JP2015161545A - 車両挙動予測装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の外部環境情報と、車両の位置情報とに基づいて、車両の位置情報及び運動状態を精度よく予測することができるようにする。
【解決手段】運転操作予測部26が、車両情報取得部22によって取得された時刻t+1の車両の外部環境情報と、地図情報と、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t+1の車両の運動状態及び車両のドライバの運転操作量とに基づいて、時刻t+2の車両のドライバの運転操作量を予測する。そして、車両挙動予測部28は、運転操作予測部26によって予測された時刻t+2のドライバの運転操作量と、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t+1の車両の運動状態とに基づいて、時刻t+2の車両の位置情報及び車両の運動状態を予測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両挙動予測装置及びプログラムに係り、特に、車両の位置情報及び運動状態を予測する車両挙動予測装置及びプログラムに関する。
従来より、複数種類の操作状態毎に予め求めた道路状態と車両の加速度との関係と、各地点の道路状態と、予測された操作状態の時系列データとに基づいて、走行路における車両の加速度の時系列データを予測し、走行路における車両の加速度の時系列データに基づいて、走行路における車両の速度の時系列データを予測する速度予測装置が知られている(特許文献1)。
特開2012−168037号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の技術では、車両の位置情報以外に、車速や加速度、操作量など、車両外から観測することが不可能な情報を使っているため、当該装置が搭載されている車両の予測に利用することができない。
また、複数の運転シーンを想定していないため、一般道運転の予測精度が低い。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、車両の位置情報及び運動状態を精度よく予測することができる車両挙動予測装置及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係る車両挙動予測装置は、車両の位置情報及び前記車両の外部環境情報を各時刻tについて取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された時刻t−1の前記車両の外部環境情報と、時刻t−1の前記車両の運動状態とに基づいて、時刻tの前記車両のドライバの運転操作量を予測する運転操作予測手段と、前記運転操作予測手段によって予測された時刻tの前記ドライバの運転操作量と、時刻t−1の前記車両の運動状態とに基づいて、時刻tの前記車両の位置情報及び前記車両の運動状態を予測する車両挙動予測手段と、前記取得手段によって取得された時刻tの車両の位置情報と、前記車両挙動予測手段によって予測された時刻tの前記車両の位置情報とに基づいて、時刻tにおける前記車両の運動状態を推定する運転操作車両状態推定手段と、を含み、前記運転操作予測手段は、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態に基づいて、時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量を予測し、前記車両挙動予測手段は、前記運転操作予測手段によって予測された時刻t+1の前記ドライバの運転操作量と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態とに基づいて、時刻t+1の前記車両の位置情報及び前記車両の運動状態を予測する
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、車両の位置情報及び前記車両の外部環境情報を各時刻tについて取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された時刻t−1の前記車両の外部環境情報と、時刻t−1の前記車両の運動状態とに基づいて、時刻tの前記車両のドライバの運転操作量を予測する運転操作予測手段、前記運転操作予測手段によって予測された時刻tの前記ドライバの運転操作量と、時刻t−1の前記車両の運動状態とに基づいて、時刻tの前記車両の位置情報及び前記車両の運動状態を予測する車両挙動予測手段、及び前記取得手段によって取得された時刻tの車両の位置情報と、前記車両挙動予測手段によって予測された時刻tの前記車両の位置情報とに基づいて、時刻tにおける前記車両の運動状態を推定する運転操作車両状態推定手段として機能させるプログラムであって、前記運転操作予測手段は、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態に基づいて、時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量を予測し、前記車両挙動予測手段は、前記運転操作予測手段によって予測された時刻t+1の前記ドライバの運転操作量と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態とに基づいて、時刻t+1の前記車両の位置情報及び前記車両の運動状態を予測するプログラムである。
本発明によれば、取得手段によって、車両の位置情報及び車両の外部環境情報を各時刻tについて取得する。
そして、運転操作予測手段によって、取得手段によって取得された時刻t−1の車両の外部環境情報と、時刻t−1の車両の運動状態とに基づいて、時刻tの車両のドライバの運転操作量を予測する。
そして、車両挙動予測手段によって、運転操作予測手段によって予測された時刻tのドライバの運転操作量と、時刻t−1の車両の運動状態とに基づいて、時刻tの車両の位置情報及び車両の運動状態を予測する。
そして、運転操作車両状態推定手段によって、取得手段によって取得された時刻tの車両の位置情報と、車両挙動予測手段によって予測された時刻tの車両の位置情報とに基づいて、時刻tにおける車両の運動状態を推定する。
また、運転操作予測手段は、取得手段によって取得された時刻tの車両の外部環境情報と、運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの車両の運動状態に基づいて、時刻t+1の車両のドライバの運転操作量を予測する。
また、車両挙動予測手段は、運転操作予測手段によって予測された時刻t+1のドライバの運転操作量と、運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの車両の運動状態とに基づいて、時刻t+1の車両の位置情報及び車両の運動状態を予測する。
このように、車両の外部環境情報と、車両の位置情報とに基づいて、車両の位置情報及び運動状態を精度よく予測することができる。
本発明に係る、前記運転操作予測手段は、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態の確率分布に基づいて、時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量の確率分布を予測し、前記車両挙動予測手段は、前記運転操作予測手段によって予測された時刻t+1の前記ドライバの運転操作量の確率分布と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態の確率分布とに基づいて、時刻t+1の前記車両の位置情報の確率分布及び前記車両の運動状態の確率分布を予測し、前記運転操作車両状態推定手段は、前記取得手段によって取得された時刻t+1の車両の位置情報と、前記車両挙動予測手段によって予測された時刻t+1の前記車両の位置情報の確率分布とに基づいて、時刻t+1における前記車両の運動状態の確率分布を推定するようにすることができる。
また、本発明は、前記外部環境情報に基づいて、予め定められた複数の速度制約条件の各々を満たす上限速度を算出し、前記算出された上限速度のうちの何れかを目標速度として選択する目標速度選択手段を更に含み、前記運転操作予測手段は、前記目標速度選択手段によって選択された前記目標速度と、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態に基づいて、前記時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量を予測するようにすることができる。
また、本発明は、各時刻tについて、前記車両の走路上の目標位置を決定する目標位置決定手段を更に含み、前記取得手段は、前記車両の外部環境情報として、前記車両が走行する走路における定常走行速度と、前記車両が走行する走路の曲率と、前記車両の前方を走行する車両との距離を示す前方車両情報とを、各時刻tについて取得し、前記目標速度選択手段は、前記定常走行速度を、定常走行に関する速度制約条件を満たす上限速度として算出し、前記走路の曲率に基づいて、カーブ走行に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出し、前記前方車両情報に基づいて、前方車両追従に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出し、前記目標位置決定手段によって決定された走路上の目標位置に基づいて、前後位置制御に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出し、前記算出された上限速度のうちの何れかを目標速度として選択するようにすることができる。
また、本発明における前記取得手段は、前記車両の外部環境情報として、更に、前記車両の走路上の信号情報と、前記車両の目的地とを、各時刻tについて取得し、前記目標位置決定手段は、前記信号情報に基づいて、信号停止に関する予め定められた位置制約条件を満たす車両位置を算出し、前記車両の目的地に基づいて求められた経路情報に基づいて、経路に関する位置制約条件を満たす車両位置を算出し、前記算出された車両位置のうちの何れかを選択し、選択した位置を目標位置として決定するようにすることができる。
また、本発明における前記運転操作予測手段は、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態及び前記車両のドライバの運転操作量に基づいて、時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量を予測し、前記運転操作車両状態推定手段は、前記取得手段によって取得された時刻t+1の車両の位置情報と、前記車両挙動予測手段によって予測された時刻t+1の前記車両の位置情報とに基づいて、時刻t+1における前記車両の運動状態及び前記車両のドライバの運転操作量を推定するようにすることができる。
また、本発明のプログラムは、記憶媒体に格納して提供することも可能である。
以上説明したように、本発明の速度予測装置及びプログラムによれば、取得された時刻tの車両の位置情報と、予測された時刻tの車両の位置情報とに基づいて、時刻tにおける車両の運動状態を推定し、時刻tの車両の外部環境情報と、推定された時刻tの車両の運動状態に基づいて、時刻t+1の車両のドライバの運転操作量を予測し、予測された時刻t+1のドライバの運転操作量と、推定された時刻tの車両の運動状態とに基づいて、時刻t+1の車両の位置情報及び運動状態を予測することにより、車両の外部環境情報と、車両の位置情報とに基づいて、車両の位置情報及び運動状態を精度よく予測することができる、という効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る状態空間モデルを示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置における予測処理の概念を示す概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置におけるフィルタリング処理の概念を示す概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置の運転操作予測部26の詳細を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置の車両挙動予測部28の詳細を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置における車両挙動予測処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置における予測処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置における運転操作予測処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置における車両予測処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置における運転操作車両状態推定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る車両挙動予測装置を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両挙動予測装置の運転操作予測部226の詳細を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。車両の位置情報と、車両の外部環境情報とに基づいて、運転操作量及び運動状態を推定し、車両の挙動を予測する車両挙動予測装置に本発明を適用した場合を例に説明する。なお、本実施の形態では、予測対象車両を自車両とし、運転操作量及び運動状態を推定し、車両の挙動を予測するために、拡張カルマンフィルタを用いた場合を例に説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置10は、ドライバが目的地を入力するための入力操作部12と、地図情報(道路ネットワークデータ)、及び道路情報を記憶した道路ネットワークデータベース14と、予測対象車両の前方を走行する前方車両を検出する前方車情報取得部16と、予測対象車両の位置を計測する位置計測部18と、車両の挙動を予測するコンピュータ20と、予測結果を出力する出力装置40とを備えている。
道路ネットワークデータベース14には、地図情報、及び道路情報が記憶されている。道路情報には、走路速度情報及び走路曲率情報が含まれている。走路速度情報には、当該走路における定常走行速度に関する情報が含まれている。定常走行速度は、当該走路における過去の走行データ及び制限速度等から算出される。また、走路曲率情報には、当該走路の曲率に関する情報が含まれている。
前方車情報取得部16は、例えばレーザレーダ装置が該当し、予測対象車両に対する前方車両までの走行方向の相対距離を計測し、相対距離と前方車との相対速度とを前方車両情報として各時刻tについて取得する。なお、相対速度は、相対距離を時間微分することにより得られる。
位置計測部18は、例えば、GPSセンサを用いて構成され、予測対象車両の位置を各時刻tについて計測する。
コンピュータ20は、CPUと、RAMと、後述する車両挙動予測処理ルーチン、予測処理ルーチン、運転操作予測処理ルーチン、車両予測処理ルーチン、及び運転操作車両状態推定処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROMとを備え、機能的には次に示すように構成されている。コンピュータ20は、入力操作部12により入力された目的地情報を取得すると共に、道路ネットワークデータベース14から得られる地図情報及び道路情報、並びに前方車情報取得部16によって検出された前方車両情報を、車両の外部環境情報として取得する車両情報取得部22と、取得した外部環境情報に基づいて、ドライバの運転操作量、車両の位置情報及び運動状態を予測する予測部24と、位置計測部18によって計測された車両の位置情報を取得する位置情報取得部30と、位置情報取得部30によって取得された位置情報と、予測部24によって予測された予測結果とに基づいて、ドライバの運転操作量、及び車両の運動状態を推定する運転操作車両状態推定部32とを備えている。なお、予測部24で行う処理が拡張カルマンフィルタにおける予測ステップに対応し、運転操作車両状態推定部32で行う処理が拡張カルマンフィルタにおけるフィルタリングステップに対応する。また、車両情報取得部22、及び位置情報取得部30は、取得手段の一例である。
車両情報取得部22は、車両の外部環境情報を各時刻tについて取得する。
具体的には、車両情報取得部22は、車両の挙動を予測するときに、前方車情報取得部16によって取得された前方車両情報と、道路ネットワークデータベース14から得られる当該位置における地図情報及び道路情報とを逐次取得して、車両の外部環境情報として蓄積する。また、車両情報取得部22は、入力操作部12により受け付けた目的地情報を各時刻tについて取得する。
本実施の形態では、拡張カルマンフィルタを用いて、ドライバの運転操作量、車両の位置情報及び運動状態を予測し、ドライバの運転操作量及び運動状態を推定する。以下、拡張カルマンフィルタの原理について説明する。
本実施の形態では、車両の位置[x,y]と、車両の向きθと、車両の速度vと、車両の加速度αと、車両の曲率δとを、以下の式(1)に示すように状態ベクトルX=[xθαδ]として構成する。また、以下の式(2)に示すように、位置計測部18によって計測された車両の位置情報を観測ベクトルY=[x ]として構成する。
(1)予測ステップ
まず、予測ステップにおける処理の概要について説明する。予測ステップでは、以下の式(3)に示すように、時刻t−1の状態ベクトルXt−1と、システム雑音u(誤差項)とに基づいて、時刻tの状態ベクトルXを算出する。以下の式(3)におけるfは非線形関数であり、本実施の形態では、図2に示すように、ドライバモデルと車両物理モデルとで表現される。図2のドライバモデルが運転操作予測部26に対応し、車両物理モデルが車両挙動予測部28に対応する。
また、観測ベクトルYは、観測行列Hと観測雑音w(誤差項)とに基づいて、以下の式(4)に示すように算出される。なお、観測行列Hは予め求められている。
図3に、予測ステップの概念図を示す。図3に示すように、予測ステップでは、フィルタリングステップで推定された時刻t−1の状態ベクトルXt−1|t−1に基づいて、時刻tの状態ベクトルXt|t−1を予測する(中心値の予測)。なお、Xt|t−1は、時刻t−1までに利用可能なデータに基づき予測された時刻tの状態ベクトルを表す。また、Xt−1|t−1は、時刻t−1までに利用可能なデータに基づき推定された時刻t−1の状態ベクトルを表す。
なお、以下では、添え字t|t−1が付与された値は、時刻t−1までに利用可能なデータに基づき予測された時刻tの事前推定値を表す。また、添え字t|t(又は、t−1|t−1)が付与された値は、時刻tまでに利用可能なデータに基づき推定された時刻tの事後推定値を表す。
また、予測ステップでは、関数fを偏微分して得られる行列^Fと行列^Gとを、以下の式(5)〜(6)に従って算出する。
ここで、「’」はベクトルの転置を表す。
そして、上記式(5)〜(6)に従って算出した行列^Fと行列^Gとに基づいて、以下の式(7)に従って、事前誤差共分散行列Pt|t−1を算出する(分散の予測)。
なお、上記式(7)におけるQは、システム雑音u(誤差項)の分散を表す。
すなわち、予測ステップでは、時刻tの状態ベクトルXt|t−1を中心値とし、事前誤差共分散行列Pt|t−1を分散とする確率分布を予測していることになる。
(2)フィルタリングステップ
次に、フィルタリングステップについての概要を説明する。図4に、フィルタリングステップの概念図を示す。図4に示すように、フィルタリングステップでは、上記式(1)で示した時刻tの状態ベクトルXの要素である車両の位置[x,y]と、上記式(2)で示した時刻tの車両の位置情報[x ,y ](観測中心)とに基づいて、フィルタリングを行い、予測ステップで出力された時刻tの状態ベクトルXt|t−1を修正してXt|tを算出すると共に、事前誤差共分散行列Pt|t−1を修正して事後誤差共分散行列Pt|tを算出する。
具体的には、まず、フィルタリングステップでは、予測ステップで算出された事前誤差共分散行列Pt|t−1と、観測行列Hと、観測雑音w(誤差項)の分散Rとに基づいて、以下の式(8)に従って、カルマンゲインKを算出する。
次に、算出されたカルマンゲインKと、予測ステップで算出された時刻tにおける状態ベクトルXt|t−1と、上記式(2)で示したY=[x ,y ]と、観測行列Hとに基づいて、以下の式(9)に従って、時刻tにおける状態ベクトルXt|tを推定する。
そして、予測ステップで算出された事前誤差共分散行列Pt|t−1と、算出されたカルマンゲインKと、観測行列Hとに基づいて、以下の式(10)に従って、事後誤差共分散行列Pt|tを算出する。
フィルタリングステップで算出された各値(カルマンゲインK、状態ベクトルXt|t、事後誤差共分散行列Pt|t)は、次回の予測ステップにおける処理で用いられる。
予測部24は、車両情報取得部22によって取得された時刻t−1の車両の外部環境情報と、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t−1の車両の運動状態の確率分布及びドライバの運転操作量の確率分布に基づいて、時刻tのドライバの運転操作量の確率分布、車両の位置情報の確率分布、及び車両の運動状態の確率分布を予測する。本実施の形態では、ドライバの運転操作量として、ステアリング操作量に基づく車両の曲率δと、アクセルペダルの操作量に基づく車両の加速度αとを予測する。また、車両の位置情報及び運動状態として、車両の位置[x,y]と、車両の向きθと、車両の速度vとを予測する。
なお、本実施の形態では、車両の位置情報は0.1秒毎に取得されるものとする。また、予測部24は、車両情報取得部22によって取得された0.1秒前(時刻t−1)の車両の外部環境情報と、運転操作車両状態推定部32によって推定された0.1秒前(時刻t−1)の車両の運動状態及びドライバの運転操作量に基づいて、現時刻(時刻t)のドライバの運転操作量、車両の位置情報、及び車両の運動状態を予測する。そして、予測部24は、運転操作予測部26におけるドライバの運転操作量の予測処理と、車両挙動予測部28における車両の位置情報、及び車両の運動状態の予測処理とを30回繰り返し、3秒後までの車両の位置情報及び運動状態を予測するものとする。
具体的には、予測部24は、運転操作予測部26及び車両挙動予測部28を備えている。運転操作予測部26は、車両情報取得部22によって取得された時刻t−1の車両の外部環境情報と、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t−1の状態ベクトルXt−1(車両の位置情報、運動状態、及びドライバの運転操作量)とに基づいて、時刻tのドライバの運転操作量を予測する。運転操作予測部26は、図5に示すように、運転操作受付部100と、経路生成部102と、目標位置選択部104と、横位置制御部106と、目標速度制約部108と、目標速度選択部118と、速度制御部120と、運転操作出力部122とを備えている。
運転操作受付部100は、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t−1の状態ベクトルXt−1を受け付ける。
経路生成部102は、車両情報取得部22によって取得された目的地情報、及び地図情報と、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]とに基づいて、最短経路を探索するアルゴリズムや、最短時間の経路を探索するアルゴリズムなど(例えば、A*アルゴリズム)を用いて、出発地から目的地までの最短経路を生成する。
目標位置選択部104は、経路生成部102によって生成された最短経路に基づいて、各時刻tについて、車両の走路上の目標位置を決定する。例えば、目標位置選択部104は、経路生成部102によって生成された車両の目的地から求められた経路情報と、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]とに基づいて、経路上における位置[xt−1,yt−1]から100m先の地点を目標位置として選択する。
横位置制御部106は、目標位置選択部104によって選択された目標位置[x,y]と、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1,vt−1,θt−1]とに基づいて、ドライバのステアリング操作量を予測する。そして、横位置制御部106は、予測されたステアリング操作量に基づいて、車両の曲率δを算出する。ステアリング操作量と曲率δとの関係は予め求められている。例えば、横位置制御部106は、前方注視モデルを用いて、ステアリング操作量を予測し、予測されたステアリング操作量に基づいて曲率δを算出する。
目標速度制約部108は、車両情報取得部22によって取得された時刻t−1の車両の外部環境情報と、目標位置選択部104によって選択された目標位置[x,y]と、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1とに基づいて、複数の速度制約条件の各々を満たす上限速度を算出する。複数の速度制約条件の各々は、運転操作における様々なシーンに対応する。目標速度制約部108は、前後位置制御制約部110と、定常走行制約部112と、追従制約部114と、カーブ制約部116とを備えている。
前後位置制御制約部110は、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]と、目標位置選択部104によって選択された走路上の目標位置[x,y]とに基づいて、前後位置制御に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出する。例えば、前後位置制御制約部110は、比例制御モデルを用いて、時刻t−1の車両の位置[xt−1,yt−1]と目標位置[x,y]との差に応じて、上限速度を算出する。
定常走行制約部112は、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]と、車両情報取得部22によって取得された道路情報に含まれる走路速度情報に基づいて、当該走路の定常走行速度を、以下の式(11)に示す定常走行に関する速度制約条件を満たす上限速度として算出する。具体的には、定常走行制約部112は、時刻t−1の車両の位置[xt−1,yt−1]に基づいて、当該位置の走路速度情報から得られる、車両が現在走行中の走路の一般的な最高速度を表すパラメータproad(定常走行速度)を取得し、上限速度とする。proadは、当該走路での過去の走行データや制限速度等から算出される。
追従制約部114は、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[vt−1]と、車両情報取得部22によって取得された前方車情報(前方車との相対速度)とに基づいて、以下の式(12)に示す前方車両追従に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出する。具体的には、追従制約部114は、時刻t−1の車両の速度[vt−1]と前方車との相対速度に基づいて、等速予測により、T秒先の前方車との車間距離の予測値^x(t+T)を算出する。そして、追従制約部114は、式(12)の制約条件を満たす上限速度を算出する。
ここで、pは予め求められたパラメータであり、Lは車両の長さである。
カーブ制約部116は、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]と、車両情報取得部22によって取得された地図情報に含まれる走路曲率情報に基づいて、以下の式(13)に示すカーブ走行に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出する。具体的には、カーブ制約部116は、時刻t−1の車両の位置[xt−1,yt−1]に基づいて、当該位置におけるT秒先の走路の曲率の絶対値の予測値|^δ(t+T)|を算出し、算出された予測値|^δ(t+T)|に基づいて、式(13)を満たす上限速度を算出する。
なお、pは予め求められたパラメータである。
目標速度選択部118は、目標速度制約部108によって算出された上限速度のうち、最も低い速度を目標速度vとして選択する。
速度制御部120は、目標速度選択部118によって選択された目標速度vと、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[vt−1]とに基づいて、アクセルペダルの操作量を予測する。そして、速度制御部120は、予測されたアクセルペダルの操作量に基づいて、車両の加速度αを算出する。例えば、速度制御部120は、比例制御モデルを用いて、目標速度vと推定された時刻t−1の車両の速度vt−1との差に応じて、アクセルペダルの操作量を予測し、加速度αを算出する。
運転操作出力部122は、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[αt−1,δt−1]と、横位置制御部106によって算出された曲率δと、速度制御部120によって算出された加速度αとに基づいて、時刻tにおける曲率δと加速度αとを予測する。例えば、運転操作出力部122は、時刻t−1における曲率δt−1と算出された曲率δとの差を抑制するように、時刻tにおける曲率δを予測する。同様に、運転操作出力部122は、時刻t−1における加速度αt−1と算出された加速度αとの差を抑制するように、時刻tにおける加速度αを予測する。また、運転操作出力部122は、加速度αと曲率δとを出力する。
車両挙動予測部28は、運転操作出力部122によって出力された曲率δ及び加速度αと、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t−1の状態ベクトルXt−1とに基づいて、時刻tの車両の位置情報及び運動状態を予測する。車両挙動予測部28は、図6に示すように、車両挙動受付部280と、速度算出部282と、向き算出部284と、位置算出部286と、車両挙動出力部288とを備えている。
車両挙動受付部280は、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t−1の状態ベクトルXt−1を受け付ける。
速度算出部282は、運転操作出力部122によって出力された車両の加速度αと、車両挙動受付部280によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[vt−1]とに基づいて、車両の速度vを予測する。例えば、速度算出部282は、速度算出式v=vt−1+αTに従って、車両の速度vを予測する。
向き算出部284は、運転操作出力部122によって出力された曲率δと、車両挙動受付部280によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[θt−1]と、速度算出部282によって予測された車両の速度vとに基づいて、車両の向きθを予測する。
位置算出部286は、速度算出部282によって予測された車両の速度vと、向き算出部284によって予測された車両の向きθと、車両挙動受付部280によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]とに基づいて、車両の位置[x,y]を予測する。
車両挙動出力部288は、速度算出部282よって予測された車両の速度vと、向き算出部284によって予測された車両の向きθと、位置算出部286によって予測された車両の位置[x,y]とを、車両の位置情報及び運動状態として出力する。
また、車両挙動予測部28は、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t−1の車両の位置情報、運動状態、及びドライバの運転操作量からなる状態ベクトルXt−1に基づいて、上記式(5)〜(7)に従って、事前誤差共分散行列Pt|t−1を算出する。
位置情報取得部30は、位置計測部18によって計測された車両の位置情報を逐次取得する。
運転操作車両状態推定部32は、位置情報取得部30によって取得された時刻tの車両の位置情報と、車両挙動出力部288によって出力された時刻tの車両の位置情報の確率分布とに基づいて、時刻tにおける車両の運動状態の確率分布及び車両のドライバの運転操作量の確率分布を推定する。
具体的には、運転操作車両状態推定部32は、位置情報取得部30によって取得された時刻tの車両の位置情報[x ,y ]と、車両挙動出力部288によって出力された時刻tの車両の位置情報[x,y]と、車両挙動予測部28によって算出された事前誤差共分散行列Pt|t−1とに基づいて、上記式(11)〜(12)に従って、車両の運動状態及び車両のドライバの運転操作量(状態ベクトルXt|t)を推定する。また、運転操作車両状態推定部32は、車両挙動予測部28によって算出された事前誤差共分散行列Pt|t−1に基づいて、上記式(13)に従って、事後誤差共分散行列Pt|tを算出する。
出力装置40は、予測部24によって出力された、時刻tの状態ベクトルX=[xθαδ]を出力する。
<車両挙動予測装置10の動作>
次に、第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置10の動作について説明する。なお、以下の説明では、次の時刻(時刻t)のドライバの運転操作量、車両の位置情報、及び車両の運動状態を予測した後、運転操作予測部26におけるドライバの運転操作量の予測処理と、車両挙動予測部28における車両の位置情報、及び車両の運動状態の予測処理とを更にS−1回(Sは例えば30)繰り返し、3秒後までの車両の位置情報及び車両の運動状態を予測するものとする。また、3秒後までの繰り返し処理内で予測された状態ベクトルは、Xt+s=[xt+s,yt+s,θt+s,vt+s,αt+s,δt+s]と表記する。
まず、予測対象車両のドライバの運転操作により車両が走行し、位置計測部18によって車両の位置情報が逐次計測されているときに、入力操作部12により目的地情報が入力されると、コンピュータ20において、図7に示す車両挙動予測処理ルーチンが実行される。
ステップS100において、車両情報取得部22によって、入力操作部12により入力された目的地情報を受け付ける。
ステップS102において、位置情報取得部30によって、位置計測部18によって計測された車両の位置情報を受け付ける。
ステップS104において、上記ステップS102で受け付けた車両の位置情報に基づいて、状態ベクトルX、事後誤差共分散行列Pt|t、システム雑音u(誤差項)の分散Q、及び観測雑音w(誤差項)の分散Rの初期状態(t=0)を設定すると共に、tに0を代入する。そして、ステップS105において、時刻tを1だけインクリメントする。
ステップS106において、運転操作受付部100によって、上記ステップS104で設定され、又は前回のステップS114で推定された時刻t−1の状態ベクトルXt−1を受け付ける。
ステップS108において、予測部24によって、上記ステップS100で取得された目的地情報と、上記ステップS106で受け付けた時刻t−1の車両の位置情報、車両の運動状態及び車両のドライバの運転操作量(状態ベクトルXt−1)とに基づいて、時刻tのドライバの運転操作量、車両の位置情報及び車両の運動状態(状態ベクトルX)を予測する。ステップ108は、図8に示す予測処理ルーチンによって実現される。
<予測処理ルーチン>
まず、ステップS200において、繰り返し回数sに0を代入する。
次に、ステップS202において、運転操作予測部26によって、上記ステップS106で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1、又は前回のステップS202及び前回のステップS204で予測されたドライバの運転操作量、車両の位置情報、及び車両の運動状態Xt+s−1に基づいて、ドライバの運転操作を予測する。ステップ202は、図9に示す運転操作予測処理ルーチンによって実現される。
<運転操作予測処理ルーチン>
運転操作予測処理ルーチンでは、上記予測処理ルーチンにおける繰り返し回数sが0である場合には、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1に基づいて以下のステップS302〜ステップS316の各処理を行う。一方、上記予測処理ルーチンにおける繰り返し回数sが0でない場合には、予測処理ルーチンにおける前回のステップS202及び前回のステップS204で予測されたドライバの運転操作量、車両の位置情報、及び車両の運動状態Xt+s−1に基づいて以下のステップS302〜ステップS316の各処理を行う。
まず、ステップS300において、車両情報取得部22によって、時刻t−1の車両の外部環境情報を取得する。
ステップS302において、経路生成部102によって、上記ステップS100で受け付けた目的地情報と、上記ステップS300で受け付けた外部環境情報と、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[xt+s−1,yt+s−1]とに基づいて、出発地から目的地までの最短経路を生成する。
ステップS304において、目標位置選択部104によって、上記ステップS302で生成された経路情報と、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[xt+s−1,yt+s−1]とに基づいて、経路上における目標位置[x,y]を選択する。
ステップS306において、横位置制御部106によって、上記ステップS304で選択された目標位置[x,y]と、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1,vt−1,θt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[xt+s−1,yt+s−1,vt+s−1,θt+s−1]とに基づいて、ドライバのステアリング操作量を予測する。そして、予測されたステアリング操作量に基づいて、車両の曲率δを算出する。
ステップS308において、複数の速度制約条件の各々を満たす上限速度を算出する。
本ステップでは、まず、前後位置制御制約部110によって、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[xt+s−1,yt+s−1]と、上記ステップS304で選択された目標位置[x,y]とに基づいて、上限速度を算出する。
次に、定常走行制約部112によって、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[xt+s−1,yt+s−1]と、上記ステップS300で受け付けた外部環境情報に含まれる走路速度情報に基づいて、当該走路の定常走行速度を、上記式(8)に示す速度制約条件の上限速度として算出する
また、追従制約部114によって、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[vt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[vt+s−1]と、上記ステップS300で受け付けた外部環境情報に含まれる前方車情報(前方車との相対速度)とに基づいて、上記式(9)に示す速度制約条件の上限速度を算出する。
そして、カーブ制約部116によって、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[xt+s−1,yt+s−1]と、上記ステップS300で受け付けた外部環境情報の地図情報に含まれる走路曲率情報に基づいて、上記式(10)に示す速度制約条件の上限速度を算出する。
ステップS310において、目標速度選択部118によって、上記ステップS308で算出された上限速度のうち、最も低い速度を目標速度vとして選択する。
ステップS312において、速度制御部120によって、上記ステップS310で選択された目標速度vと、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[vt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[vt+s−1]とに基づいて、アクセルペダルの操作量を予測する。そして、予測されたアクセルペダルの操作量に基づいて、車両の加速度αを算出する。
ステップS314において、運転操作出力部122によって、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[αt−1,δt−1]、又は前回のステップS202で運転操作予測部26によって予測された[αt+s−1,δt+s−1]と、上記ステップS306で算出された曲率δと、上記ステップS312で算出された加速度αとに基づいて、時刻t+sにおける曲率δt+sと加速度αt+sと(s=0の場合は、曲率δ、及び加速度α)を予測する。
ステップS316において、上記ステップS314で予測された時刻t+sにおける曲率δt+sと加速度αt+sと(s=0の場合は、曲率δ、及び加速度α)を、運転操作の中心値として出力して運転操作予測処理ルーチンを終了する。
次に、予測処理ルーチンに戻り、ステップS204において、車両挙動予測部28によって、上記ステップS106で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1、又は前回のステップS202及び前回のステップS204で予測されたドライバの運転操作量、車両の位置情報、及び車両の運動状態Xt+s−1に基づいて、時刻t(又は時刻t+s)の車両の位置情報及び車両の運動状態を予測する。ステップ204は、図10に示す車両予測処理ルーチンによって実現される。
<車両予測処理ルーチン>
車両予測処理ルーチンでは、上記予測処理ルーチンにおける繰り返し回数sが0である場合には、上記ステップS104で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1に基づいて以下のステップS400〜ステップS404の各処理を行い、上記予測処理ルーチンにおける繰り返し回数sが0でない場合には、予測処理ルーチンにおける前回のステップS202及び前回のステップS204で予測されたドライバの運転操作量、車両の位置情報、及び車両の運動状態Xt+s−1に基づいて以下のステップS400〜ステップS404の各処理を行う。
まず、ステップS400において、速度算出部282によって、上記ステップS202で出力された車両の加速度αと、上記ステップS106で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[vt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[vt+s−1]とに基づいて、車両の速度vt+s(s=0の場合は、v)を予測する。
次に、ステップS402において、向き算出部284によって、上記ステップS202で出力された曲率δと、上記ステップS106で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[θt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[θt+s−1]と、上記ステップS400で予測された車両の速度vとに基づいて、車両の向きθt+sを予測する。
そして、ステップS404において、位置算出部286によって、上記ステップS400で予測された車両の速度vt+sと、上記ステップS402で予測された車両の向きθt+sと、上記ステップS106で受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]、又は前回のステップS204で車両挙動予測部28によって予測された[xt+s−1,yt+s−1]とに基づいて、車両の位置[xt+s,yt+s]を予測する。
ステップS406において、上記ステップS400で予測された時刻tにおける車両の車速vt+sと、上記ステップS400で予測された時刻tにおける車両の向きθt+sと、上記ステップS404で予測された時刻tにおける車両の位置[xt+s、yt+s]とを、車両挙動の中心値として出力して車両予測処理ルーチンを終了する。
次に、予測処理ルーチンに戻り、ステップS206において、繰り返し回数sがS−1以上であるか否かを判定する。繰り返し回数sがS−1以上である場合には、ステップS208へ進む。一方、繰り返し回数sがS−1未満の場合には、ステップS210でsを1インクリメントし、ステップS202へ戻る。
ステップS208において、車両挙動予測部28によって、運転操作車両状態推定部32によって推定された時刻t−1の車両の位置情報、運動状態、及びドライバの運転操作量からなる状態ベクトルXt−1に基づいて、上記式(5)〜(7)に従って、事前誤差共分散行列Pt|t−1を算出する。
ステップS210において、上記ステップS202で出力された時刻t〜t+S−1における曲率δt+s及び加速度αt+s(s=0,・・・,S−1)と、上記ステップS204で出力された時刻t〜t+S−1における車両の位置[xt+s,yt+s]、車両の向きθt+s、及び車両の速度vt+s(s=0,・・・,S−1)と、上記ステップS208で算出された事前誤差共分散行列Pt|t−1を結果として出力して予測処理ルーチンを終了する。
次に、車両挙動予測処理ルーチンに戻り、ステップS110において、出力装置40によって、上記ステップS108で出力された結果を、時刻tから3秒後までの予測結果として出力する。
ステップS112において、位置情報取得部30によって、時刻tの車両の位置情報を受け付ける。
ステップS114において、運転操作車両状態推定部32によって、上記ステップS112で受け付けた時刻tの車両の位置情報[x ,y ]と、上記ステップS110で出力された時刻tの車両の位置情報[x,y]とに基づいて、車両の運動状態及び車両のドライバの運転操作量を推定する。ステップ114は、図11に示す運転状態車両状態推定処理ルーチンによって実現される。
ステップS500において、上記ステップS110で出力された、時刻tにおける、曲率δ、加速度α、車両の速度v、車両の向きθ、及び車両の位置[x,y]を受け付け、時刻tにおける状態ベクトルX=[x θ α δ]として構成する。
ステップS502において、運転操作車両状態推定部32によって、上記ステップS110で出力された事前誤差共分散行列Pt|t−1と、観測行列Hと、観測雑音w(誤差項)の分散Rとに基づいて、上記式(11)に従って、カルマンゲインKを算出する。
ステップS504において、運転操作車両状態推定部32によって、上記ステップS502で算出されたカルマンゲインKと、上記ステップS500で構成した時刻tにおける状態ベクトルXと、上記ステップS112で受け付けた車両の位置Y=[x ,y ]と、観測行列Hとに基づいて、上記式(12)に従って、時刻tにおける状態ベクトル^X=[^x,^y,^θ,^v,^α,^δ]を推定する。
ステップS506において、運転操作車両状態推定部32によって、上記ステップS206で算出された事前誤差共分散行列Pt|t−1と、上記ステップS502で算出されたカルマンゲインKと、観測行列Hとに基づいて、事後誤差共分散行列Pt|tを算出する。
ステップS508において、上記ステップS504で推定された時刻tにおける状態ベクトル^X=[^x,^y,^θ,^v,^α,^δ]と、上記ステップS506で算出された事後誤差共分散行列Pt|tとを結果として出力して、運転操作車両状態推定処理ルーチンを終了する。
次に、車両挙動予測処理ルーチンに戻り、ステップS105へ戻って、時刻tを1インクリメントする。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る車両挙動予測装置によれば、取得された時刻tの車両の位置情報と、予測された時刻tの車両の位置情報とに基づいて、時刻tにおける車両の運動状態及び車両のドライバの運転操作量を推定し、時刻tの車両の外部環境情報と、推定された時刻tの車両の運動状態及び車両のドライバの運転操作量とに基づいて、時刻t+1の車両のドライバの運転操作量を予測し、予測された時刻t+1のドライバの運転操作量と、推定された時刻tの車両の運動状態とに基づいて、時刻t+1の車両の位置情報及び運動状態を予測することにより、車両の外部環境情報と、車両の位置情報とに基づいて、車両の位置情報及び運動状態を精度よく予測することができる。
また、外部環境情報と位置情報のみから、車両の位置情報及び運動状態の予測が可能となるため、従来に比べ、高い精度の予測性能が得られる。
また、位置情報と外部環境情報とからドライバの運転操作量を予測することができるため、装置が搭載されていない車両(例えば、本実施の形態に係る車両挙動予測装置が搭載されている車両の前方車両など)の挙動を予測することができる。
また、外部環境情報と位置情報のみから、車両の位置情報及び運動状態の予測が可能となるため、従来に比べ、高速で予測処理を行うことができる。
また、外部環境情報と位置情報のみから、車両の位置情報及び運動状態の予測が可能となるため、車両の速度、加速度といったセンサ情報を用いずに、車両の位置情報及び運動状態の予測をすることができる。
また、予め定められた複数の速度制約条件の各々を満たす上限速度を算出し、算出された上限速度のうちの何れかを目標速度として選択し、選択された目標速度と、時刻tの車両の外部環境情報と、地図情報と、推定された時刻tの車両の運動状態とに基づいて、時刻t+1の車両のドライバの運転操作量を予測することにより、車両の位置情報及び運動状態を精度よく予測することができる。
また、複数の運転シーンを想定しているため、一般道運転の予測精度が高い。
また、従来技術と比較し、高い速度予測精度を持ち、外部環境情報とGPS等の位置センサのみで挙動の予測が可能であり、位置センサの観測誤差に対してロバスト性が高い。
また、一般道の運転の大半を占める、定常走行、前方車両追従、信号停止、及びカーブに対するドライバモデルを速度制約条件として導入し、それらの速度制約条件を満たす目標速度に対する速度制御を行うモデルで運転操作予測し、車両挙動を予測することで、観測した位置情報から拡張カルマンフィルタにより運転操作・車両状態の確率分布の推定が可能となり、外部環境情報とGPS等の位置センサのみで挙動の予測が可能になると共に、精度・ロバスト性ともに向上する。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、信号情報を更に考慮してドライバの運転操作量を予測し、車両の位置情報及び運動状態を予測する点が、第1の実施の形態と異なっている。
図12に示すように、第2の実施の形態に係る車両挙動予測装置210は、ドライバが目的地を入力するための入力操作部12と、地図情報(道路ネットワークデータ)、道路情報、及び信号情報を記憶した道路ネットワークデータベース214と、予測対象車両の前方を走行する前方車を検出する前方車情報取得部16と、予測対象車両の位置を計測する位置計測部18と、車両の挙動を予測するコンピュータ20と、予測結果を出力する出力装置40とを備えている。
道路ネットワークデータベース214には、地図情報、道路情報、及び信号情報が記憶されている。ここで、信号情報には、信号機の位置と当該信号機の信号変化の周期を示すデータが含まれている。
車両情報取得部222は、道路ネットワークデータベース214から、車両の外部環境情報として更に、車両の走路上の信号情報を取得すると共に、取得した信号情報に基づいて、各時刻tの信号の状態を取得する。
運転操作予測部226は、図13に示すように、運転操作受付部100と、経路生成部102と、目標位置制約部2101と、目標位置選択部2104と、横位置制御部106と、目標速度制約部108と、目標速度選択部118と、速度制御部120と、運転操作出力部122とを備えている。
目標位置制約部2101は、車両情報取得部22によって取得された時刻t−1の車両の外部環境情報と、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1とに基づいて、複数の位置制約条件を満たす車両位置を算出する。目標位置制約部2101は、信号制約部2102と、経路制約部2103とを備えている。
信号制約部2102は、車両情報取得部22によって取得された時刻t−1の車両の外部環境情報に含まれる信号情報と、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1,vt−1]とに基づいて、信号停止に関する予め定められた位置制約条件を満たす車両位置を算出する。具体的には、信号制約部2102は、以下の式(14)に示す位置制約条件を満たす車両位置[x,y]を算出する。
ここで、[x,yは車両位置、[xt−1,yt−1は運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の位置、[xstopline,ystoplineは信号に対応した停止線の位置、St−1は前回の信号の状態(赤、黄、青)、Sredは赤信号、vt−1は、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の車両の速度、psignalは、停止するか否かを決定するための予め求められたパラメータである。
経路制約部2103は、経路生成部102によって車両の目的地に基づいて求められた経路情報と、運転操作受付部100によって受け付けた時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[xt−1,yt−1]とに基づいて、経路に関する位置制約条件を満たす車両位置を算出する。例えば、経路制約部2103は、目的地までの経路上における、時刻t−1の位置[xt−1,yt−1]から100先の地点を車両位置として算出する。
目標位置選択部2104は、信号制約部2102によって算出された車両位置、及び経路制約部2103によって算出された車両位置の何れかを選択し、選択された位置を目標位置として決定する。例えば、目標位置選択部2104は、時刻t−1の位置[xt−1,yt−1]から最も近い車両位置を目標位置として選択する。
なお、第2の実施の形態に係る車両挙動予測装置の他の構成及び作用については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る車両挙動予測装置によれば、信号情報に基づいて、信号停止に関する予め定められた位置制約条件を満たす車両位置を算出し、車両の目的地に基づいて求められた経路情報に基づいて、経路に関する位置制約条件を満たす車両位置を算出し、算出された車両位置のうちの何れかを選択し、選択した位置を目標位置として決定することにより、車両の位置情報及び運動状態を精度良く予測することができる。
なお、上記の実施の形態では、車両挙動予測装置が搭載されている自車両を、予測対象車両とした場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、車両挙動予測装置が搭載されていない、自車両以外の車両を、予測対象車両としてもよい。
車両挙動予測装置が搭載されていない車両を予測対象車両とする場合には、当該予測対象車両の車載器は入力操作部12、前方車情報取得部16、及び位置計測部18を備え、車両挙動予測装置は、通信手段によって当該予測対象車両の外部環境情報と位置情報とを取得し、当該車両の位置情報及び運動状態を予測する。
また、車両挙動予測装置が車両に搭載されている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、交通センターなどに設定されているサーバによって、車両挙動予測装置が実現されてもよい。
また、上記の実施の形態では、車両の外部環境情報として、地図情報、道路情報(走路速度情報及び走路曲率情報)、前方車両情報、信号情報を用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、より多様なシーンに対応するために、対向車両や、周囲車両、歩行者等の情報を用いてもよい。
また、上記の実施の形態における前方車情報取得部16は、レーザレーダ装置を用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、前方車情報取得部16として、車車間通信装置や、路車間通信装置等を用いて、前方車両情報を取得してもよい。
また、上記の実施の形態では、上述の車両挙動予測装置は、道路ネットワークデータベース14を備えている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、道路ネットワークデータベース14が車両挙動予測装置の外部装置に設けられ車両挙動予測装置は、外部装置と通信手段を用いて通信することにより、道路ネットワークデータベース14を参照するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態における予測処理ルーチンでは、運転操作予測処理と車両挙動予測処理とを30回繰り返す場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、運転操作予測処理と車両挙動予測処理とを繰り返さなくてもよい。
また、上記の実施の形態では、目標速度制約部108において、複数の速度制約条件の各々を満たす上限速度を算出し、目標速度選択部118において、上限速度のうち最も低いものを目標速度として選択する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、複数の速度制約条件の各々の組み合わせに基づいて、目標速度を選択するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態における運転操作出力部122は、時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[αt−1,δt−1]と、横位置制御部106によって算出された曲率δと、速度制御部120によって算出された加速度αとに基づいて、時刻tにおける曲率δと加速度αとを予測する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、、時刻t−1の状態ベクトルXt−1の要素である[αt−1,δt−1]を用いずに、時刻tにおける曲率δと加速度αとを予測してもよい。
また、上記の実施の形態における運転操作車両状態推定部32は、時刻tにおける車両の運動状態及び車両のドライバの運転操作量を推定する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、時刻tにおける車両の運動状態のみを推定してもよい。
なお、本発明のプログラムは、記録媒体に格納して提供することができる。
10,210 車両挙動予測装置
12 入力操作部
14,214 道路ネットワークデータベース
16 前方車情報取得部
18 位置計測部
20 コンピュータ
22,222 車両情報取得部
24 予測部
26,226 運転操作予測部
28 車両挙動予測部
30 位置情報取得部
32 運転操作車両状態推定部
40 出力装置
100 運転操作受付部
102 経路生成部
104,2104 目標位置選択部
106 横位置制御部
108 目標速度制約部
110 前後位置制御制約部
112 定常走行制約部
114 追従制約部
116 カーブ制約部
118 目標速度選択部
120 速度制御部
122 運転操作出力部
280 車両挙動受付部
282 速度算出部
284 向き算出部
286 位置算出部
288 車両挙動出力部
2101 目標位置制約部
2102 信号制約部
2103 経路制約部

Claims (7)

  1. 車両の位置情報及び前記車両の外部環境情報を各時刻tについて取得する取得手段と、 前記取得手段によって取得された時刻t−1の前記車両の外部環境情報と、時刻t−1の前記車両の運動状態とに基づいて、時刻tの前記車両のドライバの運転操作量を予測する運転操作予測手段と、
    前記運転操作予測手段によって予測された時刻tの前記ドライバの運転操作量と、時刻t−1の前記車両の運動状態とに基づいて、時刻tの前記車両の位置情報及び前記車両の運動状態を予測する車両挙動予測手段と、
    前記取得手段によって取得された時刻tの車両の位置情報と、前記車両挙動予測手段によって予測された時刻tの前記車両の位置情報とに基づいて、時刻tにおける前記車両の運動状態を推定する運転操作車両状態推定手段と、
    を含み、
    前記運転操作予測手段は、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態に基づいて、時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量を予測し、
    前記車両挙動予測手段は、前記運転操作予測手段によって予測された時刻t+1の前記ドライバの運転操作量と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態とに基づいて、時刻t+1の前記車両の位置情報及び前記車両の運動状態を予測する
    車両挙動予測装置。
  2. 前記運転操作予測手段は、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態の確率分布に基づいて、時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量の確率分布を予測し、
    前記車両挙動予測手段は、前記運転操作予測手段によって予測された時刻t+1の前記ドライバの運転操作量の確率分布と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態の確率分布とに基づいて、時刻t+1の前記車両の位置情報の確率分布及び前記車両の運動状態の確率分布を予測し、
    前記運転操作車両状態推定手段は、前記取得手段によって取得された時刻t+1の車両の位置情報と、前記車両挙動予測手段によって予測された時刻t+1の前記車両の位置情報の確率分布とに基づいて、時刻t+1における前記車両の運動状態の確率分布を推定する請求項1に記載の車両挙動予測装置。
  3. 前記外部環境情報に基づいて、予め定められた複数の速度制約条件の各々を満たす上限速度を算出し、前記算出された上限速度のうちの何れかを目標速度として選択する目標速度選択手段を更に含み、
    前記運転操作予測手段は、前記目標速度選択手段によって選択された前記目標速度と、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態に基づいて、前記時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量を予測する
    請求項1又は請求項2記載の車両挙動予測装置。
  4. 各時刻tについて、前記車両の走路上の目標位置を決定する目標位置決定手段を更に含み、
    前記取得手段は、前記車両の外部環境情報として、前記車両が走行する走路における定常走行速度と、前記車両が走行する走路の曲率と、前記車両の前方を走行する車両との距離を示す前方車両情報とを、各時刻tについて取得し、
    前記目標速度選択手段は、前記定常走行速度を、定常走行に関する速度制約条件を満たす上限速度として算出し、前記走路の曲率に基づいて、カーブ走行に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出し、前記前方車両情報に基づいて、前方車両追従に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出し、前記目標位置決定手段によって決定された走路上の目標位置に基づいて、前後位置制御に関する速度制約条件を満たす上限速度を算出し、前記算出された上限速度のうちの何れかを目標速度として選択する請求項3記載の車両挙動予測装置。
  5. 前記取得手段は、前記車両の外部環境情報として、更に、前記車両の走路上の信号情報と、前記車両の目的地とを、各時刻tについて取得し、
    前記目標位置決定手段は、前記信号情報に基づいて、信号停止に関する予め定められた位置制約条件を満たす車両位置を算出し、前記車両の目的地に基づいて求められた経路情報に基づいて、経路に関する位置制約条件を満たす車両位置を算出し、前記算出された車両位置のうちの何れかを選択し、選択した位置を目標位置として決定する請求項4記載の車両挙動予測装置。
  6. 前記運転操作予測手段は、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態及び前記車両のドライバの運転操作量に基づいて、時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量を予測し、
    前記運転操作車両状態推定手段は、前記取得手段によって取得された時刻t+1の車両の位置情報と、前記車両挙動予測手段によって予測された時刻t+1の前記車両の位置情報とに基づいて、時刻t+1における前記車両の運動状態及び前記車両のドライバの運転操作量を推定する
    請求項1〜請求項5の何れか1項記載の車両挙動予測装置。
  7. コンピュータを、
    車両の位置情報及び前記車両の外部環境情報を各時刻tについて取得する取得手段と、 前記取得手段によって取得された時刻t−1の前記車両の外部環境情報と、時刻t−1の前記車両の運動状態とに基づいて、時刻tの前記車両のドライバの運転操作量を予測する運転操作予測手段、
    前記運転操作予測手段によって予測された時刻tの前記ドライバの運転操作量と、時刻t−1の前記車両の運動状態とに基づいて、時刻tの前記車両の位置情報及び前記車両の運動状態を予測する車両挙動予測手段、及び
    前記取得手段によって取得された時刻tの車両の位置情報と、前記車両挙動予測手段によって予測された時刻tの前記車両の位置情報とに基づいて、時刻tにおける前記車両の運動状態を推定する運転操作車両状態推定手段
    として機能させるプログラムであって、
    前記運転操作予測手段は、前記取得手段によって取得された時刻tの前記車両の外部環境情報と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態に基づいて、時刻t+1の前記車両のドライバの運転操作量を予測し、
    前記車両挙動予測手段は、前記運転操作予測手段によって予測された時刻t+1の前記ドライバの運転操作量と、前記運転操作車両状態推定手段によって推定された時刻tの前記車両の運動状態とに基づいて、時刻t+1の前記車両の位置情報及び前記車両の運動状態を予測するプログラム。
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