ込まれることにより、積層体の各構成要素は、所定の位置関係を維持することができる。このように、袋体31を用いることにより、クッション101の外観を良くすることの他に、内部に収納される積層体の一部ないし全部の構成要素に接着がなされていなくても、構成要素間の位置関係が保持される、という利点が得られる。
クッション101は、車椅子への適用に好適なものとして構成されているが、車椅子以外への利用にも供することが可能である。また、図1に例示する積層体は、その構成要素をすべて接着することにより、袋体31を有しない形態のままで、型崩れのしないクッションとして使用することも可能である。
1 前部クッション体
3 後部クッション体
5 クッション本体部
13 枠状クッション体
15 ゲル封止体
17 前縁クッション体
19 上面クッション体
20 上部クッション体
21 底部クッション体
23 突起部
25 支持体
27 後退部(くり抜きに相当する部分)
30 クッション体
31 袋体
33 出し入れ口
41 ハニカム構造体
60 使用者
101 クッション

Claims (8)

  1. クッション体と、
    前記クッション体の下に配置され、前記クッション体よりも薄い板状かつ剛性の支持体と、を備え、
    前記支持体は、使用者が着座したときの臀部の位置に略相当する後部領域において、後端部から前方へ向かってくり抜かれた形状を成しており、
    前記クッション体は、当該くり抜きに相当する部分を占めるように、一部が下方に突出している、クッション。
  2. 前記クッション体は、上部クッション体と、当該上部クッション体と前記支持体との間に配置される底部クッション体と、を含んでおり、
    前記底部クッション体は、前記上部クッション体よりも薄くかつ硬く、前記支持体の前記くり抜きに相当する部分を占めるように、一部が下方に突出している、請求項1に記載のクッション。
  3. 前記上部クッション体は、
    前後に並置された前部クッション体と後部クッション体とを有するクッション本体部であって、前記前部クッション体は着座したときの大腿部の位置に配置され、前記後部クッション体は、着座したときの臀部の位置に配置され、かつ前記前部クッション体より柔軟かつ低反発性である、クッション本体部を、含んでいる、請求項2に記載のクッション。
  4. 前記上部クッション体は、
    前記後部クッション体の上面から前記前部クッション体の上面の一部にまで跨って配置され、前記クッション本体部よりも薄く、かつ半流動性のゲルを袋状体に封止してなるゲル封止体と、
    前記前部クッション体の上面のうち、前記ゲル封止体の前方に隣接する部位に配置され、前記ゲル封止体と略同一の厚さであり、前記前部クッション体よりも柔軟かつ低反発性である前縁クッション体と、をさらに含む、請求項3に記載のクッション。
  5. 前記上部クッション体は、
    前記クッション本体部の側面及び背面に沿うように配置され、上面が前記クッション本体部の上面より高く形成された枠状クッション体、をさらに含み、
    前記ゲル封止体と前記前縁クッション体とは、それらの上面が、前記枠状クッション体の上面と、略同一高さである、請求項4に記載のクッション。
  6. 前記上部クッション体は、
    前記ゲル封止体、前記前縁クッション体、及び前記枠状クッション体の上面を覆い、前記クッション本体部よりも薄い上面クッション体を、さらに含む、請求項5に記載のクッション。
  7. 前記支持体がハニカム構造を有する、請求項1から6のいずれかに記載のクッション。
  8. すべての要素を包み込む伸縮性の袋体をさらに備える、請求項1から7のいずれかに記載のクッション。
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