JP3687035B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、誘導加熱源により釜を発熱させて釜内の被加熱物を炊飯する炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、例えば特開平6−253974号公報に開示された従来の炊飯器を示す正面断面図である。図6において、1は炊飯器本体、2は炊飯器本体1の外壁部に設置される操作パネル、3は炊飯器本体1内に配設されて被加熱物である米(図6中のa部)と水(図6中のb部)とを収容する釜、4は釜3の外底部及び外壁部に設けられる電磁誘導コイル、5は釜3の外底部に固着されてその温度を検出する温度センサ、6は釜3の外壁部に取り付けられる超音波振動子、7は炊飯器本体1内に設置されて電磁誘導コイル4に高周波電流を通電する第1インバータ、8は超音波振動子6に高周波電流を供給する第2インバータである。
【0003】
次に、こうした構成を有する炊飯器の動作について、図6に示す正面断面図を併用して説明する。操作パネル2上に設置される炊飯スイッチ(図示なし)をオンすると予熱工程に入り、釜3の温度が例えば60℃を越えない程度に第1インバータ7から電磁誘導コイル4へ高周波電流が通電される。これにより、釜3内の被加熱物である米と水とが加温される。これと同時に、第2インバータ8から超音波振動子6へ高周波電流が通電されることにより、釜3が超音波振動してその中に収容される米に対しての吸水効果が促進される。
【0004】
次に、炊飯工程に入って釜3の温度が100℃程度に約10分間だけ維持するように第1インバータ7の動作が制御される。その後で、電磁誘導コイル4への高周波電流を断電して蒸らし工程に入る。この蒸らし工程を約15分間だけ実行し、その後で操作パネル2に設けられる表示ランプ(図示なし)及び終了報知音(図示なし)を駆動させて炊飯終了を使用者に報知させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の炊飯器は、前述のように予熱工程時に釜に対して超音波振動を与えて米に対しての吸水効果を促進させて炊飯を行っている。しかし、超音波を発生するための超音波振動子が必要になると共に超音波振動子を駆動するインバータが必要となるなど、構造が複雑であってコストアップに繋がるという問題点があった。
【0006】
この発明は前述のような問題点を解決するためになされたもので、釜を超音波振動させるための超音波振動子やインバータ回路などの一連の機器を不要にしてコスト削減化を図ることを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る炊飯器は炊飯器本体内に配設される釜と、釜を誘導加熱する誘導加熱コイルと、誘導加熱コイルに通電される高周波電流を制御する制御手段とを備えた炊飯器において、制御手段は予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程の各工程のうちの所定の工程に基づいて入力電流を所定の値に保つ入力制御手段と、各工程のうちの所定の工程以外の工程又は各工程に基づいて高周波電流の周波数を所定の値に保つことで釜を振動させる周波数制御手段とを設けるようにしたものである。
【0008】
また、予熱工程、蒸らし工程の何れかの工程において、周波数制御手段により高周波電流を誘導加熱コイルに通電して釜を誘導加熱するようにしたものである。
【0009】
また、炊飯工程において、入力制御手段による釜の誘導加熱と、周波数制御手段による釜の誘導加熱とを交互に繰り返すようにしたものである。
【0010】
また、周波数制御手段による高周波電流の周波数を釜の固有振動周波数の整数倍の整数分の1に設定するようにしたものである。
【0011】
また、周波数制御手段は予め設定された周波数を記憶する周波数記憶手段を設け、設定周波数と周波数検出手段で検出された周波数とを比較して出力する周波数比較手段を設けるようにしたものである。
【0012】
また、設定周波数を入力制御手段により定格の入力が得られる動作を行った場合の最高の高周波電流の周波数よりも高い周波数としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の炊飯器に係る実施の形態1の構成を示す回路ブロック図である。図1において、9は商用電源、10は商用電源9の入力電流を検出する入力電流検出手段、11は商用電源9に接続するコンデンサ、12は商用電源9を整流して直流に変換する直流電源回路、13は直流電源回路12にリアクター14を介して接続する加熱コイル、15は加熱コイル13に高周波電流を供給するスイッチング素子、16はスイッチング素子15を駆動する駆動回路、17は加熱コイル13から発生する磁界によって誘導加熱される釜、18は釜17に接触して設けられる温度センサ19の出力信号により釜17の温度を検出する温度検出手段、20は加熱コイル13の両端の電圧を比較してゼロボルト付近で信号を出力するVCEゼロクロス検出手段である。
【0014】
21は駆動回路16のオン又はオフもしくはオン及びオフの回数を計測して周波数を検出する周波数検出手段、22は温度検出手段18の検出温度に基づき予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程の動作を制御するシーケンス制御手段、23はシーケンス制御手段22で制御される各工程の動作に基づいて予め設定された周波数を記憶する周波数記憶手段24及びその設定周波数と周波数検出手段21で検出された周波数とを比較して出力する周波数比較手段25とから構成する周波数制御手段である。
【0015】
26はシーケンス制御手段22で制御される各工程の動作に基づいて予め設定された入力電流を記憶する電流記憶手段27及びその設定電流と電流検出手段10で検出された電流とを比較して出力する電流比較手段28とから構成する入力制御手段、29は周波数制御手段23及び入力制御手段26の出力に基づいてスイッチング素子15のオン幅を制御するオン幅制御手段、30はオン幅制御手段29とVCEゼロクロス検出手段20の信号によりスイッチング素子15のオン/オフ幅を制御するスイッチング制御手段、31はシーケンス制御手段22で制御される炊飯シーケンスに対応した温度検出手段18の検出温度に基づき、周波数制御手段23又は入力制御手段26の何れかを選択する選択手段であり、前述の各構成手段はマイコン32から構成する。
【0016】
次に、こうした構成を有する炊飯器の動作について、図1の回路ブロック図を併用して説明する。炊飯器の電源スイッチ(図示なし)をオンすると、直流電源回路12の出力電圧がスイッチング素子15のオン/オフにより高周波電流へと変換され、その電流が加熱コイル13に通電される。このときに、シーケンス制御手段22は温度検出手段18の検出温度に基づいて、予熱工程に対応する周波数制御手段23を選択し、その選択信号を選択手段31に出力する。この後で、選択手段31により周波数制御手段23の動作が実行する。周波数記憶手段24に記憶設定される周波数は、入力制御手段26により定格の入力が得られる動作を行った場合の最高の高周波電流の周波数よりも高い周波数に設定されている。
【0017】
入力制御では入力電流を一定に保つ動作を行うため、高周波電流の周波数は電源電圧の影響を受け、電源電圧が高い場合に高周波電流の周波数は高くなる。例えば、入力制御で動作した際の高周波電流の最高周波数が25kHzである場合に、周波数記憶手段24に記憶設定される周波数は29.3kHzに設定される。これにより、周波数制御を行った場合に電源電圧の変動があっても入力は定格を超えることがない。周波数制御手段23を構成する周波数比較手段25は周波数記憶手段23に予め記憶設定される周波数例えば29.3kHzと周波数検出手段21で検出された高周波電流の周波数とを比較する。
【0018】
周波数比較手段25は検出された高周波電流の周波数の方が高いと判断した場合に、オン幅制御手段29へ電流のオン幅を広くして周波数を低く調整する信号を出力し、低いと判断した場合にオン幅を狭くして周波数を高く調整する。スイッチング制御手段30はオン幅制御手段29で設定したオン幅信号とVCEゼロクロス検出手段20で検出されたゼロクロス信号とに基づき、駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオンする。スイッチング素子15のオン時間を計測してオン幅制御手段29で設定された時間が経過すると、駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオフする。ここで、スイッチング制御手段30がVCEゼロクロス検出手段20で検出されたゼロクロス信号に基いてスイッチング素子15をオンさせる理由について以下に述べる。
【0019】
スイッチング素子15をオフした後でコレクタ電圧VCEが発生し、コレクタ電圧VCEが高い状態でスイッチング素子15をオンさせた場合に、電圧と電流の積によって損失が増える。このために、スイッチング素子15が発熱して破壊する恐れがある。この事態を未然に防止するために、スイッチング素子15のコレクタ電圧VCEがVCEゼロクロス検出手段20で約零となったことを検出し、その検出信号に基づいてスイッチング制御手段30は駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオンさせる必要がある。
【0020】
なお、周波数記憶手段24には釜17の固有振動周波数が例えば11kHzの場合に、この11kHzの整数倍の振動を釜17に生じさせる上で、加熱コイル13へ通電する高周波電流をその整数分の1に設定する必要がある。ここでは、釜17の振動周波数を11kHzの8倍の88kHzとし、高周波電流の周波数を88kHzの1/3の29.3kHzとしている。
【0021】
また、シーケンス制御手段22は予熱工程が終了した後で、温度検出手段18の検出温度に基づいて炊飯工程の中の強火工程に基づいて入力制御手段26を選択し、その選択信号を選択手段31に出力する。この後で、選択手段31により入力制御手段26の動作が実行する。そして、入力制御手段26を構成する電流比較手段28は電流記憶手段27に予め記憶設定される設定電流と電流検出手段10で検出された電流とを比較する。ここで、電流比較手段28は検出された入力電流の方が高いと判断した場合に、オン幅制御手段29へ電流のオン幅を狭くして電流を低く調整する信号を出力する。検出された電流の方が低いと判断した場合に、オン幅制御手段29へ電流のオン幅を広くして電流を高く調整する信号を出力する。次に、スイッチング制御手段30はオン幅制御手段29で設定したオン幅信号とVCEゼロクロス検出手段20で検出されたゼロクロス信号とに基づき、駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオンする。この後で、スイッチング素子15のオン時間を計測してオン幅制御手段29で設定された時間が経過すると、駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオフする。
【0022】
また、シーケンス制御手段22は前述の強火工程が終了した後で、温度検出手段18の検出温度に基づいて炊飯工程の中の弱火工程に基づいて入力制御手段26を選択し、その選択信号を選択手段31に出力する。この後で、選択手段31により入力制御手段26の動作が実行する。これ以降は、前述の強火工程の動作内容と同様であるので、説明を省略する。なお、ここでは弱火工程であるためにシーケンス制御手段22は、強火工程と比べて加熱コイル13への高周波電流の通電時間帯を短く例えば10秒オン、10秒オフして誘導加熱能力を低減させる。
【0023】
また、シーケンス制御手段22は弱火工程が終了した後で、温度検出手段18の検出温度に基づいて蒸らし工程に対応する電流制御手段26を選択し、その選択信号を選択手段31に出力する。この後で、選択手段31により入力制御手段26の動作が実行する。これ以降は、前述の強火工程の動作内容と同様であるので、説明を省略する。なお、ここでは蒸らし工程であるためにシーケンス制御手段22は、弱火工程と比べて加熱コイル13への高周波電流の通電時間帯を短く例えば3秒オン、3秒オフして誘導加熱能力を低減させる。
【0024】
次に、図2はシーケンス制御手段22の動作に基づいた予熱工程、強火工程と弱火工程から構成する炊飯工程、蒸らし工程のタイミングチャート図の例を示す。図2において、予熱過程では周波数制御手段23によって駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオン/オフし、加熱コイル13への高周波電流の周波数を29.3kHzに設定する。そして、この高周波電流を断続的に加熱コイル13へ流すことで(図2中のa部が通電時間帯、b部が断電時間帯)入力電力がP1となって、釜17に対して加熱コイル13に発生する磁界で超音波振動を与えることができる。なお、釜17の温度が例えば55℃に達するまでは高周波電流の通電時間帯を広く設定し、早目に55℃(図2中のc部)に到達させる。このように、釜17を例えば55℃に維持して磁界振動即ち超音波振動を与えることにより、釜17内の被加熱物である米に対しての吸水効果が促進される。
【0025】
また、強火工程では入力制御手段26により駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオン/オフさせて電流を制御し、釜17に対しての誘導加熱能力が高まって釜17の温度が55℃から沸騰温度100℃に到達する。このときの入力電力は、予熱過程時の入力電力よりも高いP2に設定している。弱火工程に移行して釜17を沸騰温度に維持させる上で、駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオン/オフし、入力制御手段26によって高周波電流を断続的に加熱コイル13へ流すように設定する。この後に、蒸らし工程で釜17の温度が所定の値に至るまでは入力制御手段26により高周波電流を絶つ。そして、釜17の温度が所定の値に至った場合に高周波電流を断続通電状態となるように設定する。これにより、釜17の温度が下がることを防止して蒸らし動作を実行することができる。
【0026】
なお、炊飯工程に対応する加熱コイル13への高周波電流の制御手段は、電流記憶手段26記憶設定される設定電流と電流検出手段10で検出された電流とを比較し、その比較結果に基づいてスイッチング素子15のオン幅を制御する構成手段の他に、商用電源9の入力電流と入力電圧の積により入力電力を検出し、この入力電力を制御するようにスイッチング素子15のオン幅を制御するようにしても良い。また、スイッチング素子15のオン時のコレクタ電圧VCEを検出したり、或いは加熱コイル13への高周波電流の電流を検出し、これらを制御するようにスイッチング素子15のオン幅を制御しても良い。
【0027】
以上、こうした構成により予熱過程において釜17を所定温度に維持して加熱コイル13に発生する磁界で超音波振動を生じさせ、炊飯工程では釜17に対して誘導加熱能力を高めるように加熱コイル13に高周波電流を流す構成を採用したことにより、米に対しての吸水効果を促進させることができる。また、釜17に対して超音波振動を与えるための専用の超音波振動子やインバータ回路が不要となって、コスト削減化を実現できる。
【0028】
実施の形態2.
図3は、この発明の炊飯器に係る実施の形態2の予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程を示すタイミングチャート図である。図3において、蒸らし工程時に実施の形態1と同様に周波数制御手段23により駆動回路16を通じてスイッチング素子15をオン/オフさせ、炊飯工程の中の強火工程では入力制御手段26によって電流を連続的に加熱コイル13へ流すように設定する。そして、弱火工程では入力制御手段26により電流を断続的に加熱コイル13へ流すように設定する。この後に、蒸らし工程では釜17の温度が所定の値に至るまでは入力制御手段26により高周波電流を絶ち、釜17の温度が所定の値に至った場合に高周波電流を断続通電状態となるように設定する。これにより、釜17の温度が下がることを防止して蒸らし動作を行うことができる。そして、この工程で発生する米飯に含まれる余分な水分を、加熱コイル13に発生する磁界による超音波振動の振動作用で効率良く蒸発させることができる。したがって、美味しいご飯を炊飯することがでぎる。
【0029】
実施の形態3.
図4はこの発明の炊飯器に係る実施の形態3の炊飯工程における強火工程の動作の流れを示すフローチャート図である。なお、回路構成は実施の形態1の回路ブロック図と同様である。ここで、実施の形態1および実施の形態2と相違する点は、強火工程時に周波数制御手段23と入力制御手段26による加熱コイル13の誘導加熱方式を採用し、かつ蒸らし工程時に周波数制御手段23による加熱コイル13の誘導加熱方式を採用したものである。
【0030】
次に、強火工程の動作を図4に示すフローチャート図を併用して説明する。炊飯器の炊飯動作を開始した場合に、実施の形態1或いは実施の形態2と同様の予熱工程の動作を実行する。この予熱工程の後で、強火工程に移行してその動作を開始する(ステップS100)。そして、入力制御手段26は加熱コイル13に流れる高周波電流を一定制御する制御時間帯を例えば40秒に設定する(ステップS101)。これにより、釜17の誘導加熱能力を高めて高火力炊飯の動作を実行することができる。この後で、周波数制御手段23は加熱コイル13に流れる高周波電流の周波数を例えば29.3kHzとなるように一定制御する制御時間帯を例えば20秒に設定する(ステップS102)。これにより、釜17に加熱コイル13の発生磁界に伴う超音波振動を与えて米飯の吸水効果をさらに促進させることができる。
【0031】
次に、電流制御の時間を計測する第1のタイマーの動作がスタートし(ステップS103)、この後で加熱コイル13に対しての電流制御がスタートする(ステップS104)。そして、入力御手段26は第1のタイマーの計測時間が電流制御の設定時間40秒に至ったかどうかを判断する(ステップS105)。ここで、仮にNO即ち第1のタイマーの計測時間が設定時間40秒に至らない場合は電流制御のスタート(ステップS104)に戻って、前述と同様の動作を行う。また、仮にYES即ち第1のタイマーの計測時間が設定時間40秒に至った場合は電流制御による誘導加熱動作が停止し、周波数制御の時間を計測する第2のタイマーの動作がスタートし(ステップS106)、加熱コイル13に対しての周波数制御がスタートする(ステップS107)。そして、周波数制御手段23は第2のタイマーの計測時間が設定時間20秒に至ったかどうかを判断する(ステップS108)。
【0032】
ここで、仮にNO即ち第2のタイマーの計測時間が設定時間20秒に至らない場合は周波数制御のスタート(ステップS107)に戻って、前述と同様の動作を行う。また、仮にYES即ち第2のタイマーの計測時間が設定時間20秒に至った場合は周波数制御による誘導加熱動作が停止する。この後で、シーケンス制御手段22は温度検出手段18の検出温度が沸騰温度に至ったかどうかを判断する(ステップS109)。ここで、仮にNO即ち沸騰温度に至らない場合は電流制御の時間を計測する第1のタイマーのスタート動作に戻り(ステップS103)、それ以降の動作は前述と同様である。また、仮にYES即ち沸騰温度に至った場合は強火過程の動作が終了する(ステップS110)。そして、電流制御による弱火工程から周波数制御による蒸らし工程へと移行して炊飯動作が終了する(図示なし)。
【0033】
次に、図5は前述の強火工程のフローチャートの動作内容に対応したタイミングチャート図を示す。図5において、炊飯器の電源スイッチをオンすると、予熱工程が始まって周波数制御による誘導加熱動作が所定時間だけ実行する。この後で、炊飯工程の中の強火工程に移行して電流制御と周波数制御による連続状態の誘導加熱動作が交互に繰り返し実行される。なお、周波数制御による誘導加熱動作では入力電力がP1であり、電流制御による誘導加熱動作では入力電力がP2となる(P1<P2>)。そして、弱火工程に移行して電流制御による誘導加熱動作を断続的に行い、その後で蒸らし工程に移行して周波数制御による誘導加熱動作を断続的に行って一連の工程が終了する。
【0034】
以上、こうした構成により予熱工程時に周波数制御手段23の誘導加熱動作で、釜17に対して加熱コイル13に発生する磁界で超音波振動を与え、米に対しての吸水効果を促進させる。そして、炊飯工程の中の強火工程では入力制御手段26の誘導加熱動作により釜17に対して誘導加熱能力を高めて高火力炊飯動作を実行し、この後で周波数制御手段23により釜17に対して超音波振動を与えて米飯の吸水効果をさらに促進させる動作を交互に繰り返し実行させる。これ以降は、実施の形態2と同様の弱火工程、蒸らし工程を採用したことにより、強火力と振動の両効果が得られて美味しいご飯を得ることができ、かつ専用の超音波振動子やインバータ回路が不要となってコスト削減化を実現できる。
【0035】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので以下に記載されるような効果を奏する。
【0036】
この発明に係る炊飯器は炊飯器本体内に配設される釜と、釜を誘導加熱する誘導加熱コイルと、誘導加熱コイルに通電される高周波電流を制御する制御手段とを備えた炊飯器において、制御手段は予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程の各工程のうちの所定の工程に基づいて入力電流を所定の値に保つ入力制御手段と、各工程のうちの所定の工程以外の工程又は各工程に基づいて高周波電流の周波数を所定の値に保つことで釜を振動させる周波数制御手段とを設けるようにしたので、周波数制御手段による誘導加熱では釜に加熱コイルの発生磁界によって超音波振動を与え、米に対しての吸水効果を促進させることができる。また、入力制御手段による誘導加熱では釜に対しての誘導加熱能力を高めて高火力炊飯を行うことができる。したがって、美味しいご飯を炊飯でき、かつ釜に超音波振動を与えるための専用の超音波振動子やインバータ回路が不要となってコスト削減化を実現できる。
【0037】
また、予熱工程、蒸らし工程の何れかの工程において周波数制御手段により高周波電流を誘導加熱コイルに通電して釜を誘導加熱するようにしたので、 専用インバータ回路レスの状態で釜に超音波振動を与えて米に対しての吸水効果を促進させ、美味しいご飯を炊飯できる。
【0038】
また、炊飯工程において入力制御手段による釜の誘導加熱と、周波数制御手段による釜の誘導加熱とを交互に繰り返すようにしたので、超音波振動を発生させるための専用の超音波振動子を用いずとも釜に超音波振動を与えて米に対しての吸水効果を促進させ、さらに高火力炊飯を行う一連の炊飯動作を繰り返し実行することができる。したがって、美味しいご飯を炊飯できる。
【0039】
また、周波数制御手段による高周波電流の周波数を釜の固有振動周波数の整数倍の整数分の1に設定するようにしたので、専用インバータ回路レスの状態で釜に効率良く超音波振動を与え、米に対しての吸水効果を一層促進させて美味しいご飯を炊飯できる。
【0040】
また、周波数制御手段は予め設定された周波数を記憶する周波数記憶手段を設け、設定周波数と周波数検出手段で検出された周波数とを比較して出力する周波数比較手段を設けるようにしたので、釜に加熱コイルの発生磁界によって超音波振動を与えて米に対しての吸水効果を促進させ、美味しいご飯を炊飯できる。
【0041】
また、設定周波数を入力制御手段により定格の入力が得られる動作を行った場合の最高の高周波電流の周波数よりも高い周波数としたので、周波数制御を行った場合に電源電圧の変動があっても入力は定格を超えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の炊飯器に係る実施の形態1の構成を示す回路ブロック図である。
【図2】 実施の形態1の予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程のタイミングチャート図である。
【図3】 実施の形態2の予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程のタイミングチャート図である。
【図4】 実施の形態3の予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程のフローチャート図である。
【図5】 実施の形態3の予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程のタイミングチャート図である。
【図6】 従来の炊飯器の正面断面図である。
【符号の説明】
1. 炊飯器本体、2 操作パネル、3 釜、4 電磁誘導コイル、5 温度センサ、6 超音波波振動子、7 第1インバータ、8 第2インバータ、9 商用電源、10 電流検出手段、11 平滑コンデンサ、12 直流電源回路、13 加熱コイル、14 リアクター、15 スイッチング素子、16 駆動回路、17 釜、18 温度検出手段、19 温度センサ、20 VCEゼロクロス検出手段、21 周波数検出手段、22 シーケンス制御手段、23 周波数制御手段、24 周波数記憶手段、25 周波数比較手段、26 入力制御手段、27 電流記憶手段、28 電流比較手段、29 オン幅制御手段、30 スイッチング制御手段、31 選択手段、32 マイコン。

Claims (6)

  1. 炊飯器本体内に配設される釜と、この釜を誘導加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに通電される高周波電流を制御する制御手段とを備えた炊飯器において、前記制御手段は予熱工程、炊飯工程、蒸らし工程の各工程のうちの所定の工程に基づいて入力電流を所定の値に保つ入力制御手段と、前記各工程のうちの前記所定の工程以外の工程又は前記各工程に基づいて高周波電流の周波数を所定の値に保つことで前記釜を振動させる周波数制御手段とを備えたことを特徴とする炊飯器。
  2. 前記予熱工程、蒸らし工程の何れかの工程において、前記周波数制御手段により高周波電流を前記誘導加熱コイルに通電して前記釜を誘導加熱するようにしたことを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  3. 前記炊飯工程において、前記入力制御手段による前記釜の誘導加熱と、前記周波数制御手段による前記釜の誘導加熱とを交互に繰り返すようにしたことを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  4. 前記周波数制御手段による高周波電流の周波数を釜の固有振動周波数の整数倍の整数分の1に設定したことを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  5. 前記周波数制御手段は予め設定された周波数を記憶する周波数記憶手段と、その設定周波数と周波数検出手段で検出された周波数とを比較して出力する周波数比較手段とで構成したことを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  6. 前記設定周波数を入力制御手段により定格の入力が得られる動作を行った場合の最高の高周波電流の周波数よりも高い周波数としたことを特徴とする請求項5記載の炊飯器。
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