JP2015160450A - サイドミラー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも車両の前輪近傍を映し出すことができるサイドミラー装置を提供する。
【解決手段】ドアミラー装置は回動軌跡に第1使用位置P1と第2使用位置P2を取るドアミラー10を有する。撮像カメラ50はドアミラー10が第2使用位置P2に位置する場合の方が第1使用位置P1に位置する場合よりも車幅方向において車両から遠位に位置するようにドアミラー10に設けられる。ドアミラー装置はドアミラー10を第1使用位置P1から第2使用位置P2へ切替えるように格納用モータM0を駆動制御するミラーECUを備える。撮像カメラ50は第2使用位置P2で車両の前輪近傍を撮像する。
【選択図】図4
【解決手段】ドアミラー装置は回動軌跡に第1使用位置P1と第2使用位置P2を取るドアミラー10を有する。撮像カメラ50はドアミラー10が第2使用位置P2に位置する場合の方が第1使用位置P1に位置する場合よりも車幅方向において車両から遠位に位置するようにドアミラー10に設けられる。ドアミラー装置はドアミラー10を第1使用位置P1から第2使用位置P2へ切替えるように格納用モータM0を駆動制御するミラーECUを備える。撮像カメラ50は第2使用位置P2で車両の前輪近傍を撮像する。
【選択図】図4
Description
本発明は、サイドミラー装置に関する。
従来、運転者の死角となる車両の前輪近傍をカメラで撮像し、前記カメラで撮像した画像を車室内に設けたモニターで運転者が確認できる監視装置が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1では、車両のルーフ、または車室内に前記カメラを設けるようにしている。また、特許文献2では、ドアミラーステーまたドアミラーステー以外のドアミラーの部位に対してサイドカメラを設けるとともに、前記サイドカメラの光軸を車両の側部から側方及び前側方に指向するようにされている。そして、前記サイドカメラの撮像領域に前記光軸の向かう方向に広がる運転者の死角領域を含むようにしている。
ところで、特許文献1及び特許文献2は、運転者の死角である前輪近傍を撮像しているものの、これらのカメラの撮像時の撮像位置は前輪近傍の撮像位置としては良好な位置とはいえないものであった。すなわち、特許文献1及び特許文献2ではモニターに映し出された画像も良好なものとはいえない問題があり、その結果、前輪近傍の状況が運転者に伝わりにくい。このため、運転者は、前輪の操作を安心して行えないため、例えば幅寄せしたい対象物に対してギリギリまで車両の幅寄せができないこととなる。
本発明の目的は、従来よりも車両の前輪近傍を映し出すことができるサイドミラー装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明のサイドミラー装置は、回動中心を有して車両に対して回動自在に支持されるとともに回動軌跡に第1位置と第2位置を取るサイドミラーと、少なくとも前記車両の前輪近傍を撮像する撮像カメラであって、前記サイドミラーが第1位置に位置するとき前記回動中心よりも後方に位置するとともに、前記サイドミラーが第2位置に位置する場合の方が第1位置に位置する場合よりも車幅方向において前記車両から遠位に位置するように前記サイドミラーに設けられた撮像カメラと、前記撮像カメラが取得した画像を表示するディスプレイと、前記サイドミラーを回動させて前記第1位置と第2位置間を移動させる駆動源と、操作手段の切替え操作に基づいて前記サイドミラーを第1位置から第2位置へ切替えるように前記駆動源を駆動制御する制御部を備えるものである。
また、前記サイドミラーは、前記車両の後方を視認するミラー板と、前記ミラー板の角度を変更する角度変更駆動源を備え、前記制御部は、前記操作手段の切替え操作に基づいて、前記サイドミラーを第1位置から第2位置へ切替える際、第1位置から第2位置への切替えの際に生ずる前記ミラー板の後方への向きの変化を解消するように前記角度変更駆動源を駆動制御することが好ましい。
また、前記制御部は、前記操作手段の前記切替え操作とは反対の復帰操作に基づいて前記サイドミラーを第2位置から第1位置へ切替えるように前記駆動源を駆動制御することが好ましい。
また、前記サイドミラーは、前記車両の後方を視認するミラー板と、前記ミラー板の角度を変更する角度変更駆動源を備え、前記制御部は、前記操作手段の前記切替え操作とは反対の復帰操作に基づいて、前記サイドミラーを第2位置から第1位置へ切替える際、第2位置から第1位置への切替えの際に生ずる前記ミラー板の後方への向きの変化を解消するように前記角度変更駆動源を駆動制御することが好ましい。
本発明によれば、従来よりも車両の前輪近傍を映し出すことができる効果を奏する。
以下、本発明のサイドミラー装置をドアミラー装置に具体化した一実施形態について図1〜図8を参照して説明する。本実施形態の自動車は、運転席が右側にあり、図1、図2に示すように、運転者の後方確認用として用いられるドアミラー装置のドアミラー10は自動車20の左側のドア30に設けられている。
図1は、ドアミラー10に対して若干斜め下方の位置から上方を見た概略斜視図である。
ドアミラー10は、その外筐となるハウジング12と、ハウジング12内に設けられたミラー板14と、前記ミラー板14を角度調整自在とする図示しない公知の角度調整機構、及び図示しない電動格納機構等を備えている。ミラー板14は、運転席に座った運転者が車両の後方を視認するためのものである。
ドアミラー10は、その外筐となるハウジング12と、ハウジング12内に設けられたミラー板14と、前記ミラー板14を角度調整自在とする図示しない公知の角度調整機構、及び図示しない電動格納機構等を備えている。ミラー板14は、運転席に座った運転者が車両の後方を視認するためのものである。
また、本実施形態のドアミラー10は電動格納式であって、ドア30に固定されたステー32の支軸34の周り、すなわち、図4、図6に示す支軸34の軸心O1の周りで前記ハウジング12が回動自在に支持されている。軸心O1は回動中心に相当する。
すなわち、前記図示しない電動格納機構は、ハウジング12に対して固定された格納用モータM0、及び格納用モータM0の出力軸に設けられた図示しない減速機構等を有する。前記格納用モータM0はロータリーエンコーダ付モータであり、回転量の制御が可能である。そして、ドアミラー10は、格納用モータM0の駆動により、図4に示すように車体に沿う方向に折り畳まれた格納位置P0と、起立した第1使用位置P1との間、及び、第1使用位置P1と第2使用位置P2との間で支軸34の周りで回動自在となっている。なお、前記支軸34は上下方向に延出されている。格納用モータM0は駆動源の一例である。
車両走行時等ではドアミラー10は第1使用位置P1または第2使用位置P2に位置して、運転者の後方視界確認用に用いられるとともに、不使用時には、ドアミラー10を格納位置P0に格納することができるようになっている。第1使用位置P1及び第2使用位置P2は、使用位置に相当する。また、第1使用位置P1はドアミラー10の回動軌跡の第1位置に相当するとともに、第2使用位置P2はドアミラー10の回動軌跡の第2位置に相当する。
図4、図6に示すように前記ハウジング12は、車両後方側に開口部13を有するとともに、前記開口部13には前記ミラー板14が配置されている。
前記ミラー板14は、前記角度調整機構に作動連結された上下方向角度調整用モータM1と、左右方向角度調整用モータM2をそれぞれ正逆駆動せしめることにより、それぞれ上下方向の角度調節と左右方向の角度調節自在可能である。前記上下方向角度調整用モータM1及び左右方向角度調整用モータM2は、ロータリーエンコーダ付のモータであって、回転量の制御が可能である。左右方向角度調整用モータM2は、角度変更駆動源に相当する。
前記ミラー板14は、前記角度調整機構に作動連結された上下方向角度調整用モータM1と、左右方向角度調整用モータM2をそれぞれ正逆駆動せしめることにより、それぞれ上下方向の角度調節と左右方向の角度調節自在可能である。前記上下方向角度調整用モータM1及び左右方向角度調整用モータM2は、ロータリーエンコーダ付のモータであって、回転量の制御が可能である。左右方向角度調整用モータM2は、角度変更駆動源に相当する。
なお、ミラー板14の左右方向の角度調節では、図4、図6に示す回転中心O2の周りで回動自在とされている。前記回転中心O2は、前記支軸34の軸心O1と平行となっている。
図1、図2に示すように、ハウジング12の下面18には、CCD、或いはCMOS等の撮像素子を備えた撮像カメラ50が設けられている。撮像カメラ50の配置は、ドアミラー10が第1使用位置P1に位置するときは、前記支軸34の軸心O1よりも車両後方側に位置するように設定されている。また、撮像カメラ50の配置は、ドアミラー10が第2使用位置P2に位置するときは第1使用位置P1に位置する場合よりも車幅方向において、車両から遠位に位置するように設定されている。一般に格納式ドアミラーにおけるドアミラーの使用位置は、図4に示すようにドアミラー先端がステーに支持された基端よりも斜め後方に位置することが多い。従って、撮像カメラ50の位置は、前記支軸34の軸心O1よりも車両後方側に位置することが好ましい。
撮像カメラ50は、図2に示すように、ドアミラー10が第1使用位置P1に位置した際に、自動車20(車両)の前輪22及びその近傍並びに自動車20の後輪近傍を撮像可能にその光軸が指向するように配置されている。図2では、撮像カメラ50から後輪側と、前輪側22にそれぞれ延びる線間の領域が、第1使用位置P1での撮像カメラ50の撮像範囲となっている。また、ドアミラー10が第2使用位置P2に位置した際に、自動車20の前下方であって、自動車20(車両)の前輪22及びその近傍を撮像可能にその光軸が指向するように配置されている。
(ドアミラー装置の電気的構成)
次に、ドアミラー装置の電気的構成を、図3を参照して説明する。
図3に示すように、格納用モータM0、上下方向角度調整用モータM1、及び左右方向角度調整用モータM2は、ミラーECU(電子制御ユニット)60にそれぞれ接続されている。ミラーECU60は、前記インストルメントパネルに設けられた格納スイッチ62と接続されている。前記格納スイッチ62は、復帰側と格納側のスイッチ操作がそれぞれ可能となっている。
次に、ドアミラー装置の電気的構成を、図3を参照して説明する。
図3に示すように、格納用モータM0、上下方向角度調整用モータM1、及び左右方向角度調整用モータM2は、ミラーECU(電子制御ユニット)60にそれぞれ接続されている。ミラーECU60は、前記インストルメントパネルに設けられた格納スイッチ62と接続されている。前記格納スイッチ62は、復帰側と格納側のスイッチ操作がそれぞれ可能となっている。
また、ミラーECU60は、前記インストルメントパネルに設けられたミラー角度調整入力装置64と接続されている。ミラー角度調整入力装置64は、ミラー板14の上下方向の角度調節と、左右方向の角度調節のためのそれぞれの入力操作が可能となっている。ミラー角度調整入力装置64に対して、上下方向の角度調節の入力操作が行われると、その入力操作に基づいて、上下方向角度調整用モータM1を駆動制御し、ミラー板14を、前記角度調整機構を介して上方向または下方向の角度調節を行う。また、ミラー角度調整入力装置64に対して、左右方向の角度調節の入力操作が行われると、その入力操作に基づいて、左右方向角度調整用モータM2を駆動制御し、ミラー板14を、前記角度調整機構を介して左方向または右方向の角度調節を行う。ここで、左方向は図4に示す回転中心O2の周りの時計回り方向である。また、右方向は図4に示す回転中心O2の周りの反時計回り方向である。
図3に示すように、撮像カメラ50はカメラECU(電子制御ユニット)70に接続され、撮像カメラ50が撮像した画像をディスプレイ80に出力する。ディスプレイ80は、自動車20のインストルメントパネルにおいて運転席の運転者が視認可能な位置に設けられていて、前記画像を表示することか可能である。
カメラECU70は、前記インストルメントパネルに設けられたカメラスイッチ72と接続されている。カメラスイッチ72は、第1撮像側と第2撮像側のスイッチ操作がそれぞれ可能となっている。第1撮像側とは、ドアミラー10が第1使用位置P1に位置している状態で撮像カメラ50により撮像する場合を想定している。また、第2撮像側とは、ドアミラー10が第2使用位置P2に位置している状態で撮像カメラ50により撮像する場合を想定している。
カメラスイッチ72は、操作手段の一例である。また、本実施形態では、ミラーECU60により制御部が構成されている。
(実施形態の作用)
上記のように構成されたドアミラー装置の作用を説明する。
(実施形態の作用)
上記のように構成されたドアミラー装置の作用を説明する。
図3に示す格納スイッチ62は、格納位置P0にドアミラー10が位置している状態で、復帰側へ操作されると、ミラーECU60に復帰のための操作信号を入力する。ミラーECU60は、復帰のための操作信号に基づいて、格納用モータM0を駆動して、格納位置P0に位置していたドアミラー10を図4に示す第1使用位置P1に駆動する。
また、格納スイッチ62は、第1使用位置P1または第2使用位置P2にドアミラー10が位置している状態で、格納側へ操作されると、ミラーECU60に格納のための操作信号を入力する。ミラーECU60は、格納のための操作信号に基づいて、格納用モータM0を復帰の場合とは反対方向に回転駆動して、第1使用位置P1または第2使用位置P2に位置していたドアミラー10を図4に示す格納位置P0に駆動する。
次に、図4の実線で示すドアミラー10が第1使用位置P1に位置している状態で、カメラスイッチ72が第1撮像側に操作されている場合について説明する。この場合は、撮像カメラ50は、第1使用位置P1に位置している状態で、自動車20の前下方であって、自動車20(車両)の前輪22及びその近傍を撮像する。このときの撮像カメラ50の光軸は、図4に示すK1で示すように指向する。この状態で撮像カメラ50が撮像した画像は、図5に示すように、ディスプレイ80に表示される。図5は車両のフェンダ23に前輪22のほとんどが隠れた状態で前輪22がわずかしか見ることができない例である。
図4のドアミラー10が第1使用位置P1に位置している状態で、カメラスイッチ72が第2撮像側へ操作されると、カメラECU70を介してミラーECU60に第2使用位置へ移動するための操作信号を入力する。
ミラーECU60は、前記操作信号に基づいて、格納用モータM0を駆動して、第1使用位置P1に位置していたドアミラー10を図4、図6に示す第2使用位置P2に位置するように予め定められた回転量分駆動する。そして、撮像カメラ50は、第2使用位置P2に位置した状態で、自動車20の前下方であって、自動車20(車両)の前輪22及びその近傍に向かうように光軸が指向し、この状態で撮像する。このときの光軸を図6ではK2で示す。
ドアミラー10が第2使用位置P2と第1使用位置P1とにそれぞれ位置する場合を比較すると、ドアミラー10が第2使用位置P2に位置する方が、撮像カメラ50の位置は、車幅方向において車両から遠位であるとともに、前輪22からは近位の位置となる。そして、図4に示すように第1使用位置P1における軸心O1と撮像カメラ50の車幅方向における距離L1とし、図6に示すように第2使用位置P2における軸心O1と撮像カメラ50の車幅方向における距離L2とすると、L2>L1となる。また、光軸K2は、光軸K1よりも、よりフェンダ23をのぞき込むように配置される。
図7は図5と同様の操舵状態の前輪22をドアミラー10が第2使用位置に位置した状態で、撮像カメラ50が撮像したものをディスプレイ80に表示した場合である。この場合、車両のフェンダ23からは前輪22のタイヤ幅の一部を確認できる例が示されている。
また、本実施形態では、ドアミラー10が第1使用位置から第2使用位置に回転するとき、図6に示すように、ミラー板14を二点鎖線で示す位置から実線で示すようにミラーECU60は、左右方向角度調整用モータM2を駆動する。この左右方向角度調整用モータM2の駆動によるミラー板14の回転角は、第1使用位置P1から第2使用位置P2へ移動する場合の回転角と同じとするとともに、ミラー板14の回転方向をドアミラー10の回転方向とは逆方向にしている。
図8を参照して前記回転角を同じとし、回転方向を逆方向としている理由を、実線で示す直角三角形ABCを用いて説明する。直角三角形ABCにおいて、辺BCはミラー板14の位置とし、Aは軸心O1の位置とする。A(軸心O1)の周りで矢印方向へ回転角θ分回転すると、直角三角形ABCは、二点鎖線で示す位置に移動する。B1はBの移動後の位置であり、C1はCの移動後の位置である。なお、回転中心O2は、説明の便宜上、辺BCの中央とする。なお、前述したように、軸心O1と回転中心O2とは平行である。
すると、辺B1C1は移動後のミラー板14の位置となる。また、図8に示すように、辺B1C1の延長線Dと辺BCとのなす角度がθとなる。
ここで、図8に示すように移動後のミラー板14の回転中心O2を通る直線Eを移動前の辺BCと平行とする。すると、延長線Dと辺BCとの交点Fにおける角度と、辺B1C1と直線Eとの交点(回転中心O2)での角度は同位角の関係である。従って、軸心O1を中心として直角三角形ABCを回転角θ分回転したとき、回転する前の辺BC(ミラー板14)の後方への向きを同じとする場合は、回転中心O2を中心として回転角θ分、直角三角形ABCの回転方向とは逆方向へ回転させればよい。
ここで、図8に示すように移動後のミラー板14の回転中心O2を通る直線Eを移動前の辺BCと平行とする。すると、延長線Dと辺BCとの交点Fにおける角度と、辺B1C1と直線Eとの交点(回転中心O2)での角度は同位角の関係である。従って、軸心O1を中心として直角三角形ABCを回転角θ分回転したとき、回転する前の辺BC(ミラー板14)の後方への向きを同じとする場合は、回転中心O2を中心として回転角θ分、直角三角形ABCの回転方向とは逆方向へ回転させればよい。
話を元に戻して、第1使用位置P1から第2使用位置P2は予め設定された位置であるため、上記の回転角は既知である。このため、ミラーECU60は、第1使用位置P1から第2使用位置へ移動させる場合、予め前記回転角に相当する回転量が設定されたプログラムに基づいて左右方向角度調整用モータM2を駆動する。
このようにして、第1使用位置P1から第2使用位置P2への切替えの際に生ずるミラー板14の後方への向きの変化を解消する。
また、第2使用位置P2から第1使用位置P1に復帰させる場合、カメラスイッチ72を第1撮像側へ操作する。すると、カメラECU70を介してミラーECU60に第1使用位置へ移動するための操作信号を入力する。ミラーECU60は、前記操作信号に基づいて、格納用モータM0を駆動して、第2使用位置P2に位置していたドアミラー10を図4に示す第1使用位置P1に駆動する。そして、撮像カメラ50は、第1使用位置P1に位置した状態で、自動車20の前下方であって、自動車20(車両)の前輪22及びその近傍に向かうように光軸が指向し、この状態で撮像する。
また、第2使用位置P2から第1使用位置P1に復帰させる場合、カメラスイッチ72を第1撮像側へ操作する。すると、カメラECU70を介してミラーECU60に第1使用位置へ移動するための操作信号を入力する。ミラーECU60は、前記操作信号に基づいて、格納用モータM0を駆動して、第2使用位置P2に位置していたドアミラー10を図4に示す第1使用位置P1に駆動する。そして、撮像カメラ50は、第1使用位置P1に位置した状態で、自動車20の前下方であって、自動車20(車両)の前輪22及びその近傍に向かうように光軸が指向し、この状態で撮像する。
また、ドアミラー10を第2使用位置から第1使用位置に回転する場合は下記のようにミラーECU60は行う。図4に示すように、ミラー板14を第1使用位置に位置していたときと同じ後方を向くようにミラーECU60は、前記プログラム等に基づいて左右方向角度調整用モータM2を予め設定した回転角に相当する回転量分駆動する。この左右方向角度調整用モータM2の駆動によるミラー板14の回転角は、第2使用位置P2から第1使用位置P1へ移動する場合の回転角と同じとするとともに、ミラー板14の回転方向をドアミラー10の回転方向とは逆方向にしている。なお、この回転角を同じとし、回転方向を逆とする理由は、前述したので省略する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のドアミラー装置は、支軸34の軸心O1(回動中心)を有して車両に対して回動自在に支持されるとともに回動軌跡に第1使用位置P1と第2使用位置P2を取るドアミラー10(サイドミラー)を有する。また、前記撮像カメラ50は、ドアミラー10が第1使用位置に位置する場合、軸心O1よりも後方に位置するように設けられている。また、撮像カメラ50はドアミラー10が第2使用位置P2に位置する場合の方が第1使用位置P1に位置する場合よりも車幅方向において車両から遠位に位置するようにドアミラー10に設けられている。そして、撮像カメラ50は、車両の前輪近傍を撮像するようにしている。また、ドアミラー装置は、撮像カメラ50が取得した画像を表示するディスプレイ80を有する。さらに、ドアミラー10を回動させて第1使用位置P1と第2使用位置P2間を移動させる格納用モータM0(駆動源)を有する。また、ドアミラー装置は、カメラスイッチ72(操作スイッチ)の切替え操作に基づいてドアミラー10を第1使用位置P1から第2使用位置P2へ切替えるように格納用モータM0を駆動制御するミラーECU60(制御部)を備える。
(1)本実施形態のドアミラー装置は、支軸34の軸心O1(回動中心)を有して車両に対して回動自在に支持されるとともに回動軌跡に第1使用位置P1と第2使用位置P2を取るドアミラー10(サイドミラー)を有する。また、前記撮像カメラ50は、ドアミラー10が第1使用位置に位置する場合、軸心O1よりも後方に位置するように設けられている。また、撮像カメラ50はドアミラー10が第2使用位置P2に位置する場合の方が第1使用位置P1に位置する場合よりも車幅方向において車両から遠位に位置するようにドアミラー10に設けられている。そして、撮像カメラ50は、車両の前輪近傍を撮像するようにしている。また、ドアミラー装置は、撮像カメラ50が取得した画像を表示するディスプレイ80を有する。さらに、ドアミラー10を回動させて第1使用位置P1と第2使用位置P2間を移動させる格納用モータM0(駆動源)を有する。また、ドアミラー装置は、カメラスイッチ72(操作スイッチ)の切替え操作に基づいてドアミラー10を第1使用位置P1から第2使用位置P2へ切替えるように格納用モータM0を駆動制御するミラーECU60(制御部)を備える。
この結果、本実施形態によれば、従来よりも車両の前輪近傍を映し出すことができる効果を奏する。このため、車両の幅寄せをしたい対象物に対してギリギリまで車両の幅寄せを行うことができる。
(2)本実施形態のドアミラー装置では、ドアミラー10は、車両の後方を視認するミラー板14と、ミラー板14の角度を変更する左右方向角度調整用モータM2(角度変更駆動源)を備える。また、ミラーECU60は、カメラスイッチ72の切替え操作に基づいて、第1使用位置P1から第2使用位置P2への切替えの際に生ずるミラー板14の後方への向きの変化を解消するように左右方向角度調整用モータM2(角度変更駆動源)を駆動制御する。この結果、本実施形態によれば、ドアミラー10の後方への向きが第2使用位置P2であっても第1使用位置と変わらないため、運転者はミラー角度調整入力装置64を操作することなく、車両の後方の確認を継続して行うことができる。
(3)本実施形態のドアミラー装置では、ミラーECU60は、カメラスイッチ72(復帰スイッチ)の前記切替え操作とは反対の第1撮像側への操作に基づいてドアミラー10を第2使用位置P2から第1使用位置P1へ切替えるように格納用モータM0(駆動源)を駆動制御する。この結果、本実施形態によれば、ドアミラー10を第2使用位置P2から第1使用位置P1に戻すことを容易に行うことができる。
(4)本実施形態のドアミラー装置では、ミラーECU60は、第2使用位置P2から第1使用位置P1への切替えの際に生ずるミラー板14の後方への向きの変化を解消するように左右方向角度調整用モータM2(角度変更駆動源)を駆動制御する。
この結果、本実施形態によれば、第1使用位置に移動した場合のドアミラー10の後方への向きが第2使用位置P2の場合と変わらないため、運転者は、ミラー角度調整入力装置64を操作することなく、車両の後方の確認を継続して行うことができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、電動格納式のドアミラー装置に具体化したが、電動格納式に限定するものではなく、手動格納式のドアミラー装置に具体化してもよい。
・前記実施形態では、電動格納式のドアミラー装置に具体化したが、電動格納式に限定するものではなく、手動格納式のドアミラー装置に具体化してもよい。
・前記実施形態では、格納式のドアミラー装置に具体化したが、格納式に限定するものではない。この場合は、格納位置はなくなり、第1使用位置と第2使用位置間を可動するドアミラー装置とすればよい。
・前記実施形態では運転席を右側としたが、運転席を左側としてもよい。この場合、ドアミラー装置のドアミラーは自動車の右側に設けることが好ましい。
・前記実施形態では、自動車の一方の側部のドアミラーに撮像カメラを設けたが、自動車の両側部のドアミラーに撮像カメラを設けてもよい。
・前記実施形態では、自動車の一方の側部のドアミラーに撮像カメラを設けたが、自動車の両側部のドアミラーに撮像カメラを設けてもよい。
・前記実施形態では、カメラスイッチ72を操作手段としたが、操作手段はカメラスイッチに限定するものではない。ドアミラーの第1位置・第2位置間の位置を切替える切替えスイッチを操作手段として設けて、切替えスイッチをカメラスイッチと独立して設けてもよい。撮像する場合、カメラスイッチを操作する。併せてドアミラーを第1位置から第2位置に移動する場合及び第2位置から第1位置へ移動する場合は、前記切替えスイッチで行うようにすればよい。この場合、制御部をミラーECU60にて構成すればよい。また、前記切替えスイッチの代わりに、操作スイッチと復帰スイッチとを独立して設けたものをそれぞれ操作手段としてもよい。この場合、操作スイッチの切替え操作により、ドアミラーを第1位置から第2位置に移動させるようにするとともに、復帰スイッチによる反対側の切替え操作によりドアミラーを第2位置から第1位置へ移動させるようにする。
・また、操作手段をシフトレバーとしてもよい。この場合、シフトレバーが、リバースにシフト操作された際に、そのシフト位置をセンサまたスイッチが検出し、その検出に応じて、ミラーECU60が、ドアミラーを第1位置から第2位置に移動させる。また、シフトレバーが、リバースから他のシフト位置へシフト操作された際に、そのシフトレバーのリバースからの離脱をセンサまたスイッチが検出し、その検出に応じてミラーECU60が、ドアミラーを第2位置から第1位置に移動させる。これにより、車両のバック時には自動的にドアミラーが第2位置にシフトする。この場合、併せて前記リバースからの離脱をセンサまたスイッチの検出に基づいて撮像カメラ50の撮像を開始させることにより、運転者は前輪近傍をディスプレイでみることができる。
・前記実施形態では、撮像カメラ50は、車両の前輪近傍及び後輪側を撮像するようにしたが、前輪及び後輪ではなく前輪近傍のみ切替えることも可能である。
・前記実施形態では、サイドミラー装置をドアミラー装置に具体化したが、ドアミラー以外のサイドミラー装置に具体化してもよい。
・前記実施形態では、サイドミラー装置をドアミラー装置に具体化したが、ドアミラー以外のサイドミラー装置に具体化してもよい。
・前記実施形態では、左右方向角度調整用モータM2を角度変更駆動源としたが、軸心O1と回転中心O2とが平行でないときは、上下方向角度調整用モータM1及び左右方向角度調整用モータM2を角度変更駆動源としてもよい。この場合、第1使用位置P1と第2使用位置P2間をドアミラー10が移動する場合、ミラー板14の姿勢も変わるため、上下方向角度調整用モータM1及び左右方向角度調整用モータM2でミラー板14の後方への向きの変化を解消すればよい。
・前記実施形態では、駆動源、及び角度変更駆動源をモータとしたが、ソレノイド等のアクチュエータで構成してもよい。
10…ドアミラー(サイドミラー)、12…ハウジング、14…ミラー板、
20…自動車、22…前輪、23…フェンダ、
30…ドア、32…ステー、34…支軸、
50…撮像カメラ、60…ミラーECU(制御部)、
62…格納スイッチ、64…ミラー角度調整入力装置、
70…カメラECU、72…カメラスイッチ(操作手段)、
80…ディスプレイ、
O1…軸心、O2…回転中心、
M0…格納用モータ(駆動源)、M1…上下方向角度調整用モータ、
M2…左右方向角度調整用モータ(角度変更駆動源)。
20…自動車、22…前輪、23…フェンダ、
30…ドア、32…ステー、34…支軸、
50…撮像カメラ、60…ミラーECU(制御部)、
62…格納スイッチ、64…ミラー角度調整入力装置、
70…カメラECU、72…カメラスイッチ(操作手段)、
80…ディスプレイ、
O1…軸心、O2…回転中心、
M0…格納用モータ(駆動源)、M1…上下方向角度調整用モータ、
M2…左右方向角度調整用モータ(角度変更駆動源)。
Claims (4)
- 回動中心を有して車両に対して回動自在に支持されるとともに回動軌跡に第1位置と第2位置を取るサイドミラーと、
少なくとも前記車両の前輪近傍を撮像する撮像カメラであって、前記サイドミラーが第1位置に位置するとき前記回動中心よりも後方に位置するとともに、前記サイドミラーが第2位置に位置する場合の方が第1位置に位置する場合よりも車幅方向において前記車両から遠位に位置するように前記サイドミラーに設けられた撮像カメラと、
前記撮像カメラが取得した画像を表示するディスプレイと、
前記サイドミラーを回動させて前記第1位置と第2位置間を移動させる駆動源と、
操作手段の切替え操作に基づいて前記サイドミラーを第1位置から第2位置へ切替えるように前記駆動源を駆動制御する制御部を備えるサイドミラー装置。 - 前記サイドミラーは、前記車両の後方を視認するミラー板と、前記ミラー板の角度を変更する角度変更駆動源を備え、
前記制御部は、前記操作手段の前記切替え操作に基づいて、前記サイドミラーを第1位置から第2位置へ切替える際、第1位置から第2位置への切替えの際に生ずる前記ミラー板の後方への向きの変化を解消するように前記角度変更駆動源を駆動制御する請求項1に記載のサイドミラー装置。 - 前記制御部は、前記操作手段の前記切替え操作とは反対の復帰操作に基づいて前記サイドミラーを第2位置から第1位置へ切替えるように前記駆動源を駆動制御する請求項1または請求項2に記載のサイドミラー装置。
- 前記サイドミラーは、前記車両の後方を視認するミラー板と、前記ミラー板の角度を変更する角度変更駆動源を備え、
前記制御部は、前記操作手段の前記切替え操作とは反対の復帰操作に基づいて、前記サイドミラーを第2位置から第1位置へ切替える際、第2位置から第1位置への切替えの際に生ずる前記ミラー板の後方への向きの変化を解消するように前記角度変更駆動源を駆動制御する請求項3に記載のサイドミラー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014035023A JP2015160450A (ja) | 2014-02-26 | 2014-02-26 | サイドミラー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014035023A JP2015160450A (ja) | 2014-02-26 | 2014-02-26 | サイドミラー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015160450A true JP2015160450A (ja) | 2015-09-07 |
Family
ID=54183866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014035023A Pending JP2015160450A (ja) | 2014-02-26 | 2014-02-26 | サイドミラー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015160450A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018061680A1 (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 株式会社 村上開明堂 | 車両用視認装置 |
JP2018103910A (ja) * | 2016-12-27 | 2018-07-05 | ダイハツ工業株式会社 | 後方視認用カメラ構造 |
US20220135080A1 (en) * | 2020-11-05 | 2022-05-05 | Mitsubishi Electric Corporation | Vehicle control system and vehicle control device |
JP2022147552A (ja) * | 2021-03-23 | 2022-10-06 | 本田技研工業株式会社 | 車両システム |
-
2014
- 2014-02-26 JP JP2014035023A patent/JP2015160450A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018061680A1 (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 株式会社 村上開明堂 | 車両用視認装置 |
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JP7200281B2 (ja) | 2021-03-23 | 2023-01-06 | 本田技研工業株式会社 | 車両システム |
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