JP2015168553A - 乗客コンベア装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】設計工数やメンテナンス時間を削減できる乗客コンベア装置を提供する。【解決手段】実施形態の乗客コンベア装置であるエスカレータ100は、複数の踏段9と、無端体である踏段チェーン6と、原動機であるモータ2と、第1の円板である駆動スプロケット7bと、第2の円板である手すり駆動輪7aと、手すりベルト1と、を備える。複数の踏段9は、無端状に連結されている。踏段チェーン6は、駆動輪3と従動輪4との間に掛け渡されている。モータ2は、踏段チェーン6を駆動して複数の踏段9を周回移動させる。駆動スプロケット7bは、踏段チェーン6の駆動に伴って回動する。手すり駆動輪7aは、駆動スプロケット7bの回動に伴って回動する。手すりベルト1は、手すり駆動輪7aの回動に伴って周回移動する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、乗客コンベア装置に関する。
エスカレータなどの乗客コンベア装置においては、駆動輪と従動輪との間に踏段の移動用の踏段チェーンが掛け渡され、無端状に回転駆動するようになっている。また、乗客コンベア装置においては、手すりベルトを駆動するために、踏段チェーンとは別の手すり駆動チェーンを用いる。踏段チェーン及び手すり駆動チェーンは、1つのモータによって駆動される。
チェーンを用いて手すりベルトを駆動する場合、駆動スプロケットの歯数の調整やチェーンの張り具合の調整が必要となり、設計工数やメンテナンス時間が多くなるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、設計工数やメンテナンス時間を削減できる乗客コンベア装置を提供することを目的とする。
実施形態の乗客コンベア装置は、複数の踏段と、無端体と、原動機と、第1の円板と、第2の円板と、手すりベルトと、を備える。複数の踏段は、無端状に連結されている。無端体は、駆動輪と従動輪との間に掛け渡されている。原動機は、無端体を駆動して前記複数の踏段を周回移動させる。第1の円板は、無端体の駆動に伴って回動する。第2の円板は、第1の円板の回動に伴って回動する。手すりベルトは、第2の円板の回動に伴って周回移動する。
以下に、実施形態に係る乗客コンベア装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
本実施形態では、無端状に連結された複数の踏段を周回移動させて動作する乗客コンベア装置の一例としてエスカレータを挙げて説明する。図1は、本実施形態に係る乗客コンベア装置であるエスカレータの全体構成を示す縦断面図である。図2は、図1中の手すり駆動装置7の近傍の概略構成を拡大視した図である。図3は、手すり駆動装置7の構成を示す平面図である。図4は、図3中の矢印Y4の方向から、手すり駆動装置7を見た側面図である。図5は、図3中の矢印Y5の方向から、手すり駆動装置7を見た側面図である。
エスカレータ100は、図1に示すように、トラスフレーム13の内部に、駆動輪3と従動輪4との間を無端状に連結された複数の踏段9を備えている。エスカレータ100は、駆動輪3に減速機16及び駆動チェーン5を介してモータ(原動機)2から供給される動力により、複数の踏段9が駆動輪3と従動輪4との間を周回移動するよう構成される。本実施形態では、駆動輪3は上階側に配置され、従動輪4は下階側に配置される。
駆動輪3と従動輪4との間には踏段9の移動用の踏段チェーン6が掛け渡され、無端状に回転駆動するようになっている。そして、踏段チェーン6に、利用者を乗せる踏段9が連結されている。踏段9は、踏段チェーン6の駆動と共に回転移動するようになっている。
踏段チェーン6は、図3に示すように、複数のプレート6aが、軸6b又は軸6cを中心に回動可能に接続された構成になっている。複数のプレート6aは、例えば、長楕円形になっている。踏段チェーン6は、複数のプレート6aが軸6bを中心に回動可能に接続された構成になっている。本実施形態の踏段チェーン6は、軸6bが2つ連続すると、軸6cが1つ現れる割合で、複数のプレート6aを回動可能に接続している。本実施形態では、軸6cの径は軸6bの径より大きくなっている。軸6cは、踏段9を支持する軸に接続されているため、他の軸6bよりも大きい径になっている。
エスカレータ100が下降方向に稼動する場合、複数の踏段9は、上方の乗り口(上階側乗降口10)において進行方向に向けて隣接する踏段9同士が水平状でトラスフレーム13内から進出される。複数の踏段9は、上部遷移カーブにおいて隣接する踏段9間の段差を拡大してゆき階段状に遷移される。
また、複数の踏段9は、中間傾斜部において階段状で下降され、下部遷移カーブにおいて隣接する踏段9間の段差を縮小してゆき水平状に遷移される。そして、複数の踏段9は、下方の降り口(下階側乗降口11)において再び水平状となってトラスフレーム13内に進入する。
複数の踏段9は、トラスフレーム13内に進入された後に上方に反転される。複数の踏段9は、帰路側を水平状で上昇され、再度反転されて上階側乗降口10においてトラスフレーム13内から進出される。
上昇方向に稼動するエスカレータ100では上記の逆の動作となる。上階側乗降口10及び下階側乗降口11において、踏段9は、利用者を乗せる上面の踏み面を水平状として、トラスフレーム13内から進出し、またはトラスフレーム13内へ進入する。
また、エスカレータ100は、踏段9の進行方向における両脇に欄干15を備える。この欄干15の外周に沿って環状の手すりベルト1が取り付けられている。エスカレータ100は、上記の踏段9の移動に合わせて欄干15の手すりベルト1も踏段9と同方向に周回移動するよう構成されている。
このようなエスカレータ100の動作は、トラスフレーム13内に設置される制御装置14によって、インバータ装置(図示せず)及びモータ2を制御することで実現される。制御装置14は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などを有するコンピュータである。制御装置14の機能は、ROMに保持されるアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することによって、CPUの制御のもとでエスカレータ100内の各種装置を動作させると共に、RAMやROMにおけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
ここで、本実施形態のエスカレータ100は、手すり駆動装置7を備えている。手すり駆動装置7は、踏段チェーン6の動力を手すりベルト1に伝達する。一般に、踏段チェーン6は踏段9の左右に設けられるため、手すり駆動装置7は左右の踏段チェーン6それぞれに対応して設けられる。
手すり駆動装置7は、図2に示すように、手すり駆動輪7aと、駆動スプロケット7bとを備えている。手すり駆動輪7aと、駆動スプロケット7bとは、共通の回動軸12に連結されている。手すり駆動輪7aと駆動スプロケット7bとを連結する回動軸12は、図3に示すように、軸受17によって回動可能に支えられている。軸受17は、ボルト18等によって、トラスフレーム13に固定されている。
駆動スプロケット7bは、図2に示すように、踏段チェーン6の軸6b、6cに噛み合う凹部7d、7fを有している。凹部7d、7fは、回動軸12から垂直方向に所定距離離れた、駆動スプロケット7bの外周面7eに等間隔で設けられている。手すり駆動装置7の駆動スプロケット7bは、図4に示すように、外周面7eに12個の凹部を備えている。本実施形態では、軸6bと噛み合う8個の凹部7dと、軸6bより大きい径を有する軸6cと噛み合う4個の凹部7fとが、駆動スプロケット7bの外周面7eに等間隔で設けられている。
凹部7f、凹部7dは、図2に示すように、軸6b、軸6cそれぞれの径に対応した深さになっている。径の大きい軸6cに対応する凹部7fは、凹部7dよりも深くなっている。このため、凹部7dは対応する踏段チェーン6の軸6bに、凹部7fは対応する踏段チェーン6の軸6cに、それぞれ噛み合う。
手すり駆動輪7aは、回動軸12から垂直方向に所定距離離れた外周面7cが手すりベルト1に接触している。外周面7cが手すりベルト1に接触している状態で手すり駆動輪7aが回動することにより、手すりベルト1が周回移動する。本実施形態において、手すりベルト1は、周回移動方向に沿って全周に設けられた溝部1bを有しており、手すり駆動輪7aの外周面7cが手すりベルト1の溝部1bの内面に接触している。
手すり駆動装置7の手すり駆動輪7aは、外周面7cが、手すり押付けローラ8によって、手すりベルト1の溝部1bの内面に押付けられている。なお、手すり駆動輪7aの外周面7cと手すりベルト1との押圧力が十分であれば、手すり押付けローラ8を設ける必要はない。
次に、手すり駆動装置7の動作について説明する。図4に示すように、踏段用レール20に沿って踏段チェーン6が矢印Y1の方向に移動すると、第1の円板である駆動スプロケット7bが回動軸12を中心に矢印Y2の方向に回動し、回動力が回動軸12に伝達される。回動軸12の回動力は、第2の円板である手すり駆動輪7aに伝達され、図5に示すように、手すり駆動輪7aが、回動軸12を中心に矢印Y6の方向に回動する。手すり駆動輪7aは、手すりベルト1の溝部1bの内面に接触した状態で回動する。このため、手すりベルト1の溝部1bの内面と手すり駆動輪7aの外周面7cとの摩擦によって、手すり駆動輪7aの回動力が手すりベルト1に伝達され、手すりベルト1は矢印Y3方向に周回移動する。
上述した実施形態によれば、手すりベルト1用のチェーンを用いていないので、駆動スプロケットの歯数の調整やチェーンの張り具合の調整は不要であり、設計工数やメンテナンス時間を削減できる。
なお、上述した実施形態では、手すり駆動輪7aと駆動スプロケット7bとが同じ回動軸12に連結されているが、必要であれば回動軸を別々にし、回動力を伝達するための機械的要素を追加してもよい。
また、上述した実施形態では、踏段チェーン6に手すり駆動装置7の駆動スプロケット7bを噛み合わせる構成であるため、駆動輪3の設置位置および従動輪4の設置位置以外の位置であれば、手すり駆動装置7の設置位置に自由度がある。このため、例えば、駆動輪3や従動輪4から離れた位置に手すり駆動装置7を設けることもできる。手すり駆動装置7の設置位置に自由度があるため、例えば、乗客コンベア装置全体の意匠設計を優先させることができる。
さらに、1つの踏段チェーン6に対して、手すり駆動装置7を複数設けることもできる。手すり駆動装置7を複数設けることにより、手すりベルト1を駆動する力を高めることができる。
上述した実施形態では、踏段チェーン6に駆動スプロケット7bを噛み合わせる構造を採用しているが、踏段チェーン6の代わりに他の無端体(例えば、ゴムベルト)を用いる場合には、その無端体の駆動に伴って回動する第1の円板と、第1の円板の回動に伴って回動する第2の円板を設け、第2の円板の回動に伴って手すりベルトを周回移動させればよい。
なお、上述した実施形態では、エスカレータの場合について説明したが、踏段チェーンを有する他の乗客コンベア装置に手すり駆動装置を設けることができることは明らかである。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 手すりベルト、1b 溝部、2 モータ、3 駆動輪、4 従動輪、5 駆動チェーン、6 踏段チェーン、6b、6c 軸、6a プレート、7 手すり駆動装置、7a 手すり駆動輪、7c、7e 外周面、7b 駆動スプロケット、7d、7f 凹部、8 手すり押付けローラ、9 踏段、10 上階側乗降口、11 下階側乗降口、12 回動軸、13 トラスフレーム、14 制御装置、15 欄干、16 減速機、17 軸受、18 ボルト、20 踏段用レール、100 エスカレータ
実施形態の乗客コンベア装置は、複数の踏段と、無端体と、原動機と、第1の円板と、第2の円板と、手すりベルトと、を備える。複数の踏段は、無端状に連結されている。無端体は、駆動輪と従動輪との間に掛け渡されている。無端体は、複数のプレートが軸を中心に回動可能に接続されてなり、軸は径が異なるものが一定の割合で現れるものである。原動機は、無端体を駆動して前記複数の踏段を周回移動させる。第1の円板は、軸の径の大きさに対応した深さを有し、対応する径の軸に噛み合う凹部を有する。第1の円板は、無端体の駆動に伴って回動する。第2の円板は、第1の円板の回動に伴って回動する。手すりベルトは、第2の円板の回動に伴って周回移動する。
Claims (5)
- 無端状に連結された複数の踏段と、
駆動輪と従動輪との間に掛け渡された無端体と、
前記無端体を駆動して前記複数の踏段を周回移動させる原動機と、
前記無端体の駆動に伴って回動する第1の円板と、
前記第1の円板の回動に伴って回動する第2の円板と、
前記第2の円板の回動に伴って周回移動する手すりベルトと、
を備えた
乗客コンベア装置。 - 請求項1に記載の乗客コンベア装置において、
前記無端体は、複数のプレートが軸を中心に回動可能に接続されてなるチェーンであり、
前記第1の円板は、前記軸に噛み合う凹部を有し、
前記第2の円板は、回動軸から垂直方向に所定距離離れた外周面を有し、
前記外周面が前記手すりベルトに接触した状態で回動することによって前記手すりベルトが周回移動する
乗客コンベア装置。 - 請求項2に記載の乗客コンベア装置において、
前記手すりベルトは、周回移動方向に沿って全周に設けられた溝部を有し、
前記第2の円板は、前記外周面が前記溝部の内面に接触した状態で回動する
乗客コンベア装置。 - 請求項2または請求項3に記載の乗客コンベア装置において、
前記手すりベルトを前記第2の円板に押圧するローラをさらに備えた
乗客コンベア装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の乗客コンベア装置において、
前記第1の円板と前記第2の円板とは回動軸が共通であり、
前記第1の円板の回動力が前記回動軸を介して前記第2の円板に伝達される
乗客コンベア装置。
Priority Applications (1)
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JP2014046334A JP2015168553A (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 乗客コンベア装置 |
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Family Applications (1)
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JP2014046334A Pending JP2015168553A (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 乗客コンベア装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109969916A (zh) * | 2019-05-10 | 2019-07-05 | 苏州汉森电梯有限公司 | 一种强制驱动式扶手带装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004067288A (ja) * | 2002-08-05 | 2004-03-04 | Toshiba Elevator Co Ltd | 乗客コンベア装置 |
JP2008120513A (ja) * | 2006-11-10 | 2008-05-29 | Toshiba Elevator Co Ltd | 乗客コンベア |
-
2014
- 2014-03-10 JP JP2014046334A patent/JP2015168553A/ja active Pending
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