JP2015169805A - 採光具及び採光窓付きパネル - Google Patents

採光具及び採光窓付きパネル Download PDF

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聖 三塚
雅幸 関戸
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Abstract

【課題】 結露や汚れといった外的要因による光拡散性の低下が抑制された採光具を提供する。
【解決手段】 本発明に係る採光具は、光が入射する第1面と、前記第1面に対向し光が出射する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間に存在し、前記第1面から入射した光を前記第2面に向けて偏向する反射面と、を備えた光制御部材と、前記光制御部材の前記第2面側に配置され、内部で光を拡散する光拡散層と、を備え、前記光拡散層のヘーズの値が30%以上80%以下であることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、採光具及び採光窓付きパネル、並びにそれらの設置方法に関する。
屋内の照明の照明強度を弱めて二酸化炭素の排出量の削減と消費電力の低減を図る一環として、窓に入射された外光を屋内の天井方向に偏向させて採光効率を向上させる光制御部材が提案されている。例えば、特許文献1には、一方向に延在する凹状溝が繰り返し作製され、凹状溝への充填材の充填により、透明シート材への入射光を反射する一方向に延長した反射面が凹状溝の少なくとも一方の斜面に形成され、反射面による反射により、窓を透過した直射太陽光を屋内に導入する技術が開示されている。また、特許文献2には、光制御部材の表面に周期的又は非周期的に形成された光拡散性の凹凸形状を有する構造層が設けられた技術が開示されている。
特開2012−255951号公報 特開2012−038626号公報
しかしながら、特許文献2記載の光制御部材は、結露や汚れといった外的要因によって凹凸形状が媒質で充填されてしまい、十分な光拡散性が得られなくなるという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、結露や汚れといった外的要因による光拡散性の低下が抑制された技術を提供することを主目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、凹凸構造を有する表面といった外部拡散型の光拡散層ではなく、内部に拡散性能を有する内部拡散型の光拡散層を適用することにより上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明の一実施形態に係る採光具は、光が入射する第1面と、前記第1面に対向し光が出射する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間に存在し、前記第1面から入射した光を前記第2面に向けて偏向する反射面と、を備えた光制御部材と、前記光制御部材の前記第2面側に配置され、内部で光を拡散する光拡散層と、を備え、前記光拡散層のヘーズの値が30%以上80%以下であることを特徴とする。
他の態様として、前記光拡散層は、球状粒子を有していてもよい。
他の態様として、前記光拡散層は、内部に空隙を有していてもよい。
他の態様として、前記光制御部材は、前記第1面に平行な第1方向に沿って延在し、かつ前記第1方向に交わる第2方向に沿って並列した複数の低屈折率媒質部と、隣接する前記低屈折率媒質部を離隔する高屈折率媒質部と、を備え、前記低屈折率媒質部と前記高屈折率媒質部との界面が前記反射面として構成されており、前記第1面と前記第2面とを含む前記光制御部材の断面視において、前記低屈折率媒質部の幅が、前記第1面から前記第2面側に向かうにしたがって漸次小さくなる部位を含んでいてもよい。
他の態様として、前記光拡散層と前記高屈折率媒質部とが直接接していてもよい。
他の態様として、前記光制御部材の前記第1面側に配置された第1ガラス基材と、前記光制御部材の前記第2面側であって、前記光拡散層を前記光制御部材とで挟むように配置された第2ガラス基材と、をさらに有していてもよい。
本発明の一実施形態に係る採光窓付きパネルは、開口を有する枠部と、前記枠部の開口に固定され、室外と室内を隔てる窓ガラスと前記窓ガラスの室内側に配置された採光具と、を備え、前記採光具は、光が入射する第1面と、前記第1面に対向し光が出射する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間に存在し、前記第1面から入射した光を前記第2面に向けて偏向する反射面と、を備えた光制御部材と、前記光制御部材の前記第2面側に配置され、内部で光を拡散する光拡散層と、を備え、前記光拡散層のヘーズの値が30%以上80%以下であることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る採光具の設置方法は、前記採光具を準備する工程と、前記採光具を窓ガラスに貼り合わせる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る採光窓付パネルの設置方法は、前記採光窓付パネルを準備する工程と、前記採光窓付きパネルを窓枠に取付ける工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、結露や汚れといった外的要因による光拡散性の低下が抑制された技術を提供することができる。
光制御部材の一例を説明する断面図である。 光制御部材の一例を説明する断面図である。 本発明の一実施形態に係る採光具を説明する断面図である。 本発明の一実施形態に係る採光具を説明する断面図である。 本発明の一実施形態に係る採光具を説明する断面図である。 本発明の一実施形態に係る採光窓付きパネルを説明する平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更したり、誇張したりすることがある。
まず本発明の一実施形態に係る採光具の説明をするに先立ち、光制御部材について詳述する。図1は、光制御部材の一例を説明する断面図である。図1(a)及び図1(b)に示すように、光制御部材10は、光が入射する第1面10aと、前記第1面10aに対向し光が出射する第2面10bとを有し、前記第1面10aと前記第2面10bとの間に存在し、前記第1面10aから入射した光を前記第2面10bに向けて偏向する反射面10cと、を備える。
光制御部材10は、典型的には、第1面10aに平行な第1方向に沿って延在し、かつ第1方向に交わる第2方向に沿って並列した複数の低屈折率媒質部11と、隣接する低屈折率媒質部11を離隔する高屈折率媒質部12と、を備え、低屈折率媒質部11と高屈折率媒質部12との界面が反射面10cとして構成されている。低屈折率媒質部11は、高屈折率媒質部12の屈折率に比べて低い屈折率を有する媒質により構成される。例えば、高屈折率媒質部12が、樹脂である場合、低屈折率媒質部11は空気あるいは高屈折率媒質部12を構成する樹脂よりも低い屈折率を有する樹脂を用いることができる。なお、この態様において、第1方向は図示のX方向(つまり紙面に垂直な方向)、第2方向は図示のY方向(つまり、第1面10aと第2面10bとを結ぶ方向)である。
第1面10aに入射した光Lは、光制御部材10内に進み、反射面10cで反射し偏向する。その後、偏向した光Lは、第1面10aに対向する第2面10bから出射し、光制御部材10外に進む。なお、反射面10cは上記に限らず、例えば、金属などの反射率の高い材料を光制御部材10内に配置して形成してもよい。
さらに光制御部材10は、必要に応じて他の層を第1面10a側及び/又は第2面10b側に備えていてもよい(図1(b)参照)。例えば、光制御部材10を光硬化により形成する場合に、賦型前の樹脂を支持するための支持層13を有していてもよい。また、第1面10a側及び/又は第2面10b側に、光制御部材10を窓などに貼り付ける際に用いる接着層(図示せず)を有していてもよい。
図2は、光制御部材の他の一例を説明する断面図である。図2(a)及び図2(b)に示すように、図1に示す光制御部材と異なるのは、第1面10aと第2面10bとを含む光制御部材10の断面視において、低屈折率媒質部11の幅が、第1面10aから第2面10b側に向かうにしたがって漸次小さくなっている部位を含む点である。図2(a)に示すように反射面10c全域にわたり、第1面10aと第2面10bとを含む光制御部材10の断面視において、低屈折率媒質部11の幅が、第1面10aから第2面10b側に向かうにしたがって漸次小さくなっていてもよい。また、図2(b)に示すように、反射面10cの一部領域(図示では第1面10a側のみ)にわたり、第1面10aと第2面10bとを含む光制御部材10の断面視において、低屈折率媒質部11の幅が、第1面10aから第2面10b側に向かうにしたがって漸次小さくなっていてもよい。このような構成とすることで、採光性を向上させることができるという効果が得られる。高屈折率媒質部12の屈折率を、低屈折率媒質部11の屈折率よりも0.05以上大きくすることで、入射する光の偏向性能を向上させることができる。低屈折率媒質部11、高屈折率媒質部12の屈折率は、多波長アッベ屈折率計(株式会社アタゴ製 DR−M2)を用い、波長589nmの光における値とする。
(第1実施形態)
次に、本発明の一実施形態に係る採光具について説明をする。図3は、本発明の一実施形態に係る採光具を説明する断面図である。採光具100は、光制御部材10と、前記光制御部材10の前記第2面10b側に配置され、内部で光を拡散する光拡散層20と、を備え、前記光拡散層20のヘーズの値が30%以上80%以下である。
光拡散層20は、光制御部材10の第2面10bに直接あるいは中間層(図示せず)を介して配置されている。光拡散層20は、層単体のヘーズ(Haze)の値が、30%以上80%以下に設定される。なお、ヘーズの値は、ヘーズメーター(スガ試験機(株)社製 自動ヘーズコンピューターHZ−2)で測定した値である。光拡散層20のヘーズの値を30%以上80%以下とすることで、採光具100を通じて観察者が室外から室内を見たときに室内側に存在する物体の輪郭が分からない程度の十分なプライバシー性を確保することができ、かつ、採光具100としての十分な採光性を確保することができる。また、採光具100を通じて室外から室内に導かれる光が光拡散層20により拡散され、観察者に与えるギラツキを低減することができる。
光拡散層20の第1の態様としては、層内に球状粒子を含むものを挙げることができる。球状粒子としては、シリカ、炭酸カルシウム、アクリル等の中空粒子や、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、アクリルビーズ、ウレタンビーズ等を用いることができる。光拡散層20は、これらの球状粒子を樹脂に適宜分散して形成することができる。可視域の光を効率良く拡散させるために、球状粒子の直径を200nm〜50μmの範囲のものを主に用いることが好ましい。なお、球状粒子の直径は、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定した値である。
光拡散層20の第2の態様としては、層内に空隙を含むものを挙げることができる。層内に空隙を形成するには、例えば、樹脂を溶融押出成形法によりフィルム成膜し冷却後に、二軸延伸させて配向して、熱固定により結晶化させて微細な気泡を生じさせるようにしてもよい。このような光拡散層20としては、空隙を有する白色ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好適に用いられる。
光拡散層20の厚みは、特に制限はないが、加工性や光学特性の観点から0.5μm〜100μmであることが好ましい。なお、光拡散層20は、上述の第1の態様と第2の態様との両方の性質を備えていてもよい。
以上のように、採光具100は、ヘーズの値が30%以上80%以下の光拡散層20を有することにより、外的要因による光拡散性の低下が抑制され、十分なプライバシー性と採光性を確保することができる。
(第2実施形態)
さらに本発明の一実施形態に係る採光具の別の態様について説明をする。図4は、本発明の一実施形態に係る採光具を説明する断面図である。第1実施形態に示す採光具と異なる点は、光拡散層が光制御部材の高屈折率媒質部に直接接して支持層の役割を担う点にあり、共通部分の同一符号を付し、その説明は省略する。
採光具200は、光制御部材10と、前記光制御部材10の前記第2面10b側に配置され、内部で光を拡散する光拡散層20と、を備え、前記光拡散層のヘーズの値が30%以上80%以下であり、前記光制御部材10は、前記第1面10aに平行な第1方向に沿って延在し、かつ前記第1方向に交わる第2方向に沿って並列した複数の低屈折率媒質部11と、隣接する前記低屈折率媒質部11を離隔する高屈折率媒質部12と、を備え、前記低屈折率媒質部11と前記高屈折率媒質部12との界面が反射面10cとして構成されており、前記光拡散層20が前記光制御部材10の高屈折率媒質部12と直接接している。
以上のように、採光具200は、光拡散層20を有することにより、外的要因による光拡散性の低下が抑制され、十分なプライバシー性と採光性を確保することができ、かつ、光拡散層20が、光制御部材10の高屈折率媒質部12に直接接し支持層の役割を担うことにより、採光具200の構成を簡便化でき、かつ、厚みを低減することができる。
(第3実施形態)
さらに本発明の一実施形態に係る採光具の別の態様について説明をする。図5は、本発明の一実施形態に係る採光具を説明する断面図である。第1実施形態に示す採光具と異なる点は、第1ガラス基材と第2ガラス基材とで、光制御部材10及び光拡散層20を挟むように構成されている点にあり、共通部分の同一符号を付し、その説明は省略する。
採光具300は、光制御部材10と、前記光制御部材10の前記第2面10b側に配置され、内部で光を拡散する光拡散層20と、を備え、前記光拡散層20のヘーズの値が30%以上80%以下であり、前記光制御部材10の前記第1面10a側に配置された第1ガラス基材30と、前記光制御部材10の前記第2面側10bであって、前記光拡散層を前記光制御部材とで挟むように配置された第2ガラス基材40と、をさらに有し、いわゆる、合わせガラス構造を採っている。
第1ガラス基材30は、典型的にはガラスであるが、ガラスのみならずアクリル樹脂などの強化プラスチックといった一般的にガラスの如く用いられるものをも包含し、さらにこれらの単層、あるいはこれらが積層されたものを用いることができる。第1ガラス基材20は、一般的な窓材として用いられる程度の透過性を有していればよく、例えば、ヘーズメーター(スガ試験機(株)社製 蛍光分光光度計 F−4500)で測定した全光線透過率が80%以上であるとよい。また、第1ガラス基材20の厚みは、特に制限はないが、採光具100全体として窓材としての強度や取り扱い性を確保できる厚みであることが好ましく、例えば、1mm〜10mmであることが好ましい。
第2ガラス基材40は、第1ガラス基材30と略同様の構成を採用することができるため、説明は省略する。
必要に応じて、第1ガラス基材30と光制御部材10とを接合する第1接合層50が配置されている。第1接合層50は、例えば、公知の接着剤を用いて形成することができる。
必要に応じて、第2ガラス基材40と光散乱層20とを接合する第2接合層60が配置されている。第2接合層60は、例えば、公知の接着剤を用いて形成することができる。
以上のように、採光具300は、光拡散層20を有することにより、外的要因による光拡散性の低下が抑制され、十分なプライバシー性と採光性を確保することができ、かつ、第1ガラス基材30と第2ガラス基材40とで挟持された構造をとるため強度や耐候性を向上させることができる。
(第4実施形態)
さらに本発明の一実施形態に係る採光窓付きパネルについて説明をする。図6は、本発明の一実施形態に係る建築用窓ガラスを説明する模式図である。図6(a)は、本発明の一実施形態に係る採光窓付きパネルを説明する平面図であり、図6(b)は、図6(a)のX−X線における断面図である。採光窓付きパネル1000は、開口を有する枠部1010と、前記枠部1010の開口に固定され、室外と室内を隔てる窓ガラス1020と、前記窓ガラスの室内側に配置された採光具と、を備える。採光具としては、例えば、上記の採光具100〜300を用いることができ、図示例では、採光具100を採用している。
枠部1010は、採光に適した大きさに設定された開口を有する。この開口内に公知の方法によって窓ガラス1020が取り付けられている。窓ガラス1020によって、室外と室内とが隔てられる。そして、窓ガラス1020の室内側に採光具100が配置されることにより、採光窓付きパネルが構成される。本発明の一実施形態に係る採光窓付きパネルは、上記の採光具を有することから、結露や汚れといった外的要因による光拡散性の低下が抑制されたものとなる。
(第5の実施形態)
上述した採光具は、以下のようにして設置することができる。すなわち、本発明の一実施形態に係る採光具の設置方法は、前記採光具を準備する工程と、前記採光具を窓ガラスに貼り合わせる工程と、を含む。
建物の窓枠に嵌められる窓ガラスに、例えば、接着剤を利用して採光具を貼り合せる。このとき、採光具の貼合を、窓ガラスを窓枠に嵌める前、あるいは嵌めた後の何れの段階で行ってもよいが、作業性を考慮すると窓枠に嵌める前に貼合作業を行うことが好ましい。
採光具の貼合は、窓ガラスと採光具との間に気泡が生じないように、窓ガラスの一端側から他端側に向けて気泡を押し出すように貼合していくことが好ましい。以上のようにして、採光具を建物に設置することができる。
(第6の実施形態)
上述した採光窓付パネルは、以下のようにして設置することができる。すなわち、本発明の一実施形態に係る採光窓付パネルの設置方法は、前記採光窓付パネルを準備する工程と、前記採光窓付きパネルを窓枠に取付ける工程と、を含むことを特徴とする。
建物の窓枠に採光窓付パネルを嵌めて取付ける。採光窓付パネルは、例えば、窓枠のガイド溝に嵌める等の公知の方法により取付けることができる。以上のようにして、採光窓付パネルを建物に設置することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
1.採光具の作製
(1−A.光制御部材準備)
高屈折率媒質部形成用組成物を以下のように作成した。ビスフェノールAエチレンオキシド:キシリレンジイソシアネート:フェノキシエチルアクリレート:2−ヒドロキシエチルアクリレート:ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)=30:15:50:5:0.02(以上、重量比)で混合し、80℃で10時間反応させて光硬化性プレポリマーP1を作製した。
ビスフェノールAエチレンオキシド:イソホロンジイソシアネート:フェノキシエチルアクリレート:ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)=30:20:50:0.02(以上、重量比)で混合し、80℃で10時間反応させて光硬化性プレポリマーP2を得た。
次に、光硬化性プレポリマーP1を30質量部、光硬化性プレポリマーP2を30質量部、反応性希釈モノマーM1としてのフェノキシエチルアクリレートを10質量部、反応性希釈モノマーM2としてのビスフェノールAエチレンオキシドを30質量部、離型剤S1としてのテトラデカノールエチレンオキシド10モル付加物のリン酸エステルを0.03質量部、離型剤S2としてのステアリルアミンエチレンオキシド15モル付加物0.03質量部、光重合開始剤I1としての1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン(BASF社製 イルガキュア184)を3質量部混合し、均一化して高屈折率媒質部形成用組成物を得た。なお、この高屈折率媒質部形成用組成物を厚さ100μmとなるように塗工し、高圧水銀ランプで800mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させ、多波長アッベ屈折率計(株式会社アタゴ製 DR−M2)を用いて波長589nmにおける屈折率を測定したところ、1.55であった。
支持層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績社製 A4300 厚さ100μm)を用意し、支持層上に調整した高屈折率媒質形成用組成物を塗布し、金型を用いて成形して、第1面側に開口を有する高屈折率媒質部を形成した。
離型フィルム(東洋紡社製 E7007 厚さ38μm)に接着剤を塗布して乾燥させた後、第1面側の高屈折率媒質部に貼り合せた。これにより、高屈折率媒質部の第1面側の開口が閉塞され、内部が空気で満たされた低屈折率媒質部を形成した。以上のようにして光制御部材を作製した。
(1−B.光拡散層準備)
次に光拡散層として、内部拡散型の試料1〜6と、表面凹凸を有する外部拡散型の試料7を次のように準備した。内部拡散型の試料1〜6は、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(富士写真フイルム製 TD80U 厚さ80μm)に光散乱成分を添加した紫外線硬化性樹脂を、コーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー #10)を用いて塗布して塗膜L1を形成し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、窒素パージ下で紫外線を照射線量14mJで照射して塗膜L1を硬化させた。次に、表面調整成分を含む紫外線硬化性樹脂を、コーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー #8)を用いて塗布し塗膜L2を形成し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、窒素パージ下で、紫外線を照射線量100mJで照射して塗膜L2を硬化させ、先に作製した塗膜L1に積層した。本実施例では、光散乱成分の添加量を調整することにより、内部拡散型の試料1〜6とした。また、外部拡散型の試料は、ヘーズフィルム(恵和株式会社製)を準備し、これを試料7とした。
(1−C.組立て)
光拡散層を光制御部材の支持層側に接着剤を用いて貼り合せることにより、採光具を作製した。なお、採光具に用いた光拡散層(試料1〜7)に対応して、以下、実施例1〜3、比較例1〜4と呼ぶこととする。
2.評価
次のようにして、ヘーズの値を測定し、また、プライバシー性及び採光性を評価した。
(2−A.ヘーズの値の測定)
光拡散層のヘーズの値を自動ヘーズコンピューター(スガ試験機製 HZ−2)で測定した。
(2−B.プライバシー性評価)
採光具の後ろ(光の出射側)に被写体を10cm間隔で設置し、採光具の前に立つ人が目視で採光具を介して被写体を観察し、被写体の輪郭が分からないと感じるレベルを「○」、分かると感じるレベルを「×」と評価した。
(2−C.採光性評価)
採光具から3m離れた机上の照度を、照度計(コニカミノルタ株式会社製 T−10MA)を用いて測定し、採光具の配置の有無による照度比から採光性を評価した。照度比が0.9以上であれば「○」とし、照度比が0.9未満であれば「×」と評価した。
Figure 2015169805
表1に示すように、実施例1〜3はプライバシー性と採光性のいずれも「○」であり両性能を確保できたのに対し、比較例1〜2はプライバシー性が「×」、比較例3は採光性が「×」であり両性能を確保できない結果が得られた。
(2−D.対結露評価)
さらに光拡散層の表面を水で濡らした状態で、採光具の後ろに被写体を10cm間隔で設置し、被写体の輪郭が分からないと感じるレベルを「○」、分かると感じるレベルを「×」とし、水で濡らす前後でプライバシー性が変化するか否かを評価した。
Figure 2015169805
表2に示すように、実施例1はプライバシー性に変化はなく「○」であったのに対し、比較例4は水で濡らした後プライバシー性が「×」となった。
10 光制御部材,10a 第1面,10b 第2面,10c 反射面,11 低屈折率媒質部,12 高屈折率媒質部,20 光拡散層,30 第1ガラス基材,40 第2ガラス基材,50 第1接合層,60 第2接合層,100 採光具,200 採光具,300 採光具,1000 採光窓付きパネル,1010 枠部,1020 窓ガラス

Claims (9)

  1. 光が入射する第1面と、前記第1面に対向し光が出射する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間に存在し、前記第1面から入射した光を前記第2面に向けて偏向する反射面と、を備えた光制御部材と、
    前記光制御部材の前記第2面側に配置され、内部で光を拡散する光拡散層と、を備え、
    前記光拡散層のヘーズの値が30%以上80%以下である、採光具。
  2. 前記光拡散層は、球状粒子を有する、請求項1記載の採光具。
  3. 前記光拡散層は、内部に空隙を有する、請求項1又は2記載の採光具。
  4. 前記光制御部材は、
    前記第1面に平行な第1方向に沿って延在し、かつ前記第1方向に交わる第2方向に沿って並列した複数の低屈折率媒質部と、
    隣接する前記低屈折率媒質部を離隔する高屈折率媒質部と、を備え、
    前記低屈折率媒質部と前記高屈折率媒質部との界面が前記反射面として構成されており、
    前記第1面と前記第2面とを含む前記光制御部材の断面視において、
    前記低屈折率媒質部の幅が、前記第1面から前記第2面側に向かうにしたがって漸次小さくなっている部位を含む、請求項1乃至3の何れか1項記載の採光具。
  5. 前記光拡散層と前記高屈折率媒質部とが直接接している、請求項4記載の採光具。
  6. 前記光制御部材の前記第1面側に配置された第1ガラス基材と、
    前記光制御部材の前記第2面側であって、前記光拡散層を前記光制御部材とで挟むように配置された第2ガラス基材と、
    をさらに有する、請求項1乃至5の何れか1項記載の採光具。
  7. 開口を有する枠部と、
    前記枠部の開口に固定され、室外と室内を隔てる窓ガラスと
    前記窓ガラスの室内側に配置された採光具と、を備え、
    前記採光具は、
    光が入射する第1面と、前記第1面に対向し光が出射する第2面とを有し、前記第1面と前記第2面との間に存在し、前記第1面から入射した光を前記第2面に向けて偏向する反射面と、を備えた光制御部材と、
    前記光制御部材の前記第2面側に配置され、内部で光を拡散する光拡散層と、を備え、
    前記光拡散層のヘーズの値が30%以上80%以下である、採光窓付きパネル。
  8. 請求項1乃至5の何れか1項記載の採光具を準備する工程と、
    前記採光具を窓ガラスに貼り合わせる工程と、を含む、採光具の設置方法。
  9. 請求項7記載の採光窓付パネルを準備する工程と、
    前記採光窓付きパネルを窓枠に取付ける工程と、を含む、採光窓付きパネルの設置方法。

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