JP2015166247A - 樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造 - Google Patents

樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造 Download PDF

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Abstract

【課題】自立型樹脂製包装容器の肉薄化に対応して底部の衝撃に対する耐性を向上させた樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造を提供する。
【解決手段】底溝部25の溝深さは陥凹部23において接地部22から底段部24の端縁部24aにかけて漸次浅く形成され、陥凹部23の直径D1は容器胴部11の最大直径Dに対して0.59ないし0.67倍であり、底段部24の中央部24b直径D2は容器胴部11の最大直径Dに対して0.14ないし0.22倍であり、底段部24の端縁部24a直径D3は容器胴部11の最大直径Dに対して0.17ないし0.26倍であり、接地部22から底段部24の端縁部24aまでの深さH1は容器胴部11の最大直径Dに対して0.04ないし0.10倍であり、接地部22から底段部24の中央部24bまでの深さH2は容器胴部11の最大直径Dに対して0.07ないし0.15倍を満たす。
【選択図】図4

Description

本発明は、樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造に関し、特に、樹脂製の自立型の包装容器における底部の衝撃に対する耐性を高めるべく改良した構造に関する。
一般に、ミネラルウォーター、お茶、スポーツドリンク、ジュース等の清涼飲料水等のための容器では、いわゆるペットボトルと称されるポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂からなる樹脂製容器が多用される。この種の樹脂製容器は、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器底部と容器胴部とを一体に形成して構成される。
上記樹脂性容器では、衝突や落下等の衝撃によりその外形、特に容器底部が変形したり破損して液漏れが生じたりすることがあることから、底面に内部側への凹部とともに、複数の補強溝を形成して、容器底部の強度が高められている(例えば、特許文献1参照。)。
近年、樹脂製容器においては、製造コストの低減や、軽量化、環境への悪影響等を考慮し、材料(熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物)の使用量を減らして形成する傾向にある。しかしながら、材料の使用量を減らすと容器が肉薄になるため、容器底部の強度が低下することが避けられない。そこで、容器の更なる肉薄化にも対応し得る強度を備えた樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造が切望されている。
特開2009−227308号公報
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、自立型樹脂製包装容器の肉薄化に対応して底部の衝撃に対する耐性を向上させた樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造を提供するものである。
すなわち、請求項1の発明は、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器底部と容器胴部とを一体に形成した樹脂製容器において、前記容器底部が、前記容器胴部の下端から前記樹脂製容器の底面に向けて湾曲しながら縮径する湾曲壁部と、前記湾曲壁部の下端に形成され前記樹脂製容器の自立時に接地する接地部と、前記接地部の内側に形成され該接地部から前記樹脂製容器の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の陥凹部と、前記陥凹部の中心に形成され前記陥凹部よりもさらに前記樹脂製容器の内部側に円錐台状に陥没する底段部と、前記底段部を中心として放射状に前記湾曲壁部、前記接地部、及び前記陥凹部を経由して前記底段部の端縁部に到達する底溝部を備えており、前記底溝部の溝深さは前記陥凹部において前記接地部から前記底段部の端縁部にかけて漸次浅く形成され、前記陥凹部の直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.59ないし0.67倍であり、前記底段部の中央部直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.14ないし0.22倍であり、前記底段部の端縁部直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.17ないし0.26倍であり、前記接地部から前記底段部の端縁部までの深さは前記容器胴部の最大直径に対して0.04ないし0.10倍であり、前記接地部から前記底段部の中央部までの深さは前記容器胴部の最大直径に対して0.07ないし0.15倍を満たすことを特徴とする樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
請求項2の発明は、前記底段部の端縁部が、前記底段部の中央部から前記陥凹部にかけて前記樹脂製容器の外側に向けて湾曲状に膨出している請求項1に記載の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
請求項3の発明は、前記底溝部が6ないし10本形成されている請求項1または2に記載の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
請求項4の発明は、前記底段部の中央部直径が10ないし15mmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
請求項5の発明は、前記樹脂製容器が300〜900mLの内容量用の容器である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
請求項1の発明に係る樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造は、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器底部と容器胴部とを一体に形成した樹脂製容器において、前記容器底部が、前記容器胴部の下端から前記樹脂製容器の底面に向けて湾曲しながら縮径する湾曲壁部と、前記湾曲壁部の下端に形成され前記樹脂製容器の自立時に接地する接地部と、前記接地部の内側に形成され該接地部から前記樹脂製容器の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の陥凹部と、前記陥凹部の中心に形成され前記陥凹部よりもさらに前記樹脂製容器の内部側に円錐台状に陥没する底段部と、前記底段部を中心として放射状に前記湾曲壁部、前記接地部、及び前記陥凹部を経由して前記底段部の端縁部に到達する底溝部を備えており、前記底溝部の溝深さは前記陥凹部において前記接地部から前記底段部の端縁部にかけて漸次浅く形成され、前記陥凹部の直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.59ないし0.67倍であり、前記底段部の中央部直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.14ないし0.22倍であり、前記底段部の端縁部直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.17ないし0.26倍であり、前記接地部から前記底段部の端縁部までの深さは前記容器胴部の最大直径に対して0.04ないし0.10倍であり、前記接地部から前記底段部の中央部までの深さは前記容器胴部の最大直径に対して0.07ないし0.15倍を満たすため、容器内部の圧力を効果的に分散させて圧力変化により容器が膨張しても破裂等を抑制するとともに、容器底部の衝突時に生じる衝撃の応力を効果的に分散させて、当該容器の肉薄化に対応して底部の衝撃に対する耐性を効果的に向上させることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記底段部の端縁部が、前記底段部の中央部から前記陥凹部にかけて前記樹脂製容器の外側に向けて湾曲状に膨出しているため、底段部による容器内部の圧力をより効果的に分散させることが可能となる。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記底溝部が6ないし10本形成されているため、底部の構造を複雑にすることなく、底溝部による優れた補強効果を得ることができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし3において、前記底段部の中央部直径が10ないし15mmであるため、底段部の補強効果をより良好に発揮させるとともに、容器内部の圧力を効果的に分散させることが可能となる。
請求項5の発明は、請求項1ないし4において、前記樹脂製容器が300〜900mLの内容量用の容器であるため、市場規格の代替となり得る。
本発明の一実施例に係るの樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造を表した側面図である。 図1の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造を表した斜視図である。 図1の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造を表した平面図である。 図3のA−A断面図である。 図3のB−B断面図である。 試作例1〜4の容器底部の概略図である。
図1〜3は、本発明の一実施例に係る樹脂製包装容器10の底部20の耐衝撃構造の側面図及び斜視図である。樹脂製包装容器10は、自立型樹脂製包装容器であって、いわゆるペットボトルと称され、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器胴部11と容器底部20とを一体に形成して構成される。
樹脂製包装容器10の好適なサイズは、ミネラルウォーター、お茶、スポーツドリンク、ジュース等の清涼飲料水等が内容物として充填されて市場に流通される一般的なものであり、具体的には300〜900mLの内容量である。この容量は市場で広く普及している容器であり、市場規格の代替となり得る。また、この包装容器10では、近年の低コスト化、軽量化、環境への配慮等の要望から、材料(熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物)の使用量を12〜16g程度に低減させて、壁部の肉薄化が計られている。
容器胴部11は、図1,2に示すように、略円筒形状を含む適宜形状に形成された部位であり、上部に図示しない容器口部を有する。容器胴部11には、強度向上や持ち易さ、装飾性向上等のために、必要に応じて適宜の凹凸部や括れ部等が形成される。
容器底部20は、当該樹脂製包装容器10を自立可能とするとともに、衝撃に対する耐性を向上させる構造を有するものであって、図4,5に示すように、湾曲壁部21と、接地部22と、陥凹部23と、底段部24と、底溝部25とを備える。
湾曲壁部21は、容器胴部11の下端から樹脂製容器10の底面15に向けて湾曲しながら縮径する部位である。湾曲壁部21は、容器底部20の角部を面取りした部位に相当し、衝突時や落下時等の変形や破損等の発生を抑制するとともに、容器内部の圧力を分散させる効果を有する。
接地部22は、湾曲壁部21の下端に形成され樹脂製容器10の自立時に接地する部位である。接地部22は、当該容器10の自立性確保のために設けられた平面部分であり、底面15に所定幅で円周状に全周に亘って形成される。
陥凹部23は、接地部22の内側に形成され該接地部22から樹脂製容器10の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の部位である。陥凹部23は、容器内部の圧力を分散させ、特に圧力変化が生じて当該容器10が膨張した場合の破裂等を抑制する。
底段部24は、陥凹部23の中心に形成され陥凹部23よりもさらに樹脂製容器10の内部側に円錐台状に陥没する部位である。底段部24は、容器底部20の衝突時の陥凹部23に対する衝撃の応力を分散させて陥凹部23を補強するとともに、容器内部の圧力を分散させる。特に、底段部24では、端縁部24aが、底段部24の中央部24bから陥凹部23にかけて樹脂製容器10の外側に向けて湾曲状に膨出している。これは、陥凹部23と底段部24との連接部分を面取りした部位に相当し、より効果的に容器内部の圧力を分散させる。また、底段部24の中央部24b直径D2は、容器10の大きさ(容量)に関わらず10ないし15mmである。直径D2が10mmより小さい場合、十分な補強効果が発揮されないおそれがある。直径D2が15mmより大きい場合、平坦部分が広くなりすぎて容器内部の圧力を十分に分散させることができなくなるおそれがある。
底溝部25は、容器内部側へ筋状にくぼんだ複数の溝部であり、底段部24を中心として放射状に湾曲壁部21、接地部22、及び陥凹部23を経由して底段部24の端縁部24aに到達するように形成される。底溝部25の溝深さは陥凹部23において接地部22から底段部24の端縁部24aにかけて漸次浅く形成される。この底溝部25は、容器底部20の衝突時に生じる衝撃の応力を分散させるための補強溝として作用する。底溝部25の数は、強度や成形容易性等の観点から6ないし10本形成される。底溝部25が6本より少ない場合、応力の分散が十分ではなく、所望の強度が得られないおそれがある。底溝部25が10本より多い場合、容器底部20の構造が複雑になりすぎるとともに、底溝部25の増加に伴う補強効果の向上が見込まれない。
これより、図4及び図5を用い、容器底部20における各部位同士の大小関係(割合)について説明する。図4は、図3のA−A線に対応し、底溝部25の中間位置における部分断面図である。図5は、図3のB−B線に対応し、底溝部25同士の中間位置における部分断面図である。
当該容器底部20の耐衝撃構造にあっては、図4に示すように、陥凹部23の直径D1は容器胴部20の最大直径Dに対して0.59ないし0.67倍(D1/D=0.59〜0.67)であり、底段部24の中央部24b直径D2は容器胴部20の最大直径Dに対して0.14ないし0.22倍(D2/D=0.14〜0.22)であり、底段部24の端縁部24a直径D3は容器胴部20の最大直径Dに対して0.17ないし0.26倍(D3/D=0.17〜0.26)であり、接地部22から底段部24の端縁部24aまでの深さH1は容器胴部20の最大直径Dに対して0.04ないし0.10倍(H1/D=0.04〜0.10)であり、接地部22から底段部24の中央部24bまでの深さH2は容器胴部20の最大直径Dに対して0.07ないし0.15倍(H2/D=0.07〜0.15)を満たしている。
陥凹部23の直径D1が容器胴部20の最大直径Dに対して0.59倍より小さい場合(D1/D<0.59)、内圧により接地部22が半円状に変化しやすくなり、結果として接地径が小さくなるため、自立安定性が低下する。また、直径D1が最大直径Dに対して0.67倍より大きい場合(D1/D>0.67)、接地部22の幅が狭くなって平坦部分の面積が小さくなりすぎ、自立時の安定性が低下するおそれがある。
底段部24の中央部24b直径D2が容器胴部20の最大直径Dに対して0.14倍より小さい場合(D2/D<0.14)、応力の分散が十分ではなく、所望する補強効果が発揮されないおそれがある。また、直径D2が最大直径Dに対して0.22倍より大きい場合(D2/D>0.22)、平坦部分が広くなりすぎて容器内部の圧力を十分に分散させることができなくなるおそれがある。
底段部24の端縁部24a直径D3が容器胴部20の最大直径Dに対して0.17倍より小さい場合(D3/D<0.17)、傾斜部分が小さく容器内部の圧力を十分に分散させることができないおそれがある。また、直径D3が最大直径Dに対して0.26倍より大きい場合(D3/D>0.26)、応力の分散が十分ではなく、所望する補強効果が発揮されないおそれがある。
接地部22から底段部24の端縁部24aまでの深さH1が容器胴部20の最大直径Dに対して0.04倍より小さい場合(H1/D<0.04)、陥凹部23の凹みが浅く、容器内部の圧力を十分に分散させることができなくなるおそれがある。また、深さH1が最大直径Dに対して0.10倍より大きい場合(H1/D>0.10)、深さH1の増加に伴う圧力分散効果の向上が見込まれない。
接地部22から底段部24の中央部24bまでの深さH2が容器胴部20の最大直径Dに対して0.07倍より小さい場合(H2/D<0.07)、底段部24の深さが浅く、応力の分散が不十分となり、所望する補強効果が発揮されないおそれがある。また、深さH2が最大直径Dに対して0.15倍より大きい場合(H2/D>0.15)、深さH2の増加に伴う圧力分散効果の向上が見込まれない。
次に、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなるプリフォームを後述する各試作例1ないし4に応じた金型に入れて延伸ブロー成形し、容器底部の構造を異ならせた成形後の容器重量が15g、容器底部の重量が1.6gとなる600mL用の樹脂製包装容器(試作例1ないし4)を試作した。各試作例1ないし4の底溝部の数は、それぞれ8本である。
図6(a)に示す試作例1の容器底部20は、図4等に示した本発明形状からなり、Dを69mm、D1を44mm、D2を12.0mm、D3を15.9mm、H1を4.95mm、H2を7.6mmとした。従って、D1/Dが約0.64、D2/Dが約0.17、D3/Dが約0.23、H1/Dが約0.07、H2/Dが約0.11である。
図6(b)に示す試作例2の容器底部20Aは、湾曲壁部21Aと、接地部22Aと、接地部22Aから樹脂製容器の内部側に内部方向へ湾曲しながら陥入する陥凹部23Aと、陥凹部23Aの中心に形成され樹脂製容器の内部側に内部方向へ湾曲しながら陥没する底段部24Aと、底溝部25Aとを備えた形状からなり、Dを69mm、D1を50mm、D2を6.0mm、D3を9.0mm、H1が5.0mm、H2を6.5mmとした。従って、D1/Dが約0.72、D2/Dが約0.09、D3/Dが約0.13、H1/Dが約0.07、H2/Dが約0.09である。
図6(c)に示す試作例3の容器底部20Bは、湾曲壁部21Bと、接地部22Bと、接地部22Bから樹脂製容器の内部側に内部方向へ湾曲しながら陥入する陥凹部23Bと、陥凹部23Bの中心に形成され樹脂製容器の内部側に内部方向へ湾曲しながら陥没する底段部24Bと、底溝部25Bとを備えた形状からなり、Dを69mm、D1を49mm、D2を8.0mm、D3を11.7mm、H1を4.9mm、H2を8.0mmとした。従って、D1/Dが約0.71、D2/Dが約0.12、D3/Dが約0.17、H1/Dが約0.07、H2/Dが約0.12である。
図6(d)に示す試作例4の容器底部20Cは、湾曲壁部21Cと、接地部22Cと、接地部22Cから樹脂製容器の内部側に内部方向へ湾曲しながら陥入する陥凹部23Cと、陥凹部23Cの中心に形成され樹脂製容器の内部側に内部方向へ湾曲しながら陥没する底段部24Cと、底溝部25Cとを備えた形状からなり、Dを69mm、D1を44mm、D2を8.0、D3を10.5mm、H1を5.0mm、H2を7.0mmとした。従って、D1/Dが約0.64、D2/Dが約0.12、D3/Dが約0.15、H1/Dが約0.07、H2/Dが約0.10である。
上記試作例1〜4の樹脂製包装容器をそれぞれ20本ずつ用意し、各容器に内容物として水を充填して20℃の恒温室一定時間保管した後、落下試験を行った。落下試験では、1.5mの高さから容器を正立状態で鉄板に落下させる試行を1本当たり3回繰り返し行い、目視にて底割れの有無を確認した。各容器の評価結果は表1に示す。なお、表1において、分母が検体数の20本であり、分子がそのうちの底割れが生じた容器の数である。
Figure 2015166247
表1に示すように、試作例1では、20本すべての容器で底割れが発生しなかった。試作例2では、20本の容器のうち3本の容器で底割れが発生した。試作例3では、20本の容器のうち1本の容器で底割れが発生した。試作例4では、20本の容器のうち5本の容器で底割れが発生した。
試作例1にあっては、D1/Dが約0.64、D2/Dが約0.17、D3/Dが約0.23、H1/Dが約0.07、H2/Dが約0.11である。従って、D1/D=0.59〜0.67、D2/D=0.14〜0.22、D3/D=0.17〜0.26、H1/D=0.04〜0.10、H2/D=0.07〜0.15のすべての条件を満たしていることにより底割れが発生せず、底部20の衝撃に対する耐性を十分に向上させることができると想定できる。
試作例2にあっては、D1/Dが約0.72、D2/Dが約0.09、D3/Dが約0.13、H1/Dが約0.07、H2/Dが約0.09である。従って、H1/D=0.04〜0.10、H2/D=0.07〜0.15の条件を満たしているものの、D1/D=0.59〜0.67、D2/D=0.14〜0.22、D3/D=0.17〜0.26の条件を満たしていないことにより底割れが発生し、底部20Aの衝撃に対する耐性を向上させることが不十分であったことがわかった。
試作例3にあっては、D1/Dが約0.71、D2/Dが約0.12、D3/Dが約0.17、H1/Dが約0.07、H2/Dが約0.12である従って、D3/D=0.17〜0.26、H1/D=0.04〜0.10、H2/D=0.07〜0.15の条件を満たしているものの、D1/D=0.59〜0.67、D2/D=0.14〜0.22の条件を満たしていないことにより底割れが発生し、底部20Bの衝撃に対する耐性を向上させることが不十分であったことがわかった。
試作例4にあっては、D1/Dが約0.64、D2/Dが約0.12、D3/Dが約0.15、H1/Dが約0.07、H2/Dが約0.10である。従って、D1/D=0.59〜0.67、H1/D=0.04〜0.10、H2/D=0.07〜0.15の条件を満たしているものの、D2/D=0.14〜0.22、D3/D=0.17〜0.26の条件を満たしていないことにより底割れが発生し、底部20Cの衝撃に対する耐性を向上させることが不十分であったことがわかった。
表1の結果から理解されるように、試作例1の樹脂製包装容器10において容器底部20の強度を十分に確保することができたのに対し、試作例2〜4の樹脂製包装容器10では容器底部の強度が不十分であった。すなわち、D1がDに対して0.59ないし0.67倍、D2がDに対して0.14ないし0.22倍、D3がDに対して0.17ないし0.26倍、H1がDに対して0.04ないし0.10倍、H2がDに対して0.07ないし0.15倍である条件をすべて満たすことにより、樹脂製包装容器10の容器底部20に極めて優れた強度を付与することが可能であることがわかった。
以上図示し説明したように、本発明の樹脂製包装容器10の底部20の耐衝撃構造は、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器底部11と容器胴部20とを一体に形成した自立型樹脂製包装容器において、容器底部20が、容器胴部11の下端から樹脂製容器10の底面15に向けて湾曲しながら縮径する湾曲壁部21と、湾曲壁部21の下端に形成され樹脂製容器10の自立時に接地する接地部22と、接地部22の内側に形成され該接地部22から樹脂製容器10の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の陥凹部23と、陥凹部23の中心に形成され陥凹部23よりもさらに樹脂製容器10の内部側に円錐台状に陥没する底段部24と、底段部24を中心として放射状に湾曲壁部21、接地部22、及び陥凹部23を経由して底段部24の端縁部24aに到達する底溝部25を備えており、底溝部25の溝深さは陥凹部23において接地部22から底段部24の端縁部24aにかけて漸次浅く形成されている。そのため、容器内部の圧力を効果的に分散させて圧力変化により容器が膨張しても破裂等を抑制することができるとともに、容器底部20の衝突時に生じる衝撃の応力を効果的に分散させて強度を向上させることができる。
特に、底部20の耐衝撃構造にあっては、陥凹部23の直径D1は容器胴部20の最大直径Dに対して0.59ないし0.67倍であり、底段部24の中央部24b直径D2は容器胴部20の最大直径Dに対して0.14ないし0.22倍であり、底段部24の端縁部24a直径D3は容器胴部20の最大直径Dに対して0.17ないし0.26倍であり、接地部22から底段部24の端縁部24aまでの深さH1は容器胴部20の最大直径Dに対して0.04ないし0.10倍であり、接地部22から底段部24の中央部24bまでの深さH2は容器胴部20の最大直径Dに対して0.07ないし0.15倍を満たしていることにより、当該包装容器10の肉薄化に対応して底部20の衝撃に対する耐性を効果的に向上させることが可能となる。
また、底段部24の端縁部24aを、底段部24の中央部24bから陥凹部23にかけて樹脂製容器10の外側に向けて湾曲状に膨出させれば、底段部24による容器内部の圧力分散効果をより効果的に発揮させることが可能となる。
さらに、底溝部25を6ないし10本形成すれば、底部20の構造を複雑にすることなく、底溝部25による優れた補強効果を得ることができる。
加えて、底段部24の中央部24b直径を10ないし15mmとすれば、底段部24の補強効果をより良好に発揮させるとともに、容器内部の圧力を効果的に分散させることが可能となる。
なお、本発明の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能である。
本発明の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造は、容器底部の構造の改善によって、これまで以上に耐衝撃性を高めることができる。よって、既存の樹脂製包装容器の代替として極めて有望である。
10 樹脂製包装容器
11 容器胴部
20 容器底部
21 湾曲壁部
22 接地部
23 陥凹部
24 底段部
24a 底段部の端縁部
24b 底段部の中央部
25 底溝部
D 容器胴部の最大直径
D1 陥凹部の直径
D2 底段部の中央部直径
D3 底段部の端縁部直径
H1 底段部の端縁部までの深さ
H2 底段部の中央部までの深さ

Claims (5)

  1. 熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器底部と容器胴部とを一体に形成した樹脂製容器において、
    前記容器底部が、
    前記容器胴部の下端から前記樹脂製容器の底面に向けて湾曲しながら縮径する湾曲壁部と、
    前記湾曲壁部の下端に形成され前記樹脂製容器の自立時に接地する接地部と、
    前記接地部の内側に形成され該接地部から前記樹脂製容器の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の陥凹部と、
    前記陥凹部の中心に形成され前記陥凹部よりもさらに前記樹脂製容器の内部側に円錐台状に陥没する底段部と、
    前記底段部を中心として放射状に前記湾曲壁部、前記接地部、及び前記陥凹部を経由して前記底段部の端縁部に到達する底溝部を備えており、
    前記底溝部の溝深さは前記陥凹部において前記接地部から前記底段部の端縁部にかけて漸次浅く形成され、
    前記陥凹部の直径(D1)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.59ないし0.67倍であり、
    前記底段部の中央部直径(D2)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.14ないし0.22倍であり、
    前記底段部の端縁部直径(D3)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.17ないし0.26倍であり、
    前記接地部から前記底段部の端縁部までの深さ(H1)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.04ないし0.10倍であり、
    前記接地部から前記底段部の中央部までの深さ(H2)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.07ないし0.15倍を満たす
    ことを特徴とする樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
  2. 前記底段部の端縁部が、前記底段部の中央部から前記陥凹部にかけて前記樹脂製容器の外側に向けて湾曲状に膨出している請求項1に記載の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
  3. 前記底溝部が6ないし10本形成されている請求項1または2に記載の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
  4. 前記底段部の中央部直径が10ないし15mmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
  5. 前記樹脂製容器が300〜900mLの内容量用の容器である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器底部の耐衝撃構造。
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