JP2015160910A - ウレタン共重合体及びそれを含有する帯電防止剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】アクリル樹脂に対して高い帯電防止性を付与できる、繰り返し単位内にポリオキシエチレンアンモニウム塩構造を有する新規なウレタン共重合体及びそれを含有する帯電防止剤、並びに当該帯電防止剤を含有するアクリル樹脂組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】式(1):
【化1】
(式中、R1及びR2は炭素数1〜20のアルキル基、X−はハライドアニオン、Yはアルキレン基、a及びbはそれぞれ独立に1以上の整数でa+bが3以上、nは1〜20の整数を示す。)で示される繰り返し単位を有するウレタン共重合体及び前記ウレタン共重合体を含有する帯電防止剤、並びに当該帯電防止剤を含有するアクリル樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】式(1):
【化1】
(式中、R1及びR2は炭素数1〜20のアルキル基、X−はハライドアニオン、Yはアルキレン基、a及びbはそれぞれ独立に1以上の整数でa+bが3以上、nは1〜20の整数を示す。)で示される繰り返し単位を有するウレタン共重合体及び前記ウレタン共重合体を含有する帯電防止剤、並びに当該帯電防止剤を含有するアクリル樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、繰り返し単位内にポリオキシエチレンアンモニウム塩構造を有する新規なウレタン共重合体及びそれを含有する帯電防止剤に関する。
従来、アクリル樹脂への帯電防止性付与には、アンモニウムアルキルスルホン酸塩(引用文献1)や、過塩素酸リチウム(引用文献2)等が用いられている。しかしながら、本発明者がアンモニウムアルキルベンゼンスルホン酸塩や過塩素酸リチウムを帯電防止剤として、アクリル樹脂へ添加したところ、帯電防止性が十分に満足できるものではなかった(比較例参照)。
本発明は、アクリル樹脂に対して高い帯電防止性を付与できる、繰り返し単位内にポリオキシエチレンアンモニウム塩構造を有する新規なウレタン共重合体及びそれを含有する帯電防止剤、並びに当該帯電防止剤を含有するアクリル樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者が上記課題を解決するために鋭意検討を行ったところ、式(1)で示される繰り返し単位を有するウレタン共重合体を見出し、前記ウレタン共重合体を帯電防止剤としてアクリル樹脂に使用したところ、アクリル樹脂に対して優れた帯電防止性を付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、式(1):
本発明のウレタン共重合体(1)は、アクリル樹脂に対して優れた帯電防止性を付与できるため、有用な化合物である。
以下、本発明を具体的に説明する。
式(1)中、R1及びR2は炭素数1〜20のアルキル基である。R1は炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基ある。R2は炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、炭素数8〜18のアルキル基がより好ましい。R1及びR2の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
X−はハライドアニオンを示す。X−の具体例としては、Cl−、Br−、I−が挙げられ、好ましくはCl−である。
Yはアルキレン基であり、好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基である。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ドデシレン基等が挙げられ、好ましくはヘキシレン基である。
a及びbはそれぞれ独立して1以上の整数であり、a+bが3以上、好ましくはa+bが3〜30、特に好ましくはa+bが15である。
nは繰り返し数であり、通常、1〜20の整数であり、好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜5である。
ウレタン共重合体(1)は、式(2)で示されるポリオキシアルキレン鎖を有するアンモニウム塩(以下、アンモニウム塩(2)という。)と式(3)で示されるイソシアネート化合物(以下、イソシアネート化合物(3)という。)を交互共重合することで得られる。
式(2):
式(3):
ウレタン共重合体(1)の末端はアンモニウム塩(2)の残基でもイソシアネート化合物(3)の残基でもよいが、両末端がアンモニウム塩(2)の残基である式(1a)で示されるウレタン共重合体が好ましい。
式(1a):
アンモニウム塩(2)とイソシアネート化合物(3)との交互共重合は、通常、アンモニウム塩(2)及びイソシアネート化合物(3)の両方を溶解する溶媒(例えばアセトニトリル等)に、アンモニウム塩(2)とイソシアネート化合物(3)を加えて均一な混合物溶液とした後、その溶液に重合触媒(以下、重合触媒(4)という。)を添加して行われる。
アンモニウム塩(2)の具体例としては、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド(商品名「エソカード C/25」、ライオン・アクゾ株式会社製)、ポリオキシエチレン(15)オクタデシルメチルアンモニウム=クロリド(商品名「エソカード 18/25」、ライオン・アクゾ株式会社製)等が挙げられ、好ましくはポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリドである。
イソシアネート化合物(3)の具体例としては、メチレンジイソシアネート、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられ、好ましくは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである。
イソシアネート化合物(3)の使用量は、通常、アンモニウム塩(2)1モルに対してイソシアネート化合物(3)0.5モル〜2モルであり、好ましくは0.5モル〜1.5モル、特に好ましくは0.5モル〜1モルである。
重合触媒(4)としては、例えば、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、テトラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン等の有機アミン化合物:ジラウリン酸ジブチル錫、ジ−n−オクチル錫オキシド、第一錫オクトエート等の錫化合物:カリウムアセテート、重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の金属化合物等が挙げられ、好ましくはトリエチルアミン、ジラウリン酸ジブチル錫であり、特に好ましくはジラウリン酸ジブチル錫である。
重合触媒(4)の使用量は、通常、アンモニウム塩(2)又はイソシアネート化合物(3)1モルに対して、0.001モル%〜5モル%、好ましくは0.01モル%〜1モル%である。
溶媒の使用量に特に制限はないが、通常、アンモニウム塩(2)1重量部に対して通常20重量部以下、好ましくは0.5重量部〜10重量部であり、特に好ましくは1重量部〜5重量部である。
アンモニウム塩(2)、イソシアネート化合物(3)、重合触媒(4)及び溶媒の混合順序は特に限定されず、アンモニウム塩(2)と溶媒を混合した後にイソシアネート化合物(3)を添加して均一な混合物溶液とした後に重合触媒(4)を添加してもよいし、イソシアネート化合物(3)と溶媒を混合した後にアンモニウム塩(2)を添加して均一な混合物溶液とした後に重合触媒(4)を添加してもよい。
アンモニウム塩(2)とイソシアネート化合物(3)の交互共重合における反応温度は特に制限はないが、通常10℃〜100℃、好ましくは20℃〜60℃である。反応時間としては、通常3時間以上、好ましくは3〜72時間である。
ウレタン共重合体(1)は、反応終了後の反応液を濃縮して溶媒を留去することで得ることができる。反応液の濃縮温度に特に制限はないが、通常、10〜120℃、好ましくは20〜80℃である。
本発明の帯電防止剤は有効成分としてウレタン共重合体(1)を少なくとも1種含有してなるものであり、単独であっても帯電防止剤として用いることができるが、必要に応じて安定化剤等の添加剤又は溶媒等を混合して用いることもできる。
本発明においてアクリル樹脂に帯電防止性を付与するには、例えば、アクリル樹脂の原料となるモノマーやオリゴマーを重合してアクリル樹脂とする際に前記帯電防止剤を添加する方法、加熱溶融したアクリル樹脂に前記帯電防止剤を練りこむ方法、アクリル樹脂及び前記帯電防止剤を適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトン、トルエン等)と混合して溶液を調製した後、当該溶液から溶媒を除去してアクリル樹脂を成形する方法等が挙げられるが、アクリル樹脂の原料となるモノマーやオリゴマーを重合してアクリル樹脂とする際に前記帯電防止剤を添加する方法がより好適に用いられる。
前記帯電防止剤のアクリル樹脂に対する添加量に関しては、特に制限はないが、好ましくはアクリル樹脂1重量部に対して0.1〜10重量部、特に好ましくは0.1〜5重量部である。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はなんらこれらに限定されるものではない。実施例中、各種分析条件は以下の通りである。
FT−IR
株式会社島津製作所製のIRAffinity−1を用いて、以下の条件で測定を行った。
測定方法 :ATR法(ATRユニット:DuraSamplIR 2)
分解能 :4.0cm−1
積算回数 :20回
株式会社島津製作所製のIRAffinity−1を用いて、以下の条件で測定を行った。
測定方法 :ATR法(ATRユニット:DuraSamplIR 2)
分解能 :4.0cm−1
積算回数 :20回
1H−NMR
ブルカー・バイオスピン株式会社製のAV400を用いて、以下の条件で測定を行った。
観測周波数:400MHz
測定溶媒 :重クロロホルム(CDCl3)
基準物質 :テトラメチルシラン
ブルカー・バイオスピン株式会社製のAV400を用いて、以下の条件で測定を行った。
観測周波数:400MHz
測定溶媒 :重クロロホルム(CDCl3)
基準物質 :テトラメチルシラン
表面抵抗率
三菱化学アナリテック株式会社製のハイレスターUP(MCP−HT450)を用い、以下の条件で測定を行った。
温度 :23±3℃
湿度 :45±5%
印加電圧 :500V
三菱化学アナリテック株式会社製のハイレスターUP(MCP−HT450)を用い、以下の条件で測定を行った。
温度 :23±3℃
湿度 :45±5%
印加電圧 :500V
また、実施例中、得られたウレタン共重合体の繰り返し数nの平均は1H−NMRの積分値より、下記の式に基づいて算出した。
n=(I1/4)/[(I2/3)−(I1/4)]
I1=1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート部分の窒素原子に隣接するメチレン基の積分値(3.14ppm付近のピークの積分値)
I2=ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド部分のアルキル(C8−18)の末端であるメチル基の積分値(0.88ppm付近のピークの積分値)
n=(I1/4)/[(I2/3)−(I1/4)]
I1=1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート部分の窒素原子に隣接するメチレン基の積分値(3.14ppm付近のピークの積分値)
I2=ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド部分のアルキル(C8−18)の末端であるメチル基の積分値(0.88ppm付近のピークの積分値)
合成例1 ウレタン共重合体1の合成
撹拌装置を備えたフラスコに、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド(商品名「エソカードC/25」、ライオン・アクゾ株式会社製)9.64gを入れ、40℃、0.27kPaで3時間減圧乾燥した。そこへアセトニトリル38.56g、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート0.87gを加えて撹拌混合した。得られた混合物にジラウリン酸ジブチル錫0.01gを加え、40℃で12時間反応させた。得られた反応混合物をFT−IRで分析してイソシアネート基の消失を確認した後、前記反応混合物を60℃、0.13kPaで濃縮して溶媒を留去し乾燥することで、ウレタン共重合体1を10.51g得た。得られたウレタン共重合体1の1H−NMRを以下に示す。1H−NMR分析の結果、得られたウレタン共重合体1の両末端はポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド残基であり、繰り返し数nの平均は1.62であることが分かった。
撹拌装置を備えたフラスコに、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド(商品名「エソカードC/25」、ライオン・アクゾ株式会社製)9.64gを入れ、40℃、0.27kPaで3時間減圧乾燥した。そこへアセトニトリル38.56g、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート0.87gを加えて撹拌混合した。得られた混合物にジラウリン酸ジブチル錫0.01gを加え、40℃で12時間反応させた。得られた反応混合物をFT−IRで分析してイソシアネート基の消失を確認した後、前記反応混合物を60℃、0.13kPaで濃縮して溶媒を留去し乾燥することで、ウレタン共重合体1を10.51g得た。得られたウレタン共重合体1の1H−NMRを以下に示す。1H−NMR分析の結果、得られたウレタン共重合体1の両末端はポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド残基であり、繰り返し数nの平均は1.62であることが分かった。
1H−NMR δ(ppm):0.88(t,7.86H),1.26(s,36.83H),1.32(s,19.53H),1.50(s,6.15H),1.74(s,5.82H),3.14(q,6.48H), 3.38(d,11.36H),3.50−3.80(m,134.77H),3.82−4.09(m,19.86H),4.17−4.31(m,4.38H)
合成例2 ウレタン共重合体2の合成
撹拌装置を備えたフラスコに、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド(商品名「エソカードC/25」、ライオン・アクゾ株式会社製)13.69gを入れ、40℃、0.27kPaで3時間減圧乾燥した。そこへアセトニトリル44.64g、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート1.99gを加えて撹拌混合した。得られた混合物にジラウリン酸ジブチル錫0.01gを加え、40℃で12時間反応させた。得られた反応混合物をFT−IRで分析してイソシアネート基の消失を確認した後、前記反応混合物を60℃、0.13kPaで濃縮して溶媒を留去し乾燥することで、ウレタン共重合体2を15.62g得た。得られたウレタン共重合体2の1H−NMRを以下に示す。1H−NMR分析の結果、得られたウレタン共重合体2の両末端はポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド残基であり、繰り返し数nの平均は3.56であることが分かった。
撹拌装置を備えたフラスコに、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド(商品名「エソカードC/25」、ライオン・アクゾ株式会社製)13.69gを入れ、40℃、0.27kPaで3時間減圧乾燥した。そこへアセトニトリル44.64g、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート1.99gを加えて撹拌混合した。得られた混合物にジラウリン酸ジブチル錫0.01gを加え、40℃で12時間反応させた。得られた反応混合物をFT−IRで分析してイソシアネート基の消失を確認した後、前記反応混合物を60℃、0.13kPaで濃縮して溶媒を留去し乾燥することで、ウレタン共重合体2を15.62g得た。得られたウレタン共重合体2の1H−NMRを以下に示す。1H−NMR分析の結果、得られたウレタン共重合体2の両末端はポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド残基であり、繰り返し数nの平均は3.56であることが分かった。
1H−NMR δ(ppm):0.88(t,14.02H),1.26(s,67.33H),1.32(s,37.39H),1.50(s,14.53H),1.74(s,8.78H),3.14(q,14.59H), 3.38(d,15.08H),3.50−3.80(m,228.72H),3.82−4.09(m,36.24H),4.17−4.31(m,15.01H)
比較合成例1 ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=p−トルエンスルホネートの合成
撹拌装置を備えたフラスコに、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド(商品名「エソカードC/25」、ライオン・アクゾ株式会社製)714.34g、p−トルエンスルホン酸ナトリウム228.27g、イオン交換水885.70gを入れ、26℃で20時間反応させた。得られた反応混合物にジクロロメタン1774.92gを入れ、分液操作により有機層を取り出した。得られた有機層へイオン交換水886.10gを入れて洗浄した。この洗浄操作を2回繰り返した後、有機層を取り出して減圧下濃縮して溶媒を留去し乾燥することで、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=p−トルエンスルホネート371.84gを得た。得られたポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=p−トルエンスルホネートの1H−NMRを示す。
撹拌装置を備えたフラスコに、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=クロリド(商品名「エソカードC/25」、ライオン・アクゾ株式会社製)714.34g、p−トルエンスルホン酸ナトリウム228.27g、イオン交換水885.70gを入れ、26℃で20時間反応させた。得られた反応混合物にジクロロメタン1774.92gを入れ、分液操作により有機層を取り出した。得られた有機層へイオン交換水886.10gを入れて洗浄した。この洗浄操作を2回繰り返した後、有機層を取り出して減圧下濃縮して溶媒を留去し乾燥することで、ポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=p−トルエンスルホネート371.84gを得た。得られたポリオキシエチレン(15)アルキル(C8−18)メチルアンモニウム=p−トルエンスルホネートの1H−NMRを示す。
1H−NMR δ(ppm):0.88(t,3H),1.26−1.32(m,20H),1.60−1.80(m,2H),2.33(s,3H),3.26(s,3H), 3.40−4.40(m,62H),7.13(d,2H),7.76(d,2H)
実施例1 ウレタン共重合体1を含有するポリメタクリル酸メチル樹脂の合成
不活性雰囲気下で、撹拌装置を備えたフラスコにメタクリル酸メチル100.21g、ポリメタクリル酸メチル10.02gを入れ、40℃で12時間反応させて、メタクリル酸メチルのオリゴマーシロップを合成した。得られたシロップに、合成例1で合成したウレタン共重合体1を1.10g、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム0.11g、テルピノレン(異性体混合物)0.011g、アゾイソブチロニトリル0.088gを加え、室温で均一になるまで撹拌混合した。得られた混合物を、ポリ塩化ビニル製ガスケットをはさんだ20cm四方のガラス板からなる重合用セルに注入し、この重合用セルを水浴中で3時間かけて80℃まで昇温し、さらにその後オーブンを用いて120℃まで1時間かけて昇温して重合させた。重合用セルを室温まで冷却した後、ガラス板を外し、厚さ4mm、長さ17.5cm四方の、ウレタン共重合体1を含有するポリメタクリル酸メチル樹脂を得た。得られたポリメタクリル酸メチル樹脂の表面抵抗率を測定した。その測定結果を表1に示す。
不活性雰囲気下で、撹拌装置を備えたフラスコにメタクリル酸メチル100.21g、ポリメタクリル酸メチル10.02gを入れ、40℃で12時間反応させて、メタクリル酸メチルのオリゴマーシロップを合成した。得られたシロップに、合成例1で合成したウレタン共重合体1を1.10g、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム0.11g、テルピノレン(異性体混合物)0.011g、アゾイソブチロニトリル0.088gを加え、室温で均一になるまで撹拌混合した。得られた混合物を、ポリ塩化ビニル製ガスケットをはさんだ20cm四方のガラス板からなる重合用セルに注入し、この重合用セルを水浴中で3時間かけて80℃まで昇温し、さらにその後オーブンを用いて120℃まで1時間かけて昇温して重合させた。重合用セルを室温まで冷却した後、ガラス板を外し、厚さ4mm、長さ17.5cm四方の、ウレタン共重合体1を含有するポリメタクリル酸メチル樹脂を得た。得られたポリメタクリル酸メチル樹脂の表面抵抗率を測定した。その測定結果を表1に示す。
実施例2 ウレタン共重合体2を含有するポリメタクリル酸メチル樹脂の合成
実施例1において、ウレタン共重合体1をウレタン共重合体2に代えた以外は実施例1と同様にしてウレタン共重合体2を含有するポリメタクリル酸メチル樹脂を得た。得られたポリメタクリル酸メチル樹脂の表面抵抗率を測定した。その測定結果を表1に示す。
実施例1において、ウレタン共重合体1をウレタン共重合体2に代えた以外は実施例1と同様にしてウレタン共重合体2を含有するポリメタクリル酸メチル樹脂を得た。得られたポリメタクリル酸メチル樹脂の表面抵抗率を測定した。その測定結果を表1に示す。
比較例1 帯電防止剤を含有しないポリメタクリル酸メチル樹脂の合成
実施例1において、ポリウレタン共重合体1を加えない以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル樹脂を得た。得られたポリメタクリル酸メチル樹脂の表面抵抗率を測定した。その測定結果を表1に示す。
実施例1において、ポリウレタン共重合体1を加えない以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル樹脂を得た。得られたポリメタクリル酸メチル樹脂の表面抵抗率を測定した。その測定結果を表1に示す。
比較例2〜4
実施例1において、ウレタン共重合体1を表1に示す帯電防止剤に代えた以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル樹脂を作成した。得られたポリメタクリル酸メチル樹脂の表面抵抗率を測定した。その測定結果を表1に示す。
実施例1において、ウレタン共重合体1を表1に示す帯電防止剤に代えた以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル樹脂を作成した。得られたポリメタクリル酸メチル樹脂の表面抵抗率を測定した。その測定結果を表1に示す。
Claims (13)
- R1がメチル基である請求項1又は2に記載のウレタン共重合体。
- R2が炭素数8〜18のアルキル基である請求項1〜3のいずれかに記載のウレタン共重合体。
- X−がCl−である請求項1〜4のいずれかに記載のウレタン共重合体。
- Yが炭素数1〜10のアルキレン基である請求項1〜5のいずれかに記載のウレタン共重合体。
- a+bが15である請求項1〜6のいずれかに記載のウレタン共重合体。
- nが1〜10の整数である請求項1〜7のいずれかに記載のウレタン共重合体。
- 式(2)で示されるアンモニウム塩がエソカード(登録商標)C/25である請求項9に記載のウレタン共重合体の製造方法。
- 請求項9又は10に記載の製造方法により得られるウレタン共重合体
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は11に記載のウレタン共重合体を少なくとも1種含有することを特徴とする帯電防止剤。
- 請求項12に記載の帯電防止剤を少なくとも1種含有することを特徴とするアクリル樹脂組成物。
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