JP2015171724A - 鋳型形成用スラリー、鋳型、および、鋳型の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳物を安定して成形することができるとともに、鋳型を容易に自己崩壊させることができる鋳型形成用スラリー、鋳型、および、鋳型の製造方法を提供する。【解決手段】鋳型形成用スラリーは、分散媒としてのシリカゾルと、前記シリカゾルに分散されたニオビア安定化ジルコニアと、を含む。【選択図】図2

Description

この発明は、鋳型形成用スラリー、鋳型、および、鋳型の製造方法に関する。
金属、合金等の鋳造を行う鋳型にあっては、鋳物を取り出すときに鋳型の強度が高すぎて鋳型を割ることが困難になる場合がある。このような鋳型から鋳物を取り出す際には、ハンマーによる打撃、サンドブラスト、又は、スチールショット等により鋳型を破壊すこととなる。そのため、鋳物に対して鋳型破壊による衝撃のダメージが加わり欠陥が生じる可能性がある。
また、鋳型としては、シリカゾルに対してジルコンやアルミナ等を混合したものを焼成して形成される鋳型が知られている。このような鋳型は、一般に温度低下による収縮が少なく、その線膨張係数が、鋳物である金属の線膨張係数と一桁違う値になってしまう。そのため、鋳物が冷却される際の収縮により、鋳物に引張応力が作用して鋳物に割れなどの欠陥が生じる可能性がある。
特許文献1には、ジルコニアを10重量%以上含む材料を用いて鋳型を形成する技術が提案されている。この特許文献1の技術は、温度に応じて結晶構造が変化するジルコニアの性質を利用している。つまり、金属溶湯の注湯により鋳型が高温になることを利用して、鋳型中に微細なクラックを無数に発生させて、鋳型を自己崩壊させている。
特開平6−015404号公報
ところで、上述したジルコニアは、温度が1100℃付近になると結晶構造が、例えば、斜方晶から正方晶に変化して体積が変化してしまう。そのため、溶湯を鋳型に注湯する過程で、鋳型に体積変化が生じて精密鋳造が困難になる可能性がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鋳物を安定して成形することができるとともに、鋳型を容易に自己崩壊させることができる鋳型形成用スラリー、鋳型、および、鋳型の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明の第一態様によれば、鋳型形成用スラリーは、分散媒としてのシリカゾルと、前記シリカゾルに分散されたニオビア安定化ジルコニアと、を含む。
この鋳型形成用スラリーにより鋳型を形成することで、溶湯を注湯して高温になった際に、ニオビア安定化ジルコニアを脱安定化させることができる。さらに、この脱安定化によりニオビアとジルコニアに遊離させることができる。そのため、鋳物が冷却される際に、ジルコニアの結晶構造が変化して体積変化、および、強度低下が生じ、鋳型の自己崩壊性を高めることができる。
この発明の第二態様によれば、鋳型は、内側から順にプライマリ層とバックアップ層とを積層して備え、前記プライマリ層と前記バックアップ層との少なくとも一方が、第一態様の鋳型形成用スラリーを熱処理して形成されている。
このようにプライマリ層とバックアップ層のうち少なくとも一方に上記鋳型形成用スラリーを用いることで、鋳型の自己崩壊性を高めることができる。
この発明の第三態様によれば、鋳型の製造方法は、分散媒としてのシリカゾルにニオビア安定化ジルコニアを分散させてスラリーを生成するスラリー生成工程と、ワックス型の表面に前記スラリーを付着させてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、前記スラリー層の表面に耐火材の粒子を付着させてスタッコ層を形成するスタッコ層形成工程と、前記スラリー層、および、前記スタッコ層を熱処理する熱処理工程と、を含む。
このようにすることで、鋳型に溶湯を注湯して高温になった際に、ニオビア安定化ジルコニアを脱安定化させることができる。さらに、この脱安定化によりニオビアとジルコニアに遊離させることができる。そのため、鋳物が冷却される際に、ジルコニアの結晶構造が変化して体積変化、および、強度低下を生じさせることができる。さらに、スラリー層に耐火材の粒子が含まれていないため、十分な体積変化を生じさせることができる。その結果、鋳型の自己崩壊性を高めることができる。
上述した鋳型形成用スラリー、鋳型、および、鋳型の製造方法によれば、鋳物を安定して成形することができるとともに、鋳型を容易に自己崩壊させることができる。
この発明の実施形態におけるスラリーおよびスタッコを示す断面図である。 この発明の実施形態における鋳型の製造方法のフローチャートである。
以下、この発明の一実施形態に係る鋳型形成用スラリー、鋳型、および、鋳型の製造方法について説明する。
この実施形態の鋳型形成用スラリー(以下、単にスラリーと称する)は、分散媒としてのシリカゾルと、シリカゾルに分散されるニオビア安定化ジルコニア(NbO・ZrO)と、を備えている。ニオビア安定化ジルコニアは、分散媒であるシリカゾルに分散されることでスラリーとなる。ニオビア安定化ジルコニアは、1100℃程度までは、結晶構造が変化せず安定した状態となる。一方で、ニオビア安定化ジルコニアは、1200℃程度になると、脱安定化されて、ニオビアとジルコニアとに遊離する。遊離したジルコニアは、一般的なジルコニアと同様に、温度に応じて結晶構造の変化が生じる。すなわち、ジルコニア結晶構造は、高温(例えば、1000℃超)時に正方晶となる一方で、低温時(例えば、1000℃以下)時に斜方晶となる。
スラリーには、濡れ改善剤、および、消泡剤等を添加しても良い。
濡れ改善剤は、ワックス型に対するスラリーの濡れ性を改善するために添加することができる。例えば、濡れ改善剤としては、ビクターウェット12(登録商標、日本フリーマン(株)製)等を用いることができる。ビクターウェット12は、精密鋳造などの鋳型造型の際に添加される界面活性剤である。
消泡剤は、スラリーに泡が発生することを防ぐために添加することができる。例えば、消泡剤としては、ANTIFOAM1410(ダウ・コーニング社製)等を用いることができる。
図1は、この発明の実施形態におけるスラリーおよびスタッコを示す断面図である。
図1に示すように、この実施形態における鋳型1は、ワックス型2の表面2aに積層されるプライマリ層3と、バックアップ層4とを備えている。これらプライマリ層3とバックアップ層4とは、スラリーにより形成されるニオビア安定化ジルコニア層5と、耐熱材の粒子(以下、単にスタッコと称する)により形成されるスタッコ層6とが交互に積層されて形成されている。
プライマリ層3は、ニオビア安定化ジルコニア層5、および、スタッコ層6が積層されたもののうち、鋳型1内側から1〜2層を指す。このプライマリ層3は、鋳物と接する層であるため、鋳物と反応しない細かい粒子から形成されることが好ましい。
バックアップ層4は、主に鋳型中の強度を受け持つ層である。バックアップ層4は、プライマリ層3の外側に配されている。バックアップ層4は、必要な強度に応じた厚さで形成される。
スタッコ層6は、ニオビア安定化ジルコニア層5の表面5aに付着した耐火材の粒子7により形成される。耐火材の粒子7としては、ムライト、アルミナ等のスタッコと称される粗粒(粒子径が0.2から1.0mm)を例示できる。
(鋳型の製造方法)
次に、この実施形態における鋳型の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図2は、この発明の実施形態における鋳型の製造方法のフローチャートである。
この実施形態の鋳型製造方法は、予めワックス型2を射出成型等により形成する。具体的には、まず、中子材が埋め込まれた金型にろうを流し込む。次いで、金型を外し、中子材の外側がろうで覆われたろう成形部品を金型から取り出す。その後、ろう成形部品にろう成形の湯口とセキを取り付けて、ワックス型2とする。
図2に示すように、まず、スラリー生成工程として、ニオビア安定化ジルコニアの粒子を分散媒であるシリカゾルに分散させてスラリーを生成する(ステップS01)。
次いで、スラリー層形成工程として、ワックス型2をスラリーに浸漬させた後、引きあげてワックス型2の表面2aにスラリー層を形成する(ステップS02)。
さらに、スタッコ層形成工程として、耐火材の粒子7をスラリー層の表面に振り掛けてスタッコ層6を形成する(ステップS03)。耐火材は吸水性に優れるため、スラリー層の水分が吸収され、スラリー層が生乾きの状態となる。
その後、乾燥工程として、スラリー層とスタッコ層6とが積層されたワックス型2を乾燥室に入れて、例えば2時間程度乾燥させる。上記スラリー層形成工程、スタッコ層形成工程、および、乾燥工程からなる一連の工程を一回行うことで、0.5〜2mm程度の層がワックス型2の表面2aに形成される。
これらスラリー層形成工程、スタッコ層形成工程、および、乾燥工程からなる一連の工程は、所定回数(例えば、数回から十数回)繰り返される(ステップS05)。
その後、ワックス型2を除去して(ステップS06)、焼成を行う(熱処理工程;ステップS07)。ワックス型の除去は、オートクレーブ等を用いて、10気圧、150℃程度の加熱蒸気により、ろうを溶融させて除去する。また、焼成は、980℃の温度で、1〜10時間行う。
ここで、例えば、タービン翼などの鋳物を製造する際には、鋳型内に溶湯を流し込む鋳込み工程を行う。また、鋳物を鋳型から取り出した後、鋳物内の中子材を高温アルカリ溶液中にて溶出させる中子除去工程を行う。
鋳込み工程は、鋳型を1100℃以上で予熱して、炉内に素早くセットする。その後、真空中にて、約1500℃の溶融合金(溶湯)を、鋳型内に流し込む。
中子除去工程は、湯口とセキを切断して、仕上げ作業を行った後、得られた合金を高温アルカリ溶液の中に入れる。高温アルカリ溶液は、例えば、約180℃の温度に熱した約40〜50wt%の水酸化ナトリウム(NaOH)又は水酸化カリウム(KOH)の溶液を用いることができる。この溶液に上記合金を約12〜24時間に亘って浸し、加圧・減圧を繰り返す。これにより、合金内の中子材と、中子材の表面上のコーティングとが溶出されて、合金からなる中空構造のタービン翼を得ることができる。タービン翼は、サンドブラストやグラインダーにより仕上げを行い、寸法検査、ザイグロ検査、X線検査等を行う。
ところで、上述した鋳込み工程が完了した後、中子除去工程に移行する前に、冷却凝固した鋳物を鋳型1から取り出す。より具体的には、鋳型1を冷却して自己崩壊させて、鋳物を取り出す。
鋳型1を形成するニオビア安定化ジルコニアは、溶湯により1200℃程度まで加熱されると脱安定化する。これによって上述したように、ニオビアとジルコニアとに遊離する。脱安定化した際、ジルコニアは、1000℃以上であるため正方晶となっている。一方で、冷却により鋳物、および、鋳型の温度が低下して1000℃を下回ると、ジルコニアは、斜方晶へと変化する。この際、ジルコニアは、体積膨張するとともに、強度が極端に低下する。そのため、鋳型と鋳物との線膨張係数の違いなどによって鋳型に力が加わると、鋳型が自己崩壊する。ここで、自己崩壊が十分でなかった場合であっても、鋳型には多数のクラック入るため、最小限の衝撃により容易に鋳型を破壊することができる。
次に、上述した鋳型の実施例、および、比較例について説明する。
[実施例1]
まず、分散媒としてシリカゾルにニオビア安定化ジルコニア粉末(NbO・ZrO)を投入してスラリー化した。さらに、濡れ性改善剤としてOT−75、消泡剤としてANTIFOAM1410をそれぞれ添加して鋳型形成用スラリーを得た。
さらに、ワックス型をスラリーに浸した後、引き上げて、余分のスラリーを滴下させた。次に、ムライト、又は、アルミナからなるスタッコの粗粒(0.2−1mm)をワックス型上のスラリーに振り掛けた。これによりスタッコは、濡れたスラリーに付着すると同時に、スラリーから余分な水を吸い取り、スラリーが生乾きの状態になった。
次いで、これを2時間以上乾燥室に入れて乾燥した。これにより、スラリー層とスタッコ層との厚さ合計は、0.5−2mmとなった。これを数回から十数回繰り返して十分な強度が得られる厚さまでスラリー層とスタッコ層とを積層して、プライマリ層とバックアップ層とを形成した。
その後、150℃のオートクレーブでワックスを除去し、980℃で熱処理(焼成)して鋳型を得た。
この鋳型を1100℃以上で予熱して温め、溶融金属を流しこんだ。すると、ニオビア安定化ジルコニアが脱安定化した。その後、鋳型を冷却すると、ジルコニアの結晶構造が正方晶から斜方晶へと変化して、鋳型が自己崩壊して鋳物を簡単に取り出すことができた。自己崩壊した鋳型を観察したところ、体積膨張、および、多数のクラックが確認でき、全体的に脆くなっていた。
[実施例2]
分散媒としてのシリカゾルにニオビア安定化ジルコニア粉末(NbO・ZrO)を投入してスラリー化した。さらに、濡れ性改善剤としてOT−75、消泡剤としてANTIFOAM1410をそれぞれ添加してバックアップ層を形成するためのバックアップ用スラリーとした。
また、分散媒としてのシリカゾルにジルコンフラワー(ZrSiO)を分散させてスラリー化した。さらに、濡れ改善剤としてビクターウェット12、消泡剤としてANTIFOAM1410を添加してプライマリ層を形成するためのプライマリ用スラリーとした。
ワックス型をプライマリ用スラリーに浸した後、引き上げて、余分のプライマリ用スラリーを滴下させた。次に、ムライト、又は、アルミナからなるスタッコの粗粒(0.2−1mm)をワックス型上のスラリーに振り掛けた。これによりスタッコは、濡れたスラリーに付着すると同時に、スラリーから余分な水を吸い取り、スラリーが生乾きの状態になった。
次いで、これを2時間以上乾燥室に入れて乾燥した。これにより、スラリー層とスタッコ層との厚さ合計は、0.5−2mmとなった。これを1から2回繰り返してプライマリ層を形成した。
その後、ワックス型をバックアップ用スラリーに浸した後、引きあげて、余分のバックアップ用スラリーを滴下させた。次に、ムライト、又は、アルミナからなるスタッコの粗粒(0.2−1mm)をワックス型上のスラリーに振り掛けた。これによりスタッコは、濡れたスラリーに付着すると同時に、スラリーから余分な水を吸い取り、スラリーが生乾きの状態になった。これを数回から十数回繰り返して十分な強度が得られる厚さまでスラリー層とスタッコ層とを積層して、バックアップ層を形成した。
その後、150℃のオートクレーブでワックスを除去し、980℃で熱処理(焼成)して鋳型を得た。
この鋳型を1100℃以上で予熱して温め、溶融金属を流しこんだ。すると、ニオビア安定化ジルコニアが脱安定化した。その後、鋳型を冷却すると、ジルコニアの結晶構造が正方晶から斜方晶へと変化して、鋳型が自己崩壊して鋳物を簡単に取り出すことができた。自己崩壊した鋳型を観察したところ、バックアップ層に体積膨張、および、多数のクラックが確認でき、バックアップ層が全体的に脆くなっていた。
[比較例]
シリカゾルを分散媒として、ジルコンフラワーを分散させてスラリー化した。さらに、濡れ改善剤としてビクターウェット12、消泡剤としてANTIFOAM1410を添加して鋳型形成用のスラリーとした。
さらに、ワックス型をスラリーに浸した後、引き上げて、余分のスラリーを落下させた。次に、ムライト、又は、アルミナからなるスタッコの粗粒(粒子径0.2−1mm)をワックス型上のスラリーに振り掛けた。これによりスタッコは、濡れたスラリーに付着すると同時に、スラリーから余分な水を吸い取る形になり、スラリーは、生乾きの状態になった。
次いで、これを2時間以上乾燥室に入れて乾燥した。これによりスラリー層とスタッコ層との厚さ合計は0.5−2mmとなった。これを数回から十数回繰り返して十分な強度が得られる厚さまでスラリー層とスタッコ層とを積層した。この際、プライマリ層およびバックアップ層の両方を、同一スラリーを用いて形成した。
その後、150℃のオートクレーブによりワックス型を除去し、900〜1200℃で焼成して鋳型を得た。
さらに、この鋳型に溶湯を流しこみ、冷却し鋳物を形成した。
冷却後、鋳型にハンマー打撃などの衝撃を繰り返し加えて鋳型を破壊して鋳物を取り出した。鋳型から取り出した鋳物を検査したところ欠陥が見つかった。
したがって、上述した実施形態によれば、溶湯を注湯して高温になった際に、ニオビア安定化ジルコニアを脱安定化させることができる。さらに、この脱安定化によりニオビアとジルコニアに遊離させることができる。そのため、鋳物が冷却される際に、ジルコニアの結晶構造が変化して体積変化、および、強度低下が生じ、鋳型1の自己崩壊性を高めることができる。その結果、溶湯を注湯する過程で体積変化が生じることを抑制して鋳物を安定して成形することができるとともに、鋳型1を容易に自己崩壊させることができる。
さらに、プライマリ層3とバックアップ層4とのうち、バックアップ層4のみにニオビア安定化ジルコニアを含むスラリーを用いた場合でも、鋳型1の自己崩壊性を十分に高めることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施例2においては、バックアップ層4のみにニオビア安定化ジルコニアを用いる場合を一例に説明したが、プライマリ層3のみにニオビア安定化ジルコニアを用いてもより。このようにプライマリ層3のみにニオビア安定化ジルコニアを用いた場合であっても、鋳型の自己崩壊性を高めることができる。
また、上述した実施形態においては、鋳物がタービン翼の場合について例示したが、タービン翼以外の鋳物にも適用可能である。
1 鋳型
2 ワックス型
2a 表面
3 プライマリ層
4 バックアップ層
5 ニオビア安定化ジルコニア層
5a 表面
6 スタッコ層
7 粒子

Claims (3)

  1. 分散媒としてのシリカゾルと、
    前記シリカゾルに分散されたニオビア安定化ジルコニアと、
    を含む鋳型形成用スラリー。
  2. 内側から順にプライマリ層とバックアップ層とを積層して備え、
    前記プライマリ層と前記バックアップ層との少なくとも一方が、請求項1に記載の鋳型形成用スラリーを熱処理して形成される鋳型。
  3. 分散媒としてのシリカゾルにニオビア安定化ジルコニアを分散させてスラリーを生成するスラリー生成工程と、
    ワックス型の表面に前記スラリーを付着させてスラリー層を形成するスラリー層形成工程と、
    前記スラリー層の表面に耐火材の粒子を付着させてスタッコ層を形成するスタッコ層形成工程と、
    前記スラリー層、および、前記スタッコ層を熱処理する熱処理工程と、を含む鋳型の製造方法。
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