JP2015167510A - 魚介類発酵組成物及びこれを含有する液状調味料 - Google Patents

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Abstract

【課題】魚介類発酵調味料特有の不快臭を抑制する簡便かつ有効な手段を提供すること。【解決手段】ニコチン酸エチルを4〜1000ppbの濃度範囲で含有することを特徴とする、魚介類発酵組成物およびそれを含有する液状調味料。【選択図】なし

Description

本発明は、魚介類発酵調味料特有の不快臭が抑制された魚介類発酵組成物、および該魚介類発酵組成物を含む液状調味料に関する。
魚醤に代表される魚介類発酵調味料は、魚介類を原料に食塩を添加し、数か月にわたって発酵・熟成させ、ろ過して製造される調味料の一種であり、大豆や小麦を原料とする一般の醤油とは異なる独特の旨みを有することが知られている。魚介類発酵調味料は、発酵・熟成中に、原料となる魚介類が元来有している酵素による自己消化や環境および原料由来の微生物によるタンパク分解が進み、グルタミン酸などのアミノ酸が豊富に生成されるために少量で非常に旨みがある。しかしながら、魚介類発酵調味料には、発酵・熟成中に発生するアミン類(トリメチルアミンやトリメチルアミンオキサイドなど)に起因する不快臭があり、また特有の魚臭さもあるため、嗜好的に受け入れがたく、食品への用途が拡大しない、あるいは、使用量に制限があるなどの問題がある。これらの問題は魚介類発酵調味料で一般的にみられる問題である。
このような魚介類発酵調味料特有の不快臭を抑制する方法として、これまで、イオン交換膜処理や水蒸気蒸留などの物理的方法(特許文献1、2等)、魚介類発酵調味料の有する不快香気をマスキングする効果を有する香気物質又はその処理物を使用する方法(特許文献3等)、微生物スターターを使用する方法などが提案されている。しかしながら、物理的方法では、そのための設備や処理工程が必要であり、香気物質などのマスキング成分を使用する方法では、不快臭の抑制効果があっても、魚介類発酵調味料特有の風味や旨みを損ねるなどの問題があった。これに対し、微生物スターターを使用する方法は、通常の醸造工程の流れに組み入れて容易に実施ができるので、製造効率の面において有利であり、最も多く行われている方法である。しかしながら、魚介類発酵調味料の製造工程における発酵は、微生物にとって過酷な高食塩濃度下で行われること、穀類を原料とする通常の醤油とは異なって糖質が少ないといったような事情から、微生物の種類や組み合わせ、添加時期について様々な検討がされている。例えば、耐塩性乳酸菌と耐塩性酵母を併用する方法(特許文献4、5等)、もろみ仕込み時に魚介類に食塩及び麹を加えてから、さらに乳酸菌及び酵母を10:1以上の割合で添加し、その後、もろみを低温で発酵熟成させる方法(特許文献6)、魚介類に食塩及び麹を原料とし、耐塩性乳酸菌とチゴサッカロミセス(Zygosaccharomyces)属酵母とカンジダ(Candida)属酵母の3種の微生物を併用して、もろみを30〜40℃に加温しながら発酵させる方法(特許文献7)などが提案されている。しかしながら、いずれも微生物の菌数の比率の調整など熟練した醸造技術と温度管理などの煩雑な制御を要する。よって、魚介類発酵調味料特有の不快臭や魚臭さを低減し、かつ、魚介類発酵調味料特有の風味や旨みを保持する簡便かつ有効な手段が望まれるところである。
一方、ニコチン酸エチルは、それ自体はほとんど無味無臭の物質であって、熟成させたビール等に含まれること(非特許文献1)、食酢においてコク味を増強させる成分として知られている(特許文献8)。しかしながら、ニコチン酸エチルが魚介類発酵調味料特有の不快臭を抑制することについてはこれまで全く知られていない。
特開平11-196815 特開平5-64563 特開平11-75764 特開2002-191321 特開2001-299267 特開平8-256727 特開2004-313138 特開2010-130990
European Food Research and Tecnology, Vol.215, No.3, pp.235-239, 2002
本発明の目的は、魚介類発酵調味料特有の不快臭を抑制する簡便かつ有効な手段を提供することにある。
本発明者らは、魚介類発酵調味料特有の不快臭を抑制する手段について鋭意研究を重ねた結果、それ自体はほとんど無味無臭の物質であるニコチン酸エチルを魚介類発酵組成物に特定の濃度範囲で含有させることによって、魚介類発酵調味料特有の不快臭を顕著に抑制でき、また、当該魚介類発酵組成物を原料の一部に用いた液状調味料は、魚介類発酵調味料特有の不快臭が感じられず、旨みと風味に優れることを見出した。本発明者らはまた、ニコチン酸エチルにジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを併用すれば、ニコチン酸エチルの有する上記効果を一層向上させることを見出した。本発明はかかる知見により完成されたものである。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)ニコチン酸エチルを4〜1000ppbの濃度範囲で含有することを特徴とする、魚介類発酵組成物。
(2)前記ニコチン酸エチルに対し、重量比で0.2〜4.0倍量のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートをさらに含有することを特徴とする、(1)に記載の魚介類発酵組成物。
(3)(1)または(2)に記載の魚介類発酵組成物を含む液状調味料。
(4)(1)または(2)に記載の魚介類発酵組成物と食酢とを含む、(3)に記載の液状調味料。
(5)(1)または(2)に記載の魚介類発酵組成物と魚節抽出物とを含む、(3)に記載の液状調味料。
(6)液状調味料が、魚介類発酵調味料、ぽん酢、つゆ類、またはたれ類である、(3)に記載の液状調味料。
(7)魚介類発酵組成物にニコチン酸エチルを4〜1000ppbの濃度範囲で含有させることを特徴とする、魚介類発酵組成物または魚介類発酵組成物を含有する液状調味料における魚介類発酵調味料特有の不快臭を抑制する方法。
(8)前記ニコチン酸エチルに対し、重量比で0.2〜4.0倍量のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートをさらに魚介類発酵組成物に含有させることを特徴とする、(7)に記載の方法。
本発明によれば、魚介類発酵調味料特有の不快臭が顕著に抑制された魚介類発酵組成物が提供される。本発明の魚介類発酵組成物およびこれを含有する液状調味料は、魚介類発酵調味料特有の不快臭が感じられず、旨みと風味に優れる。
1.魚介類発酵組成物
本発明の魚介類発酵組成物は、ニコチン酸エチルを4〜1000ppbの濃度範囲で含有することを特徴とする。本発明の魚介類発酵組成物はまた、ニコチン酸エチルを4〜1000ppbの濃度範囲で含有し、かつ、該ニコチン酸エチルに対し、重量比で0.2〜4.0倍量のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを含有することを特徴とする。
本発明の「魚介類発酵組成物」には、魚介類原料を自己消化により分解した組成物、魚介類原料を麹により分解した組成物、酵素製剤を用いて分解した組成物、乳酸菌または酵母を用いて発酵もしくは分解した組成物のいずれもが包含される。
本発明の魚介類発酵組成物は、魚介類発酵調味料特有の不快臭が顕著に抑制されている。ここで、「魚介類発酵調味料」とは、魚介類に食塩を添加して漬け込み、自己消化により組織を分解して得られた諸味を圧搾濾過するという基本的製法、または、呈味や風味の改善を目的として原料や発酵条件等について基本的製法に種々の改変を加えた製法により得られる魚醤または魚醤様調味料をいう。また、「魚介類発酵調味料特有の不快臭」とは、魚介類またはその発酵物中のアミン類、アルデヒド類、不飽和脂肪酸などに起因する刺激臭、酸化臭、魚臭さなどをいう。
本発明の魚介類発酵組成物に含有させるニコチン酸エチル(慣用名:ニコチン酸エチルエステル、3−ピリジンカルボン酸エチル、ピリジン−3−カルボン酸エチル、エチル ニコチナート、英文表記:Nicotinic acid ethyl, Nicotinic acid ethyl ester, 3-Pyridinecarboxylic acid ethyl, 3-Pyridinecarboxylic acid ethyl ester, Ethyl nicotinate)は分子式CNO(分子量:151.16)を有し、下記の構造式(I)で示される公知の物質である。また、CAS登録番号は614−18−6である。
Figure 2015167510
上記ニコチン酸エチルは、公知の合成方法、例えばニコチン酸とエタノールの縮合反応によって得ることができる。
また、ニコチン酸エチル単体に代えて、ニコチン酸含有物を含有させてもよい。ニコチン酸エチルは、天然には熟成させたビール(European Food Research and Tecnology, Vol.215, No.3, pp.235-239, 2002)等にその存在が知られている。従って、ニコチン酸含有物として熟成させたビールを用いることができる。また、上記熟成させたビールとは、通常のビール製造工程において醗酵工程終了後の貯蔵タンクでの熟成工程を長期間行ったビールをいい、熟成期間としては、温度により異なるが、例えば、10〜15℃で、約2ヶ月〜約2年程度が例示できる。
ニコチン酸含有物の他の例としては、米に分解酵素や米麹を加えて糖化させた「米糖化液」を100℃〜130℃で加熱処理した「米糖化液の加熱処理物」が挙げられる。ニコチン酸エチル含有物として「米糖化液の加熱処理物」を含有させる場合には、「米糖化液」を加熱処理することによってニコチン酸エチルが増加し、かつ「米糖化液」自体が焦げ付きによって風味を損なっていない状態の「米糖化液の加熱処理物」を含有させることが好ましい。「米糖化液の加熱処理物」の製造は、例えば以下のようにして行うことができる。まず原料米を破砕または粉砕してメッシュに通した後、水に混合する。この米混合液に、麹及び/又は酵素製剤(液化酵素、糖化酵素、タンパク質分解酵素等)を添加して分解し、圧搾ろ過して「米糖化液」を得、続いて、この「米糖化液」を100℃〜130℃で30分〜180分間加熱する。
本明細書において、「ニコチン酸エチル含有物」は、上記に挙げたニコチン酸エチル含有物の抽出液や希釈液を含む意味で用いられる。また、ニコチン酸エチル含有物は、ニコチン酸エチル含有物の抽出液や希釈液に対して種々の処理を施し、種々の形態に加工したものであってもよい。
ニコチン酸エチルを単体で使用する場合は、化学合成によって得られたものを使用してもよいが、上記のニコチン酸エチル含有物から抽出し、単離精製して得られたものを使用してもよい。抽出は、水、水溶性溶媒又はこれらの混合溶媒を用いて行えばよく、水溶性溶媒としては、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、ジメチルアセトンアミド、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。単離精製は、上記抽出物を必要により減圧濃縮した後、常用される精製手段(例えば、イオン交換樹脂、膜分画、吸着クロマトグラフィー、(高速)液体クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィーなど)を単独でまたは組合せて用いて行うことができる。
本発明の魚介類発酵組成物におけるニコチン酸エチルの含有量は、4〜1000ppb、好ましくは8〜100ppb、より好ましくは10〜50ppb(重量割合)である。ニコチン酸エチルの含有量が4ppbよりも少ないと、魚介類発酵調味料特有の不快臭が十分に抑制されず好ましくない。また、ニコチン酸エチルの含有量が1000ppbを超えても、それ以上は魚介類発酵調味料特有の不快臭の抑制効果は得られず、かえってニコチン酸エチル自体の味が感じられるようになり、味に違和感が生じ好ましくない。
本発明の魚介類発酵組成物において、上記ニコチン酸エチルに併せて含有させるジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(慣用名:ブチルカルビトールアセテート、ジエチレングリコ-ルモノブチルエ-テルアセテート、酢酸2-(2-N-ブトキシエトキシ)エチル、酢酸N-ブチルカルビトール)、英文表記:2-(2-Butoxyethoxy)ethyl acetate)は分子式C1020(分子量:204.26)を有し、下記の構造式(II)で示される公知の物質である。また、CAS登録番号は124−17−1である
Figure 2015167510
上記ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートは、塗料、印刷インキ用溶剤、樹脂溶剤として用いられる有機化合物であるが、これまで食品素材に含まれるという報告はない。
本発明の魚介類発酵組成物におけるジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートの含有量は、上記の濃度範囲で含有するニコチン酸エチルに対し、重量比で0.2〜4.0倍量、好ましくは0.26〜3.33倍量、より好ましくは0.28〜1.67倍量である。ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートの含有量がニコチン酸エチルに対し、重量比で0.2倍量より少ないと、ニコチン酸エチルとの相乗的な効果が明確に認められず、また、重量比で4.0倍量を超えても、それ以上は特有の不快臭の抑制効果は向上せず、かえってジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート自体の味が感じられるようになり、味に違和感が生じ好ましくない。
本発明の魚介類発酵組成物は、ニコチン酸エチルが前記の所定の濃度範囲になるように含有していればよく、含有させる手段は特に問わない。よって、ニコチン酸エチルやニコチン酸エチル含有物を魚介類発酵組成物の原料に添加する方法に限られず、ニコチン酸エチルが前記の所定の濃度範囲の範囲となるように、魚介類発酵組成物の原料や手段を適宜選択してもよい。例えば、ニコチン酸を高含有する魚介類の選択、ニコチン酸高生産性の微生物種の選択、エタノールの高濃度化、これら成分のエステル化の促進などがその手段として挙げられ、魚介類発酵組成物の風味を損なわない程度に適宜検討すればよい。
同様に、本発明の魚介類発酵組成物は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを、ニコチン酸エチルに対して前記の所定の重量比となるよう含有していればよく、含有させる手段は特に問わない。
従って、本発明の魚介類発酵組成物は、ニコチン酸エチルまたはニコチン酸エチル含有物を魚介類発酵組成物中のニコチン酸エチルが前記の所定の濃度範囲となるよう含有させる工程、または、前記ニコチン酸エチル含量に対し、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを前記の所定の重量比となるように含有させる工程を含む以外は、原料の仕込み工程、発酵・熟成工程、火入れ工程、およびろ過(オリ引き)工程を含む公知の魚介類発酵調味料の製造方法に従って製造すればよい。
例えば、伝統的な魚介類発酵調味料の製造方法に従い、魚介類を食塩水に漬け込み、数ヶ月から数年にわたって長期熟成を行う製法を採用してよく、仕込み原料に、魚介類発酵調味料製造に通常使用されている麹、酵母、乳酸菌、酵素製剤などを加えて発酵熟成させる方法を採用してもよい。
原料となる「魚介類」の種類は、魚介類発酵調味料の原料として一般に使用されるものであれば特に限定はされない。例えば、いわし、さば、にしん、あじ、さんま、かつお、まぐろ、さけ、ます、たら等の魚類、かき、ほたて、あわび、はまぐり、あさり、しじみ等の貝類、いか、たこ、えび、かに等の海産物が挙げられる。これらの魚介類は1種を用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、原料となる魚介類は、その全体を用いてもよく、一部を用いてもよい。例えば、魚体そのもの、切り身、缶詰等の製造工程で生じた魚介類の加工残さい(内臓、鰓、中骨、頭等を含む)、その残さいから内臓や鰓を除去した残さい、魚介類の頭骨、骨等のいずれを使用してもよい。魚介類は、仕込み時の原料混合と発酵・熟成を効率よく行うために、切断、粗砕等の前処理を行うことが好ましい。
食塩は、食塩水として使用されるのが好ましい。水に対する食塩の濃度は、特に限定されないが、5〜25%(w/w)の濃度が好ましい。
仕込み原料の発酵は、28℃〜35℃の温度範囲で行うことが好ましく、14日間〜1ヶ月間の時間をかけて行うことが好ましい。熟成が進行すると、原料固形物が可溶化してくる。熟成の終点は、通常の醤油を製造する場合と同様により決定することができる。例えば、性状(色、におい、濁りの程度、原料の外観等)、分解物中に含まれるアミノ酸等の物質の濃度、分解物のpH等を指標とすることができる。充分に熟成したところで、圧搾、遠心分離、ろ過等の方法により液状物を得る。
得られた液状物は、酵素類を失活させるため、また殺菌のため加熱することができる。またミクロフィルターろ過により、菌体及び微細な固形成分(おり)の除去操作を行ってもよい。
本発明においては、魚介類発酵組成物中のニコチン酸エチルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートが前記の濃度範囲内となるように正確に調整するために、上記の製造方法のいずれかにより得られた魚介類発酵組成物や、前記のニコチン酸エチル含有物におけるニコチン酸エチル濃度が不明な場合は、その濃度を測定して適宜調整すればよい。
魚介類発酵物中のニコチン酸エチルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートの濃度は、たとえば、GC/MSなどの公知の方法で定量することができる。
GC/MSで定量する場合、試料からニコチン酸エチルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを抽出して高濃度にまで濃縮して分析に供する必要がある。
抽出方法としては、固相マイクロ抽出法や、ポリジメチルシロキサンでコーティングした攪拌子を用いて目的成分を抽出するSBSE法(スターバー抽出法)等が特に好ましい。SBSE法では、試料中のニコチン酸エチルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートに吸着させ、加熱脱着法などの方法により、吸着したニコチン酸エチルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートをGC/MSに導入し、定量する。
2.液状調味料
本発明の魚介類発酵組成物は単独で魚介類発酵調味料として使用することも可能であるが、他の調味料とともに含有する液状調味料としてもよい。例えば、魚節抽出物または食酢とともに当該魚介類発酵組成物を含有する液状調味料が好ましい。
一般に、魚介類発酵調味料と魚節抽出物を含む調味料の場合は、節由来の魚臭さと魚介類発酵調味料特有の不快臭が相乗的に不快な香りとして感じやすいので、魚節抽出物とともに本発明の魚介類発酵組成物を用いれば、上記のような相乗的な不快臭を有効に抑制することができる。魚介類発酵組成物を魚節抽出物とともに含有する液状調味料を調製する場合、優れた不快臭の抑制と風味のバランスが得られる上で、魚介類発酵組成物1重量%に対して魚節抽出物1〜20重量%、好ましくは1.33〜4.0重量%、より好ましくは1.67〜2.5重量%を配合すればよい。
「魚節」とは、魚体を煮てから固くなるまで乾燥させたものをいい、本鰹節、宗田鰹節、鯖節、あじ節、まぐろ節、いわし節、うるめ節、煮干などが含まれる。また、「魚節抽出物」としては、上記の魚節を熱水抽出して得られるだし(出汁)や、エタノール等のアルコールで抽出して調製される抽出エキスなどが挙げられ、それらの冷凍物、濃縮物や粉末化物、ペースト状物なども含まれる。節類から抽出する条件に特に限定はなく、一般的に用いられている条件を用いることができる。
本発明の魚節抽出物を含む液状調味料としては、例えば、つゆ類(汎用つゆ、麺つゆ、天つゆ、鍋つゆ、おでんつゆ等)、たれ類(天丼のたれ、蒲焼のたれ、照り焼きのたれ、焼き鳥のたれ、焼肉のたれ、豆腐のたれ、納豆のたれ、すきやきのたれ、しゃぶしゃぶのたれ等)、煮物調味料、だし醤油、だし割り醤油、だし味噌、ラーメン用スープなどが挙げられる。
本発明の魚節抽出物を含む液状調味料は、魚節抽出物を含む液状調味料において通常用いられる原料の一部に、本発明の魚介類発酵組成物を配合する以外は、通常の手法で製造すればよい。例えば、つゆの場合は、魚節抽出物、食塩、砂糖等を含む調味液に、本発明の魚介類発酵組成物を加えればよい。
また、食酢を含有しpHが4以下となる液状調味料の場合においては、この酸性領域で魚介類発酵調味料特有の不快臭が強くなるため、食酢とともに本発明の魚介類発酵組成物を用いることによって、上記のような酸性領域における不快臭を有効に抑制することができる。魚介類発酵組成物を食酢とともに含有する液状調味料調製する場合、優れた不快臭の抑制と風味のバランスが得られる上で、魚介類発酵組成物1重量%に対して食酢を0.33〜5重量%、好ましくは0.5〜1.67重量%、より好ましくは0.63〜1.0重量%を配合すればよい。
ここで、「食酢」には、醸造酢、米酢、黒酢、玄米酢、粕酢、麦芽酢、はと麦酢などの穀物酢や、リンゴ酢、ブドウ酢、レモン酢、カボス酢や梅酢などの果実酢が含まれる。
本発明の食酢を含む液状調味料としては、例えば、加工食酢(ぼん酢、すし酢、甘酢など)、マヨネーズ、ドレッシング(分離液状、乳化液状、ノンオイルなど)などが挙げられる。
本発明の食酢を含む液状調味料は、食酢を含む液状調味料において通常用いられる原料の一部に、本発明の魚介類発酵組成物を配合する以外は、通常の手法で製造すればよい。例えば、ぽん酢の場合は、食酢、砂糖、塩、醤油、柑橘果汁、香辛料等を含む調味液に、本発明の魚介類発酵組成物を加えればよい。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものでない。
(参考例)成分の測定方法
以下の実施例および比較例において、試料中のニコチン酸エチル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート濃度の測定は、以下の方法で行った。
(1)ニコチン酸エチル濃度の測定方法
試料20mlを平底のバイアル瓶に計り取り、SBSE(Stir Bar Sorptive Extraction)法にて試料中の香気成分を抽出した。ポリジメチルシロキサンでコーティングしたスターラーバー(Gestel社製)に吸着した香気成分を、加熱脱着システムを用いて加熱脱着させ、得られた試料をガスクロマトグラフィー分析装置に導入し、ガスクロマトグラフィー分析を行った。
ガスクロマトグラフィー分析装置はAgilent 6890 Series GC System(Agilent社製)を用い、カラムはINERTCAP-WAX(内径0.25mm、長さ60m、膜厚0.25μm)(Gl-Sciences社製)を用い、キャリアガスはヘリウムガスを用いた。昇温プログラムは40℃にて5分間保持し、その後、5℃/分にて230℃まで昇温した後、230℃にて20分間保持した。
その後、試料の一部を質量分析計にかけてマススペクトルを求め、ニコチン酸エチルの関連イオンで確認を行った。質量分析計は5973 Mass Selective Detector(Agilent社製)を用い、イオン化法:EI+、イオン化電圧:70eVの条件でマススペクトル分析を行い、結果をスキャンモードで取り込み、ニコチン酸エチルに特徴的な質量電荷比78、106、123のイオンのうち、106をターゲットイオン、78と123を関連イオンとして用いて同定を行った。
また、別途、ニコチン酸エチルの標品(和光純薬工業社製)を0.5%エタノール溶液によって10ppb、1ppb、0.1ppb、0.01ppbに希釈したものを上記の条件にて分析に供した。そのマススペクトルパターンから保持時間36.557分付近のピークをニコチン酸エチルと判定し、それらのターゲットイオン(質量電荷比106)のピーク面積の比較によって、試料中のニコチン酸エチルの定量を行った。
(2)ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート濃度の測定
試料20mlを平底のバイアル瓶に計り取り、SBSE(Stir Bar Sorptive Extraction)法にて試料中の香気成分を抽出した。ポリジメチルシロキサンでコーティングしたスターラーバー(Gestel社製)に吸着した香気成分を、加熱脱着システムを用いて加熱脱着させ、得られた試料をガスクロマトグラフィー分析装置に導入し、ガスクロマトグラフィー分析を行った。
ガスクロマトグラフィー分析装置はAgilent 5983 Network Mass Selctive Detector (Agilent社製)を用い、カラムはINERTCAP-WAX(内径0.25mm、長さ60m、膜厚0.25μm)(Gl-Sciences社製) (Gl-Sciences社製)を用い、キャリアガスはヘリウムガスを用いた。昇温プログラムは40℃にて5分間保持し、その後、5℃/分にて230℃まで昇温した後、230℃にて20分間保持した。
その後、試料の一部を質量分析計にかけてマススペクトルを求め、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートの関連イオンで確認を行った。質量分析計は5973 Mass Selective Detector(Agilent社製)を用い、イオン化法:EI+、イオン化電圧:70eVの条件でマススペクトル分析を行い、結果をスキャンモードで取り込み、ニコチン酸エチルに特徴的な質量電荷比57、81、43のイオンのうち、57をターゲットイオン、
81と43を関連イオンとして用いて同定を行った。
また、別途、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートの標品(和光純薬工業社製)を0.5%エタノール溶液によって10ppb、1ppb、0.1ppb、0.01ppbに希釈したものを上記の条件にて分析に供した。そのマススペクトルパターンから保持時間33.28分付近のピークをジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートと判定し、それらのターゲットイオン(質量電荷比57)のピーク面積の比較によって、試料中のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートの定量を行った。
(3)全窒素濃度の測定
試料を高感度窒素・リン検出器にかけ、(1)または(2)の質量分析計による解析と同時に試料中の窒素化合物量を分析した。高感度窒素・リン検出器は、Agilent 6890 Series GC System(Agilent社製)に付属のNPD(Nitrogen-phosphor-detector)検出器を用いた。
(実施例1)ニコチン酸エチルの含有量の検討
(1)試験品の調製
参考例に示した方法に従ってニコチン酸エチル濃度を測定し、当該成分が検出限界(0.01ppb以下)であることが確認された市販の魚介類発酵調味料(富士食品工業製)に対し、ニコチン酸エチル(東京化成工業製)を下記表1に示す各試験区(試験区1、2、10:比較品、試験区3〜9:本発明品)に応じて添加し、試験品の魚発酵組成物を調製した。
(2)官能評価方法
(1)で調製した試験品について、官能検査によって不快臭の抑制効果と、風味と呈味の両面からの好ましさ(総合評価)を評価した。官能評価は、熟練したパネル3名で行い、各試験項目の評価基準は以下のとおりである。
<不快臭抑制効果>
×:不快臭抑制効果がない。
△:不快臭抑制効果がやや認められる。
◇:不快臭抑制効果が認められる。
○:不快臭抑制効果が高く認められる。
◎:不快臭抑制効果が極めて高く認められる。
<総合評価>
×:悪い
△:やや悪い
◇:良い
○:非常に良い
◎:極めて良い
(3)結果
評価結果を下記表1に示す。
Figure 2015167510
表1に示されるように、ニコチン酸エチルが4ppb以上含まれる魚発酵組成物は、無添加の魚発酵組成物に比べて不快臭の抑制効果があった。また、この効果は、ニコチン酸エチルの添加量を増加させるにつれて向上したが、ニコチン酸エチルの含有量が増えるにつれて、風味の違和感が徐々に強くなり、3000ppb以上であるとそれが無視しがたくなり、味が劣ってくることがが判明した。表1の各試験区のデータにより、魚発酵組成物のニコチン酸エチルの含有量の好ましい範囲は4〜1000ppb、より好ましい範囲は8〜100ppbであると判断された。
(実施例2)ニコチン酸エチル含有量とジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート含有量の割合の検討
(1)試験品の調製
参考例に示した方法に従ってニコチン酸エチル濃度とジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート濃度を測定し、当該成分が検出限界(0.01ppb)以下であることが確認された市販の魚介類発酵調味料(富士食品工業製)に対し、ニコチン酸エチル(東京化成工業製)とジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(東京化成工業製)を下記表2に示す各試験区(試験区11:比較品、試験区12〜17:本発明品)に応じて添加し、試験品の魚発酵組成物を調製した。
調製した試験品について、実施例1と同様にして官能検査を行った。結果を下記表2に示す。
Figure 2015167510
表2に示されるように、ニコチン酸エチルにジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを併用することにより、不快臭抑制効果を相乗的に向上させることがわかった。
表2の各試験区のデータにより、ニコチン酸エチルを30ppb含有する魚発酵組成物におけるジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート含有量の好ましい範囲は8〜100ppb(ニコチン酸エチルに対して重量比で0.26〜3.33倍量)であると判断された。
(実施例3)本発明品の魚節抽出物含有調味料(つゆ)への適用
粉砕した鰹荒節33.3gを90℃に加温した水1000mLに加え、90℃で30分間保持して、節成分を抽出した。その後、ろ過を行って、ろ液を得て、得られたろ液に水を加えて、魚節抽出物(3.3%節含量換算)1000mLを得た。
得られた鰹節抽出物に、魚発酵組成物、食塩、砂糖を添加し、試験品のつゆを調製した(実施例3−1〜3−7、比較例3−1〜3−3)。魚発酵組成物としては、前記試験区1の比較品(ニコチン酸エチル:0ppb)、試験区6の本発明品(ニコチン酸エチル:30ppb)、または試験区14の本発明品(ニコチン酸エチル:30ppb、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート:10ppb)を用い、いずれの試験品についても食塩はつゆの塩分濃度が6%になるように、砂糖はつゆのBrixが16%になるように添加した。調製した試験品について、実施例1と同様にして官能検査を行った。各試験品の配合処方(重量部)および官能検査の結果を表3に示す(表中、+は上記の所定濃度となるように成分を添加したことを示す)。
Figure 2015167510
表3に示されるように、ニコチン酸エチルを含有しない魚発酵組成物を配合したつゆは、魚介類発酵調味料の臭いが感じられ、また節(カツオ)の臭いが強くなり、風味が劣ることがわかった。これに対し、ニコチン酸エチルを含有する魚発酵組成物、ニコチン酸エチルとジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを含有する魚発酵組成物を配合したつゆは、魚介類発酵調味料の臭いが感じられず、魚介類発酵調味料の旨みがあり、風味が良好であることがわかった。表3の各試験区のデータにより、魚節抽出物含有調味料(つゆ)における魚発酵組成物と魚節抽出物の配合割合は、魚発酵組成物1重量部に対して、魚節抽出物(3.3%節含量換算)が1〜20重量部が好ましいと判断された。
(実施例4)本発明品の食酢含有調味料(ぽん酢)への適用
食酢(酸度15%)に、魚発酵組成物、果汁、食塩、砂糖を添加し、試験品のぽん酢を調製した(実施例4−1〜4−7、比較例4−1〜4−3)。魚発酵組成物としては、前記試験区1の比較品(ニコチン酸エチル:0ppb)、試験区6の本発明品(ニコチン酸エチル:30ppb)、または試験区14の本発明品(ニコチン酸エチル:30ppb、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート:10ppb)を用い、食塩はぽん酢の塩分濃度が5%になるように、砂糖はぽん酢のBrixが12%になるように添加した。調製した試験品について、実施例1と同様にして官能検査を行った。各試験品の配合処方(重量部)および官能検査の結果を表4に示す(表中、+は上記の所定濃度となるように成分を添加したことを示す)。
Figure 2015167510
表4に示されるように、ニコチン酸エチルを含有しない魚発酵組成物を配合したぽん酢は、魚介類発酵調味料の臭いが感じられ、また酸味とのバランスが悪かった。これに対し、ニコチン酸エチルを含有する魚発酵組成物、ニコチン酸エチルとジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを含有する魚発酵組成物を配合したぽん酢は、魚介類発酵調味料の臭いが感じられず、酸味が適度に感じられ、旨みと酸味のバランスが良好であった。表4の各試験区のデータにより、食酢含有調味料(ぽん酢)における魚発酵組成物と食酢の配合割合は、魚発酵組成物1重量部に対して、食酢(酸度15%換算)が0.33〜5.0重量部が好ましいと判断された。
本発明は、魚介類発酵調味料の製造分野において利用できる。

Claims (8)

  1. ニコチン酸エチルを4〜1000ppbの濃度範囲で含有することを特徴とする、魚介類発酵組成物。
  2. 前記ニコチン酸エチルに対し、重量比で0.2〜4.0倍量のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートをさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載の魚介類発酵組成物。
  3. 請求項1または2に記載の魚介類発酵組成物を含む液状調味料。
  4. 請求項1または2に記載の魚介類発酵組成物と食酢とを含む、請求項3に記載の液状調味料。
  5. 請求項1または2に記載の魚介類発酵組成物と魚節抽出物とを含む、請求項3に記載の液状調味料。
  6. 液状調味料が、魚介類発酵調味料、ぽん酢、つゆ類、またはたれ類である、請求項3に記載の液状調味料。
  7. 魚介類発酵組成物にニコチン酸エチルを4〜1000ppbの濃度範囲で含有させることを特徴とする、魚介類発酵組成物または魚介類発酵組成物を含有する液状調味料における魚介類発酵調味料特有の不快臭を抑制する方法。
  8. 前記ニコチン酸エチルに対し、重量比で0.2〜4.0倍量のジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートをさらに魚介類発酵組成物に含有させることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
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