JP2015167839A - 加熱調理器 - Google Patents

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ちひろ 河東
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浩志郎 ▲高▼野
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Abstract

【課題】 本発明は、加熱調理器において、超音波の周波数の特性を考慮して被加熱物を振動させることで、最適な超音波振動による効果を得ることができる加熱調理器を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明に係る加熱調理器は、調理物を収納する内鍋と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、前記内鍋の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段によって発生する周波数よりも高い周波数で発振し、前記調理物を振動させる第一の超音波発振手段と、前記加熱手段および前記第一の超音波発振手段を制御する制御手段とを備えたものである。【選択図】 図2

Description

本発明は、超音波発振機能を持つ加熱調理器に関する。
従来の加熱調理器としては、米を炊飯する際に超音波発振器により、適当な振動を与えることにより、ご飯を美味しく炊くというものがあった。また、給水工程において、超音波発振器により、適当な振動を与えることにより、給水にかかる時間を短縮でき、給水率を増加することも知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−023840(段落0004−段落0005、図1)
従来の加熱調理器では、水および米に適当な超音波振動が付与されることにより、ご飯が美味しく炊ける加熱調理器が開示されているが、何を持って適当な超音波振動とするかについては定められていない。食品に振動を与える場合、周波数や振幅によってその効果や特性は変わるため、食品の種類や形状、調理工程に応じて適した周波数は変わってしまう。また、単に振動を与えるだけでよいのなら超音波である必然性はないため、超音波の特性を十分に反映されていないといった課題があった。
一般に超音波の周波数は20kHz以上とされているが、同じ振幅なら周波数が低いほど食品に与える振動エネルギーは大きい傾向となり、吸水効果向上の可能性があるが、同時に表面をこそぎ取るような効果が出てしまう。吸水効果向上を狙うあまり、米粒の表面に傷をつけてしまい食感を損ねてしまう可能性がある。
一方、高い周波数領域であれば、米表面への傷は与えることなく、米粒の形状を保ったまま超音波による効果を与えることができる可能性があるが、吸水効率は低下してしまう。
従来の加熱調理器では、適当な周波数の超音波を与えていたが、超音波の周波数による特性の違いを考慮していなかったため、超音波振動による効果が十分に得られていなかった。
そこで、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、加熱調理器において、超音波の周波数の特性を考慮して被加熱物を振動させることで、最適な超音波振動による効果を得ることができる加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱調理器は、調理物を収納する内鍋と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、前記内鍋の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段によって発生する周波数よりも高い周波数で発振し、前記調理物を振動させる第一の超音波発振手段と、前記加熱手段および前記第一の超音波発振手段を制御する制御手段とを備えたものである。
本発明は、超音波による効果をより多く得られる加熱調理器を得ることが可能となる。
この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の本体斜視図である。 この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の要部断面図である。 この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の基本的な炊飯工程のフローチャートである。 この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の炊飯工程のタイムチャートである。 この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の基本的な煮物工程のフローチャートである。 この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の煮物工程のタイムチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態における加熱調理器について詳細に説明する。尚、以降の各図面において同一番号の構成要素は同一のものとする。
図1は本発明に係る加熱調理器の外観斜視図、図2は本発明に係る加熱調理器の断面図、図3はこの発明の実施の形態1を示す加熱調理器の機能ブロック図である。まず、図1、図2、図3を用いて、本発明に係る加熱調理器と、その構成要素について説明する。
1は加熱調理器本体、2はこの加熱調理器本体1を上面から開閉する外蓋、3は加熱調理器本体1において、被加熱物の加熱時間や仕上がり等の設定を入力し(入力手段3a)、かつ入力された設定情報や運転状態を表示する(表示手段3b)操作パネルである。また、入力手段3aは、後述する制御装置(制御手段)17に対して制御信号を送信し、制御装置17は、受信した制御信号に基づいて加熱状態を制御する。
4は外蓋2に着脱可能に設けられた蒸気カートリッジであり、本体内部の被加熱物が加熱された際に発生する蒸気を逃がす効果と、蒸気の凝縮水や被加熱物の吹き零れを受けて被加熱物側に戻す効果を有する。
5は内鍋であり、ステンレス層などの磁性を有する材料とアルミや銅などの熱伝導に優れた層からなるクラッド材をプレス加工して作られた上面開放の容器となっている。
内鍋5の中に被加熱物15を投入し、加熱することで調理を実施する。以後、被加熱物15の例として、米15aと水15bを投入した炊飯を例として説明するが、被加熱物15は米15aと水15bに限定するものではなく、他の食材でも良い。
6は内鍋温度センサであり、一例としてサーミスタにて構成され、内鍋5に接触することで温度を検知する。温度に応じて、検知電圧として制御装置17に信号として取得され、温度を推定することで、内鍋5の目的温度に対して加熱手段のフィードバックをかけることで、被加熱物15を所望の仕上がりとする役割を果たす。
7は内蓋であり、外蓋2に対して、内鍋5側に対向すべく着脱可能に設置されている。被加熱物15の付着等により汚れた場合には水洗いが可能なように、フッ素加工を施して撥水性を持たせている。
8は蓋パッキンで内鍋5のフランジ部と内蓋7とを接触および密閉する効果を有する。加熱調理器本体1側面からの蒸気漏洩は、熱漏洩による効率低下や、使用者に対する高温蒸気接触の危険性等があるため、蓋パッキン8にて内鍋5と内蓋7とを密閉することにより、蒸気漏洩を防いでいる。
10は加熱コイルであり、インバータ回路(図示せず)から高周波電流を供給し、高周波磁界を発生することで、加熱コイル10と磁気結合した内鍋5の加熱コイル10対向面が励磁され、内鍋5容器底面に渦電流が誘起される。この渦電流と内鍋5の持つ抵抗によりジュール熱を生じ、内鍋5底面が発熱して加熱が行われる。なお、9はコイルベースであり、加熱コイル10を固定するとともに、内鍋5を収納できる形状となっている。
また、内鍋5および被加熱物15をムラなく加熱することを目的に、蓋ヒータ11、胴ヒータ12からも内鍋5および被加熱物15は加熱される。
蓋ヒータ11は外蓋2と内蓋7の間に設けられたヒータであり、例えばニクロム線等で構成され、被加熱物15や内鍋5を上部から加熱する。内鍋5底面を加熱する加熱コイル10の出力に比して小さい出力のものであり、補助的な加熱源として利用する。また、蓋ヒータ11は、加熱コイル10よりも出力が低いものに限られず、加熱コイル10よりも出力が高いものとしても良い。
胴ヒータ12はコイルベース9の外側に設けられたヒータであり、例えばニクロム線等で構成され、内鍋5や被加熱物15を側面から加熱する。蓋ヒータ11と同じく、補助的な加熱源(加熱コイル10よりも出力が小さい)であるが、内鍋5との距離が近いため、蓋ヒータ11と比較して内鍋5ならびに被加熱物15を加熱する効果は高い。また、胴ヒータ12は、加熱コイル10よりも出力が低いものに限られず、加熱コイル10よりも出力が高いものとしても良い。
16は磁束変調板であり、例えばアルミ、銅等の非磁性材料にて形成され、内鍋温度センサ6を中心として内鍋5と加熱コイル10との間に設けられたものである。電磁誘導において、加熱コイル10の周囲に発生する磁束分布を、磁束変調板16により調整することによって、内鍋5の底面部を超音波振動させる。固有振動数と一致させることによって増幅することも可能である。
加熱コイル10に供給される高周波電流は、例えば30KHzで駆動される。同周波数で内鍋5の底面が振動することにより、超音波を発生することが可能となる。なお、発振周波数の2次、3次のモードでも振動するが、内鍋5への影響が一番大きいのは一次振動である30KHzである。
13、14は本発明の大きな特徴の一つである超音波発振子(超音波発振手段)である。本実施の形態では、低周波用超音波発振子13と高周波用超音波発振子14の2種類の発振子が設置されている。いずれの発振子も振動伝達面がコイルベース9の内鍋5側に臨むようにコイルベース9に固定されている。内鍋5がコイルベース9内に収納設置されると、低周波用超音波発振子13と高周波用超音波発振子14は、内鍋5に低周波用超音波発振子13と高周波用超音波発振子14の振動伝達面が接触する位置に設置されている。
低周波用超音波発振子13と高周波用超音波発振子14の発振子は、例えば、ボルト締めランジュバン型振動子で構成されており、図示しない発振回路からの入力により、軸方向に振動し、内鍋5に振動を伝達する。低周波用超音波発振子13は例えば27KHzで駆動し、高周波用超音波発振子14は例えば100KHzで駆動することで、異なった周波数の超音波振動を内鍋5に伝えることが可能となる。
17は、入力手段3aから入力された設定情報に基づいて、加熱手段10、超音波発振手段13、14を制御する制御装置(制御手段)である。また、制御内容の情報を表示手段3bに送信し、表示手段3bにて制御内容を表示させる。
次に、図1、図2、図3を用いて、本実施の形態の動作について説明する。調理前の準備状態として、外蓋2を開け、所定量の被加熱物15を内鍋5内に入れた後、内鍋5をコイルベース9内に載置し外蓋2を閉めると、内蓋7の蓋パッキン8が内鍋5のフランジ部に圧接されて密閉される。操作パネル3の入力手段3aから調理スイッチをオンにして調理がスタートする。
操作パネル3の入力手段3aでは、加熱を実施する際、加熱調理における時間、温度、メニュー等の設定入力が可能である。選択した調理状態によって、加熱コイル10、蓋ヒータ11、胴ヒータ12等の加熱手段、低周波用超音波発振子13、高周波用超音波発振子14等の超音波発振手段に対して、加熱量や時間を指示し、適切な調理仕上がりになるように加熱調理が実施される。
調理されている状態、例えば調理に対する残り時間や設定状態は、操作パネル3の表示部(表示手段3b)に表示される。また、操作パネル3の入力手段3aには洗米ボタンを設けてあり、使用者の希望により、任意に洗米工程の有無を選択できる。洗米工程の詳細な制御に関しては後述する。
次に、被加熱物15に対する超音波振動付与について説明する。超音波振動が対象物、ここでは被加熱物15に与える効果は、超音波の振動エネルギーにより、被加熱物15の表面の汚れや不純物をこそぎとる効果を有する洗浄効果、対象物内部に向けて振動を与えることで水分の吸収を促す吸水効果、逆に振動により内部にあるいは表層部分から成分を溶出させる成分溶出効果等が挙げられる。
超音波が対象物に与える効果は同じ振幅ならば低周波の方が大きいが、言い換えれば高周波の方が傷を与えないともいえる。また、高周波の方が、振動波長が短く、対象物が米のような細かい粒でかつ多数投入されているような場合、粒と粒の間まで細かく回り込む効果がある。
本実施の形態により発振する超音波の周波数に着目すると、内鍋5ひいては被加熱物15に対して、都合3種類の異なる周波数の超音波振動を与えることが可能である。一つは加熱コイル10と磁束変調板16により内鍋5に与えられるおよそ30kHzの超音波振動、もう一つは低周波用超音波発振子13により与えられるおよそ27kHzの超音波振動、もう一つは高周波用超音波発振子14によるおよそ100kHzの超音波振動である。
次に、具体的な加熱シーケンスについて、図4、図5を用いて説明する。図4はこの発明の実施の形態1を示す加熱調理器の基本的な炊飯工程のフローチャートである。図5は加熱調理としての炊飯工程をタイムチャートとして、被加熱物の温度、加熱入力、低周波超音波の入力、高周波超音波の入力をそれぞれ示したものである。
以後、説明の都合上、低周波用超音波発振子13から発生される27kHzの超音波と加熱コイル10からの電磁誘導によって与えられる30kHzの超音波をともに低周波超音波として表現する。後述する図5においては、両者を重ね合わせた入力として表現する。高周波用超音波発振子14から発生する100kHzの超音波に関しては、単独で入力を表現するものである。
工程T1は洗米工程であり、内鍋2に米15a、水15bを入れて、洗浄効果の高い高周波超音波を高振幅で入力する。超音波による洗浄効果により、米表面に付着する汚れや殻の破片および糠層などの雑味となる成分を効率的に取り除くことが可能である。
工程T2は洗米した水を捨てる工程であり、図示しない報知手段(表示や音声ガイド)により使用者に報知し、使用者により内鍋5を取り出してもらい、かつ汚れた水のみを捨ててもらい、新たに水を投入する工程である。したがって、超音波付与は一旦停止する。新しい水を入れた内鍋5を投入後、外蓋を閉じる、再度炊飯ボタンを押す等をトリガーとして次工程に移る。
工程T3、T4は予熱工程であり、沸騰工程前の準備段階の工程である。十分に汚れを取り除いた米15aに対して、昇温と同時に高周波超音波を入力することにより、吸水を促進する。ただし、洗米後の米のため、ダメージを与えないように振幅は抑えて入力する。
具体的には、低周波用超音波発振子13を低振幅で発振させるように制御する。また、加熱コイル10の電磁誘導による連続的な超音波発振が低周波用超音波発振子13による超音波発振と重ね合わされて、図5の低周波超音波入力の工程T3のように入力される。
また、予熱工程の後半であるT4では、温度を略60度に維持しつつ、低周波用超音波発振子13を低振幅で発振する。なお、加熱コイル10は、温度を略60度に維持するために、断続的に入力されるが、それに伴って、加熱コイルの電磁誘導により、低周波の超音波も断続的に発信されることになる。その結果、低周波用超音波発振子13からのベースとなる超音波発振と、加熱コイル10からの断続的な超音波発振とが重ね合わされて、図5の低周波超音波入力の工程T4のように入力されることになる。
工程T4の低周波超音波により、米の隅々まで超音波を作用させ、吸水とともに米の表面からでんぷん層の一部を溶出させる。溶出するでんぷんは後の炊飯において、米の表層に付着するように固化するため、口に入れた瞬間の呈味成分や粘りを強化して付与することが可能となる。また、工程T4では、超音波が米15aに与える前記の効果をより強くするために、高周波超音波は発振せずに、低周波超音波を発振している。なお、この場合にも、高周波超音波を発振するように制御しても良い。
工程T5は沸騰に向けた昇温工程、T6は沸騰工程である。ここでは、超音波入力は破線にて表している。なお、この破線による超音波入力は、超音波発振子13、14によるものではなく、加熱コイル10の電磁誘導によって発生した低周波超音波発振である。
工程T5、T6では米周辺の水温が高温になっており、溶出成分が溶け込んだ水分の粘度が向上するとともに、高火力による沸騰泡が発生するため、超音波入力を与えても、温度および沸騰による米への改質効果が高く反映されてしまうため、超音波単独での効果は薄い、あるいは効果の識別が困難な状態である。また、超音波発振子13、14が設置されている部分も高温にさらされているため、T5、T6工程では超音波発振子13、14からの超音波入力はしない工程としている。
工程T6の最後に100度を超える温度を内鍋温度センサ5で検知したら、ドライアップと判断し、T7工程に移る。
工程T7はいわゆる蒸らし工程であり、余分な水を飛ばす工程である。工程T7では、高周波用超音波発振子14によって、高振幅で高周波超音波を発振させる。また、加熱コイル10の電磁誘導によって、低周波超音波が発振される。高周波超音波および低周波超音波の入力は、図5の高周波超音波入力および低周波超音波入力の工程T7のようになっている。
水15bを飛ばすには加熱が有効であるが、既にドライアップしているため、これ以上の加熱を実施すると炊き上がり後の米飯が焦げつく可能性がある。したがって、加熱入力を抑えながら、内鍋5の底面に溜まった水15bに高周波超音波を付与して、米15aへの付着吸収や、内鍋5の持つ余熱による蒸発を促す。したがって、高周波超音波を入力することにより、水15bと米15aとを付着吸収しやすくさせる効果を奏する。
最後にT8は保温工程である。保温工程では炊き上がりの温度より低い温度で長時間保存されるため、内蓋7や内鍋5側面についた凝縮水が米15aに滴下し、水溜まりによるべたつきの原因になる可能性がある。特定の箇所に水が固まらず、米15aへの吸収付着と蒸発を促すように、低周波用超音波発振子13によって、低周波の超音波を継続して入力する。また、加熱コイル10の電磁誘導による低周波超音波も、低周波用超音波発振子13からの超音波入力と重ね合わされて、図5の低周波超音波入力の工程T8のように入力される。
設定入力手段である操作パネル3の入力手段3aにより、設定を制御装置(制御手段)17に指示することで、加熱工程における超音波付与の有無、タイミング、強弱(振幅)の変更および加熱手段(加熱ヒータ10、蓋ヒータ11、胴ヒータ12等)による加熱の有無、タイミング、強弱の変更は可能である。
例えば、T1工程は洗米工程なので、洗い方や洗米回数などにこだわりのある使用者の場合には、洗米有無を選択可能とすることで、T3の予熱工程からスタートすることも可能である。また、例えば粘りをアップしたご飯の仕上がりとしたい場合には、T3工程における高周波超音波入力をさらに強化したり、T4工程における低周波超音波入力時間を長くしたりすることで、溶出するでんぷん成分を増やし、米表面に付着する粘り成分を増やすことも可能である。
以上のように、米の炊飯において、各工程で高周波超音波および低周波超音波をそれぞれ、適切なタイミングにて入力することにより、超音波による改質効果を最大限得ることが可能となる。
なお、本実施の形態では、上記のように高周波超音波と低周波超音波の発振を切り替えていたが、本発明は上記の発振の切り替え方に限られるものではなく、高周波超音波と低周波超音波は上記以外のパターンで発振を切り替えても良い。
なお、本実施の形態では、低周波超音波発振子13を搭載して低周波超音波の入力と自由度を高めた構成としているが、先述するように加熱コイル10からの電磁誘導による低周波超音波の発生も可能であるため、低周波超音波発振子13を搭載しない場合でも効果を奏することができる。
また逆に、他の周波数帯を発生する超音波発振子を複数搭載することでより多様な効果が期待できる。すなわち、本発明は発振する超音波の周波数帯や発振子の数、種類を特定するものではないことを付け加えておく。
本実施の形態では、超音波発振子を2つ用いて、それぞれが単一の周波数を持ち、それぞれを切り替えていたが、1つの超音波発振子の中で、複数の周波数帯を切り替えるようしても良い。また、超音波発振子の数も何個でも良く、超音波発振子が切り替えられる周波数帯の数も特に制限はない。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の基本的な煮物工程のフローチャートであり、図7は本発明の実施の形態2を示す調理タイムチャートである。図6、図7はともに、例えば、肉じゃが等の煮物調理に適用する調理工程の例である。図6、図7を用いて、煮物調理の調理工程について、以下に詳細に説明する。
下ごしらえ工程Tc1は超音波付与による灰汁取りの工程であり、加熱前に実施する。この工程では、調理対象となる肉や野菜等から灰汁を抽出するために、高周波用超音波発振器14から、高周波超音波を高振幅にて発振する。高周波超音波の発振によって、調理対象となる肉や野菜等が振動することにより、効果的に灰汁を抽出することができる。
工程Tc1終了後、工程Tc2では超音波を停止し、使用者に対して、図示しない報知手段(表示(表示手段3b)や音声ガイド)により使用者に報知し、使用者による灰汁取りを実施する。灰汁を取り終わった後に、外蓋を閉じる、再度炊飯ボタンを押す等をトリガーとして次工程に移る。
次に、加熱工程Tc3、湯煮工程Tc4では、加熱による煮物調理を実施しつつ、高周波用超音波発振器14から、高周波超音波を高振幅にて発振する。また、加熱コイル10の電磁誘導によって、低周波超音波が断続的に発生される。高周波超音波を付与することで、被加熱物15への水分吸収による味浸透や肉類からの脂溶出を促進する効果を得ることができる。
湯煮工程Tc4において所定の時間(被加熱物15の最適な湯煮時間)煮た後には、鍋温度を低下させるために、加熱入力を停止する加熱終了工程Tc5を実施する。加熱終了工程Tc5では、低周波用超音波発振器13によって、低周波超音波を低振幅にて発振する。この低周波超音波の発振により、被加熱物15の味の浸透と食材軟化の効果を得ることができる。また、超音波の振幅を高くすると、被加熱物15である野菜の煮崩れを助長するため、低周波超音波を低振幅で発振して煮崩れを防止するとともに、味の浸透を促進することができる。
上記の加熱終了工程Tc5にて、鍋温度が所定の温度(被加熱物15を保温する最適の温度)にまで、低下すると、次の保温工程Tc6に入る。保温工程Tc6では、低周波用超音波発振器13によって、低周波超音波を低振幅にて発振する。また、加熱コイル10を低入力で動作させる。この低入力の加熱コイル10によって、電磁誘導による低周波超音波が発生される。したがって、低周波用超音波発振器13の低周波超音波と、加熱コイル10の低周波超音波とが重ね合わされて、図7の低周波超音波入力の工程Tc6のように、低周波超音波が発振される。
保温工程Tc6では、上記のように低温加熱と低周波超音波発振を長時間実施することで、上記の加熱終了工程Tc5と同様に、被加熱物15の味の浸透と食材軟化の効果を得ることができる。また、超音波の振幅を高くすると、被加熱物15である野菜の煮崩れを助長するため、低周波超音波を低振幅で発振して煮崩れを防止するとともに、味の浸透を促進することができる。
以上のような各工程により、本実施の形態の煮物調理においては、高周波超音波と低周波超音波とを各工程においてそれぞれ適切に制御することにより、超音波による改質効果を最大限得ることが可能となる。
1 本体
2 外蓋
3 操作パネル(入力・表示手段)
3a 入力手段
3b 表示手段
4 蒸気カートリッジ
5 内鍋
6 内鍋温度センサ
7 内蓋
8 蓋パッキン
9 コイルベース
10 加熱コイル(誘導加熱手段)
11 蓋ヒータ
12 胴ヒータ
13 低周波用超音波発振子
14 高周波用超音波発振子
15 被加熱物
15a 米
15b 水
16 磁束変調板
17 制御装置

Claims (8)

  1. 調理物を収納する内鍋と、
    前記内鍋を加熱する加熱手段と、
    前記内鍋の温度を検出する温度検出手段と、
    前記加熱手段によって発生する周波数よりも高い周波数で発振し、前記調理物を振動させる第一の超音波発振手段と、
    前記加熱手段および前記第一の超音波発振手段を制御する制御手段と
    を備えた
    加熱調理器。
  2. 調理条件の設定を入力する入力手段を設け、
    前記制御手段は、入力された設定に応じて前記加熱手段による加熱、前記第一の超音波発振手段による超音波発振のタイミングおよび前記第一の超音波発振手段の周波数の振幅の少なくともいずれかを制御する
    請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記第一の超音波発振手段によって発生する周波数よりも低い周波数で発振し、前記調理物を振動させる第二の超音波発振手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第一の超音波発振手段および前記第二の超音波発振手段の両方を制御する
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の加熱調理器。
  4. 前記第一の超音波発振手段は、超音波の発振周波数帯を複数有して、
    前記制御手段は、前記第一の超音波発振手段の超音波の周波数を切り替えて制御する
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の加熱調理器。
  5. 前記第二の超音波発振手段は、超音波の発振周波数帯を複数有して、
    前記制御手段は、前記第二の超音波発振手段の超音波の周波数を切り替えて制御する
    請求項3または請求項4のいずれかに記載の加熱調理器。
  6. 前記制御手段は、前記加熱手段を停止させ、前記超音波発振手段のみを制御する
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の加熱調理器。
  7. 前記制御手段は、前記加熱手段を制御するとともに前記超音波発振手段を制御する
    請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の加熱調理器。
  8. 前記制御手段は、被加熱物の下処理または洗浄を行うためのモードを有する
    請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の加熱調理器。
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